JP5489136B2 - 風検出装置 - Google Patents
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Description
本発明は、指向性を有する風検出装置に関する。
昨今の健康志向の高まりによって、世間では、ウォーキング、ランニング、サイクリング等のアウトドアスポーツが、趣味として広く行われている。このようなアウトドアスポーツを行う者の中には、移動速度や移動距離、又は、消費カロリーを計測する装置を利用する者もいる。すなわち、途中経過として移動距離や消費カロリー等をリアルタイムで確認する者、運動内容として移動速度をリアルタイムで確認する者、又は、実績として、移動距離や消費カロリーを確認若しくは記録する者がいる。このように、アウトドアスポーツを行う者は、所定の装置を活用して自分なりの指標を設けて測定することによって、アウトドアスポーツを楽しんでいる。
ところで、ウォーキング等のアウトドアスポーツは、自然環境の中で行われるので、風の影響が大きい。例えば、自転車を走行している場合、向かい風が強くなる(向かい風の風速が大きくなる)と空気抵抗が大きくなるので、運転者の運動状態(運転者の走行に対する仕事)が一定であれば、走行速度は低下する。したがって、運転者の運動状態(例えば、ペダルの回転数)が走行の指標として用いられている場合、向かい風が吹くと、走行速度が低下してくる。この場合、運転者は、速度低下の原因が風にあったとしても、疲労度が増してきたので走行速度が低下したと勘違いし、快適に走行することができなくなる。なお、自転車の場合、30km/hを超えると、走行に対する抵抗のほとんどが空気抵抗となる。
また、走行速度が走行の指標として用いられる場合、風の変化に伴って空気抵抗も変化すると、運転手は、走行速度を一定に保つようにペダルの回転数等を調整する。したがって、同一コースを走行したとしても、風の強さに応じて、運転者が行う仕事に違いが生じる。強い向かい風の場合であれば、走行速度を一定に維持するためには、空気抵抗に対して能力以上の仕事を必要とすることもある。この場合、肉体的な疲労もさることながら、走行速度を一定に維持することができなくなるので、運転者は、不快感や屈辱感等を抱く。
このように、風に起因する空気抵抗は、精神的にも肉体的にも運転者に影響を及ぼすので、走行に関する重要な指標であるといえる。そして、空気抵抗と関連性を有する、移動者が空気(大気)に対して移動する距離(以下、「空気に対する移動距離」という)も、アウトドアスポーツの新たな指標になると考えられる。この「空気に対する移動距離」は、「空気(大気)に対する移動者(スポーツ実施者)の相対速度」を積算して算出することができる。
空気に対する移動距離を算出するためには、空気に対する移動者の相対速度を測定する必要がある。ここで、空気に対する移動者の相対速度を直接測定することは困難であるが、風を検出する装置(例えば、特許文献1〜3参照)を用いれば、移動者に対する空気の相対速度を容易に測定することができる。空気に対する移動者の相対速度と、移動者に対する大気の相対速度とは、向きについて反対であるが、大きさ(速さ)について同一である。したがって、風を検出する装置を用いて、移動者に対する空気の相対速度を測定することで、空気に対する移動距離を算出することができる。
特許文献1に記載の風検出装置(以下、「先行技術1」という)は、風向センサと筒状の導風管とを有し、風向センサを構成するセンシング部が導風管の中に配置されている。ここで、風向センサは、風速・風力を計測することができる。先行技術1は、風を導風管の中に流すことで、風速の導入管の軸方向成分を測定する。
特許文献2に記載の風検出装置(以下、「先行技術2」という)は、カルマン渦を発生させる第1の造渦体及び第2の造渦体と、各造渦体に取り付けられたマイクと、各造渦体に取り付けられたカルマン渦の圧力変動をマイクに伝達する圧力導管とを有する。先行技術2は、風を造渦体に衝突させてカルマン渦を発生させることで、風速を測定する。
特許文献3に記載の風検出装置(以下、「先行技術3」という)は、開口部から吹き出す空気流を音響に変換する空気流/音響変換部と、空気流/音響変換部により変換された音響を収集して電気信号に変換するマイクロフォンとを有する。先行技術3は、空気流(風)を空気流/音響変換部に接触させることで、風速を測定する。
先行技術1は、概ね双指向性を有し、進行方向等の特定方向に対する風速を計測することができるが、風速センサを具備しているので、高価となる。その点、先行技術2及び先行技術3は、マイクを具備しているので、先行技術1に比べると安価である。しかしながら、先行技術2は、指向性についての説明がなく、指向性について考慮されていない。また、先行技術3は、風向を検出することはできるが、構造が複雑であり、マイクが2つ必要でなるので、製造コストの低下を抑えることは困難である。
