JP5489611B2 - レーザ照射装置、レーザ加工装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法 - Google Patents

レーザ照射装置、レーザ加工装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ照射装置、レーザ加工装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法に関する。
有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、電解放出ディスプレイ(FED)などのフラットパネルディスプレイにおいては、内部に収納した電子素子や回路などを気密封止している。
例えば、フラットパネルディスプレイにおいては、2枚のガラス基板が互いに所定の間隔を開けて平行に対峙され、この2枚のガラス基板の周縁を封止することで、その内部に形成された電極や蛍光体層などを気密封止するようにしている。
このような気密封止においては、紫外線硬化樹脂などによる樹脂封止が行われているが、空気中の水分などが封止部を透過するおそれがある。そのため、水分などによる劣化が懸念されるようなもの(例えば、有機ELディスプレイなど)には、気密の信頼性がより高いフリットを用いた封止が行われている。
ここで、フリットを用いた封止においては、フリットからなる封止部にレーザ光を照射して溶融接合させる技術が知られている。この場合、封止部の幅以上のビーム径を有するレーザ光を照射すれば、封止部の周辺部分にもレーザ光が照射され、封止される電子素子や回路などに熱的影響を与えてしまうおそれがある。そのため、ビーム径の小さなレーザ光を走査することで局所的な加熱を行う技術が開示されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、レーザ光を走査すれば走査範囲の両端部分において走査方向が反転するために停止状態が発生し、両端部分における温度が高くなりすぎるおそれがある。
また、封止部の周辺部分をマスクで覆い、封止部のみにレーザ光が照射されるようにする技術が開示されている(特許文献2を参照)。
しかしながら、枠状に形成された封止部と同じ形状の透過部を備えたマスクとすれば、照射対象の品種毎に異なるマスクが必要となる(特許文献2の図6を参照)。
また、封止部の幅寸法にほぼ等しい幅寸法を有する直線状の透過部を備えたマスクとすれば、封止部の角部分を照射しながら移動する際などに、進行方向に合わせてマスクを回転移動させることが必要となる(特許文献2の図5、[0023]段落を参照)。
また、レーザ光の走査の際に特許文献2に開示がされたマスクを用いたとしても、レーザ光の照射範囲の両端部分において照射強度(エネルギー強度)が上昇することを抑制することはできない。
そのため、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が不均一となり、接合不良が発生したり過大な熱応力が発生したりするおそれがある。また、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を所望のものとすることもできない。
特開2000−251711号公報 特表2008−532207号公報
本発明は、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の制御を行うことができるレーザ照射装置、レーザ加工装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、レーザ光源と、前記レーザ光源から導入されたレーザ光の方向を制御する方向制御部と、前記方向制御部を介して導入されたレーザ光を走査することで照射面上に擬似的に線状の集光を行う走査部と、前記方向制御部と、前記走査部と、を協働させることで走査の形態を変化させる走査制御部と、走査範囲における所定の位置に対するレーザ光を制御することで照射範囲における照射 強度分布を制御する照射強度制御部と、を備え、前記照射強度制御部は、前記レーザ光を透過させる透過部と、前記所定の位置に対するレーザ光の透過を抑制する透過抑制部と、を有し、前記透過部の透過方向に略直交する方向の形状は、菱形、または角部が曲線からなる菱形であり、前記菱形、または前記角部が曲線からなる菱形の対角寸法は、直線状に前記走査をした場合の振幅長さから前記レーザ光のスポットの寸法を引いた長さより短いことを特徴とするレーザ照射装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上記に記載のレーザ照射装置と、被処理物を載置する載置部と、前記レーザ照射装置と前記載置部との相対的な位置を変化させる移動部と、を備えたことを特徴とするレーザ加工装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、一対の基板の間に形成される封止部にレーザ光を照射して、前記一対の基板の間に形成された空間を気密封止する封止工程を有するフラットパネルディスプレイの製造方法であって、前記封止工程において、前記封止部に倣ってレーザ光を走査する際に、前記レーザ光を透過させ、透過方向に略直交する方向の形状が、菱形、または角部が曲線からなる菱形であり、前記菱形、または前記角部が曲線からなる菱形の対角寸法が、直線状に前記走査をした場合の振幅長さから前記レーザ光のスポットの寸法を引いた長さより短い透過部と、所定の位置に対するレーザ光の透過を抑制する透過抑制部と、を有する照射強度制御部を用いて、走査範囲における前記所定の位置に対する前記レーザ光を制御することで、照射範囲における照射強度分布を制御すること、を特徴とするフラットパネルディスプレイの製造方法が提供される。
本発明によれば、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の制御を行うことができるレーザ照射装置、レーザ加工装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法が提供される。
第1の実施形態に係るレーザ照射装置、レーザ加工装置を例示するための模式図である。 ガラス基板の表面に設けられた封止部を例示するための模式図である。 封止部へのレーザ光照射を例示するための模式図である。 レーザ光を走査した際の照射強度(エネルギー強度)分布を例示するための模式グラフ図である。 他の実施形態に係る照射強度制御部を例示するための模式図である。 照射部分の形状に対する走査範囲の形状と走査範囲の端部の位置との関係を例示するための模式図である。 透過部の大きさ、形状を例示するための模式図である。 透過部の大きさ、形状を例示するための模式図である。 略菱形形状を呈する透過部の大きさ、角部形状を例示するための模式図である。 第2の実施形態に係るレーザ照射装置、レーザ加工装置を例示するための模式図である。 透過率が漸次変化するような透過率分布を有する透過抑制部を備えた照射強度制御部を例示するための模式図である。 面積が漸次変化する透過部を備えた照射強度制御部を例示するための模式図である。 第3の実施形態に係るレーザ照射装置、レーザ加工装置を例示するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、第1の実施形態に係るレーザ照射装置、レーザ加工装置を例示するための模式図である。なお、図1中の矢印XYZは互いに直交する三方向を表しており、XYは水平方向、Zは鉛直方向を表している。
図1に示すように、レーザ加工装置1には、レーザ照射装置2、載置部3、移動部12が設けられている。
レーザ照射装置2は、載置部3の載置面3aに対向するようにして設けられ、載置面3aに載置、保持された被処理物100の封止部101に向けてレーザ光を照射できるようになっている。
レーザ照射装置2には、レーザ光源4、照射部5、照射強度制御部6が設けられている。
