JP5487218B2 - 自動倉庫 - Google Patents

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Description

本発明は、自動倉庫に関し、特に、2台のスタッカクレーンがすれ違い走行可能に配置された自動倉庫に関する。
従来の自動倉庫は、例えば、一対のラックと、スタッカクレーンと、入庫ステーションと、出庫ステーションとを備えている。一対のラックは、前後方向に所定間隔をあけるようにして設けられている。スタッカクレーンは、前後のラック間において左右方向に移動自在に設けられている。入庫ステーションは、一方のラックの側方に配置されている。出庫ステーションは、他方のラックの側方に配置されている。ラックは、上下・左右に並んだ多数の物品収納棚を有する。スタッカクレーンは、走行台車と、それに設けられたマストに昇降自在となされた昇降台と、それに設けられた物品移載装置(例えば、前後方向に摺動自在に設けられたスライドフォーク)とを有している。入出庫ステーションにおいては、物品を搬送するのにコンベアが用いられる。
近年は、物品収納作業の効率化を図るため、前後のラック間に例えば2台のスタッカクレーンをすれ違い走行可能とする自動倉庫が提案されている。この自動倉庫は、一対のラックと、その間に平行に並んで走行可能な2台のスタッカクレーンが配置されている。この場合は、スタッカクレーンの物品移載装置は、前後のラックのいずれに対しても物品の入出庫作業が可能である。
この自動倉庫を側方から見ると、2台のスタッカクレーンの昇降台および物品移載装置からなる各組(以下、この組を「移載部」という。)は、2次元平面内を互いに干渉する可能性がある状態で移動する2つの移動体として認識できる。これら2つの移動体は、走行台車の走行動作と昇降装置の昇降動作の組み合わせによって、平面内で自由に移動可能である。そこで、2つの移動体の干渉を防止するためには、移動体の移動を適切に制御する必要がある。
一般に、複数の移動体の干渉を防止するための技術は、自動倉庫のみならず、搬送台車システムでも求められている。例えば、特許文献1に記載の搬送台車システムでは、搬送台車が所定の時間間隔で現在位置をネットワークに送信し、他の搬送台車の位置を傍受し、その速度を元に所定時間後の位置を推定して、自機の走行速度にフィードバックする。また、分岐部や合流部では、分岐後や合流前の2股の走行ルートを1本に重ねたルートマップを使用する。これにより、搬送台車が自律的に走行でき、また分岐部や合流部で走行許可待ちのために停止する必要がなくなる。
特開2005−301364号公報
一般に、複数の移動体の干渉を防止するためには、複数の移動体の経路探索処理を行う必要があり、最適な経路探索を行うためには制御装置内の演算部に大きな負荷がかかってしまう。
本発明の課題は、すれ違い走行可能な2台のスタッカクレーンを有する自動倉庫において、複数の移載部同士の干渉を防止するための経路探索に関する演算処理の負荷を減らすことにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明に係る自動倉庫は、ラックと2台のスタッカクレーンとを備えている。ラックは、複数の物品載置部を有する。2台のスタッカクレーンは、ラックの近傍を平行して走行するとともに物品をラックとの間で移載可能である。スタッカクレーンは、走行部と、移載部と、移載部を走行部に対して昇降させる昇降部と、走行部、移載部および昇降部を制御するための制御部とを有している。2台のスタッカクレーンは、移載部同士が上下にずれることですれ違い走行が可能である。2台のスタッカクレーンの一方の制御部は、スタッカクレーンの一方の移載部の移動開始前に、2つの最短時間経路を算出し、次に一方を選択する。2つの最短時間経路は、出発位置と目標位置とを対角として上下左右の線を有する領域の境界ラインを構成している。
この自動倉庫では、制御部は2つの最短時間経路から回避経路を選択する。したがって、回避経路探索処理にかかる演算量が少なくなる。その結果、制御部は短期間で回避経路を決定できる。
制御部は、選択された最短時間経路において他のスタッカークレーンとの干渉を回避できないと判断すると、移載装置の走行条件を干渉防止のために修正してもよい。したがって、移載部同士の干渉がより確実に防止される。
制御部は、走行条件を干渉防止のために修正する方法として、出発位置と目標位置とを結ぶ線上において予め定められた一点における法線上の点を経由点として探索することで迂回経路を生成してもよい。
この自動倉庫では、移載部が経由する経由点を出発位置と目標位置とを結ぶ線上の一点における法線上の点としているので、制御部における経路探索に関する演算処理の負荷が少なくなる。したがって、経路探索にかかる時間が短縮される。
なお、ここでの「法線」とは、出発位置と目標位置とを結ぶ線に直交する線をいう。
予め定められた一点は、出発位置と目標位置とを結ぶ直線の中間点であってもよい。これにより、経路探索にかける時間が短縮される。
予め定められた一点は、選択された最短時間経路において他の移載部との干渉が予測される地点であってもよい。これにより、移載部の走行時間が短縮される。
経由点の設定には二分法が用いられてもよい。これにより、経路探索にかける時間が短縮される。
二分法において、最初の設定ポイントは、法線を引くための一点から所定のレイアウト上可能な最も離れた位置に設定されてもよい。このように最初の設定ポイントがレイアウト上可能な最も離れた位置に設定されるので、座標基準で演算することができ、演算時間が短くなる。
経由点は、出発位置と目標位置とを結ぶ線によって二分される領域のうち他の移載部の位置と反対側の領域に設定されてもよい。これにより、移載部同士の干渉がより確実に防止できる。
制御部は、走行条件を干渉防止のために修正する方法として、移載部の移動開始を遅らせてもよい。
制御部は、移動開始を遅らす時間を二分法に基づいて決定してもよい。これにより、経路探索にかける時間が短縮される。
本発明に係る自動倉庫では、複数の移載部同士の干渉を防止するための経路探索に関する演算処理の負荷を減らすことができる。
