JP5489135B2 - 風速計測装置 - Google Patents
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Description
本発明は、風速計測装置に関する。
昨今の健康志向の高まりによって、世間では、ウォーキング、ランニング、サイクリング等のアウトドアスポーツが、趣味として広く行われている。このようなアウトドアスポーツを行う者の中には、移動速度や移動距離、又は、消費カロリーを計測する装置を利用する者もいる。すなわち、途中経過として移動距離や消費カロリー等をリアルタイムで確認する者、運動内容として移動速度をリアルタイムで確認する者、又は、実績として、移動距離や消費カロリーを確認若しくは記録する者がいる。このように、アウトドアスポーツを行う者は、所定の装置を活用して自分なりの指標を設けて測定することによって、アウトドアスポーツを楽しんでいる。
ところで、ウォーキング等のアウトドアスポーツは、自然環境の中で行われるので、風の影響が大きい。例えば、自転車を走行している場合、向かい風が強くなる(向かい風の風速が大きくなる)と空気抵抗が大きくなるので、運転者の運動状態(運転者の走行に対する仕事)が一定であれば、走行速度は低下する。したがって、運転者の運動状態(例えば、ペダルの回転数)が走行の指標として用いられている場合、向かい風が吹くと、走行速度が低下してくる。この場合、運転者は、速度低下の原因が風にあったとしても、疲労度が増してきたので走行速度が低下したと勘違いし、快適に走行することができなくなる。なお、自転車の場合、30km/hを超えると、走行に対する抵抗のほとんどが空気抵抗となる。
また、走行速度が走行の指標として用いられる場合、風の変化に伴って空気抵抗も変化すると、運転手は、走行速度を一定に保つようにペダルの回転数等を調整する。したがって、同一コースを走行したとしても、風の強さに応じて、運転者が行う仕事に違いが生じる。強い向かい風の場合であれば、走行速度を一定に維持するためには、空気抵抗に対して能力以上の仕事を必要とすることもある。この場合、肉体的な疲労もさることながら、走行速度を一定に維持することができなくなるので、運転者は、不快感や屈辱感等を抱く。
このように、風に起因する空気抵抗は、精神的にも肉体的にも運転者に影響を及ぼすので、走行に関する重要な指標であるといえる。そして、空気抵抗と関連性を有する、移動者が空気(大気)に対して移動する距離(以下、「空気に対する移動距離」という)も、アウトドアスポーツの新たな指標になると考えられる。この「空気に対する移動距離」は、「空気(大気)に対する移動者(スポーツ実施者)の相対速度」を積算して算出することができる。
特許文献1に記載の風速計測装置(以下、「先行技術1」という)は、風向センサーと筒状の導風管とを有し、風向センサーを構成するセンシング部が導風管の中に配置されている。先行技術1は、風を導風管の中に流すことで、風速の導入管の軸方向成分を計測する。
特許文献2に記載の風速計測装置(以下、「先行技術2」という)は、カルマン渦を発生させる第1の造渦体及び第2の造渦体と、各造渦体に取り付けられたマイクと、各造渦体に取り付けられたカルマン渦の圧力変動をマイクに伝達する圧力導管とを有する。先行技術2は、風を造渦体に衝突させてカルマン渦を発生させることで、風速を計測する。
特許文献3に記載の風速計測装置(以下、「先行技術3」という)は、開口部から吹き出す空気流を音響に変換する空気流/音響変換部と、空気流/音響変換部により変換された音響を収集して電気信号に変換するマイクロフォンとを有する。先行技術3は、空気流(風)を空気流/音響変換部に接触させることで、風速(風量)を測定する。
先行技術1は、概ね双指向性を有し、進行方向等の特定方向に対する風速を計測することができるが、風速センサーを具備しているので、高価となる。その点、先行技術2及び先行技術3は、マイクを具備しているので、先行技術1に比べると安価であるが、自動車・列車や生き物等の周囲で発生する様々な音までも検出し、計測値の精度が低下してしまう。
本発明の目的は、上記の背景を鑑みて、精度の低下を抑えることができ、且つ、安価な風速計測装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る風速計測装置は、移動体に取り付けられ、空気流から音波を発生させ、当該音波を検出する音波検出手段と、前記音波検出手段によって検出された音波から、特定の周波数成分を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された特定の周波数成分の中から、予め設定された条件を満たす異常値を探知し、前記異常値が探知された場合は、前記特定の周波数成分の中から当該異常値を除いたものに基づいて風速を算出する風速算出手段と、を有することを特徴とする。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1(a)は、本発明の風速計測装置1が組み込まれ、他の機能を有する装置と一体化されたサイクルコンピュータSが自転車Bに取り付けられている様子を表す外観図である。すなわち、本実施の形態では、本発明の風速計測装置1は単独で構成されておらず、サイクルコンピュータSの一部を構成している。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1(a)は、本発明の風速計測装置1が組み込まれ、他の機能を有する装置と一体化されたサイクルコンピュータSが自転車Bに取り付けられている様子を表す外観図である。すなわち、本実施の形態では、本発明の風速計測装置1は単独で構成されておらず、サイクルコンピュータSの一部を構成している。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る風速計測装置1を含むサイクルコンピュータSの構造的な構成の一例を表す図である。サイクルコンピュータSは、自転車Bに対する相対的な風速を計測する風速計測装置1、予め設定された所定の情報を表示する表示装置2、操作によって所定の情報を入力する入力装置3、所定の外部装置(不図示)と接続して通信するための通信装置4、所定の情報を測定するセンサー群5、各装置の一部を構成し、各装置の主な制御を担う制御装置6、これらの装置やセンサー群5の一部を収容して一体化させる本体7を具備する。