レーザ光源4は、例えば、半導体レーザ光やYAGレーザ光などを出射可能なものとすることができる。ただし、これらに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。この場合、後述するフリットに吸収されやすい700nm〜1200nm程度の波長を有するレーザ光を出射可能なものとすることが好ましい。そのようなものとしては、例えば、波長が808nm、940nm、976nmなどの半導体レーザ光や、波長が1064nmのNd−YAGレーザ光などを出射可能なものを例示することができる。
レーザ光源4には光ファイバ7の受光端7aが接続されており、照射部5には光ファイバ7の出射端7bが接続されている。そのため、レーザ光源4から出射したレーザ光を光ファイバ7を介して照射部5に伝送、導入することができるようになっている。
照射部5には、コリメートレンズ8、方向制御部9、走査部10、fθレンズ11が設けられている。
コリメートレンズ8は、ファイバ7を介して導入されたレーザ光をコリメートする。なお、コリメートレンズ8は必ずしも必要ではなく、必要に応じて適宜設けるようにすればよい。また、コリメートレンズ8の配設数や配設形態などは図示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
方向制御部9は、レーザ光源4からコリメートレンズ8を介して導入されたレーザ光の方向を制御する。
走査部10は、方向制御部9を介して導入されたレーザ光を走査することで照射面上(封止部101上)に擬似的に線状の集光を行う。
方向制御部9と走査部10とは、例えば、図示しない駆動部によりミラーを高速で揺動させるガルバノミラーなどとすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく、レーザ光の方向を変化させることができるものを適宜選択することができる。例えば、多面鏡回転方式(ポリゴンミラ−)などとすることもできる。
また、方向制御部9に設けられた駆動部と走査部10に設けられた駆動部とには走査制御部13が電気的に接続されている。そして、走査制御部13により方向制御部9に設けられたミラーと走査部10に設けられたミラーとを協働させることで走査の形態を変化させることができるようになっている。例えば、「直線状」の走査をしたり、「略L字状」の走査をしたりすることができるようになっている。すなわち、走査制御部13は、方向制御部9と、走査部10と、を協働させることで走査の形態を変化させる。
fθレンズ11は、レンズを透過して照射面に垂直に入射するレーザ光の走査速度が、レンズへの入射位置にかかわらず、常に一定となるように設計されたレンズである。fθレンズ11は必ずしも必要ではないが、fθレンズ11を設けるようにすれば、容易に等速度の走査を行うことができるようになる。
照射強度制御部6は、走査範囲における所定の位置に対するレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度分布を制御する。すなわち、照射強度制御部6には、レーザ光を透過させる透過部6aと、所定の位置に対するレーザ光の透過を抑制する透過抑制部6bとが設けられている。そして、透過抑制部6bにより走査されたレーザ光の一部を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御することができるようになっている。後述するように所定の位置は、例えば、走査範囲の両端近傍とすることができる。
透過部6aはレーザ光を透過させることができるものであればよく、例えば、開口としたり、ガラスなどの透明体から形成されたものとすることができる。透過抑制部6bはレーザ光を遮光したり、減衰させたりするものから形成されるものとすることができる。
なお、照射強度制御部6についての詳細は後述する。
載置部3は、被処理物100を載置する載置面3aを有している。また、載置部3には、載置面3aに載置された被処理物100を保持する図示しない保持手段が設けられている。図示しない保持手段としては、例えば、静電チャックなどを例示することができる。また、対峙する2枚のガラス基板102、103の相互の位置がずれないようにガラス基板102、103の周縁を保持する手段を設けるようにすることもできる。
移動部12は、載置部3に載置、保持された被処理物100と、レーザ照射装置2と、の相対的な位置を変化させる。図1に例示をしたものは、載置部3と移動部12とを一体化させた、いわゆるXYテーブルである。すなわち、移動部12には、図中のY方向に往復自在な第1の駆動部12aと、第1の駆動部12aの上面に設けられ、図中のX方向に往復自在な第2の駆動部12bとが設けられている。そして、第2の駆動部12bの上面を載置面3aとすることで、載置部3と移動部12とを一体化させた、いわゆるXYテーブルとしている。
なお、移動部12として、載置、保持された被処理物100を移動させるものを例示したが、レーザ照射装置2側を移動させるものとすることもできる。すなわち、載置部3に載置、保持された被処理物100と、レーザ照射装置2と、の相対的な位置を変化させることができるものであればよい。
次に、照射強度制御部6についてさらに例示をする。
図2は、ガラス基板の表面に設けられた封止部を例示するための模式図である。
図2に示すように、一方のガラス基板(図2に例示をするものの場合はガラス基板102)の表面には、フリットからなる封止部101が設けられている。フリットは、例えば、ガラス粉末に酸化物粉末などを含ませたものとすることができる。酸化物粉末としては、例えば、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化リチウム(LiO)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)などを例示することができる。ただし、これらに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
封止部101は、ガラス基板102の周縁に枠状に設けられている。封止部101により画されたガラス基板102の中央側は、電子素子や回路などが設けられるエリア(素子エリア104)となる。なお、ガラス基板102の周縁であって素子エリア104の外側が、いわゆる額縁105と称されるエリアとなる。額縁105の幅寸法106を小さくすれば、その分、素子エリア104を大きくすることができるので好ましい。そのため、幅寸法106は小さくなる傾向にある。しかしながら、幅寸法106が小さくなれば、その結果として封止部101の位置と素子エリア104の外縁位置とが接近することになるので、封止部101を溶融する際にレーザ光が電子素子や回路などにも照射されるおそれが高くなる。
図3は、封止部へのレーザ光照射を例示するための模式図である。
図2に例示をしたように、封止部101はガラス基板の周縁に枠状に設けられる。そのため、枠状に設けられた封止部101の角部分(コーナ部分)において照射の方向変換が容易となるように、スポット107の形状は一般的には図3(a)に示すような円形とされる。
ここで、生産性を高めるためには加工速度(レーザ照射位置の相対移動速度)を速くする必要がある。しかしながら、レーザ光の出力を一定にしたまま加工速度を速くすれば、封止部101の加熱が不充分となり融着不良を起こすおそれがある。そのため、図3(b)に示すように、低速時における照射エネルギー(入射エネルギー)108と、高速時における照射エネルギー(入射エネルギー)109とが同等となるようにする必要がある。
ところが、高速時における照射エネルギー109を高めるために、単にレーザ光の出力を高くすれば封止部101やガラス基板102、103が急加熱、急冷却されるので、割れが発生するおそれがある。
ここで、図3(c)に示すように、スポット107の大きさを大きくすれば照射面積を大きくすることができるので、相対的な照射時間を長くすることができる。そのため、レーザ光の出力を抑えることができるので、封止部101やガラス基板102、103が急加熱、急冷却されるのを抑制することができる。
