JP5485882B2 - 大きいセルサイズおよび高いフィラー量を有する閉鎖セル発泡体 - Google Patents

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Description

相互参照の明示
本件は、米国仮出願第60/958,232号(2007年7月3日出願)の利益を主張する。
発明の背景
発明の分野
本発明は、熱可塑性ポリマー発泡体およびこのような発泡体の製造方法に関する。
関連技術の説明
フィラーは、ポリマー発泡体配合物中の発泡剤のための成核剤として働く。成核剤は発泡プロセスにおいてセル形成をもたらす。発泡中に発泡性組成物中に存在する成核部位がより多いと、最終発泡体中に存在するセルがより多くなり、そして発泡体中の平均セルサイズがより小さくなる。従って、フィラーは、小さい(0.15ミリメートル(mm)未満)の平均セルサイズを有するポリマー発泡体を製造するために有用である。フィラーはまた、開放セル構造を特に低い発泡体密度で形成する可能性を増大させる。
フィラーは、断熱性の発泡体(例えば熱伝導性を低減させるための)において使用するために望ましい可能性がある。赤外減衰剤(例えばカーボンブラック、グラファイト、二酸化チタンおよび金属粒子)は、発泡体構造中に組込まれた場合に発泡剤に亘る熱伝導性の低減に役立つことができる。
しかし、断熱性の発泡体は、比較的大きい平均セルサイズ(約0.15mm超)を有することによる利点を有する。約0.1ミリメートル未満のセルサイズは、赤外線に対して透過性である傾向がある。従って、フィラー(例えば赤外減衰剤)は、赤外透過を阻害するためのこれらの能力について望ましい一方で、これらは、セルサイズの低下の原因となることによりこれらの絶縁性の寄与を妨げる傾向がある。
米国特許(USP)第5,244,927号は、ポリスチレン発泡体中のセルサイズを増大させるために水を発泡剤として使用することを教示する。しかし、ポリスチレン発泡体中で水を使用することは、発泡体中に二峰型のセルサイズ分布を生じさせることが公知である。米国特許第5,240,968号および米国特許第5,210,105号の両者は、カーボンブラックを含有し、水とともにブローして二峰型セルサイズ分布を実現するポリスチレン発泡体を開示する。水はまた、ポリスチレンの水溶解度を超える濃度で使用した場合に発泡体中にブローホール(「ピンホール」としても公知)を生じさせることが公知である。ブローホール(または「ピンホール」)は、複数セル径のサイズの肉眼で容易に観察されるボイドである。ブローホールは、しばしば、発泡プロセスにおいて発泡剤が発泡体表面を経て急速に噴出するのに従い、不所望の不規則な発泡体表面の原因となる。従って、当業者は、二峰型のセルサイズ分布を実現することは、発泡剤として水を含むことによってブローホールの存在の危険をおかすことを予測するであろう。赤外線を反射するセルの数を最大化するために、セルサイズ0.15mm以上の単峰型のセルサイズ分布は、断熱性発泡体のための二峰型セルサイズ分布よりも望ましい。
断熱性の発泡体はまた、低密度(約64キログラム毎立方メートル(kg/m3)未満)および閉鎖セル構造(30%未満の開放セル量)を有することによる利点を有する。発泡体の密度を低減させることは、ポリマー成分(これを経て熱エネルギーが発泡体の一方側から発泡体の反対側に移動する)を低減させる。閉鎖セル構造はまた、セル間のガス運搬を阻害し;これによりセル間のエネルギー移動を阻害するセル壁を有する。不運にもフィラーは高密度開放セル構造の形成に寄与する。
該量を最大化できることは望ましく、そしてこれにより、フィラーによる利点が得られる一方、大きいセルサイズ(0.15mm以上)、密度64kg/m3未満、および単峰型閉鎖セル構造がポリマー発泡体においてなお得られる。赤外減衰剤をフィラーとして用いてこのような発泡体を実現すること、および密度64kg/m3以下を実現することは、例えば、抜群の断熱特性を有するポリマー発泡体を得るために特に望ましい。
発明の簡単な要約
本発明は、ポリスチレンよりも大きい水溶解度を有するポリマーを用いて発泡体(foam)を製造するという発見の結果であり、驚くべきことに、高濃度のフィラーを含有する、大きいセルサイズ(0.15ミリメートル以上)、密度64kg/m3未満(更に48kg/m3以下)および閉鎖セル(30%未満の開放セル量)の単峰型セル構造の発泡体の製造を、発泡剤(blowing agent)としての水を増大させることにより、ブローホールまたは多峰型セルサイズ分布を生じさせることなく、そして高レベルのフィラーの不利益なく利点を得つつ、可能にする。
第1の側面において、本発明は、1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーおよび1種以上のフィラーを含む押出ポリマー発泡体であって、該1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーが、ポリマー発泡体中の全ポリマー成分の70質量パーセント以上を構成し、任意のハロゲン化ポリマーの質量基準で20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、130℃および101キロパスカルで熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル超の水溶解度を有し、そしてここに定義する複数のセルを有し、ポリマー発泡体が:(a)ASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の開放セル量;(b)発泡体質量基準で0.5質量パーセント以上のフィラー;(c)ASTM法D−3756に従った平均セルサイズ0.15ミリメートル以上;(d)ASTM法D1622に従った立方メートル当たりの密度64キログラム未満;および(e)単峰型セルサイズ分布を有する、押出ポリマー発泡体である。