本体7は、プラスチック等の合成樹脂からなり、略平板状を呈している。本体7の一の面には、自転車Bに取り付けられるための取付部7Aが設けられている。取付部7Aは、プラスチック等の合成樹脂からなり、自転車BのハンドルB1を掴んだ状態でそのハンドルB1に固定される構造を有する。取付部7Aが設けられている面(以下、「裏面」という)と反対側の面(以下、「表面」という)には、所定の情報が実際に表示される表示部21及び操作可能な操作部31が設けられている。表示部21は表示装置2の一部を構成し、例えば、液晶パネルで実現される。一方、入力部31は、入力装置3の一部を構成し、例えば、ボタンで実現される。取付部7AによってサイクルコンピュータSが自転車BのハンドルB1に取り付けられると、本体7の裏面が地面に臨み、本体7の表面が大気に臨む。よって、運転者は表示部21及び入力部31を容易に視認することができる。
なお、本実施の形態では、本体7の表面と裏面とは平行に形成されており、且つ、これらの形状・大きさは同一であり、略楕円状又は対角線の長さが異なる略菱形状を呈している。サイクルコンピュータSが適切に自転車BのハンドルB1に取り付けられた状態では、この面の長軸方向と自転車の移動方向とが一致している。そして、表示部21と入力部31とは、この長軸方向に並設されており、サイクルコンピュータSが適切に自転車BのハンドルB1に取り付けられた状態では、表示部21が自転車Bの前方寄りに、入力部が自転車Bの後方寄りに位置する。
風速計測装置1は、取付部7Aと表示部21及び入力部31との間に設けられている。風速計測装置1は、風等の空気流を流通させる流通路11、音波(振動)を検出する音波センサー12、及び、音波センサー12の上流側で空気流から音波(振動)を発生させる検出口13を具備する。
流通路11は、本体7の長軸方向に本体7を縦断する孔で構成されている。すなわち、流通路11を構成する孔は、本体7の一方の端面から他方の端面まで貫通している。そして、自転車Bの前方側(進行方向側)の端面に形成されている孔の部分が流通路11の流入口11Aを構成し、他方の後方側(後退方向側)の端面に形成されている孔の部分が流通路11の流出口11Bを構成する。したがって、自転車Bの前方及び後方から自転車Bに移動してくる風等の空気流が流入口11Aから流通路11に流入し、流通路11を通って、流出口11Bから流出する。
流通路11は、その中心軸C1(長さ方向)に対する周方向全体を本体7に囲まれている。したがって、流入路11は、自転車Bの測方(中心軸C1に直交する方向)から自転車Bに移動してくる風等の空気流から遮蔽される。
流通路11の中心軸C1に直交する断面(以下、「流通路11の断面」と略称する)は略矩形状を呈しており、自転車Bの前方側から後方側に向かって徐々に拡大している。すなわち、流入口11Aより流出口11Bの方が広い。ただし、本実施の形態では、流通路11の高さ(本体7の表面及び裏面に直交する向きの長さ)は一定であり、流通路11の幅(表面及び裏面の短軸方向の長さ)のみが、前方側から後方側に向かって拡大している。なお、流通路11の中心軸C1は、本体7の表面等に平行である。
なお、実施の形態1では、流通路11の断面は矩形状を呈しているが、流通路11の断面形状は特に限定されない。また、表面等の短軸方向長さのみが、前方側から後方側に向かって拡大しているが、流通路11の断面がその方向に拡大していればよく、その拡大の態様は特に限定されない。また、流通路11の中心軸C1は、表面等に平行な直線であるが、その面に傾斜している直線でも、曲線でもよい。
本体7の長軸方向中央部には、音波センサー12が設けられている。すなわち、本体7の表面と流通路11との間に音波センサー12が配設されている。音波センサー12は、音波を検出することができるものであれば、その構造、形状は特に限定されない。本実施の形態では、音波センサー12として、平板状にパッケージされたMEMSマイクが用いられている。
流通路11の孔壁から音波センサー12の音波を収集する口部分(図示なし、以下、「音口」という)まで検出口13が形成され、流通路11と音波センサー12の音口とが検出口13によって連通している(空間的につながっている)。よって、相対的に自転車Bの前方及び後方から自転車Bに向かって移動する風等の空気流が、流入口11Aから流通路11に流入し、検出口13を通過すると、乱流(所謂、「風雑音」)が発生し、検出口13内を音波センサー12に向かって移動する。この結果、音波センサー12は、風等の空気流によって発生する乱流を音波(所謂、「風雑音」)として検出する。音波センサー12は、検出した音波を電気信号に変換した音圧データを、後述する制御装置6に出力する。なお、検出口13の形状は特に限定されないが、検出口13が柱状を呈していれば、曲がり損失による音波(振動)の減衰を抑えることができるので、検出口13は柱状を呈していることが望ましい。
ここで、両端部が開放された出入口を有する中空構造体を大気中に配置した際の、空気流の挙動として、以下のことが実験的に又は経験的に知られている。中空構造体の空洞部の断面が空気流の流れの方向に沿って拡大している場合(以下、「ケース1」という)、空気流の流速が中空構造体の出口に向かって上昇する。一方、中空構造体の空洞部が空気流の流れの方向に沿って縮小している場合(以下、「ケース2」という)、空気流の流速が中空構造体の出口に向かって減少する。