本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図。 図1のII矢視図であり、ラックとスタッカクレーンを説明するための図。 自動倉庫の一部省略側面図であり、ラックとスタッカクレーンを説明するための図。 第1実施例としての自動倉庫制御構成を示す機能ブロック図。 第2実施例としての自動倉庫制御構成を示す機能ブロック図。 スタッカクレーンの制御部の機能ブロック図。 スタッカクレーンの状態遷移図。 クレーンコントローラの軌道決定・移動処理を示すフローチャート。 クレーンコントローラの軌道選択処理を示すフローチャート。 出発位置と目標位置との間にある複数の軌道を示す模式図。 出発位置と目標位置との間にある2つの軌道を示す模式図。 移載部同士が干渉する可能性がある場合に一方の移載部の走行開始タイミングを遅らせる手法を説明するための模式図。 移載部同士が干渉する可能性がある場合に一方の移載部が迂回経路を走行する手法を説明するための模式図。 軌道条件の変更による回避手法の選択処理を示すフローチャート。 二分法による最適値を決定する処理を示すフローチャート。 干渉ありの0から干渉なしのtmaxまでの時間軸。 走行予定軌道から離れた経由点を決定するプロセスを示す模式図。 走行予定軌道から離れた経由点を決定するプロセスを示す模式図。 デッドロック状態で移載部が退避する動作を示す模式図。 2つの移載部が同一の物品収納棚にアクセスしようとした場合の待機動作を示す模式図。 クレーンコントローラの移載動作前の干渉回避処理を示すフローチャート。
(1)自動倉庫全体
図1〜図3を用いて、本発明に係る一実施形態としての自動倉庫1を説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図である。図2は、図1のII矢視図であり、ラックとスタッカクレーンを説明するための図である。図3は、自動倉庫の一部省略側面図であり、ラックとスタッカクレーンを説明するための図である。この実施形態において、図1および図2の左右方向が自動倉庫1の前後方向Xであり、図1の上下方向および図3の左右方向が自動倉庫1の左右方向Yである。
自動倉庫1は、主に、一対のラック2(第1ラック2A、第2ラック2B)と、一対のスタッカクレーン3(第1スタッカクレーン3A、第2スタッカクレーン3B)とから構成されている。
(2)ラック
第1ラック2A、第2ラック2Bは、自動倉庫1の左右方向Yに延びるスタッカクレーン通路5を挟むように配置されている。第1ラック2A、第2ラック2Bは、所定間隔で左右方向Yに沿って並ぶ多数の前側支柱7と、前側支柱7の後方にそれとの間に所定間隔をあけて並ぶ後側支柱9と、前側支柱7および後側支柱9に設けられた多数の物品支承部材11とを有している。左右一対の物品支承部材11によって、物品収納棚13が構成されており、それらの間は後述のスライドフォーク31の上下方向の移動を許容するフォーク通過間隙15となっている。各物品収納棚13には、図から明らかなように、左右上下に多数配置されており、それぞれに物品Wを載置可能である。各物品Wは、パレットP(図2を参照。)上に載置され、パレットPと共に移動させられる。
なお、第2ラック2Bの片側に入庫ステーション17が配置され、第1ラック2Aの片側に出庫ステーション19が配置されている。
(3)スタッカクレーン
次に、図1〜図3を用いて、第1スタッカクレーン3A、第2スタッカクレーン3Bについて説明する。なお、図1および図2では、第1スタッカクレーン3A、第2スタッカクレーン3Bの構造は簡略化されている。
第1スタッカクレーン3Aと、第2スタッカクレーン3Bは、ラック2の近傍を平行して走行するともに物品Wをラック2との間で移載可能である。以下、スタッカクレーンについてより詳細に説明する。第1ラック2A、第2ラック2Bの間に、スタッカクレーン通路5に沿って、自動倉庫1の前後方向Xに並んだ第1走行レール21A、第2走行レール21Bが設けられている。第1走行レール21A、第2走行レール21Bは、それぞれ上下一対のレール26を有しており、これらレール26によって、第1スタッカクレーン3Aおよび第2スタッカクレーン3Bが自動倉庫1の左右方向Yに移動可能に案内されている。
第1スタッカクレーン3A、第2スタッカクレーン3Bは、主に、走行台車22と、走行台車22に設けられた一対のマスト23(左側マスト23A、右側マスト23B)と、左側マスト23Aおよび右側マスト23Bの上端を連結する上側フレーム25と、走行台車22に設けられた走行車輪27と、左側マスト23Aおよび右側マスト23Bに昇降自在に装着された昇降台29と、昇降台29に進退機構(図6の移載モータ67を含む)によって前後方向Xに摺動自在に設けられたスライドフォーク31とを有している。昇降台29は、左側マスト23Aおよび右側マスト23Bにガイドされる昇降ガイドローラ34を有する。
スライドフォーク31は、前後方向Xの両側にスライド可能であるので、第1ラック2Aおよび第2ラック2Bの両方にアクセス可能である。つまり、スライドフォーク31は自機が走行する走行レールに隣接するラックと、他機が走行する走行レールに隣接するラックのいずれとの間で物品Wを移載可能である。
なお、図2および図3において、昇降台29のスライドフォーク31の上には、パレットPと物品Wが載っている。
以下の説明では、昇降台29とスライドフォーク31をまとめて、移載部32として説明する。移載部32には、物品WおよびパレットPが搭載されている場合と、搭載されていない場合とがある。
移載部32は、水平・昇降方向により形成される二次元平面(図3のY−Z平面)内を移動して、物品Wの搬出入を行っている。移載部32は、走行台車22の走行動作と昇降装置の昇降動作の組み合わせによって、平面内で自由に移動可能である。図2から明らかなように、移載部32同士は前後方向Yに重なる位置に配置されており、そのため、移載部32同士が上下方向に完全にずれている場合にのみ、第1スタッカクレーン3Aと第2スタッカクレーン3Bはすれ違い走行が可能である。
第1スタッカクレーン3A、第2スタッカクレーン3Bは、図3に詳細に示すように(図1および図2では省略)、制御盤33と、走行モータ35と、昇降モータ37とを有している。制御盤33は、右側マスト23Bのさらに後側に設けられている。走行モータ35は、左側マスト23Aに設けられている。昇降モータ37は、左側マスト23Aに設けられている。