第1の側面の好ましい態様は、以下の追加の特徴のうち1つ以上を包含する:発泡体は少なくとも1つの主表面で該主表面の任意の200平方センチメートルの部分の少なくとも98%がランダムな実質的な欠陥を有さないこと;熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーの多分散性が2.5未満であること;フィラーが無機フィラーであること;フィラーが発泡体質量基準での濃度1質量パーセント以上で存在すること;フィラーが発泡体質量基準での濃度5質量パーセント以上で存在すること;フィラーの平均粒子サイズが、粒子の最小寸法で1マイクロメートル以下および全寸法で1ミリメートル以下であること:1〜6個の炭素を有する任意のアルコールまたはエーテルを含まないこと;そして塩素化発泡剤を含まないこと。
第2の側面において、本発明は、押出熱可塑性ポリマー発泡体を製造する方法であって:(a)(i)1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物であって、該1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーが、発泡性組成物中の全ポリマーの少なくとも70質量パーセントを構成し、ハロゲン化ポリマーの質量基準で20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、そして130℃および101キロパスカルで熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル超の水溶解度を有する熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物;(ii)ポリマー組成物質量基準で0.5質量パーセント以上のフィラー;ならびに(iii)発泡性組成物のキログラム当たり0.9モル以上の発泡剤組成物であって発泡性組成物中の総量がポリマー組成物の水溶解度以下である水を含む発泡剤組成物;を含む発泡性組成物を押出機内に準備すること;ならびに(b)該発泡性組成物を、ASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の開放セル量、およびASTM法D−3756に従った平均セルサイズ0.15ミリメートル以上、およびASTM法D1622に従った立方メートル当たりの密度64キログラム未満を有するポリマー発泡体に膨張させること;を含む、方法である。
第2の側面の好ましい態様は、以下の追加の特徴の1つ以上を包含する:1種以上のアルケニル芳香族ポリマーの多分散性が2.5未満であること;1種以上のアルケニル芳香族ポリマーの重量平均分子量が端点を含み50,000〜200,000グラム毎モルであること;フィラーが無機であること;フィラーがポリマー組成物質量基準での濃度1質量パーセント以上で存在すること;フィラーがポリマー組成物質量基準での濃度5質量パーセント以上で存在すること;フィラーの平均粒子サイズが、粒子の最小寸法で1マイクロメートル以下および全寸法で1ミリメートル以下であること;発泡剤が1〜6個の炭素を有する任意のアルコールおよびエーテルを含まないこと;発泡剤組成物が塩素不含有フッ素化発泡剤を含有すること;および発泡剤組成物が塩素化発泡剤を含まないこと。
本発明の発泡体は、断熱体として特に有用である。
発明の詳細な説明
ポリマー発泡体
本発明のポリマー発泡体は、押出熱可塑性ポリマー発泡体である。押出熱可塑性ポリマー発泡体は、概略均一なポリマー組成を有し、これはセルを規定するセル壁(ポリマー組成物間の、ポリマー組成物を有さない空間)として働く。押出発泡体構造は、例えば膨張「ビーズ」発泡体構造とは別のものである。膨張ビーズ発泡体構造は、ポリマー発泡体構造内の発泡体セルの群を包囲する発泡体構造全体に亘るビーズスキンを含有する。ビーズスキンは、ポリマーの比較的高密度な壁(発泡体構造に膨張する前のビーズシェルに対応する他のセル壁と比べて)である。ビーズシェルは、成形中に融合して、発泡体全体に亘って広がる融合したビーズスキンネットワークを有する複数の膨張した発泡体ビーズの発泡体を形成する。ビーズ発泡体は、融合ビーズスキンネットワークに沿って砕けやすい傾向がある。押出発泡体構造は、ビーズスキンを含まず、そしてこれによりビーズ発泡体よりも砕けやすさが小さい傾向がある。押出発泡体は、望ましくは、発泡体全体に亘って比較的均一なセル壁厚みを有する。とりわけ、融合した「ストランド」発泡体、ポリマー発泡体の融合した押出ストランドの発泡体は、押出し発泡体の種類である。これらは、セルの群を全体的に包囲するビーズスキンを有さないからである。
本発明のポリマー発泡体は、1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー(本明細書で単純化のために「ポリマー組成物」は、特記がない限り「1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー」を意味する)、1種以上のフィラー、および任意に、1種以上の追加の添加剤を含む。
ポリマー組成物は、ハロゲンを含有するポリマーの質量基準で20質量パーセント(wt%)未満の共有結合しているハロゲンを含有するアルケニル芳香族ポリマーを含有する。ハロゲンを含有するポリマーの質量基準で20wt%超以上の共有結合しているハロゲンを有するアルケニル芳香族ポリマーは本教示で「追加の添加剤」と考えられ、そしてポリマー組成物特性に対するこれらの効果はポリマー組成物の特徴付けに包含されない。
ポリマー組成物は、摂氏約130度および約101キロパスカル(1気圧)圧の条件で、0.09モル毎キログラム(mol/kg)超、好ましくは0.15mol/kg以上、より好ましくは0.20mol/kg以上、更により好ましくは0.25mol/kg以上、および典型的には2.2mol/kg以下の水溶解度を有する。mol/kgの値は熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物のキログラム当たりである。
ポリマー組成物は、ポリマー発泡体中の全ポリマー成分の(すなわちポリマー発泡体中の全ポリマーの質量基準で)、70質量パーセント(wt%)以上、好ましくは80wt%以上を構成し、または90wt%以上または更に100wt%を構成できる。
