JP5488033B2 - 有機el表示装置および有機el表示装置の製造方法 - Google Patents

有機el表示装置および有機el表示装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、封止基板と有機EL素子基板とを貼り合わせて形成される有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法に関する
有機EL(Electro Luminescence)表示装置は、薄型であることによる省スペース性、軽量性、および、10V程度の印加電圧であっても高輝度な発光が得られるなどの特徴から、近年ディスプレイへの応用が期待されている。
有機EL表示装置に用いられる有機EL素子は、発光可能な有機層を電極で挟んだ構成を有する。有機層は基本的に、正孔輸送層、発光層、および、電子輸送層を積層したものである。電極は、光を取り出す側に陰極としての透明電極を用い、対向する側に陽極としての反射金属電極を用いる。このような構成において、両電極より電流を流すことにより、電子を電子輸送層から、正孔を正孔輸送層から発光層に注入し、発光層において電子と正孔を再結合させて発光させる。
アクティブマトリクス方式では、薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と称する。)を設けた基板(以下、「TFT基板」と称する。)上に有機層を形成するが、発光層からの発光を、TFTを挟んで対向する側の基板、つまり、封止基板側から取り出す構造(以下、「トップエミッション構造」と称する。)とすることで、TFT基板上の配線に関係なく光を取り出せるので、開口率を上げることが可能となる。
なお、カラー映像を表示させる有機EL表示装置は三原色(RGB)の有機EL素子を順序良く基板上に並べた構造となっており、それぞれの有機EL素子がサブピクセルとなる。また、アクティブマトリクス方式のトップエミッション構造においてRGBの有機EL素子を基板上に形成する方法としては、例えば三原色の発光材料をそれぞれ独立に塗り分ける方式、白色発光をカラーフィルタにて三原色に分ける方式、および、三原色の発光材料の上にカラーフィルタを設ける方式があげられる。
また、有機EL素子を表示方向(視認側)から見た場合、反射金属電極で外光が反射してコントラストが低下する恐れがある。そのため、円偏光板またはカラーフィルタをパネル前面に配すること、および、有機EL素子の構造を最適化することによって層内で外光を干渉させることにより外光の反射を抑制する必要がある。
しかし、カラーフィルタを用いると製造工程の複雑さからコストが高くなるため、使用しないような構造が望まれる。
ところで、有機EL素子における有機層は、空気中の酸素や水分等により劣化することが知られている。そのため、酸素や水分の浸入を防ぐために、例えばガラス等の透明な封止基板を、接着層を介して有機EL素子が形成された基板と接着して封止し、気密構造とするのが一般的である。接着層としては、例えば、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂等があげられるが、熱硬化性樹脂を用いた場合、熱硬化時にアウトガスが発生し、その影響で有機EL素子の発光面積が縮む現象(シュリンク)が発生するおそれがある。
また、紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、封止基板側から紫外線を照射して硬化させることにより、熱硬化性樹脂よりも短時間で硬化することによってアウトガスの発生は少なくなる。しかし、紫外線が有機EL素子に到達することにより、有機層の劣化、および、光取り出し電極部の化学的変質や発熱により、有機EL素子特性の劣化を引き起こすおそれがある。
そこで、上記のような、封止時の紫外線による有機EL素子の劣化を防ぐために、特許文献1では、封止基板上に金属膜である紫外線遮断膜を形成し、紫外線遮断膜の形成面を有機EL素子と対向させたときに、紫外線遮断膜が有機層に対応するような位置に配することによって有機EL素子の劣化を防ぎ、紫外線遮断膜の形成された領域以外の領域に配された紫外線硬化性シール剤を硬化させる手法が提案されている。
特開2003−332046号公報
しかしながら、封止基板上に金属膜である紫外線遮断膜を形成する手法は、発光層からの発光をTFT基板側から取り出す構造(ボトムエミッション構造)において適用することは可能であるが、トップエミッション構造においては、封止基板上の紫外線遮断膜が発光層からの発光を遮るため、発光を取り出すことができない。また、照射した紫外線が直接有機層に照射されなくても、有機EL素子内で反射、散乱を繰り返し、有機層に到達することで、有機EL素子特性が劣化するおそれがある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、封止基板と有機EL素子の間に形成された光硬化性樹脂を、有機EL素子にダメージを与えることなく紫外線によって硬化させることができる有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の一態様に係る有機EL表示装置は、
薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタ上に画素と対応して形成された複数の第1電極と、前記第1電極を画素ごとに区画する複数の隔壁と、前記第1電極上に形成された有機発光層と、前記有機発光層上に形成された第2電極とを積層した積層面を有する第1基板と、前記第1基板の前記積層面と対向する対向面に前記有機発光層による発光を透過し、紫外線を吸収する紫外線吸収膜を形成した透明の第2基板と、前記第1基板と前記第2基板とを接着する光硬化性の封止材と、を有し、前記第2基板の前記対向面に形成された前記紫外線吸収膜が、前記第1基板の前記隔壁により区画された各画素に対応した位置に設けられており、前記紫外線吸収膜は酸化インジウムスズからなり、前記第1基板と前記第2基板との内部空間に前記封止材が充填され、前記内部空間が封止されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置は、
前記紫外線吸収膜は、380nm以上780nm以下の波長領域において、光透過率が80%以上となる領域を有し、200nm以上380nm未満の波長領域において、光透過率が10%以下となる領域を有する可視光透過性を持った紫外線吸収膜であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置は、
前記第2基板の前記第1基板側の面と前記第1基板上の第1電極までの距離が100μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置は、
前記隔壁は、紫外線吸収性の材料によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置は、
前記隔壁は、光硬化性樹脂に紫外線吸収剤を分散することで形成され、200nm以上380nm未満の波長領域において、光透過率が10%以下となる領域を有することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、
第1基板上に薄膜トランジスタを形成する第1工程と、前記薄膜トランジスタ上に画素に対応する複数の第1電極を形成する第2工程と、前記第1電極を画素ごとに区画する複数の隔壁を形成する第3工程と、前記第1電極上に有機発光層を形成する第4工程と、前記有機発光層上に第2電極を形成する第5工程と、前記第1基板の前記第2電極が形成された面と対向する面に酸化インジウムスズからなる紫外線吸収膜を有する第2基板を、前記紫外線吸収膜が、前記第1基板の前記隔壁により区画された各画素ごとに対応した位置となるように、前記第1基板と前記第2基板との内部空間に光硬化性の封止材を充填し前記内部空間を密封することにより前記第1基板に固定する第6工程とを含むことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第2基板の有機EL素子と対向する面に、有機EL素子の表示画素に対向した領域に紫外線吸収膜を設けることで、第2基板を通して紫外線を照射して光硬化性樹脂を硬化させる場合、紫外線吸収膜直下にある表示画素には紫外線を照射することなく、それ以外の領域下にある光硬化性樹脂を硬化させることが可能となる。なお、熱併用型の光硬化性樹脂の場合は、その後の加熱工程を経ることで表示画素領域にも重合反応が広がり、パネル全面に硬化を進めることが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、紫外線吸収膜を380nm以上780nm以下の可視光領域において光透過率が80%以上、望ましくは90%以上とすることで、発光層からの発光を第2基板側から取り出すことが可能となり、200nm以上380nm未満の波長領域において光透過率が10%以下、望ましくは5%以下とすることで、有機EL層への紫外線によるダメージを抑制することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、第1基板と第2基板の距離を100μm以下、望ましくは10μm以下とすることで、紫外線吸収膜以外の領域から光硬化性樹脂部に進入してきた紫外線が、第1基板に到達するまでに表示画素領域まで広がることを抑制でき、有機EL層への紫外線によるダメージを抑制することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、第1基板の隣接する表示画素間に、紫外線吸収性を有する隔壁を設けることで、紫外線が第1基板に到達した際に隔壁部で吸収され、反射、散乱を抑制することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、隔壁を光硬化性樹脂に紫外線吸収剤を分散した材料を用いて形成することで、精細なパターニングと紫外線の吸収が可能となる。また、200nm以上380nm未満の波長領域において光透過率が10%以下、望ましくは5%以下とすることで、隔壁部に照射された紫外線の反射、散乱を抑制することが可能となる。
