JP5488320B2 - 楕円球体の挙動解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、玉軸受、等速ジョイント、遊星ギア等に使用される球体の挙動を解析する挙動解析方法に関するものである。
各種工業製品に使用される鋼球等の球体は、通常、厳密な真球ではなく、製造誤差によって直径にばらつきがあり、長軸と短軸とを有する楕円形の球体(以下、「楕円球体」ともいう)となっている場合が多い。
このような楕円球体を、例えば玉軸受に用いた場合、一対の軌道輪の間で転動する球体の挙動は真球とは異なる可能性があるため、軸受の性能に対してどのような影響を及ぼすかを解析することが求められている。
また、球体の製造段階においては、一対の研磨円盤の間で球体を研磨する工程が行われるが、この研磨の工程において、円盤の溝形状や円盤による球体の押圧力等の研磨条件を見定めるために、楕円球体がどのような挙動で研磨されていくのかを解析することも求められている。
一方、下記特許文献1には、一対の軌道輪の間で転動する転動体をカメラで撮影し、その画像を解析することによって軸受の転動体の挙動を解析する技術が開示されている。この技術は、スラスト針状ころ軸受等に使用される円筒状の転動体(以下、「円筒体」ともいう)を解析対象とし、この転動体を撮影した画像を解析することによって、その変位量や回転角度を解析するものである。より具体的に、この技術は、円筒体の端面の中心とその周囲との2箇所にマーキングを施すとともに、スラスト針状ころ軸受の径方向外側から円筒体の端面を撮影し、この端面の画像において、端面中心のマーキングの回りで他のマーキングがどの程度移動するかによって円筒体の回転角度を取得する。また、一対の軌道輪を透明な材質で形成することによって、スラスト針状ころ軸受の軸方向外側からも円筒体の画像を撮影し、この画像における両端の形状をパターン認識することによって、円筒体の重心位置とスキュー角の変化を取得するように構成されている。
特開2002−213932号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術の場合、円筒体の挙動を解析することは可能であっても、楕円球体の解析に適用することは不可能である。円筒体の場合、一対の軌道輪の間からは常に端面が露出し、この端面の中心に施したマーキングの位置はほぼ一定であると考えられるため、他のマーキングの位置変化から比較的容易に回転角度を解析することが可能であるが、楕円球体の場合は、一対の軌道輪の間から露出する部分が常時変化するので、楕円球体にマーキングを施したとしても、そのマーキングが一対の軌道面の間から露出しているとは限らず、また、マーキングが露出していたとしてもその位置は一定ではないからである。
また、特許文献1記載の技術は、転動体の軌道輪で隠れた部分を撮影するために、軌道輪をガラス等によって透明にしているが、この場合、実際の軸受に使用される軌道輪とは材質が異なることから、転動体と軌道輪との間のすべり等を正確に再現することができず、正確な解析を行うことができない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、転動する楕円球体の挙動の解析を可能にする楕円球体の解析方法を提供することを目的とする。
本発明は、一対の軌道輪の間で転動する楕円球体を撮影し、その画像から当該楕円球体の挙動を解析する楕円球体の挙動解析方法であって、
楕円球体の表面における長軸上の2点に第1及び第2のマーカーを設け、
楕円球体の表面に、当該楕円球体の画像中に第1及び第2のマーカーが含まれない場合に同画像中に少なくとも2つ含まれる複数の他のマーカーを設け、
第1及び第2のマーカーと、複数の他のマーカーとの相対位置についての位置情報を取得し、
楕円球体の画像中に含まれる少なくとも他の2つのマーカーから、前記位置情報を用いて前記第1及び第2のマーカーの位置を求めることを特徴とする。
楕円球体は、通常1本の長軸を有しているので、この長軸の位置の変化を求めれば楕円球体の挙動を解析することが可能である。そのため、本発明では、長軸の位置を求めるべく、楕円球体の表面における長軸上の2点に第1及び第2のマーカーを設けている。そして、この楕円球体の画像中に第1及び第2のマーカーのうちの一方が含まれている場合には、当該一方のマーカーから180度反対側に位置する他方のマーカーの位置を演算により求め、両方のマーカーの位置から楕円球体の長軸の位置を求めることができる。
