JP5484157B2 - 眼科装置 - Google Patents

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本発明は、眼内レンズの度数計算に必要な眼特性を測定する眼科装置、眼内レンズの度数演算装置及び眼内レンズの度数演算方法に関する。
被検眼に向けて測定光を照射し、その反射光を干渉光として受光素子にて検出する干渉光学系を持ち、被検眼の眼軸長を測定する眼軸長測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。本装置は、非接触で被検者に負担をかけることなく測定が行え、さらに、測定誤差も少ない。ただし、測定光が混濁部によって遮光されてしまうような強度の白内障眼、または眼底疾患の場合、測定ができないことがある。
また、このような装置には、一般的には、角膜上のφ2.4mm領域での角膜曲率を測定するための指標投影光学系が設けられ、眼軸長と角膜曲率の測定結果から眼内レンズの度数が算出される。なお、レンズの度数計算には、レンズ定数が必要であるが、処方結果の蓄積によってφ2.4mm領域での角膜曲率と光干渉式測定装置による眼軸長の測定結果の組合せを前提とするレンズ定数が確立されつつある。
そして、上記の光干渉式測定装置は、超音波式眼軸長測定デバイスを用いた測定の中で,液体を介して角膜に接触させて測定する方式(イマージョン方式)と同じ測定結果が出力されるように設計されている。よって、イマージョンタイプの超音波デバイスの測定結果は、光干渉式測定装置用のレンズ定数とφ2.4mm領域での角膜曲率と共に、眼内レンズの度数計算に転用できる。
特表2002−531205号公報
しかしながら、角膜にプローブの先端を直接接触させて測定する方式で得られた眼軸長の測定結果は、角膜の圧平などによりイマージョンタイプの測定結果とは誤差が生じる。このため、φ2.4mm領域での角膜曲率と光干渉式測定装置の眼軸長の測定結果によって確立されたレンズ定数を用いても、良好な矯正結果は得られない。
本発明は、上記問題点に鑑み、眼軸長の測定方式に関わらず、良好な処方結果を得ることができる眼科装置、眼内レンズの度数演算装置及び眼内レンズの度数演算方法を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 角膜曲率測定光学系であって、角膜頂点に近い第1の領域の角膜曲率を測定する第1測定用指標投影光学系と、第1の領域よりも外側の第2の領域の角膜曲率を測定する第2測定用指標投影光学系と、第1測定用指標及び第2測定用指標の角膜反射像を撮像素子で撮影する撮像光学系と、を有する角膜曲率測定光学系を備える眼科装置であって、前記角膜曲率測定光学系の測定結果の中から、眼内レンズの度数を演算する際に使用する角膜曲率の測定結果を、光干渉式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定及び超音波式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定の各測定に対して予め対応付けておき、対応付けられた眼軸長の測定結果及び角膜曲率の測定結果に基づいて眼内レンズの度数を演算する度数演算ユニットと、を備えることを特徴とする。
(2) (1)の眼科装置において、眼内レンズの度数の演算に用いる眼軸長値を光干渉式眼軸長測定デバイスで得るか、超音波式眼軸長測定デバイスで得るかを選択する選択手段と、を備えることを特徴する。
(3) 眼内レンズの度数演算装置であって、角膜頂点に近い第1の領域の角膜曲率の測定結果と、第1の領域よりも外側の第2の領域の角膜曲率の測定結果と、の中から、眼内レンズの度数を演算する際に使用する角膜曲率の測定結果を、光干渉式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定及び超音波式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定の各測定に対して予め対応付けておき、対応付けられた眼軸長の測定結果及び角膜曲率の測定結果に基づいて眼内レンズの度数を演算する度数演算手段を備えることを特徴とする。