請求項6に記載の製造方法によれば、第1基板の表示画素の位置に第2基板の紫外線吸収膜が対するように光硬化性樹脂を介して貼り合わせ、紫外線を照射、光硬化性樹脂を硬化させることで、表示画素の有機EL特性が劣化することなく、光硬化性樹脂を硬化させることが可能となる。
第1実施形態に係る有機EL表示装置1の断面構造を示す概略図。 紫外線吸収膜11のパターン例を、有機EL素子基板40上に形成された隔壁17のパターンと比較して示した図。 (a)は紫外線吸収性を有さない隔壁27を用いた場合の作用を模式的に示した図。(b)は第1実施形態に係る有機EL装置1を用いた場合の作用を模式的に示した図。 (a)は有機EL表示装置1における、固定した後の封止基板12の有機EL素子基板40側の面と、有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離を100μmより大きくした場合の作用を模式的に示した図。(b)は有機EL表示装置1における、固定した後の封止基板12の有機EL素子基板40側の面と、有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離を100μm以下とした場合の作用を模式的に示した図。
以下、図を参照して本発明に係る有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、第1実施形態に係る有機EL表示装置1の断面構造を示す概略図である。
図1において、有機EL表示装置1は、有機EL素子基板40と、光硬化性樹脂13と、封止基板12とを備えている。
(有機EL素子基板40の構成)
有機EL素子基板40は、ガラス基板25と、TFT30と、表示画素部18と、隔壁17とを備える。
ガラス基板25の材料としては、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート等を用いることができるが、これらに限定されない。
TFT30は、ガラス基板25上に表示画素部18毎に複数設けられている。TFT30は、層間絶縁膜19と、ドレイン電極20と、ソース電極21と、半導体膜22と、ゲート絶縁膜23と、ゲート電極24とを備える。なお、TFT30の構造としては、表示画素部18の駆動を制御できるものであれば、これらに限定されない。
表示画素部18は、反射電極16と、有機層15と、透明電極14とを備える。表示画素部18は、有機EL素子であり、TFT30が形成される層より上層(視認側)に形成されている。
反射電極16は、TFT30上に形成され、表示画素部18の陽極として機能する。反射電極16としては、アルミニウムや銀等、反射率の優れた金属を用いることが好ましい。反射電極16の上に例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜を形成することで、反射電極16と有機層15との間のエネルギー障壁を低減しキャリアの注入性を向上させることが可能となる。
有機層15は、反射電極16上に形成され、正孔輸送層、発光層、および、電子輸送層を積層して構成される。発光層は、反射電極16から供給される正孔と、透明電極14から供給される電子との再結合によって発光する。有機層15の有機発光材料としては、例えばクマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系などの発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系の高分子材料が挙げられるが、これらに限定されない。
なお、有機層15は、多層構造とすることも可能である。また、有機層15は、材料が高分子材料である場合、インクジェット法や印刷法等の溶液塗布法によって形成することができる。
透明電極14は、有機層15上に形成されており、表示画素部18の陰極として機能する。透明電極14の材料としては、有機層15への電子注入効率が高くなるように、仕事関数の低い物質を用いることが望ましい。透明電極14は、異なる材料を用いて多層構造とすることも可能であり、好ましくは電子の注入性を向上することができる材料からなる層(電子注入層)と、面内の導電性を向上させる材料からなる層(面内導電層)の積層構造があげられる。
電子注入層に用いる材料としては、電子が効率的に注入できるように、仕事関数の低い金属薄膜が好ましい。例えば、仕事関数の低いアルミニウムとリチウムの合金、あるいはマグネシウムと銀の合金を10nm程度に薄く形成して電子注入層とすることができる。
面内導電層に用いる材料としては、酸化物透明導電膜、または、可視光が透過する程度に薄く形成された金属薄膜等があげられる。
透明導電膜の材料としては、酸化インジウム、酸化スズ、および酸化亜鉛を1種類または2種類以上含有する酸化物透明導電膜であることが好ましく、膜厚としては、十分な面内導電性となるように、例えば100nm程度であることが好ましい。
金属薄膜としては、アルミニウム、銀等の導電性が高い金属を用いることができ、膜厚としては、面内導電性と可視光透過性を満たすように、例えば10nm程度であることが好ましい。
また、透明電極14上にはSiNX、SiOX等からなる膜を形成することもでき、酸素、水分等から有機EL素子基板40を保護するようなパッシベーション膜を形成することもできる。
