JP5486418B2 - カーテンウォール - Google Patents
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Description
前記空気導入部は前記枠体の下端部に設けられていてもよい。
このような構成とすると、中空層を取り囲む部材である枠体に空気導入部を設けるので、空気導入部と中空層との間に空気を導入するために別部材(通気パイプなど)が不要である。
本発明の実施形態1を図1〜図4によって説明する。以下の説明において上下方向は各図に基づくものとし、図2〜図4における左側は室外側、右側は室内側を意味する。なお、図1は、室内側からみたカーテンウォール1の一部を示す図である。
本実施形態のカーテンウォール1は、建物の外装部に取り付けられるものであり、図1に示すように、複数個のカーテンウォールユニット10を上下方向ならびに左右方向に並べて配置した状態で建物躯体2に取り付けられる。
本実施形態において、スパンドレル部15の枠体17に設けた空気導入孔18から中空層16に導入された空気は、図4に示すように、上方に移動して、PC版11のC字部13に設けた第2の通気路33の通気パイプ34内を通り、第1の通気路31に入る。第1の通気路31にはパッキン32が取り付けられているので、第1の通気路31に移動した空気は、室内側には移動せずに室外側へ移動し、ひさし部12の突出端12Aに設けた目地部30の排気筒35を介して建物外部に排気される。
本実施形態においては、枠体17に中空層16内に空気を導入する空気導入孔18を形成し、空気導入孔18よりも上側に設けられた目地部30の排気筒35を介して中空層16内の空気が排出されるので、空気導入孔18と目地部30の排気筒35には高低差がある。また、枠体17に中空層16内に空気を導入する空気導入孔18を形成し、枠体17とは別部材であるPC版11に設けた目地部30を介して中空層16内の空気が排出されるので、同じ部材に空気導入孔18と排気構造35とを設けた場合よりも、圧力差が大きい。つまり、本実施形態によれば、スパンドレル部15の中空層16の空気が滞留せずに移動する。
したがって、本実施形態によれば、煩雑な作業を必要とせずにスパンドレル部15のガラスパネル19の結露を防止できるカーテンウォール1を提供することができるのである。
次に、本発明の実施形態2を図5によって説明する。
本実施形態のカーテンウォール71は、PC版81の室外側の面81Aにひさし部12がない点および目地部90をオープンジョイントで構成したという点で実施形態1と相違する。実施形態1と同様の構成には同じ符号を付し重複する説明は省略する。
カーテンウォールユニット80の上端において、PC版81には、C字状をなすC字部83が形成されている。このC字部83が形成されている部分は、スパンドレル部85に相当する部分である。
本実施形態において、C字部83の枠体87に設けた空気導入孔88(空気導入部88)から中空層86に導入された空気は、図5に示すように、上方に移動して、PC版81の第4の通気路93の通気パイプ94内を通り、第3の通気路91に入る。第3の通気路91にはパッキン32が取り付けられているので、第4の通気路93から第3の通気路91に移動した空気は、室内側には移動せずに室外側へ移動し、目地部90を介して建物外部に排気される。
本実施形態によれば、実施形態1と同様に、空気導入孔88と排気構造を有する目地部90とは高低差がある。枠体87の下端部に設けた空気導入孔88から導入された空気が中空層86において暖められた場合に、暖められた空気が中空層86のに滞留せずに上方へ円滑に移動し排出されるから、スパンドレル部85のガラスパネル89結露を防止することができる。
したがって、本実施形態によれば、煩雑な作業を必要とせずにスパンドレル部85のガラスパネル89の結露を防止できるカーテンウォール71を提供することができるのである。
次に、本発明の実施形態3を図6〜図8によって説明する。
本実施形態のカーテンウォール100は、図6における左右方向に隣り合うカーテンウォールユニット110,110の間に形成された縦目地111に室外の空気を導入する空気導入部111Bを設けた点で実施形態2と相違する。上記実施形態2と同様の構成には同じ符号を付し重複する説明は省略する。
本実施形態において、縦目地111に設けた空気導入部111Bから導入された空気は、第5の通気路111Aを室内側へ移動する。第5の通気路111Aにはパッキン114が取り付けられているので、第5の通気路111Aを移動してきた空気はパッキン114よりも室内側へは移動せず、第6の通気路112に移動する(図8を参照)。
