JP5483767B2 - 医療用器具 - Google Patents

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本発明は、ナイフ、ミラー、フック、鈎、ダイレーター等、医療現場で用いられる医療用器具に関するものであり、特に、器具先端に設けられた機能部を医療手術に用いたとき必要な角度で変位させることが可能な医療用器具に関する。
基端に棒状の把持部、先端にナイフ、ミラー、フック、鈎、ダイレーター等の医療行為に用いられる機能部を備える医療用器具は、従来、把持部と機能部が略直線状に配置されるのが一般的である。
このような従来の医療用器具の一例を図12乃至図14に示す。図12は従来の医療用ナイフ、図13は従来の医療用ミラーの一例を示す模式図である。
図12に示す医療用ナイフ101は、基端に棒状の把持部102を有すると共に、その先端には機能部としてナイフ本体104を備えている。また、図13に示す医療用ミラー201は、基端に棒状の把持部202を有すると共に、その先端には機能部としてミラー本体204を備えている。これらの図に示すように、把持部102、202と機能部104、204は、ほぼ一直線上に固定的に配置されている。
しかしながら、例えば、心臓の冠動脈バイパス手術等においては、切開する血管の位置と医療用ナイフの刺入角度の関係から、図12のような従来の医療用ナイフでは術者自身の手にナイフ先端が隠れることがあるため、上記のような把持部102とナイフ本体104とが一直線上に配置された医療用ナイフ101では、切開時に見にくく使い辛いという問題があった。
そこで、取り外し可能なナイフ本体を把持部に対して任意の角度に配置できる医療用ナイフがこれまでに市販されている(例えば、特許文献1)。図14に、従来の医療用ナイフを示す。この医療用ナイフ301は、把持部302と、「く」の字形のナイフ本体(機能部)304とからなる。ナイフ本体304が「く」の字形に折曲していると共に、把持部302とナイフ本体304の接続部が折曲しているため、刃体を把持部302に対して一定の角度を持って取り付けることができる。このナイフ本体304は、折曲角度が異なるものが数種類用意されており、必要に応じて任意の角度のナイフ本体304を付け替えて使用する。
一方、医療用ミラー201は、奥深く狭い手術箇所や口腔内など、通常では見辛い部位の視認に用いられるが、従来は図13に示すようにミラー本体204を把持部202に対して角度を付けて取り付けることで観察対象を見やすくしている。
上記従来の図14に示す医療用ナイフ301の場合、ナイフ本体304の折曲角度が予め設定されているため、段階的にしかナイフ本体304の角度を変更することができないという問題があった。即ち、ナイフ本体304の変更角度に自由度が低く、その場に応じて微妙な角度を設定することは不可能であった。また、処置の最中に異なる角度に変更したい場合、また新たな医療用ナイフ301を用意するか、把持部302からナイフ本体304を取り外して、異なる折曲角度のナイフ本体304に付け替えなければならないという問題があった。
そのため、機能部と把持部との間に構成されるシャフト部の途中の一部に形状記憶合金を用いて、湾曲状態に変形、変位可能な医療用器具も知られている(例えば、特許文献2)。
特許第3980989号公報 特開2007−37777号公報
しかしながら、形状記憶合金は金属結晶構造の10%以内の曲がり(歪み)に対して、所定の温度を加えると元の形状に戻ろうとするもので、金属結晶構造が変わってしまうほどの極端な変形を加えると元の形状に復帰できなくなる。そのため、形状記憶合金は小さな角度の範囲でしか折り曲げることができず、医療手術に用いたとき必要な屈曲角度を確保できないことがある。
形状記憶合金を用いた形状記憶部の長手方向の寸法を長くすれば、同じ曲率半径で折り曲げても大きく変形させることが可能であるが、形状記憶部を単に長くすれば、その分、器具の寸法が長くなって扱いにくく操作性が低下する問題がある。