隔壁17は、隣接する表示画素部18との間に形成されている。隔壁17の材料としては、紫外線吸収性を有するものが好ましい。例えば、光硬化性樹脂13に紫外線吸収剤を分散させたものが用いられる。紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリシレート系の化合物等があげられる。
また、隔壁17は、有機層15の材料が高分子材料で、インクジェット法や印刷法等の溶液塗布法によって形成される場合、塗布時に溶液が隣接する表示画素部18に流れ出ないようにするための土手の役割を果たすことができる。
(光硬化性樹脂13の構成)
光硬化性樹脂13は、封止基板12と有機EL素子基板40との内部空間に充填されており、封止基板12と有機EL素子基板40とを接着して固定するとともに、2つの基板の内部空間を封止し、酸素、水分等から保護する。
光硬化性樹脂13は、紫外線照射により液体から固体に変化して硬化する紫外線硬化性樹脂である。光硬化性樹脂13の材料としては、可視光領域の380〜780nmの全波長領域において、透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の透明樹脂に、紫外線等の照射によって硬化させるために光重合開始剤を添加したものを用いることもできる。透明樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂およびポリイミド樹脂等があげられる。また、光重合開始剤としては、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等があげられる。光重合開始剤は紫外線吸収剤としても機能するので、光硬化性樹脂13は単体でもある程度の紫外線吸収性を有する。
(封止基板12の構成)
封止基板12は、透明基板10と、紫外線吸収膜11とを備える。封止基板12は、有機EL素子基板40と貼り合わされることにより有機EL表示装置1を封止し、有機EL基板40を空気中の酸素、水分等から保護する。
透明基板10は、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラス等のガラス基板を用いることができる。また、透明酸化物半導体は一般的にスパッタ法やイオンプレーティング法等の形成方法にて形成される。ここで、形成プロセスにて膜の吸収スペクトルを制御することも可能である。
紫外線吸収膜11は、透明基板10の有機EL素子基板40と対向する側の面に形成されている。また、紫外線吸収膜11は、有機EL素子基板40の隔壁17のパターンと同一のパターンで形成されている。なお、透明基板10に形成される各紫外線吸収膜11の面積は、表示画素部18の面積よりも大きいことが好ましい。
図2は、紫外線吸収膜11のパターン例を、有機EL素子基板40上に形成された隔壁17のパターンと比較して示した図であり、図2(a)は、第1のパターン例、図2(b)は第2のパターン例を示している。
図2(a),(b)において、左側の図は隔壁17のパターンを、右側の図は紫外線吸収膜11のパターンを示している。図2(a),(b)において、隔壁17のパターンに対応して、紫外線吸収膜11のパターンが形成されていることがわかる。また、各紫外線吸収膜11の面積が表示画素部18の面積より大きいことがわかる。
なお、紫外線吸収膜11のパターンは有機EL素子基板40の隔壁17の形成パターンによって変わるものであり、これらに限定されない。
紫外線吸収膜11の材料としては、透明酸化物半導体や、光硬化性樹脂13に紫外線吸収剤を分散させたものなど、紫外領域に吸収性を有し、かつ可視光領域に透過性を有するものを用いることができる。具体的には、酸化インジウム系や酸化スズ系、酸化亜鉛系等の透明酸化物半導体があげられるが、これらに限定されない。
透明酸化物半導体を紫外線吸収膜11の材料として用いた場合、透明酸化物半導体はエネルギーギャップがあるため、電子バンド間遷移により、そのギャップより大きいエネルギーの光を吸収し、そのギャップより小さいエネルギーの光は吸収しない。ここで、無色透明になる(可視光を透過する)ために、エネルギーギャップが約3.3eV以上であることを要する。よって、エネルギーギャップが3.3eV付近になるような透明酸化物半導体を紫外線吸収膜11として用いることで、そのギャップより大きいエネルギーの紫外光は吸収される。
紫外線吸収膜11は、380nm以上780nm以下の可視光領域において、光透過率が80%以上、望ましくは90%以上とすることが好ましい。これにより、発光層からの発光を封止基板12側から高効率に取り出すことが可能となる。また、200nm以上380nm未満の波長領域において、光透過率が10%以下、望ましくは5%以下とすることが好ましい。これにより、紫外線による有機層15へのダメージを抑制することが可能となる。
なお、紫外線吸収膜11は、上記の特性を有する1層または複数層の材料によって構成することができる。
(封止基板12の作成方法)
