JP5487007B2 - 超音波探触子及び超音波探触子の製造方法 - Google Patents

超音波探触子及び超音波探触子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波探触子及び超音波探触子の製造方法に関する。
電子セクタ走査方式などが適用される一般的な超音波探触子は、単一又は複数の振動子素子を有する振動子本体と、その上下面に設けられる一対の電極と、によって構成される振動子を備える。ここで、一方の電極はシグナル電極であり、素子ごとに分離(スライス)される。他方の電極はグランド電極であり、それについては一般に素子ごとの電気的な分離はされない。
上記振動子に対して電子セクタ走査が適用される場合、各素子への送信信号に対する遅延制御及び各素子からの受信信号に対する整相加算制御が実行される。
ここで、近距離の分解能を高めるため、診断深さが近距離に設定される場合には開口(送受波開口)が小さく設定される。すなわち、近距離の計測の場合には振動子を構成する全素子の中で一部の素子を利用して送受波が行われ、遠距離の計測については振動子を構成するすべての素子を利用して送受波が行われる。
上記の開口制御は、アレイ方向について行われるものであるが、そのアレイ方向と直交する方向(エレベーション方向)についても、開口制御(あるいは重み付け制御)を行うのが望ましい。
そこで、従来においては、上下双方又は一方の電極に対して両側辺部に無電極部を形成し、その部分では電界の形成を行わないことで、エレベーション方向の開口可変を行っていた。すなわち、近距離計測の場合、アレイ方向については電子的な素子選択によって開口が制限され、エレベーション方向についてはその素子選択に伴う電極幅の事実上の制限により開口が制限されていた。
また、例えば、特許文献1には、圧電素子アレイの上面に設けられる第1電極の一方の側辺部には無電極部(切取部)を形成し、圧電素子アレイの下面に設けられる第2電極の他方の側辺部には無電極部(切取部)を形成した超音波探触子が提案されている。特許文献1の超音波探触子のように、上下に無電極部が形成されていない部分を音響的に見て有効領域として機能させ、上下いずれかが無電極となった部分を音響的に見て無効領域又は低減された領域として機能させることにより、エレベーション方向についての開口が制御(あるいは重み付けが制御)される。
特許第3662836号公報
ところで、上記のような超音波探触子では、電極と無電極部との間に段差が生じていた。そのため、電極上に超音波探触子の他の部材を加圧接着した時に、圧力が振動子に均等に加わらず、振動子に割れ等の損傷が発生する虞があった。
そこで、本発明の目的は、電極上に超音波探触子の他の部材を加圧接着しても、振動子に割れ等の損傷が発生することを抑制する超音波探触子及びその製造方法を提供することにある。
本発明の超音波探触子は、振動子本体部と、前記振動子本体部の一面に設けられる第1電極と、前記振動子本体部のもう一方の面に設けられる第2電極と、前記振動子本体部の一面及びもう一方の面の側辺部に形成される無電極部と、を有する振動子を含み、前記一方の側辺部の無電極部には、前記第1電極と同じ厚みであり、前記第1電極と電気的に非導通の第1スペーサが形成され、前記もう一方の側辺部の無電極部には、前記第2電極と同じ厚みであり、前記第2電極と電気的に非導通の第2スペーサが形成される
また、前記超音波探触子において、前記第1スペーサと前記第1電極とは同じ材質であり、前記第2スペーサと前記第2電極とは同じ材質であることが好ましい。
また、前記超音波探触子において、前記第1スペーサ及び前記第2スペーサの一方の辺は、前記振動子本体部の側辺部の端部まで存在していることが好ましい。
また、本発明の超音波探触子の製造方法であって、振動子本体部と、前記振動子本体部の一面に設けられる第1電極と、前記振動子本体部のもう一方の面に設けられる第2電極と、前記振動子本体部の一面及びもう一方の面の側辺部のうち少なくともいずれか一方の側辺部に形成される無電極部と、を有し、前記無電極部には、前記第1電極及び前記第2電極と同じ厚みであって、前記第1電極及び前記第2電極と電気的に非導通のスペーサが形成されている振動子を用意し、前記第1電極及び前記第2電極上に超音波探触子の他の部材を加圧接着する。
本発明によれば、電極上に超音波探触子の他の部材を加圧接着しても、振動子に割れ等の損傷が発生することを抑制することができる。
