JP6089819B2 - 軸受の構成部品の挙動解析方法および挙動解析装置 - Google Patents

軸受の構成部品の挙動解析方法および挙動解析装置 Download PDF

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Description

本発明は、軸受の構成部品の挙動解析方法および挙動解析装置に関する。
従来から、一対の軌道輪の間で転動する転動体をカメラ等の撮影装置で所定の時間間隔で同期撮影して得られた複数の画像を解析することにより転動体の挙動解析を行う方法が提案されている(特許文献1参照)。
一方、対象物の3次元の挙動をステレオ法により解析する方法が提案されている(特許文献2参照)。近年では、このステレオ法による挙動解析方法が、転動体や保持器等の軸受の構成部品の3次元挙動の解析に適用されつつある。ここでは、例えば、軸受の構成部品の一部にマーカを設け、当該マーカの3次元の挙動をステレオ法により解析する。
具体的には、まず、2台の撮影装置を用いて異なる2つの視点から軸受を撮影する。そして、一方の撮影装置で撮影した軸受の画像におけるマーカ位置を設定する。その後、他方の撮影装置で撮影した軸受の画像におけるマーカ位置を算出し、2つの画像におけるマーカ位置の差異(視差)に基づいてマーカの3次元座標を算出する。そして、2台の撮影装置を用いて所定の時間間隔で撮影された複数の画像それぞれについてマーカの3次元座標を算出することにより、マーカの3次元の挙動を解析することができる。
また、ステレオ法による挙動解析では、2つの画像の一方についてマーカ位置近傍のブロック画像を指定し、他方の画像全体について、指定したブロック画像に最も類似する部分を検索する。そして、検索して得られた部分を他方の画像におけるマーカ位置とするのが一般的である。このマーカ位置の検索には、領域ベースマッチングと呼ばれる画像マッチング手法が多く採用されている。
図6に、従来例に係る軸受1011の構成部品の挙動解析方法を説明するための模式図を示す。ここでは、軸受1011の保持器1019の一部にマーカ1019aを設け、当該マーカ1019aの3次元の挙動を解析する例について説明する。
この挙動解析方法では、まず、一方の撮影装置1002Aで撮影して得られた画像(以下、「左画像」と称する。)GA0からマーカ部分近傍のブロック画像BA0を指定する。そして、他方の撮影装置1002Bで撮影して得られた画像(以下、「右画像」と称する。)GB0全体についてブロック画像BA0を用いてマーカ位置の検索を行う。マーカ位置の検索では、右画像GB0におけるブロック画像BA0との相違度が最も小さくなる部分(ブロック画像BA0に最も類似する部分)の位置を検索する。具体的には、右画像GB0について、相違度を算出する対象となるブロック画像BB0を単位ピクセルずつずらしながら右画像GB0全体について相違度を算出する(図6の右画像GB0中の矢印参照)。そして、右画像GB0において、ブロック画像BB0とブロック画像BA0との相違度が最も小さくなる部分の位置を右画像GB0におけるマーカ位置とする。
なお、「相違度」とは、例えば、下記式(1)で定義される。

ここで、RSSDは、相違度、pijは、ブロック画像BA0を構成する各ピクセルの輝度、qijは、右画像GB0を構成する各ピクセルの輝度を示す。
そして、軸受1011を撮影装置1002A,1002Bで所定の時間間隔で同期撮影し、撮影で得られた複数の画像GA,GBそれぞれについてマーカ1019aの3次元座標を算出することによりマーカの3次元挙動を解析する。
特開2002−213932号公報 特開2006−53756号公報
しかしながら、前述の挙動解析方法では、右画像BB0全体について相違度を算出する処理を行うため、挙動解析に要する時間が長くなってしまう。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、時間短縮を図ることができる軸受の構成部品の挙動解析方法を提供することを目的とする。