そこで本発明は、上記点に鑑みて、形状記憶合金を用いた医療用器具において、器具全体の長さ寸法を特別に大きくせずとも、形状記憶部の長手方向で大きな寸法を確保することができる構造とすることで、折り曲げ角度が小さくても機能部を充分に変位させることが可能な医療用器具を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、基端に棒状の把持部と、先端に医療行為に用いられる機能部と、前記把持部と前記機能部の間に設けられる棒状の形状記憶合金からなる形状記憶部と、前記把持部に形成されて前記形状記憶部の前記基端側の一部の外面全体を可撓性の素材によって被覆する保持部と、を有し、前記形状記憶部は直線状態で記憶処理され、必要に応じて所定範囲内で前記形状記憶部を折曲させて使用し、使用後には前記形状記憶部を記憶回復温度まで加熱することで前記形状記憶部を元の記憶処理した形状に戻されるものであり、前記形状記憶部を折り曲げる際、前記保持部の弾性力によって前記形状記憶部が前記所定範囲を超えて変形するのを規制することを特徴とする医療用器具を提供する。
そして、前記保持部における前記形状記憶部を被覆する被覆部の厚みは前記機能部に向けて薄く形成していることを特徴としている。
また、前記形状記憶部が、ニッケル−チタン合金からなることを特徴としている。
そして、前記機能部が、医療用ナイフ、医療用ミラー、医療用フック、医療用鈎、ダイレーターの何れかであることを特徴としている。
前記医療用ミラーは、一対のミラーを蝶番状に連結して構成されて、前記蝶番の軸に前記形状記憶部が接続されることを特徴としている。
また、別の前記医療用ミラーは、前記形状記憶部との接続部を頂点として円錐状に形成されており、前記円錐の内面を鏡面とすることを特徴としている。
本発明の医療用器具によれば、形状記憶部の一部を保持部の内部に挿入しておくことで長手方向の寸法を大きく確保でき、形状記憶部が少しの屈曲角度であっても機能部を大きく変位させることができる。
しかも、形状記憶部を折り曲げる際、前記形状記憶部を折り曲げる際、前記保持部の弾性力によって前記形状記憶部が前記所定範囲を超えて変形するのを規制するために、所定範囲を超えて形状記憶部の折り曲げられるのを未然に防止することができる。
本発明の実施形態に係る医療用器具(医療用ナイフ)を示す全体正面図である。 図1に示す医療用器具の形状記憶部を折曲させた状態を示す全体正面図である。 図1に示す医療用器具における保持部と形状記憶部との関係を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る医療用器具(医療用ナイフ)の他の例を示す全体正面図である。 図4に示す医療用器具における保持部と形状記憶部との関係を示す説明図である。 図1に示す医療用器具における受部と形状記憶部との関係を示す説明図である。 保持部の変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る医療用器具の機能部を医療用ミラーとしたときのミラーの一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る医療用器具の機能部を医療用ミラーとしたときのミラーの他の例を示す説明図である。 (a)は本発明の実施形態に係る医療用器具(医療用鈎)を示す全体正面図、(b)及び(c)は鈎本体形状の代表例を示す説明図である。 (a)は本発明の実施形態に係る医療用器具(ダイレーター)を示す全体正面図、(b)乃至(d)はダイレーター本体形状の代表例を示す説明図である。 従来の医療用ナイフの一例を示す模式図(その1)である。 従来の医療用ミラーの一例を示す模式図である。 従来の医療用ナイフの一例を示す模式図(その2)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る医療用器具の概要を示す全体正面図である。図1に示すように、本実施形態の医療用器具(ここでは医療用ナイフ)は、棒状の把持部1と、把持部1の先端に接続される形状記憶部2と、形状記憶部2の先端に配置される機能部3と、把持部1に形成されて形状記憶部2の一端が挿入される空間を有する保持部1Aと、機能部3に形成されて形状記憶部2の他端が挿入される空間を有する受部3Aとから構成される。
把持部1は、使用者が使用の際に把持する部位であり、チタン合金やステンレス鋼等の金属からなる棒状の部材である。把持部1の周囲には、使用者が把持して操作する際に指が滑りにくいよう、ローレット加工や梨地加工を施す。