しかしながら、スポット107の大きさを大きくすれば、素子エリア104の内側にもレーザ光が照射されてしまい素子エリア104に設けられた電子素子や回路などが損傷するおそれがある。また、スポット107の大きさを大きくすれば、封止部101の加熱に直接使用されない無駄なエネルギーが増大することにもなる。そして、前述したように、幅寸法106が小さくなる傾向にあるので、スポット107の大きさを大きくするのにも限界がある。
この場合、レーザ光を走査することで封止部101上に擬似的に線状の集光を行うようにすれば、照射範囲を大きくすることができるので相対的な照射時間を長くすることができる。また、スポット107の小さなレーザ光を走査することで、素子エリア104の内側へレーザ光が照射されることを抑制することができる。また、封止部101の加熱に直接使用されない無駄なエネルギーを抑制することもできる。
そのため、レーザ光を走査して擬似的に線状の集光を行うようにすることは、加工速度(レーザ照射位置の相対移動速度)やエネルギー効率などの向上、素子エリア104の内側への熱的影響の抑制などの観点から有用である。
しかしながら、レーザ光を走査するようにすれば、走査範囲の両端部分において走査方向が反転するために停止状態が発生し、両端部分における温度が高くなりすぎるおそれがある。
図4は、レーザ光を走査した際の照射強度(エネルギー強度)分布を例示するための模式グラフ図である。
図4(a)に示すように、レーザ光を走査するようにすれば、走査範囲の両端部分において走査方向が反転するために停止状態が発生し、両端部分における照射強度(エネルギー強度)が上昇することになる。そのため、レーザ光の照射範囲における温度分布が不均一となる。この場合、照射範囲の両端部分における温度を適正な範囲とすると中央部分などにおいて接合不良などが発生するおそれがある。また、照射範囲の中央部分などにおける温度を適正な範囲とすると両端部分において過大な熱応力などが発生するおそれがある。なお、図4(a)に示すような場合には、走査範囲と照射範囲とが同一となる。
そのため、本実施の形態においては照射強度制御部6により照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御するようにしている。
例えば、照射強度制御部6により走査範囲の両端部分におけるレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御している。
図4(b)は、走査範囲の両端部分におけるレーザ光を遮光した場合である。また、走査範囲の一端においてスポットの大きさと同じ寸法の範囲(スポット1個分)を遮光した場合である。この様にすれば、走査方向が反転するために停止する部分におけるレーザ光を透過抑制部6bにより遮光することができる。そのため、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。
図4(c)も走査範囲の両端部分におけるレーザ光を遮光した場合である。ただし、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)を遮光した場合である。図4(b)のようにすれば、照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができるが、照射範囲が狭くなる。この場合、遮光される範囲をスポットの大きさより小さくすれば照射範囲を広くすることができる、ただし、遮光される範囲を余り小さくしすぎると照射強度(エネルギー強度)分布の均一化が図れなくなる。本発明者らの得た知見によれば、図4(c)に例示をするようにスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲を遮光するようにすれば、照射強度(エネルギー強度)分布の均一性の悪化を抑制しつつ照射範囲の拡大を図ることができる。
そのため、走査範囲の両端部分におけるレーザ光を遮光する場合には、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)以上を透過抑制部6bにより遮光するようにすることが好ましい。
図5は、他の実施形態に係る照射強度制御部を例示するための模式図である。
図1に例示をした照射強度制御部6には、レーザ光を遮光する透過抑制部6bが区画されるようにして設けられている。そのため、透過部6aと透過抑制部6bとの境界においてレーザ光の照射強度(エネルギー強度)が急激に変化する。
これに対し、図5に例示をする照射強度制御部16は、透過部16aと透過抑制部16bとの境界において透過率が漸次変化するようになっている。すなわち、透過抑制部16bは、透過部16a側から外側に向かって透過率が漸減するような透過率分布を有している。そのため、透過部16aの周縁部における照射強度(エネルギー強度)を低下させることができる。また、透過率を漸減させることで照射強度(エネルギー強度)の変化を緩やかにすることができる。
以上は、走査範囲の両端部分における照射強度(エネルギー強度)を制御する場合であるが、遮光位置や透過率分布を適宜設定することで所望の部分における照射強度(エネルギー強度)を制御するようにすることもできる。
ここで、レーザ光の走査は、封止部101の形状に倣って行われる。ところが、封止部101の形状は、図2に例示をしたように枠状を呈している。そのため、封止部101の形状に倣ってレーザ光の走査が行われた際に、照射部分の形状によっては走査範囲の形状や走査範囲の端部の位置が異なるものとなる。
図6は、照射部分の形状に対する走査範囲の形状と走査範囲の端部の位置との関係を例示するための模式図である。なお、封止部101が設けられたガラス基板102の周辺に描かれた図は、各照射部分における走査範囲110の形状と走査範囲110の端部の位置とを表すための模式図である。
図6に示すように、例えば、封止部101の直線部分においてレーザ光を走査する場合と、封止部101の角部分(コーナ部分)においてレーザ光を走査する場合とでは、走査範囲110の形状や走査範囲110の端部の位置が異なるものとなる。
この場合、例えば、2枚の遮光板を用いて走査範囲の両端部分を遮光するようにすれば、封止部101の角部分(コーナ部分)において照射部5と2枚の遮光板との相対的な位置を変化させる(例えば、回転させる)ことが必要となる。その結果、装置構成や装置制御などが複雑化するおそれがある。
本実施の形態においては、後述するように、封止部101における照射部分の形状が変化した場合であっても、走査範囲110の両端部分が透過抑制部6bに位置するような形状、大きさとしている。そのため、照射部分の形状に対応して照射部5と照射強度制御部6との相対的な位置を変化させる必要がない。その結果、装置構成や装置制御などを簡略化することができる。
ここで、透過部6aの形状、大きさは、走査範囲110における走査方向の長さ(以下、走査の振幅長さと称する)と、封止部101における形状変化部分の寸法(例えば、角部分(コーナ部分)の曲率半径寸法r(図6を参照))とにより決定することができる。
図7、図8は、透過部の大きさ、形状を例示するための模式図である。なお、封止部101は、図2や図6に例示をしたような矩形の枠状形状を呈し、角部分(コーナ部分)が円弧で構成されたものとしている。
図7に例示をしたものは、走査の振幅長さと封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rとが等しいか、あるいは曲率半径寸法rの方が長い場合である。この様な場合には、透過部6aの形状を略円形とすることができる。すなわち、透過部6aの透過方向に略直交する方向の形状を略円形とすることができる。また、略円形形状を呈する透過部6aの直径寸法と封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rとを略同一とすることができる。