制御盤33は、内部に、走行モータ35や昇降モータ37用のインバータ、コンバータ、ブレーカ等の電装機器を有している。制御盤33には、後述するクレーンコントローラが収納されている。
昇降モータ37は、図3に示すように、ドラム41を駆動可能である。ドラム41からは、ワイヤ43が延びている。ワイヤ43は、上側フレーム25に設けられたローラ44に掛け回され、さらに昇降台29に連結されている。
(4)スタッカクレーンの制御構成
次に、図4および図5を用いて、自動倉庫1の制御構成を説明する。図4は、第1実施例としての自動倉庫制御構成を示す機能ブロック図である。図5は、第2実施例としての自動倉庫制御構成を示す機能ブロック図である。
図4では、システムコントローラ45、第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bが示されている。第1クレーンコントローラ47Aは、第1スタッカクレーン3Aに搭載されおり、第1スタッカクレーン3Aの動作を制御する。第2クレーンコントローラ47Bは、第2スタッカクレーン3Bに搭載されており、第2スタッカクレーン3Bの動作を制御する。システムコントローラ45は、第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bより上位のコントローラであり、第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bと交信可能である。図4に示す第1実施例では、第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bはシステムコントローラ45を介してのみ互いに交信する。図5に示す第2実施例では、第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bは、システムコントローラ45を介さずに直接交信可能である。
なお、第1クレーンコントローラ47Aと第2クレーンコントローラ47Bが互いに送受信するデータには、正常・異常を知らせる状態データ、実行中の搬送データ、現在位置が含まれている。
次に、図6を用いて、制御盤33内に配置された第1クレーンコントローラ47Aについて説明する。図6は、スタッカクレーンの制御部の機能ブロック図である。なお、第2クレーンコントローラ47Bは、第1クレーンコントローラ47Aと同様であるので、説明を省略する。また、第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bは、スタッカクレーンに搭載されていなくてもよい。
第1クレーンコントローラ47Aは、メインコントローラ53と、走行制御部55と、昇降制御部57と、移載制御部59とを有している。これら制御部は、CPUやメモリ等のコンピュータ・ハードウェアを含んでおり、図4においてはコンピュータ・ハードウェアとソフトウェアの協働によって実現される機能ブロックとして表現されている。なお、これら制御部は、複数の機能を持つ単独のコンピュータによって実現されてもよい。
メインコントローラ53は、走行制御部55,昇降制御部57および移載制御部59と交信可能である。さらに、メインコントローラ53は、システムコントローラ45および第2クレーンコントローラ47Bとも交信可能である。交信は定期的にまたは必要に応じて行われる。
走行制御部55は、走行車輪27の走行・停止を制御するための制御部であり、走行モータ35と、ロータリエンコーダ63に接続されている。昇降制御部57は、昇降台29を左側マスト23Aおよび右側マスト23Bに沿って上下動させるための制御部であり、昇降モータ37と、ロータリエンコーダ65に接続されている。移載制御部59は、スライドフォーク31を前後方向Xに移動させるための制御部であり、移載モータ67と、ロータリエンコーダ69に接続されている。
(5)スタッカクレーンの状態遷移
図7を用いて第1スタッカクレーン3Aおよび第2スタッカクレーン3Bの状態遷移について説明する。図7は、スタッカクレーンの状態遷移図である。
状態としては、idle(アイドル状態)、move(移動状態)、transfer(移載状態)、wait(待機状態)の4種類がある。ある状態から他の状態への移行は、ある時間間隔で監視して条件が一致するのを待って行われる。idleでは、移動または移載の動作計画を行う。moveでは、移載部32を目標位置まで走行させる。transferでは、移載部32がラック2との間で物品Wを移載する。waitでは、移載部32は待機状態になり、他の移載部32と干渉しない状態になるまで待つ。なお、waitは、他機との状況が変化するのを待っている状態であり、動作生成を行わない。他機が動作生成を行えば、waitは解除される。
スタッカクレーンの状態がidleの場合は、findTrajectory()または、findWaitTimeforTransfer()を実行して、move、tranfer、またはwaitに移行するのを待つ。findTrajectory()は、移動に際しての動作計画のための関数である。待っている間に定期的に他のスタッカクレーンの状態を監視して、それがwaitであればidleに移行させる。
スタッカクレーンの状態がidleの場合について説明する。移動を計画している場合は、findTrajectory()を実行してmoveへ移行する。移載部32が目標位置に到着すれば、moveからidleに移行する。
移載を計画している場合は、findWaitTimeforTransfer()を実行してtransferへ移行する。物品Wの移載が完了すれば、tranferからidleに移行する。idleは、findTrajectory()またはfindWaitTimeforTransfer()を実行してwaitに移行する。スタッカクレーンの状態がwaitの場合は、周期的にまたは他機により、idleへ移行する。
さらに、DetectCollisionOnUnusual()=NGの場合、移載部は減速停止して、moveからwaitに移行する。これは移動時の干渉回避であり、他の移載部32が緊急停止した場合にのみ実行される。より詳細には、ある時間間隔で監視して、他の移載部32が緊急停止した際に、そのまま自機が移動を継続すると干渉すると判断すると、自機を減速停止する。
