JP5479779B2 - 省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置およびその支援方法 - Google Patents

省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置およびその支援方法 Download PDF

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Description

本発明は省エネルギーサービス提供装置および方法に係わり、例えば工場等で行っている省エネルギー運転に使用するのに好適な省エネルギー運転支援装置および方法に関する。
一般に、工場で使われているファン、ブロアおよびポンプ等はモータで一定速度に回転されており、ダンパ等で流量を絞ることで制御している。このモータに対して、インバータを導入して可変速制御すると消費電力が低減できる。インバータ導入に伴う省消費電力量を求める技術が知られている。この技術では、インバータ導入前に流量等のパラメータに応じた消費電力を記憶しておき、インバータ導入後の稼動の際に、この記憶内容に照らし合わせてインバータ導入前の消費電力量を推定演算して、実際に消費した消費電力との差分から省消費電力量を演算する。例えば、この技術は特許文献1に記載されている。また、特許文献2には、リアルタイムに省エネ値を実効的にモニタすることが記載されている。
特開2001−155089号公報 特開2003−006288号公報
上述した特許文献1に記載の省エネルギー運転の支援方法によって省エネルギーを確実にもたらすことのできるインバータが顧客の有する駆動モータに多数設置されるに至った。これによって甚大なる省エネルギー効果がもたらされ、引いてはCO削減に有効に作用している。
このような環境下において、時々刻々ともたらされる省エネルギー効果を、省エネルギー効果演算の根拠データと共に画面上で容易に把握したいとのニーズが派生するに至った。
本発明は、かかる点に鑑みて上述した省エネルギー運転の支援装置、方法において、算出される省消費電力効果を、省エネルギー効果演算の根拠データと共に、省エネルギー運転に伴って容易に画面上で把握することができるように、時々刻々と画面表示するようにした省エネルギー運転支援装置および省エネルギー運転支援方法を提供することを目的とする。
本発明は、データ処理装置の画像表示装置の画面部に、対象負荷設備の作動量と消費電力とを座標軸として、インバータ導入前の対象負荷設備の作動量と消費電力との関係を定める第1のカーブと、インバータ運転時の回転数制御のときの作動量に対する消費電力を示す第2のカーブを、インバータの運転時における時々刻々の消費電力の実測値と共に表示し、当該インバータ運転時における時々刻々の省消費電力を、第1のカーブ上のインバータ導入前の消費電力とインバータ運転時における時々刻々の消費電力の実測値との差として表示した第1の画面と、一日に経過する一定時間毎に、第1のカーブを用いて演算されたインバータ導入前の消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量と、インバータ運転時の時々刻々の消費電力を積算して求めたインバータ運転時の積算電力量と、これらの積算電力量の差である当該インバータ運転時における省消費電力量とを表示した第2の画面と、一日の一定時間に対応して一定時間毎に対象負荷設備の作動量データを表示した第3の画面とを形成した。
本発明によれば、省消費電力効果を容易に把握することが可能な省エネルギー運転支援装置および省エネルギー運転支援方法を提供することができる。
本発明の実施形態の構成概念図。 本発明の他の実施形態の構成概念図。 本発明を実施する場合の一形態を示すブロック図。 本発明を実施する場合の他の形態を示すブロック図。 ブロアの消費電力特性の一例を示す図。 インバータ導入前の契約条件カーブ設定の方法を示す図。 省消費電力効果の計算例を示す図。 本発明に用いる方法を示すフローチャート図。 本発明を実施する場合の他の形態を示すブロック図。 周波数に対する軸動力低減率を示す特性図。 省消費電力効果を説明するための図。 本発明の実施形態である画面および画面の推移を示す図。 本発明の実施形態である画面および画面の推移を示す図。 本発明の実施形態である画面および画面の推移を示す図。 本発明の実施形態である第1の画面を説明するための図。 本発明の実施形態である画面および画面の推移を示す図。 本発明の実施形態である画面および画面の推移を示す図。 本発明の実施形態である画面および画面の推移を示す図。 本発明の実施形態2における負荷設備遠隔監視システムのシステム構成図。 本発明の実施形態2における遠隔監視サーバの構成を示すブロック図。 本発明の実施形態2における監視ユニットの構成を示すブロック図。 本発明の実施形態2における負荷設備稼動状況データ収集、更新処理を表すタイムチャート。 本発明の実施形態2における遠隔監視サーバの動作を表すフローチャート。 本発明の実施形態2における監視ユニットの動作を表すフローチャート。 本発明の実施形態2における負荷設備遠隔監視システムで使用されるメッセージの例を示す説明図。 本発明の実施形態2における負荷設備稼動状況を表示する基本画面のGUI。 本発明の実施形態2における負荷設備稼動状況の表示内容を設定する設定画面のGUI。 本発明の実施形態2における単一拠点の負荷設備稼動状況をデータ合計値として表示する基本画面のGUI。 本発明の実施形態2における負荷設備稼動状況をCO削減量として表示する基本画面のGUI 。 本発明の実施形態3における遠隔監視サーバの構成を示すブロック図。 本発明の実施形態3における監視ユニットの構成を示すブロック図。 本発明の実施形態3における負荷設備稼動状況データ収集、更新処理を表すタイムチャート。 本発明の実施形態3における遠隔監視サーバの動作を表すフローチャート。 本発明の実施形態3における監視ユニットの動作を表すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
《実施形態1》
まず、前述の特許文献1に記載された内容に沿って省エネルギー運転の支援装置、方法における省消費電力効果の算出装置、方法について説明し、次いで省エネルギー運転の省消費電力効果を表示するようにした省エネルギー運転支援装置、方法について説明する。
本発明の実施形態1の方法は、モータを有する対象負荷設備に、インバータを導入して、設備運転の省エネを希望するユーザのインバータ導入前の消費電力を求め、モータの回転数制御運転を行っていたときのインバータ制御運転データを求め、インバータ運転に対応した運転をしたと想定した場合のインバータ導入前の消費電力データとインバータ制御運転時データとの差に基づいて省消費電力から省消費電力値を求め、省消費電力値に応じたメリット料金を求め、契約者の間で予め取り決めた契約内容に前記メリット料金を反映して料金請求処理を行う省エネルギーサービス提供方法である。この場合に、インバータ導入前の想定した消費電力には後述するように契約条件カーブが用いられる。これは、インバータ運転に対応した運転を従来の設備で行ったとした場合の消費電力データを現わすことになる。
本発明の他の実施形態1による方法は、前記対象負荷設備にインバータを導入して、モータを有する対象負荷設備の稼動状況からインバータ導入前の消費電力を求め、該インバータによるモータの回転数制御運転を行ってインバータ制御運転データを求め、上記と同様にして、現状の消費電力データとインバータ制御運転データとの差に基づいて省消費電力に応じたメリット料金を求め、契約者の間で予め取り決めた契約内容に前記メリット料金を反映して料金請求処理を行う。
前記インバータ制御運転データは、監視システムからLANあるいは電話回線などの通信手段を介して収集される。また、インバータ導入前の消費電力データは、対象の負荷設備を継続使用したことを想定した想定状況に基づく稼動データとして算出される。
したがって、本発明においては、ユーザは初期投資なしで、インバータを導入し、政府などから与えられている省エネのノルマを達成しあるいはそれに貢献することができ、サービス提供者は省エネの利益を容易に得ることができる。すなわち、本発明においては、上記の理由から、従来のリースやレンタル方式とは異なって、ユーザに対し最低省エネ量を保証する必要がないから、サービス提供者はかならず、省消費電力に応じたメリット料を受け取ることができる。
契約当事者の一方である契約者B(省エネサービス提供者、省エネ設備製造者を含む)は、インバータと新しいモータの組合せ、またはインバータ単独を、省エネを希望する契約者A(顧客、ユーザ)の設備に導入する。この場合、サービス提供者とユーザが合意すれば、インバータ、モータのみならず、それとともに使用されるポンプ、ファン、ブロアなども交換しあるいは新設備に交換することができる。ポンプ、ファン、ブロアなどが対象負荷設備である。なお、ポンプ、ファン、ブロアなどは、風水力機械という語で総括表現できる。
契約者Aは省エネサービスを受けたい者であり、契約者Bは省エネサービスを提供するサービス事業者ということができる。
まず、契約者Bは稼動状況データ収集システムを契約者Aの既設の負荷対象設備に設置し、この負荷対象設備における稼動状況データを計測し、インバータ導入前の設備の特性を取得する。これは、インバータ導入前の消費電力を演算するときに用いられる。インバータが導入される時に、この特性が用いられて省消費電力前の契約条件カーブを設定する基礎となる。もし、ユーザが当該対象負荷設備を持っていない場合は、サービス提供者が保有する類似の既存の負荷対象設備の消費電力量データをもってユーザの契約条件設定の前提とすることができる。
稼動状況データ収集システムは、対象負荷設備、機器を改造、交換した後はその設備、機器の稼動データを採取し、電話回線等の通信手段を用いて、サービス開始とともに構築される監視システム、例えば遠隔監視システムの一構成要素として機能する。稼動状況データ収集システムは、必要な間隔で遠隔監視システムに取得したデータを送信する。これによって、機器、設備の改善後のすなわちインバータ導入後の消費電力が求められ、この消費電力に基づいてメリット料金が演算される。
契約者A(ユーザ)は、省エネサービス提供者との間で、インバータ導入前の消費電力とインバータ導入後の消費電力から求められる省消費電力量を参照し、メリット料金を考慮して、インバータを初期投資なしで導入し、時々刻々の省エネルギー効果を演算する省エネサービスを受けるかどうか検討し、受ける場合には契約する。サービス提供者は、実際に設備、機器の改善又は交換をしなくとも類似設備の既存データがある場合には、計算により又は近似計算により、消費電力、消費電力量およびメリット料金を求め、これを契約の前提とするかどうかユーザに提案することができる。
契約条件には、消費電力効果から既設の対象負荷設備に設置したインバータ、モータの設置、交換に要した費用、サービス提供者がインバータやモータのリース業者やレンタル業者に支払う料金、維持管理費、データ採取に要する費用等を考慮することができる。これらの条件についてユーザとサービス提供者が合意すれば、インバータを含む省消費電力システム導入契約が結ばれる。この設備、機器の改造、交換に際し、ユーザは初期投資が不要であり、しかも省エネが達成されることを確認またはほぼ確認してから導入するから、ユーザは少なくとも省エネを達成することができ、更にはメリット料金の分配さえ受けることができる。
より具体的には、省消費電力モータドライブシステム導入契約書を締結して、先に記述した遠隔監視システムにて省消費電力額を計算し、予め定めた率により、省消費電力モータドライブシステム使用料を確定し、支払いを行うようにする。ここでいう「使用料」とは「導入した設備の使用料」ではなく、契約者Aの節約額を求めて、その何割かを契約者Bが受取るメリット料相当額であるということになる。
このサービスを実施する際に、サービス事業者は、省消費電力モータドライブシステム構成要素であるモータ、インバータ、データ収集システム機器等(以下、サービス機器という)を、サービス事業者自身の資産を用いるか、あるいは第三者の資産を用いることにより運用するかを選択できることはいうまでもない。
より具体的に図面に基づいて説明する。
図1において、契約者Aが後述する対象負荷設備を提供し、契約者Bとの間で所定の契約(メリット料金の配分を含めた契約)が結ばれ、料金授受はファイナンス会社経由で行われることを示す。契約者A(ユーザ)、契約者B(サービス提供者)、およびファイナンス会社で締結された契約を矢印14で示す。
対象負荷設備とは、前述したように工場などで使用されるファンあるいはブロア1、ポンプ2などを有する設備で、これらは生産や製造の主要設備ではなく、消費電力が大きいにもかかわらず、省エネ対策が比較的遅れている部分が対象になる。対象負荷設備は、ファン、ブロア、ポンプに限定されない。電力を消費するモータを有する設備が対象となる。これらの設備には各種のモータ3、4が駆動源として使用されている。そこで、ユーザはこれらの設備や機器の運転についてできるだけ投資をしないで省エネを図りたいという希望を持っていることが多い。
サービス提供者は、省エネを希望するユーザの設備の現状の、インバータ導入前の消費電力を測定し、あるいは種々の変動要因を考慮してその消費電力を修正し、この設備の現状の、インバータ導入前の消費電力を求める。このデータおよび計算結果がユーザに示される。