上記課題を解決するために、本発明に係る風検出装置は、空気を流通させる流通路、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部、及び、前記流通路から形成され、乱流を発生させる検出口を具備する導風体と、前記検出口に配置され、前記検出口により発生した乱流を音として検出し、その大きさを測定する音測定器と、を有することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る風検出装置は、空気を流通させる流通路、及び、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部を具備する導風体と、前記流通路と空間的なつながりをもって配置され、音を測定する音測定器と、前記流通路の後方側端部において形成され、空気の前記流通路への進入を阻止する遮断部と、を有し、前記流通路はその長さ方向に直交する一方向に開放し、前記遮断部は後方側に向かうにつれて前記流通路が開放する方向に高くなることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る風検出装置は、空気を流通させる流通路、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部、及び、前記流通路から形成され、乱流を発生させる検出口を具備する導風体と、前記検出口に配置され、前記検出口により発生した乱流を音として検出し、その大きさを測定する音測定器と、前記流通路の後方側端部において形成され、空気の前記流通路への進入を阻止する遮断部と、を有し、前記流通路はその長さ方向に直交する一方向に開放し、前記遮断部は後方側に向かうにつれて前記流通路が開放する方向に高くなることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る風検出装置は、空気を流通させる流通路、及び、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部を具備する導風体と、前記流通路と空間的なつながりをもって配置され、音を測定する音測定器と、前記流通路の後方側端部において形成され、空気の前記流通路への進入を阻止する遮断部と、を有し、前記流通路はその長さ方向に直交する一方向に開放し、前記遮断部は後方側に向かうにつれて前記流通路が開放する方向に高くなることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る風検出装置は、空気を流通させる流通路、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部、及び、前記流通路から形成され、乱流を発生させる検出口を具備する導風体と、前記検出口に配置され、前記検出口により発生した乱流を音として検出し、その大きさを測定する音測定器と、前記流通路の後方側端部において形成され、空気の前記流通路への進入を阻止する遮断部と、を有し、前記流通路はその長さ方向に直交する一方向に開放し、前記遮断部は後方側に向かうにつれて前記流通路が開放する方向に高くなることを特徴とする。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、風検出装置1が組み込まれた移動体用計測装置100が自転車Bに取り付けられている様子を表す外観図である。移動体用計測装置100は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置1、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体10に組み込まれて一体化された本体部100aと、本体部100aを自転車に固定するための取付部100bとを具備する。移動体用計測装置100は、風検出装置1によって測定された音の大きさから風速を計測し、当該風速を用いて消費カロリー、大気中の移動距離、仕事量等の予め設定された様々な値を算出し、表示装置2に表示させる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、風検出装置1が組み込まれた移動体用計測装置100が自転車Bに取り付けられている様子を表す外観図である。移動体用計測装置100は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置1、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体10に組み込まれて一体化された本体部100aと、本体部100aを自転車に固定するための取付部100bとを具備する。移動体用計測装置100は、風検出装置1によって測定された音の大きさから風速を計測し、当該風速を用いて消費カロリー、大気中の移動距離、仕事量等の予め設定された様々な値を算出し、表示装置2に表示させる。
図1に示すように、取付部100bは、自転車BのハンドルB1を掴んだ状態でハンドルB1に固定される機構を有する。取付部100bは本体部100aに接続されており、移動体用計測装置100が自転車Bに適切に取り付けられると、ハンドルB1の上側に取付部100bが位置し、取付部100bの上側に本体部100aが位置する。