(6)軌道決定・移動処理の概要説明
図8を用いて、idleにおいて、findTrajectory()が実行されたときの動作を説明する。図8は、クレーンコントローラによる軌道決定・移動処理を示すフローチャートである。
なお、以下の説明では、第1スタッカクレーン3Aの移載部32を移動対象として説明する。
最初に、各ステップの流れの概要を説明して、その後に各ステップを詳細に説明する。
ステップS1では、第1クレーンコントローラ47Aは、移動開始前に、自機の移載部32が軌道の選択で他の移載部32と干渉を回避可能か否かを判断する。軌道の選択で干渉を回避可能であると判断されれば、プロセスはステップS2に移行する。ステップS2では、第1クレーンコントローラ47Aは軌道を選択して(後述)、その後プロセスはステップS3に移行する。ステップS3では、第1クレーンコントローラ47Aは、選択された軌道に沿って移載部32を走行させる。つまり、第1スタッカクレーン3Aの状態がidleからmoveに移行する。
ステップS1で軌道の選択で他の移載部32と干渉を回避不可能であると判断されれば、プロセスはステップS4へ移行する。ステップS4では、第1クレーンコントローラ47Aは、選択した軌道の軌道条件の修正によって干渉を回避可能か否かを判断する。したがって、移載部32同士の干渉がより確実に防止される。軌道条件の修正によって干渉を回避可能であると判断されれば、プロセスはステップS5に移行する。ステップS5では、第1クレーンコントローラ47Aが2つの回避方法のうち所要時間が短い方を採用して(後述)、その後プロセスはステップS6に移行する。これにより、最適な軌道は保証されないものの、その条件の下で移載部32がより早く目標位置に到達できるようになる。ステップS6では、第1クレーンコントローラ47Aは、修正された軌道条件に基づいて移載部32を走行させる。つまり、第1スタッカクレーン3Aの状態がidleからmoveに移行する。
なお、ステップS4では、干渉がない回避軌道を1つでも見付けた時点で、ステップS4の判断が終了したとしてもよい。また、また、ステップS4では、ステップS5と同じ手順で演算を行い判断した上で、その情報をステップS5でも使用することにしてもよい。
ステップS4で軌道条件の修正によって干渉を回避不可能であると判断されれば、プロセスはステップS7に移行する。ステップS7では、第1クレーンコントローラ47Aは、デッドロック状態であるか否かを判断する。互いの進行方向に相手先があることを検出してデッドロック状態であると判断されれば、プロセスはステップS8に移行する。ステップS8では、第1クレーンコントローラ47Aは退避経路を生成して(後述)、その後プロセスはステップS6に移行する。ステップS6では、第1クレーンコントローラ47Aは、退避経路上に移載部32を走行させる。つまり、つまり、第1スタッカクレーン3Aの状態がidleからmoveに移行する。
ステップS7でデッドロック状態ではないと判断されれば、プロセスはステップS9に移行する。ステップS9では、第1クレーンコントローラ47Aは、移載部32を待機状態にする(後述)。つまり、第1スタッカクレーン3Aの状態がidleからwaitに移行する。
(7)軌道選択動作(図8のステップS2)
図9〜図11を用いて、図8のステップS2の軌道選択動作について詳細に説明する。図9は、クレーンコントローラの軌道選択処理を示すフローチャートである。図10は、出発位置と目標位置との間にある複数の軌道を示す模式図である。図11は、出発位置と目標位置との間にある2つの軌道を示す模式図である。
第1クレーンコントローラ47A、第2クレーンコントローラ47Bは、移載部32の移動開始前に、複数の最短時間経路の中から、他の移載部32との干渉を回避できる最短時間経路を探索する。選択の対象となる最短時間経路は、出発位置から目標位置までを対角とする上下左右の領域の境界ラインを構成する2つの最短時間経路(第1軌道81、第4軌道84)のみである。
以下、選択処理について詳細に説明する。移載部32は、走行・昇降のいずれの方向に移動可能である。走行・昇降方向の制御は独立しており、台形近似された速度テーブルが各軸の移動距離に応じて与えられる。図10では、出発位置91から目標位置93までの間に、複数の軌道(第1軌道81、第2軌道82、第3軌道83、第4軌道84)が示されている。この場合、走行方向の距離が昇降方向の距離に比べて長いので、走行方向の移動時間が昇降方向の移動時間より長くなっている。これら軌道は、いずれも、走行方向にかかる時間が一定であり、昇降方向動作の開始タイミングのみまたは昇降方向動作の開始タイミングおよび速度を変更することで異なるものになっている。具体的には、昇降軸方向の移動開始を遅らせていくことで、軌道はだんだんと右側にシフトしていく。このことは、走行軸の移動時間−昇降軸の移動時間の範囲内では走行または昇降の移動開始時刻を調整することで、最短時間が保証された軌道を複数の候補から選択できることを意味する。
前述の2つの最短時間経路は、言い換えると、出発位置から目標位置までの走行時間と昇降時間を比較して長い方の時間に対する短い方の開始時間を最も早くした場合の第1の軌道と、最も遅くした場合の第2の軌道である。
これら複数の軌道の中で実際に第1クレーンコントローラ47Aが選択において考慮するのは、出発位置から目標位置までの軌道の集合が構成する四角形(または平行四辺形)の領域の最も外側を通る第1軌道81および第4軌道84だけである。これら第1軌道81と第4軌道84は、2つの軌道の組としては最も離れた2つの軌道からなる組み合わせである。したがって、両方の軌道のいずれにおいても干渉が発生する場合には、干渉を回避できる軌道は存在しない。つまり、軌道選択という観点では、第1軌道81または第4軌道84のいずれかを選択すれば十分である。
この自動倉庫1では、第1クレーンコントローラ47Aは2つの最短時間経路のみを回避経路として探索する。したがって、回避経路探索処理にかかる演算量が少なくなる。その結果、第1クレーンコントローラ47Aは短期間で回避経路を決定できる。
なお、軌道の数は通常は2つであるが、例えば水平方向または垂直方向に移動する場合は、軌道は1つになる。