次に、紫外線吸収膜11の材料として透明酸化物半導体を例にとり、透明基板10上に紫外線吸収膜11をパターニングする手法の一例として、フォトリソグラフィー法について述べる。
フォトリソグラフィー法は、薄膜状に塗布した光感光性材料に所望の幾何学的パターン形状を転写し、薄膜の不要部分を選択的に除去する方法である。ここで用いる光感光性材料はフォトレジスト(以下、「レジスト」と称する。)と呼ばれる。
一般的なレジスト工程は、前処理、レジスト塗布、プレベーク、露光、現像、ポストベーク、エッチング、剥離の順で進められる。以下に各工程の詳細を述べる。
はじめに、透明基板10上に、真空蒸着法等により透明酸化物半導体を形成する。
次に、前処理として、透明酸化物半導体膜表面の油分やその他の汚れを除去後、水洗、乾燥させる。これらの処理は、透明酸化物半導体膜表面へのレジストの密着性、ひいては加工形状を決定する重要な工程である。
レジストは、例えばスピンコート法を用いて塗布され、レジストの粘度とスピンコーターの回転数によってレジスト膜厚を決める。レジスト膜厚はレジスト材料の種類にも依存するので、予備検討が必要である。一般的には、1.5〜2μmの膜厚で使用される。
レジストの塗布後、レジスト膜中から溶剤を除去するためにプレベークをする。ただし、処理温度が高すぎると感光基や増感剤が分解して現像不良を起こすので、適切な温度および時間を選択して工程を管理する必要がある。
次いで、所望のパターンで開口部を設けたフォトマスクを通してレジストに露光を行う。レジストの露光においては、用いるレジスト材料の感度にあった照度と露光時間の管理が必要である。露光には、水銀ランプやメタルハライドランプ等の一般的な露光光原を用いることができる。
露光後、レジストは専用の現像液で現像した後、現像の停止および洗浄のためリンスを行う。次に、以下に述べるエッチングの工程において、レジストと薄膜との密着性を向上させるため、ポストベークを加える。
上述した工程で形成されたレジストパターンを用いて透明酸化物半導体を所定形状にエッチングする。エッチング終了後、よく水洗してレジストを剥離することで、透明酸化物半導体を紫外線吸収膜11として透明基板10上にパターニングすることができる。
上記の工程により、紫外線吸収膜11が表示画素部18に対応するパターンで形成された封止基板12を形成することができる。
(封止基板12と有機EL素子基板40との貼り合わせ方法)
次に、上記のようにして得られた封止基板12を、光硬化性の充填剤を介して有機EL素子基板40と貼り合わせる方法の一例を説明する。
有機EL表示装置1を製造する場合、例えば、封止層(図示せず)を封止基板12の有機EL素子基板40と対向する面の外周部に設け、封止基板12と有機EL素子基板40とを対向させて組み合わせた時にできる内部空間に、光硬化性の充填剤を充填して、両基板を貼り合わせる。
光硬化性の充填剤としては、紫外線照射により硬化する紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。第1実施形態では、光硬化性の充填剤として、紫外線照射により硬化する光硬化性樹脂13を使用している。これにより、封止基板12と有機EL素子基板40を接着して固定するとともに各構成要素を空気中の酸素や水分等から保護することができる。
封止基板12と有機EL素子基板40とを貼り合わせる場合、まず、封止基板12の紫外線吸収膜11が形成された面の外周上に、封止層をディスペンサー装置によって塗布し、封止基板12の紫外線吸収膜11が形成された面と、有機EL素子基板40のTFT30等が形成された面とを対向させて、真空チャンバー内の対向したホルダーにセットする。
次に、真空チャンバー内を密閉し、排気バルブを開いてチャンバー内を1〜10Pa程度に減圧する。
封止基板12と有機EL素子基板40とを対向させたときに、各紫外線吸収膜11が各表示画素部18に対向するようにホルダーの位置を決定した後、一方のホルダーを下降させ、ホルダー同士を重ね合わせ、再度上記と同様の位置合わせをした後、両基板を貼り合わせる。貼り合わせ終了後、チャンバー内を大気圧に戻して取り出し、これに所定の条件で封止基板12側から紫外線を照射して光硬化性樹脂13を硬化させ、封止基板12と有機EL素子基板40とを接着して固定する。また、熱併用型の光硬化性充填剤を使用した場合は、加熱処理を行うことで重合が広がり、未硬化部を硬化することが可能となる。
なお、紫外線吸収膜11が形成されていない領域から入射した紫外線26が、表示画素部18に到達することを防ぐ観点から、固定した後の封止基板12における有機EL素子基板40側の面と、有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離は、100μm以下、好ましくは10μm以下とすることが好ましい(図4参照)。
上記封止層は、熱硬化型、紫外線硬化型等の接着剤から形成され、ガラスビーズ、シリカビーズ等を含む。これらのビーズ類は、円偏光板と有機EL表示基板との貼り合わせにおいて、基板間距離を規定するスペーサとして機能する。
具体的には、両基板間にガラスビーズ、シリカビーズ等の球状スペーサを分散させることができる。また、封止基板12上にフォトリソグラフィー法等によって設けたアクリル樹脂等の柱状スペーサを用いることも可能である。