本発明に係る軸受の構成部品の挙動解析手法は、第1撮影手段と、第2撮影手段と、第1撮影手段で撮影した第1画像および第2撮影手段で撮影した第2画像の画像解析処理を行う処理手段とを用いて軸受の構成部品の挙動解析を行う。ここで、第1撮影手段は、軸受を第1視点から撮影する。また、第2撮影手段は、軸受を第1視点とは異なる第2視点から撮影する。軸受は、外輪と、内輪と、複数の転動体と、保持器とを有する。ここで、複数の転動体は、外輪および内輪の間を転動する。保持器は、外輪および内輪の間に配置され且つ複数の転動体を保持する。そして、外輪、内輪、複数の転動体および保持器の少なくとも1つには、マーカが設けられている。
上記軸受の挙動解析方法は、マーカ抽出ステップと、第1中心位置算出ステップと、軌道半径算出ステップと、角度算出ステップと、第2中心位置算出ステップと、検索対象領域算出ステップと、マーカ位置算出ステップと、3次元座標算出ステップとを含む。
マーカ位置抽出ステップでは、第1画像中におけるマーカ部分に対応する第1マーカ位置を抽出する。第1中心位置算出ステップでは、第1画像中における外輪または内輪の中心部分に対応する第1中心位置を算出する。軌道半径算出ステップでは、第1マーカ位置および第1中心位置に基づいて保持器の軌道半径を算出する。角度算出ステップでは、第1画像中において、第1中心位置と第1マーカ位置とを結ぶ直線と、第1中心位置を通る基準線とのなす角度を算出する。第2中心位置算出ステップでは、第2画像中における、外輪または内輪の中心部分に対応する第2中心位置を算出する。検索領域特定ステップでは、第2画像中におけるマーカ部分に対応する第2マーカ位置を検索する検索対象領域を、軌道半径、角度および第2中心位置に基づいて特定する。マーカ位置算出ステップでは、検索対象領域において画像マッチング処理を行うことにより第2マーカ位置を算出する。3次元座標算出ステップでは、第1マーカ位置および第2マーカ位置からマーカの3次元座標を算出する。そして、検索対象領域は、第2画像の一部に相当する。
本構成によれば、検索対象領域が第2画像の一部に相当する。これにより、検索対象領域が第2画像全体である構成に比べて、第2画像中における第2マーカ位置を検出するまでに要する時間を短縮することができ、マーカが設けられた軸受の構成部品の挙動解析に要する時間の短縮を図ることができる。
また、本発明に係る軸受の挙動解析方法では、上記検索対象領域が、上記軸受の中心位置と上記基準位置とを結ぶ直線と、上記外輪の内縁および前記内輪の外縁それぞれとの交点を結ぶ直線を対角線とする矩形状の領域を含む領域であってもよい。
本構成によれば、第2画像において、マーカ位置が検索対象領域から軌道輪の径方向に外れてしまうことを防止できる。従って、第2画像におけるマーカ位置の検出エラーの発生を抑制することができる。
また、本発明に係る軸受の挙動解析方法では、上記検索対象領域が、矩形状であり且つの長さが前記矩形状の領域の各辺の長さよりも、前記画像マッチング処理における位置誤差により定まる規定の長さだけ長いものであってもよい。
本構成によれば、画像マッチング処理における位置誤差に起因したマーカ値の検出エラーの発生を抑制することができる。
本発明によれば、軸受の構成部品の挙動解析に要する時間を短縮することができる。
実施の形態に係る解析装置を示し、(a)は概略構成図、(b)は配置を説明するための図である。 実施の形態に係る解析装置のブロック図である。 実施の形態に係る画像処理装置の動作のフローチャートである。 実施の形態に係る画像処理装置の画像を示し、(a)は左画像、(b)は右画像、(c)は(b)の右画像において二点鎖線で囲んだ領域の拡大図である。 実施の形態に係る画像処理装置のマーカ位置算出処理における動作フローチャートである。 従来例に係る軸受の構成部品の挙動解析方法を説明するための模式図である。
<実施の形態>
<1>構成
本実施の形態に係る解析装置1は、軸受11の構成部品の挙動解析を行うものである。
まず、解析装置1の解析対象である軸受11の構成について説明する。