本実施形態に係る超音波探触子の製造方法の一例を説明するための図である。 (A)は、第1電極側から見た振動子の構成の一例を示す模式上面図であり、(B)は、第2電極側から見た振動子の構成の一例を示す模式上面図である。 (A)は、第1電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図であり、(B)は、第2電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図である。 (A)は、第1電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図であり、(B)は、第2電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図である。 (A)は、実施例2における超音波探触子の出力波シュミレイション実験の結果を示す図であり、(B)は、比較例における超音波探触子の出力波シュミレイション実験の結果を示す図である。 従来の超音波探触子の製造方法を説明するための図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本実施形態に係る超音波探触子の製造方法の一例を説明するための図であって、本実施形態の超音波探触子の主要構成の一例が示されている。図1に示すように、超音波探触子1は、振動子本体10と振動子本体10の上面(一面)及び下面(もう一方の面)に形成された第1電極12及び第2電極14とを含む振動子16と、第2電極14上(振動子16の下面側)に設けられるバッキング層18と、第1電極12上(振動子16の上面側)に設けられる整合層20と、整合層20上に設けられる音響レンズ(不図示)と、を備える。第2電極14には、後述する無電極部22b側の側辺部とは反対側の側辺部にフレキシブル回路基板(FPC)26が接続され、第1電極12には、後述する無電極部22a側の側辺部とは反対側の側辺部にリード線等の信号線(不図示)が接続される。
振動子16は超音波の送受信を行うことができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、圧電現象を用いた振動子、光の共振を用いた振動子、容量の変化を用いた振動子等が挙げられる。なお、本実施形態では、圧電現象を用いた振動子を例として、以下説明する。
図2(A)は、第1電極側から見た振動子の構成の一例を示す模式上面図であり、図2(B)は、第2電極側から見た振動子の構成の一例を示す模式上面図である。振動子本体10は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料等で構成されている。振動子本体10は、圧電板等の単板であってもよいが、電子セクタ捜査による開口制御を行うことができる点で、図示されるように、アレイ方向(X方向)に沿って配列された複数の振動子素子10aにより構成されていることが好ましく、具体的には圧電板等をカッティング(ダイシング)することによって、複数の圧電素子(振動子素子10a)が形成される。
第1電極12及び第2電極14の双方又は一方は、振動子素子10aごとに切断される。例えば、第1電極12がグランド電極として機能する場合、第1電極12は振動子素子10aごとに設けられた電極要素12aによって構成されており、各電極要素12aは相互に一体化される。一方、第2電極14がシグナル電極として機能する場合、振動子素子10aごとに設けられた複数の電極要素14aによって構成され、それぞれ電気的に分離されている。
また、振動子16は、振動子本体10の上面及び下面双方の側辺部に形成される無電極部(22a,22b)を備える。詳細は後述するが、振動子16に音圧レベルの重み付けを付与することができる点で、第1電極12及び第2電極14が反転対称の関係となるように無電極部(22a,22b)が形成されることが好ましい。すなわち、図2(A),(B)に示すように、振動子本体10の上面側の無電極部22aがアレイ方向(X方向)に沿った振動子本体10の一方の側辺部に形成される場合、振動子本体10の下面側の無電極部22bは、振動子本体10の上面側の無電極部22aが形成される側辺部とは反対側の側辺部に形成されることが好ましい。本実施形態では、振動子本体10の上面及び下面双方の側辺部に無電極部が(22a,22b)形成されているが、これに制限されるものではなく、振動子本体10の上面又は下面一方の側辺部に無電極部が形成される場合も含まれる。通常、無電極部は、振動子16に音圧レベルの重み付けを付与する点で、アレイ方向に沿った振動子本体10の側辺部に形成されるが、必ずしもこれに制限されるものではなく、無電極部は、エレベーション方向(Y方向)に沿った振動子本体10の側辺部に形成されてもよい。すなわち、無電極部は、振動子本体10の上面及び下面の側辺部のうち少なくともいずれか一方の側辺部に形成されるものである。