ここで、中空構造体の空洞部の出入口付近であっても、入口直前及び出口直後は大気中であり、同一の大気圧下にある。したがって、ケース1の場合であってもケース2の場合であっても、空気流が中空構造体の空洞部へ流入する直前の気圧も、中空構造体の空洞部から流出する直後の気圧も同一となる。すなわち、空洞部の断面が、空気流の流れの方向に沿って、拡大するか縮小するかで、空洞部内の空気流の流速の傾向が異なる。
この傾向からすれば、例えば、本実施の形態のように、流通路11の中心線C1に直交する断面が自転車Bの前方側から後方側に向かって拡大する場合、音波センサー12の指向性は、相対的に自転車Bの後方から自転車Bに向かう方向(自転車Bの進行方向)より、自転車Bの前方から自転車Bに向かう方向(後退方向)に強くなる。この理由を以下に説明する。
上記の中空構造体の例では、いずれのケース(ケース1及びケース2)においても、空洞部の出口直後の圧力は大気圧と同一になるので、空洞部中の圧力は全体的に出口に向かって大気圧に漸近し、出口で大気圧に収束する。しかし、空気の流入量が異なるので、出口直前における空気流の流速が異なる。ケース1の場合、流入した空気は次第に体積を拡大させながら出口へ向かう。しかし、出口付近では外部と気圧が等しくなるため、空気流は流速が次第に上昇しながら出口から放出される。ケース2の場合、流入した空気は次第に体積を縮小させながら出口へ向かう。しかし、出口付近では外部と気圧が等しくなるため、空気流は流速が次第に減少しながら出口から放出される。
この空洞部における空気流の挙動の傾向を本実施の形態における流通路11を流れる空気流に当て嵌めると、流入口11Aの方が流出口11Bより狭いことから、同一の流速で自転車Bに向かって移動する空気流の検出口13での流速は、空気流が自転車Bの前方から流通路11に流入する場合の方が速い。すなわち、音波センサー12の指向性は、自転車Bの前方から自転車Bに向かう方向に強い。
なお、風速計測装置1は、音波センサー12によって検出された音波に基づいて風速を計測する。後述するように、風速の計測は、後述するCPU61やメモリ62が搭載された基板で構成される制御装置6が行う。この制御装置6は、本体7の内部に収容されており(図示せず)、音波センサー12と所定のケーブルで電気的に接続されている。また、本実施の形態では、表示部21及び入力部31も制御装置6に電気的に接続されており、制御装置6は、所定の表示制御及び入力制御も行う。すなわち、制御装置6は、風速計測装置1、表示装置2及び入力装置3の一部を構成している。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る風速計測装置1を含むサイクルコンピュータSの電気的な構成を示すブロック図である。
表示装置2は、予め設定された又は選択された情報が表示される表示部21と、後述するCPU61の指示により表示部21における表示の制御を行う表示制御回路22とを具備する。なお、表示部21と表示制御回路22とは、所定のバスによって電気的に接続されている。
入力装置3は、所定の情報を入力するための操作可能な入力部31と、後述するCPU61の指示により入力部31における入力の制御を行う入力制御回路32とを具備する。なお、入力部31と入力制御回路32とは、所定のバスによって電気的に接続されている。入力部31の操作によって、データ測定やデータ演算の開始/終了や後述する環境モードを選択したり、ユーザIDや身長・体重等の所定情報を入力することができる。入力部31が操作されると、入力部31からボタンの種類及び操作態様に対応する入力信号が一端入力制御回路(又は、後述するデータ入力部)に送られ、それから制御装置6に入力信号が出力される。なお、本実施の形態では、入力部31は、本体7の表面の短軸方向に3つ並設されたボタンで構成されているが、その構成として、ボタン以外に十字キー、トラックボール及びジョイスティック等のポインティングデバイスとすることも可能である。また、入力部31の構造をタッチパネルにして、表示部21と一体化するようにすることも可能である。
通信装置4は、携帯電話等の移動端末といった外部装置(図示せず)との間で各種データを送受信するための通信インターフェイス(I/F)41と、後述するCPU61の指示により通信インターフェイス41の制御を行う通信制御回路42とを具備する。通信インターフェイス41と通信制御回路42とは所定のバスによって電気的に接続されている。通信制御回路42は、CPU61からの指示に応じて、メモリ62に記憶されている各種データ等を通信インターフェイス41を介して所定の外部装置(不図示)に出力し、又、所定の外部装置からのデータを通信インターフェイス41介して入力させる。なお、通信インターフェイス41は、無線通信方式である場合、各種アンテナで実現され、有線通信方式である場合、所定の型のコンセント等で実現される。
図3に示すように、サイクルコンピュータSのセンサー群5は、速度センサー51、ケイデンスセンサー52、加速度センサー53、パワーセンサー54、傾斜センサー55、温度センサー56、湿度センサー57、気圧センサー58、GPSセンサー59、及び、風速計測装置1の音波センサー12からなる。各センサーは、それぞれの使用に応じて、サイクルコンピュータSの内部或いは外部に適宜に取り付けられている。また、各センサーは、無線通信方式又は有線通信方式によって制御装置6に搭載されているA/D変換器やシリアルI/Fに電気的に接続されている。
