JP5477923B2 - Phs電話システム、phs端末、音声処理方法および音声処理プログラム - Google Patents

Phs電話システム、phs端末、音声処理方法および音声処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、PHS(Personal Handy-Phone System)電話システム、PHS端末、音声処理方法および音声処理プログラムに関する。
PHS(Personal Handy-Phone System)電話システムは、技術的には、既に熟成された印象が強いが、音声品質に関しては、例えば、特許文献1の特開2002−237857号公報「QPSK方式における音声符号データの誤り処理方法および誤り処理装置」等にも記載されているように、ユーザからの改善要望が依然として多い状況にある。
PHS電話システムにおける通話音声に関する音声符号化方式としては、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)方式が採用されている。国内のISDN(Integrated Service Digital Network)等の有線回線で用いられているμ則量子化PCM信号の場合は、サンプリング周波数8kHzを量子化ビット8ビットで符号化して通信しているため、1サンプル当たり8ビットであるが、無線区間が32kbit/sであるPHS電話システムなどにおいては、前述のように、ADPCM方式を採用し、予測値と実際値との差分を予測差分信号(I信号)として送信することにしているため、1サンプル当たり4ビットとなっている。
なお、ADPCMアルゴリズムについては、諸処の書籍あるいはインターネット上で検索することにより関連する文献を見つけ出すことが容易であるため、詳細は割愛するが、基本的には、符号器(エンコーダ)と復号器(デコーダ)との双方が、同一の量子化器入出力パラメータを有し、該量子化器入出力パラメータを基にして、符号器(エンコーダ)側においては、入力信号から予測値を予測し、予測値を差し引いた予測差分信号を出力とし、復号器(デコーダ)側においては、この予測差分信号を入力信号として、量子化入出力パラメータを基にして元の音声データを再生する。
PHS電話システムにおいては、符号器(エンコーダ)側(送信側)は、予測差分信号を一方的に送信するのみであり、復号器(デコーダ)側(受信側)においては、伝送路にエラーがない限り、同一の同期タンデム接続状態を維持することができる。
しかし、無線通信においては、受信レベルの劣化あるいはフェージングなどによる伝送路上の誤りにより音声品質の劣化の発生は必然的である。そこで、PHS電話システムにおいては、復号器(デコーダ)側は、伝送路にエラーが発生して、受信した予測差分信号に誤りが発生した場合に、予測差分信号を'0000'としてまず出力することにし、伝送路がエラーから回復した後の音声品質の復活を早急に実施することができるように工夫している。
特開2002−237857号公報(第3−4頁)
しかしながら、無線伝送路においては、フェージング等の伝送エラーの発生は頻繁であり、PHS電話システムにて採用しているADPCM方式においても、伝送エラーによる音声品質の劣化は重要な課題になっている。さらには、従来のPHS電話システムの音声処理においては、伝送路にエラーが発生した場合に、前述のように、符号器(エンコーダ)側から予測差分信号を'0000'として出力することにより、その後、音声としてどのようなデータが届いた場合であっても、最終的には、元の音声データに戻すことができることを理論的に説明しているものの、元の音声データに戻るまでに時間がかかることについては説明されていない。
このような背景から、ADPCMコーデックの仕様を正確に理解し、伝送路エラー時の復号器(デコーダ)の振る舞いおよび伝送エラーから復帰時の振る舞いにより要求仕様を満たさない場合も存在する事情を把握することが必要であり、エラーからの復帰時の復号器(デコーダ)の予測係数を最適な値に更新することにより、符号器(エンコーダ)側と迅速に同期タンデムを取ることができるようにし、而して、符号器(エンコーダ)に入力される音声データと等しい音声データの出力を復号器(デコーダ)側から行うことが強く望まれるようになっている。
(本発明の目的)
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、通話中において発生した伝送路エラーから回復した際に、復号器(デコーダ)側が符号器(エンコーダ)側と迅速に同期タンデムを取ることが可能なPHS電話システム、PHS端末、音声処理方法および音声処理プログラムを提供することを、その目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明によるPHS電話システム、PHS端末、音声処理方法および音声処理プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明によるPHS電話システムは、音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して対向する装置間で伝送路を介して送受信するPHS電話システムにおいて、前記伝送路にエラーが発生した場合、エラーになった前記情報チャネルの送信側の装置は、前記伝送路のエラーが回復するまでの間、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続することを特徴とする。