図2(a)〜図2(c)に示すように、本体10は略平板状を呈し、一方の底面には取付部100bが設けられており、他方の底面には所定の情報を表示する表示装置2の表示部21及び入力操作可能な入力装置3の操作部31が設けられている。したがって、移動体用計測装置100が自転車Bに取り付けられると、一方の底面が地面に臨み、他方の底面が大気(運転者)に臨む。よって、運転者は表示装置2の表示部21及び入力装置3の操作部31を容易に視認することができる。なお、表示装置2は、表示部21に所定の情報を表示するための基板を具備しており、その基板は本体10に収容されている(図示省略)。一方、入力装置3も、操作部31で操作された入力情報を認識するための基板を具備しており、その基板は本体10に収容されている(図示省略)。
なお、本実施の形態では、本体部10の両底面は略楕円状又は対角線の長さが異なる略菱形状を呈しており、移動体用計測装置100が適切に自転車Bに取り付けられた状態では、その底面の長軸方向と自転車Bの移動方向(進行方向及び後退方向)とが一致している。また、表示部21と操作部31とは、本体部100aの底面の長軸方向に並設されており、移動体用計測装置100が適切に自転車Bに取り付けられた状態では、表示部21が自転車Bの前方側に位置し、操作部31が自転車Bの後方側に位置している。
本体10には、風検出装置1が設けられている。風検出装置1は、風等の空気流を流通させる流通路11、音(振動)を測定する音測定器12、本体10の底面の短軸方向(自転車の進行方向に直交する方向)に流通路11を遮蔽する遮蔽部13、及び、音測定器12の上流側で風等の空気流から音(振動)を発生させる検出口14を具備する。
本体10の取付部100bに接続されている底面の長軸方向に断面コ字状の溝15が縦断して形成されている。すなわち、溝15は、長さ方向及び長さ方向に直交する一方向に開放している。このように、取付部100bに接続され、地面を臨む底面に溝15が形成されることにより、つまり、流通路11が地面側を向いて開口することにより、流通路11への雨水や粉塵等の浸入を抑えることができる。後述するように、流通路11には音測定器12が設けられているので、製品寿命の短縮化を抑えることができる。なお、溝15が流通路11を構成し、本体10の溝15の両脇部分が遮蔽部13を構成する。
溝15の中央部には、音測定器12及び検出口14が設けられている。音測定器12は、表示部21および操作部31が設けられている本体10の底面と流通路11との間に配設されている。音測定器12は、音(振動)を検出し、その大きさを測定できるものであれば、その構造、形状等は特に限定されない。本実施の形態では、音測定器12として、平板状にパッケージ化されたMEMSマイクが用いられている。また、流通路11を構成する溝15の壁面から音測定器12の音を収集する部分(図示なし、以下、「音口」という)まで検出口14が形成されており、流通路11と音測定器12の音口とが連通している。
自転車Bに対して自転車Bの進行方向とは逆向きに移動する空気流が、流通路11に流入して、検出口14を通過すると、乱流が発生する。この乱流が、検出口14内を音測定器12に向かって移動すると、音測定器12が、風等の空気流によって発生した乱流を音(所謂、「風雑音」)として検出し、その大きさを測定する。そして、音測定器12は、CPUやROM等の電子部品が搭載され、音測定器12に電気的に接続された基板(不図示)に測定値を送る。この基板は、例えば、音の大きさと風速とが関係付けられた表・グラフや計算式を用いて測定値から風速を算出する。また、検出口14の形状は特に限定されないが、検出口14が柱状を呈していれば、曲がり損失による音(振動)の減衰を抑えることができるので、検出口14は柱状を呈していることが望ましい。
一方、自転車Bの移動方向に直交する向きに移動する空気流は、遮蔽部13によって流通路11から遮蔽される。すなわち、遮蔽部13によって空気流の流通路11への直接的な進入が阻止される。このように、自転車Bの移動方向に流通路11への直接的な進入を阻止する遮蔽部13が形成されることによって、自転車Bの移動方向に対する風検出装置1の指向性が高くなる。なお、自転車Bの進行方向に直交して移動する空気流によって流通路11の両端部で乱流が発生し得るが、流通路11がその周方向に一部(溝15の長さ方向に直交する一方向に)開放しているので、不規則に移動する乱流はその開放している部分から流通路11の外部へ排出される。この結果、自転車Bの移動方向に対する風検出装置1の指向性が高められる(図8参照)。
ここで、図8に示すグラフは、実施の形態1における風検出装置1の指向性、後述する実施の形態2における風検出装置101の指向性、及び、上述した先行技術1の風向センサを音測定器12に置き換えたもの(以下、置換先行技術1)の指向性を表すグラフである。図8において、原点からの距離は、風検出装置1のその方向に対する指向性のレベル、つまり、その方向に対する感度を表している。なお、指向性の対象となる方向は原点を中心とする角度に対応しており、0度は風検出装置1の前方、180度は風検出装置1の後方、90度及び270度は風検出装置1の側方を表している。