速度センサー51は、自転車Bの絶対的な速度を測定する装置である。速度センサー51は、例えば、自転車Bの車輪のスポーク等に固定されたマグネットと、チェーンステー等に装着されたマグネット検出器からなり、マグネット検出器が単位時間当たりにマグネットを検出する回数を測定して、測定値を電気信号に変換した速度データを制御装置6に出力する。そして、制御装置6のCPU61がこの回数にタイヤの外周を乗算して、自転車Bの速度を算出する。
ケイデンスセンサー52は、自転車Bのペダルの単位時間当たりの回転数(ケイデンス)を測定する装置である。ケイデンスセンサー52は、例えば、クランクに装着されたマグネットと、チェーンステー等に装着されたマグネット検出器からなり、マグネット検出器が単位時間当たりにマグネットを検出する回数を測定して、測定値を電気信号に変換したケイデンスデータを制御装置6に出力する。そして、制御装置6のCPU61がケイデンスを算出する。
加速度センサー53は、例えば、MEMS素子で構成されており、自転車Bの加速度を測定し、測定値を電気信号に変換した加速度データを制御装置6に出力する。当該加速度データの正負が激しく切り換わる場合は、路面が凹凸であり又は柔らかい土である等の路面状況を推測することできる。さらに、この推測結果を地図に付加して、モニタからなる表示部に表示することも可能である。
パワーセンサー54は、自転車Bの後輪ハブ等に内蔵された自転車Bの出力を測定し、測定値を電気信号に変換したパワーデータを制御装置6に出力する装置であり、パワーメーターがその代表的なものである。一般的なパワーメーターは、スプロケットに加わる力を計測することができる。その力は、運転者の能力の評価基準として用いることができ、又、トレーニングメニューの指標として用いることもできる。
傾斜センサー55は、自転車Bの地面(水平面)に対する傾斜を測定し、測定値を電気信号に変換した傾斜データを制御装置6に出力する。制御装置6は、例えば、自転車Bが一定時間で走行した走行経路の平均斜度を算出する。温度センサー56は、自転車Bの周りの気温(例えば、停止している位置での気温や走行中の気温等)を測定し、測定値を電気信号に変換した温度データを制御装置6に出力する。湿度センサー57は、自転車Bの周りの湿度(例えば、停止している位置での湿度や走行中の湿度等)を測定し、測定値を電気信号に変換した湿度データを制御装置6に出力する。また、気圧センサー58は、自転車Bの周囲の大気圧を測定し、測定値を電気信号に変換した気圧データを制御装置6に出力する。制御装置6は、例えば、気圧データから自転車Bが位置する標高を算出する。
GPSセンサー59は、GPS用チップアンテナ(図示せず)で構成されており、衛星等による所定の測位システムに組み込まれることで、当該自転車Bの位置情報と同時に現在の時刻が取得される。GPSセンサー59は、衛星から送信される信号を受信して、制御装置6に送信する。
なお、これらのセンサー群5の構成は一例である。したがって、あるセンサーによって測定されて取得する情報は、最終的に取得できればよいので、他のセンサーによって測定された測定値から算出して取得することもできる。例えば、傾斜センサー55を用いずに、GPSセンサー59等で一定時間における移動距離を算出し、気圧センサー58で算出した高度情報から移動に要した一定時間における高度差を算出して、距離と高度差(標高差)から平均斜度を算出するようにすることも可能である。また、気圧センサー58に代えてGPSセンサー59で標高に関する情報を取得したり、地図情報として高度情報を有する3次元地図情報を使用してもよい。
制御装置6は、制御を司るCPU61、様々な情報を示すデータを記憶するメモリ62の他に、各種センサーから出力される電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器やシリアルI/Fの集まりであるI/F63、現在時刻を刻み続けるRTC64、及び、水晶振動子を具備し、後述するタイマー割込処理を行うための合図となる発振回路65を有する。なお、制御装置6はバスを介して、表示制御回路22、入力制御回路32、及び、通信制御回路42に接続されている。
メモリ62は、フラッシュメモリ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ等の内部記憶装置、又は、USBメモリ、フラッシュメモリカード等の不揮発性外部メモリ等で実現される。メモリ62には、サイクルコンピュータSのセンサー群5によって取得された情報や、CPU61によって演算された演算結果等が一時的又は永続的に記憶される。また、サイクルコンピュータSでは、メモリ62で地図情報等の付加情報を記憶しておき、取得・演算等されたデータと関連付けて自転車用地図を作成し、表示部21に表示することができる。
バンドパスフィルタ14は、風速計測装置1を構成しており、音波センサー12とA/D変換器との間に介在している。本実施の形態では、バンドパスフィルタ14は、オペアンプによるバンドパスフィルタとなっており、1〜4kHzの周波数帯域のみを通す。一般的に、自動車やバイクのエンジン音(走行により発生する音)の周波数は1kHz以下に分布し、セミの鳴き声等の虫の声の周波数は4kHz以上に分布している。このように、計測対象外である不要な自動車等のエンジンによって発生する音波や虫によって発生する音波が、音波センサー12によって検出されたとしても、バンドパスフィルタ14によって除去される。この結果、風速計測装置1が計測する風速の精度の低下を抑えることができる。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る風速計測装置1を含むサイクルコンピュータSの制御的な(又は、機能的な)構成を示すブロック図である。サイクルコンピュータSは、走行情報取得部S1、運転者・自転車情報取得部S2、環境情報取得部S3、音圧レベル算出部S4、環境モード設定部5、異常値除去部6、風速算出部S7、及び、風速データ出力部S8を有する。