(2)本発明によるPHS端末は、音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して対向する装置間で伝送路を介して送受信するPHS電話システムに適用されるPHS端末において、前記伝送路にエラーが発生した場合、前記伝送路のエラーが回復するまでの間、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続することを特徴とする。
(3)本発明による音声処理方法は、音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して対向する装置間で伝送路を介して送受信するPHS電話システムにおける音声処理方法であって、前記伝送路にエラーが発生した場合、エラーになった前記情報チャネルの送信側の装置は、前記伝送路のエラーが回復するまでの間、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続することを特徴とする。
(4)本発明による音声処理プログラムは、少なくとも前記(3)に記載の音声処理方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする。
本発明のPHS電話システム、PHS端末、音声処理方法および音声処理プログラムによれば、以下のような効果を奏することができる。
すなわち、PHS電話システムにおいて、1スロット分当たり40サンプルの音声データが欠落するような伝送路のエラーが発生した場合であっても、該伝送路のエラーから回復して正常な状態に復帰した際に、迅速に、元の正常な音声データに復号して出力することができる。
従来のPHS電話システムにおいては、伝送路が正常な状態に復帰した後に、音声データをサンプリングして符号化したADPCM信号が'0000'からスタートすることを考慮したとしても、最良な状態で、元の音声データに復号して出力することが可能な状態に復帰するまでに、7サンプル分の時間を要する。あるいは、符号化しようとする音声データの状態如何によっては、それ以上の時間を費やす可能性もある。
これに対して、本発明による実施形態においては、エラー発生時からエラー回復時まで、符号器(エンコーダ)側の装置から復号器(デコーダ)側の装置へ、復号化用の予測係数の算出用に用いる量子化差分信号を量子化差分信号(DQ)領域に設定して送信しているので、符号化しようとする音声データがどのような状態であっても、常に、5サンプル後においては、元の正常な音声データに復号して出力することが可能となる。
本発明によるPHS電話システムの基地局の基本的な内部構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明によるPHS電話システムに適用するADPCM方式の符号器(エンコーダ)の基本的な構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明によるPHS電話システムに適用するADPCM方式の復号器(デコーダ)の基本的な構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明によるPHS電話システムにおいて着呼から通話状態に移行するまでの呼制御シーケンスの一例を示すシーケンスチャートである。 本発明によるPHS電話システムにおける通常時の通信用物理スロットのスロット構成の一例を示す説明図である。 本発明によるPHS電話システムにおける伝送路エラー発生時の通信用物理スロットのスロット構成の一例を示す説明図である。 図1ないし図3に示したPHS電話システムにおいて情報チャネル(TCH)を用いた通話中に伝送路エラーが発生した場合の基地局(CS)と移動局(PS)との間の情報のやり取りの一例を示すシーケンスチャートである。 図1ないし図3に示したPHS電話システムにおいて情報チャネル(TCH)を用いた通話中に伝送路エラーが発生した場合の移動局(PS)側の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明によるPHS電話システム、PHS端末、音声処理方法および音声処理プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明によるPHS電話システム、PHS端末(以下の説明においては、移動局(PS)と表記している)および音声処理方法について説明するが、かかる音声処理方法をコンピュータにより実行可能な音声処理プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、音声処理プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、PHS電話システムにおいて音声通話を行う際に、音声の符号器(エンコーダ)および復号器(デコーダ)すなわち音声コーデックに使用する音声符号化方式として採用されているADPCM方式に関する制御方式を工夫することによって、伝送路上で発生したエラーにより受信信号を喪失した場合の処理に関して、音質をエラー発生前の状態に迅速に回復することを可能にしていることを特徴としている。
より具体的には、本発明は次のような仕組みを採用している。従来のPHS電話システムにおいては、伝送路上で伝送エラーが発生した場合、前述したように、伝送路のエラーが回復した後に、ADPCM方式の音声コーデック(すなわち、符号器(エンコーダ)および復号器(デコーダ))側の処理により、最終的には、元の音声状態に戻すような仕組みが採用されている。これに対して、本発明においては、伝送路上で伝送エラーが発生した場合、次の伝送路復旧時点における第1番目の音声データに関して、符号器(エンコーダ)側にて生成された現時点の量子化差分信号を復号器(デコーダ)側に通知することにより、復号器(デコーダ)側は、予測係数を更新して、即座に、符号器(エンコーダ)側との同期タンデムを取ることができ、予測差分信号(I信号)の符号器(エンコーダ)側とのズレを解消し、同値とすることを可能にしている。