(4) 眼科装置が実行する眼内レンズの度数演算方法であって、角膜頂点に近い第1の領域の角膜曲率の測定結果と、第1の領域よりも外側の第2の領域の角膜曲率の測定結果と、の中から、眼内レンズの度数を演算する際に使用する角膜曲率の測定結果を、光干渉式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定及び超音波式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定の各測定に対して予め対応付けておき、対応付けられた眼軸長の測定結果及び角膜曲率の測定結果に基づいて眼内レンズの度数を演算する度数演算ステップを備えることを特徴とする。
本発明によれば、眼軸長の測定方式に関わらず、良好な処方結果を得ることができる
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る眼軸長測定装置の外観構成図である。
本実施形態に係る眼軸長測定装置は、基台1と、基台1に取り付けられた顔支持ユニット2と、図示無き摺動機構によって基台1上に移動可能に設けられた移動台3と、移動台3に移動可能に設けられた被検眼の眼軸長を光干渉の原理により非接触にて測定する光干渉式眼軸長測定部4(以下、光干渉式測定部4と記す)を備える。また、超音波プローブ302を検者に把持可能な構成とし、ケーブル等を介して光干渉式眼軸長測定部4をもつ装置本体部に接続された、超音波式眼軸長測定部300(以下、超音波式測定部300と記す)を持つ。すなわち、本装置は、光干渉により第1の眼軸長値を得るための光干渉式眼軸長測定デバイスと、超音波により第2の眼軸長値を得るための超音波式眼軸長測定デバイスを備える。
移動台3は、ジョイスティック5の操作により、基台1上をX方向及びZ方向に移動される。また、検者が回転ノブ5aを回転操作することにより、光干渉式測定部4はY駆動部6の駆動によりY方向に移動される。ジョイスティック5の頂部には、測定開始スイッチ5bが設けられている。移動台3には、表示モニタ70が設けられている。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図2は光干渉式測定部4の光学系及び制御系の構成について説明する概略構成図である。図3は超音波式測定部300に係る眼軸長測定装置の制御系の構成について説明する概略構成図である。
図2に示されるように、本光学系は、眼軸長測定光学系(測定ユニット)10、第1投影光学系40、第2投影光学系50、前眼部正面撮像光学系30、に大別される。
第1投影光学系40は、角膜上の第1領域での角膜曲率を測定するために第1の測定指標を角膜に投影する。そして、第1投影光学系40を用いて取得された角膜曲率は、光干渉式測定部4を用いて取得される第1の眼軸長値と共に、IOLの度数計算に利用される。すなわち、第1投影光学系40は、光干渉式測定部4を用いた非接触での測定に対応する。具体的には、第1投影光学系40は、角膜上のφ2.4mmの領域での角膜曲率が得られるように構成されている。
第2投影光学系50は、第1領域より外側の第2領域での角膜曲率を測定するための第2の測定指標を角膜に投影する。そして、第2投影光学系50で取得された角膜曲率は、超音波式測定部300を用いて取得される第2の眼軸長値と共に、IOLの度数計算に利用される。すなわち、第2投影光学系50は、超音波式眼軸長測定部300を用いた測定に対応する。具体的には、第2投影光学系50は、角膜上のφ3.3mmの領域での角膜曲率が得られるように構成されている。
第1投影光学系40、第2投影光学系50は、それぞれ測定光軸L1を中心に配置されたリング状の光源41、光源51を有し、角膜にリング指標を投影する。なお、光源には、例えば、赤外光または可視光を発するLEDが使用される。なお、光軸L1を中心とする同一円周上に少なくとも3つ以上の点光源が配置されていればよく、また、間欠的なリング光源であってもよい。なお、第1投影光学系40、第2投影光学系50は、多重のリング指標を投影するプラチド指標投影光学系の一部であってもよい。
なお、本実施形態において、第1投影光学系40は、アライメント指標を投影する光学系、前眼部照明光学系を兼用する。そして、角膜に投影されたアライメント指標は、被検者眼に対する位置合わせ(例えば、自動アライメント、アライメント検出、手動アライメント、等)に用いられる。
