JP5489987B2 - ビスアミド亜鉛塩基 - Google Patents

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Description

本発明は、ビスアミド亜鉛塩基、その調製、および前記亜鉛塩基の使用に関する。
特に、本発明は、アリールおよびヘテロアリール金属化合物の調製に使用可能なビスアミド亜鉛塩基に関する。アリールおよびヘテロアリール金属化合物は、ハロゲン−金属交換反応(例えば、臭素−リチウム交換(非特許文献1))、炭素−ハロゲン結合への元素金属の挿入(例えば、炭素−ヨウ素結合への亜鉛の挿入(非特許文献2))、またはメタル化(強塩基による脱プロトン化(非特許文献3))によって調製できる。交換反応や挿入のための前記ハロゲンの反応性は、ヨウ素、臭素、塩素の順に減少する。
しかしながら、アリールまたはヘテロアリールヨウ素化合物は一般的に高価であり、また、通常は長期間安定しない。交換反応や挿入の更に不利な点は、特に大規模な反応において、その一部が別に処理されなければならない金属塩類の形成である。したがって、C−H活性化に基づく芳香族およびヘテロ芳香族の官能化のための代替方法を利用できるようにすることが望ましい。
最も多様なアレーンとヘテロアレーンの位置選択的な官能化を可能にするので、アレーンのメタル化は有機合成において最も有用な変換の1つである(非特許文献4)。ここで、有機リチウム化合物は、最も反応性を示す試薬である(非特許文献5)。しかしながら、副反応を抑えるためには、一般的に、極低温で用いなければならない。さらに、場合によっては、LiTMP(TMP=2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)等の前記有機リチウム化合物は、安定性が低いため、in situで調製されなければならない(非特許文献6)。
TMPMgCl・LiCl等の有機マグネシウム化合物は高い安定性を有するが、同時に、例えばアルデヒドおよびニトロ基等の感光性官能基に対する許容性が制限される(非特許文献7)。
TMPZntBuLiは、芳香族のメタル化のための更なる試薬であり、その高い活性は亜鉛酸塩種に基づく(非特許文献8)。しかし、ここでも、例えばアルデヒド官能基は許容されない。中性のZn(TMP)もまた亜鉛塩基であるが、アミドからのエノラート形成は文献上でのみ知られている(非特許文献9)。
a) T. Bach, S. Heuser, J. Org. Chem. 2002, 67, 5789; b) A. Dondoni, G. Fantin, M. Foagnolo, A. Medici, P. Pedrini, J. Org. Chem. 1998, 53, 1748 M. Gaudemar, Bull. Soc. Chim. Fr. 1962, 974; b) P. Knochel, M. C. P. Yeh, S. C. Berk, J. Talbert, J. Org. Chem. 1988, 53, 2390 V. Snieckus, Chem. Rev. 1990, 90, 879 a) M. Schlosser , Angew. Chem. 2005, 117, 380; Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 376; b) C.-C. Chang, M. S. Ameerunisha, Coord. Chem. Rev. 1999, 189, 199; c) J. Clayden, Organolithiums: Selectivity for Synthesis (Eds.: J. E. Baldwin, R. M. Williams), Elsevier, 2002 "The Preparation of Organolithium Reagents and Intermediates": F. Leroux, M. Schlosser , E. Zohar, I. Marek, Chemistry of Organolithium Compounds (Hrsg.: Z. Rappoport, I. Marek), Wiley, New York, 2004, Chap.1, p. 435 I. E. Kopka, Z. A. Fataftah, M. W. Rathke, J. Org. Chem. 1987, 52, 448 A. Krasovskiy, V. Krasovskaya, P. Knochel, Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 2958; Angew. Chem. 2006, 118, 3024 Y. Kondo, M. Shilai, M. Uchiyama, T. Sakamoto, J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 