軸受11は、玉軸受であって、2つの軌道輪13,15と、複数の玉17と、保持器19とを備える。
軌道輪13,15は、円環状に形成されている。軌道輪(外輪)13の内径は、軌道輪(内輪)15の外径に比べて大きく、軌道輪15が軌道輪13の径方向における内側に位置している。軌道輪13,15は、軌道輪13または軌道輪15の回転軸Jに沿った方向から見たときに中心部分が一致するように配置されている。
複数の玉17は、軌道輪13,15の間を転動する。
保持器19は、軌道輪13,15の間に配置され、複数の玉17を保持する。そして、保持器19には、マーカ19aが設けられている。マーカ19aは、保持器19の表面における平面視略円形のシート材が貼着された部分からなる。なお、マーカ19aの形状は、略円形に限定されるものではなく、例えば、平面視角形等であってもよい。
次に、本実施の形態に係る解析装置1の構成について説明する。
図1(a)に、本実施の形態に係る解析装置1の概略構成図を示し、図1(b)に、本実施の形態に係る解析装置1の配置を説明するための図を示す。図2に、解析装置1のブロック図を示す。
解析装置1は、2台の撮影装置2A,2Bと、画像処理装置3とを備える。
撮影装置2A,2Bは、例えば、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等から構成される。撮影装置2A,2Bは、撮像素子(図示せず)と、軸受11の像を撮像素子の受光面に結像させるためのレンズ(図示せず)とを備える。図1(b)に示すように、撮影装置2A,2Bは、軌道輪13または軌道輪15の回転軸Jから当該回転軸Jに直交する方向に距離aだけ離間した2つの位置(視点)PA,PBに配置されている。ここで、撮影装置2A,2Bの「位置PA,PB」とは、各撮影装置2A,2B内部におけるレンズの位置に相当する。また、位置PA,PBは、図1(b)に示す仮想平面Sから距離bだけ離間した位置にある。図1(b)の仮想平面Sは、軸受11の厚み方向における中央部を回転軸Jに直交する方向に横断する平面である。
撮影装置2A,2Bは、それらの各光軸JA,JBおよび回転軸Jが略同一の平面内に位置するように配置されている。撮影装置2A,2Bの光軸JA,JBは、回転軸Jと仮想平面Sとの交点に向かって延伸している。回転軸Jと撮影装置2Aの光軸JAとのなす角度θ1および回転軸Jと撮影装置2Bの光軸JBとのなす角度θ2は、いずれも15°乃至30°の範囲内に設定されている。ここで、角度θ1,θ2が15°未満になると、マーカ19aの3次元座標における回転軸Jに沿った方向の位置精度が低下してしまう。一方、角度θ1,θ2が30°よりも大きくなると、撮影装置2A,2Bで撮影した画像におけるマーカ19a部分の画像がつぶれてしまい、マーカ19a部分として認識することが困難になってしまう。従って、角度θ1,θ2は、15°乃至30°の範囲に設定するのが好ましい。
撮影装置2A,2Bは、一定の時間間隔で軸受11を同期撮影する。各撮影装置2A,2Bで得られる画像データは、送信部21(図2参照)から信号線22に送出される。
画像処理装置3は、例えば、パーソナルコンピュータ等から構成される。図2に示すように、画像処理装置3は、CPU31と、メモリ32と、モニタ33と、入力装置34と、受信部35とを備える。
撮影装置2A,2Bから信号線22に送出された画像データは、受信部35で受信されてからメモリ32に転送される。撮影装置2Aから送出された画像データ(以下、「左画像データDA」と称する。)と、撮影装置2Bから送出された画像データ(以下、「右画像データDB」と称する。)とは、メモリ32内の異なる領域に記憶される。
CPU31は、所定のプログラムを実行することにより、メモリ32に記憶された左画像データDA、右画像データDBを読み込んで各画像データDA,DBに対応する画像GA,GBをモニタ33に映し出す。以下、本明細書では、左画像データDAに対応する画像GAを左画像GAと称し,右画像データDBに対応する画像GBを右画像GBと称する。