そして、無電極部22aには、第1電極12と同じ厚みであって、第1電極12と電気的に非導通のスペーサ24aが設けられ、無電極部22bには、第2電極14と同じ厚みであって、第2電極14と電気的に非導通のスペーサ24bが設けられる。
そして、このような構成の振動子16の第1電極12及び第2電極14に所定の電圧が印加されると、振動子本体10が振動し、超音波探触子1から所望の超音波が放射される。
また、上記構成の振動子16に対しては、例えば電子セクタ捜査が適用されることが好ましい。すなわち、送受信開口内の振動子素子10a群の全体又は一部を利用して送信ビーム及び受信ビームが形成される。例えば、診断距離あるいはフォーカス点が深い場合には、振動子素子10a群の全体を利用して送信ビーム及び受信ビームが形成され、診断距離あるいはフォーカス点が浅い場合には、振動子素子10a群の一部を利用して送信ビーム及び受信ビームが形成される。
また、本実施形態では、第1電極12及び第2電極14が反転対称の関係となるように無電極部(22a,22b)が形成されているため、振動子16の中央部における音圧レベルを高く、無電極部(22a,22b)が形成された側辺部における音圧レベルを低く又は零にして、エレベーション方向(Y方向)の重み付けが施されている。なお、本実施形態の無電極部(22a,22b)に形成されるスペーサ(24a,24b)は、第1電極12又は第2電極14と電気的に非導通であるため、このような振動子16に付与される機能が損なわれることはない。
次に、超音波探触子1の製造方法について説明する。超音波探触子1の製造方法において、振動子16に超音波探触子1の他の部材を設置する場合、例えば、図1に示すように第2電極14上(振動子16の下面側)にバッキング層18を設置する場合、第1電極12上(振動子16の上面側)に整合層20を設置する場合、振動子16の下面側とバッキング層18との間、振動子16の上面側と整合層20との間に接着剤を流し込み、加圧接着される。
図6は、従来の超音波探触子の製造方法を説明するための図であって、従来の超音波探触子の要部構成が示されている。図6に示す従来の超音波探触子2は、無電極部(28a,28b)にスペーサが形成されていないこと以外は、図1に示す本実施形態の超音波探触子1と同様の構成である(同様の構成については同一の符号を付している)。図6に示すように、従来の超音波探触子2には、無電極部(28a,28b)にスペーサが形成されていないため、振動子30と他の部材(バッキング層18、整合層20等)とを加圧接着する際、無電極部(28a,28b)は圧力の掛からない空間となる。このように、圧力の掛からない空間が存在すると、加圧接着の際、振動子30の上面側又は下面側には均一に圧力が掛からないため、振動子本体10や電極に割れ等が発生し易くなる。
しかし、本実施形態では、図1に示すように、振動子16と他の部材(バッキング層18、整合層20等)とを加圧接着する際、圧力の掛からない空間(無電極部22a,22b)の一部には、第1電極12及び第2電極14と同じ厚みのスペーサ(24a,24b)が存在しているため、振動子16の上面側又は下面側にはほぼ均一に圧力が掛かり、振動子本体10や電極等の割れの発生を抑制することができる。ここで、電極と同じ厚みとは、加圧接着前のスペーサが電極より大きな厚みを有する場合でも、加圧接着した際に電極と同じ厚みに圧縮される場合も含まれる。
無電極部(22a,22b)に形成されるスペーサ(24a,24b)の材質は、加圧接着した際に破壊する虞のないものでれば、金属、樹脂、ゴム等、特に制限されるものではないが、スペーサ(24a,24b)の形成が容易である点で、電極と同じ材質であることが好ましい。例えば、振動子本体10の両面全体に銅箔、銀箔等の金属箔を貼り付けた後、電極とスペーサ(24a,24b)との間に所定の間隔が空くように、アレイ方向に沿って金属箔を所定幅切り取り(振動子本体10を露出させる)、電極と、電極と同じ材質のスペーサ(24a,24b)とを形成する。また、例えば、電極とスペーサ(24a,24b)との間に所定の間隔が空くように、銅粒子、銀粒子等の金属粉を含むペーストをパターン印刷(塗布)して、電極と、電極と同じ材質のスペーサ(24a,24b)とを形成する。
また、スペーサ(24a,24b)の材質にエポキシ等の樹脂、シリコン等のゴム等の絶縁性の材質を用いる場合には、電極とスペーサ(24a,24b)の非導通は確保されるため、電極とスペーサ(24a,24b)との間に所定の間隔を空けることなく、電極とスペーサ(24a,24b)を隣接させてもよい。樹脂、ゴム等の絶縁性の材質のスペーサを用いる場合には、例えば、振動子本体10の両面全体に銅箔、銀箔等の金属箔を貼り付けた後、アレイ方向に沿って金属箔を所定幅切り取って、無電極部(22a,22b)を形成した後に、無電極部(22a,22b)上に樹脂、ゴム等の絶縁性の材質のスペーサを貼り付ける。また、例えば、無電極部(22a,22b)以外の振動子本体10に、銅粒子、銀粒子等の金属粉を含むペーストをパターン印刷(塗布)した後に、無電極部(22a,22b)上に樹脂、ゴム等の絶縁性の材質のスペーサを貼り付ける等でもよい。