また、封止基板12と有機EL素子基板40を対向して固定する別の方法としては、シート状に加工された光硬化性の接着剤を一方の基板上に設け、封止基板12と有機EL素子基板40とを接着することがあげられる。
上記のように形成された有機EL表示装置1を、封止基板12側から見た場合、表示画素部18は紫外線吸収膜11が形成された領域に対応して位置し、表示画素部18は紫外線吸収膜11に覆われた状態となっている。具体的には、表示画素部18は、視認側から紫外線を照射したときに、紫外線吸収膜11に隠された状態になっている。また、隔壁17は各紫外線吸収膜11が形成されていない領域に対応して位置している。
(第1実施形態の作用)
次に、第1実施形態に係る有機EL表示装置1の作用を、図3を用いて説明する。
本実施形態に係る有機EL表示装置1は、表示画素部18間を仕切る隔壁17が、紫外線吸収性を有している。
そのため、隔壁17に到達した紫外線は吸収され、隔壁17に反射した紫外線が表示画素部18に進入することを防止できるものである。
図3(a)は、紫外線吸収性を有さない隔壁27を用いた場合の作用を模式的に示した図である。
図3(a)において、封止基板12側から照射された紫外線26は、紫外線吸収膜11が紫外線26を遮断するため、紫外線吸収膜11の陰に位置する表示画素部18に紫外線26が照射されることはない。そのため、表示画素部18の劣化を防ぐことができるとともに、表示画素部18からの発光は紫外線吸収膜11を透過して視認される。一方、紫外線26は、封止基板12の紫外線吸収膜11の形成されていない領域から有機EL表示装置1の内部に入射し、光硬化性樹脂13および透明電極14を通過し、隔壁27の表面や隔壁27の底部等の界面で反射して有機EL素子基板40内に入射する。紫外線26は、有機EL素子基板40内を反射しながら伝播して、表示画素部18に到達することで有機層15を劣化させ、有機EL素子特性を劣化させるおそれがある。
図3(b)は、第1実施形態に係る有機EL装置1を用いた場合の作用を模式的に示した図である。
図3(b)において、紫外線吸収膜11が紫外線26を遮断するため、図3(a)における場合と同様に、紫外線吸収膜11の陰に位置する表示画素部18に紫外線26が照射されることはない。一方、紫外線26は、封止基板12側から照射された紫外線26は、封止基板12の紫外線吸収膜11の形成されていない領域から有機EL表示装置1の内部に入射し、光硬化性樹脂13および透明電極14を通過する。しかし、紫外線26は隔壁17に吸収されるため、有機EL素子基板40内の反射を防ぐことが可能となる。したがって、有機層15および有機EL素子特性の劣化を防ぐことが可能となる。
また、封止基板12と有機EL素子基板40との間の内部空間に、光硬化性樹脂13が充填していることで、内部空間界面における反射を抑制し、発光層の発光を効率よく透過させることが可能となり、有機EL表示装置1の強度も向上する。
また、本実施形態に係る有機EL表示装置1は、封止基板12と透明電極14との距離を所定の距離(100μm)以下としている。
これにより、紫外線吸収膜11が形成されていない領域から入射した紫外線26が表示画素部18に到達することを防止している。
図4(a)は、第1実施形態に係る有機EL表示装置1における、固定した後の封止基板12の有機EL素子基板40側の面と、有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離を100μmより大きくした場合の作用を模式的に示した図である。
図4(a)において、有機EL表示装置1の内部に入射した紫外線26は、有機EL素子基板40に到達するまでに隔壁17の幅よりも広くなり、表示画素部18を照射する。
図4(b)は、固定した後の封止基板12の有機EL素子基板40側の面と、有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離を100μm以下とした場合の作用を模式的に示した図である。
図4(b)において、有機EL表示装置1の内部に入射した紫外線26は、隔壁17の幅より広くなる前に、隔壁17に到達するため、隔壁17に吸収される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態に係る有機EL表示装置1は、封止基板12側から見た場合、表示画素部18は紫外線吸収膜11が形成された領域の陰に位置し、表示画素部18は紫外線吸収膜11に覆われた状態となっている。また、隔壁17は各紫外線吸収膜11が形成されていない領域の陰に位置している。
このような構成により、紫外線吸収膜11が紫外線26を遮断するため、紫外線吸収膜11の陰に位置する表示画素部18に紫外線26が照射されることはない。また、隔壁17が、各紫外線吸収膜11が形成されていない領域から入射した紫外線26を吸収するため、有機EL素子基板40内への紫外線26の入射を防ぐことができる。
したがって、第1実施形態に係る有機EL表示装置1は、封止基板12側から紫外線26を照射しても表示画素部18内の有機層15および有機EL素子特性を劣化させることなく、光硬化性樹脂13を硬化させることが可能となる。