次に、サービス提供者は、省エネを希望するユーザの対象負荷設備インバータ単独で、あるいはインバータと新しいモータをセットで設置する。ユーザが設備更新を希望すれば、新しいモータとインバータ、ファン、ブロアなどをセットにして設置する。これらのモータ3,4にインバータ5,6を接続し、インバータ5,6によるモータ3,4の回転数制御を行い得るようにする。監視ユニット7で収集した契約者Aの既設負荷対象設備に接続されたモータのインバータ導入前の消費電力データを以って、省消費電力前の機能を取得する。この性能が省消費電力前の契約条件カーブ設定のために後述するように用いられる。
インバータ5,6を用いたモータ3,4の回転数制御による新しい設備、機器の消費電力量は、契約者Bが設置した監視ユニット7によって監視され、電力使用量であるインバータ制御運転データが求められる。
インバータ5,6、監視ユニット7などの機器納入は契約者Bからなされるが、この場合の機器納入に要した費用はユーザには請求されない。以上に基づいて、ユーザとサービス提供者との間で、メリット料金の配分について検討される。この際に、サービス提供者がユーザの設備に設置するインバータ、モータ、ファン、ブロア、ポンプなどの費用(リースまたはレンタルであることが多い)を考慮する。すなわち、この費用はユーザの負担ではなく、メリット料金の中でまかなわれるのが合理的である。
サービス提供者からは機器納入以外にもインバータ5,6についての運転管理ならびにアフターサービスがなされる。これらを矢印11で示す。
ユーザは、サービス提供者との間で、インバータの回転数制御によってもたらされる省消費電力のメリット料金を含めた省消費電力モータドライブシステム導入契約を結ぶ。
インバータ制御運転データは、稼動状況データとして契約者Bの遠隔監視システム20に取り込まれる。これを矢印13で示す。
契約者Bは、遠隔監視システム20にてインバータの回転数制御によってもたらされる省消費電力額を計算し、予め定めた率により省消費電力モータドライブシステム使用料を演算、確定し、請求処理を行う。即ち、契約者AとBとで予め定めた比率(ペイバック率)により省エネ分を分け合う。だだし、本契約においては、その限定された対象機器(ファン、ブロア、ポンプ)の省エネ量は、当該機器を含む生産ラインの稼動状況によって変化するため、保証の対象とはなり得ない。このため、本契約では「一定量を越える省エネ分について」のみを分け合うのではなく、省エネ分の大小に係らずペイバック率により分け合うものである。
得られたメリット料は契約者Aに契約者Bからメリット通知がなされる。これを矢印12で示す。この請求処理は、図に示すように金銭の支払いに多く利用されるファイナンス会社等の金融機関を利用して行われてもよい。この場合、矢印14で示すように契約者Aとファイナンス会社との間でも仲介のための契約が締結される。メリット通知は契約者Bからファイナンス会社にもなされる。これを矢印15で示す。
契約者Bは自社で製作したモータ、インバータをファイナンス会社に売却し、それを契約者Bにリースし、契約者Bが契約者Aにモータ、インバータを導入してもよい。
メリット通知に基づいて契約者Aからファイナンス会社を介してメリット料の支払いが契約者Bになされる。これを矢印16,17で示す。なお、料金徴収業務はファイナンス会社に限らず、銀行などの金融機関、郵便局、コンビニエンスストアなどの機関を利用してもよい。
契約者Aと契約者Bとの間で直接的に行われる契約の場合は図2のようになるが実質は図1と同じであり、繰り返して説明しない。
モータ、インバータ、監視ユニット等のサービス機器が、契約者B所有のものあるいは契約者Bがリース契約したものやレンタルしたものを契約者Aの工場に初期投資なしに設置される。据付工事費用、契約者Aの設備の改造費用等については別途定めるようにしてもよい。
契約者Aは、対象負荷設備を、操業に適したインバータによる回転数制御で運用することになる。図3は、インバータ導入前の消費電力を収集するための方法を示す。
図3において、系統30上の対象負荷設備31に駆動用のモータ(IM)32が接続され、モータ32に接続した線路に設けた変流器(CT)33、 変圧器(VT)34に接続される電流計および電圧計などの計測器により電流、電圧が計測される。また、対象負荷設備31から流量、圧力などの負荷が検出される。これらの計測された信号、検出された信号は稼動状況データ収集システム22の監視システム24の監視ユニット25に伝えられる。このようにして収集され、統計されたデータに基づいてインバータ導入前の稼動データが計測され、その結果は、演算装置(PC)26に伝えられる。なお、計測は、時々刻々など、所定に行われる。
上記した稼動状況データ収集システム22は、対象負荷設備31の稼動状況をインバータ導入前の稼動データとして収集する。そしてインバータによる回転数制御運転時の稼動データを収集する。計測された稼動データは、対象負荷設備31の後述するように契約条件カーブの設定のための基礎データとして用いられる。
この稼動状況データ収集システム22は、インバータ実際稼動データを収集する監視システム24(監視ユニット25を含む)と、記憶装置を備えた演算装置(PC)26と、消費電力を契約者Bに伝える通信システム27とからなる。演算装置26の有する記憶装置は対象負荷設備31のインバータ導入前の稼動データを記憶する。
計測された稼動データは、すなわち対象負荷装置の作動量に対する消費電力は、通信システム27、 例えばモデム(modem)35あるいは契約者AのLAN36を介してe−mailによって契約者Bに伝えられる。この自動送信は1回/日で充分であるが、時々刻々行うようにしてもよい。この情報収集は、図1または図2に示すように契約者Bの有する遠隔監視システム20を利用して行われる。すなわち、前述した消費電力は遠隔監視システムに受信される。遠隔監視システム20はデータ処理装置として機能し、後述する演算処理を行う。
このように受信されたデータは、遠隔監視システム20の中にあるデータ処理装置21に伝えられ、記憶装置23に記憶される。
図4は、インバータINVを系統に設けて回転制御を行った場合のインバータ導入後のインバータによる回転制御運転時の稼動データを収集する装置、方法を示す。図3と同じ構成には同じ番号を付し、繰り返しては説明しない。
図4に示す例では、系統30上にインバータ(INV)5,6が設けられ、このインバータ5,6の上流側に計測用変流器33、計測用変圧器34がある。インバータ5,6の下流側に計測用変流器43、計測用変圧器44が新たに設けられる。
電流計および電圧計などの計測器によって計測された電流、電圧は、監視システム24の監視ユニット25に伝えられる。また、対象負荷設備31の流量、圧力等の負荷で表わされる対象負荷設備31の作動量も同様に監視ユニット25に伝えられる。この場合には、更に対象負荷設備31の温度や振動も検出されて監視ユニット25に伝えられるようにしてもよい。この検出値は後日のメンテナンスのために使用される。このようにしてインバータ導入後の対象負荷設備31の作動量に対する消費電力が計測され、インバータ導入後の稼動データとして演算装置26の記憶装置に記憶される。
そして、インバータ導入後の対象負荷設備31の作動量に対する消費電力、すなわち稼動データは通信システム27によって契約者Bの遠隔監視システム20のデータ処理装置21の記憶装置23に伝えられる。この自動送信は1回/日で充分であるが、時々刻々行うようにしてもよい。
この情報収集は、図1または図2に示すように契約者Bの有する遠隔監視システム20を利用して行われる。収集されたインバータ導入後の稼動データは、遠隔監視システム20に記憶される。
図5および図6は、インバータ導入前の対象負荷設備31について取得した対象負荷設備31の作動量データに対する消費電力とインバータ導入後の対象負荷設備31について取得した対象負荷設備31の作動量データに対する消費電力とから契約条件カーブを生成する方法を示す。
まず、図6に示すように、対象負荷設備31の作動量データに対する消費電力の関係が特定される。図6に示す場合は、対象負荷設備31としてブロアが使用され、作動量データとして風量が採用され、定格100%に対する割合で示してある。インバータ導入後における風量(%)(X軸)に対する消費電力kw(Y軸)が計測値に基づいて定められる。この両者の関係は図6に示すようにカーブ線として設定され得る。このようにして稼動状況データ収集システム22の演算装置26が、入力されたインバータの稼動信号からインバータ導入後の駆動用モータ32の時々刻々の稼動データ、すなわち消費電力データを演算処理し、この消費電力データを生成する。この消費電力データは、インバータ導入後の時々刻々の消費電力を演算処理した時の、検出されて入力された対象負荷設備31の作動量データ、例えば上述のように風量(%)との関係で設定される。
このようにして設定された風量(%)に対する消費電力(%)(定格100%における消費割合)として図5に示すように表示される。この風量(%)に対する消費電力(%)の関係を示す線図はインバータによる回転数制御のときの時々刻々の風量(%)に対する消費電力(%)を示す消費電力特性カーブとなる。
予めインバータの導入前に、稼動状況データ収集システム22の演算装置26により、測定された駆動用モータ32の時々刻々の消費電力データに基づき、インバータ導入前の対象負荷設備31の風量(%)(作動量データ)と消費電力データとの関係が演算装置26の記憶装置に記憶されている。
このような状況下で、図5において、インバータによる回転数制御による消費電力特性カーブの風量(%)の時のインバータ導入前の消費電力が記憶装置に格納した風量(%)と消費電力データを参照することによって特定され、風量(%)を記憶装置23に記憶された風量(%)に振り、いくつかの点を求めた時に、これらの点から1つのカーブが設定される。これがインバータ導入前の特性カーブとして風量(%)をX軸とし、消費電力kwをY軸とする座標に設定される。従って、インバータ運転時の時々刻々の風量(%)が計測されると、図5のブロアの消費電力特性の例を示す線図から、すなわちインバータ導入前の消費電力特性カーブ上の点と、これにX軸上で対応するインバータ導入後の消費電力特性カーブ上の点との差から省消費電力が求められる。この省消費電力は記憶装置23に記憶される。
このように、遠隔監視システム20によって構成されるデータ処理装置21がインバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された風量(%)(作動量データ)および時々刻々の消費電力を受信し、契約条件特性として記憶装置23に記憶されたインバータ導入前の風量(%)(作動量データ)と消費電力データとの関係を用いて、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された風量(%)(作動量データ)に対するインバータ導入前の消費電力を演算し、契約条件カーブを用いて演算されたインバータ導入前の時々刻々の消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量と、インバータ導入後の時々刻々の消費電力を積算して求めたインバータ導入後の積算消費電力量との差から省消費電力量(省エネルギー量)を演算する。なお、電力量という場合は、その単位はkwhである。
このように、図5は、対象負荷設備31にブロワを採用した場合の消費電力特性の例を示す。図において、特性(1)は、インバータ導入前の吸込ダンパ制御の場合の風量(%)に対する消費電力(%)の関係を示す消費電力特性カーブである。この特性(1)は、インバータ導入前の稼動状況データとして規定され、契約条件に採用され、契約条件カーブとなる。従って、契約条件カーブと特性(1)で表わされる消費電力特性カーブとは技術的には同義である。
契約条件カーブは、ax+bx+cx+dx+eの4次曲線、bx+cx+dx+eの3次曲線、cx+dx+eの2次曲線で表わされる。あるいは顧客側要望等による特殊な場合にはdx+eの一次線で表わし得る場合があり、この場合には契約条件直線となる。従って採用される契約条件線は契約条件カーブあるいは直線ということになる。従って、統合的に契約条件線ということができる。以下、典型的な契約条件カーブを用いた例について説明するが、契約条件直線と読み替える場合をも含めるものとする。
特性(2)は、吸込ダンパ制御に代えてインバータによる回転数制御を採用した場合の風量(%)に対する消費電力(%)の関係を示す。この特性(2)は、インバータによる回転数制御運転時の稼動データを示す消費電力特性カーブとなる。風量(%)を基準として、特性(1)上の数値から特性(2)上の数値を差し引くことによって省消費電力が計算される。
上記の例ではブロアについて説明したが、他のファン、ポンプあるいは他の設備についても同様にして省消費電力が計算され得る。
以上のように、稼動状況データ収集システム22により設備稼動状況を示すパラメータ(例:風量、流量等)と、その時の消費電力とを測定する。測定結果から図6に示すインバータ導入前の契約条件カーブを作成し、契約条件とされる。図6は、風量(%)と消費電力kwとの関係を示し、ブロアについてのインバータ導入前の契約条件例を示している。
図7は、省消費電力効果の計算例を示す。遠隔監視システム20により設備稼動状況を示すパラメータ(例:風量、流量等)と、その時の消費電力とを測定する。測定結果および契約時のインバータ導入前の契約条件カーブを使用して図7に示すようにして省消費電力効果を計算する。図は、時刻ごとの積算電力量kwhを示す。図において、契約条件カーブから計算した、インバータ導入前の消費電力から積算電力量を統計し、次いでインバータによる回転制御運転中の積算電力から積算電力量を時々刻々統計し、両者の差によって一日の終りに一日分の省消費電力効果を求める。