3539; b) W. Clegg, S. Dale, R. W. Harrington, E. Hevia, G. W. Honeyman, R.E. Mulvey, Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 2374; Angew. Chem. 2006, 118, 2434; c) W. Clegg, S. Dale, A. Drummond, E. Hevia, G. W. Honeyman, R.E. Mulvey, J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 7434; d) D. A. Armstrong, W. Clegg, S. Dale, E. Hevia, L. Hogg, G. W. Honeyman, R. E. Mulvey, Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 3775; Angew. Chem. 2006, 118, 3859 M. Hlavinka, J. Hagadorn, Tett. Lett., 2006, 47, 5049
そこで、本発明は、有機アリールおよびヘテロアリール化合物の脱プロトン化およびメタル化を可能とし、同時に多数の官能基を許容し、またはそれらの影響を受けない化合物を提供することを目的とする。さらに、本発明は、そのような化合物の調製方法を提供することを目的とする。また、本発明は、本発明の化合物の使用を提供することを目的とする。
これらの目的は、独立項の特徴によって定義されるような化合物や方法によって達成される。
本発明の第1の態様は、一般式(I)で表わされ、

(RN)−Zn・aMgX ・bLiX (I)

およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル、アルケニル、アルキニル、またはそれらのシリル誘導体、および置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリールから選択され、
およびRは、共に環状構造を形成することができ、または、Rおよび/もしくはRは、重合体構造の一部となることができ、
は、二価陰イオンまたは互いに独立した2つの一価陰イオンであり、
は、一価陰イオンであり、
a>0であり、
b>0である化合物である。
本発明の好ましい実施形態において、Rおよび/またはRは、それぞれ独立して、直鎖または分岐鎖状の、置換または非置換の、C1−20アルキル、好ましくはC1−10アルキル、さらに好ましくはC1−6アルキル、最も好ましくはC2−5アルキルから選択される。
本発明のその他の好ましい実施形態において、Rおよび/またはRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルから選択される。
本発明のさらにその他の好ましい実施形態において、Rおよび/またはRは、それぞれ独立して、シリルラジカル、好ましくはアルキル置換シリルラジカル、特に好ましくはトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリルおよびt−ブチルジメチルシリルから選択される。
本発明の特に好ましい実施形態において、RおよびRは、共に環状構造、好ましくはアルカンジイル環状構造、特に好ましくは1,1,5,5−テトラメチルペンタン−1,5−ジイルを形成する。前記環状構造の形成により、中心の亜鉛に配位する窒素原子は、環状構造の一部となる。この環状構造は、好ましくは2,2,6,6−テトラメチルピペリジンであるが、窒素原子が環状構造の一部である所望の第2級アミンであれば、どのようなものでもよい。さらに、少なくとも1つの窒素原子が重合構造の一部であってもよい。それにより、前記亜鉛塩基は重合体の上に固定される。特に好ましい実施形態において、2つの窒素原子のうちの一方のみが重合構造の一部であり、他方の窒素原子は第2級アミンの一部である。
本発明のさらにその他の好ましい実施形態において、Xおよび/またはXは、それぞれ独立して、F;Cl;Br;I;CN;SCN;NCO;nが3もしくは4でありHalがCl、BrおよびIから選択されるHalO;NO;BF;PF;(1/2)SO;H;一般式RCOのカルボン酸塩;一般式SRのチオラート;一般式ORのアルコラート;RP(O)O;SCOR;SCSR;jが2もしくは3のOSR;またはrが2もしくは3のNO;ならびにそれらの誘導体からなる群から選択され、