走行情報取得部S1は、自転車の走行に関する情報のデータ(以下、「走行情報データ」という)を取得する機能を有する。走行情報取得部S1は、音波センサー12、速度センサー51、ケイデンスセンサー52、加速度センサー53、パワーセンサー54、及び、GPSセンサー59等の自転車Bの走行情報を測定するセンサー、及び、これらのセンサーによって測定された走行情報と予めメモリ62に記憶されている所定のデータとに基づいて走行情報を算出する制御装置6等によって構成される。なお、メモリ62に記憶されている所定のデータは、予めROMに記憶されているデータや入力装置3又は通信装置4によって取得されてRAMに記憶されているデータで構成される。
運転者・自転車情報取得部S2は、運転者及び自転車の車体に関する情報のデータ(以下、「運転者等情報データ」という)を取得する機能を有する。運転者・情報取得部S2は、例えば、入力部31の操作によって選択された運転者及び自転車の車体に関する入力対象の項目を検知し、受け取るデータがその入力対象の項目に関するものであると認識する期間である入力モードを設定する制御装置6と、入力モード設定中に入力部31の操作によって入力された運転者等情報を検出し、その情報を電気信号に変換して制御装置6に出力する入力装置2等で構成される。
環境情報取得部S3は、自転車Bの周囲の外部環境に関する情報のデータ(以下、「環境情報データ」という)を取得する機能を有する。センサー群5の傾斜センサー55、温度センサー56、湿度センサー57、並びに、気圧センサー58の環境情報を測定するセンサーで構成される。
音圧レベル算出部S4は、制御装置6で構成され、センサー群5等によって取得された所定のデータを用いて、所定の演算処理を行うことで、第1サンプル時間(本実施の形態では、1秒)における音圧レベルの実効値を算出する機能を有する。
環境モード設定部S5は、制御装置6で構成され、入力部31の操作によって選択される環境モードを内部的に設定する機能を有する。「環境モード」とは、外部環境の分類であり、本実施の形態では、「街中モード」、「海岸モード」及び「山岳モード」からなる。この環境モード毎に、後述する異常判定値が異なって設定されている。
異常値除去部S6は、制御装置6で構成され、環境モード毎に設定されている異常判定値に基づいて音圧レベル算出部S4によって算出される音圧レベルの実効値のなかで異常なものを探知すると共に、消去する機能を有する。上述したように、音波センサー12の検出対象は、相対的に自転車Bの前方から自転車に向かって移動する空気流が検出口13を通過する際に発生する音波であるが、外部環境の中を走行する自転車Bの周りでは、この音波以外にも様々な音波(人間の聴覚に対する音に相当)が発生している。音波センサー12がこの検出口13によって発生した音波以外の音波を、検出する可能性があるので、風速計測装置1及びサイクルコンピュータSにとっては、これらの音波はノイズとなる。
上述したように、発生し得るノイズは、バンドパスフィルタ14でも除去されるが、ノイズとなる音波の発生源は多様あり、その発生源の種類によってはバンドパスフィルタ14の通過帯域に属するノイズもある(例えば、警笛音)。そして、その発生源は、外部環境によって異なる。例えば、街中においては、自動車のエンジン音・警笛音が頻繁に発生し、海岸においては、波の音、鳥の声、船の音・警笛音が頻繁に発生し、山岳においては、虫の声が頻繁に発生している。そして、各音によって、音の大きさが異なる。そこで、外部環境に応じた異常値判定値を設け、この異常値判定値を超える音圧レベルデータを除去することで、風速計測装置1の精度が向上する。
風速算出部S7は、制御装置6で構成されており、音圧レベル算出部S5によって算出され、異常値除去部S7によって除去されなかった音圧レベルの実効値を用いて、所定の演算処理を行うことで、第2サンプル時間(本実施の形態では、10秒)における風速の平均値(代表値)を算出する。
風速データ出力部S8は、所定の測定値や算出値、又は入力部31による操作によって入力された入力情報を表示する機能を有し、表示装置2で構成される。また、風速データ出力部S8は、外部装置(図示せず)に所定のデータの送信する機能を有し、通信装置4等で構成される。
次に、図5〜図8を用いて、音圧レベルを計測する処理及び自転車Bに対する相対的な風速を計測する処理について説明する。
サイクルコンピュータSの電源がONされ、CPU61に電力が供給されると、CPU61にシステムリセットが発生し、CPU61は、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS101において、CPU61は、初期化処理を行う。この処理において、CPU61は、メモリ62のROMから起動プログラムを読み込むとともに、メモリ62のRAMをクリアして、ステップS102に処理を移す。
CPU61は、ステップS102において、第1サンプル時間(1秒)を第1タイマーにセットし、ステップS103において、第2サンプル時間(10秒)を第2タイマーにセットする。第1サンプル時間とは、後述するように、音波センサー12によって出力され、バンドパスフィルタ14を介してA/D変換器等でデジタル化された音圧データをサンプリングする期間のことをいう。第1タイマーは、第1サンプリング時間を計測する装置である。一方、第2サンプル時間とは、ここでは、後述するように、実効値変換された音圧レベルの単位時間当たりの平均値を算出するための基準となる期間のことをいう。第2タイマーは、第2サンプリング時間の残り時間を計測する装置である。なお、第1タイマー及び第2タイマーは、後述するステップS201において4ms毎に減算処理される。
CPU61は、ステップS104において、所定の割込処理を許可する。以下、所定の割込処理について説明する。