ポリスチレンホモポリマーは、摂氏130度(℃)および101キロパスカル(KPa)圧で水溶解度約0.09mol/kgを有する。従って、ポリマー組成物は、同じ温度および圧力でポリスチレンホモポリマーよりも大きい水溶解度を有する。ポリスチレンホモポリマーよりも高い水溶解度を有するポリマーを用いることの利点は、本発明の方法が、ポリスチレンホモポリマーで可能であるよりも多くの水(したがって、より理想的な環境にやさしい発泡剤)を発泡剤において採用でき、一方、単峰型セルサイズ分布および良好な表面品質を更に実現できることである。
ポリマー組成物は、ポリマー構造中に重合した複数のアルケニル芳香族モノマー単位を含有する。好適なアルケニル芳香族モノマー単位としては、スチレン(ビニルベンゼン)、アルファ−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンおよびブロモスチレンが挙げられる。
好適なポリマー組成物としては、アルケニル芳香族モノマー単位のホモポリマー、アルケニル芳香族モノマー単位を含有するコポリマー(グラフトおよび共重合コポリマーの両者)ならびにそのようなホモポリマーのブレンド物および/または、アルケニル芳香族ポリマーであってもなくてもよい混和性ポリマーとのコポリマー(アルケニル芳香族ポリマー組成物が少なくとも50質量パーセント(wt%)の1種以上のアルケニル芳香族ポリマーを含むことを条件に)が挙げられる。「コポリマー」としては、ランダムコポリマー、交互コポリマーおよびブロックコポリマーが挙げられる。「コポリマー」は直鎖および分岐鎖であることができる。
130℃および101kPaで0.09mol/kg超の水溶解度を実現するために、ポリマー組成物は、アルケニル芳香族モノマーと共重合した場合にポリスチレンホモポリマーよりも大きい水溶解度を与えるモノマー単位を含有するのがよい。これは、ポリマー組成物が完全にポリスチレンホモポリマーからなるものではないことを意味する。アルケニル芳香族モノマーと共重合した場合にどのモノマー単位がこの結果を実現するのかは当業者が容易に決定できる。スチレンと共重合した場合にスチレン系ポリマーの水溶解度を改良する好適な共重合可能なモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、ビニルアセテートおよびブタジエンが挙げられる。
スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN)は、その製造容易性およびモノマー入手性により本発明において使用するために特に望ましいアルケニル芳香族熱可塑性ポリマーである。SANコポリマーは、ブロックコポリマーまたはランダムコポリマーであることができ、そして直鎖または分岐鎖であることができる。SANは、ポリスチレンホモポリマーよりも高い水溶解度を与えるのみでなく、より高い熱変形温度を更に与える。本発明の方法の望ましい態様は、SANを含み、更にはこれからなるポリマー組成物を採用する。ポリマー組成物は、SANと別のポリマー(例えばポリスチレンホモポリマー)とのポリマーブレンド物を含むかこれからなることができる。
ポリマー組成物がSANのみを含有するか、またはSANと他のポリマーとを含有するかで、SANのアクリロニトリル(AN)成分は、ポリマー組成物中の全ポリマーの質量基準で、好ましくは濃度1wt%以上、好ましくは5wt%以上、より好ましくは10wt%以上で存在する。SANのAN成分は、ポリマー組成物中の全ポリマーの質量基準で、望ましくは、濃度50wt%以下、典型的には30wt%以下で存在する。ANが、濃度1wt%未満で存在する場合、水溶解度の改善は、別の親水性成分が存在しない限りポリスチレンを超える最低限である。ANが、濃度50wt%超で存在する場合、ポリマー組成物は、押出機内の溶融相中にある間、熱不安定性を被る傾向がある。
本発明の特に好ましい態様において、ポリマー組成物は、2種以上のポリマーのブレンド物(これらのうち任意の2種の間での溶解性パラメータの差が0.2以上である)を含有し、溶解性パラメータの差が0.4超である場合には、親和剤が存在して有効な溶解性パラメータ差を0.2〜0.4の間とする。溶解性パラメータの差は、SmallまたはHoyの方法を用いて算出した場合、(カロリー)0.5毎(グラム)3/2(すなわち、cal0.5/g3/2)単位である(例えば、J.Bandrup and E.H.Immergut,eds.,POLYMER HANDBOOK,4th edition,Section VII,第683−714頁を参照のこと)。最も高濃度で存在するポリマーは連続相を形成し、そして残りのポリマーは不連続ドメインを連続相中に形成する。
溶解度差が0.2〜0.4であることは、不連続な1種または複数種のポリマーが好適に小さいサイズの不連続ドメインを形成するのを確実にする。不連続ドメインは各々不連続ドメインの少なくとも1つの寸法が、本発泡体のセル壁の厚みの25%以下(すなわちそれと等しいかまたはそれ未満)であるサイズのものである。このような粒子サイズ寸法は、不連続ドメインが、セル壁の破壊および発泡体の開放セル量の増大の原因になることを防ぐために望ましい。更に望ましくは、より高い溶解性パラメータのポリマーが、より低い溶解性パラメータのポリマーよりも低い濃度で存在し、そして不連続相として働く。この態様のこの更に望ましい形において、不連続相は、ポリマー組成物における水および二酸化炭素の溶解性を向上させることにより、必要な水溶解度を与える一方で水溶解性がより低いポリマーのレオロジーおよび低コストを維持する。
典型的には、ポリマー組成物中のポリマーは、重量平均分子量(Mw)40,000g/mol以上、好ましくは60,000g/mol以上、より好ましくは75,000g/mol以上である。ポリマーのMwはまた、一般的に300,000g/mol以下、好ましくは250,000g/mol以下、およびより好ましくは150,000g/mol以下である。ポリマー発泡体中のポリマーの90%以上、好ましくは全てが、好ましくはMw1,000,000g/mol未満を有する。ポリマーMwが低すぎる場合、ポリマー組成物が有する物理強度は発泡体に品位を与えるのに不十分である。ポリマーMwが高すぎる場合、ポリマーのゲル粘度が高すぎて、特に経済的に魅力的な割合に発泡させることが困難である。