形状記憶部2は、ニチノール(ニッケル−チタン合金)等の形状記憶合金からなる棒状の部材である。形状記憶合金とは、熱処理によってある形状を記憶させると、これを変形しても一定の温度以上に加熱すれば変形前の形に戻るという特殊な合金である。この形状記憶部2は、図1に示す通りまっすぐな直線状態で記憶処理してある。そして、形状記憶部2は、大人が両手や器具(ペンチ等)を用いて加える程度の力で変形するが、外科手術等での使用中には変形しない程度の柔性/剛性を備えている。
機能部3は、ここではナイフ本体であり、形状記憶部2の先端に配置される。そして、機能部3は、形状記憶部2との接続側に形状記憶部2が挿入される受部3Aを備えて、受部3Aから挿入された形状記憶部2は図6で示すようにネジ止めにより機能部3に接続される。機能部3の種類には、ナイフ本体以外に、医療現場で用いられるミラー本体、フック本体、等があるが、何れも形状記憶部2が挿入される受部3Aを備えている。受部3Aの表面の周囲には、使用者が把持して操作する際に指が滑りにくいよう把持部1と同様、ローレット加工や梨地加工を施す。
保持部1Aはパイプ形状を有していて、把持部1の一部として一体に構成されている。そして、形状記憶部2の基端側の一部が保持部1Aの内部に挿入されて、図6で示す機能部3との接続と同様に、ネジ止めにより把持部1に接続される。
これら把持部1、形状記憶部2、機能部3は、それぞれ互いに着脱可能に接続されるが、接続方法としては、上記したネジ式以外にも嵌着式等、様々な方式を適用することができる。また、受部3Aは機能部3と別体に構成してネジ式又は嵌着式等で着脱自在に構成しても良く、また保持部1Aも把持部1と別体に構成しネジ式又は嵌着式等で着脱自在に構成しても良い。
このように、形状記憶部2は、その両端を保持部1Aと受部3Aのそれぞれの中空部に挿入しているが、形状記憶部2がまっすぐな直線状態にあるときは、形状記憶部2の外面は保持部1Aや受部3Aの内面に接触しないようにそれぞれ間隙d(図3)、d(図6)を設けている。この間隙d、dがあるために、折り曲げの際、形状記憶部2は、保持部1Aや受部3Aに挿入している部分でも自由に変形することができる。したがって、把持部1の一部に保持部1Aを形成し、機能部3の一部に受部3Aを形成して、形状記憶部2の両端をそれぞれ挿入することで、保持部1A及び受部3Aの長手方向の寸法分だけ形状記憶部2は大きな寸法が確保されており、形状記憶部2の寸法を長くすることができる。なお、間隙d、dの寸法については、後に明らかとなる。
こうして、形状記憶部2の長手方向の寸法長を大きく確保することで、折り曲げる際に寸法が長いと短い場合と比べて、同じ曲率半径で折り曲げても長い場合の方が形状記憶部2の両端の移動量は大きくなる。したがって、形状記憶部2の把持部1側を基準にすれば、機能部3は形状記憶部2の長手方向の寸法が長いほど相対的に大きく変位することになる。そのため、形状記憶部2は、長いほど折り曲げ角度の調節による機能部3の変位の自由度が高まり、機能部3の把持部1からの屈曲を手術しやすい最適角度に調整することができる。
また、保持部1A及び受部3Aを設けることで形状記憶部2の長さ寸法を確保する一方で、操作性の低下を招かない範囲で形状記憶部2の実質的な寸法を大きくすれば一層効果的である。
一方、形状記憶部2が長尺となると、両端から小さな力で折り曲げることが可能となるために、得てして変形限度角度以上に折り曲げてしまい、元の直線状態に復帰させることができなくなる虞がある。
このように、所定範囲を超えて変形限度角度以上に折り曲げようとしたとき、形状記憶部2の外面が保持部1Aの開口先端の内縁部1Bに当接し、そして形状記憶部2の外面が受部3Aの開口先端の内縁部3Bに当接するために、変形限度角度以上の折り曲げが規制される。また、形状記憶部2は保持部1Aによって支持されるために、操作時における把持部1又は保持部1Aからの力を確実に機能部3に伝達することができる。
よって、把持部1と受部3Aとを掴み両端から形状記憶部2を折り曲げたとき、形状記憶部2の外面が保持部1の開口先端の内縁部に当接したときが形状記憶部2の変形限度角度以下の所定範囲内に収まるように間隙dの寸法を設定している。同様に、形状記憶部2のもう一端においても、形状記憶部2の外面が受部3Aの開口先端の内縁部に当接したときが形状記憶部2の変形限度角度となるように、間隙dの寸法を設定している。