ここで、透過部6aの各部寸法は、図4において例示をした照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化の観点から決定することができる。
例えば、透過部6aの直径部分は封止部101の直線部分を照射する際に用いられる。そのため、直径寸法は、直線状の走査範囲の両端部分におけるレーザ光を遮光することができるように、直線状に走査をした場合の振幅長さより短くなっている。
この場合、図4(b)において例示をしたように、走査範囲の一端においてスポットの大きさと同じ寸法の範囲(スポット1個分)を遮光できるような直径寸法とすることが好ましい。すなわち、直径寸法は、直線状に走査をした場合の振幅長さよりスポットの2倍の大きさ分だけ短くなるようにすることが好ましい。
また、照射強度(エネルギー強度)分布の均一性の悪化を抑制しつつ照射範囲の拡大を図ることを考慮すれば、図4(c)において例示をしたように、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)を遮光できるような直径寸法とすることが好ましい。すなわち、この様な場合には、直径寸法は、直線状に走査をした場合の振幅長さよりスポットの大きさ分だけ短くなるようにすることが好ましい。
なお、略円形形状を呈する透過部6aの直径寸法をこのようにすれば、図6に例示をしたように、封止部101の角部分(コーナ部分)を照射する際にも走査範囲の両端部分において遮光を行うことができる。すなわち、封止部101の角部分(コーナ部分)を照射するために「略L字状」の走査を行う際にも走査範囲の両端部分において遮光を行うことができる。
図8に例示をしたものは、走査の振幅長さの方が封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rよりも長い場合である。この様な場合には、透過部6aの形状を略菱形とすることができる。すなわち、透過部6aの透過方向に略直交する方向の形状を略菱形とすることができる。
また、図8(a)は、走査の振幅長さが封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rの6倍程度の場合、図8(b)は、走査の振幅長さが封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rの12倍程度の場合、図8(c)は、走査の振幅長さが封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rの20倍程度の場合である。
図8(a)〜(c)から分かるように、封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rに対する走査の振幅長さが長くなるほど、略菱形形状を呈する透過部6aの角部分における曲率半径寸法Rが小さくなる。
図9は、略菱形形状を呈する透過部の大きさ、角部形状を例示するための模式図である。なお、図9(a)は透過部6aの大きさを例示するための模式図、図9(b)は図9(a)におけるA部(角部分)を例示するための模式拡大図である。
ここで、透過部6aの各部寸法は、図4において例示をした照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化の観点から決定することができる。
図6に例示をしたように、透過部6aの対角部分は封止部101の直線部分を照射する際に用いられる。そのため、図9(a)に表す対角寸法Lは、直線状の走査範囲の両端部分におけるレーザ光を遮光することができるように、直線状に走査をした場合の振幅長さより短くなっている。
この場合、図4(b)において例示をしたように、走査範囲の一端においてスポットの大きさと同じ寸法の範囲(スポット1個分)を遮光できるような対角寸法Lとすることが好ましい。すなわち、対角寸法Lは、直線状に走査をした場合の振幅長さよりスポットの2倍の大きさ分だけ短くなるようにすることが好ましい。
また、照射強度(エネルギー強度)分布の均一性の悪化を抑制しつつ照射範囲の拡大を図ることを考慮すれば、図4(c)において例示をしたように、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)を遮光できるような対角寸法Lとすることが好ましい。すなわち、この様な場合には、対角寸法Lは、直線状に走査をした場合の振幅長さよりスポットの大きさ分だけ短くなるようにすることが好ましい。
なお、略菱形形状を呈する透過部6aの2つの対角寸法Lをこのようにすれば、図6に例示をしたように、封止部101の角部分(コーナ部分)を照射する際にも走査範囲の両端部分において遮光を行うことができる。すなわち、封止部101の角部分(コーナ部分)を照射するために「略L字状」の走査を行う際にも走査範囲の両端部分において遮光を行うことができる。
また、図9(b)に表す透過部6aの角部分における曲率半径寸法Rと、封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rとが以下の(1)式の関係を満たすようにすることが好ましい。

また、図9(b)に表す透過部6aの角部分における弦の長さ寸法が、封止部101の角部分(コーナ部分)における曲率半径寸法rの略2倍となるようにすることが好ましい。
次に、レーザ加工装置1の作用について例示をする。
まず、図示しない搬送手段により、被処理物100が載置部3の載置面3a上に載置、保持される。なお、ガラス基板102には枠状に封止部101が設けられており、枠状の封止部101の内側には、電子素子や回路などが設けられている。
次に、レーザ光源4から出射したレーザ光が光ファイバ7を介して出射端7bまで導かれ、出射端7bからコリメートレンズ8に向けて出射される。コリメートレンズ8に入射したレーザ光はコリメートされ、方向制御部9を介して走査部10に入射する。そして、走査部10に設けられたミラーを高速で揺動させることでレーザ光を線状に走査する。走査部10により線状に走査されたレーザ光は、fθレンズ11と照射強度制御部6とを介して照射面である封止部101上に照射される。この際、fθレンズ11の作用により等速度の走査が行われる。
ここで、走査においては、走査制御部13により方向制御部9に設けられたミラーと走査部10に設けられたミラーとを協働させることで走査の形態を変化させるようにする。例えば、方向制御部9に設けられたミラーと走査部10に設けられたミラーとを協働させることで「直線状」の走査をしたり、「略L字状」の走査をしたりするようにする。
また、走査においては、照射強度制御部6により照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が制御される。例えば、照射強度制御部6により走査範囲の両端部分におけるレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御される。
この場合、透過率が漸次変化するような透過率分布を有する透過抑制部16bを備えた照射強度制御部16である場合には、照射強度(エネルギー強度)の変化を緩やかにすることができる。また、所望の透過率を適宜選定することで、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を所望のものとすることもできる。
一方、移動部12により被処理物100とレーザ照射装置2との相対的な位置を変化させることで、レーザ光の照射位置を封止部101に倣って移動させる。封止部101に照射されたレーザ光により封止部101が加熱、溶融されてガラス基板102、103が気密に接合される。この際、被処理物100の内部に封止部101により画された空間が形成される。また、ガラス基板102、103上において封止部101により画された領域が画素領域となる。
また、ガラス基板102、103を窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中において重ね合わせ、その状態で封止部101に向けてレーザ光を照射するようにすることができる。そのようにすれば、封止部101により画される空間に設けられた電子素子や回路などを、不活性ガス雰囲気の密閉空間内に封止することができる。