アルケニル芳香族ポリマー組成物は、アルケニル芳香族ポリマー以外の少量のポリマーまたは他の添加剤を、該少量がアルケニル芳香族ポリマー組成物の20質量パーセント未満であることを条件に含有できる。20質量パーセント超の共有結合しているハロゲンを含有するアルケニル芳香族ポリマーは「他の添加剤」の範囲内に入る添加剤と考えられる。
ポリマー組成物は、多分散性2.5未満、更に2.2以下を更に有することができる。多分散性は、ポリマーの重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比である。
ポリマー発泡体は、発泡体の断熱能力を最大化するために望ましくは閉鎖セル発泡体である。閉鎖セル発泡体の開放セル量は、30%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、更により好ましくは5%以下、更により好ましくは2%以下、最も好ましくは1%以下である。ポリマー発泡体の開放セル量は0%であることができる。開放セル量は、ASTM法D6226−05に従って測定する。
本発泡体の閉鎖セル構造の別の利点は、発泡体をスチーム膨張に供することができることである。スチーム膨張は、閉鎖セル発泡体を更に膨張させ、スチームに曝露することによってその密度を低減できるプロセスである。スチーム膨張のために、発泡体をスチームに所定時間曝露する。スチーム膨張は、直接押出しによって容易に実現可能であるよりも低い密度(例えば、23kg/m3以下、20kg/m3以下、更に19kg/m3以下)を実現するために有利である。
ポリマー組成物に加え、ポリマー発泡体は、ポリマー組成物中に分散またはブレンドされた1種以上のフィラーを含有する。「フィラー」は、ポリマー組成物中に不連続相ドメインを形成して不連続相ドメインとして本発明のポリマー発泡体中に残る成分である。フィラーはポリマー成分であることができる。本発明において使用するために望ましいフィラーは無機フィラー,例えばカーボンブラック、グラファイト、タルク、二酸化チタン、クレイ、および炭酸カルシウムである。フィラーはクレイであることができる一方、発泡体はまたクレイを含まなくてもよい。フィラーは疎水性であることができる。特に望ましいフィラーは、赤外減衰剤(IAA)として働くものである。これらは発泡体の断熱能力を向上させるからである。IAAの例としては、カーボンブラック(サーマルブラックおよびランプブラック等)、グラファイト、二酸化チタンおよび金属粒子状物が挙げられる。
本発明における使用のためのフィラーは、望ましくは、平均サイズが、粒子の最小寸法で1マイクロメートル以下および全寸法で1ミリメートル(mm)以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.1mm以下の粒子状物である。フィラー粒子の全寸法は1マイクロメートル以下であることができる。
フィラーは典型的には濃度0.5wt%以上、好ましくは1wt%以上、より好ましくは5wt%以上で存在する。一般的に、フィラーは、濃度40wt%以下、より典型的には30wt%以下および最も典型的には20wt%以下で存在する。フィラー濃度は全ポリマー組成物質量基準である。
任意に、ポリマー発泡体は、少なくとも1種の追加の添加剤を更に含む。追加の添加剤としては、20wt%以上の共有結合しているハロゲンを含むアルケニル芳香族ポリマー;潤滑剤(例えば、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸バリウム);および難燃剤(例えば、臭素化化合物,例えばヘキサブロモシクロドデカン、および臭素化ポリマー;リン含有化合物(例えばトリフェニルホスフェート);およびハロゲン化化合物含有ハロゲン化ポリマー)が挙げられる。
ポリマー発泡体の平均セルサイズは0.15mm以上、好ましくは0.2mm以上である。0.15mmよりも小さいセルは赤外線に対して大体透過性であり、そして結果として、発泡体を通る赤外透過の阻害には有効でない傾向がある。約0.15mmよりも大きいセルは、赤外線を反射する傾向があり、従って発泡体の断熱特性に寄与する。セルサイズは、一般的に2ミリメートル以下、好ましくは1ミリメートル以下、より好ましくは0.5ミリメートル以下および更により好ましくは0.4ミリメートル以下である。約0.5ミリメートルよりも大きいセルサイズは、セルガスを対流させる傾向があり、これは発泡体の断熱特性を低下させる。セルサイズはASTM法D−3756に従って測定する。
ポリマー発泡体は単峰型セルサイズ分布を有する。発泡体は、セルの数(母集団) 対 セルサイズ(四捨五入して0.05mmの概数になるセル径)のプロットが単一ピークを示す場合に単峰型セルサイズ分布を有する。発泡体は、このようなプロットが2以上のピークを有する場合には多峰型セルサイズ分布を有する。切断した発泡体表面からの少なくとも100セルを測定して、発泡体が単峰型または多峰型のいずれであるかを評価するためのプロットを得る。ピークはこのようなプロットにおいて既知セルサイズで生じる(母集団が連続して、既知セルサイズに隣接する2つの直近の小さいおよび2つの直近の大きいセルサイズが低くなる場合)。
押出熱可塑性ポリマー発泡体の密度は、64kg/m3未満、望ましくは48キログラム毎立方メートル(kg/m3)以下、好ましくは40kg/m3以下、より好ましくは35kg/m3以下である。より低密度の発泡体は望ましい。これらはより高密度の発泡体よりも良好な断熱物質であるからである。典型的には、押出熱可塑性ポリマー発泡体の密度は、十分な機械強度を有して取り扱い時および使用時の崩壊を排除するために24kg/m3超である。
ポリマー発泡体は、好ましくは、1〜6個の炭素原子を有するアルコールおよびエーテルを含まない。このようなアルコールおよびエーテルは、ポリマー発泡体用の発泡剤として働くことができるが、ポリマー発泡体を可塑化させるのにも働く。可塑化は、熱可塑性発泡体の圧縮応力を損ない、これは特定用途、特に荷重をかける用途には不利である可能性がある。