は、B、O、N、S、Se、PもしくはSi等のヘテロ原子を1つ以上含む置換もしくは非置換のC−C24アリールもしくはC−C24ヘテロアリール;直鎖もしくは分岐鎖状の、置換もしくは非置換のC−C20アルキル;C−C20アルケニルまたはC−C20アルキニル;置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル;それらの誘導体;またはHである。ここで、X は、例えばSO等の二価陰イオンでもよい。その他の実施形態において、X は2つの異なる一価陰イオンから構成されることができ、すなわち、式(RN)−Zn・aMgX1’1’’・bLiXにおいて、異なる一価陰イオンであるX1’およびX1’’が並んで存在することができる。ここで、X1’およびX1’’は、それぞれ独立して、Xと同様に定義される。
本発明の特に好ましい発展形において、Xおよび/またはXは、それぞれ独立して、Cl、BrおよびIから選択され、Xおよび/またはXは、好ましくはClである。
本発明のその他の実施形態において、aおよび/またはbは、それぞれ独立して、0.01〜5、好ましくは0.5〜3、より好ましくは0.9〜2.5の範囲であり、最も好ましくは約2である。
本発明の第2の態様は、上記のように定義された化合物の調製方法であって
−亜鉛含有塩を準備する工程と、
−式(RN)−MgX・bLiXのマグネシウムアミド塩基を添加する工程とを含み、
およびR、XおよびX、及びaおよびbは前述と同様に定義される。
好ましい実施形態において、前記反応は溶媒中で行われる。ここで、マグネシウムアミド塩基は溶媒に溶解でき、好ましくは、環状、直鎖または分岐鎖状のモノまたはポリエーテル、チオエーテル、アミン、ホスフィン、ならびにO、N、SおよびPから選択される追加ヘテロ原子を1つ以上含むそれらの誘導体、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジオキサン、好ましくは1,4−ジオキサン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、硫化ジメチル、硫化ジブチル;環状および直鎖状のアミド、好ましくはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン(NEP)、N−ブチル−2−ピロリドン(NBP)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC);1つ以上の水素原子がハロゲンで置き換えられた環状、直鎖もしくは分岐鎖状のアルカンおよび/もしくはアルケン、好ましくは塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、CCl;尿素誘導体、好ましくはN,N−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、N,N,N,N−テトラメチル尿素;芳香族、ヘテロ芳香族もしくは脂肪族の炭化水素、好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジン、ペンタン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン;ヘキサメチルホスホロトリアミド(HMPA)、CS;またはこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒に溶解できる。
亜鉛塩とも呼ばれる亜鉛含有塩も溶媒に溶解でき、前述のマグネシウムアミドと同様の溶媒に溶解することができる。しかしながら、前記亜鉛塩を乾燥させて、まず溶媒のない状態の反応容器に導入し、その後、マグネシウムアミドを溶媒に添加することが好ましい。これにより、溶媒の全量を少なくすることができ、前記亜鉛塩を簡単に乾燥させることができる。さらに、副反応を抑えることができる。
前記添加中に沈殿物が生じた場合、それらは、さらに溶媒を追加することにより溶解させることができる。
本発明の特に好ましい発展形において、任意で溶媒に溶解できる前記マグネシウムアミドは、−80℃〜100℃、好ましくは−25℃〜50℃、最も好ましくは0℃〜30℃の範囲の温度で添加される。前記添加は当業者に既知の方法で行われる。ここで、前記添加は、前記反応液が熱くなり過ぎないようにして行われる。前記マグネシウムアミドの亜鉛アミドへのトランスメタル化は、発熱反応である。そのため、前記マグネシウムアミドの添加が速過ぎたり、濃度が高すぎると、望まない発熱が起こることがある。しかしながら、この分野の当業者であれば、過度の負担を負うことなく、通常の実験によって、最適な添加量および添加時間を見出すことができる。添加期間中、前記添加は、制御されることが好ましい。
本発明のその他の実施形態において、前記亜鉛塩は、マグネシウムアミド塩基の添加前に、好ましくは真空および/または50℃を超える温度、より好ましくは100℃を超える温度、さらに好ましくは150℃を超える温度で乾燥される。真空および昇温の組み合わせは特に好ましい。