このような場合には、例えば、レーザ加工装置1をチャンバなどの気密容器に収納し、気密容器内を不活性ガス雰囲気とすればよい。
なお、レーザ加工装置1に設けられた各要素の制御は、図示しない制御部により行うようにすることができる。例えば、被処理物100とレーザ照射装置2との相対的な位置に関する制御などを図示しない制御部により行うようにすることができる。
被処理物100に設けられたすべての封止部101の溶融、封止が終了した場合には、図示しない搬送手段により封止がされた被処理物100が搬出される。
本実施の形態によれば、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の制御を行うことができる。そのため、例えば、レーザ光の照射範囲の両端部分において照射強度(エネルギー強度)が上昇することを抑制することができるので、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。その結果、接合部分に接合不良が発生したり過大な熱応力が発生したりすることを抑制することができるので、歩留まりや製品の品質などを向上させることができる。
また、遮光位置や透過率分布を適宜設定することで所望の部分における照射強度(エネルギー強度)を制御することができる。そのため、照射強度(エネルギー強度)の変化を緩やかにしたり、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を所望のものとしたりすることもできる。
また、レーザ光を連続的に出射するレーザ光源4とすることができるので、装置の簡易化を図ることができる。
図10は、第2の実施形態に係るレーザ照射装置、レーザ加工装置を例示するための模式図である。なお、図10中の矢印XYZは互いに直交する三方向を表しており、XYは水平方向、Zは鉛直方向を表している。
図10に示すように、レーザ加工装置21には、レーザ照射装置22、載置部3、移動部12が設けられている。
レーザ照射装置22は、載置部3の載置面3aに対向するようにして設けられ、載置面3aに載置、保持された被処理物100の封止部101に向けてレーザ光を照射できるようになっている。
レーザ照射装置22には、レーザ光源24、照射部25、照射強度制御部26が設けられている。
レーザ光源24は、例えば、半導体レーザ光やYAGレーザ光などを出射可能なものとすることができる。ただし、これらに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。この場合、フリットに吸収されやすい700nm〜1200nm程度の波長を有するレーザ光を出射可能なものとすることが好ましい。そのようなものとしては、例えば、波長が808nm、940nm、976nmなどの半導体レーザ光や、波長が1064nmのNd−YAGレーザ光などを出射可能なものを例示することができる。
照射部25には、コリメートレンズ28、方向制御部29、走査部30、fθレンズ11が設けられている。
コリメートレンズ28は、入射したレーザ光をコリメートする。なお、コリメートレンズ28は必ずしも必要ではなく、必要に応じて適宜設けるようにすればよい。また、コリメートレンズ28の配設数や配設形態などは図示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
方向制御部29は、レーザ光源24からコリメートレンズ28を介して導入されたレーザ光の方向を制御する。方向制御部29には、ミラー38と駆動部31が設けられ、駆動部31によりミラー38を高速で揺動させることができるようになっている。
走査部30は、方向制御部29を介して導入されたレーザ光を走査することで照射面上(封止部101上)に擬似的に線状の集光を行う。走査部30には、ミラー32と駆動部33が設けられ、駆動部33によりミラー32を高速で揺動させることができるようになっている。
方向制御部29と走査部30とは、例えば、ガルバノミラーなどとすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく、レーザ光の方向を変化させることができるものを適宜選択することができる。例えば、多面鏡回転方式(ポリゴンミラ−)などとすることもできる。
駆動部31と駆動部33とには走査制御部34が電気的に接続されている。そして、走査制御部34によりミラー38とミラー32とを協働させることで走査の形態を変化させることができるようになっている。例えば、「直線状」の走査をしたり、「略L字状」の走査をしたりすることができるようになっている。すなわち、走査制御部34は、方向制御部29と、走査部30と、を協働させることで走査の形態を変化させる。
照射強度制御部26は、走査範囲における所定の位置に対するレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度分布を制御する。照射強度制御部26には、中心軸26cを中心として周方向に略等分割された領域に透過部26aと透過抑制部26bとが交互に配設されている。図10に例示をしたものにおいては、扇状の透過部26aと短冊状の透過抑制部26bとが交互に配設されている。透過部26aはレーザ光を透過させることができるものであればよく、例えば、開口としたり、ガラスなどの透明体から形成されたものとすることができる。また、透過抑制部26bはレーザ光を遮光したり、減衰させたりするものから形成されるものとすることができる。また、照射強度制御部26には、中心軸26cを中心として透過部26aと透過抑制部26bとを回転方向に移動させる移動部26dが設けられている。なお、透過部26a、透過抑制部26bの配設数や形状などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、回転方向の移動速度や応答性などに応じて透過部26a、透過抑制部26bの配設数、形状、大きさなどを適宜決定するようにすることもできる。また、移動部26dによる回転方向の移動は、特に限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、一定方向への回転運動、往復運動、変速をともなう回転運動や往復運動などとすることができる。
また、移動部26dと走査制御部34とには同期制御部35が電気的に接続されている。そして、走査制御部34から提供された走査に関する位置情報に基づいて移動部26dを制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御することができるようになっている。
すなわち、照射強度制御部26は、レーザ光を透過させる透過部26aと、レーザ光の透過を抑制する透過抑制部26bと、透過部26aと透過抑制部26bとの位置を変化させる移動部26dと、を備え、移動部26dは、所定の位置に対するレーザ光の透過が抑制されるように透過抑制部26bの位置を変化させる。
この場合、所定の位置は、走査範囲の両端近傍とすることができる。
例えば、走査範囲の両端部分においてレーザ光の照射を停止させることで、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御するようにすることができる。この場合、レーザ光の照射が停止される範囲は、移動部26dを制御することで任意に設定することができる。
例えば、図4(b)に例示をしたものと同様に、走査範囲の一端においてスポットの大きさと同じ寸法の範囲(スポット1個分)におけるレーザ光の照射を停止させるようにすることができる。この様にすれば、走査方向が反転するために停止する部分におけるレーザ光の照射を停止させることができる。そのため、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。