ポリマー発泡体は、望ましくはハロゲン化発泡剤、特にフッ素化発泡剤,例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含有する。このような発泡剤は、ポリマー発泡体の断熱能力の向上に働く。ポリマー発泡体は、好ましくは塩素化発泡剤を含まない。塩素化発泡剤は、ポリマー中で非塩素化発泡剤よりも可溶性である傾向がある。これは塩素化発泡剤が核を形成するのがより容易でなく、大きいセルサイズを形成するのがより容易であることを意味する。それにも関わらず、塩素化発泡剤は、環境にはフッ素化発泡剤よりも望ましくない。
押出しポリマー発泡体は「長期断熱能力」を有することが望ましく、これは、ポリマー発泡体が、ASTM法C518−04に従い、180日エージング後に熱伝導性32mW/m*K以下を有することを意味する。望ましくは、ポリマー発泡体は、熱伝導性30mW/m*K以下、好ましくは28mW/m*K以下を、同じ試験方法に従い、同じ期間後に有する。
ポリマー発泡体は、望ましくは「良好な表面品質」を有し、これは、主表面領域の任意の200平方センチメートル部分の少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、最も好ましくは全てがランダムな実質的な欠陥を有さないことを意味する。ランダムな実質的な欠陥を有さない表面のパーセントは、ランダムな実質的な欠陥を有さない表面積を、全表面積(すなわち200平方センチメートル)で除することによって評価する。発泡体の「主」表面は、最も大きい平面表面積(平面上に投影される表面の面積)を有する発泡体の表面である。発泡体は1つよりも、1つ以上の主表面を有することができる。その最も広い意味において「実質的な欠陥」は、発泡体の主表面に亘って延びて最大量の発泡体表面に接触する200平方センチメートル平面からの0.5ミリメートル以上の偏差である。本発明の特に望ましい態様において、「実質的な欠陥」は、同様の200平方センチメートル平面からの0.2ミリメートル以上の偏差を意味する。発泡体表面は、この評価のために、ポリマー−空気界面でのポリマーに対応する(発泡体が空気中に位置する場合)。欠陥は、これが不規則である場合には「ランダム」であり、これが発泡体の主表面上で並外れたサイズ、形状および位置と思われることを意味する。ブローホールはランダムな偏差に当たる。これらのサイズ、形状および位置は、サイズ、形状および位置において特異であるからである。これに対し、発泡体表面内に、マシニングまたはダイ設計の選択によって意図的に組込まれる溝は、平面からの非ランダム偏差の例であり、そしてポリマー発泡体が本発明の範囲内に入ることを排除しない。同様に、発泡体表面内に意図的に組込まれる規則的な目打ちは、平面からの「ランダム」偏差に当たらず、そして発泡体が本発明の範囲内に入るものに当たるとすることを排除しない。
ポリマー発泡体の製造方法
第2の側面において、本発明は、熱可塑性発泡体を製造するための押出方法である。該方法は、本発明の発泡体を形成するために好適である。
該方法は、押出機内の発泡性組成物を準備すること、そして次いで発泡性組成物を熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させることを含む。該方法は押出プロセスであり、連続または半連続(例えば蓄積押出し(accumulative extrusion))であることができる。一般的な押出しプロセスにおいて、発泡剤を有する熱可塑性ポリマーの発泡性組成物を、押出機内で、熱可塑性ポリマー組成物を加熱してこれを軟化させ、発泡剤組成物を、軟化した熱可塑性ポリマー組成物と、任意の有意の範囲までの発泡剤の膨張を排除する(好ましくは、任意の発泡剤の膨張を排除する)混合温度および圧力で一緒に混合して調製し、そして次いで発泡性組成物をダイ経由で、混合温度および圧力よりも低い温度および圧力を有する環境中に追い出す。発泡性組成物の発泡体への膨張は、発泡性組成物をより低圧中に追い出す際に生じ、発泡剤に、熱可塑性ポリマーを熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させる。望ましくは、発泡性組成物を混合後かつこれをダイ経由で追い出す前に冷却する。連続プロセスにおいて、発泡性組成物を本質的に一定の速度でより低圧に追い出して本質的に連続な発泡体への膨張(発泡)を可能にする。
蓄積押出しは、半連続プロセスであり:1)熱可塑性物質と発泡剤組成物とを混合して発泡性ポリマー組成物を形成すること;2)発泡性ポリマー組成物を、発泡性ポリマー組成物を発泡させない温度および圧力で維持された保持ゾーンに押出し;保持ゾーンは、より低圧のゾーン内(ここで発泡性ポリマー組成物は発泡する)に開放したオリフィスを規定するダイを有し、開放可能なゲートがダイオリフィスを閉鎖すること;3)ゲートを定期的に開放する一方、可動式ラムを用いて実質的に一斉に機械圧を発泡性ポリマー組成物上に適用してこれを保持ゾーンからダイオリフィス経由でより低圧のゾーン内に出すこと;および4)出した発泡性ポリマー組成物を膨張させて発泡体を形成すること;を含む。米国特許第4,323,528号(参照により本明細書に組入れる)は、ポリオレフィン発泡体を形成する文脈においてこのようなプロセスを開示する。
本方法の発泡性組成物は、熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物(すなわち、「ポリマー組成物」)を含む。ポリマー組成物は、本発明のポリマー発泡体の側面で説明した通りである。
発泡性組成物はまた、発泡性組成物の質量基準で0.5wt%以上のフィラーを含有する。フィラーは、本発明のポリマー発泡体の側面で説明した通りである。フィラーは、濃度1wt%以上、更に5wt%以上で存在できる。一般的に、フィラーは、濃度40wt%以下、より典型的には30wt%以下および最も典型的には20wt%以下で存在する。フィラーwt%は、発泡性組成物の質量基準である。
発泡性ポリマー組成物は、発泡性組成物のキログラム当たり0.9モル以上の発泡剤組成物を更に含む。発泡剤組成物は、水を、発泡性組成物中の水がポリマー組成物の水溶解度以下である量で含有する。水がポリマー組成物の水溶解度を超えて存在する場合、該方法は、表面ブローホールおよび/または多峰型セルサイズを有する発泡体を生成する。本発明の発泡体は、望ましくは表面ブローホールを有さず、そして単峰型セルサイズ分布を有する。