本発明のさらにその他の実施形態において、前記亜鉛塩に添加する際の前記マグネシウムアミド塩基の濃度は、0.01〜3Mの範囲、好ましくは0.1〜1.5Mの範囲、最も好ましくは0.5〜1.2Mの範囲である。その結果、得られる溶液における前記亜鉛アミドの濃度は、好ましくは0.01〜2M,より好ましくは0.05〜1M、最も好ましくは0.1〜0.6となる。前記濃度が低すぎると、反応混合液における希釈が高くなり、例えば、反応が起こらなくなるまでにかなり長い反応時間を要する。前記濃度が高すぎると、前記亜鉛アミド塩基が沈殿し、溶媒を追加して再度溶解しなければならない可能性がある。前記亜鉛アミド塩基の沈殿は、前記塩基自体には有害ではないが、沈殿した未知量のアミドのために、アリコートの制御された測定は困難を伴う。
本発明の第3の態様は、前記亜鉛アミド塩基の使用に関する。これらは、求電子試薬を用いる反応で好ましく使用される。ここで、酸性プロトンを担持する試薬は、亜鉛アミド塩基により脱プロトン化され、その後、求電子試薬と反応する。基質とも呼ばれる前記試薬は、安定または不安定カルバニオンを形成することができることが特に好ましい。
本発明の亜鉛アミド塩基を使用する1つの利点は、それらが低濃度で添加できることである。意外にも、1つの亜鉛アミド塩基によって、2つのプロトンを引き抜くことができる。これらは1つの基質間に存在しても良いし、または、好ましくは、2つのプロトンを2つの基質から引き抜いても良い。そのため、1つの基質においてプロトンが1つだけ引き抜かれる場合、本発明の亜鉛アミド塩基は、基質に対して約0.5〜0.6当量で添加することができる。前記亜鉛アミド塩基は、引き抜かれるプロトン数に対して約0.5〜0.6当量で添加することができる。
引き抜かれるプロトンの酸性が比較的低い場合、添加する亜鉛アミド塩基の量を増やさなければならないことがある。亜鉛アミド塩基の添加量が、前記基質を完全に脱プロトン化するには少なすぎる場合は、脱プロトン化を完了するために、当業者であれば容易に亜鉛アミド塩基量を増やすことを選択できる。そのため、前記亜鉛アミド塩基が前記基質に対して1酸塩基にすぎない場合、前記亜鉛アミド塩基は、前記基質に対して1.0〜1.1当量で添加できることが好ましい。
本明細書で使用される全ての用語は、この分野の当業者に使用される意味で解される。いくつかの用語について、以下にさらに詳しく説明する。
本明細書において、アルキルは、飽和炭化水素ラジカルを意味し、それは分岐鎖または非分岐鎖状(つまり、直鎖状)であってもよい。好ましくは、前記アルキルの炭素数は1〜20であり、C−C20アルキルラジカルを形成する。より好ましくは、ラジカルの炭素数は1〜10、すなわち、C−C10アルキルラジカルであり、さらに好ましくは、ラジカルの炭素数は1〜6、すなわち、C−Cアルキルラジカルである。前記ラジカルとしては、特に限定されないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルがあげられる。
同様に、アルケニルは、少なくとも1つの炭素−炭素の二重結合を有する不飽和炭化水素ラジカルを意味する。好ましいラジカルとして、C−C20アルケニルラジカルがあげられる。より好ましくは、C−C10アルケニルラジカルで、最も好ましくはC−Cアルケニルラジカルである。そして、特に好ましいラジカルとしては、アリルラジカルがあげられる。
さらに、アルキニルは、少なくとも1つの炭素−炭素の三重結合を有する不飽和炭化水素ラジカルを意味する。好ましいアルキニルラジカルとして、C−C20アルキニルラジカルがあげられる。より好ましくは、C−C10アルキニルラジカルで、最も好ましくはC−Cアルキニルラジカルである。
本出願において、シリルは、アルキル、アルケニルまたはアルキニルで置換されるシリコン原子を意味する。したがって、シリルラジカルは、一般式 −Si(RS1S2S3)によって表すことができる。前記一般式において、RS1、RS2およびRS3は、それぞれ独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリールから選択され、全てのラジカルは上記のように定義される。好ましいシリルラジカルとして、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリルおよびトリフェニルシリルがあげられる。
アリールは、芳香族炭化水素環系を意味する。ヘテロアリールまたはヘタリールにおいて、炭化水素系の少なくとも1つの炭素原子は、例えば、B、N、O、SまたはP等のヘテロ原子で置き換えられる。アリールラジカルとしては、特に限定されないが、例えば、フェニルおよびナフチルがあげられる。ヘテロアリールとしては、例えば、ピリル、ピリジル、フラニルおよびチオフリルがあげられる。
前述の全てのラジカル、つまり、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールは、一価置換基を意味する。しかしながら、これらの置換基は再び置換可能である。当業者であれば、その専門知識によって置換基を選択し、分子中に存在する他の置換基と相互作用せず、特に本願に記載される反応において、反応を干渉せず、また、その反応中に相互作用しない置換基を選択することができる。置換基は、特に限定されないが、例えば以下のようなものがあげられる。