撮像光学系30は、第1投影光学系40による第1の角膜反射像、第2投影光学系50による第2の角膜反射像を撮像素子(二次元撮像素子35、十字に交差したラインセンサなど)で撮像する。具体的には、撮像光学系30は、ダイクロイックミラー33、対物レンズ47、ミラー62、フィルタ34、撮像レンズ37、二次元撮像素子35、を含み、被検眼の前眼部正面像を撮像するために用いられる。二次元撮像素子35は、被検眼前眼部と略共役位置に配置されている。
第1投影光学系40、第2投影光学系50による前眼部反射光は、ダイクロイックミラー33、対物レンズ47、ミラー62、フィルタ34、及び撮像レンズ37を介して二次元撮像素子35に結像される。
眼軸長測定光学系10は、投光光学系10a及び受光光学系10bとを有し、被検眼に測定光を投光し、その反射光による干渉光を検出する。投光光学系10aは、低コヒーレント光を出射する測定光源1(本実施例では、固視灯を兼ねる)、測定光源1から出射された光束を平行光束とするコリメータレンズ3、光源1から出射された光を分割するビームスプリッター(以下、ビームスプリッタ)5、ビームスプリッタ5の透過方向に配置された第1三角プリズム(コーナーキューブ)7、ビームスプリッタ5の反射方向に配置された第2三角プリズム9、偏光ビームスプリッタ11、1/4波長板18、を有する。
光源1から出射された光(直線偏光)は、コリメータレンズ3によってコリメートされた後、ビームスプリッタ5によって第1測定光と第2測定光とに分割される。そして、分割された光は、三角プリズム7(第1測定光)及び三角プリズム9(第2測定光)によって反射されて各々折り返された後、ビームスプリッタ5によって合成される。そして、合成された光は、偏光ビームスプリッタ11によって反射され、1/4波長板18によって円偏光に変換された後、ダイクロイックミラー33を介して、少なくとも被検眼角膜と眼底に照射される。このとき、測定光束は、被検者眼の角膜と眼底にて反射されると、1/2波長分位相が変換される。
測定光による角膜反射光と眼底反射光による干渉光を受光するために配置された受光光学系10bは、ダイクロイックミラー33と、1/4波長板18と、偏光ビームスプリッタ11と、集光レンズ19と、受光素子21と、を有する。
角膜反射光及び眼底反射光は、ダイクロイックミラー33を透過し、1/4波長板18によって直線偏光に変換される。その後、偏光ビームスプリッタ11を透過した反射光は、集光レンズ19によって集光された後、受光素子21によって受光される。
なお、三角プリズム7は、光路長を変更させるための光路長変更部材として用いられ、駆動部71(例えば、モータ)の駆動によってビームスプリッタ5に対して光軸方向に直線的に移動される。この場合、光路長変更部材は、三角ミラーであってもよい。また、プリズム7の駆動位置は、位置検出センサ72(例えば、ポテンショメータ、エンコーダ、等)によって検出される。
三角プリズム7が移動され、第1測定光と第2測定光の光路長が一致したとき、第1測定光と第2測定光との干渉光が受光素子21に受光される。干渉光が受光されるときのプリズム7の位置が眼軸長によって異なることを利用して眼軸長値が算出される。
また、上記説明においては、角膜反射光と眼底反射光を干渉させる構成としたが、これに限るものではない。すなわち、光源から出射された光を分割するビームスプリッタ(光分割部材)と、サンプルアームと、レファレンスアームと、干渉光を受光するための受光素子と、を有し、サンプルアームを介して被検眼に照射された測定光とレファレンスアームからの参照光とによる干渉光を受光素子により受光する光干渉光学系を備える構成であってもよい。この場合、サンプルアーム及びレファレンスアームの少なくともいずれかに光路長変更部材が配置される。
また、上記構成においては、プリズム7を直線的に移動させることにより参照光の光路長を変化させるものとしたが、これに限るものではなく、回転反射体による光遅延機構により参照光の光路長を変化させる構成であっても、本発明の適用は可能である(例えば、特開2005−160694号公報参照)。