図9のステップS11では、第1クレーンコントローラ47Aは第1軌道81が安全であるか否かを判断する。安全であると判断されれば、プロセスはステップS12に移行する。ステップS12では、第1クレーンコントローラ47Aは第1軌道81を軌道として選択する。
ステップS11で第1軌道81が安全ではないと判断されれば、プロセスはステップS13に移行する。ステップS13では、第4軌道84が安全であるか否かを判断する。第4軌道84が安全であると判断されれば、プロセスはステップS12に移行する。ステップS12では、第1クレーンコントローラ47Aは第4軌道84を軌道として選択する。
ステップS13で第4軌道84が安全ではないと判断されれば、プロセスはステップS14に移行する。ステップS14では、第1クレーンコントローラ47Aは軌道選択を行わないことを決定する。
(8)軌道条件の変更による回避手法の選択(図8のステップS5)
図12〜図14を用いて、ステップS5の軌道条件の変更による回避手法の選択を説明する。図12は、移載部同士が干渉する可能性がある場合に一方の移載部の走行開始タイミングを遅らせる手法を説明するための模式図である。図13は、移載部同士が干渉する可能性がある場合に一方の移載部が迂回経路を走行する手法を説明するための模式図である。図14は、軌道条件の変更による回避手法の選択処理を示すフローチャートである。
図12の実施例において、第1移載部101と第2移載部102の走行予定軌道は、一部重なっているが、互いに重なっていない部分もある。より具体的には、第1移載部101は、第2移載部102の反対側の位置を目標位置にしており、第2移載部102に向かって走行する。第2移載部102は、第1移載部101の横側の位置を目標位置にしており、最初は第1移載部101に向かって走行して途中から図上側にそれていく。ただし、第1移載部101と第2移載部102は、衝突位置95において衝突することが予測されている。この実施例では、第1移載部101の移動を考えると、第1移載部101の走行開始タイミングを送らせる手法かまたは第1移載部101が経由点99を通る迂回経路100を走行する手法のいずれでも干渉を回避できる。
図13の実施例において、第4移載部104の走行予定軌道は、第3移載部103の走行予定軌道に含まれている。より具体的には、第3移載部103は、目標位置は第4移載部104の後側にあり、第4移載部104に向かって走行する。第4移載部104は、目標位置が第3移載部103の前側にあり、第3移載部103に向かって走行する。ただし、第3移載部103と第4移載部104は、衝突位置97において衝突することが予測されている。この実施例では、第3移載部103の移動を考えると、走行開始時間を遅らせても干渉を回避できないので、第3移載部103が経由点120を通る迂回経路121を走行する手法を採用する。
第1クレーンコントローラ47Aは、軌道条件の変更による回避手法の選択処理を実行する。図14において、ステップS21では、第1クレーンコントローラ47Aは、走行開始タイミングを遅らす手法で干渉回避できるか否かを判断する。干渉回避できないと判断されれば、プロセスはステップS25に移行する。ステップS25では、第1クレーンコントローラ47Aは、迂回経路を生成する手法を用いることを決定する。
ステップS21で干渉回避できると判断されれば、プロセスはステップS22、ステップS23、ステップS24、ステップS25の順番で移行する。ステップS22では、第1クレーンコントローラ47Aは、移載部32の走行開始タイミングを遅らせる手法を採用した場合の走行開始遅れ時間を計算する。ステップS23では、第1クレーンコントローラ47Aは移載部32が迂回経路を走行する手法を採用した場合の余計にかかった時間を計算する。ステップS24では、第1クレーンコントローラ47Aは、走行開始遅れ時間と迂回経路によって余計にかかった時間を比較して、短い方の手法を選択する。ステップS25では、第1クレーンコントローラ47Aは、選択された手法を採用することを決定する。
(9)二分法
次に、図15を用いて、二分法を説明する。図15は、二分法による最適値を決定する処理を示すフローチャートである。二分法は、出発開始遅れ時間の設定および迂回経路の経由点設定の両方に適用可能である。
最初に、一般的な二分法の処理について説明する。
ステップS31では、第1クレーンコントローラ47Aは、最大値を設定する。
ステップS32では、第1クレーンコントローラ47Aは、中間点を探索する。
ステップS33では、第1クレーンコントローラ47Aは、中間点の条件で走行させた場合に移載部32同士の干渉があるか否かを判断する。干渉があると判断されればプロセスはステップS34に移行して、第1クレーンコントローラ47Aは基準の中間点から見て値が大きい側の領域の中間点を探索する。干渉がないと判断されればプロセスはステップS35に移行する。ステップS35では、第1クレーンコントローラ47Aは、直前の分割による分割後長さ(探索の刻み幅)が所定値以下であるか否かを判断する。所定値以下であると判断されれば、プロセスは終了する。所定値を超えると判断されれば、プロセスはステップS36に移行して、第1クレーンコントローラ47Aは基準の中間点から見て値が小さい側の領域の中間点を探索する。
ステップS34またはステップS36の終了後、プロセスはステップS33に戻る。
(9−1)出発開始遅れ時間の設定
次に、図16を用いて、出発開始遅れ時間の設定に二分法を用いた場合を説明する。図16は、干渉ありの0から干渉なしのtmaxまでの時間軸である。
時間軸71に基づいて説明する。ステップS31では、第1クレーンコントローラ47Aは、最大値として図16のtmaxを設定する。tmaxは、例えば、移動予定時間の2倍に設定される。tmaxは、他の移載部32の移動が完了するまでの時間であってもよい。
ステップS32では、第1クレーンコントローラ47Aは、時間軸71全体の中間点を探索する。図16では、中間点は(1)で示されている。
ステップS33では、第1クレーンコントローラ47Aは、第1中間点(1)の時間だけ走行を遅らせた場合に移載部32同士の干渉があるか否かを判断する。この場合は、干渉はないので、プロセスはステップS35に移行して、第1クレーンコントローラ47Aは、直前の分割による分割後長さが所定値以下であるか否かを判断する。所定値は、例えば0.1秒である。この場合は所定値を超えているので、プロセスはステップS36に移行する。ステップS36では、第1クレーンコントローラ47Aは、直前に探索した中間点から見て値が小さい側の領域の中間点を探索する。この場合は、第2中間点(2)が選択される。