入力装置34は、キーボードやマウスからなり、ユーザがモニタ33に映し出された画像GA,GBを見ながら画像GA,GBにおけるマーカ位置を指定する際にユーザが操作する。
<2>動作
<2−1>全体動作
次に、本実施の形態に係る画像処理装置3の動作について説明する。
図3に、画像処理装置3の動作全体のフローチャートを示す。
まず、CPU31がメモリ32から画像データDA,DBを取得する(ステップS1)。このとき、CPU31は、左画像GA、右画像GBをモニタ33に映し出す。
図4は、画像処理装置3の画像を示し、(a)は左画像GA、(b)は右画像GB、(c)は右画像GBにおける2点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
次に、CPU31が左画像GAにおけるマーカ位置PLを設定する(ステップS2)。ここでは、CPU31は、入力装置34から入力された情報に基づいてマーカ位置PLを設定する。具体的には、ユーザがモニタ33に映し出された左画像GAを見ながら入力装置(例えば、マウス)34を操作して、左画像GAにおけるマーカ部分を指定する。すると、CPU31が、指定されたマーカ部分の輪郭を円近似し、円近似して得られた円の中心位置を左画像GAにおけるマーカ位置PLに設定する。また、CPU31は、後述のマーカ位置算出処理で用いられるマーカ位置PL近傍の矩形状のブロック画像BAを切り出してメモリ32内の所定の記憶領域に記憶する。
続いて、CPU31は、マーカ位置算出処理を行う(ステップS3)。ここでは、CPU31が、右画像GBにおけるマーカ位置PRを算出する。このマーカ位置算出処理の詳細は、後述する。
その後、CPU31は、マーカ19aの3次元座標を算出する(ステップS4)。ここでは、ステップS2およびステップS3で得られたマーカ位置PL,PRから下記式(2)で表される関係式を用いてマーカ19aの3次元座標を算出する。
ここで、(x,y,z)は、マーカ19aの3次元座標、(XL,YL)は、マーカ位置PLの2次元座標、(XR,YR)は、マーカ位置PRの2次元座標、fは撮影装置2A,2Bそれぞれが備えるレンズの焦点距離を示す。
また、CPU31は、マーカ位置PL,PRの2次元座標を距離fと同じ単位系(例えば、メートル単位系)に変換してから、式(2)で表される関係式を用いてマーカ19aの3次元座標を算出する。このマーカ位置PL,PRの2次元座標の単位系を変換するための変換式は、予めキャリブレーション処理を行うことにより設定されている。このキャリブレーション処理では、2台の撮影装置2A,2Bで所定のキャリブレーションプレートを撮影して得られた画像から、画像GA,GBにおける1画素単位と、実際の距離との関係を求める。キャリブレーションプレートは、例えば、一表面に複数のマークが所定の間隔で格子状に設けられた板材から構成される。
そして、撮影装置2A,2Bを用いて所定の時間間隔で撮影して得られる複数の画像GA,GBについて、上記ステップS1乃至S4の処理を行うことにより、各画像GA,GBが撮影された時刻におけるマーカ19aの3次元座標を算出することができる。
而して、マーカ19aの3次元座標の経時変化を解析することにより、保持器19の挙動解析を行うことができる。
<2−2>マーカ位置算出処理における動作
次に、本実施の形態に係る画像処理装置3のマーカ位置算出処理における動作について説明する。
図5に、画像処理装置3の画像マッチング処理における動作のフローチャートを示す。
まず、CPU31が、左画像GA中の軌道輪13または軌道輪15の中心部分に対応する中心位置PL0を設定する(ステップS21)。ここでは、CPU31は、左画像GAにおける軌道輪13または軌道輪15の内側のエッジ部分を特定する。そして、CPU31は、特定した当該エッジ部分を楕円近似したときの当該楕円の中心部分を中心位置PL0に設定する。ここにおいて、CPU31は、左画像GAにおける輝度分布に基づいて周知のフィルタ処理(例えば、所定の輝度以上の領域を抽出する処理)を施すことにより、軌道輪13または軌道輪15のエッジ部分の位置を特定する。