図6を用いて、音波検出割込処理について説明する。CPU61は、ステップS201において、音波センサー12から出力された電気信号(音圧データ)が入力したか否かを判定する。CPU61は、音圧データが入力していないと判定すると、当該割込処理を終了し、音圧データが入力したと判定すると、ステップS203において、音圧データを、メモリ62のRAMの音圧データ記憶領域に記憶し、当該割込処理を終了する。
図7を用いて、制御装置6のモード変更割込処理を説明する。CPU61は、ステップS301において、入力制御装置3から出力された環境モードの種類を表す電気信号(モードデータ)が入力したか否かを判定する。CPU61は、モードデータが入力していないと判定すると、当該モード変更割込処理を終了し、モードデータが入力したと判定すると、ステップS302において、モードデータが示すモードの種類に対応付けられたモードフラグを、メモリ62のRAMのモードフラグ記憶領域にセットし、当該モード変更割込処理を終了する。
本実施の形態では、モードとして、「街中モード」、「海岸モード」、及び、「山岳モード」の3種類のモードが設定されており、それぞれのモードに対応するフラグは、2バイト構成で、「01H」、「02H」、及び、「03H」と設定されている。なお、当該処理が行われる際に、既にモードフラグがモードフラグ記憶領域にセットされている場合、既存のモードフラグが新しいモードフラグに上書きされる。
図8を用いて、制御装置6のタイマー割込処理を説明する。制御装置6に設けられた発生回路66によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマー割込処理が実行される。
まず、ステップS401において、CPU61は、第1タイマー、及び、第2タイマーを更新する時間制御処理を行う。この処理によって、両タイマーにセットされている値が、4(ms)減算処理される。
CPU61は、ステップS402において、第1サンプリング時間が経過したか否か、すなわち、第1タイマーが「0」であるか否かを判定する。CPU61は、第1サンプリング時間が経過していないと判定すると、ステップS407に処理を移し、第1サンプリング時間が経過したと判定すると、ステップS403に処理を移す。
CPU61は、ステップS403において、第1サンプリング時間(1秒)を第1タイマーにセットし、ステップS404においてRAMの音圧データ記憶領域に記憶されている音圧データを実効値に変換することで、音圧レベルを算出し、ステップS405において実効値変換された音圧レベルを音圧レベル実効値データとしてRAMの所定領域に記憶する。ここで、CPU61は、音圧レベル実効値データをRAMに記憶する際、当該第2サンプリング時間における経過時間(0〜10秒)に関連付けることで、音波センサー12から送られてきた電気信号を時間経過と音圧レベル実効値データという2つの要素を用いて数値化(デジタル化)する。
CPU61は、ステップS406において、音圧データ記憶領域をクリアし、ステップS407に処理を移す。なお、本実施の形態では、音圧データは第1サンプリング時間が経過する度に完全に消去されるが、他の記憶装置やRAMの他の記憶領域に転送されて記憶され続けるようにしてもよい。また、第1サンプリング時間が経過しても、当該第1サンプリング時間で記憶されたデータは消去されず、次回の新たな第1サンプリング時間において、前回の第1サンプリング時間で記憶されたデータと区別できるように、前回の第1サンプリング時間で記憶されたデータに続けて音圧データを記憶するようにしてもよい。
CPU61は、ステップS407において、第2サンプリング時間が経過したか否か、すなわち、第2タイマーが「0」であるか否かを判定する。CPU61は、第2サンプリング時間が経過していないと判定すると、当該タイマー割込処理を終了し、第2サンプリング時間が経過したと判定すると、ステップS408に処理を移す。
CPU61は、ステップS408において、第2サンプリング時間(10秒)を第2タイマーにセットし、ステップS409において、メモリ62のRAMにおける環境モードフラグ記憶領域に記憶されている環境モードフラグ(01H、02H、又は、03H)を確認して、現在の環境モードを認識する。
CPU61は、ステップS410において、ステップS409で認識した環境モードに基づいて、当該第2サンプリング時間においてメモリ62のRAMに記憶された音圧レベル実効値データの中から異常値を探知する異常値探知処理を行い、ステップS411に処理を移す。すなわち、CPU61は、当該第2サンプリング時間において記憶された音圧レベル実効値データの中から環境モードに対応付けられた異常判定値以上のものを探知する。
例えば、街中では、多くの自動車が走行しており、自転車の周囲で発生する音波の音圧レベル(音の大きさ)は非常に大きいので、街中に対応する街中モードの異常判定値が最も高く設定される。一方、海岸や山岳では、街中に比べて走行している自動車の数は多くないが、自転車が自動車とすれ違う際の自動車による音波の音圧レベルは無視できない。したがって、海岸や山岳に対応する海岸モード及び山岳モードに対しては、街中モードより低い異常判定値が設定される。このように、単に異常値を除去する処理が行われるだけでも、単発的で不要な音波の影響が軽減するので、風速計測装置1が計測する風速の精度の低下を抑えることができる。また、外部環境に応じた異常判定値が設定されることで、異常値の除去の精度が向上するので、さらに風速計測装置1が計測する風速の精度の低下を抑えることができる。
CPU61は、ステップS411において、ステップS410で異常判定値を超える音圧レベル実効値データである異常値を探知した結果、異常値がないと判定した場合、ステップS413に処理を移し、異常値があると判定した場合、ステップS412において異常値に係る音圧レベル実効値データを音圧レベル実効値データ記憶領域から消去し、ステップS413に処理を移す。