また、図4(c)に例示をしたものと同様に、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)におけるレーザ光の照射を停止させるようにすることができる。この様にすれば、照射強度(エネルギー強度)分布の均一性の悪化を抑制しつつ照射範囲の拡大を図ることができる。
図11は、透過率が漸次変化するような透過率分布を有する透過抑制部を備えた照射強度制御部を例示するための模式図である。なお、図11(a)は透過率が漸次変化するような透過率分布を有する透過抑制部を例示するための模式図である。図11(a)中の矢印は回転方向を表している。また、図11(b)は回転位置と照射強度制御部を透過したレーザ光のエネルギー強度との関係を例示するための模式グラフ図である。
図11(a)に示すように、透過率が漸次変化するような透過率分布を有する透過抑制部とすれば、照射強度制御部を透過するレーザ光のエネルギー強度も漸次変化することになる。そのため、図11(b)に示すように、照射強度制御部を透過したレーザ光のエネルギー強度の変化を緩やかにすることができる。また、照射強度(エネルギー強度)分布の制御をより精密に行うことができるようになる。
図12は、面積が漸次変化する透過部を備えた照射強度制御部を例示するための模式図である。なお、図12(a)は面積が漸次変化する透過部を例示するための模式図である。図12(a)中の矢印は回転方向を表している。また、図12(b)は回転位置と照射強度制御部を透過したレーザ光のエネルギー強度との関係を例示するための模式グラフ図である。
図12(a)に示すように、透過部36は回転方向に沿って面積が漸次変化するものとされている。また、透過部36の最も面積が大きくなる部分の寸法(照射強度制御部の半径方向寸法)は、レーザ光のスポット37の直径寸法以下となっている。この様な透過部36とすれば、透過部36の回転方向への移動にともない透過するレーザ光の断面積を変化させることができる。そのため、図12(b)に示すように、照射強度制御部を透過するレーザ光のエネルギー強度を漸次変化させることができる。また、照射強度制御部を透過したレーザ光のエネルギー強度の変化を緩やかにすることができる。また、照射強度(エネルギー強度)分布の制御をより精密に行うことができるようになる。
次に、レーザ加工装置21の作用について例示をする。
まず、図示しない搬送手段により、被処理物100が載置部3の載置面3a上に載置、保持される。なお、ガラス基板102には枠状に封止部101が設けられており、枠状の封止部101の内側には、電子素子や回路などが設けられている。
次に、レーザ光源24からコリメートレンズ28に向けてレーザ光が出射される。コリメートレンズ28に入射したレーザ光はコリメートされ、照射強度制御部26に向けて出射される。照射強度制御部26に入射したレーザ光は透過部26aを透過し、方向制御部29のミラー38を介して走査部30のミラー32に入射する。そして、駆動部33によりミラー32を高速で揺動させることによりレーザ光を線状に走査する。走査部30により線状に走査されたレーザ光は、fθレンズ11を介して照射面である封止部101上に照射される。この際、fθレンズ11の作用により等速度の走査が行われる。
ここで、走査においては、走査制御部34によりミラー38とミラー32とを協働させることで走査の形態を変化させるようにする。例えば、ミラー38とミラー32とを協働させることで「直線状」の走査をしたり、「略L字状」の走査をしたりするようにする。 また、走査においては、照射強度制御部26により照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御するようにする。例えば、照射強度制御部26により走査範囲の両端部分におけるレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御するようにする。
なお、透過率が漸次変化するような透過率分布を有する透過抑制部や、面積が漸次変化する透過部を備えた照射強度制御部である場合には、照射強度(エネルギー強度)分布の変化を緩やかにすることができる。また、所望の透過率や透過部の面積を適宜選定することで、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を所望のものとすることもできる。
この場合、走査制御部34から提供された走査に関する位置情報に基づいて移動部26dを制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御する。すなわち、レーザ光の走査位置に応じて透過部26aまたは透過抑制部26bの回転方向の位置を制御することで、所望の走査位置におけるレーザ光の照射や停止などの制御を行う。 例えば、走査範囲の両端部分においてレーザ光の照射を停止させることで、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御する。この場合、レーザ光の照射が停止される範囲は、移動部26dを制御することで任意に設定することができる。なお、照射の停止位置や所望の透過率を適宜選定することで所望の部分における照射強度(エネルギー強度)を制御するようにすることもできる。
一方、移動部12により被処理物100とレーザ照射装置22との相対的な位置を変化させることで、レーザ光の照射位置を封止部101に倣って移動させる。この場合、被処理物100とレーザ照射装置22との相対的な位置に関する制御は図示しない制御部により行われる。
封止部101に照射されたレーザ光により封止部101が加熱、溶融されてガラス基板102、103が気密に接合される。この際、被処理物100の内部に封止部101により画された空間が形成される。また、ガラス基板102、103上において封止部101により画された領域が画素領域となる。
また、ガラス基板102、103を窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中において重ね合わせ、その状態で封止部101に向けてレーザ光を照射するようにすることができる。そのようにすれば、封止部101により画される空間に設けられた電子素子や回路などを、不活性ガス雰囲気の密閉空間内に封止することができる。
このような場合には、例えば、レーザ加工装置21をチャンバなどの気密容器に収納し、気密容器内を不活性ガス雰囲気とすればよい。
被処理物100に設けられたすべての封止部101の溶融、封止が終了した場合には、図示しない搬送手段により封止がされた被処理物100が搬出される。
本実施の形態によれば、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の制御を行うことができる。そのため、例えば、レーザ光の照射範囲の両端部分において照射強度(エネルギー強度)が上昇することを抑制することができるので、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。その結果、接合部分に接合不良が発生したり過大な熱応力が発生したりすることを抑制することができるので、歩留まりや製品の品質などを向上させることができる。
また、照射の停止位置や所望の透過率を適宜選定することで所望の部分における照射強度(エネルギー強度)を制御することができる。そのため、照射強度(エネルギー強度)分布の変化を緩やかにしたり、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を所望のものとしたりすることもできる。
また、レーザ光を連続的に出射するレーザ光源24とすることができるので、装置の簡易化を図ることができる。
図13は、第3の実施形態に係るレーザ照射装置、レーザ加工装置を例示するための模式図である。なお、図13中の矢印XYZは互いに直交する三方向を表しており、XYは水平方向、Zは鉛直方向を表している。
図13に示すように、レーザ加工装置41には、レーザ照射装置42、載置部3、移動部12が設けられている。