図8に示すように、置換先行技術1の指向性は、0度及び180度より90度及び270度に強い。この理由を以下に説明する。基本的には、風検出装置1の前方及び後方から風検出装置1に移動してくる風により、乱流が発生するが、風が風検出装置1の側方から風検出装置1に移動してくる場合、流路11の出入口付近でより大きな乱流(風雑音)が発生するので、置換先行技術1の指向性は、風検出装置1の前方及び後方(0度及び180度)より側方(90度及び270)に強い。
また、90度及び270度に対する指向性は、置換先行技術1より風検出装置1の方が弱い。これは、上述したように、流通路11の両端部で乱流が発生したとしても、乱流の不規則的な性質から、乱流が検出口14に到達する前に、流通路11の外部へ流出するからである。なお、図8のグラフは、風検出装置に、風検出装置の前方を0度として30度ずつ回転させながら所定の風速の風を与えたときに、風検出装置が音の大きさを計測した結果(実験結果)である。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一符号・同一名称については説明を省略する。移動体用計測装置200は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置101、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体110に組み込まれて一体化された本体部200aと、本体部200aを自転車に固定するための取付部100bとを具備する。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一符号・同一名称については説明を省略する。移動体用計測装置200は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置101、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体110に組み込まれて一体化された本体部200aと、本体部200aを自転車に固定するための取付部100bとを具備する。
図3(a)〜図3(c)に示すように、本体110は略平板状を呈している。本体110の一方の底面には、取付部100bが設けられており、他方の底面には表示装置2の表示部21及び入力装置3の操作部31が設けられている。本体110の取付部100bに接続されている底面は略楕円状又は対角線の長さが異なる略菱形状を呈し、その底面には長軸方向に断面コ字状の溝115が形成されている。溝115は、実施の形態1と同様に、その長さ方向に直交する一方向に開放しているが、その長さ方向に対しては、一端部でのみ開放している。すなわち、溝115は、他端部で遮蔽壁117によって閉鎖されているので、溝115の長さ方向における流通路111への出入口は1箇所となっている。
移動体用計測装置200が適切に自転車Bに取り付けられた状態では、溝115の一端部に形成された開放部が自転車Bの前方側に位置し、他端部で遮蔽壁117によって形成された閉鎖部が自転車Bの後方側に位置している。したがって、基本的には自転車Bの前方から自転車に向かって移動する空気流は、その開放部から流通路111に進入するが、自転車Bの後方から自転車に向かって移動する空気流は流入路111に進入することができない。このように、移動体用計測装置200は、自転車Bの前方から自転車Bに向かって移動する空気流によって発生する音のみを検出し、その大きさを測定することができる。この結果、自転車Bの進行方向とは逆向き(0度)に対する風検出装置101の指向性が強められるので、図8に示すように、自転車Bの移動方向に対する風検出装置101の指向性は全体的に自転車Bの前方側に大きく偏る。
なお、図3では、遮蔽壁117の流通路111に対向する面は、溝115の底面に対して垂直に形成されているが、図4(a)〜図4(c)に示すように、溝115の面に対して傾斜するようにしてもよい。ここで、遮蔽壁117が自転車Bの前方側から後方側に向かって上昇するように傾斜すれば、自転車Bの前方側から流通路111に進入した空気流は、遮蔽壁117に沿って自転車Bの後方に向かって移動し、流入路111の外部へ排出される。この結果、流入路111を流れる空気流が遮蔽壁117に反射することによる乱流の発生を抑え、風検出装置101の測定値の精度の低下を抑えることができる。