CPU61は、ステップS413において第2サンプル時間における音圧レベル実効値の平均値を算出し、ステップS414において、予めメモリ62のROMに記憶されている所定の音圧レベルを風速に変換するテーブル又は所定の音圧レベルを風速に変換する変換式に基づいて、風速を算出し、ステップS415に処理を移す。
CPU61は、ステップS415において、ステップS414で算出した風速を表示部21に表示させると共に、メモリ62のRAMの風速データ記憶領域に、RTC64によって取得することができる現在の時刻に関連付けて風速データとして記憶し、ステップS416に処理を移す。
CPU61は、ステップS416において、音圧レベル実効値データ記憶領域をクリアし、当該タイマー割込処理を終了する。なお、本実施の形態では、音圧レベル実効値データは第2サンプリング時間が経過する度に完全に消去されるが、他の記憶装置やRAMの他の記憶領域に転送されて記憶され続けるようにしてもよい。また、第2サンプリング時間が経過しても、当該第2サンプリング時間で記憶されたデータは消去されず、次回の新たな第2サンプリング時間において、前回の第2サンプリング時間で記憶されたデータと区別できるように、前回の第2サンプリング時間で記憶されたデータに続けて音圧レベル実効値データを記憶するようにしてもよい。
(その他の実施の形態)
第1の実施の形態の他にも本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。例えば、風速計測装置1が、自転車Bに取り付けられ、サイクリングにおいて利用されているサイクルコンピュータSに組み込まれているが、例えば、モーターバイクに取り付けられるサイクルコンピュータSに相当する計測装置に組み込むこともできる。この場合においても、モーターバイクに搭載されているエンジンから検出目標外となる音波が頻繁に又は継続的に発生する。しかしながら、例えば、点火パルスや燃料消費量を検出することで、エンジンによる音波に関する情報を取得し、異常値探知処理の際にその情報を利用することで、精度よく異常値を除去することができる。
第1の実施の形態の他にも本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。例えば、風速計測装置1が、自転車Bに取り付けられ、サイクリングにおいて利用されているサイクルコンピュータSに組み込まれているが、例えば、モーターバイクに取り付けられるサイクルコンピュータSに相当する計測装置に組み込むこともできる。この場合においても、モーターバイクに搭載されているエンジンから検出目標外となる音波が頻繁に又は継続的に発生する。しかしながら、例えば、点火パルスや燃料消費量を検出することで、エンジンによる音波に関する情報を取得し、異常値探知処理の際にその情報を利用することで、精度よく異常値を除去することができる。
また、風速計測装置1が一体化された計測装置を利用者本人に取り付け、ランニングやスキー・スケートにおいても利用することができる。ランニングの場合、着地にする際に検出目的外となる音波が周期的に発生するが、加速度センサーや衝撃センサーで着地タイミングを検出し、その着地タイミングを異常値探知処理の際に利用することで、精度よく異常値を除去することができる。一方、スキーやスケートの場合、進行方向を変更させる際に検出目的外となる音波が発生するが、進行方向の変化を加速度センサーで検出することができるので、検出された進行方向の変化を異常値検知処理の際に利用し、精度よく異常値を除去することができる。
また、第1の実施の形態では、風速計測装置1はサイクルコンピュータSの本体7に組み込まれているが、本体7から分離している構造でも良い。この場合、風速計測装置1は制御装置2と通信可能であることが必要である。さらに、第1の実施の形態では、風速計測装置1(サイクルコンピュータS)は、自転車Bの走行中に風速を表示しているが、表示機能を有さず、風速データ等のデータが記憶されるだけで、自宅等に設置されているパーソナルコンピュータ等の固定端末にそのデータを出力し、その画面に表示させるようにしてもよい。
さらに、第1の実施の形態では、風速計測装置1は、自転車BのハンドルB1に取り付けられている。風速計測装置1の指向性は、相対的に自転車Bの前方から自転車Bに向かう方向に強いが、構造上、自転車Bの後方から自転車Bに向かって移動する空気流も検出し得る。しかしながら、自転車Bに運転者が乗ると、風速計測装置1は運転者によって自転車Bの後方から自転車Bに向かって移動する空気流から遮蔽される。そこで、例えば、自転車Bのサドルが挿入されるフレーム等の自転車Bの運転者より後方に、風速計測装置1の空気流から音波を発生させ、音波を検出する音波検出手段1A(流通路11、音波センサー12及び検出口13)と同等のものを設けることで、サイクルコンピュータSの性能を向上させることできる。この理由を以下に説明する。
風速計測装置1と通信可能な上記の音波検出手段に相当するものが、自転車Bの運転者より後方で、その流入口11Aに相当する部分が自転車Bの後方に向けられた状態で取り付けられているとする。この場合、風速計測装置1の音波検出手段によって自転車Bの前方から向かってくる空気流(向かい風)を、上記の音波検出手段に相当するものによって自転車Bの後方から向かってくる空気流を精度よく検出することができる。よって、サイクルコンピュータSは、運転者の負荷を増大する空気流の風速だけでなく、自転車Bの負荷を軽減する空気流の風速も精度よく計測することができる。この結果、「移動者が大気に対して移動する距離(以下、「大気に対する移動距離」という)」を精度よく算出することができる。