省消費電力効果、すなわち省消費電力量からメリット料金を、単位当りの電力量を掛けることによって求め、契約者A,B、場合によってはファイナンス会社の間で取り決めた契約内容にメリット料金を反映して料金請求処理を行う。契約者Aから見れば、料金が請求されるための処理ということになる。
新たに導入された設備運用による省消費電力メリット分の例えば半額相当が返却メリットとして契約者Bに支払いがなされる。すなわち、省エネ効果を実現してからのメリット料後払いとなる。省消費電力メリットは、契約者間で予め取り決めた内容により、実際の稼動データから契約者Bが計算し、契約者Aに毎月通知することになる。尚、稼動データについては、契約者Bが請求処理する前のデータを契約者Bが確認するようにしてもよい。
このようにして、メリット料に基づく料金請求処理がなされる。尚、メンテナンスについては、契約者Bが無償で実施し、日常点検は、契約者Aが行うようにしてもよい。
伝送された稼動データである消費電力に基づいて省電力量、更には低減されたメリット料を契約者Bの有するデータ処理装置21で直ちに計算することができる。尚、データ処理機能を稼動状況データ収集システム22内に設置し、その結果をデータ処理装置21に伝送するようにしても同じ結果が得られる。演算結果は契約者Aに通知される。また、稼動状況データ収集システム22によってメリット料を計算するようにしてもよい。メリット料計算結果および二つの稼動データを契約者Bに転送するために、遠隔監視システム20が使用される形態がシステム構成上望ましい。これによって、遠隔監視システム20による運転管理がなされることになる。
図8は、請求処理するためのフローチャートを示す。該図の如く、請求処理のためのフローは、マーケティングにより事前調査され(S1)、契約者Aのアプリケーションデータの入手がなされて契約者Aから契約者Bへのサービス提供の提案がなされる(S2)。契約者Aの設備現地調査によって採算性が検討される(S3)。インバータ導入前の稼動状況データ計測、収集がなされて稼動状況データとして収集される(S4)。このデータ収集は例えば二ヶ月なされ、これによってデータ分析、最終採算検討、がなされる(S5)。そして、設備の使用契約締結がなされ(S6)、インバータ投入(S7)によってインバータ設置がなされる(S8)。導入されたインバータを運用し、インバータ回転制御運転による稼動データ収集によって(S9)特性(1)に示す契約条件カーブが生成される(S10)。これによって、省消費電力、省消費電力量が演算される(S11)。得られた2つの稼動状況データによってメリットの計算、メリット通知、料金請求処理がなされる(S12)。その後にアフターサービスが実施される(S13)。
このような本実施形態によれば、契約者A(ユーザ)のメリットは次のとおりである。
(1)モータを有する電力設備の省エネを達成することができる。
(2)初期投資なしに省エネができる。
(3)消費電力効果を確認してから契約することができ、無駄な投資がない。
(4)省消費電力運転が可能となり、設備初期設定の経費節約が図られる。
(5)CO排出削減できる。
一方、契約者B(サービス提供者)のメリットは次のとおりである。
(1)メリット料金による収益が確保できる。
(2)モータ、インバータの新たなマーケットを創造できる。
(3)遠隔システムを採用することによって、契約者Aの運転管理の容易化および管理費の低減を図ることができる。
また、前記した省エネ計算方法では、インバータ運転時の消費電力は時々刻々計算されるが、インバータ導入前の消費電力特性カーブは、契約条件において、一義的に固定されたものとして説明した。
しかし、実際には、例えば、ファン・ブロアをモータ駆動する場合、吸込みする気体の状態(温度、圧力、湿度状態)により、軸動力、すなわち、消費電力が大きく変動する。このため、以下に説明する省エネモニタリングシステムにおいては、インバータ導入によるエネルギー使用量の実測値から、気体の状態を加味したインバータ導入前の消費電力を算出し、より正確に省電力を算出する例を説明する。
図9は、省エネモニタリングシステムを示すブロック図である。図9に示す省エネモニタリングシステム22Aは、インバータ5,6の上流側に計測用の変流器33、計測用の変圧器34からの電流・電圧、およびインバータ(INV)5,6の周波数を時々刻々とモニターしている。図9に示す省エネモニタリングシステム22Aは、図4と比較して他の測定項目(例えば、温度、流量、圧力、振動など)を時々刻々と監視しなくてもよい簡便なシステムである。図4に記載の同一構成については、同一符号を付しており、説明を省略する。
通常、インバータ導入後は、インバータ導入前の電力測定を行うことができないが、省エネモニタリングシステム22Aは、インバータ導入後の測定データから、以下に示すインバータ導入前の電力を逆算して省エネ量を割り出すことができる。
まず、インバータ導入前入力電力量W1(kWh)を以下のステップS21〜ステップS25により求める。
ステップS21: 100%回転速度時のインバータ入力電力P(INV)を算出する。
P(INV)=W2÷T1×(F0÷F1) ・・・(式1)
ここで、W2:所定時間(h)の積算電力量(kWh)
F1:所定時間(h)の平均周波数(Hz)
T1:運転時間(h)
F0:商用周波数(所定周波数)(Hz)
なお、W2÷T1:単位時間あたりの電力(kW)、インバータ導入後の電力P2
ステップS22:100%回転速度時の電動機入力電力P(IM)を算出する。
P(IM)=P(INV)×η ・・・(式2)
ここで、η:インバータ効率(例えば、0.94)
ステップS23:周波数に対する軸動力低減率α(%)を算出する。
機器仕様から、個々の既設ダンパ制御時の「周波数(=回転速度)に対する低減率の変化」をプロットし、周波数に対する軸動力低減率αの式を導きだす。
図10は、周波数に対する軸動力低減率αの一例を示す説明図である。機器スペックから、個々の既設ダンパ制御時の「周波数(=回転速度)に対する低減率の変化」をプロットした線を、近似式で模擬し、周波数100%のときに軸駆動力100%で規格化している。近似式は、ここでは、3次式として表しているが、2次式などであってもよく、近似度が高いものを採用するとよい。図10からαの数式は、
α=a×N+b×N+c×N+d ・・・(式3)
ここで、N:回転速度(%)=F1÷F0×100
a,b,c,d:定数
ステップS24:軸動力低減率αをもとに、運転ポイントでのインバータ導入前電力P1を算出する。
P1=P(IM)×α÷100 ・・・(式4)
ステップS25:インバータ導入前電力P1から、インバータ導入前の入力電力量W1を算出する。
W1=P1×T1 ・・・(式5)
これにより、所定時間の省エネ電力量Ws(kWh)を算出することができる。
Ws=W1−W2 ・・・(式6)
省エネモニタリングシステム22Aは、例えば、10分間隔でモニタリングしているとすると、(式1)において、所定時間とは、例えば、現時点の運転状態の省エネ量を知りたい場合は1/6時間(10分)とするとよい。また、1ヶ月間の省エネ量を知りたい場合は、1ヶ月とするとよい。
図11は、省エネモニタリングシステムにおける省電力効果を示す説明図である。図11には、風量・回転速度(=周波数)と、消費電力との関係を示す。例えば、ファン・ブロアをモータ駆動する場合、吸込みする気体の状態(温度、圧力、湿度)により、軸動力、すなわち、消費電力が大きく変動する。このため、本発明では、インバータ導入による消費電力量の実測値から、インバータ導入前の運転時での消費電力量が推定できるので、結果として、吸込みする気体の状態が加味された演算結果を算出することができる。
具体的には、インバータによる回転速度制御の特性(2)で風量60%の測定ポイントXで、時々刻々の消費電力の測定値が測定ポイントYに変化した場合、すなわち実測の消費電力が低下した場合、ステップS21〜ステップS25の演算をすると、インバータ導入前の特性(1)の破線のベースラインと、風量60%の図面垂直ラインとの交点Z(インバータ導入前の吸込みダンパ制御による消費電力)を求めることになる。つまり、ポイントYは、その実測時点において吸入する気体の状態を反映するものであり、結果として、演算される交点Zも吸入する気体の状態を反映した値になる。このため、省電力効果として、正しい省電力Pb(=Z−Y)を算出することができる。
これに対し、比較例として、インバータ導入前の特性(1)の実線に固定されているとき、正しい省電力Pbと比較して過大な省電力Pcを得ることになる。測定ポイントXが測定ポイントYというように実測の消費電力が低下しても、特性(1)の実線のラインのままであるので過大になる。
このように、この省エネモニタリングシステムを用いることにより、インバータ導入前の運転での消費電力量を適切に推定し、省消費電力を求めることができる。
以上のようにして図1、図2、図4、図9に示すように、省エネルギー運転の省消費電力効果を算出する省エネルギー運転支援装置100が構成された。
この省エネルギー運転支援装置100は、データ処理装置21が画像表示装置200を備える。
図12から図18は画像表示装置200の画面部50を示す。
画面部50は、第1の画面51、第2の画面52、 第3の画面53、第4の画面54および第5の画面55によって構成され、これらの画面は一つの画面として一括表示される。そして、対象負荷設備31は送水ポンプ設備の例が採用され、負荷状況、すなわち作動状態がポンプ1、ポンプ2およびポンプ3の3つの状態を取り得ること、および後述するモデル設定が可能であることを示している。他の例でも同様である。
画像表示装置200の画面部50の第1の画面51に、前記対象負荷設備31の作動量と消費電力とを座標軸として、前述した契約条件カーブ(第1のカーブ)60と、インバータ運転時の回転数制御のときの時々刻々の前記作動量に対する消費電力を示す消費電力特性カーブ(第2のカーブ)61を前記インバータ運転時における時々刻々の実測消費電力を示す第1の棒グラフ(縦棒)63と共に表示する(図15は要部の拡大図)。ここで、実測消費電力は、計測器により直接的または電流、電圧から間接的に得られる。そして、当該インバータ運転時の前記作動量における前記契約条件カーブ上の消費電力を、インバータ導入前の消費電力を示す棒グラフ(縦棒)62として表示し、インバータ導入前の消費電力とインバータ運転時の実測消費電力との差である第2の棒グラフ(縦棒)64を、時々刻々の省消費電力として表示する。
第2の画面52に、一日に経過する一定時間毎に、契約条件カーブ60を用いて演算されたインバータ導入前の時々刻々の消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量71とインバータ運転時の時々刻々の消費電力を積算して求めたインバータ運転時の積算電力量72とこれらの積算電力量の差をグラフ73で表示する。
第3の画面53に、一日の一定時間に対応して一定時間毎に対象負荷設備31の作動量74を表示する。この例の場合、作動量として運転周波数が採用される。
これらの画面において、Y軸のPは消費電力を示し、Fは一時間の平均運転周波数を示し、このFは負荷すなわち電圧、電流一定の時に作動量を現わしている。Tは1日に経過する時間を示す。
第4の画面54には、省エネ電力81、入力電力82および運転周波数83が数値で示される。
第5の画面55には、作動状態84および作動状態の設定ボタン(モデル設定ボタン)85、作動状況86が示される。ポンプ1,ポンプ2,ポンプ3の状態の正常、異常が作動状況86に表示される。第5の画面55には、モデル設定ボタン85が設けられる。契約条件カーブ60と消費電力特性カーブ61とはサービス提供者によって省エネルギー運転の支援サービスが提供される対象負荷設備31毎にモデルとして記憶装置23に記憶されている。第5の画面55に表示されたモデル設定ボタン85に選択されたモデルが第1の画面51に設定表示される。Net接続87はNetへの接続の時に使用される。
第1の画面51に表示されるインバータ運転時における時々刻々の実測消費電力を示す第1の棒グラフ63および第2の画面52に表示されるインバータ運転時の積算電力量を示すグラフ72とは同一色を施し(例えば、「赤色」)、第1の画面51に表示されるインバータ導入前の時々刻々の消費電力とインバータ運転時における時々刻々の消費電力との差を示す第2の棒グラフ64および第2の画面52に表示されるインバータ導入前の積算電力量とインバータ運転時における時々刻々の消費電力量との差を示すグラフ73に同一色を施し(例えば、「緑色」)、前述のインバータ運転時におけるグラフに施された色とは異色とする。
第1の画面51に表示される前記消費電力の差を示す第2の棒グラフ64は、消費電力特性カーブ61を跨いで表示し、第4の画面54に前記省エネ電力81を数値表示する。
また、第3の画面53にはインバータ運転時における電圧、電流状況を見るために電圧ボタン88、 電流ボタン89が設けてある。
以上のように、構成された画面部50の各画面に表示するグラフは運転に伴なう各種データの推移に連動して図12から図14に示すように推移し、変遷する。これらの図において、運転周波数の変化に伴なって第1の画面51に示す実測消費電力を示す第1の棒グラフ63および消費電力の差を示す第2の棒グラフ64の表示が時々刻々と推移、変化する。そして契約条件カーブ60上に求まるインバータ導入前の消費電力を示す棒グラフ62の表示も時々刻々と推移、変化する。これらの消費電力を示すグラフは時々刻々と新しい表示に切り替わることによって推移が確認される。従って、この実施形態で時々刻々に表示される消費電力とは瞬間瞬間ということではなく短い時間の平均値としての消費電力ということである。