図3(A)は、第1電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図であり、図3(B)は、第2電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図である。第1電極12はグランド電極として機能するものであり、その第1電極12は振動子素子10aごとに設けられた電極要素12aによって構成されているが、各電極要素12aは相互に一体化されている。図3(A)に示すように、第1電極12を構成する電極要素12aの一方端(無電極部22a側)は、先細に形成され、電極要素12aの他方端(無電極部22a側と反対側)は、幅広のままとされている。また、第2電極14はシグナル電極として機能するものであり、その第2電極14は振動子素子10aごとに設けられた複数の電極要素14aによって構成され、それぞれ電気的に分離されている。図3(B)に示すように、電極要素14aの一方端(無電極部22b側と反対側)は幅広のままとされており、電極要素14aの他方端(無電極部22b側)は先細に形成されている。
また、振動子本体10の上面及び下面双方の側辺部には、第1電極12及び第2電極14が反転対称の関係となるように無電極部(22a,22b)が形成されている。すなわち、図3(A),(B)に示す振動子16では、第1電極12の電極要素12aにおける先細の一方端は、振動子本体10を介して第2電極14の電極要素14aにおける幅広の一方端が対応し、第1電極12の電極要素12aにおける幅広の他方端は、振動子本体10を介して第2電極14の電極要素14aにおける先細の他方端が対応する。このような構成により、電極要素(12a,14a)の先細形状の部位における音圧レベルを低下させることができる。すなわち、エレベーション方向(Y方向)に沿って中央部から両端部にかけて除々に音圧レベルを下げることが可能となる。
また、無電極部22aには、第1電極12と同じ厚みであって、第1電極12と電気的に非導通のスペーサ24aが設けられ、無電極部22bには、第2電極14と同じ厚みであって、第2電極14と電気的に非導通のスペーサ24bが設けられている。
また、図3(A),(B)に示すスペーサ(24a,24b)は、電極と反対側のスペーサ(24a,24b)の側辺部が、振動子本体10の一方の側辺部の端部まで存在している。加圧接着の際に振動子16にほぼ均一に圧力が掛かり、振動子16の損傷をより確実に防ぐことができる点で、電極と反対側のスペーサ(24a,24b)の側辺部は、図2に示すような振動子本体10の一方の側辺部の端部まで存在していないものより、図3に示すような振動子本体10の一方の側辺部の端部まで存在している方が好ましい。
図4(A)は、第1電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図であり、図4(B)は、第2電極側から見た振動子の構成の他の一例を示す模式上面図である。図4に示す第1電極12及び第2電極14の形状は、図3に示す第1電極12及び第2電極14の形状と同様であり、その説明を省略する。
図4に示すスペーサ(24a,24b)は、電極側のスペーサ(24a,24b)の側辺部の形状が、電極の側辺部の形状に沿ったものである。すなわち、電極側のスペーサ(24a,24b)の側辺部は、多数の三角形を連結させたようなギザギザの形態を有しており、電極の側辺部の形状に沿うように配置されている。なお、図2に示すスペーサ(24a,24b)も電極側のスペーサ(24a,24b)の側辺部の形状が、電極の側辺部の形状に沿った形となっている。このように、電極側のスペーサ(24a,24b)の側辺部の形状を電極の側辺部の形状に沿った形にすることにより、加圧接着の際に、圧力の掛からない無電極部(22a,22b)の空間を効率的にスペーサ(24a,24b)で埋めることができるため、加圧接着の際に振動子16にほぼ均一に圧力が掛かり、振動子16の損傷をより確実に防ぐことができる。
以上のように、加圧接着の際に、圧力の掛からない無電極部(22a,22b)に、電極と同じ厚みであって、電極と非導通のスペーサ(24a,24b)を設けることにより、加圧接着の際に振動子16に均一に圧力が掛かり、振動子16の損傷を抑制することができる。