制御部80は、装置全体の制御及び測定結果の算出を行う。制御部80は、光源1、光源41、光源51、受光素子21、撮像素子35、モニタ70、メモリ85等と接続されている。また、制御部80には、各種入力操作を行うための操作部84が接続されている。そして、操作部84には、例えば、モード切換スイッチ84aが設けられている。なお、操作部84は、タッチパネルであってもよい。メモリ85には、装置全体の制御及び測定結果を算出するためのプログラムの他、測定結果を用いてIOLの度数を計算するためのソフトウェアプログラム、各種眼内レンズのレンズ定数に関するデータベース、が記憶されている。
次に、図3を用いて、超音波式測定部300の構成について説明する。超音波プローブ302は、トランスジューサ312を有しておりAモード用の超音波プローブである。超音波プローブによって取得されたエコー信号の強度データが超音波信号として検出される。ここで、制御部80は、クロック発生回路311を駆動制御し、送信器317を介してプローブ302内に設けられたトランスデューサ312から超音波を発信(送波)させる。そして、被検眼の各組織からの反射エコーは、トランスデューサ312で受信(受波)され、増幅器318を介してA/D変換器313でデジタル信号に変換される。デジタル信号化された反射エコー情報は、サンプリングメモリ316に一旦記憶される。そして、制御部80は、サンプリングメモリ316に記憶されたエコー情報に基づいて測定データを作成してモニタ70に表示する。
以上のように、制御部80は、光干渉式測定部4、超音波式測定部300からの出力信号に基づいて第1及び第2の眼軸長値を算出すると共に、撮像素子35によって撮像された第1及び第2の角膜反射像に基づいて被検眼の角膜曲率を算出する。
また、本装置には、光干渉式測定部4を用いて測定を行う光干渉式測定モードと、超音波式眼軸長測定部300を用いて測定を行う超音波式測定モードとを有し、モード切換スイッチ84aにより、測定モードが切換可能な構成となっている。
なお、本実施形態では、超音波式測定モードでは、超音波プローブ302の先端が角膜に接触された状態で眼軸長値を得る直接接触式にて測定が行われる。また、光干渉式測定モードでは、光干渉式測定部4で求めた値が超音波式イマージョンで測定される眼軸長値に合わせて補正された値となるように設定されている。
以上のような構成を備える眼軸長測定装置において、その動作について説明する。
<ケラト撮影>
初めに、角膜形状測定が行われる。図4は撮像素子35によって撮像された前眼部像が表示された前眼部観察画面を示す図である。アライメントの際には、光源41及び光源51が点灯される。ここで、検者は、図4に示すように、電子的に表示されたレチクルLTと、光源41によるリング指標R1と、が同心円状になるように上下左右のアライメントを行う。また、検者は、リング指標R1のピントが合うように、前後のアライメントを行う。なお、リング指標R1の外側には、光源51によるリング指標R2が表示されている。
上記のようにしてアライメントが行われ、所定のトリガ信号が発せられると、制御部80は、前眼部像を撮影する。そして、制御部80は、撮像素子35から出力される撮像信号に基づいて、リング指標R1、R2が同時に撮像された前眼部画像を静止画として取得し、メモリ85に記憶させる(図4参照)。
そして、制御部80は、メモリ85に記憶された前眼部画像におけるリング指標像R1及びR2に基づいて被検眼の角膜形状(例えば、強主経線方向及び弱主経線方向における角膜曲率、角膜の乱視軸角度、等)をそれぞれ算出し、測定結果をメモリ85に記憶する。
<光干渉式測定>
次いで、光干渉式測定モードにおける動作について説明する。制御部80は、測定光源1を点灯させる。そして、眼軸長測定光学系10によって測定光が被検眼に照射されると共に、測定光による被検眼からの反射光が受光光学系10bの受光素子21に入射される。
また、制御部80は、駆動部71の駆動を制御し、第1三角プリズム7を往復移動させる。そして、制御部80は、受光素子21によって干渉光が検出されたタイミングを元に、眼軸長を算出する。例えば、制御部80は、プリズム7が移動されているときに受光素子21から出力される干渉信号を取得し、干渉信号が取得されたときのプリズム7の位置を位置センサ72で検出し、所定の計算式、テーブル等を用いて眼軸長値を得る。そして、測定結果をメモリ85に記憶する。
<超音波式測定>