また、図12から図14においては、図15(a)の第1の画面51に示すように、インバータ運転時の回転制御時のときの作動量に対する消費電力を示す消費電力特性カーブ(第2のカーブ)61とインバータ運転時における時々刻々の実測消費電力を示す第1の棒グラフ(縦棒)63の測定ポイントRとは、一致していなくともよい。これは、消費電力特性カーブ(第2のカーブ)61が、インバータ導入前のデータに基づく契約条件カーブ(第1のカーブ)60と同様に、理論値として固定し表示しているためである。実測消費電力を示す第1の棒グラフ(縦棒)63の測定ポイントRは、温度、湿度や、管路抵抗等により、変動する。従って、この実測消費電力の測定ポイントRと、インバータ運転時の理論値である消費電力特性カーブ(第2のカーブ)61とを比較することで、例えば、実測消費電力63の測定ポイントRが、この第2のカーブ61により示される消費電力を超える、消費電力を恒常的に示すようになれば、負荷設備の管路抵抗が増加しており、メンテナンスが必要だと、契約者A,Bが判断することができる。
さらに、図15(b)に示す第1の画面51のように、インバータ運転時における時々刻々の実測消費電力を示す第1の棒グラフ(縦棒)63の複数の測定ポイントRに基づいて、インバータ運転時の消費電力特性カーブ(第2のカーブ)61を、測定ポイントRと交差するように、第2のカーブ61aを演算により求め、表示させることもできる。この場合、遠隔監視システム20によって構成されるデータ処理装置21が、記憶装置23に記憶されたインバータ導入後の実測消費電力の風量(%)のいくつかの点を抽出し、これらの点から1つのカーブを設定する。このようにすることで、インバータ運転の実測時において、温度、湿度、や管路抵抗等の条件を含んだ、消費電力特性カーブ(第2のカーブ)61aを設定し表示させることができる。
また、第2の画面52においては、消費電力量を示すグラフ72および消費電力量の差を示すグラフ73の表示が経過する一定時間毎に追加され、累積した消費電力量および消費電力量の差の推移が一目で判るように推移するグラフで表示される。これらのグラフは棒状で示してあるが、他の表示方法によるものとしてもよい。これらの推移は累積を示すためにグラフ表に追加されていく。
省エネルギー効果を算出し、その結果を一目で確認し、認識できるようにするには消費電力と作動量データ(運転周波数データ)との関係および消費電力から求まる消費電力量の表示が重要である。これらの三要素が一つの画面に表示され、その推移が一目で認識することができることはサービス提供者側および顧客側にとって演算の正確さを確保する上で重要である。
また、第3の画面53に示す運転周波数についても一日の運転の経過を示して継続して示され、一日の継続する時間の区切りは第2の画面52に示すTと同一スケールとしてある。
図12から図14に示す画面にあっては運転周波数はほぼ同一で推移しているが、図16に示すように対象負荷設備31にあっては大きく振れる場合がある。この図16に示されるような場合にあっても、電圧ボタン88をクリックすることによって図17に示すように電圧状況91が表示される。電流ボタン89をクリックすることによって図18に示すように電流状況92が表示され、電圧あるいは電流を確認することができる。通常、電圧・電流は一定に固定される。
以上のように、データ処理装置の画像表示装置の画面部50の第1の画面51に、前記対象負荷設備31の作動量と消費電力とを座標軸として、前記契約条件カーブあるいは直線と前記インバータ運転時の回転数制御のときの時々刻々の前記作動量データに対する消費電力を示す消費電力特性カーブを、前記インバータ運転時における時々刻々の実測消費電力を示す第1の棒グラフと共に表示し、当該インバータ運転時における省消費電力の推移を、前記契約条件カーブ上に設定されインバータ導入前の消費電力とインバータ運転時の実測消費電力と、の差を示す棒グラフの推移として表示する。
第2の画面52に、一日に経過する一定時間毎に、前記契約条件カーブあるいは直線を用いて演算されたインバータ導入前の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量の推移をグラフの推移として表示し、前記インバータ運転時の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ運転時の積算電力量推移をグラフの推移として表示し、これらの積算電力量の差の推移をグラフの推移として表示する。
第3の画面53に、前記一日の一定時間に対応して一定時間毎の前記対象負荷設備31の作動量の推移として表示する。
上述の第1の画面51、第2の画面52、第3の画面53は、全て前記画面部50へ同時に並べて表示させてもよいが、例えば、第1の画面51のみを前記画面部50へ表示し、所定の操作に基づいて、他の第2の画面52等に切り替えて表示させてもよい。もちろん、任意の2つの画面を一度に表示させても構わない。
このように、本実施形態によれば、非インバータ制御時の消費エネルギー(消費電力、CO排出量などを含む)と、インバータ制御時の消費エネルギーとが、同じ画面で、視覚的に互いに比較できるよう図画的に時々刻々と画像表示されるので、上記消費エネルギーの差として、省エネ効率を認識し易い。また、第1の画面51に時々刻々の省消費電力の推移をグラフの推移で表示し、第2の画面52に一日に経過する一定時間に積算した省エネされた積算電力量の推移がグラフ推移表示され、第3の画面53に作動量データ、例えば風量が表示される。このため、算出される省消費電力効果を根拠と共に容易に把握することができ、省消費電力効果の時々刻々の推移を画面表示するようにした省エネルギー運転支援装置およびこの省エネルギー運転支援方法を提供できる。
《実施形態2》
次に、複数の拠点に設置された負荷設備およびインバータを遠隔監視サーバにて一括監視する実施形態2について説明する。この実施形態2では、実施形態1の稼動状況データ収集システム22を監視ユニットA2として変形して、また、実施形態1のデータ処理装置21と記憶装置23の組合せを遠隔監視サーバA1として変形し、実施形態1の電話回線をネットワークA7と変形して説明するが、変形・追加部分を説明するものであり、説明を省略した部分は、実施形態1を参照するものである。特に、契約条件カーブの作成は、実施形態1と同様でもよい。もちろん、契約条件カーブは、他の方法で作成してもよいのはもちろんである。
図19は実施形態2における負荷設備遠隔監視システムの構成を示し、ネットワークA7を通じて接続し、各拠点A6に設置され、拠点A6内の全ての負荷設備A3、モータA4、インバータA5から、稼動状況に関するデータを収集する監視ユニットA2、全ての拠点の監視ユニットから稼動状況データを収集し、負荷設備の稼動状況をユーザのリクエストに応じた形で提示する遠隔監視サーバA1から成るデータ配信システムの構成図である。各拠点において、負荷設備A3、モータA4、インバータA5は組をなし、監視ユニットA2は拠点内の全ての負荷設備の組に対して稼動状況の監視、データ収集を行う。
次に、各装置の詳細について以下に説明する。
図20は遠隔監視サーバA1の装置構成である。遠隔監視サーバA1はバスA18に接続されたCPU(A12)、メモリA16、ハードディスクA14、出力デバイスA15、ネットワークインターフェースA10を有し、ネットワークインターフェースA10のパケット送受信部A101を介してネットワークA7と通信を行う。ハードディスクA14には、インバータ識別子、インバータ種別、消費電力量、ファン回転数などの稼動状況に関する情報を保存する負荷設備稼動情報データベース(DB)A141 、および負荷設備の規定消費電力量の算出方法を格納する負荷設備規定電力情報DB(A143)が格納され、メモリA16上にロードされた負荷設備稼動データ処理プログラムA161により読み書きが行われる。負荷設備稼動データ処理プログラムA161はCD−ROMなどの記録媒体に保存して配布することが可能である。
メモリA16上の負荷設備稼動データ処理プログラムA161は、監視ユニットA2から受信した各拠点の負荷設備稼動状況を管理する負荷設備稼動データ管理部A1611、負荷設備の稼動状況をユーザの要求に応じて処理、表示する負荷設備稼動データ処理部A 1613を備える。通信監視タイマA1615は、遠隔監視サーバA1と監視ユニットA2間の通信セッションを監視し、エラーの発生を検知する。
負荷設備稼動情報DB(A141)の各レコードは、インバータの属するグループを特定するグループ識別子、インバータを特定するインバータ識別子、インバータ種別、インバータの稼動日数、インバータを稼動させない場合に負荷設備が消費する規定電力量、インバータを備えた負荷設備が実際に消費する消費電力量、負荷設備の制御に用いられるファンの回転数またはポンプの流量、前記規定電力量と前記消費電力量の差として計算される省エネ電力量、前記省エネ電力量が前記規定電力量に占める割合として計算される省エネ効率、データの収集時刻から構成される。グループ識別子には、拠点名を表す識別子が一般には用いられるが、用途をこれに限るものではない。
負荷設備規定電力情報DB(A143)の各レコードは、インバータの属するグループを特定するグループ識別子、インバータを特定するインバータ識別子、負荷設備がインバータを稼動させない場合に消費する規定電力量を算出する契約条件カーブ算出式から構成される。契約条件カーブ算出式はモータの制御に用いられるファンの回転数、またはポンプの流量を入力とする計算式であり、入力値に応じた規定電力量を求める際に用いられる。
次に、図21は監視ユニットA2の装置構成である。監視ユニットA2はバスA28に接続されたCPU(A22)、メモリA26、ハードディスクA24、出力デバイスA25、ネットワークインターフェースA20を有し、ネットワークインターフェースA20のパケット送受信部A201を介してネットワークA7と通信を行う。ハードディスクA24には、インバータ識別子、インバータ種別、消費電力量などの、負荷設備の稼動状況に関する情報を保存する負荷設備稼動情報データベースA241が格納され、メモリA26上にロードされた負荷設備監視プログラムA261により読み書きが行われる。負荷設備監視プログラムA261はCD−ROMなどの記録媒体に保存して配布することが可能である。
メモリA26上の負荷設備監視プログラムA261は、拠点内の各負荷設備A3、モータA4およびインバータA5から受信した負荷設備稼動データを管理する負荷設備稼動データ管理部A2611、負荷設備の稼動状況を遠隔監視サーバA1に送信する負荷設備稼動データ送信部A2613を備える。通信監視タイマA2615は、遠隔監視サーバA1と監視ユニットA2間の通信セッションを監視し、エラーの発生を検知する。
次に、負荷設備稼動情報DB241の管理する情報について説明すると、負荷設備稼動情報DB241の各レコードは、インバータを特定するインバータ識別子、インバータ種別、インバータの稼動日数、インバータを稼動させない場合に負荷設備が消費する規定電力量、インバータを備えた負荷設備が実際に消費する消費電力量、負荷設備の制御に用いられるファンの回転数またはポンプの流量、前記規定電力量と前記消費電力量の差として計算される省エネ電力量、前記省エネ電力量が前記規定電力量に占める割合として計算される省エネ効率、データの収集時刻から構成される。これらの情報のうちインバータ識別子、インバータ種別はインバータA5が固有の値として保持するものであり、変化することはない。稼動日数、消費電力量、ファン回転数/ポンプ流量、データ収集時刻は、各種のセンサによって負荷設備A3、モータA4、インバータA5から収集される。例えば、消費電力量については、電流計や電圧計などの計測器で得られる電流値や電圧値から間接的に計測したり、電力計から直接的に計測したりして収集される。規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率は遠隔監視サーバから通知されるものである。これらデータの更新方法については後ほど詳述する。
このように、実施形態2は、ネットワークA7と接続され、ネットワークA7を介して負荷設備の稼動状況を監視する稼動状況データ収集システムと通信するネットワークインターフェースA10と、負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータを特定するインバータ識別子と、インバータ導入前の負荷設備の作動量と消費エネルギーとの関係を定める第1の特性と、インバータ導入後の前記負荷設備の作動量と消費エネルギーとの関係を定める第2の特性を格納する負荷設備規定電力情報データベースと、データを画像として外部に出力する出力部を備え、ネットワークインターフェースA10が稼動状況データ収集システムからインバータ識別子、インバータ導入後の前記負荷設備における消費エネルギーの実測値および作動量を含む稼動状況データを受信すると、消費エネルギーの実測値を、第1の特性を示すカーブおよび第2の特性を示すカーブと共に、時々刻々と画像表示させるよう出力部を制御する制御部を備えている。また、消費エネルギーの実測値を第1の縦棒として表示し、前記第1の特性上の前記インバータ導入前の消費エネルギーと前記実測値との差を第2の縦棒として表示する。