以下、ステップS33〜S36の流れを繰り返して、中間点は(1)、(2)、(3)、(4)、(5)と移動していく。そして、ステップS34で第5中間点(5)が探索されると、ステップS33で干渉がないと判断され、さらにステップS35で中間点(4)、(5)の間の長さが所定値以下になると判断され、その結果、ステップS37で第5中間点(5)の値が走行開始遅れ時間に設定される。この値は、干渉が起こらない範囲で遅延時間を可能な限り短くした時間となっている。
以上に述べたように、第1クレーンコントローラ47Aは移動開始を遅らす時間を決定するのに二分法を用いるので、経路探索にかける時間が短縮される。
(9−2)迂回経路の経由点の設定
次に、図17を用いて、迂回経路の経由点の設定に二分法を用いた場合を説明する。図17は、走行予定軌道から離れた経由点を決定するプロセスを示す模式図である。
以下、第5移載部105の第1クレーンコントローラ47Aについて説明する。ステップS31では、図17において、第1クレーンコントローラ47Aは、第5移載部105の出発位置73と目標位置75を結ぶベクトル76における中間点77の法線78の延びる方向に最大値としてのdmaxを設定する。dmaxは、レイアウト上で可能な最大距離であり、その方向はベクトル76で分割された2つの領域のうち第6移載部106が存在しないまたは第6移載部106の影響が少ない領域側に設定される。これにより、第5移載部105と第6移載部106の干渉がより確実に防止される。dmaxは、十分大きな固定値として例えば3000mmでもよい。
以上に述べたように、経由点を求めるための法線を引く点が出発位置と目標位置とを結ぶ直線の中間点であるので、経路探索にかける時間が短縮される。
ステップS32では、第1クレーンコントローラ47Aは、中間点を探索する。図17では、中間点は(1)で示されている。
ステップS33では、第1クレーンコントローラ47Aは、第1中間点(1)の距離だけ離れて走行させた場合に第5移載部105と第6移載部106の干渉があるか否かを判断する。この場合は、干渉はないので、プロセスはステップS35に移行して、第1クレーンコントローラ47Aは、直前の分割による分割後長さが所定値以下であるか否かを判断する。所定値は、例えば10mmである。この場合は所定値を超えるので、プロセスはステップS36に移行する。ステップS36では、第1クレーンコントローラ47Aは直前に探索した中間点から見て値が小さい側の領域の中間点を探索する。この場合は、第2中間点(2)が選択される。
以下、ステップS33〜S36の流れを繰り返して、中間点は(1)、(2)、(3)と移動していく。そして、ステップS34で第3中間点(3)が探索されると、ステップS33で干渉がないと判断され、さらにステップS35で直前の分割による分割後長さが所定値以下になると判断され、その結果、ステップS37で第3中間点(3)の値が経由点に設定される。経由点の位置は、干渉が起こらない範囲で走行予定軌道から最も近くなっている。その結果、移動経路を短く設定できる。
経由点が定まると、出発点から経由点までの軌道として前述のように最短時間移動可能領域の境界を構成する2つの軌道を選択可能であり、さらに経由点から目標位置までの軌道として最短時間移動可能領域の境界を構成する2つの軌道を選択可能である。
なお、経由点の方向を決定するときには、選択した点から法線方向両側にそれぞれ経由点を求めて、距離が短い方を採用してもよい。
なお、迂回経路の経由点は、出発位置と目標位置との間に形成される線上の一点の法線上にあればよい。したがって、例えば、第1クレーンコントローラ47Aは、遅れなしで移動開始した場合の衝突地点を始点として、出発位置と衝突位置とを結ぶベクトルの衝突位置における法線上に経由点を設定してもよい。そのような場合を、図18を用いて、説明する。図18は、走行予定軌道から離れた経由点を決定するプロセスを示す模式図である。
以下、第7移載部107の第1クレーンコントローラ47Aについて説明する。ステップS31では、図18において、第1クレーンコントローラ47Aは、第7移載部107と第8移載部108が干渉すると予想される衝突位置122において出発位置と衝突位置とを結ぶベクトル上の衝突位置122に直交する方向に法線123の延びる方向に最大値としてのdmaxを設定する。dmaxは前述の実施例と同様である。
以上に述べたように、経由点を求めるための法線を引く点が衝突地点であるので、経路探索にかける時間が短縮される。
ステップS32では、第1クレーンコントローラ47Aは、中間点を探索する。図18では、中間点は(1)で示されている。
ステップS33では、第1クレーンコントローラ47Aは、第1中間点(1)の距離だけ離れて走行させた場合に第7移載部107と第8移載部108同士の干渉があるか否かを判断する。この場合は、干渉はないので、プロセスはステップS35に移行して、第1クレーンコントローラ47Aは、直前の分割による分割後長さが所定値以下であるか否かを判断する。所定値は、例えば10mmである。この場合は所定値を超えるので、プロセスはステップS36に移行する。ステップS36では、第1クレーンコントローラ47Aは直前に探索した中間点から見て値が小さい側の領域の中間点を探索する。この場合は、第2中間点(2)が選択される。
以下、ステップS33〜S36の流れを繰り返して、中間点は(1)、(2)、(3)と移動していく。そして、ステップS34で第3中間点(3)が探索されると、ステップS33で干渉がないと判断され、さらにステップS35で直前の分割による分割後長さが所定値以下になると判断され、その結果、ステップS37で第3中間点(3)の値が経由点に設定される。経由点の位置は、干渉が起こらない範囲で走行予定軌道から最も近くなっている。その結果、移動経路を短く設定できる。
経由点が定まったあとの軌道の選択は前記実施例と同様である。
この自動倉庫1では、移載部が経由する経由点を選択した最短時間経路の一点の法線上の点とすることで、クレーンコントローラにおける経路探索に関する演算処理の負荷が少なくなる。したがって、経路探索にかかる時間が短縮される。