さらに、超音波探触子の超音波の送受信時においては、無電極部(22a,22b)の空間を埋めるスペーサ(24a,24b)が、振動子16の振動を抑制するスタビライザの機能を果たす。したがって、超音波の送信時に、超音波の出力波を送受信開口から正面方向へ均等に伝えることができるため、S/N比の向上や他方向からのノイズの受信を抑制することができ、高品質の画像を得ることが可能となる。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1では、図3に示す振動子16を用意し、該振動子16の第1電極上に整合層、第2電極上にバッキング層を加圧接着して、図1に示すような超音波探触子1を製造した。実施例1における加圧接着時の圧力は数kg程度とした。
そして、超音波探触子製造後、超音波探触子を分解して、振動子を観察したところ、割れ等の損傷は観察されなかった。
図5(A)は、実施例2における超音波探触子の出力波シュミレイション実験の結果を示す図である。実施例2では、図1に示す超音波探触子1及び図3に示す振動子16を用いた。出力波シュミレイション実験では、実施例2の超音波探触子を図5(A)の右側の図の通りに設置し、PZFlexシュミレータを使用して、出力波シュミレイション実験を行った。
(比較例)
図5(B)は、比較例における超音波探触子の出力波シュミレイション実験の結果を示す図である。比較例では、図6に示す超音波探触子2(スペーサを設置していない振動子を備えている)を用いた。但し、電極の形状は、図3に示す電極の形状である。出力波シュミレイション実験では、比較例の超音波探触子を図5(B)の右側の図の通りに設置し、PZFlexシュミレータを使用して、出力波シュミレイション実験を行った。
図5(A)及び(B)の左側の図は、超音波送信時の出力波の波面が表されている。図5(A)の左側の図から分かるように、スペーサを備える実施例2の超音波探触子では、超音波送信時の出力波の波面が正面方向(図において左側)へ均等に伝わっていた。これは、無電極部の空間を埋めるスペーサが、振動子の振動を抑制するスタビライザの機能を果したためと考えられる。一方、図5(B)の左側の図から分かるように、スペーサを設置していない比較例の超音波探触子では、超音波送信時の出力波の波面が正面方向へ(図において左側)均等に伝わらず、斜め方向に伝播することが分かった。比較例では、無電極部の空間を埋めるスペーサが存在していないため、振動子の振動が実施例より激しく起こっているためと考えられる。
実施例2のように、超音波の出力波を正面方向へ均等に伝えることができれば、S/N比の向上や他方向からのノイズの受信を抑制することができるため、高品質の画像を得ることが可能である。
1,2 超音波探触子、10 振動子本体、10a 振動子素子、12 第1電極、12a,14a 電極要素、14 第2電極、16,30 振動子、18 バッキング層、20整合層、22a,22b,28a,28b 無電極部、24a,24b スペーサ、26フレキシブル回路基板。

Claims (4)

  1. 振動子本体部と、前記振動子本体部の一面に設けられる第1電極と、前記振動子本体部のもう一方の面に設けられる第2電極と、前記振動子本体部の一面及びもう一方の面の側辺部に形成される無電極部と、を有する振動子を含み、
    前記一方の側辺部の無電極部には、前記第1電極と同じ厚みであり、前記第1電極と電気的に非導通の第1スペーサが形成され、前記もう一方の側辺部の無電極部には、前記第2電極と同じ厚みであり、前記第2電極と電気的に非導通の第2スペーサが形成されることを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記第1スペーサと前記第1電極とは同じ材質であり、前記第2スペーサと前記第2電極とは同じ材質であることを特徴とする請求項1記載の超音波探触子。
  3. 前記第1スペーサ及び前記第2スペーサの一方の辺は、前記振動子本体部の側辺部の端部まで存在していることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波探触子。
  4. 振動子本体部と、前記振動子本体部の一面に設けられる第1電極と、前記振動子本体部のもう一方の面に設けられる第2電極と、前記振動子本体部の一面及びもう一方の面の側辺部のうち少なくともいずれか一方の側辺部に形成される無電極部と、を有し、前記無電極部には、前記第1電極又は前記第2電極と同じ厚みであって、前記第1電極又は前記第2電極と電気的に非導通のスペーサが形成されている振動子を用意し、前記第1電極上及び前記第2電極上に超音波探触子の他の部材を加圧接着することを特徴とする超音波探触子の製造方法。
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