次に、本発明が開示する負荷設備遠隔監視システムの全体の動作について、以下に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図22は拠点1(A6−1)、拠点M(A6−M)にそれぞれ配置された監視ユニット1(A2−1)および監視ユニットM(A2−M)が、遠隔監視サーバA1に拠点内の負荷設備稼動情報を送信する基本シーケンスである。監視ユニット1(A2−1)は拠点1(A6−1)内の全ての負荷設備A3−11〜A3−1N、モータA4−11〜A4−1N、インバータA5−11〜A5−1Nから、各種のセンサを用いて基本情報を収集する。例えばインバータ識別子、インバータ種別はインバータが基本的に備えるデータであり、稼動日数は負荷設備の稼動開始時刻と現時刻から計算される。消費電力量はインバータから取得可能であり、ファン回転数あるいはポンプ流量はモータ制御に用いられているファンあるいはポンプのメーターから収集される。データ収集時刻はこれらのデータが収集された時刻のタイムスタンプとして得られる。
監視ユニットA2−1はこれらのデータを拠点1(A6−1)の稼動状況データとして、遠隔監視サーバA1に送信する(ステップS1−01)。
稼動状況データのフォーマットを図25に示す。稼動状況データPF−01は送信元アドレス、宛先アドレス、メッセージ種別、拠点を表すグループ識別子、拠点内の全てのインバータのインバータ識別子リストおよびインバータ種別リスト、拠点内の全ての負荷設備の稼動日数リスト、消費電力リスト、拠点内の全てのモータ制御に用いられるファンあるいはポンプのファン回転数またはポンプ流量リスト、これら全てのデータの収集時刻リストにより構成される。
稼動状況データは、拠点内において負荷設備A3、モータA4、インバータA5のいずれかに変化が発生した場合に逐次送信してもよいし、システムが定める一定の単位時間が経過するごとに、その時点までに受信した全てのデータのリストを送信してもよい。
いずれかの契機において監視ユニットA2−1から稼動状況データを受信した遠隔監視サーバA1は、稼動状況データPF−01中のグループ識別子およびインバータ識別子を検索キーとして、負荷設備規定電力情報DB143を検索し、該当するレコードを抽出する。該当レコードは拠点1(A6−1)内のある1つの負荷設備、モータ、インバータの組に対応するデータであり、インバータ識別子によって特定される。ここでは例として負荷設備1−1(A3−11)、モータ1−1(A4−11)、インバータ1−1(A5−11)に対応した契約条件カーブ算出式が得られたとする。遠隔監視サーバA1は、前記の手順で得られた契約条件カーブ算出式と、ステップS1−01において受信した稼動状況データPF−01のファン回転数/ポンプ流量から、負荷設備1−1(A3−11)の規定電力量を求める。
次に算出した規定電力量と、稼動状況データ中の消費電力量の差から、インバータ1−1(A5−11)によって節約される省エネ電力量を算出する。さらに省エネ電力量が前記規定電力量に占める割合として省エネ効率を求める。
前記手順において計算した規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率と、稼動状況データに含まれるグループ識別子、インバータ識別子、インバータ種別、稼動日数、消費電力量、ファン回転数/ポンプ流量およびデータ収集時刻の組を、新規データとして負荷設備稼動情報DB141へ登録する。登録の際は、データが新規データであるか否かを、グループ識別子、インバータ識別子とデータ取得時間により判定し、新規データである場合はデータの追加を行い、既存データである場合はデータの更新を行う。
上記処理は稼動状況データのインバータ識別子リストに含まれる全てのインバータに対して行われ、その結果、負荷設備稼動情報DB141には、インバータ識別子リスト中のインバータの数に等しい新規レコードが追加される。これらの新規データのリストからグループ識別子、インバータ識別子、インバータ種別、規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率、データ収集時刻のリストをそれぞれ抽出し、図25のPF−02に示される省電力量通知メッセージを生成して、稼動状況データの送信元である監視ユニット1(A2−1)へ送信する(ステップS1−04)。
省電力量通知を受信した監視ユニット1(A2−1)は、メッセージ中に格納されているインバータ識別子リスト、インバータ種別リスト、規定電力量リスト、省エネ電力量リスト、省エネ効率リスト、データ収集時刻リストを抽出する。次にリストの先頭から処理を開始し、インバータ識別子、インバータ種別、データ収集時刻を抽出し、これらを検索キーとして負荷設備稼動情報DB(A241)を検索し、該当するレコードを取得し、該レコード中の規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率の値を更新する。
これら一連の手順は監視ユニットA2を単位として行われ、拠点Mの監視ユニットM(A2−M)が遠隔監視サーバA1に稼動状況データを送信した時(ステップS1−07)も同様の処理が行われ、遠隔監視サーバA1から監視ユニットヘ省電力量通知が返信される(ステップS1−10)。
次に、遠隔監視サーバA1で行われる制御の一例について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートは、所定の周期で実行されるものである。
遠隔監視サーバA1は起動時(ステップF1−01)にメッセージ受信ループを開始させ(ステップF1−04)、ネットワークA7からのメッセージを受信する。
ステップF1−07において、受信したメッセージが監視ユニットA2からの稼動状況データであるか否かを判定し、稼動状況データであればステップF1−16に進み、稼動状況データに含まれるグループ識別子およびインバータ識別子に対応した契約条件カーブ算出式を、負荷設備規定電力情報DB(A143)から取得する。次にステップF1−19へ進み、ステップF1−16で取得した規定電力算出式と、ステップF1−07で受信した稼動状況データ中のファン回転数/ポンプ流量から、規定電力量を計算し、計算された規定電力量と、稼動状況データ中の消費電力量から、省エネ電力量および省エネ効率を求める。次にステップF1−22において、稼動状況データ中のグループ識別子、インバータ識別子、データ取得時間で特定されるデータが新規データか否かを判定する。
新規データである場合はステップF1−25に進み、新規データを負荷設備稼動状況DB(A141)へ追加する。新規データでない場合にはデータは既存データであり、ステップF1−31において既存データの更新を行う。
いずれかの処理を終えた後にステップF1−28に進み、省電力量通知を当該拠点の負荷設備監視ユニットに送信する。メッセージ受信ループは遠隔監視サーバA1のシャットダウン時(ステップF1−13)に終了する(ステップF1−10)。
以上の処理により、遠隔監視サーバA1は各拠点の監視ユニットA2からのデータを管理する。
次に、監視ユニットA2で行われる制御の一例について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートは、所定の周期で実行されるものである。監視ユニットA2は起動時(ステップF2−01)にメッセージ受信ループを開始させ(ステップF2−04)、ネットワークA7からのメッセージを受信する。
ステップF2−07において、収集した負荷設備の稼動状況データを遠隔監視サーバA1に送信する契機になったかどうかを判定し、送信契機になった場合はステップF2−19に進み、拠点内の全ての負荷設備、モータ、インバータから収集したインバータ識別子、インバータ種別、稼動日数、消費電力量、ファン回転数/ポンプ流量、データ収集時刻のリストを、拠点に対応したグループ識別子と合わせて、稼動状況データとして遠隔監視サーバA1に送信する。
稼動状況データの送信契機になっていない場合はステップF2−10に進み、遠隔監視サーバA1から省電力量通知を受信したかどうかを判定する。省電力量通知を受信した場合はステップF2−22へ進み、省電力量通知メッセージから規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率のリストを含む全てのデータを抽出する。次にステップF2−25へ進み、インバータ識別子、インバータ種別、データ収集時刻を検索キーとして負荷設備稼動情報DB(A241)を検索し、該当するレコードを取得し、該レコード中の規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率の値を更新する。
メッセージ受信ループは監視ユニットA2のシャットダウン時(ステップF2−16)に終了する(ステップF2−13)。
以上の処理により、監視ユニットA2は各拠点の負荷設備稼動情報を管理する。
次に、遠隔監視サーバA1、および監視ユニットA2において、負荷設備の稼動状況を出力する基本画面について、図26を用いて説明する。図26は負荷設備稼動状況のモニタリングを行うGraphical User lnterface(GUI)画面の一例である。
基本画面G01は拠点名および負荷設備名を表示するタイトルバーG010、表示する負荷設備を切り替える負荷設備表示ボタンG011、表示条件を設定する表示条件設定ボタンG012 、負荷設備の運転状態を表す状態表示パネルG013、省エネ電力、入力電力およびファン回転数/ポンプ水量を表す運転周波数などの、消費電力に関するデータを数値表示する消費電力数値表示パネルG014、負荷設備の規定電力量および実際の消費電力量とファン回転数/ポンプ水量の関係を曲線で表示し、節約される電力量および節約効率を垂直バー表示する電力曲線表示パネルG015、節約される電力量および節約効率を時系列データとして棒グラフで表示する電力量時系列表示パネルG016、ファン回転数/ポンプ水量の変化を時系列データとして曲線表示するファン回転数/ポンプ水量時系列表示パネルG017、インバータの電圧および電流を表示する画面を開くための電圧・電流表示ボタンG018から成る。
図27は図26における表示条件設定ボタンG012を押下した際にユーザに提示される表示条件設定画面G02のGUIの一例である。表示条件設定画面G02はタイトルG020、表示グループを選択するためのグループ条件設定パネルG021、表示項目を選択するための表示項目設定パネルG022、表示内容をさらに細かく指定するための表示オプション設定パネルG023で構成される。
グループ条件設定パネルG021はグループ選択のための条件として、拠点名指定、インバータ種別指定の2つの方法をユーザに提示する。なお一つの拠点を監視する監視ユニットについては、拠点名指定の項目は表示されない。これらの2つの条件は併用することが可能であり、ある拠点のインバータを列挙すること、あるいは特定のインバータ種別を列挙すること、さらにはある拠点の特定のインバータ種別だけを表示することが可能となる。
表示項目設定パネルG022は項目の表示方法を設定する条件をユーザに提示するものであり、表示方法としてはグループ条件設定パネルG021で指定した条件に合致する全てのインバータのリストを表示する方法、前記条件に合致する全てのインバータのデータの合計値を表示する方法、および前記条件に合致する全てのインバータのデータの平均値を表示する方法がある。
表示オプション設定パネルG023は、グループ条件設定パネルG021と表示項目設定パネルG022で設定された条件を満たすデータに対して、さらに付加的な条件設定を行うものである。表示オプション設定パネルG023で設定可能な条件としては、省エネ効率がシステムで規定される目標値以下の負荷設備のアラート表示、省エネ効率が平均値以下の負荷設備のアラート表示、省エネ効率が最低の負荷設備のアラート表示、省エネ効率が最高の負荷設備の強調表示があげられる。システムが規定する省エネ効率の目標値は、システム起動時に管理者によって設定される。
図28は表示条件設定画面G02のグループ設定パネルG021において拠点1を設定し、表示項目設定パネルG022においてグループ内負荷設備の合計値を選択した場合の基本画面G03である。基本画面G03の個々の表示項目は、図26の基本画面G01のそれと同様である。表示条件設定画面G02で設定した条件は、基本画面G03においてまずタイトルG030に反映される。ここではタイトルG030は「拠点1 合計値」と表示されており、「拠点1」の部分は拠点名またはインバータ種別名を表し、「合計値」の部分は合計値、平均値、あるいは現在選択中の負荷設備名が表示される。表示項目が合計値または平均値である場合は、負荷設備表示ボタンG031の全てのボタンが選択状態に設定される。表示条件設定画面G02の表示オプション設定パネルG023で設定した内容についても、負荷設備表示ボタンG031の色を通常色とは異なる色(強調色、アラートなら赤など)に設定することで反映される。
図29は負荷設備稼動状況のモニタリングを行うGUI画面の異なる一例で、負荷設備の稼動状況をCO削減量として表示する場合の基本画面G04である。GUIを構成する基本要素は図26のそれと同一であるが、消費電力に関するデータを数値表示する消費電力数値表示パネルG044において、省エネ電力がCO削減量として表示されることと、表示を省エネ電力量に切り替える切り替えボタンG048を備えるところが異なる。これにより、表示内容をユーザの要求に応じた形式で、表示条件設定画面G02を経ることなく素早く表示することが可能となる。
また、稼動状況データ収集システムから受信した消費エネルギーの実測値および作動量を用いて第2の特性を補正し、第2の特性によって定まる消費エネルギーの値と消費エネルギーの実測値との差を小さくすることもできる。更に、消費エネルギーの実測値と、第2の特性によって定まる消費エネルギーの値との差が所定値より大きい場合に、警告表示させてもよい。