また、楕円球体の画像中に第1及び第2のマーカーのいずれもが含まれていない場合には、上記の方法により長軸を求めることができないので、同画像中に少なくとも2つが同時に含まれるように複数の他のマーカーを設け、この他のマーカーと第1及び第2のマーカーとの相対位置についての位置情報を取得する。これにより、楕円球体の画像中に含まれる他の2つのマーカーの位置から、第1及び第2のマーカーの位置を求め、楕円球体の長軸の位置を求めることができる。
また、本発明は、楕円球体の画像中に、前記他のマーカーとして第3及び第4のマーカーが含まれている場合、前記位置情報は、第1のマーカーと第3のマーカーとの距離についての第1の位置情報と、第2のマーカーと第3のマーカーとの距離についての第2の位置情報と、第3及び第4のマーカーを通るラインと第1〜第3のマーカーを通るラインとの相対角度についての第3の位置情報と、を含むことが好ましい。
楕円球体の画像中に、第1及び第2のマーカーとは異なる第3及び第4のマーカーが含まれている場合には、この第3及び第4のマーカーの位置から第1及び第2のマーカーの位置を求める必要がある。そのため、本発明では、第1のマーカーから第3のマーカーまでの距離についての第1の位置情報と、第2のマーカーから第3のマーカーまでの距離についての第2の位置情報と、第3及び第4のマーカーを通る第1のラインと第1〜第3のマーカーを通る第2のラインとの相対角度についての第3の位置情報とを実測等により取得する。そして、楕円球体の画像に対して、第3のマーカーと第4のマーカーとを通る第1のラインを設定するとともに、この第1のラインから第3の位置情報に係る相対角度だけ傾いた第2のラインを設定する。これにより、この第2のライン上にある第3のマーカーから第1の位置情報に係る距離だけ離れた第1のマーカーの位置を求めることができ、同じく第2のライン上にある第3のマーカーから第2の位置情報に係る距離だけ離れた第2のマーカーの位置を求めることができる。
前記マーカーは、楕円球体の表面に形成された凹部により構成されていることが好ましい。
このように楕円球体の表面に形成された凹部によってマーカーが構成されていると、例えば、研磨によって楕円球体の表面が摩耗した場合でもマーカーが消えてしまうことがない。従って、研磨工程における楕円球体の挙動の解析に好適である。
また、前記複数のマーカーは、それぞれ複数の凹部の集合、又は単一の凹部及び複数の凹部の集合から構成され、凹部の数の違いによって互いに識別可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によって、楕円球体の画像から各マーカーを容易に識別することができる。
また、前記複数のマーカーは、互いに異なる形状に形成されていることが好ましい。
このような構成によって、楕円球体の画像から各マーカーを容易に識別することができる。
本発明によれば、転動する楕円球体の長軸の位置を求めることによって楕円球体の挙動を解析することができる。
本発明の実施形態に係る解析装置の概略構成図である。 楕円球体の撮影部分を拡大して示す図である。 楕円球体に設けられたマーカーを示す図である。 第1及び第2のマーカーの位置を求める手順を説明するための説明図である。 第1及び第2のマーカーの位置を求める手順を説明するための説明図である。 第1及び第2のマーカーの位置を求める手順を説明するための説明図である。 本発明の他の実施形態におけるマーカーを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、楕円球体を解析対象とした本発明の実施形態に係る解析装置の概略構成図、図2は、楕円球体の撮影部分を拡大して示す図である。この解析装置10は、上下一対の軌道輪12,13の間に配した楕円球体11を解析対象とし、上下一対の軌道輪12,13の間から露出する楕円球体11を撮影する撮影装置14と、この撮影装置14の画像を処理する処理装置15と、を備えている。
各軌道輪12,13は環状に形成され、互いの対向面には環状の軌道溝12A,13Aが形成され、この軌道溝12A,13A内に複数の楕円球体11が配置されている。そして、楕円球体11は、図示しない駆動装置により両軌道輪12,13を相対回転させることによって軌道溝12A,13A上を転動する。
撮影装置14は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラを用いることができ、図1中のA部の画像を常時又は所定時間毎に撮影する。撮影装置14によって撮影された画像は処理装置15に入力される。