−ハロゲン、好ましくは、フッソ、塩素、臭素およびヨウ素;
−鎖式(脂肪族性)、脂環式、芳香族およびヘテロ芳香族炭化水素、特に、アルカン、アルケン、アルキン、アリール、アリーリデン、ヘテロアリールおよびヘテロアリーリデン;
−鎖式(脂肪族性)、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族カルボン酸エステル;
−ヒドロキシル基を含むアルコールおよびアルコラート;
−フェノールおよびフェノラート;
−鎖式(脂肪族性)、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族エーテル;
−鎖式(脂肪族性)、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族アミドまたはアミジン;
−ニトリル;
−鎖式(脂肪族性)、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族アミン;
−チオール基を含む鎖式(脂肪族性)、脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族スルフィド;
−チオールおよびチオラート。
前記置換基は、炭素原子、酸素原子、ニトロゲン原子、硫黄原子またはリン原子を介してラジカルに結合することができる。例えばヘテロ芳香族において、好ましく使用されるヘテロ原子は、B、N、O、SおよびPである。
次に、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。
前記マグネシウムアミド塩基および前記亜鉛ビスアミド塩基の含有量は、安息香酸をプロトン源とし、4−(フェニルアゾ)ジフェニルアミンを指標として測定した。
本発明の亜鉛アミド塩基としては、例えば、中性塩基Zn(TMP)・2LiCl・2MgCl(1)があげられる。それによれば、アレーンおよびヘテロアレーンは、穏和な条件下でメタル化できる。例えば、エステル、シアノ、ニトロおよびアルデヒドだけでなく、塩素または臭素原子等の多くの官能基が許容される。Zn(TMP)・2LiCl・2MgClは、図表1に示す二段階合成において容易に調製できる。
Figure 0005489987
類似のマグネシウムアミドDAMgCl・LiClおよびHMDSMgCl・LiClから、Zn(DA)・2LiCl・2MgCl(2)およびZn(HMDS)・2LiCl・2MgCl(3)を調製することもできる(図表2)。ここで、DAはジイソプロピルアミンであり、HMDSはヘキサメチルジシラザンである。しかし、これらの塩基は(1)よりも活性が低い。
Figure 0005489987
ここで注目すべきは、亜鉛酸種が存在しなくても、使用される出発原料に対して0.05当量のZn(TMP)・2LiCl・2MgClのみで脱プロトン化を完了することができることである。
前記亜鉛アミド塩基にリチウム塩が存在すると、前記亜鉛アミド塩基の有効性が増す。同様に、中性亜鉛塩基の調製中に形成されるMg塩も、反応性を高め、メタル化種の溶解性を高める。
ここで、形成されるジアリールおよびジヘテロアリール亜鉛化合物は、求電子試薬と多様な方法で反応させることができる。DO、重水素化酢酸またはヨウ素による通常の捕獲反応に加え、アリル化またはアセチル化を行うために、ジアリールおよびジヘテロアリール亜鉛化合物を、例えば銅により、トランスメタル化させることができる(図表3参照)。
Figure 0005489987
さらに、ヘテロ原子求電子試薬とのパラジウム触媒クロスカップリングまたは反応を行うこともできる(図表4参照)。さらなる例を図2にも示す。
Figure 0005489987
亜鉛アミド塩基の存在は様々な検査系によって検出することができる。図表5に示す系において、ベンズアルデヒドとの反応は亜鉛によるメタル化の後では起こらないが、マグネシウムによるメタル化の後では反応が認められる。そのため、反応が起こらなければ、前記反応におけるMg種の不在を結論づけることができる。
Figure 0005489987
また、前記亜鉛アミド塩基の存在は、別の系においても証明することができる(図表6参照)。2−フェニル−[1,3,4]オキサジアゾールは短時間で脱プロトン化することができる。しかし、有機マグネシウム化合物は、室温で極めて早く解離して、図示のような生成物となる。一方、有機亜鉛化合物は、室温で安定しており、さらに求電子試薬と反応することができる。
Figure 0005489987
様々な塩およびアミンの影響は下記のように調査される。ここで、前記系の各成分は、これらの塩基錯体の反応性において重要であることが示される。TMPHが特に活発なアミンであることが証明できた。ジイソプロピルアミン(DA)およびヘキサメチルジシラザン(HMDS)は、反応性が低いことが証明された。