《実施形態3》
実施形態2においては、省エネ電力量の計算は遠隔監視サーバにて行われているが、省エネ電力量の計算を監視ユニットにおいて実行し、遠隔監視サーバに報告することも可能である。以下、監視ユニットが省エネ電力量の演算能力を備える場合の実施形態3について説明する。
実施形態3におけるシステム構成図は実施形態2におけるシステム構成図と同一である。本実施形態も、ネットワークA7と接続され、ネットワークA7を介して負荷設備の稼動状況を監視する稼動状況データ収集システムと通信するネットワークインターフェースA10と、負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータを特定するインバータ識別子と、インバータ導入前の負荷設備の作動量と消費エネルギーとの関係を定める第1の特性と、インバータ導入後の負荷設備の作動量と消費エネルギーとの関係を定める第2の特性を格納する負荷設備規定電力情報データベースと、データを画像として外部に出力する出力部を備え、ネットワークインターフェースA10が稼動状況データ収集システムからインバータ識別子、インバータ導入後の負荷設備における消費エネルギーの実測値および作動量を含む稼動状況データを受信すると、消費エネルギーの実測値を、第1の特性を示すカーブおよび第2の特性を示すカーブと共に、時々刻々と画像表示させるよう出力部を制御する制御部を備えている。
図30は実施形態3における遠隔監視サーバA1の装置構成である。遠隔監視サーバA1はバスA18に接続されたCPU(A12)、メモリA16、ハードディスクA14、出力デバイスA15、ネットワークインターフェースA10を有し、ネットワークインターフェースA10のパケット送受信部A101を介してネットワークA7と通信を行う。ハードディスクA14には、インバータ識別子、インバータ種別、消費電力量、ファン回転数などの稼動状況に関する情報を保存する負荷設備稼動情報データベース(DB)A141が格納され、メモリA16上にロードされた負荷設備稼動データ処理プログラムA1 61により読み書きが行われる。負荷設備稼動データ処理プログラムA161はCD−ROMなどの記録媒体に保存して配布することが可能である。
メモリA16上の負荷設備稼動データ処理プログラムA161は、監視ユニットA2から受信した各拠点の負荷設備稼動状況を管理する負荷設備稼動データ管理部A1611、負荷設備の稼動状況をユーザの要求に応じて処理、表示する負荷設備稼動データ処理部A 1613を備える。通信監視タイマA1615は、遠隔監視サーバA1と監視ユニットA2間の通信セッションを監視し、エラーの発生を検知する。
負荷設備稼動情報DB(A141)の各レコードは、インバータの属するグループを特定するグループ識別子、インバータを特定するインバータ識別子、インバータ種別、インバータの稼動日数、インバータを稼動させない場合に負荷設備が消費する規定電力量、インバータを備えた負荷設備が実際に消費する消費電力量、負荷設備の制御に用いられるファンの回転数またはポンプの流量、前記規定電力量と前記消費電力量の差として計算される省エネ電力量、前記省エネ電力量が前記規定電力量に占める割合として計算される省エネ効率、データの収集時刻から構成される。グループ識別子には、拠点名を表す識別子が一般には用いられるが、用途をこれに限るものではない。
次に、図31は監視ユニットA2の装置構成である。監視ユニットA2はバスA28に接続されたCPU(A22)、メモリA26、ハードディスクA24、出力デバイスA25、ネットワークインターフェースA20を有し、ネットワークインターフェースA20のパケット送受信部A201を介してネットワークA7と通信を行う。ハードディスクA24には、インバータ識別子、インバータ種別、消費電力量などの負荷設備の稼動状況に関する情報を保存する負荷設備稼動情報データベースA241、および負荷設備の規定消費電力量の算出方法を格納する負荷設備規定電力情報DB(A243)が格納され、メモリA26上にロードされた負荷設備監視プログラムA261により読み書きが行われる。負荷設備監視プログラムA261はCD−ROMなどの記録媒体に保存して配布することが可能である。
メモリA26上の負荷設備監視プログラムA261は、拠点内の各負荷設備A3、モータA4およびインバータA5から受信した負荷設備稼動データを管理する負荷設備稼動データ管理部A2611、負荷設備の稼動状況を遠隔監視サーバA1に送信する負荷設備稼動データ送信部A2613を備える。通信監視タイマA2615は、遠隔監視サーバA1と監視ユニットA2間の通信セッションを監視し、エラーの発生を検知する。
次に、負荷設備稼動情報DB(A241)の管理する情報について説明すると、負荷設備稼動情報DB(A241)の各レコードは、インバータを特定するインバータ識別子、インバータ種別、インバータの稼動日数、インバータを稼動させない場合に負荷設備が消費する規定電力量、インバータを備えた負荷設備が実際に消費する消費電力量、負荷設備の制御に用いられるファンの回転数またはポンプの流量、前記規定電力量と前記消費電力量の差として計算される省エネ電力量、前記省エネ電力量が前記規定電力量に占める割合として計算される省エネ効率、データの収集時刻から構成される。これらの情報のうちインバータ識別子、インバータ種別はインバータA5が固有の値として保持するものであり、変化することはない。稼動日数、消費電力量、ファン回転数/ポンプ流量、データ収集時刻は、各種のセンサによって負荷設備A3、モータA4、インバータA5から収集される。例えば、消費電力量については、電流計や電圧計などの計測器で得られる電流値や電圧値から間接的に計測したり、電力計から直接的に計測したりして収集される。規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率は遠隔監視サーバから通知されるものである。これらデータの更新方法については後ほど詳述する。
負荷設備規定電力情報DB(A243)の各レコードは、インバータを特定するインバータ識別子と、負荷設備がインバータを稼動させない場合に消費する規定電力量を算出する契約条件カーブ算出式からなる。契約条件カーブ算出式はモータの制御に用いられるファンの回転数、またはポンプの流量を入力とする計算式であり、入力値に応じた規定電力量を求める際に用いられる。この契約条件カーブは、例えば、実施形態1のような4次曲線等で定まる式で計算することが可能である。
次に、実施形態3における負荷設備遠隔監視システムの全体の動作について、以下に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図32は拠点1(A6−1)、拠点M(A6−M)にそれぞれ配置された監視ユニット1(A2−1)および監視ユニットM(A2−M)が、遠隔監視サーバA1に拠点内の負荷設備稼動情報を送信する基本シーケンスである。監視ユニット1(A2−1)は拠点1(A6−1)内の全ての負荷設備A3−11〜A3−1N、モータA4−11〜A4−1N、インバータA5−11〜A5−1Nから、各種のセンサを用いて基本情報を収集する。例えばインバータ識別子、インバータ種別はインバータが基本的に備えるデータであり、稼動日数は負荷設備の稼動開始時刻と現時刻から計算される。消費電力量はインバータから取得可能であり、ファン回転数あるいはポンプ流量はモータ制御に用いられているファンあるいはポンプのメーターから収集される。データ収集時刻はこれらのデータが収集された時刻のタイムスタンプとして得られる。
上記データを基本情報として受信した監視ユニットA2は、インバータ識別子を検索キーとして、負荷設備規定電力情報DB(A243)を検索し、該当するレコードを抽出する。該当レコードは拠点1(A6−1)内のある1つの負荷設備、モータ、インバータの組に対応するデータであり、インバータ識別子によって特定される。
ここでは例として負荷設備1−1(A3−11)、モータ1−1(A4−11)、インバータ1−1(A5−11)に対応した契約条件カーブ算出式が得られたとする。監視ユニットA2は、前記の手順で得られた契約条件カーブ算出式と、基本情報のファン回転数/ポンプ流量から、負荷設備1−1(A3−11)の規定電力量を求める。
次に算出した規定電力量と、基本情報中の消費電力量の差から、インバータ1−1(A5−11)によって節約される省エネ電力量を算出する。さらに省エネ電力量が前記規定電力量に占める割合として省エネ効率を求める。これらの一連の計算は、監視ユニットA2が基本情報を受信するたびに逐次実行してもよいし、監視ユニットA2が遠隔監視サーバA1に稼動状況データを送信する際に、それまでに受信した全ての基本情報に対して一括して行ってもよい。
いずれかの方法で規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率を計算した監視ユニットA2は、規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率と、基本情報に含まれるインバータ識別子、インバータ種別、稼動日数、消費電力量、ファン回転数/ポンプ流量およびデータ収集時刻の組をリスト化し、新規の稼動状況データとして負荷設備稼動情報DB(A241)を更新したのち、稼動状況データを負荷設備稼動情報DB(A141)へ送信する(ステップS2−01)。
実施形態3における稼動状況データのフォーマットを図25のPF−03に示す。稼動状況データPF−03は送信元アドレス、宛先アドレス、メッセージ種別、拠点を表すグループ識別子、拠点内の全てのインバータのインバータ識別子リストおよびインバータ種別リスト、拠点内の全ての負荷設備の稼動日数リスト、消費電力リスト、前記手順において計算した規定電力量のリスト、省エネ電力量のリスト、省エネ効率のリスト、拠点内の全てのモータ制御に用いられるファンあるいはポンプのファン回転数またはポンプ流量リスト、これら全てのデータの収集時刻リストにより構成される。
稼動状況データは、拠点内において負荷設備A3、モータA4、インバータA5のいずれかに変化が発生した場合に逐次送信してもよいし、システムが定める一定の単位時間が経過するごとに、その時点までに受信した全てのデータのリストを送信してもよい。
いずれかの契機において監視ユニットA2−1から稼動状況データを受信した遠隔監視サーバA1は、稼動状況データを負荷設備稼動情報DB(A141)へ登録する。登録の際は、データが新規データであるか否かを、グループ識別子、インバータ識別子とデータ取得時間により判定し、新規データである場合はデータの追加を行い、既存データである場合はデータの更新を行う。
上記処理は稼動状況データのインバータ識別子リストに含まれる全てのインバータに対して行われ、その結果、負荷設備稼動情報DB(A141)には、インバータ識別子リスト中のインバータの数に等しい新規レコードが追加される。
これら一連の手順は監視ユニットA2を単位として行われ、拠点Mの監視ユニットM (A2−M)が遠隔監視サーバA1に稼動状況データを送信した時(ステップS2−04)も同様の処理が行われる。
次に、実施形態3における遠隔監視サーバA1の制御の一例について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートは、所定の周期で実行されるものである。
遠隔監視サーバA1は起動時(ステップF3−01)にメッセージ受信ループを開始させ(ステップF3−04)、ネットワークA7からのメッセージを受信する。ステップF3−07において、受信したメッセージが監視ユニットA2からの稼動状況データであるか否かを判定し、稼動状況データであればステップF3−16に進み、稼動状況データ中のグループ識別子、インバータ識別子、データ取得時間で特定されるデータが新規データか否かを判定する。新規データである場合はステップF3−19に進み、新規データを負荷設備稼動状況DB(A141)へ追加する。新規データでない場合にはデータは既存データであり、ステップF3−22において既存データの更新を行う。メッセージ受信ループは遠隔監視サーバA1のシャットダウン時(ステップF3−13)に終了する(ステップF3−10)。
以上の処理により、遠隔監視サーバA1は各拠点の監視ユニットA2からのデータを管理する。
次に、実施形態3における監視ユニットA2の制御の一例について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートは、所定の周期で実行されるものである。
監視ユニットA2は起動時(ステップF4−01)にメッセージ受信ループを開始させ(ステップF4−04)、ネットワークA7からのメッセージを受信する。ステップF4−07において、収集した負荷設備の稼動状況データを遠隔監視サーバA1に送信する契機になったかどうかを判定し、送信契機になった場合はステップF4−19に進み、稼動状況データのうち、演算によって求める必要がある規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率を算出済みかどうか判定する。
これら3つのデータがまだ計算されていない場合はステップF4−22へ進み、インバータ識別子を検索キーとして、負荷設備規定電力情報DB(A243)を検索し、該当する契約条件カーブ算出式を抽出する。その後ステップF4−25へ進み、抽出した契約条件カーブを用いてまず規定電力量を、次に省エネ電力量と省エネ効率を算出する。