処理装置15は、パーソナルコンピュータ等からなり、CPU等の処理部、メモリやハードディスク等の記憶部、キーボードやマウス等の入力部、CRTモニタ等の出力部、外部との通信を行う通信部等を備えている。撮影装置14によって撮影された画像は、通信部を介して入力され、記憶部等に記憶される。また、処理部は、所定のプログラムを実行することによって記憶部に記憶された画像を読み出し、画像中の楕円球体11の挙動を解析する。
図2に示されるように、上下の軌道輪12,13に挟まれた球体は、軌道溝12A,13Aに配置されているため、径方向外側から見るとその上端部と下端部とが軌道輪12,13によって覆われ、上下方向の中間部のみが外部に露出している。そのため、本実施形態の解析装置10は、上下の軌道輪12,13の間から露出する楕円球体11の一部の画像から、楕円球体11の挙動を解析するように構成されている。
また、楕円球体11は長軸と短軸とを有しており、特に、長軸は楕円球体11の長径方向に沿って一本だけ設定することができる。したがって、一対の軌道輪12,13の間で転動する楕円球体11の長軸の動きを把握することができれば、楕円球体11の挙動を解析することが可能となる。したがって、本実施形態では、この長軸の位置を含めて楕円球体11の表面の複数箇所にマーカーを設け、解析装置10は、画像に写されたマーカーの位置から楕円球体11の長軸の位置を求め、この長軸の位置の変化によって楕円球体11の挙動を解析する。
以下、マーカーについて詳細に説明する。
図3は、楕円球体11に設けられたマーカーを示す図である。複数のマーカーM〜Mは、それぞれ楕円球体11の表面に形成された微小な凹部20によって構成されている。具体的に、複数のマーカーは、単一の凹部20又は複数の凹部20の集合体から構成され、凹部20の数の相違によって識別可能に構成されている。例えば、図3に示す楕円球体11には、4つの凹部20からなるマーカーMと、3つの凹部20からなるマーカーMと、一つの凹部20からなるマーカーM,Mとが形成されている。
また、複数のマーカーM〜Mは、円形状や四角形状等、形状の相違によっても識別可能に構成されている。例えば、図3に示す楕円球体11には、単一の凹部20からなるマーカーM,Mが2つ形成されているが、一方のマーカーMは円形とされ、他方のマーカーMは四角形とされている。したがって、同数の凹部20からなるマーカーM,Mであっても互いに識別可能である。なお、いずれのマーカーM,Mも、楕円球体11の端部に配置されているため、図3においては半分の形状のみが示されている。
マーカーM〜Mとしての凹部20は、例えば、ビッカース硬さやロックウェル硬さを測定する際に形成されたものを利用することが可能である。
また、本実施形態のマーカーは、楕円球体11の表面における長軸S上に2点に位置する2つマーカーM,Mと、その他の複数のマーカーM,Mとに大別され、複数の他のマーカーM,Mは、所定の条件を満たすように設けられている。この条件は、撮影装置14によって撮影された楕円球体11の画像中に長軸S上のマーカーM,Mが含まれなかった場合、例えば、楕円球体11の長軸S方向の両端部が軌道溝12A,13A内に配置されることによって長軸S上のマーカーM,Mが軌道輪12,13によって隠れ、一対の軌道輪12,13の間Tから露出していない場合に、少なくとも2つの他のマーカーが必ず外部に露出して画像中に含まれることとしている。
図3に示す例では、2つの他のマーカーM,Mが一対の軌道輪12,13の間Tに配置され、撮影装置14によって撮影された画像中にマーカーM,Mを含まれるので、上記条件を満たすことになる。また、図3において正面に見えている面とは異なる面が正面にきた場合にも上記条件を満たすように、楕円球体11の表面にはマーカーM,M以外の他のマーカーも設けられる。
そして、本実施形態の解析装置10は、長軸S上のマーカーM,Mが撮影装置14による画像中に含まれていない場合であっても、少なくとも2つの他のマーカーM、Mの配置関係を利用して長軸S上のマーカーM,Mの位置を演算により求めるようになっている。
以下、長軸S上のマーカーM,Mを求める方法について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、長軸S上のマーカーM,Mを第1のマーカーM、第2のマーカーMと呼称し、他のマーカーM,Mを、それぞれ第3のマーカーM,第4のマーカーMと呼称する。
図4〜図6は、第1及び第2のマーカーM,Mの位置を求める手順を説明するための図である。図4に示すように、楕円球体11には、第1〜第4のマーカーM〜Mが設けられている。そして、本実施形態では、楕円球体11の挙動解析に必要なパラメータとして、楕円球体11に設けられたマーカーM〜Mの相対位置に関する位置情報を実測により取得しておく。具体的な位置情報は次の(I)〜(III)の通りである。