図表7の表に示すとおり、亜鉛アミド塩基において、MgおよびLiの両方の存在は重要である。これらの金属のうちの1つが欠けていると、反応性が著しく低下するか、反応が起こらない。しかし、ビスアミド塩基が存在することも重要である。モノアミド塩基のみが存在すると、項目3のとおり、反応は観察されない。
Figure 0005489987
2−フェニル−[1,3,4]オキサジアゾールを有する系においては、様々なアミドの異なる反応性が示される。一般的な反応および達成される収率を以下に示す。
Figure 0005489987
上記3つの塩基は全て反応性を示すが、TMP塩基が最も高い反応性を示すことが、上記の結果からわかる。
亜鉛アミド塩基の反応性は、マイクロ波照射によってさらに増大する。特に、図表9の例に示す、プロトンのCH−酸性度が低いために非常に長い反応時間を要する芳香族系において、マイクロ波照射によって反応時間を著しく短縮することができる。
Figure 0005489987
式Iの化合物の使用の1つの実施形態として、求電子試薬を用いる反応があり、まず、CH−酸基質は前記式Iの化合物により脱プロトン化され、その後、脱プロトン化された基質は求電子試薬と反応する。
この使用の有利な発展形において、CH−酸基質の脱プロトン化は、マイクロ波照射下において行われる。特に有利には、ここで、1〜500Wの範囲、好ましくは20〜300Wの範囲、より好ましくは40〜200Wの範囲、最も好ましくは80〜150Wの範囲のエネルギーのマイクロ波照射を用いる。
例えば、図表9に示すような反応を電子レンジで行うと、メタル化の継続時間を大幅に短縮することができる(図表10参照)。図表10に示される例において、メタル化は110時間もかからず、わずか2時間、すなわち当初の時間の2%より少ない時間で行うことができる。このようにして、様々な求電子試薬を用いた捕獲反応の後、良好ないし極めて優れた収率で生成物が得られる。マイクロ波照射によって、時間の大幅な短縮と同時に、少なくとも同様に維持された収率を達成することができる。
Figure 0005489987
マイクロ波加速メタル化は、シアノ基を有する基質上でも容易に行うことができる。マイクロ波照射により、エチルベンゾエートおよびN,N−ジエチルベンズアミドでさえも、Zn(TMP)・2LiCl・2MgClによってメタル化することができる(図表11参照)。これらの基質は、従来の条件(室温、または、油浴において55℃まで加熱しての反応)の下では反応を示さなかった。
Figure 0005489987
ベンゾチオフェン(8)等の反応性の低い複素環系も、この新しい方法で容易に官能化することができる(図表12参照)。
Figure 0005489987
それゆえ、反応に時間のかかる基質であっても効果的および早急に反応させることができるため、特に芳香族およびヘテロ芳香族において、マイクロ波加速メタル化は官能化に極めて有用なツールであると言える。
結果として、前述の方法によって、高感度官能基に対する選択性と許容および高い反応性を両立させる優秀なステップが達成されたといえる。
[実施例1]Zn(TMP)・2LiCl・2MgCl(1)の調製の典型的な操作手順
ZnCl(21.0mmol、2.86g)を、オイルポンプ真空の下で5時間、攪拌しながら、100mlシュレンクフラスコにおいて150℃で乾燥させた。冷却後、テトラヒドロフラン(THF)に溶解したTMPMgCl・LiCl(40.0mmol、1.11M、36.0ml)を室温でゆっくり加え、混合液を室温で15時間攪拌した。ここで生じるいかなるZn(TMP)・2LiCl・2MgClの沈殿物も、乾燥THFの追加により再度溶解できる。
[実施例2]5cの調製の典型的な操作手順
まず、乾燥THF1.0ml中の1−ベンゾチオフェン−3−カルバルデヒド(4c)(164mg、1.00mmol)を、アルゴンを充満させ、かつ磁気攪拌子およびセプタムを取りつけた25mlの乾燥シュレンクフラスコに導入し、THFに溶解したZn(TMP)・2LiCl・2MgCl(1.5ml、0.37M、0.55当量)を、室温で一滴ずつ加えた。40分後、メタル化は完了した(IのTHF溶液を添加した複数の反応サンプルをGC分析したところ、98%を超える転換が見られた)。その後、4−EtOCPh−I(331mg、1.2当量)、Pd(dba)(5mol%)(dba=ジベンジリデンアセトン)およびトリ−オルト−フリルホスフィン(Tfp)(10mol%)の乾燥THF(2.5ml)溶液をゆっくり加えた。飽和NHCl溶液(10ml)の添加により、前記反応を5時間後に終了させた。水相を、酢酸エチル(5×10ml)によって抽出し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、フィルターカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;CHCl/ペンタン1:1)によって精製し、5c(208mg、67%)が黄色の結晶性固体として得られた。
[実施例3]5hの調製の典型的な操作手順