ステップF4−19において規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率が計算済みの場合はステップF4−31へ進み、インバータ識別子を検索キーとして、負荷設備稼動情報DB(A241)を検索し、送信対象となる全ての稼動状況データを抽出する。送信対象の稼動状況データは、たとえば前回稼動状況データを送信した後に新たに受信した稼動状況データが該当する。
ステップF4−25、またはステップF4−31のいずれかの方法で稼動状況データを取得した後にステップF4−28へ進み、拠点内の全ての負荷設備、モータ、インバータから収集したインバータ識別子、インバータ種別、稼動日数、消費電力量、規定電力量、省エネ電力量、省エネ効率、ファン回転数/ポンプ流量、データ収集時刻のリストを、拠点に対応したグループ識別子と合わせて、稼動状況データとして遠隔監視サーバA1に送信する。メッセージ受信ループは監視ユニットA2のシャットダウン時(ステップF4−16)に終了する(ステップF4−13)。
以上の処理により、監視ユニットA2は各拠点の負荷設備稼動情報を管理する。
実施形態3における遠隔監視サーバA1が管理する稼動状況データは、負荷設備稼動状況DB(A141)に格納される。前記データベースの構造は実施形態2と実施形態3で同一であり、画面に表示する内容に変化はない。従って実施形態3において負荷設備の稼動状況を出力する画面は図26,27,28,29のそれと同一であり、説明を割愛する。
1 ファン,ブロワ
2 ポンプ
3,4 モータ
5,6 インバータ
7 監視ユニット
11,12,13,14,15,16,17 矢印
20 遠隔監視システム
21 データ処理装置
22 稼動状況データ収集システム
23 記憶装置
24 監視システム
25 監視ユニット
26 演算装置
27 通信システム
31 対象負荷設備
33 変流器
34 変圧器
35 モデム
36 LAN
50 画面部
51 第1の画面
52 第2の画面
53 第3の画面
54 第4の画面
55 第5の画面
60 契約条件カーブ
61 インバータ運転時の消費電力特性カーブ
62 契約条件カーブから求められるインバータ導入前の消費電力を示す棒グラフ
(縦棒)
63 インバータ運転時における時々刻々の実測消費電力を示す棒グラフ(縦棒)
64 インバータ導入前の消費電力とインバータ運転時の実測消費電力の差を示す棒グラフ(縦棒)
71 棒グラフ63,64から求まる消費電力量を示すグラフの推移
72 棒グラフ63から求まる消費電力値を示すグラフの推移
73 グラフ71とグラフ72との差を示すグラフの推移
74 作動量(運転周波数)の推移を示す線
85 モデル設定ボタン
88 電圧ボタン
89 電流ボタン
91 電圧状況
92 電流状況
100 省エネルギー運転支援装置
200 画像表示装置
A1 遠隔監視サーバ
A2 監視ユニット
A3 負荷設備
A4 モータ
A5 インバータ
A6 拠点
A7 ネットワーク

Claims (28)

  1. 省エネルギー運転の支援サービスを提供するサービス提供者により導入される対象負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータと、演算装置を備えた稼動状況データ収集システムと、データ処理装置とを備え、
    インバータ導入前の前記対象負荷設備の作動量データと消費電力データとの関係が、第1のカーブとしてあるいは直線として記憶装置に記憶されており、
    前記稼動状況データ収集システムの演算装置が、入力された前記インバータの稼動信号から前記インバータ導入後の前記駆動用モータの時々刻々に演算処理した消費電力データと、前記インバータ導入後の時々刻々の前記消費電力を演算処理した時の、検出された前記対象負荷設備の作動量データと、を前記データ処理装置に送信し、
    前記データ処理装置が、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された前記作動量データおよび時々刻々の前記消費電力を受信し、前記第1のカーブあるいは直線として前記記憶装置に記憶されたインバータ導入前の作動量データと前記消費電力データとの関係を用いて、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された前記作動量データに対するインバータ導入前の消費電力を演算し、前記第1のカーブあるいは直線を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量とインバータ導入後の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入後の積算消費電力量と、の差から省消費電力量を演算するようにした省エネルギー運転の省消費電力効果を算出する省エネルギー運転支援装置において、
    前記データ処理装置が、前記算出された省エネルギー運転の消費電力効果を表示する画面部を備えた画像表示装置を有し、
    前記データ処理装置の画像表示装置の画面部が、
    前記対象負荷設備の作動量と消費電力とを座標軸として、前記第1のカーブあるいは直線と、前記インバータ運転時の回転数制御のときの前記作動量データに対する消費電力を示す第2のカーブを、前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力と共に表示し、当該インバータ運転時における時々刻々の省消費電力を、前記第1のカーブ上のインバータ導入前の消費電力と前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力との差として表示し、
    前記データ処理装置が、前記インバータ導入後の消費電力と前記作動量データに含まれる周波数を基に、前記インバータの入力電力を算出し、前記インバータの入力電力と前記インバータの効率に係る係数とに基づいて前記対象負荷設備の入力電力を算出し、前記対象負荷設備の入力電力と前記周波数に相当する機器制御のときの軸動力低減率に係る係数とに基づいて前記インバータ導入前の消費電力を算出し、前記算出したインバータ導入前の消費電力および作動量を用いて、前記第1のカーブまたは直線を補正すること
    特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  2. 請求項1において、前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力を第1の縦棒として表示し、前記インバータ運転時における時々刻々の省消費電力を第2の縦棒として表示することを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  3. 省エネルギー運転の支援サービスを提供するサービス提供者により導入される対象負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータと、演算装置を備えた稼動状況データ収集システムと、データ処理装置とを備え、
    インバータ導入前の前記対象負荷設備の作動量データと消費電力データとの関係が、顧客と前記サービス提供者との間で取り決められた特性を示す第1のカーブとしてあるいは直線として記憶装置に記憶されており、
    前記稼動状況データ収集システムの演算装置が、入力された前記インバータの稼動信号から前記インバータ導入後の前記駆動用モータの時々刻々に演算処理した消費電力データと、前記インバータ導入後の時々刻々の前記消費電力を演算処理した時の、検出された前記対象負荷設備の作動量データと、を前記データ処理装置に送信し、
    前記データ処理装置が、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された前記作動量データおよび時々刻々の前記消費電力を受信し、前記第1のカーブあるいは直線として前記記憶装置に記憶されたインバータ導入前の作動量データと前記消費電力データとの関係を用いて、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された前記作動量データに対するインバータ導入前の消費電力を演算し、前記第1のカーブあるいは直線を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量とインバータ導入後の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入後の積算消費電力量と、の差から省消費電力量を演算するようにした省エネルギー運転の省消費電力効果を算出する省エネルギー運転支援装置において、
    前記データ処理装置が、前記算出された省エネルギー運転の消費電力効果を表示する画面部を備えた画像表示装置を有し、
    前記データ処理装置の画像表示装置の画面部が、
    前記対象負荷設備の作動量と消費電力とを座標軸として、前記第1のカーブあるいは直線と、前記インバータ運転時の回転数制御のときの前記作動量データに対する消費電力を示す第2のカーブと、前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力とを表示し、当該インバータ運転時における時々刻々の省消費電力を、前記第1のカーブ上のインバータ導入前の消費電力と前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力との差としてグラフで表示する第1の画面と、
    一日に経過する一定時間毎に、前記第1のカーブあるいは直線を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量と、前記インバータ運転時の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ運転時の積算電力量と、これらの積算電力量の差である当該インバータ運転時における省消費電力量とを、グラフとして表示する第2の画面と、
    前記一日の一定時間に対応して一定時間毎に前記対象負荷設備の作動量データを表示する第3の画面と、で構成されること
    を特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  4. 請求項3において、前記データ処理装置は、前記インバータ導入後の消費電力と前記作動量データに含まれる周波数を基に、前記インバータの入力電力を算出し、前記インバータの入力電力と前記インバータの効率に係る係数とに基づいて前記対象負荷設備の入力電力を算出し、前記対象負荷設備の入力電力と前記周波数に相当する機器制御のときの軸動力低減率に係る係数とに基づいて前記インバータ導入前の消費電力を算出し、前記算出したインバータ導入前の消費電力および作動量を用いて、前記第1のカーブまたは直線を補正することを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  5. 請求項3または請求項4において、第1の画面に表示されるインバータ運転時における時々刻々の消費電力を示すグラフおよび第2の画面に表示されるインバータ運転時の積算電力量を示すグラフに同一色が施され、第1の画面に表示されるインバータ導入前の消費電力とインバータ運転時における時々刻々の消費電力との差を示すグラフおよび第2の画面に表示されるインバータ導入前の積算電力量とインバータ運転時における時々刻々の消費電力量との差を示すグラフに同一色が施され、前述のインバータ運転時におけるグラフに施された色とは異色とされることを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  6. 請求項3または請求項4において、第1の画面に表示されるインバータ導入前の消費電力を示すグラフは前記第2のカーブを跨いで表示され、前記省エネ電力は数値表示されることを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  7. 請求項3または請求項4において、前記第1のカーブと前記第2のカーブとは、サービス提供者によって省エネルギー運転の支援サービスが提供される対象負荷設備毎にモデルとして前記記憶装置に記憶され、前記画面部に表示されたモデル設定手段が、選択されたモデルが第1の画面に設定、表示されるようにしたことを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  8. 請求項3または請求項4において、前記データ処理装置は、前記稼動状況データ収集システムから受信した前記消費電力の実測値および作動量を用いて前記第2のカーブを補正することを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援装置。
  9. 省エネルギー運転の支援サービスを提供するサービス提供者により導入される対象負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータと、演算装置を備えた稼動状況データ収集システムと、データ処理装置とを備え、
    予めインバータ導入前に、前記稼動状況データ収集システムの演算装置により測定された前記駆動用モータの消費電力データに基づき、インバータ導入前の前記対象負荷設備の作動量データと消費電力データとの関係が、第1のカーブとしてあるいは直線として記憶装置に記憶されており、
    前記稼動状況データ収集システムの演算装置が、入力された前記インバータの稼動信号から前記インバータ導入後の前記駆動用モータの時々刻々の消費電力データを演算処理し、該消費電力データと、前記インバータ導入後の時々刻々の前記消費電力を演算処理した時の、検出された前記対象負荷設備の作動量データと、を前記データ処理装置に送信し、