(10)デッドロック状態の退避路形成(図8のステップS8)
図19を用いて、デッドロック状態の退避路形成について説明する。図19は、デッドロック状態で移載部が退避する動作を示す模式図である。
図19に示すように、第9移載部109と第10移載部110は、目標位置が互いの後ろ側にあり、互いに向かって走行するようになっている。このよう両移載部が待機状態になるデッドロック状態において、第9移載部109の動作について説明する。第9移載部109の第1クレーンコントローラ47Aは、第9移載部109を走行予定軌道に対して法線方向に移動させる。このとき、第1クレーンコントローラ47Aは、退避距離davoidを二分法で決定する。ここでは、二分法については説明を省略する。例えば、待避距離の初期値は3000mmであり、終了条件は探索の刻み幅が10mm以下に設定されている。最終的に、干渉を回避できる範囲で最も移動距離が短いdavoidが決定される。
なお、待避経路は、法線方向に固定値で設定されてもよいし、さらには走行予定方向に沿っていずれかの側に固定値で設定されてもよい。
(11)待機状態への移行(図8のステップS9)
図20を用いて、図8のステップS9での待機状態への移行について説明する。図20は、2つの移載部が同一または干渉が生じる物品収納棚にアクセスしようとした場合の待機動作を示す模式図である。
図20において、目標位置の物品収納棚13に対して、第11移載部111と、第12移載部112が接近しようとしている。この場合、第11移載部111は第12移載部112より目標位置に近い位置を走行中である。以下、第12移載部112の第1クレーンコントローラ47Aについて説明する。
第12移載部112の移動前に、第1クレーンコントローラ47Aは、以下の制御を行う。第1クレーンコントローラ47Aは、第11移載部111が先に目標位置に到達すると判断すれば、自機の待機ポイントを設定する。待機ポイントは目標位置の近傍であって第11移載部111に干渉しない位置である。この待機ポイントは目標位置に対して最短の距離にあることが好ましい。この実施例では、待機ポイントは、目標位置の物品収納棚13Aの一つ横にある物品収納棚13Bである。
第1クレーンコントローラ47Aは、第11移載部111が他の位置に移動して、第12移載部112が目標位置の物品収納棚13Aに移動しても両移載部が干渉しなくなるまで待つ。具体的には、第11移載部111が移動開始したことを知らせる情報を受信してから、第12移載部112は移動を開始する。
(12)移載動作時の干渉回避処理
図21を用いて、idleにおいて、findWaitTimeforTransfer()が実行されたときの動作を説明する。図21は、クレーンコントローラの移載動作前の干渉回避処理を示すフローチャートである。以下、第1スタッカクレーン3Aの動作を説明する。
ステップS41では、第1クレーンコントローラ47Aは、移載開始時に、移載を開始すると伸びたスライドフォーク31が他のスタッカクレーン(第2スタッカクレーン3B)の移載部32やマスト23に干渉するか否かを判断する。干渉すると判断すれば、プロセスはステップS42に移行して、第2スタッカクレーン3Bが干渉位置から離れるのを待つ。
ステップS41で干渉しないと判断されれば、プロセスはステップS43に移行する。ステップS43では、第1クレーンコントローラ47Aは、移載動作完了までに第2スタッカクレーン3Bがスライドフォーク31の伸びる側の第2走行レール21Bを通過するか否かを判断する。通過しないと判断されれば、プロセスはステップS45に移行し、移載動作が開示される。つまり、第1スタッカクレーン3Aの状態がidleからtransferに移行する。
ステップS43で第2スタッカクレーン3Bが通過すると判断されれば、プロセスはステップS44に移行する。このステップが実行されるのは、具体的には、スライドフォーク31が、第2ラック2B(第1スタッカクレーン3Aから見て遠い側のラック)との間で物品Wを移載している場合である。ステップS44では、第1クレーンコントローラ47Aは、移載中に第2スタッカクレーン3Bに異常が発生した場合に干渉するか否かを判断する。具体的には、移載完了時に第1スタッカクレーン3Aと第2スタッカクレーン3Bとの距離が第1スタッカクレーン3Aから緊急停止位置までの距離よりも短いか否かが判断される。つまり、移載完了時に第1スタッカクレーン3Aと第2スタッカクレーン3Bとの距離が第1スタッカクレーン3Aから緊急停止位置までの距離よりも短ければ、第2スタッカクレーン3Bに異常が生じた場合に第2スタッカクレーン3Bが第1スタッカクレーン3Aに干渉する可能性がある。他方、移載完了時に第1スタッカクレーン3Aと第2スタッカクレーン3Bとの距離が第1スタッカクレーン3Aから緊急停止位置までの距離よりも長ければ、第2スタッカクレーン3Bに異常が生じた場合でも第2スタッカクレーン3Bが第1スタッカクレーン3Aに干渉する可能性がない。干渉すると判断されれば、プロセスはステップS42に移行する。干渉しないと判断されれば、プロセスはステップS45に移行する。
(13)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
前記実施形態では、軌道選択動作、迂回路形成動作、走行開始時間遅延動作、待避動作、待機動作を一定の組み合わせで実現しているが、これら動作は個々別々に実現されてもよいし、他の組み合わせで実現されてもよい。
本発明は、2台のスタッカクレーンがすれ違い走行可能に配置された自動倉庫に広く適用できる。
1 自動倉庫
2 ラック
2A 第1ラック
2B 第2ラック
3 スタッカクレーン
3A 第1スタッカクレーン
3B 第2スタッカクレーン
5 スタッカクレーン通路
7 前側支柱
9 後側支柱
11 物品支承部材
13 物品収納棚(物品載置部)
15 フォーク通過間隙
17 入庫ステーション
19 出庫ステーション
21A 第1走行レール
21B 第2走行レール
22 走行台車(走行部)
23 マスト(昇降部)
23A 左側マスト(昇降部)
23B 右側マスト(昇降部)
25 上側フレーム
26 レール
27 走行車輪
29 昇降台(移載部)
31 スライドフォーク(移載部)
32 移載部
33 制御盤