(I)第1のマーカーMから第3のマーカーMまでの距離m(第1の位置情報)
(II)第2のマーカーMから第3のマーカーMまでの距離n(第2の位置情報)
(III)第1〜第3のマーカーM〜Mを通るラインL1と、第3及び第4のマーカーM,Mを通るラインL2との相対角度θ(第3の位置情報)
楕円球体11が図4に示す状態で撮影され、第1及び第2マーカーM,Mが一対の軌道輪12,13の間Tから外れて画像中に含まれていない場合について説明する。解析に当たり、まず、画像に対して楕円球体11の中心Oを原点とする三次元の座標系を設定する。ここでは、長軸Sが垂直に配置されているので、この長軸SをZ軸とし、このZ軸に直交するX軸とY軸とを設定する。
そして、実測によって得られた距離m、nから、点MOMがなす角度ψmと、点MOMがなす角度ψnとを次の式(1)(2)により演算する。
ψm=180m/πr ・・・・(1)
ψn=180n/πr ・・・・(2)
ただし、rは楕円球体11の半径である。
この半径rは、例えば楕円球体11の短径の値や長径と短径の平均値とすることができる。
次に、図5に示すように、原点O、第3のマーカーM、第4のマーカーMを通る平面P1(ハッチングを付して示す)の法線ベクトルOFを求める。
原点Oを通る平面P1は式(3)のように表現され、その法線ベクトルは、OF(a,b,c)となる。
aX+bY+cZ=0 ・・・・(3)
したがって、式(3)に原点O、マーカーM,Mの座標を代入することによって、a,b,cの各値を求め、法線ベクトルOFを求めることができる。
次に、原点OとマーカーMとを結ぶ直線OMを回転軸として、平面P1を実測によって求めた角度θだけ回転させ、図6に示すように、原点O,第1〜第3のマーカーM,M,Mを通る平面P2(図6にハッチングで示す)を求める。
平面P2は、式(4)のように表現される。
eX+fY+gZ=0 ・・・・(4)
したがって、平面P2は、その法線ベクトルOG(e,f,g)を求めることによって取得することができる。
法線ベクトルOGは、直線OMを軸に法線ベクトルOFを角度θ回転させることによって求めることができる。具体的には、法線ベクトルOFは、式(5)に示すように変換行列Gを用いて求めることができる。
Figure 0005488320
式(5)において変換行列Gは、三次元における所定のベクトル又は点(ここでは、法線ベクトルOF(a,b,c))を任意の軸(ここでは、直線OM)を中心として回転させるための行列であり、式(6)により表現される。
Figure 0005488320
そして、式(6)におけるA,B,C,A−1,B−1は、それぞれ式(7)〜(11)で示される行列である。
Figure 0005488320
Figure 0005488320
Figure 0005488320
Figure 0005488320
Figure 0005488320
すなわち、Aは、Z軸を中心として角度−α回転させるための行列、Bは、Y軸を中心として角度−β回転させるための行列、Cは、X軸を中心として角度θ回転させるための行列である。本実施形態では、角度αが、直線OMとXZ平面とがなす角度、角度βが、直線OMとXY平面とがなす角度となる。また、A−1,B−1は、それぞれA,Bの逆行列であり、Z軸を中心として角度α、Y軸を中心として角度β回転させるための行列である。
したがって、変換行列Gは、まず、法線ベクトルOFをZ軸を中心に角度−α、Y軸を中心に角度−β回転させることによって、仮想的に直線OMとX軸とを一致した状態にし、この状態で、X軸を中心に法線ベクトルOFを角度θだけ回転させる。その後、Y軸を中心に角度β、Z軸を中心に角度αだけ逆回転させてY軸及びZ軸周りの位置を元の状態に戻す処理を行うものとなっている。このような処理により、法線ベクトルOFから法線ベクトルOGを求めることができる。
次に、点Mを法線ベクトルOGを中心に角度ψm(図4参照)だけ回転させることにより第1のマーカーMの座標を求め、同様に、マーカーMを法線ベクトルOGを中心に角度ψn(図4参照)だけ回転させることにより第2のマーカーMの座標を求める。具体的には、上述の変換行列G(式(6)参照)を用い、任意の軸(ここでは、直線OG)を中心として所定のベクトル又は点(ここでは点M)を回転させる。この場合、式(7),(8)における角度αは、法線ベクトルOGとXZ平面とがなす角度となり、角度βは、法線ベクトルOGとXY平面とがなす角度となる。また、式(9)における角度θは、角度ψm、ψnである。