また、CPU31は、中心位置PL0を設定すると同時に、左画像GAにおける基準線LL0を設定する。具体的には、中心位置PL0の2次元座標が(XL0,YL0)に設定されると、CPU31は、基準線LL0を(p,YL0)(pは変数)で表される直線に設定する。この基準線LL0は、中心位置PL0を通り、左画像GA上を水平方向に延伸する直線に相当する。
次に、CPU31が、保持器19の軌道半径を算出する(ステップS22)。ここでは、CPU31は、下記式(3)の関係式を用いて軌道半径を算出する。

ここで、Rは、軌道半径を示す。
続いて、CPU31が、保持器19の回転角度を算出する(ステップS23)。ここで、図4(a)に示すように、「回転角度」は、左画像GAの基準線LL0と、中心位置PL0とマーカ位置PLとを結ぶ直線LL1とのなす角度φに相当する。ここで、CPU31は、下記式(4)の関係式を用いて回転角度を算出する。
次に、CPU31が、右画像GBにおける軌道輪13,15の中心部分に対応する中心位置PR0を算出する(ステップS24)。ここでは、CPU31は、右画像GBにおける軌道輪13または軌道輪15の内側のエッジ部分を特定し、特定した当該エッジ部分を楕円近似したときの当該楕円の中心部分を中心位置PR0に設定する。エッジ部分を特定する方法は、前述のステップS21と同様なので詳細な説明は省略する。
また、CPU31は、中心位置PR0を設定すると同時に、右画像GBにおける基準線LR0を設定する。具体的には、中心位置PR0の2次元座標が(XR0,YR0)に設定されると、CPU31は、基準線LL0を(p,YR0)(pは変数)で表される直線に設定する。この基準線LR0は、中心位置PR0を通り、右画像GB上を水平方向に延伸する直線に相当する。
続いて、CPU31は、右画像GBにおけるマーカ部分を検索する検索対象領域ARを特定する(ステップS25)。ここでは、CPU31は、軌道半径R、回転角度φおよび中心位置PR0に基づいて、右画像GBにおける下記4つの点D1乃至D4で囲まれる矩形状の領域を検索対象領域ARとして特定する。
D1:(XR0+Rcosφ+α,YR0+Rsinφ+α
D2:(XR0+Rcosφ−α,YR0+Rsinφ+α
D3:(XR0+Rcosφ+α,YR0+Rsinφ−α
D4:(XR0+Rcosφ−α,YR0+Rsinφ−α
ここで、φは、右画像GBの基準線LR0と、直線LR1とのなす角度φに相当する。 また、直線LR1は、中心位置PR0と検索対象領域ARの中心位置(以下、「代表位置」と称する。)PARとを結ぶ直線に相当する。また、図4(b)の拡大図に示すように、αは、検索対象領域ARの水平方向の長さの半分に相当し、αは、検索対象領域ARの垂直方向の長さの半分に相当する。
α,αの値は、軌道輪13,15の隙間Wの大きさと、水平方向および垂直方向における画像マッチング処理の位置誤差とに基づいて設定される。
具体的には、図4(c)に示すように、検査対象領域ARが、少なくとも、直線LR1と軌道輪13の内縁との交点P1と、直線LR1と軌道輪15の外縁との交点P2との結ぶ線分を対角線とする矩形状の領域AR0を含むように設定される。これにより、マーカ位置PRが検索対象領域ARから軌道輪13,15の径方向に外れてしまうことを防止できるので、右画像GBにおけるマーカ位置PRの検出エラーの発生を抑制することができる。
また、検索対象領域ARは、その各辺の長さが領域AR0の各辺の長さよりも、画像マッチング処理における位置誤差により定まる規定の長さだけ長い矩形状の領域に設定されている。この規定の長さは、例えば、玉17の半径に相当する長さ程度に設定される。例えば、玉17の直径が9.525mm、右画像GBの撮影領域の縦横の実際の長さが52mm、右画像GBの水平、垂直方向の幅が1024画素とする。この場合、上記規定の長さは、約90画素程度となる。このように検索対象領域ARを、領域AR0に比べて広く設定することにより、画像マッチング処理における位置誤差に起因したマーカ位置PRの検出エラーの発生を抑制することができる。