なお、上記の光干渉式測定モードにおける測定は、被検眼が強度の白内障眼のような場合、測定光が混濁部によって遮光(散乱)され、受光素子21に散乱光が入射してしまうため、測定精度及び測定可能率が低下する。このような場合、光干渉式測定部4では信頼性の高い測定結果が得られるとはいえず、超音波式測定部300を用いて測定を行った方が好ましい。この場合、検者は、モード切換スイッチ84aを操作し、光干渉式測定モードから超音波式測定モードへと切換を行う。
以下に、超音波式測定モード時の動作について説明する。ここで、検者は、超音波式測定部300にて測定する被検眼に対して点眼麻酔を行う。検者は、超音波プローブ302の先端を被検眼Eに近づける。被検眼からのエコー信号が適正に検出されるようになったら、眼軸長測定を開始する。この場合、複数回の眼軸長の測定値が安定し、かつ、規定回数分の測定値が得られたら、自動的に測定完了とする。そして、測定結果をメモリ85に記憶する。
<IOL度数算出>
上記に説明したように、角膜形状測定、光干渉式測定モード又は超音波式測定モードにおける眼軸長測定、が終了すると、制御部80は、取得された角膜形状と眼軸長に基づいて眼内レンズ(以下、IOLと記す)度数を算出する。
IOL度数の算出方法としては、例えば、既知であるSRK式、SRK/T式等を用いることが考えられる。例えば、SRK/T式を用いる場合、角膜曲率、眼軸長、レンズ定数(SRK/T式を用いる場合はA定数と呼ばれる)、角膜径等のパラメータを用いてIOL度数計算が行われる。
図5を用いて具体的に説明すると、初めに、角膜径Cwと角膜曲率Rより角膜高さHが算出され、A定数(IOLの種類によって異なる)で決まるIOLごとのオフセット量OFと角膜高さHとを足し合わせ、予想術後前房深度の補正値AD'が算出される。そして、予想術後前房深度の補正値AD'と眼軸長測定結果を用いてIOL度数が算出される。
なお、角膜径Cwは、前眼部画像における黒目と白目の境界が画像処理により検出され、検出された境界間の距離から求められる。
SRK/T式を用いてIOL度数を算出する際には、予想術後前房深度の補正値AD'の影響を大きく受ける。ゆえに、予想術後前房深度の補正値AD'のずれが大きいと適切なIOL度数を算出することが困難であり、良好な矯正結果は得られない。そこで、予想術後前房深度の補正値AD'は、A定数の値によって調整される。すなわち、適切なIOL度数を算出するには、最適なA定数が必要である。
そこで、眼内レンズの種類(メーカー、製品名、等)に応じてIOL定数(以下、レンズ定数として説明する。なお、SRK/T式を用いる場合にはA定数と呼ばれる)が予め設定され、これらがメモリ85に記憶されている。なお、このレンズ定数は、さらに、各種眼内レンズ計算式に応じて予め設定され、メモリ85に記憶されている。また、本実施形態では、各眼内レンズのレンズ定数において、測定方式に応じて異なるIOL定数(第1のレンズ定数、第2のレンズ定数)がデータベース化され記憶されている。例えば、SRK/T式の場合、第1のレンズ定数として第1のA定数A1、第2のレンズ定数として第2A定数A2、が記憶されている。
第1のレンズ定数は、光干渉式測定部4を用いて取得される眼軸長、第1投影光学系40を用いて取得される角膜曲率(φ=2.4mm領域)と共に、IOLの度数計算に用いられる。なお、第1のレンズ定数は、光干渉式による眼軸長値、φ=2.4mm領域での角膜曲率値、の組合せを前提に、処方結果の蓄積によって確立された一般的なメーカー推奨のレンズ定数である。
一方、第2のレンズ定数は、超音波式測定部300を用いて取得される眼軸長、第2投影光学系50を用いて取得される角膜曲率(φ=3.3mm領域)と共に、IOLの度数計算に用いられる。なお、第2のレンズ定数は、超音波式(直接接触式)による眼軸長値、φ=3.3mm領域での角膜曲率値、の組合せを前提に、処方結果の蓄積によって確立された一般的なメーカー推奨のレンズ定数である。
測定方式に応じたレンズ定数が設定されているのは、光干渉式の測定が非接触式であるのに対し、超音波式(直接接触式)の場合、プローブによって角膜が圧平されるため、測定結果に差が生じるからである。他の理由としては、光干渉式の測定と超音波式(直接接触式)の測定では、被検眼測定の際、測定軸と測定区間が異なるからである。また、度数計算に用いられる角膜曲率の測定領域が異なることも考えられる。
次に、得られた測定結果からIOLの度数を計算する際の流れについて図6のフローチャートを用いて説明する。角膜形状及び眼軸長の測定終了後、操作部84に対する所定の操作によって、IOLの度数計算を行うモードに移行される。