また、図4に示すようにそれぞれの開口部を先端に向けて拡開する形状とすれば、形状記憶部2の折り曲げの範囲が大きくなり、これにより、保持部1Aの開口先端の内縁部1Bや受部3Aの開口先端の内縁部3Bとの当接点を支点にして急角度で折り曲げられ、後で直線状態に戻せなくなるような事態が防止される。図5に保持部1Aの場合で具体的に示すと、保持部1Aにおける機能部3側の開口の内縁部1Bを起点にして、間隙dの寸法より大きくなるよう拡開させている。図示しないが受部3Aについても同様であり、受部3Aの保持部1A側の開口部の先端を間隙dから大きくなるよう拡開させている。
本実施形態においては、保持部1Aと受部3Aとで形状記憶部2の折り曲げが変形限度角度以上とならないよう規制しているが、保持部1Aのみによる規制であっても良い。しかし、形状記憶部2の両端から規制を加えることで変形限度角度以上の折り曲げ防止が確実に図れる。しかも、折り曲げの際に形状記憶部2の両端が保持部1と受部3Aとに支持されるために、折り曲げ時の力が形状記憶部2の全体に分散され、折り曲げ力が形状記憶部2の一点に集中して鋭角に曲がることが防止できる。
図7は、図1の医療用器具における保持部1Aの本願発明に係る変形例を示す。この図7の保持部1Aも把持部1の一部であるが、可撓性の素材にて構成されて形状記憶部2の基端側の一部の外面全体を被覆している。よって、保持部1Aは、折り曲げ時には形状記憶部2とともに変形するため、形状記憶部2としては被覆部分を含めて大きな長さ寸法が確保されている。一方で可撓性の素材の弾性力によって、形状記憶部2が前記所定範囲を超えて変形するのが規制される。
このとき、形状記憶部2を被覆する被覆部の厚みが機能部3に向かうほど薄くなるよう構成して形状記憶部2に掛かる弾性力を漸次小さくすることで、形状記憶部2が保持部1Aとの境の部分で急激に折れ曲がることを防止している。本例では、被覆部の厚みを階段状に薄くしているが、テーパ状に形成しても良い。
上記本実施形態の医療用ナイフを使用する際には、図2に示すように、手術者は、必要に応じて形状記憶部2にペンチ或は専用の補助器具(図示せず)を用いて若しくは手動で力を加えて折曲させる。ここで専用の補助器具は、医療用ナイフ、医療用ミラー、医療用フック、医療用鈎又はダイレーターの各々の形状に対応した形状記憶部2を小さな力で簡単に折曲させるために、例えば梃子の原理を利用したものが好適である。さらに、この専用の補助具は、医療用器具の形状記憶部2を加熱するために加熱手段(電熱)を備えるようにしても良い。これにより、把持部1に対して機能部3に任意の角度を付けることが可能となる。
使用後は、機能部3を取り外して形状記憶部2を記憶回復温度まで加熱すると、元の形状、即ち図1に示すようなまっすぐの形状に戻る。形状記憶部2の記憶回復温度は、例えば摂氏100度程度に設定するのが好適であり、その場合煮沸や殺菌用スチームに曝すことで簡単に形状を回復させることができる。
なお、上記では医療用ナイフとして、略三角形状に突出した刃体を例に図示したが、このほか様々な形状の刃体を取り付けることが可能である。
また、上記では医療用器具として医療用ナイフについて説明したが、機能部3にはこの他様々なものを適用できる。上記したように、本発明に係る医療用器具は、機能部3が観察箇所に臨む位置に最適に調整されるために、機能部3に用いるミラー本体を特殊な形状とすることにより一層効果的な観察を行うことができる。
このようなミラー本体の具体例を挙げる。図8は、2枚のミラーを備えたミラー本体を示すもので、図8(a)の平面図及び図8(b)の側面図にて示すように、一対のミラー10A、10Bを蝶番状に連結して、蝶番の軸に形状記憶部2を接続して構成している。そして、ミラー10A、10Bの開放角度を観察箇所に応じて調整すると共に、ミラーが観察箇所に臨む好ましい位置になるように形状記憶部2を折り曲げることで、ミラー10A、10Bによる2点からの観察等の種々の使用方法が可能で良好な視野性が確保できる。
図9は、円錐状に形成したミラー本体を示すもので、図9(a)の削断面図及び図9(b)の正面図で示すように、円錐の頂点で形状記憶部2と接続すると共に円錐の内面を鏡面として観察箇所を360度の方向から観察することができるようにしている。