まず、乾燥THF1.0ml中の2−ニトロベンゾフラン(4h)(163mg、1.00mmol)を、アルゴンを充満させ、かつ磁気攪拌子およびセプタムを取りつけた25mlの乾燥シュレンクフラスコに導入し、−30℃まで冷却し、THFに溶解したZn(TMP)・2LiCl・2MgCl(1.5ml、0.37M、0.55当量)を、一滴ずつ加えた。90分後、メタル化は完了し(IのTHF溶液を添加した複数の反応サンプルをGC分析したところ、98%を超える転換が見られた)、CHCOODのDO溶液(10当量)をゆっくり加え、混合液を10分間攪拌した。飽和NHCl溶液(10ml)の添加により、前記反応を終了させた。水相を、酢酸エチル(5×10ml)によって抽出し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、フィルターカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;CHCl)によって精製し、5h(133mg、81%)が黄色の結晶性固体として得られた。
[実施例4]7bの調製の典型的な操作手順
まず、乾燥THF1.0ml中の6b(458mg、2.00mmol)を、アルゴンを充満させ、かつ磁気攪拌子およびセプタムを取りつけた10mlの乾燥マイクロ波管に導入し、Zn(TMP)・2LiCl・2MgClのTHF溶液(3.2ml、0.37M、0.60当量)を25℃で加えた。前記マイクロ波管を閉じ、反応を開始した。電子レンジ(120W、80℃)に入れて2時間後、メタル化は完了した(IのTHF溶液を添加した複数の反応サンプルをGC分析したところ、98%を超える転換が見られた)。前記反応混合液を室温まで冷却した後、これを3−CF−C−I(680mg、1.2当量)、Pd(dba)(5mol%)およびTfp(10 mol%)の乾燥THF溶液(2.5ml)に加えた。25℃で15時間攪拌した後、飽和NHCl溶液(30ml)の添加により、前記反応を終了させた。水相を、酢酸エチル(5×30ml)によって抽出し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、フィルターカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtO/ペンタン1:15)によって精製し、7b(680mg、76%)が黄色の油として得られた。
以下の生成物は実施例2および3の典型的な操作手順に従って合成された。
Figure 0005489987

Claims (22)

  1. 一般式(I)で表わされ、

    (RN)−Zn・aMgX ・bLiX (I)

    およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル、アルケニル、アルキニル、またはそれらのシリル誘導体、および置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリールから選択され、
    およびRは、共に環状構造を形成することができ、または、Rおよび/もしくはRは、重合体構造の一部となることができ、
    は、二価陰イオンまたは互いに独立した2つの一価陰イオンであり、
    は、一価陰イオンであり、
    a>0であり、
    b>0である化合物。
  2. および/またはRが、それぞれ独立して、直鎖または分岐鎖状の、置換または非置換の、C1−20アルキルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. および/またはRが、それぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルから選択されることを特徴とする請求項1または2記載の化合物。
  4. および/またはRが、それぞれ独立して、シリルラジカルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
  5. およびRが共に、環状構造形成することを特徴とする請求項1記載の化合物。
  6. が、F;Cl;Br;I;CN;SCN;NCO;nが3もしくは4でありHalがCl、BrおよびIから選択されるHalO;NO;BF;PF;(1/2)SO;H;一般式RCOのカルボン酸塩;一般式SRのチオラート;一般式ORのアルコラート;RP(O)O;SCOR;SCSR;jが2もしくは3のOSR;またはrが2もしくは3のNO ;からなる群から選択され、