この場合、制御部80は、IOLの度数計算ユニットとして用いられる。また、操作部84は、制御部80による度数計算に用いられる眼軸長の測定方式を手動にて選択するための選択スイッチとして用いられる。
初めに、制御部80は、IOLの度数計算に際し、IOLの種類(メーカー、製品名、等)、IOL計算式、眼軸長の測定方式、を検者に選択させるための選択画面をモニタ70に表示する。ここで、検者が所望するIOLのメーカー名、製品名、IOL計算式が選択される。また、操作部84から出力される操作信号に基づいて、光干渉式測定モードで得られた眼軸長、超音波式測定モードで得られた眼軸長、のうち、どちらかが検者によって選択される。そして、制御部80は、選択結果を用いてIOLの度数を計算する。
以下に、SRK/T式が選択された場合を例にとって説明する。光干渉式が選択された場合、制御部80は、光干渉式での眼軸長値、φ2.4mm領域での角膜曲率値、選択された眼内レンズにおける第1のレンズ定数(第1のA定数A1)、をメモリ85から呼び出す。
一方、超音波式が選択された場合、制御部80は、超音波式での眼軸長値、φ3.3mm領域での角膜曲率値、選択された眼内レンズにおける第2のレンズ定数(第2のA定数A2)、をメモリ85から呼び出す。
そして、制御部80は、呼び出されたパラメータを選択されたIOL計算式に入力し、IOLの度数を算出する。そして、制御部80は、IOL度数の計算結果をモニタ70に表示する。なお、計算結果は、印字出力されてもよい。
上記構成によれば、光干渉式での眼軸長に対応する角膜曲率と超音波式での眼軸長に対応する角膜曲率の両方が取得され、各測定方式に応じたIOLの度数計算がスムーズに行われる。また、各測定方式に応じたレンズ定数及び角膜曲率が利用されるため、IOLの度数計算が正確に行われる。
なお、制御部80は、各測定領域における角膜形状の測定結果、各測定方式での眼軸長の測定結果をモニタ70上に両方表示するようにしてもよい。また、制御部80は、これらを測定領域、測定方式に応じて選択表示又は切換表示するようにしてもよい。なお、モニタに表示するパラメータは、これに限らず、角膜径、選択したレンズ定数、IOLの種類等を表示してもかまわない。
なお、前述のIOLの度数計算モードにおいて、制御部80は、その直前に実施された測定モードに応じて度数計算に用いる眼軸長の測定方式を自動的に選択してもよい。さらに、制御部80は、選択された測定方式に対応するレンズ定数及び角膜曲率を自動的に選択してもよい。このようにすれば、光干渉式と超音波式の複合装置における度数計算がスムーズに行われる。
また、眼内レンズの選択において、トーリック眼内レンズが選択された場合、前述のように取得された乱視軸角度が利用される。この場合、二次元撮像素子35によって撮像された第2の角膜反射像に基づいて第2領域での角膜の乱視軸方向を算出し、その算出結果と、第1領域での角膜曲率の算出結果とを対応付けて出力するようにしてもよい。
具体的に説明すると、光干渉式が選択された場合でも、制御部80は、角膜曲率に関しては、φ2.4mm領域での測定結果を出力し、これと対応付けられた形式にて、乱視軸角度に関しては、φ=3,3mm領域での乱視軸角度を出力する。これは、角膜上の測定領域が狭い場合、軸角度に誤差が生じる可能性が高く、より外側の測定領域で得られた測定結果の方が検出精度が高いからである。そして、制御部80は、角膜の乱視軸方向(強主経線方向)を示す指標を前眼部画像に重合させた画像を出力する(図7参照)。
また、上記構成によれば、光干渉式と超音波式でそれぞれ眼軸長を測定できると共に、互いに異なる領域での角膜曲率を測定できるので、各眼内レンズにおける新たなレンズ定数を確立できる。
例えば、光干渉式によって得られる眼軸長値、φ=3.3mm領域での角膜曲率値、の組合せを前提とするレンズ定数を処方結果の蓄積によって確立させることが可能である。また、超音波接触式によって得られる眼軸長値、φ=2.4mm領域での角膜曲率値、の組合せを前提とするレンズ定数を処方結果の蓄積によって確立させることが可能である。
なお、上記説明において、プローブ自体を角膜に完全に接触させる方式に加えて、イマージョン方式(水浸法)に対応可能な構成としてもよい。イマ―ジョン方式の場合、プローブの先端にアタッチメントが取り付けられ、プローブの先端と被検眼角膜との間に介在される液体又はゲル状の超音波媒体を介して測定される。