次に、本発明に係る医療用器具を医療用鈎として用いる場合について説明すると、図10(a)に示すように、機能部3には鈎本体が用いられて形状記憶部2と接続される。医療用鈎は、医療手術時における生体組織の挙上又は手術操作を行うための空間を確保するのに使用される器具で、機能部3にはその目的に応じて種々の寸法や形状の鈎本体が用意されて形状記憶部2と接続される。例えば、図10(a)に示す鈎本体は、図10(b)でその側面図(i)と正面図(ii)で示すように、扁平な金属製の板をJ字状に折り曲げて構成されている。また、図10(c)で示す鈎本体は、その側面図(i)と正面図(ii)で示すように、扁平な金属製の板をL字状に折り曲げて構成されている。
本発明に係る医療用器具をダイレーターとして用いる場合は、図11(a)に示すように、機能部3にはダイレーター本体が用いられて形状記憶部2と接続される。ダイレーターは、主に血管径を拡張させる場合に使用される器具であり、一旦血管に挿入したガイドワイヤーを通して血管に挿入されるもので、0.5mmから9.0mm位までの範囲の直径寸法に応じた種々の形状のダイレーター本体が用意される。図11(b)乃至(d)は、直径寸法に応じたダイレーター本体の代表的な形状を示している。
上記のように構成することで、本実施形態の医療用器具は、形状記憶部2の一端が挿入する保持部1Aを設けることで、(1)形状記憶部2の長手方向の寸法が確保されるため折り曲げにより機能部3を変位させる位置の自由度が高まり、(2)形状記憶部2が所定範囲を超えて変形するのが保持部1Aにより規制でき、(3)形状記憶部2は保持部1Aに支持されて操作時における把持部1又は保持部1Aからの力を確実に機能部3に伝達することができる。そして、さらに機能部3に受部3Aを設けることで、上記(1)及び(2)の利点が一層高められる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、ナイフ、ミラー、フック、鈎、ダイレーター等、医療現場で用いられる医療用器具に係り、特に、器具先端に設けられた機能部を着脱可能にすると共にその機能部と把持部との角度を自由に変えることが可能な医療用器具に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
1 把持部
1A 保持部
1B 内縁部
2 形状記憶部
3 機能部
3A 受部
3B 内縁部
、d 間隙

Claims (7)

  1. 基端に棒状の把持部と、
    先端に医療行為に用いられる機能部と、
    前記把持部と前記機能部の間に設けられる棒状の形状記憶合金からなる形状記憶部と、
    前記把持部に形成されて前記形状記憶部の前記基端側の一部の外面全体を可撓性の素材によって被覆する保持部と、を有し、
    前記形状記憶部は直線状態で記憶処理され、必要に応じて所定範囲内で前記形状記憶部を折曲させて使用し、使用後には前記形状記憶部を記憶回復温度まで加熱することで前記形状記憶部を元の記憶処理した形状に戻されるものであり、
    前記形状記憶部を折り曲げる際、前記保持部の弾性力によって前記形状記憶部が前記所定範囲を超えて変形するのを規制することを特徴とする医療用器具。
  2. 前記保持部における前記形状記憶部を被覆する被覆部の厚みは前記機能部に向けて薄く形成していることを特徴とする請求項1に記載の医療用器具。
  3. 前記把持部と前記機能部の表面には、使用者が把持して操作する際に指が滑りにくいよう、ローレット加工や梨地加工を施すことを特徴とする請求項1に記載の医療用器具。
  4. 前記形状記憶部が、ニッケル−チタン合金からなることを特徴とする請求項1に記載の医療用器具。
  5. 前記機能部が、医療用ナイフ、医療用ミラー、医療用フック、医療用鈎、ダイレーターの何れかであることを特徴とする請求項1に記載の医療用器具。
  6. 前記医療用ミラーは、一対のミラーを蝶番状に連結して構成されて、前記蝶番の軸に前記形状記憶部が接続されることを特徴とする請求項5に記載の医療用器具。
  7. 前記医療用ミラーは、前記形状記憶部との接続部を頂点として円錐状に形成されており、前記円錐の内面を鏡面とすることを特徴とする請求項5に記載の医療用器具。
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