レーザ照射装置42は、載置部3の載置面3aに対向するようにして設けられ、載置面3aに載置、保持された被処理物100の封止部101に向けてレーザ光を照射できるようになっている。
レーザ照射装置42には、レーザ光源24、照射部25、照射強度制御部46が設けられている。また、照射部25には、コリメートレンズ28、方向制御部29、走査部30、fθレンズ11が設けられている。
照射強度制御部46は、走査範囲における所定の位置に対するレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度分布を制御する。照射強度制御部46には、電気光学部47が設けられている。電気光学部47は、印加される電圧の変化により内部を透過するレーザ光を偏向させて、レーザ光の光路を変化させる。
電気光学部47には、加えられる電界の強度に応じて屈折率が変化する電気光学材料(誘電体材料)から形成された透過部47cと、透過部47cに電界を加えるための電極47a、電極47bとが設けられている。電気光学材料(誘電体材料)としては、例えば、タンタル酸ニオブ酸カリウム結晶などを例示することができる。ただし、これに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、電極47a、電極47bと走査制御部34とには同期制御部45が電気的に接続されている。そして、走査制御部34から提供された走査に関する位置情報に基づいて、電極47a、電極47bに印加する電圧を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御することができるようになっている。すなわち、レーザ光の走査位置に応じて電極47a、電極47bに印加する電圧を制御することで、所望の走査位置におけるレーザ光の照射や停止などの制御が行えるようになっている。
例えば、レーザ光の照射を停止させる場合には、印加する電圧を制御して透過部47cの内部を透過するレーザ光を偏向させて、レーザ光の光路が遮光板48に向くようにする。
すなわち、照射強度制御部46は、印加される電圧の変化により内部を透過するレーザ光を偏向させてレーザ光の光路を変化させる電気光学部47を備え、電気光学部47は、所定の位置に対するレーザ光の光路を変化させて照射範囲にレーザ光が照射されることを抑制する。
この場合、所定の位置は、走査範囲の両端近傍とすることができる。
例えば、走査範囲の両端部分においてレーザ光の照射を停止させることで、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御するようにすることができる。なお、レーザ光の照射が停止される範囲は、電極47a、電極47bに印加する電圧を制御することで任意に設定することができる。
例えば、図4(b)に例示をしたものと同様に、走査範囲の一端においてスポットの大きさと同じ寸法の範囲(スポット1個分)におけるレーザ光の照射を停止させるようにすることができる。この様にすれば、走査方向が反転するために停止する部分におけるレーザ光の照射を停止させることができる。そのため、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。
また、図4(c)に例示をしたものと同様に、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)におけるレーザ光の照射を停止させるようにすることができる。この様にすれば、照射強度(エネルギー強度)分布の均一性の悪化を抑制しつつ照射範囲の拡大を図ることができる。
次に、レーザ加工装置41の作用について例示をする。
まず、図示しない搬送手段により、被処理物100が載置部3の載置面3a上に載置、保持される。なお、ガラス基板102には枠状に封止部101が設けられており、枠状の封止部101の内側には、電子素子や回路などが設けられている。
次に、レーザ光源24からコリメートレンズ28に向けてレーザ光が出射される。コリメートレンズ28に入射したレーザ光はコリメートされ、照射強度制御部46に向けて出射される。照射強度制御部46に入射したレーザ光は透過部47cを透過し、方向制御部29のミラー38を介して走査部30のミラー32に入射する。そして、駆動部33によりミラー32を高速で揺動させることによりレーザ光を線状に走査する。走査部30により線状に走査されたレーザ光は、fθレンズ11を介して照射面である封止部101上に照射される。この際、fθレンズ11の作用により等速度の走査が行われる。
ここで、走査においては、走査制御部34によりミラー38とミラー32とを協働させることで走査の形態を変化させるようにする。例えば、ミラー38とミラー32とを協働させることで「直線状」の走査をしたり、「略L字状」の走査をしたりするようにする。 また、走査においては、照射強度制御部46により照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御するようにする。例えば、照射強度制御部46により走査範囲の両端部分におけるレーザ光を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御するようにする。
この場合、走査制御部34から提供された走査に関する位置情報に基づいて電極47a、電極47bに印加する電圧を制御することで照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を制御する。すなわち、レーザ光の走査位置に応じて電極47a、電極47bに印加する電圧を制御することで、所望の走査位置におけるレーザ光の照射や停止などの制御を行う。
例えば、走査範囲の両端部分においてレーザ光の照射を停止させることで、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布が略均一となるように制御する。この場合、レーザ光の照射が停止される範囲は、電極47a、電極47bに印加する電圧を制御することで任意に設定することができる。なお、照射の停止位置を適宜選定することで所望の部分における照射強度(エネルギー強度)を制御するようにすることもできる。
一方、移動部12により被処理物100とレーザ照射装置42との相対的な位置を変化させることで、レーザ光の照射位置を封止部101に倣って移動させる。この場合、被処理物100とレーザ照射装置42との相対的な位置に関する制御は図示しない制御部により行われる。
封止部101に照射されたレーザ光により封止部101が加熱、溶融されてガラス基板102、103が気密に接合される。この際、被処理物100の内部に封止部101により画された空間が形成される。また、ガラス基板102、103上において封止部101により画された領域が画素領域となる。
また、ガラス基板102、103を窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中において重ね合わせ、その状態で封止部101に向けてレーザ光を照射するようにすることができる。そのようにすれば、封止部101により画される空間に設けられた電子素子や回路などを、不活性ガス雰囲気の密閉空間内に封止することができる。
このような場合には、例えば、レーザ加工装置41をチャンバなどの気密容器に収納し、気密容器内を不活性ガス雰囲気とすればよい。
被処理物100に設けられたすべての封止部101の溶融、封止が終了した場合には、図示しない搬送手段により封止がされた被処理物100が搬出される。
本実施の形態によれば、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の制御を行うことができる。そのため、例えば、レーザ光の照射範囲の両端部分において照射強度(エネルギー強度)が上昇することを抑制することができるので、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。その結果、接合部分に接合不良が発生したり過大な熱応力が発生したりすることを抑制することができるので、歩留まりや製品の品質などを向上させることができる。