この場合、IOL度数の計算において、光干渉式、超音波接触式に加えて、イマージョン式が選択可能となる。そして、イマージョン式が選択された場合、制御部80は、イマージョン式での眼軸長値、φ2.4mm領域での角膜曲率値、選択された眼内レンズにおける第1のレンズ定数、をメモリ85から呼び出し、度数計算を行う。このようにしたのは、光干渉式装置で求めた第1の眼軸長値が超音波式イマージョンと同じ眼軸長値が得られるように設定されており、測定精度の高い光干渉式及びφ2.4mm領域での角膜曲率値の組合せによるレンズ定数が確立されているからである。
本実施形態に係る眼軸長測定装置の外観構成図である。 光干渉式測定部の光学系及び制御系の構成について説明する概略構成図である。 超音波式測定部に係る眼軸長測定装置の制御系の構成について説明する概略構成図である。 前眼部像が表示された前眼部観察画面を示す図である。 SRK/T式を用いた場合の予測術後前房深度の関係を示す図である。 IOL度数の計算手順を示したフローチャートである。 角膜の乱視軸方向を示す指標を前眼部画像に重合させた画像を示す図である。
4 光干渉式眼軸長測定部
10 眼軸長測定光学系
10a 投光光学系
10b 受光光学系
30 撮像光学系
40 第1投影光学系
50 第2投影光学系
70 モニタ
80 制御部
85 メモリ
300 超音波式眼軸長測定部
302 超音波プローブ

Claims (4)

  1. 角膜曲率測定光学系であって、角膜頂点に近い第1の領域の角膜曲率を測定する第1測定用指標投影光学系と、第1の領域よりも外側の第2の領域の角膜曲率を測定する第2測定用指標投影光学系と、第1測定用指標及び第2測定用指標の角膜反射像を撮像素子で撮影する撮像光学系と、を有する角膜曲率測定光学系を備える眼科装置であって、
    前記角膜曲率測定光学系の測定結果の中から、眼内レンズの度数を演算する際に使用する角膜曲率の測定結果を、光干渉式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定及び超音波式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定の各測定に対して予め対応付けておき、対応付けられた眼軸長の測定結果及び角膜曲率の測定結果に基づいて眼内レンズの度数を演算する度数演算ユニットと、
    を備えることを特徴とする眼科装置。
  2. 請求項1の眼科装置において、
    眼内レンズの度数の演算に用いる眼軸長値を光干渉式眼軸長測定デバイスで得るか、超音波式眼軸長測定デバイスで得るかを選択する選択手段と、
    を備えることを特徴する眼科装置。
  3. 眼内レンズの度数演算装置であって、
    角膜頂点に近い第1の領域の角膜曲率の測定結果と、第1の領域よりも外側の第2の領域の角膜曲率の測定結果と、の中から、眼内レンズの度数を演算する際に使用する角膜曲率の測定結果を、光干渉式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定及び超音波式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定の各測定に対して予め対応付けておき、対応付けられた眼軸長の測定結果及び角膜曲率の測定結果に基づいて眼内レンズの度数を演算する度数演算手段を備えることを特徴とする眼内レンズの度数演算装置。
  4. 眼科装置が実行する眼内レンズの度数演算方法であって、
    角膜頂点に近い第1の領域の角膜曲率の測定結果と、第1の領域よりも外側の第2の領域の角膜曲率の測定結果と、の中から、眼内レンズの度数を演算する際に使用する角膜曲率の測定結果を、光干渉式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定及び超音波式眼軸長測定デバイスによる眼軸長測定の各測定に対して予め対応付けておき、対応付けられた眼軸長の測定結果及び角膜曲率の測定結果に基づいて眼内レンズの度数を演算する度数演算ステップを備えることを特徴とする眼内レンズの度数演算方法。
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