第1,第2のマーカーM,Mの一方が画像中に含まれている場合には、原点を中心とした当該一方のマーカーの座標の対称位置の座標が他方のマーカーの座標となる。たとえば、画像中に含まれる一方のマーカーの座標Mが(j、k、l)である場合、他方のマーカーの座標Mは(−j、−k、−l)となる。
以上のように、撮影装置14によって、常時又は間歇的に画像を撮り、各画像について長軸S上の点M,Mの位置(座標)を求めることによって、楕円球体11の長軸Sがどのように位置変化しているかを把握することができ、これによって楕円球体11の挙動を解析することができる。
図7は、本発明の他の実施形態におけるマーカーを示す図である。
本実施形態では、楕円球体11の表面に、長軸S上の頂点M,Mを極とする複数本の経線22と緯線23とが設けられている。そして、複数本の経線22が集合する点M,Mをそれぞれ第1及び第2のマーカーとしている。また、経線22と緯線23とが交差する各点を他のマーカーとする。
他のマーカーの位置を識別可能にするため、本実施形態では、複数の経線22及び緯線23の線種(実線、点線、鎖線等)、太さ、色彩等を相違させることによって、他のマーカーの位置を識別可能に構成している。
なお、マーカーを形成する経線22と緯線23とは、例えば、楕円球体11の表面を薬品処理により変色させることによって設けてもよいし、レーザー等の光学的手段により変色させることによって設けてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく適宜変更可能である。
本発明は、玉軸受に使用される転動体の挙動を解析するため、球体の製造段階で行われる研磨工程での球体の挙動を解析するため、その他、球体を使用するあらゆる製品について、球体の挙動を解析するために使用することができる。
そして、本発明の解析装置10を使用して玉軸受の玉(楕円球体)の挙動を解析した場合には、玉の真球度が軸受性能に及ぼす影響を解析することが可能となる。また、本発明の解析装置10を使用して研磨工程中の楕円球体の挙動を解析した場合には、楕円球体がどのように研磨されて真球度を高めていくのかを解析することができ、これにより、楕円球体の押圧条件や研磨盤(軌道輪)の溝形状等、各種の研磨条件を見定めるために役立てることができる
10:解析装置、11:楕円球体、12:軌道輪、13:軌道輪、14:撮影装置、15:処理装置、20:凹部、M:第1のマーカー、M:第2のマーカー、M:第3のマーカー、M:第4のマーカー

Claims (5)

  1. 一対の軌道輪の間で転動する楕円球体を撮影し、その画像から当該楕円球体の挙動を解析する楕円球体の挙動解析方法であって、
    前記楕円球体の表面における長軸上の2点に、第1及び第2のマーカーを設け、
    前記楕円球体の画像中に前記第1及び第2のマーカーが含まれない場合に同画像中に少なくとも2つ含まれる、複数の他のマーカーを楕円球体の表面に複数設け、
    前記第1及び第2のマーカーと、前記複数の他のマーカーとの相対位置についての位置情報を取得し、
    前記楕円球体の画像中に含まれる少なくとも他の2つのマーカーから、前記位置情報を用いて前記第1及び第2のマーカーの位置を求めることを特徴とする楕円球体の挙動解析方法。
  2. 楕円球体の画像中に、前記他のマーカーとして第3及び第4のマーカーが含まれている場合に、前記位置情報は、前記第1のマーカーと前記第3のマーカーとの距離についての第1の位置情報と、前記第2のマーカーと前記第3のマーカーとの距離についての第2の位置情報と、前記第3及び第4のマーカーを通るラインと前記第1〜第3のマーカーを通るラインとの相対角度についての第3の位置情報と、を含む請求項1に記載の楕円球体の挙動解析方法。
  3. 前記マーカーが、楕円球体の表面に形成された凹部により構成されている請求項1又は2に記載の楕円球体の挙動解析方法。
  4. 前記複数のマーカーが、それぞれ複数の凹部の集合、又は単一の凹部及び複数の凹部の集合から構成され、凹部の数の違いによって互いに識別可能に構成されている請求項3に記載の楕円球体の挙動解析方法。
  5. 前記複数のマーカーが、互いに異なる形状に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の楕円球体の挙動解析方法。
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