さらに、第1実施形態に係る有機EL表示装置1は、固定した後の封止基板12の有機EL素子基板40側の面と、有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離が100μm以下となるように形成されている。
このような構成により、各紫外線吸収膜11が形成されていない領域から入射した紫外線26は、隔壁17の幅より広くなる前に、隔壁17に到達するため、隔壁17に吸収され、有機EL素子基板40内への入射を防ぐことができる。
したがって、第1実施形態に係る有機EL表示装置1は、封止基板12側から紫外線26を照射しても表示画素部18内の有機層15および有機EL素子特性を劣化させることなく、光硬化性樹脂13を硬化させることが可能となる。
なお、有機層15上に形成された透明電極14が、電子注入層と面内導電層の積層構造であった場合、面内導電層が例えば酸化物透明導電膜、または、金属薄膜ならば紫外線吸収性を有するため、多少の紫外線26を吸収する。しかしながら、酸化物透明導電膜、または、金属薄膜の直下に存在するのが、仕事関数が低く反応性が高い電子注入層であるため、紫外線26による化学的変質および発熱により、有機EL素子特性が劣化することとなってしまい、本願発明の効果を得ることはできない。
以下、本発明の実施例を説明する。
本実施例に係る有機EL素子基板40では、ガラス基板25上の各画素にTFT30を形成する。
ここで、陽極として、銀からなる反射電極16、および、その上にITO膜を形成する。
次に、この表示画素部18の端部をカバーするように、表示画素部18間にマトリクス状に隔壁17を形成した。隔壁17の材料としては、紫外線硬化型のポリイミド樹脂に紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールを3wt%添加したものを用いた。
その上に、正孔輸送層としてPEDOT:PSS1.5wt水溶液を、スピンコート法により膜厚が40nmとなるように形成した。
次いで、ガラス基板16を枚葉式の凸版印刷装置に固定し、各色の有機発光インキを印刷した。有機発光インキは赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色を以下のように調製した。
赤色発光インキ(R):ポリフルオレン系誘導体のトルエン1質量%溶液
緑色発光インキ(G):ポリフルオレン系誘導体のトルエン1質量%溶液
青色発光インキ(B):ポリフルオレン系誘導体のトルエン1質量%溶液
有機層15としての有機発光層は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。
各色について印刷をおこなった後、オーブン内で、130℃で1時間乾燥した。
乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上に、電子が効率的に注入できるような仕事関数の低い透明電極14としての第一の陰極として、カルシウムを蒸着法により4nmの厚さで形成した。
その上に面内導電性を向上させる透明電極14としての第二の陰極として、アルミニウムを10nmの厚さで形成した。さらに、ITO膜上にCVD法によって窒化珪素を200nm形成することで、パッシベーション膜とした。
本実施例に係る封止基板12は、透明基板10としてのガラス基板上に、DCマグネトロンスパッタ法を用いて、紫外線吸収膜11としてのITO膜を150nm形成する。なお、透過率は可視光領域の550nmで85%、紫外領域の365nmで7%である。
ここで、ITO膜上にフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成し、ウェットエッチング法によりITOのエッチングを行う。ウェットエッチングの溶液として、王水系(HCl:HNO3:H2O=1:0.08:1、体積比)を用いた。
次いで、エッチング終了後、よく水洗してレジストを剥離することで、ITO膜を紫外線吸収膜11として透明基板10上にパターニングした。ここで、ITO膜パターンは有機EL素子基板40の各表示画素部18のパターンサイズ75μm×25μmに対して縦横とも3μmほど広くなるように形成した。
上記のように作成した封止基板12と有機EL素子基板40とを対向して固定するために、封止基板12の外周上に、封止層をディスペンサー装置によって塗布し、その内部に光硬化性樹脂13としての充填剤を滴下し、真空チャンバー内で貼り合わせ作業を行った。このときのチャンバー内の到達圧力は1Paである。
次いで、貼り合わせた両基板をチャンバーから取り出し、紫外線露光機により紫外線26を照射した。紫外線露光機の光源としてはメタルハライドランプを用い、波長365nmにおける照度は100mW/cm2、露光量は6000mJ/cm2とした。
さらに、クリーンオーブン中で、80℃で60分間焼成を行ない、基板同士を固定した。このとき、封止基板12と有機EL素子基板40上の透明電極14の表面までの距離は6.0μmとした。
上記のように作製した有機EL表示装置1において特性を評価したところ、電流効率は7.2cd/Aとなった。
(比較例1)