結局、α、αの値は、下記式(5)および式(6)の関係式を用いて定まる値に設定されている。


ここで、δα、δαは、上記規定の長さに相当する。
その後、CPU31は、右画像GBにおけるマーカ位置PRを算出する(ステップS27)。ここでは、CPU31は、右画像GBにおける検索対象領域ARのみでマーカ位置PRの検索を行う。ここにおいて、CPU31は、検索対象領域ARにおいて、ブロック画像BAとの相違度が最も小さくなる部分(ブロック画像BAに最も類似する部分)の位置を検索する。具体的には、検索対象領域ARにおいて、相違度を算出する対象となるブロック画像BBを単位ピクセルずつずらしながら相違度を算出していく。そして、検索対象領域ARにおいて、ブロック画像BBとブロック画像BAとの相違度が最も小さくなる部分の位置を右画像GBにおけるマーカ位置PRとする。
<3>まとめ
結局、本実施の形態に係る解析装置1によれば、検索対象領域ARが右画像GBの一部に相当する。これにより、検索対象領域ARが右画像GB全体である構成に比べて、右画像GBにおけるマーカ位置PRを検出するまでに要する時間を短縮することができる。そして、マーカ19aが設けられた保持器19の挙動解析に要する時間の短縮を図ることができる。
<変形例>
(1)実施の形態では、軸受11が玉軸受である例について説明したが、軸受11の種類はこれに限定されるものではなく、例えば、ころ軸受であってもよい。
(2)実施の形態では、マーカ19aが、保持器19の表面における平面視略円形に塗料が塗られた部分からなる例について説明したが、マーカ19aの種類はこれに限定されるものではない。例えば、保持器19の表面の一部を薬品処理やレーザ照射等により変色させてなるものであってもよい。
(3)実施の形態では、マーカ19aを保持器19の表面の一部に設けて、保持器19の3次元の挙動解析を行う方法について説明したが、挙動解析の対象は保持器19に限定されるものではない。例えば、軌道輪13,15や玉17の3次元の挙動解析を行う場合は、挙動解析の対象となる軌道輪13,15、玉17にマーカを設ければよい。
本構成によれば、保持器19以外の軸受11の構成部品についても3次元の挙動解析が可能になる。
(4)実施の形態では、ユーザが左画像GAにおけるマーカ位置PLを設定した後、マーカ位置算出処理により右画像GBにおけるマーカ位置PRが算出される例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザが右画像GBにおけるマーカ位置PRを設定した後、マーカ位置算出処理により左画像GAにおけるマーカ位置PLを算出するものであってもよい。或いは、ユーザがマーカ位置を指定する画像を選択できるようにしてもよい。
本構成によれば、例えば、軸受11の照明条件等により右画像GBのほうが左画像GAに比べてマーカが鮮明に映し出されている場合、ユーザにとってマーカ位置を指定する作業を容易にすることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態や変形例に限定されるものではなく適宜変更可能である。
2A,2B:撮影装置,3:処理装置,11:軸受,13,15 軌道輪(外輪、内輪),17:玉(転動体),19:保持器,19a:マーカ,AR:検索対象領域,PA,PB:撮影装置の位置(視点),PL,PR:マーカ位置,PL0,PR0:中心位置,L0:基準線

Claims (4)

  1. 軸受を第1視点から撮影する第1撮影手段と、前記軸受を前記第1視点とは異なる第2視点から撮影する第2撮影手段と、前記第1撮影手段で撮影した第1画像および前記第2撮影手段で撮影した第2画像の画像解析処理を行う処理手段とを用いて軸受の構成部品の挙動解析を行う軸受の構成部品の挙動解析方法であって、
    前記軸受は、外輪と、内輪と、前記外輪および前記内輪の間を転動する複数の転動体と、前記外輪および前記内輪の間に配置され且つ前記複数の転動体を保持する保持器とを有し、前記外輪、前記内輪、複数の転動体および保持器の少なくとも1つにマーカが設けられてなり、