    前記データ処理装置が、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された前記作動量データおよび時々刻々の前記消費電力を受信し、前記第1のカーブあるいは直線として前記記憶装置に記憶されたインバータ導入前の作動量データと前記消費電力データとの関係を用いて、インバータ導入後の回転数制御のときに時々刻々検出された前記作動量データに対するインバータ導入前の消費電力を演算し、前記第1のカーブあるいは直線を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算消費電力量とインバータ導入後の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入後の積算消費電力量と、の差から省消費電力量を演算し、前記算出されたエネルギー運転の消費電力効果を表示する画面部を備えた画像表示装置を有する省エネルギー運転の省消費電力効果を算出する省エネルギー運転支援運転装置による支援運転方法において、
    前記データ処理装置の画像表示装置の画面部の第1の画面に、前記対象負荷設備の作動量と消費電力とを座標軸として、前記第1のカーブあるいは直線と、前記インバータ運転時の回転数制御のときの前記作動量データに対する消費電力を示す第2のカーブと、前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力とを表示し、当該インバータ運転時における時々刻々の省消費電力を、前記第1のカーブ上に設定されインバータ導入前の消費電力と前記インバータ運転時における時々刻々の消費電力と、の差を示すグラフとして表示し、
    第2の画面に、一日に経過する一定時間毎に、前記第1のカーブあるいは直線を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費電力を積算して求めたインバータ導入前の積算電力量と、前記インバータ運転時の時々刻々の前記消費電力を積算して求めたインバータ運転時の積算電力量と、これらの積算電力量の差である当該インバータ運転時における省消費電力量とを、グラフとして表示し、
    第3の画面に、前記一日の一定時間に対応して一定時間毎の前記対象負荷設備の作動量を表示すること
    を特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援方法。
  10. 請求項9において、前記データ処理装置は、前記インバータ導入後の消費電力と前記作動量データに含まれる周波数を基に、前記インバータの入力電力を算出し、前記インバータの入力電力と前記インバータの効率に係る係数とに基づいて前記対象負荷設備の入力電力を算出し、前記対象負荷設備の入力電力と前記周波数に相当する機器制御のときの軸動力低減率に係る係数とに基づいて前記インバータ導入前の消費電力を算出し、前記算出したインバータ導入前の消費電力および作動量を用いて、前記第1のカーブまたは直線を補正することを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援方法。
  11. 請求項9または請求項10において、第1の画面に表示されるインバータ運転時における時々刻々の消費電力を示すグラフおよび第2の画面に表示されるインバータ運転時の積算電力量を示すグラフに同一色を施し、第1の画面に表示されるインバータ導入前の消費電力とインバータ運転時における時々刻々の消費電力との差を示すグラフおよび第2の画面に表示されるインバータ導入前の積算電力量とインバータ運転時における時々刻々の消費電力量との差を示すグラフに同一色を施し、前述のインバータ運転時におけるグラフに施された色とは異色とすることを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援方法。
  12. 請求項9または請求項10において、第1の画面に表示される前記消費電力の差を示すグラフを前記第2のカーブを跨いで表示し、第4画面に前記省エネ電力を数値表示することを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援方法。
  13. 請求項9または請求項10において、前記第1のカーブと前記第2のカーブとは、サービス提供者によって省エネルギー運転の支援サービスが提供される対象負荷設備毎にモデルとして前記記憶装置に記憶され、前記画面部に表示されたモデル設定手段が、選択されたモデルが第1の画面に設定、表示するようにしたことを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援方法。
  14. 請求項9または請求項10において、前記データ処理装置は、前記稼動状況データ収集システムから受信した前記消費電力の実測値および作動量を用いて前記第2のカーブを補正することを特徴とする省エネルギー運転の省消費電力効果を表示する省エネルギー運転支援方法。
  15. ネットワークと接続され、該ネットワークを介して負荷設備の稼動状況を監視する稼動状況データ収集システムと通信するネットワークインターフェースと、
    前記負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータを特定するインバータ識別子と、インバータ導入前の前記負荷設備の作動量と消費エネルギーの関係を格納する負荷設備規定消費エネルギー情報データベースと、
    データを画像として外部に出力する出力部とを備え、
    前記ネットワークインターフェースが前記稼動状況データ収集システムから前記インバータ識別子と、インバータ導入後の前記負荷設備の消費エネルギーと、前記インバータ導入後の前記負荷設備の消費エネルギーに対応する前記作動量を含む稼動状況データを受信した際に、前記負荷設備規定消費エネルギー情報データベースを参照して、前記インバータ識別子および前記作動量に対応した、インバータ導入前の前記負荷設備の消費エネルギーを算出し、
    前記インバータ導入前の前記負荷設備の作動量データに対応する消費エネルギーを示す第1のカーブと、前記インバータ導入後の前記負荷設備の作業量データに対応する消費エネルギーを示す第2のカーブと、前記インバータ運転時における時々刻々の消費エネルギーとを表示し、当該インバータ運転時における時々刻々の省消費エネルギーを、前記第1のカーブ上のインバータ導入前の消費エネルギーと前記インバータ運転時における時々刻々の消費エネルギーとの差としてグラフで表示する第1の画面と、
    一日に経過する一定時間毎に、前記第1のカーブを用いて演算されたインバータ導入前の前記消費エネルギーを積算して求めたインバータ導入前の積算消費エネルギーと、前記インバータ運転時の時々刻々の前記消費エネルギーを積算して求めたインバータ運転時の積算消費エネルギーと、これらの積算消費エネルギーの差である当該インバータ運転時における省消費エネルギーとを、グラフとして表示する第2の画面と、
    前記一日の一定時間に対応して一定時間毎に前記負荷設備の作動量データを表示する第3の画面と、を表示させるよう前記出力部を制御する制御部を備えること
    を特徴とするデータ処理装置。
  16. 請求項15において、前記データ処理装置は、複数の前記負荷設備と接続されており、特定の前記負荷設備が選択された場合に、各消費エネルギーのリスト、合計値又は平均値のいずれかを前記出力部へ表示させることを特徴とするデータ処理装置。
  17. 請求項15において、前記データ処理装置は、複数の前記負荷設備と接続されており、各前記負荷設備について、前記インバータによる回転数制御を行わなかった場合の消費エネルギーおよび前記インバータによる回転数制御を行った場合の消費エネルギーに基づいて省エネ効率を算出し、この省エネ効率が所定値以下の前記負荷設備を前記出力部に強調表示させることを特徴とするデータ処理装置。
  18. 請求項17において、前記所定値は、予め定めた省エネ効率の値、各負荷設備の省エネ効率の平均値又は各負荷設備の省エネ効率の最小値のいずれかであることを特徴とするデータ処理装置。
  19. 請求項15において、前記データ処理装置は、複数の前記負荷設備と接続されており、各前記負荷設備について、前記インバータによる回転数制御を行わなかった場合の消費エネルギーおよび前記インバータによる回転数制御を行った場合の消費エネルギーに基づいて省エネ効率を算出し、この省エネ効率が最高の前記負荷設備を前記出力部に明示することを特徴とするデータ処理装置。
  20. 請求項15において、前記消費エネルギーは、消費電力又はCO2排出量であることを特徴とするデータ処理装置。
  21. ネットワークと接続され、該ネットワークを介して負荷設備の稼動状況を監視する稼動状況データ収集システムと通信するネットワークインターフェースと、
    前記負荷設備に接続された駆動用モータを回転数制御するインバータを特定するインバータ識別子と、インバータ導入前の前記負荷設備の作動量と消費エネルギーとの関係を定める第1の特性と、インバータ導入後の前記負荷設備の作動量と消費エネルギーとの関係を定める第2の特性を格納する負荷設備稼動情報データベースと、
    データを画像として外部に出力する出力部とを備え、
    前記ネットワークインターフェースが前記稼動状況データ収集システムから前記インバータ識別子と、インバータ導入後の前記負荷設備における消費エネルギーの実測値および作動量を含む稼動状況データを受信すると、前記消費エネルギーの実測値を、前記第1の特性を示すカーブおよび前記第2の特性を示すカーブと共に表示し、当該インバータ運転時における時々刻々の省消費エネルギーを、前記第1の特性を示すカーブ上のインバータ導入前の消費エネルギーと前記インバータ運転時における時々刻々の前記消費エネルギーの実測値との差としてグラフで表示する第1の画面と、
    一日に経過する一定時間毎に、前記第1の特性を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費エネルギーを積算して求めたインバータ導入前の積算消費エネルギーと、前記インバータ運転時の時々刻々の前記消費エネルギーの実測値を積算して求めたインバータ運転時の積算消費エネルギーと、これらの積算消費エネルギーの差である当該インバータ運転時における省消費エネルギーとを、グラフとして表示する第2の画面と、
    前記一日の一定時間に対応して一定時間毎に前記負荷設備の作動量データを表示する第3の画面と、を表示させるよう前記出力部を制御する制御部を備えること
    を特徴とするデータ処理装置。
  22. 請求項21において、前記消費エネルギーの実測値を第1の縦棒として表示し、前記第1の特性上の前記インバータ導入前の消費エネルギーと前記実測値との差を第2の縦棒として表示することを特徴とするデータ処理装置。
  23. 請求項21において、前記稼動状況データ収集システムから受信した前記消費エネルギーの実測値および作動量を用いて前記第2の特性を補正し、前記第2の特性によって定る消費エネルギーの値と前記消費エネルギーの実測値との差を小さくすることを特徴とするデータ処理装置。
  24. 請求項21において、前記稼動状況データ収集システムから受信した前記消費エネルギー実測値と、前記第2の特性によって定まる消費エネルギーの値との差が所定値より大きい場合に、警告表示することを特徴とするデータ処理装置。
  25. 負荷設備に設けられたモータの回転数を制御するインバータと
    のインバータ導入前の前記負荷設備における所定の作動量と消費エネルギーとの関係に基づいて取り決められた第1の特性および前記インバータ導入後の前記作動量と消費エネルギーとの関係を定める第2の特性を記憶する記憶装置と
    記インバータ運転時における時々刻々の消費エネルギーを計測する計測器で計測した消費エネルギーの実測値を表す第1の縦棒、および前記第1の特性上の前記インバータ導入前の消費エネルギーと前記実測値との差を表す第2の縦棒を、前記第1の特性のカーブおよび前記消第2の特性のカーブと共に表示する第1の画面、
    一日に経過する一定時間毎に、前記第1の特性を用いて演算されたインバータ導入前の前記消費エネルギーを積算して求めたインバータ導入前の積算消費エネルギーと、前記インバータ運転時の時々刻々の前記消費エネルギーの実測値を積算して求めたインバータ運転時の積算消費エネルギーと、これらの積算消費エネルギーの差である当該インバータ運転時における省消費エネルギーとを、グラフとして表示する第2の画面、
    および、前記一日の一定時間に対応して一定時間毎に前記負荷設備の作動量データを表示する第3の画面、を出力させる画像表示器
    えたことを特徴とする省エネ支援装置。
  26. 請求項25において、前記計測器で計測した時々刻々の消費エネルギーおよび前記作動量を用いて前記第2の特性を補正し、前記第2の特性によって定まる消費エネルギーの値と、前記計測器で計測した時々刻々の消費エネルギーの実測値との差を小さくすることを特徴とする省エネ支援装置。
  27. 請求項25において、前記計測器で計測した時々刻々の消費エネルギーの実測値と、前記第2の特性によって定る消費エネルギー値との差が所定値より大きい場合に、警告表示することを特徴とする省エネ支援装置。
  28. 請求項25において、前記消費エネルギーは消費電力またはCO2排出量であることを特徴とする省エネ支援装置。
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