上記構造の有機EL表示装置1において、封止基板12に紫外線吸収膜11を設けずに紫外線照射を行い、貼り合わせを行ったところ、電流効率は4.4cd/Aとなり、紫外線吸収膜11を設けた封止基板12を使用した場合に対して有機EL素子特性が61%程度となった。
(比較例2)
上記構造の有機EL表示装置1において、隔壁17に紫外線吸収性をもたせずに紫外線照射を行い、貼り合わせを行ったところ、電流効率は5.8cd/Aとなり、隔壁17に紫外線吸収性を持たせた場合に対して特性が81%程度となった。
(実施例の効果)
実施例に係る有機EL表示装置1は、封止基板12側から見た場合、表示画素部18は紫外線吸収膜11が形成された領域の陰に位置し、表示画素部18は紫外線吸収膜11に覆われた状態となっている。また、隔壁17は各紫外線吸収膜11が形成されていない領域の陰に位置している。
このような構成により、紫外線吸収膜11が紫外線26を遮断するため、紫外線吸収膜11の陰に位置する表示画素部18に紫外線26が照射されることはない。また、隔壁17が、各紫外線吸収膜11が形成されていない領域から入射した紫外線26を吸収するため、有機EL素子基板40内への紫外線26の反射を防ぐことができる。
したがって、実施例に係る有機EL表示装置1は、封止基板12側から紫外線26を照射しても表示画素部18内の有機層15および有機EL素子特性を劣化させることなく、光硬化性樹脂13を硬化させることが可能となる。
1 有機EL表示装置、10 透明基板、11 紫外線吸収膜、12 封止基板、13 光硬化性樹脂、14 透明電極、15 有機層、16 反射電極、17 隔壁、18 表示画素部、19 層間絶縁膜、20 ドレイン電極、21 ソース電極、22 半導体膜、23 ゲート絶縁膜、24 ゲート電極、25 ガラス基板、26 紫外線、27 隔壁、30 TFT、40 有機EL素子基板

Claims (6)

  1. 薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタ上に画素と対応して形成された複数の第1電極と、
    前記第1電極を画素ごとに区画する複数の隔壁と、
    前記第1電極上に形成された有機発光層と、
    前記有機発光層上に形成された第2電極とを積層した積層面を有する第1基板と、
    前記第1基板の前記積層面と対向する対向面に前記有機発光層による発光を透過し、紫外線を吸収する紫外線吸収膜を形成した透明の第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板とを接着する光硬化性の封止材と、を有し、
    前記第2基板の前記対向面に形成された前記紫外線吸収膜が、前記第1基板の前記隔壁により区画された各画素に対応した位置に設けられており、
    前記紫外線吸収膜は酸化インジウムスズからなり、
    前記第1基板と前記第2基板との内部空間に前記封止材が充填され、前記内部空間が封止されていることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記紫外線吸収膜は、380nm以上780nm以下の波長領域において、光透過率が80%以上となる領域を有し、200nm以上380nm未満の波長領域において、光透過率が10%以下となる領域を有する可視光透過性を持った紫外線吸収膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第2基板の前記第1基板側の面と前記第1基板上の第1電極までの距離が100μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記隔壁は、紫外線吸収性の材料によって構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  5. 前記隔壁は、光硬化性樹脂に紫外線吸収剤を分散することで形成され、200nm以上380nm未満の波長領域において、光透過率が10%以下となる領域を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  6. 第1基板上に薄膜トランジスタを形成する第1工程と、
    前記薄膜トランジスタ上に画素に対応する複数の第1電極を形成する第2工程と、
    前記第1電極を画素ごとに区画する複数の隔壁を形成する第3工程と、
    前記第1電極上に有機発光層を形成する第4工程と、
    前記有機発光層上に第2電極を形成する第5工程と、
    前記第1基板の前記第2電極が形成された面と対向する面に酸化インジウムスズからなる紫外線吸収膜を有する第2基板を、前記紫外線吸収膜が、前記第1基板の前記隔壁により区画された各画素ごとに対応した位置となるように、前記第1基板と前記第2基板との内部空間に光硬化性の封止材を充填し前記内部空間を密封することにより前記第1基板に固定する第6工程とを含むことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
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