本実施形態によれば、実施形態1と同様に、空気導入部111Bと排気構造を有する目地部90とは高低差があり、スパンドレル部85の中空層86の空気が滞留せずに上方へ移動するから、スパンドレル部85のガラスパネル89の結露を防止することができる。
また、本実施形態によれば、目地部90(排気構造)と空気導入部111Bはともに室外側に配されており、暖房加湿による室内の湿度の影響を受けにくく、室内空気の流入がないので結露発生の問題が生じ難い。その結果、室内外の温度差がある場合でも空気導入部111Bや目地部90(排気構造)を開閉する必要はない。
したがって、本実施形態によっても、煩雑な作業を必要とせずにスパンドレル部85のガラスパネル89の結露を防止できるカーテンウォール100を提供することができるのである。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1〜3では、外側から、スパンドレル部に取り付けられた枠体の全体が見えるものを示したが、例えば、図9に示すように、枠体87Aの上部がPC版81内に収められている構成としてもよい。なお、図9に示すカーテンウォール120は、上述以外の構成は実施形態3のカーテンウォールとおおむね同様である。
(2)上記実施形態1では、隣接領域にひさし部を設けたPC版と、シーリング材を充てんした構成の目地部とを備えるものを示したが、目地部をオープンジョイントで構成したものとしてもよい。
(3)上記実施形態では、通気パイプを取り付けた通気路を備えるものを示したが、通気パイプが取り付けられていない通気路のみを備えるものであってもよい。
(4)上記実施形態では、カーテンウォールユニットの上端においてPC版が室外に露出した部分が形成されているものを示したが、上下方向の全域にわたって、ガラスパネルを内側に配置した枠体が取り付けられているカーテンウォールであってもよい。このような構成とすると、外観の美しい建物とすることができ、意匠上好ましい。
10,80,110…カーテンウォールユニット
11,81…プレキャストコンクリートパネル(PC版)
12,82…隣接領域
14,84…枠体取付領域
15,85…スパンドレル部
16,86…中空層
17,87…(スパンドレル部の)枠体
18,88…空気導入孔(空気導入部)
19,89…(スパンドレル部の)ガラスパネル
20…窓部
21…(窓部の)枠体
22…(窓部の)ガラスパネル
30…目地部
30A,90A…目地部の下端部
31…第1の通気路(通気路)
33…第2の通気路(通気路)
34,94…通気パイプ(通気筒)
34A,94A…通気パイプ(通気筒)の上端
35 排気筒(排気構造)
90…目地部(排気構造)
111…縦目地
111B…空気導入部
Claims (4)
- ガラスパネルを内側に配置した枠体、および前記ガラスパネルとの間に間隔をあけて前記枠体を室外側の面に取り付けたプレキャストコンクリートパネルを有するスパンドレル部と、ガラスパネルを取り付けた窓部と、を備えるカーテンウォールであって、
前記プレキャストコンクリートパネルの前記枠体を取り付けた枠体取付領域と隣接する隣接領域あるいは前記枠体取付領域と前記隣接領域との間には、目地部が形成され、
前記プレキャストコンクリートパネルには、前記ガラスパネルと前記枠体と前記プレキャストコンクリートパネルとに囲まれてなる中空層の空気を前記目地部に通気する通気路が形成され、
前記目地部は前記通気路の空気を室外に排出する排気構造を有し、
前記排気構造よりも下側に、室外の空気を前記中空層に導入可能な空気導入部が設けられていることを特徴とするカーテンウォール。 - 前記空気導入部は前記枠体の下端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカーテンウォール。
- 前記通気路には筒状の通気筒が取り付けられ、前記通気筒の上端は前記目地部の下端部よりも高い位置に配されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカーテンウォール。
- 前記目地部をオープンジョイントで構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のカーテンウォール。
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