発泡剤組成物は、押出し発泡プロセスに好適な任意の発泡剤を更に含有できる。例示的な発泡剤としては、以下:無機ガス,例えば二酸化炭素、アルゴン、窒素および空気;有機発泡剤,例えば1〜9個の炭素を有する脂肪族および環状の炭化水素,例えばメタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロブタン、およびシクロペンタン等;全体的および部分的にハロゲン化された、1〜5個の炭素を有する脂肪族炭化水素,例えばヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ヒドロフルオロカーボン(HFC)およびフルオロカーボン;1〜5個の炭素を有する脂肪族アルコール,例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノール;カルボニル含有化合物,例えばアセトン、2−ブタノン、およびアセトアルデヒド;エーテル含有化合物,例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル;カルボキシレート化合物,例えばメチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート;カルボン酸および化学的発泡剤,例えばアゾジカーボンアミド、アゾジイソブチロニトリル、ベンゼンスルホ−ヒドラジド、4,4−オキシベンゼンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロ−ソテレ(sotere)フタルアミド、トリヒドラジノトリアジンおよび炭酸水素ナトリウム、のうち1種以上が挙げられる。
発泡剤組成物は、望ましくは、塩素不含有フッ素化発泡剤,例えばジフルオロメタン(HFC−32)、パーフルオロメタン、フッ化エチル(HFC−161)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134),1,1,1,2テトラフルオロエタン(HFC−134a)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、パーフルオロエタン、2,2−ジフルオロプロパン(HFC−272fb)、1,1,1−トリフルオロプロパン(HFC−263fb)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)を含有する。これらの発泡剤は、より低い熱伝導性を有し、そして比較的環境に対して安全であるからである。
発泡剤組成物は、好ましくは塩素化発泡剤を含まない。
発泡性ポリマー組成物は、1種以上の追加の添加剤を、本発明のポリマー発泡体の側面で説明したように、更に含むことができる。
発泡性組成物のポリマー発泡体への膨張は、本発明のポリマー発泡体を生成する。

以下の例は、本発明の例示の具体的な態様を与える。
以下の比較例および実施例1〜6は、パイロットスケール押出し発泡プロセスを用いて製造する。ロータリーミキサーに供給する31.75ミリメートル径の単一スクリュー押出機内に、100質量部(「部」)のポリマー(各例について以下で特定する)、0.9部のヘキサブロモシクロドデカン、0.01部のハイドロタルサイト DHT4A、0.02部のNAUGUARD(商標)酸化防止剤(NAUGUARDはChemtura Corp.の商標である)、0.02部のThermcheck 832 熱安定剤、0.20部のステアリン酸バリウム、0.30部のDOWLEX(商標)2247直鎖低密度ポリエチレン(DOWLEXはThe Dow Chemical Companyの商標である)およびカーボンブラックまたはタルク(各サンプルについて以下に示す)を供給する。
0.69mol/kgのHFC−134a、0.34mol/kgの二酸化炭素および0.56mol/kgの水からなる発泡剤組成物を、ロータリーミキサー内で、表1に示す混合温度および混合圧力で、ポリマー成分に添加し、発泡性組成物を調製する。濃度mol/kgは、ポリマーのキログラム当たりの発泡剤のモル数を意味する。
発泡性組成物を冷却し、そして次いで雰囲気圧力(例えば101キロパスカル)および雰囲気温度(例えば23℃)の中に、発泡温度、ダイ圧力および押出し速度(表1参照)のスロットダイ経由で取出す。出した発泡性組成物をポリマー発泡体に膨張させる。プロセスの詳細および発泡体特性を表1に示す。
比較例A〜C:ポリスチレン(PS)発泡体
比較例A〜Cは、重量平均分子量(Mw)が168,000グラム毎モル(g/mol)および水溶解度が、123キロパスカルでポリマーのキログラム当たり約0.09モル水のポリスチレンホモポリマーを用いて調製する。
添加剤として、0.5部のAROSPERSE−15 カーボンブラック(AROSPERSEはDegussa Engineered Carbonsの商標である)を比較例Aで、6.0部のAROSPERSE−15を比較例Bで、そして0.5部のタルク(399 Lo micron form WCD)を比較例Cで含む。プロセスの詳細および得られる発泡体の特性を表1に示す。
実施例1〜3:スチレン−アクリロニトリル(SAN)発泡体
実施例1〜3を、2種のSANコポリマーのブレンド物を用いて調製し、各々は、SAN質量基準でアクリロニトリル(AN)濃度15質量パーセント(wt%)および123キロパスカルでのポリマーのキログラム当たりの水溶解度0.46モル水を有する。SANブレンド物は、平均Mw118,000g/molの50wt%のSANおよび平均Mw144,000g/molの50wt%のSANからなる。いずれのSANも、1,000,000g/molを超えるMw成分は有さない。SANブレンド物の多分散性(Mw/Mn)は2.2である。
添加剤として、0.5部のAROSPERSE−15カーボンブラックを実施例1で、6.0部のAROSPERSE−15を実施例2で、そして0.5部のタルク(399 Lo micron form WCD)を実施例3で含む。プロセスの詳細および得られる発泡体の特性を表1に示す。