1 風速計測装置
1A 音波検出手段
2 表示装置
3 入力装置
4 通信装置
5 センサー群
6 制御装置
7 本体
7A 取付部
11 流通路
11A 流入口
11B 流出口
12 音波センサー
13 検出口
14 バンドパスフィルタ(抽出手段)
21 表示部
22 表示制御回路
31 入力部
32 入力制御回路
41 通信インターフェイス
42 通信制御回路
51 速度センサー
52 ケイデンスセンサー
53 加速度センサー
54 パワーセンサー
55 傾斜センサー
56 温度センサー
57 湿度センサー
58 気圧センサー
59 GPSセンサー
61 CPU
62 メモリ
63 インターフェース群
64 RTC
65 発振回路
B 自転車
B1 ハンドル
S1 走行情報取得部
S2 運転者・自転車情報取得部
S3 環境情報取得部
S4 音圧レベル算出部(音圧算出部)
S5 環境モード設定部
S6 異常値除去部(異常値探知部)
S7 風速算出部(風速算出手段)
S8 風速データ出力部
1A 音波検出手段
2 表示装置
3 入力装置
4 通信装置
5 センサー群
6 制御装置
7 本体
7A 取付部
11 流通路
11A 流入口
11B 流出口
12 音波センサー
13 検出口
14 バンドパスフィルタ(抽出手段)
21 表示部
22 表示制御回路
31 入力部
32 入力制御回路
41 通信インターフェイス
42 通信制御回路
51 速度センサー
52 ケイデンスセンサー
53 加速度センサー
54 パワーセンサー
55 傾斜センサー
56 温度センサー
57 湿度センサー
58 気圧センサー
59 GPSセンサー
61 CPU
62 メモリ
63 インターフェース群
64 RTC
65 発振回路
B 自転車
B1 ハンドル
S1 走行情報取得部
S2 運転者・自転車情報取得部
S3 環境情報取得部
S4 音圧レベル算出部(音圧算出部)
S5 環境モード設定部
S6 異常値除去部(異常値探知部)
S7 風速算出部(風速算出手段)
S8 風速データ出力部
Claims (2)
- 移動体に取り付けられ、空気流から音波を発生させ、当該音波を検出する音波検出手段と、
前記音波検出手段によって検出された音波から、特定の周波数成分を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された特定の周波数成分の中から、予め設定された条件を満たす異常値を探知し、前記異常値が探知された場合は、前記特定の周波数成分の中から当該異常値を除いたものに基づいて風速を算出する風速算出手段と、を有することを特徴とする風速計測装置。 - 前記風速算出手段は、
前記特定の周波数成分に基づいて、音圧レベルを算出する音圧算出部と、
前記音圧算出部が音圧レベルを所定回数算出すると、あるいは、所定時間算出すると、当該音圧算出部が算出した算出値の中から、予め設定された条件を満たす異常値を探知する異常値探知部と、を有し、
前記風速算出手段は、前記異常値探知部が前記異常値を検知した場合は、当該異常値を除いて風速を算出することを特徴とする請求項1に記載の風速計測装置。
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---|---|---|---|
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DE102022201680A1 (de) | 2022-02-17 | 2023-08-17 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein | System mit einem akustischen sensor und verfahren zur echtzeitfähigen erfassung meteorologischer daten |
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JPH11326357A (ja) * | 1998-05-08 | 1999-11-26 | Muneo Yamaguchi | 速度測定装置 |
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JP2004317191A (ja) * | 2003-04-14 | 2004-11-11 | Ntt Power & Building Facilities Inc | 風量測定方法及び装置 |
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- 2010-07-30 JP JP2012526262A patent/JP5489135B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2010-07-30 WO PCT/JP2010/062920 patent/WO2012014319A1/ja active Application Filing
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022201680A1 (de) | 2022-02-17 | 2023-08-17 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein | System mit einem akustischen sensor und verfahren zur echtzeitfähigen erfassung meteorologischer daten |
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