また、照射の停止位置を適宜選定することで所望の部分における照射強度(エネルギー強度)を制御することができる。そのため、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布を所望のものとすることもできる。
また、レーザ光を連続的に出射するレーザ光源24とすることができるので、装置の簡易化を図ることができる。
また、レーザ光の照射と停止との切り換えを電気的に行うことができるので、応答性を向上させることができる。また、機械的な故障の低減を図ることができるので、生産性を向上させることができる。
次に、本実施の形態に係るフラットパネルディスプレイの製造方法を例示する。
なお、一例として、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイの製造方法について例示をする。
有機ELディスプレイの製造工程は、アノード電極や隔壁などが設けられたアクセプタ基板を形成する工程、アクセプタ基板に転写体(ドナー基板)を載置、密着させてレーザ光を照射することで転写を行う転写工程、フリットからなる封止部を有する封止基板を形成する工程、アクセプタ基板と封止基板とを重ね合わせフリットにレーザ光を照射することで封止を行う封止工程などからなる。
この場合、封止工程において以下の手順により封止を行うようにすることができる。また、前述したレーザ加工装置を用いて封止を行うようにすることもできる。
例えば、一対の基板の間に形成された封止部にレーザ光を照射して、一対の基板の間に形成された空間を気密封止する封止工程を有する有機ELディスプレイ(フラットパネルディスプレイ)の製造方法であって、封止工程において、封止部に倣ってレーザ光を走査する際に、走査範囲における所定の位置に対するレーザ光を制御することで、照射範囲における照射強度分布を制御するようにする。
この場合、走査範囲における所定の位置は、走査範囲の両端近傍とすることができる。この場合、図4(b)に例示をしたものと同様に、走査範囲の一端においてスポットの大きさと同じ寸法の範囲(スポット1個分)におけるレーザ光の照射を停止させるようにすることができる。この様にすれば、走査方向が反転するために停止する部分におけるレーザ光の照射を停止させることができる。そのため、照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができる。
また、図4(c)に例示をしたものと同様に、走査範囲の一端においてスポットの半分の大きさと同じ寸法の範囲(スポット1/2個分)におけるレーザ光の照射を停止させるようにすることができる。この様にすれば、照射強度(エネルギー強度)分布の均一性の悪化を抑制しつつ照射範囲の拡大を図ることができる。
また、走査範囲における所望の位置に対するレーザ光を制御することで、任意の位置における照射強度分布を制御するようにすることもできる。
なお、封止以外のものは、既知の各工程における技術を適用させることができるので、それらの説明は省略する。
また、一例として、有機ELディスプレイの製造方法を例示したがこれに限定されるわけではない。封止工程を備えるフラットパネルディスプレイの製造方法に広く適用させることができる。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、電解放出ディスプレイ(FED)などの製造にも適用させることができる。なお、このような場合であっても封止以外のものは、各フラットパネルディスプレイにおける既知の技術を適用させることができるので、それらの説明は省略する。
本実施の形態によれば、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の制御を行うことができる。そのため、レーザ光の照射範囲における照射強度(エネルギー強度)分布の均一化を図ることができ、接合部分に接合不良が発生したり過大な熱応力が発生したりすることを抑制することができる。その結果、歩留まりや製品の品質などを向上させることができる。
以上、本実施の形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、レーザ加工装置1、レーザ加工装置21、レーザ加工装置41などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、数などは、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 レーザ加工装置、2 レーザ照射装置、3 載置部、4 レーザ光源、5 照射部、6 照射強度制御部、6a 透過部、6b 透過抑制部、9 方向制御部、10 走査部、12 移動部、13 走査制御部、16a 透過部、16b 透過抑制部、21 レーザ加工装置、22 レーザ照射装置、24 レーザ光源、25 照射部、26 照射強度制御部、26a 透過部、26b 透過抑制部、26c 中心軸、26d 移動部、29 方向制御部、30 走査部、31 駆動部、32 ミラー、33 駆動部、34 走査制御部、35 同期制御部、36 透過部、38 ミラー、41 レーザ加工装置、42 レーザ照射装置、45 同期制御部、46 照射強度制御部、47 電気光学部、47a 電極、47b 電極、47c 透過部、100 被処理物、101 封止部、102 ガラス基板、103 ガラス基板、110 走査範囲

Claims (5)

  1. レーザ光源と、
    前記レーザ光源から導入されたレーザ光の方向を制御する方向制御部と、
    前記方向制御部を介して導入されたレーザ光を走査することで照射面上に擬似的に線状の集光を行う走査部と、
    前記方向制御部と、前記走査部と、を協働させることで走査の形態を変化させる走査制御部と、
    走査範囲における所定の位置に対するレーザ光を制御することで照射範囲における照射 強度分布を制御する照射強度制御部と、
    を備え
    前記照射強度制御部は、前記レーザ光を透過させる透過部と、前記所定の位置に対するレーザ光の透過を抑制する透過抑制部と、を有し、
    前記透過部の透過方向に略直交する方向の形状は、菱形、または角部が曲線からなる菱形であり、
    前記菱形、または前記角部が曲線からなる菱形の対角寸法は、直線状に前記走査をした場合の振幅長さから前記レーザ光のスポットの寸法を引いた長さより短いことを特徴とするレーザ照射装置。
  2. 前記所定の位置は、前記走査範囲の両端近傍であること、を特徴とする請求項1載のレーザ照射装置。
  3. 請求項1または2に記載のレーザ照射装置と、
    被処理物を載置する載置部と、
    前記レーザ照射装置と前記載置部との相対的な位置を変化させる移動部と、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 一対の基板の間に形成される封止部にレーザ光を照射して、前記一対の基板の間に形成された空間を気密封止する封止工程を有するフラットパネルディスプレイの製造方法であって、
    前記封止工程において、前記封止部に倣ってレーザ光を走査する際に、
    前記レーザ光を透過させ、透過方向に略直交する方向の形状が、菱形、または角部が曲線からなる菱形であり、
    前記菱形、または前記角部が曲線からなる菱形の対角寸法が、直線状に前記走査をした場合の振幅長さから前記レーザ光のスポットの寸法を引いた長さより短い透過部と、
    所定の位置に対するレーザ光の透過を抑制する透過抑制部と、を有する照射強度制御部を用いて、走査範囲における前記所定の位置に対する前記レーザ光を制御することで、照射範囲における照射強度分布を制御すること、を特徴とするフラットパネルディスプレイの製造方法。
  5. 前記所定の位置は、前記走査範囲の両端近傍であること、を特徴とする請求項記載のフラットパネルディスプレイの製造方法。
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