実施例4〜6:SAN/PSブレンド発泡体
実施例4〜6を、30wt%PS(上記で比較例として説明した通り)および70wt%SANブレンド物(実施例1〜3について説明した通り)であるポリマーブレンド物を用いて調製する。
添加剤として、0.5部のAROSPERSE−15を実施例4で、6.0部のAROSPERSE−15を実施例5で、そして0.5部のタルク(399 Lo micron form WCD)を実施例6で含む。プロセスの詳細および得られる発泡体の特性を下記表1に示す。
Figure 0005485882
実施例1〜6は、発泡体およびこのような発泡体を製造する方法を示し、これは100質量部のポリマー当たり少なくとも0.5質量部のフィラーを含み、そして驚くべきことに密度64kg/m3未満、平均セルサイズ0.15mm以上、開放セル量30%以下、単峰型セル分布、良好な表面品質を有し、そしてブローホールを有さない−水を、発泡剤として、ポリスチレンにおける水の溶解度よりも高濃度で用いるにも関わらずである。
実施例1〜6の驚くべき結果は、比較例A〜Cとの比較によって更に示される。特に、実施例1および4と比較例Aとの(全て0.5部のカーボンブラックを有する);実施例2および5と比較例Bとの(全て6.0部のカーボンブラックを有する)、ならびに実施例3および6と比較例Cとの(全て0.5部のタルクを有する)比較をする。比較例は、このような高フィラー濃度を用いることから予想される結果−小さい平均セルサイズおよび/または高い開放セル量を示す。更に、比較例はブローホールを有し、これは高レベルの水の使用に典型的である。とりわけ、本発明の実施例はブローホールを有さず、そして大きい平均セルサイズ(0.15mm以上)を有する。
実施例7:より大スケールのSAN発泡体
実施例7を、4.0部のAROSPERSE−15の使用を除いて実施例1と同様の配合物を用いて調製する。63.5mm径の押出機を押出速度91kg/時で用いる。混合温度は197℃、混合圧力は13.6MPa、ダイ幅は50.8mm、ダイギャップは2.03mm、発泡温度は130℃およびダイ圧力は62barである。
得られる発泡体は厚み25.4mm、および幅165mm、密度34.2kg/m3、平均セルサイズ0.26mm、開放セル量0.6パーセントを有し、良好な表面品質を有し、そしてブローホール(すなわちピンホール)を有さない。実施例7の発泡体は330日後の熱伝導性26.7mW/m*Kを有する。
実施例7は、SANポリマー組成物を用いる、実施例1〜6よりも大スケールの本発明の変形を示す。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーおよび1種以上のフィラーを含む押出ポリマー発泡体であって、該1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーが、ポリマー発泡体中の全ポリマー成分の70質量パーセント以上を構成し、任意のハロゲン化ポリマーの質量基準で20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、130℃および101キロパスカルで熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル超の水溶解度を有し、そしてここに定義する複数のセルを有し、ポリマー発泡体が:
(a)ASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の開放セル量;
(b)発泡体質量基準で0.5質量パーセント以上のフィラー;
(c)ASTM法D−3756に従った平均セルサイズ0.15ミリメートル以上;
(d)ASTM法D1622に従った立方メートル当たりの密度64キログラム未満;および
(e)単峰型セルサイズ分布
を有する、押出ポリマー発泡体。
[2] 少なくとも1つの主表面を有し、主表面の任意の200平方センチメートルの部分の少なくとも98%がランダムな実質的な欠陥を有さないことを更に特徴とする、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[3] 熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーの多分散性が2.5未満である、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[4] フィラーが無機フィラーであることを更に特徴とする、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[5] フィラーが発泡体質量基準での濃度1質量パーセント以上で存在することを更に特徴とする、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[6] フィラーが発泡体質量基準での濃度5質量パーセント以上で存在することを更に特徴とする、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[7] フィラーの平均粒子サイズが、粒子の最小寸法で1マイクロメートル以下および全寸法で1ミリメートル以下である、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[8] 1〜6個の炭素を有する任意のアルコールまたはエーテルを含まないことを更に特徴とする、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[9] ハロゲン化発泡剤を更に含む、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[10] 塩素化発泡剤を含まないことを更に特徴とする、上記[1]に記載の押出ポリマー発泡体。
[11] 押出熱可塑性ポリマー発泡体を製造する方法であって:
(a)(i)1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物であって、該1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーが、発泡性組成物中の全ポリマーの少なくとも70質量パーセントを構成し、ハロゲン化ポリマーの質量基準で20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、そして130℃および101キロパスカルで熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル超の水溶解度を有する熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物;(ii)ポリマー組成物質量基準で0.5質量パーセント以上のフィラー;ならびに(iii)発泡性組成物のキログラム当たり0.9モル以上の発泡剤組成物であって発泡性組成物中の総量がポリマー組成物の水溶解度以下である水を含む発泡剤組成物;を含む発泡性組成物を押出機内に準備すること;ならびに
(b)該発泡性組成物を、ASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の開放セル量、およびASTM法D−3756に従った平均セルサイズ0.15ミリメートル以上、およびASTM法D1622に従った立方メートル当たりの密度64キログラム未満を有するポリマー発泡体に膨張させること;
を含む、方法。
[12] 1種以上のアルケニル芳香族ポリマーの多分散性が2.5未満である、上記[11]に記載の方法。
[13] 1種以上のアルケニル芳香族ポリマーの重量平均分子量が端点を含み50,000〜200,000グラム毎モルである、上記[11]に記載の方法。
[14] フィラーが無機である、上記[11]に記載の方法。
[15] フィラーがポリマー組成物質量基準での濃度1質量パーセント以上で存在する、上記[11]に記載の方法。
[16] フィラーがポリマー組成物質量基準での濃度5質量パーセント以上で存在する、上記[11]に記載の方法。
[17] フィラーの平均粒子サイズが、粒子の最小寸法で1マイクロメートル以下および全寸法で1ミリメートル以下である、上記[11]に記載の方法。
[18] 発泡剤が1〜6個の炭素を有する任意のアルコールおよびエーテルを含まない、上記[11]に記載の方法。
[19] 発泡剤組成物が塩素不含有フッ素化発泡剤を含有する、上記[11]に記載の方法。
[20] 発泡剤組成物が塩素化発泡剤を含まないことを更に特徴とする、上記[11]に記載の方法。

Claims (5)

  1. 1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーおよび1種以上のフィラーを含む押出ポリマー発泡体であって、該1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーが、ポリマー発泡体中の全ポリマー成分の70質量パーセント以上を構成し、任意のハロゲン化ポリマーの質量基準で20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、130℃および101キロパスカルで熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル超の水溶解度を有し、そしてここに定義する複数のセルを有し、ポリマー発泡体が:
    (a)ASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の開放セル量;
    (b)発泡体質量基準で0.5質量パーセント以上のフィラー;
    (c)ASTM法D−3756に従った平均セルサイズ0.15ミリメートル以上;
    (d)ASTM法D1622に従った立方メートル当たりの密度64キログラム未満;および
    (e)単峰型セルサイズ分布
    を有する、押出ポリマー発泡体。
  2. 少なくとも1つの主表面を有し、主表面の任意の200平方センチメートルの部分の少なくとも98%がランダムな実質的な欠陥を有さないことを更に特徴とする、請求項1に記載の押出ポリマー発泡体。
  3. フィラーの平均粒子サイズが、粒子の最小寸法で1マイクロメートル以下および全寸法で1ミリメートル以下である、請求項1に記載の押出ポリマー発泡体。
  4. 押出熱可塑性ポリマー発泡体を製造する方法であって:
    (a)(i)1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物であって、該1種以上の熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーが、発泡性組成物中の全ポリマーの少なくとも70質量パーセントを構成し、ハロゲン化ポリマーの質量基準で20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、そして130℃および101キロパスカルで熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル超の水溶解度を有する熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物;(ii)ポリマー組成物質量基準で0.5質量パーセント以上のフィラー;ならびに(iii)発泡性組成物のキログラム当たり0.9モル以上の発泡剤組成物であって発泡性組成物中の総量がポリマー組成物の水溶解度以下である水を含む発泡剤組成物;を含む発泡性組成物を押出機内に準備すること;ならびに
    (b)該発泡性組成物を、ASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の開放セル量、およびASTM法D−3756に従った平均セルサイズ0.15ミリメートル以上、およびASTM法D1622に従った立方メートル当たりの密度64キログラム未満を有するポリマー発泡体に膨張させること;
    を含む、方法。
  5. 発泡剤が1〜6個の炭素を有する任意のアルコールおよびエーテルを含まない、請求項に記載の方法。
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