    が、非置換のC −C 24 アリールもしくはB、O、N、S、Se、PもしくはSiを1つ以上含む置換C −C24アリールもしくは置換もしくは非置換の−C24ヘテロアリール;直鎖もしくは分岐鎖状の、置換もしくは非置換のC−C20アルキル;C−C20アルケニルまたはC−C20アルキニル;置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキルまたはHであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 2が、F;Cl;Br;I;CN;SCN;NCO;nが3もしくは4でありHalがCl、BrおよびIから選択されるHalO;NO;BF;PF;(1/2)SO;H;一般式RCOのカルボン酸塩;一般式(R Si)Nのジシラジド;一般式SRのチオラート;一般式ORのアルコラート;RP(O)O;SCOR;SCSR;一般式RNHのアミン;Rが下記のように定義されるかR Nが環状アルキルアミンである一般式R Nのジアルキルもしくはジアーリルアミン;Rが下記のように定義されるかPR が環状ホスフィンである一般式PR のホスフィン;jが2もしくは3のOSR;またはrが2もしくは3のNO ;からなる群から選択され、
    が、非置換のC −C 24 アリールもしくはB、O、N、S、Se、PもしくはSiを1つ以上含む置換C −C24アリールもしくは置換もしくは非置換の−C24ヘテロアリール;直鎖もしくは分岐鎖状の、置換もしくは非置換のC−C20アルキル;C−C20アルケニルまたはC−C20アルキニル;置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキルまたはHであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. および/またはXが、それぞれ独立して、Cl、BrおよびIから選択されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. aが、0.01〜5であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. bが、0.01〜5であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. −亜鉛含有塩を準備する工程と、
    −式(RN)−MgX・bLiXのマグネシウムアミド塩基を添加する工程とを含み、
    およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル、アルケニル、アルキニル、またはそれらのシリル誘導体、および置換もしくは非置換のアリールもしくはヘテロアリールから選択され、
    およびRは、共に環状構造を形成することができ、または、Rおよび/もしくはRは、重合体構造の一部となることができ、
    は、二価陰イオンまたは互いに独立した2つの一価陰イオンであり、
    は、一価陰イオンであり、
    a>0であり、
    b>0である請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  12. マグネシウムアミド塩基が溶媒に溶解されことを特徴とする請求項11記載の化合物の調製方法。
  13. 前記添加が、−80℃〜100℃の範囲の温度で行われることを特徴とする請求項11または12に記載の化合物の調製方法。
  14. 前記亜鉛含有塩を、マグネシウムアミド塩基の添加前に乾燥させることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  15. 前記亜鉛含有塩に添加する際のマグネシウムアミド塩基の濃度が、0.01〜3Mの範囲であることを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  16. 得られる亜鉛アミドの濃度が、0.01〜2Mの範囲となることを特徴とする請求項11から15のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  17. 亜鉛含有塩が、マグネシウムアミド塩基の添加前に溶媒に溶解していることを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  18. 求電子試薬を用いる反応において使用されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  19. 安定または不安定カルバニオンを形成することができる基質を脱プロトン化する請求項18記載の化合物の使用。
  20. 求電子試薬を用いる反応において使用され、まず、CH−酸基質が請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物により脱プロトン化され、その後、脱プロトン化した基質が求電子試薬と反応する請求項18または19記載の化合物の使用。
  21. CH−酸基質の脱プロトン化が、マイクロ波照射下において行われる請求項20記載の化合物の使用。
  22. 1〜500Wの範囲のエネルギーでマイクロ波照射を行う請求項21記載の化合物の使用。
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