    前記第1画像におけるマーカ部分に対応する第1マーカ位置を設定するマーカ位置設定ステップと、
    前記第1画像における前記内輪の中心部分に対応する第1中心位置を算出する第1中心位置算出ステップと、
    前記第1マーカ位置および前記第1中心位置に基づいて前記保持器の軌道半径を算出する軌道半径算出ステップと、
    前記第1画像において、前記第1中心位置と前記第1マーカ位置とを結ぶ直線と、前記第1中心位置を通る基準線とのなす角度を算出する角度算出ステップと、
    前記第2画像における、前記内輪の中心部分に対応する第2中心位置を算出する第2中心位置算出ステップと、
    前記第2画像におけるマーカ部分に対応する第2マーカ位置を検索する検索対象領域を、前記軌道半径、前記角度および前記第2中心位置に基づいて特定する検索領域特定ステップと、
    前記検索対象領域において画像マッチング処理を行うことにより前記第2マーカ位置を算出するマーカ位置算出ステップと、
    前記第1マーカ位置および前記第2マーカ位置から前記マーカの3次元座標を算出する3次元座標算出ステップとを含み、
    前記検索対象領域は、前記第2画像の一部に相当することを特徴とする軸受の構成部品の挙動解析方法。
  2. 前記検索領域特定ステップでは、
    前記軌道半径および前記角度に基づいて前記検索対象領域内の代表位置を算出した後、
    前記第2中心位置と前記代表位置とを結ぶ直線と前記外輪の内縁との第1交点、および、前記直線と前記内輪の外縁との第2交点とを結ぶ線分を対角線とする矩形状の領域を少なくとも含む領域を前記検出対象領域として特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の軸受の構成部品の挙動解析方法。
  3. 前記検索対象領域は、矩形状であり且つ各辺の長さが前記矩形状の領域の各辺の長さよりも、前記画像マッチング処理における位置誤差により定まる規定の長さだけ長い
    ことを特徴とする請求項2記載の軸受の構成部品の挙動解析方法。
  4. 軸受を第1視点から撮影する第1撮影手段と、
    前記軸受を前記第1視点とは異なる第2視点から撮影する第2撮影手段と、
    前記第1撮影手段で撮影した第1画像および前記第2撮影手段で撮影した第2画像の画像解析処理を行う処理手段とを備え、
    前記軸受は、外輪と、内輪と、前記外輪および前記内輪の間を転動する複数の転動体と、前記外輪および前記内輪の間に配置され且つ前記複数の転動体を保持する保持器とを有し、前記外輪、前記内輪、複数の転動体および保持器の少なくとも1つにマーカが設けられてなり、
    前記画像解析処理は、
    前記第1画像中におけるマーカ部分に対応する第1マーカ位置を抽出するマーカ位置抽出ステップと、
    前記第1画像中における前記内輪の中心部分に対応する第1中心位置を算出する第1中心位置算出ステップと、
    前記第1マーカ位置および前記第1中心位置に基づいて前記保持器の軌道半径を算出する軌道半径算出ステップと、
    前記第1画像中において、前記第1中心位置と前記第1マーカ位置とを結ぶ直線と、前記第1中心位置を通る基準線とのなす角度を算出する角度算出ステップと、
    前記第2画像中における、前記内輪の中心部分に対応する第2中心位置を算出する第2中心位置算出ステップと、
    前記第2画像中におけるマーカ部分に対応する第2マーカ位置を検索する検索対象領域を、前記軌道半径、前記角度および前記第2中心位置に基づいて特定する検索領域特定ステップと、
    前記検索対象領域において画像マッチング処理を行うことにより前記第2マーカ位置を算出するマーカ位置算出ステップと、
    前記第1マーカ位置および前記第2マーカ位置から前記マーカの3次元座標を算出する3次元座標算出ステップとを含み、
    前記検索対象領域は、前記第2画像の一部に相当することを特徴とする軸受の構成部品の挙動解析装置。
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