また、このように遮蔽壁117を通って空気流が排出される状態において、例えば、検出口114の位置を、溝115と遮蔽壁117との境界付近にすることで、音測定器112の測定値の精度を高めることができる。これは、検出口114が流入路111の入口から遠ざかるにつれて、流入路111の入口で発生する乱流が検出口114に到達し難くなるからである。また、図3、図4では遮蔽壁117の流入路111に対向する面は平面であるが曲面であってもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態1と同一符号・同一名称については説明を省略する。移動体用計測装置300は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置201、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体210に組み込まれて一体化された本体部300aと、本体部300aを自転車Bに固定するための取付部100bとを具備する。実施の形態1及び実施の形態2では、音測定器12、112及び検出口14、114は本体10、110の内部に配設されているが、本実施の形態において、音測定器212及び検出口214は、流通路211を構成する溝215の壁面から突出している。
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態1と同一符号・同一名称については説明を省略する。移動体用計測装置300は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置201、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体210に組み込まれて一体化された本体部300aと、本体部300aを自転車Bに固定するための取付部100bとを具備する。実施の形態1及び実施の形態2では、音測定器12、112及び検出口14、114は本体10、110の内部に配設されているが、本実施の形態において、音測定器212及び検出口214は、流通路211を構成する溝215の壁面から突出している。
例えば、図5に示すように、音測定器212は収容ケース217に収容されており、収容ケース217に筒状の検出口形成体218が接続されている。検出口形成体218の中空部分によって検出口214が形成されており、検出口214の一端部は溝215によって構成される流入路211に臨み、検出口214の他端部は、音測定器212の音口に対応して形成されている収容ケース227の連通口(図示せず)に連通している。このように、音測定器212及び検出口214が溝215の壁面から突出させることによって、本体210の溝215と表示部21及び操作部31との間の部分を薄くして、風検出装置201及び移動体用計測装置300の小型化・軽量化を図ることができる。また、これらの音測定器212、収容ケース217及び検出口形成体218をユニット化して本体210から脱着可能な構造にすることで、部分的な交換を容易に行うことができる。この結果、風検出装置201及び移動体用計測装置300のランニングコストを軽減することができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態1と同一符号・同一名称については説明を省略する。移動体用計測装置400は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置301、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体310に組み込まれて一体化された本体部400aと、本体部400aを自転車に固定するための取付部100bとを具備する。実施の形態1〜実施の形態3では、1つの風検出装置に対して、1組の音測定器及び検出口が設けられているが、本実施の形態では、1つの風検出装置301に対して、複数組の音測定器312及び検出口314が設けられている。
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態1と同一符号・同一名称については説明を省略する。移動体用計測装置400は、風等の空気流を取り込み、取り込んだ空気流から風雑音等の音を発生させて、その音の大きさ(音の原因となる振動の振幅)を測定する風検出装置301、予め設定された事項を表示する表示装置2、及び、入力装置3が本体310に組み込まれて一体化された本体部400aと、本体部400aを自転車に固定するための取付部100bとを具備する。実施の形態1〜実施の形態3では、1つの風検出装置に対して、1組の音測定器及び検出口が設けられているが、本実施の形態では、1つの風検出装置301に対して、複数組の音測定器312及び検出口314が設けられている。
例えば、図6に示すように、2組の音測定器312及び検出口314が、溝315の長さ方向に対して同一の位置に設けられている。一方の音測定器312及び検出口314は一方の遮蔽部313Aに設けられ、他方の音測定器312及び検出口314は他方の遮蔽部313Bに設けられている。このように、各音測定器212及び検出口214を異なる遮蔽部313に配設することによって、本体310の溝315と表示部21及び操作部31との間の部分を薄くして、風検出装置301及び移動体用計測装置400の小型化・軽量化を図ることができる。なお、一方の遮蔽部313Aに設けられた検出口314と、他方の遮蔽部313Bに設けられた検出口314の形状および溝315の底面からの距離は同一である。