34 昇降ガイドローラ
35 走行モータ
37 昇降モータ
41 ドラム
43 ワイヤ
44 ローラ
45 システムコントローラ
47A 第1クレーンコントローラ(制御部)
47B 第2クレーンコントローラ(制御部)
53 メインコントローラ
55 走行制御部
57 昇降制御部
59 移載制御部
63 ロータリエンコーダ
65 ロータリエンコーダ
67 移載モータ
69 ロータリエンコーダ
71 時間軸
73 出発位置
75 目標位置
76 ベクトル
77 中間点
78 法線
81 第1軌道
82 第2軌道
83 第3軌道
84 第4軌道
91 出発位置
93 目標位置
95 衝突位置
97 衝突位置
99 経由点
100 迂回経路
101 第1移載部
102 第2移載部
103 第3移載部
104 第4移載部
105 第5移載部
106 第6移載部
107 第7移載部
108 第8移載部
109 第9移載部
110 第10移載部
111 第11移載部
112 第12移載部
120 経由点
121 迂回経路
122 衝突位置
123 法線
P パレット
W 物品

Claims (6)

  1. 複数の物品載置部を有するラックと、
    前記ラックの近傍を平行して走行するともに物品を前記ラックとの間で移載可能な2台のスタッカクレーンとを備え、
    前記スタッカクレーンは、走行部と、移載部と、前記移載部を前記走行部に対して昇降させる昇降部と、前記走行部、前記移載部および前記昇降部を制御するための制御部とを有しており、
    前記2台のスタッカクレーンは、前記移載部同士が上下にずれることですれ違い走行が可能であり、
    前記2台のスタッカクレーンの一方の前記制御部は、当該スタッカクレーン前記移載部の移動開始前に、選択によって前記移載部同士の干渉を回避できると判断すれば2つの最短時間経路から一方を選択し、
    前記2つの最短時間経路は、出発位置と目標位置とを対角として前記出発位置から前記目標位置までの軌道の集合が構成する四角形の領域の境界ラインの最も外側の軌道を通り、
    前記制御部は、選択だけでは前記移載部同士の干渉を回避できないと判断すれば、いずれか一方の最短時間経路を選択し、さらに、前記走行部の走行条件と前記移載部の昇降条件を干渉防止のために修正し、
    前記制御部は、前記走行部の走行条件と前記移載部の昇降条件を干渉防止のために修正する方法として、前記選択した軌道から外れた位置に前記移載部同士の衝突を避けることができる経由点を設定しさらに前記経由点を通る軌道を作成する軌道作成方法、及び前記選択した軌道を変更せずに前記移載部同士の衝突が避けることができるように前記走行部及び前記移載部の動作開始を遅らす動作開始時間変更方法の少なくとも一方を実行する、自動倉庫。
  2. 前記制御部は、前記軌道作成方法において前記出発位置と前記目標位置とを結ぶ直線上における中間点及び前記移載部同士を結ぶ直線上における他の移載部との干渉が予測される地点のいずれか一方における法線上の点を前記経由点として決定し、さらに前記出発位置から前記経由点までの軌道として前記出発位置と前記経由点とを対角としてまでの軌道の集合が構成する四角形の領域の境界ラインの最も外側の2本の最短時間経路から一方を選択し、さらに前記経由点から前記目標位置までの軌道の集合が構成する四角形の領域の境界ラインの最も外側の2本の最短時間経路から一方を選択することで迂回経路を生成する、請求項に記載の自動倉庫。
  3. 前記制御部は、前記経由点の設定には二分法を用い、
    前記二分法は、
    前記直線上の前記中間点及び前記地点の一方から法線方向に最初の設定ポイントを設定するポイント設定ステップと、
    前記最初の設定ポイントまでの距離を二分割することで中間点を探索する探索ステップと、
    前記探索した中間点の位置に前記移載部を走行させた場合に前記移載部同士の干渉があるか否かを判断する干渉判断ステップと、
    干渉がない場合は直前の分割による分割後長さが所定値以下であるか否かを判断する所定値判断ステップと、
    干渉がある場合は直前に探索した中間点から見て値が大きい側の領域の中間点を探索して、その後に干渉判断ステップに移行するステップと、
    直前の分割による分割後長さが前記所定値を超える場合は直前に探索した中間点から見て値が小さい側の領域の中間点を探索して、その後に干渉判断ステップに移行するステップと、
    直前の分割による分割後長さが前記所定値以下の場合は、最後の中間点を前記経由点に設定する経由点設定ステップと、
    を有する、
    請求項に記載の自動倉庫。
  4. 前記二分法において、前記最初の設定ポイントは、前記中間点及び前記地点の一方から所定のレイアウト上可能な最も離れた位置に設定される、請求項に記載の自動倉庫。
  5. 前記最初の設定ポイントは、前記出発位置と前記目標位置とを結ぶ線によって二分される領域のうち前記他の移載部の位置と反対側の領域に設定される、請求項に記載の自動倉庫。
  6. 前記制御部は、前記移動開始時間変更方法において、前記走行部及び前記移載部の動作開始を遅らす時間を二分法に基づいて決定し、
    前記二分法は、
    最初の動作開始時間を設定する開始時間設定ステップと、
    前記最初の動作開始時間の時間軸を二分割することで中間点を探索する探索ステップと、
    前記探索した中間点の時間だけ動作を遅らせた場合に前記移載部同士の干渉があるか否かを判断する干渉判断ステップと、
    干渉がない場合は直前の分割による分割後長さが所定値以下であるか否かを判断する分割後長さ判断ステップと、
    干渉がある場合は直前に探索した中間点から見て値が大きい側の領域の中間点を探索して、その後に干渉判断ステップに移行するステップと、
    直前の分割による分割後長さ前記所定値を超える場合は直前に探索した中間点から見て値が小さい側の領域の中間点を探索して、その後に干渉判断ステップに移行するステップと、
    直前の分割による分割後長さが前記所定値以下の場合は、最後の中間点を動作開始遅れ時間に設定する動作開始遅れ時間設定ステップと、
    を有する、請求項に記載の自動倉庫。
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