また、例えば、図7に示すように、2組の音測定器312及び検出口314が、溝315の長さ方向に対して異なる位置に設けられている。いずれの音測定器312及び検出口314も流通路311と、表示部21及び操作部31が設けられている本体310の底面との間に配設されている。
図6、図7に示すように、複数箇所において空気流から音を発生させて、その音の大きさを測定することで、その測定値の平均値を算出し、風検出装置401の測定値の信頼度を高めることができる。なお、図6、図7に示すように、音測定器312及び検出口314が複数箇所に配設されているが、これらが取り付けられる位置は特に限定されない。また、図6、図7では、検出口314の溝315の底面からの距離は同一であるが、異なるようにすることもできる。
(その他の実施の形態)
実施の形態1〜実施の形態4では、溝、すなわち、流通路は断面コ字状であるが、半円状や台形状であっても良い。また、実施の形態1〜実施の形態4では、風検出装置は、移動体用計測装置の本体に一体化されているが、移動体用計測装置の本体から分離可能な構造であってもよい。さらに、実施の形態1〜実施の形態4では、本体に形成された溝によって、流通路が構成されているが、流通路が構成される構造はこれに限られない。例えば、本体の平らな箇所から1組の壁を立設することで、溝15、115、215に相当する周方向に部分的に開放する流通路を構成してもよい。また、取付部100bにより発生する乱流や、路面からの雑音の影響を軽減するために、溝15の本体10の表面に形成するようにしてもよい。
実施の形態1〜実施の形態4では、溝、すなわち、流通路は断面コ字状であるが、半円状や台形状であっても良い。また、実施の形態1〜実施の形態4では、風検出装置は、移動体用計測装置の本体に一体化されているが、移動体用計測装置の本体から分離可能な構造であってもよい。さらに、実施の形態1〜実施の形態4では、本体に形成された溝によって、流通路が構成されているが、流通路が構成される構造はこれに限られない。例えば、本体の平らな箇所から1組の壁を立設することで、溝15、115、215に相当する周方向に部分的に開放する流通路を構成してもよい。また、取付部100bにより発生する乱流や、路面からの雑音の影響を軽減するために、溝15の本体10の表面に形成するようにしてもよい。
1、101、201、301・・・ 風検出装置
2・・・表示装置
3・・・操作装置
10、110、210、310・・・本体(導風体)
11、111、211、311・・・流通路
12、112、212、312・・・音測定器
13、113、213、313・・・遮蔽部
14、114、214、314・・・検出口
15、115、215、315・・・溝
21・・・表示部
31・・・操作部
100、200、300、400・・・移動体用計測装置
100a、200a、300a、400a・・・本体部
100b・・・取付部
2・・・表示装置
3・・・操作装置
10、110、210、310・・・本体(導風体)
11、111、211、311・・・流通路
12、112、212、312・・・音測定器
13、113、213、313・・・遮蔽部
14、114、214、314・・・検出口
15、115、215、315・・・溝
21・・・表示部
31・・・操作部
100、200、300、400・・・移動体用計測装置
100a、200a、300a、400a・・・本体部
100b・・・取付部
Claims (3)
- 空気を流通させる流通路、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部、及び、前記流通路から形成され、乱流を発生させる検出口を具備する導風体と、
前記検出口に配置され、前記検出口により発生した乱流を音として検出し、その大きさを測定する音測定器と、を有することを特徴とする風検出装置。 - 空気を流通させる流通路、及び、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部を具備する導風体と、
前記流通路と空間的なつながりをもって配置され、音を測定する音測定器と、
前記流通路の後方側端部において形成され、空気の前記流通路への進入を阻止する遮断部と、を有し、
前記流通路はその長さ方向に直交する一方向に開放し、
前記遮断部は後方側に向かうにつれて前記流通路が開放する方向に高くなることを特徴とする風検出装置。 - 空気を流通させる流通路、前記流通路の長さ方向に対する周方向を部分的に遮蔽する遮蔽部、及び、前記流通路から形成され、乱流を発生させる検出口を具備する導風体と、
前記検出口に配置され、前記検出口により発生した乱流を音として検出し、その大きさを測定する音測定器と、
前記流通路の後方側端部において形成され、空気の前記流通路への進入を阻止する遮断部と、を有し、
前記流通路はその長さ方向に直交する一方向に開放し、
前記遮断部は後方側に向かうにつれて前記流通路が開放する方向に高くなることを特徴とする風検出装置。
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