つまり、基地局(CS)と移動局(PS:PHS端末)との間のPHS電話通信において、通常は、予測値と実際値との差分の予測差分信号(I信号)として、1サンプルを4ビットのADPCM信号として伝送するが、伝送路上に伝送エラーが発生し、ADPCM信号(音声データ)に欠落が生じた場合には、1サンプル当たり16ビットを使い、送信済みのサンプル値と送信すべき実際値との差分を送信することによって、音声データを早期に正常な状態に復旧させることを可能にしている。
さらに説明すると、元の正常な音声データに復旧するためには、従来のPHS電話通信においては、最良の状態であっても7サンプルを要するが、符号器(エンコーダ)からの予測差分信号の状態如何によっては、それ以上のサンプル数を要する可能性もある。つまり、復号器(デコーダ)の内部には、予測信号を生成するために、過去2サンプル分の復号信号(再合成信号)と過去6サンプル分の量子化差分信号とを保有している。しかし、伝送エラーが発生した場合には、1スロット分について40サンプルの音声データが欠落することになる。このため、伝送路が正常化した後、符号器(エンコーダ)側から復号器(デコーダ)側に対して送信する予測差分信号(I信号)が'0000'からスタートすることを考慮しても、元の正常な音声データに戻るには、最良の状態であっても、7サンプル要する。
これに対して、本発明においては、伝送路のエラーが回復した最初の時点で、符号器(エンコーダ)側から復号器(デコーダ)側に対して16ビット(=4ビット/1サンプル×4サンプル)を使って量子化差分信号を送信するようにしているので、5サンプル目で正常な元の音声データに復旧することができる。
(実施形態の構成例)
次に、本発明によるPHS電話システムの基地局(CS)や移動局(PS)に搭載するADPCM方式の音声コーデック(符号器(エンコーダ)および復号器(デコーダ))の基本的な構成例について、図1ないし図3のブロック構成図を用いて説明する。図1は、本発明によるPHS電話システムの基地局(CS:Cell Station)の基本的な内部構成の一例を示すブロック構成図であり、移動局(PS:Personal Station)との間で送受信する音声データの処理部を抽出してその一例を示している。該基地局と対向する移動局(PS)においても、音声処理用の基本的な内部構成については、図1の基地局(CS)とほぼ同様の構成からなっている。図2は、本発明によるPHS電話システムに適用するADPCM方式の符号器(エンコーダ)の基本的な構成の一例を示すブロック構成図であり、入力されてくる音声データをADPCM信号に符号化する。図3は、本発明によるPHS電話システムに適用するADPCM方式の復号器(デコーダ)の基本的な構成の一例を示すブロック構成図であり、図2の符号器(エンコーダ)から出力されたADPCM信号を元の音声データに復号して出力する。なお、図1に示す基地局(CS)、図2に示す符号器(エンコーダ)および図3に示す復号器(デコーダ)は、いずれも、基本的な構成については、従来のPHS電話システムにおける基地局(CS)、符号器(エンコーダ)および復号器(デコーダ)と同様のブロック構成からなっている。
すなわち、図1に示すように、本発明によるPHS電話システムを構成する基地局(CS)は、移動局(PS:Personal Station)との間でPHS電話用のADPCM方式に基づいて符号化された音声データ(すなわちADPCM信号)を送受信するために、送受信部101、フレーム処理部102、スロット処理部103、バッファ104、ADPCM処理部105および制御部106を少なくとも備えて構成されており、ADPCM処理部105内には、ADPCM方式の符号器(エンコーダ)105a、復号器(デコーダ)105bが備えられている。なお、基地局(CS)との間でPHS電話通信を行う移動局(PS)についても、前述のように、音声処理部に関しては、図1の基地局(CS)と同様の内部構成を備えて、基地局(CS)との間のADPCM方式による音声データの送受信を可能にしている。
周知のように、PHS電話システムは、基地局(CS)と移動局(PS)との間の無線アクセス方式としてTDMA(Time Division Multiple Access)方式を、伝送方式としてTDD(Time Division Duplex)方式を採用し、同一周波数で送信情報と受信情報とを交互に通信し合うとともに、時分割した多重伝送を行っている。TDMA/TDDフレームの1フレームには、基地局(CS)から移動局(PS)への下り回線に4スロット、移動局(PS)から基地局(CS)への上り回線に4スロットの合計8スロットが含まれて構成され、5msの時間間隔で周期的に送受信が行われる。
上り、下り方向の4個ずつの各スロットのうち、1個ずつは、PHS電話制御用の制御用物理スロットが割り当てられ、残りの3個ずつのスロットが、音声データを設定するためのペイロード(すなわち、情報チャネル(TCH:Traffic Channel))を含む通信用物理スロットとして利用することができる。8個の各スロットは、240ビット、0.625msの時間幅で構成される。なお、通信用物理スロットに利用する音声データのビットストリームは、一般に、あらかじめ定めた圧縮方式によって圧縮されスクランブル処理されたバースト信号として送受信される。
図1に示す基地局(CS)の送受信部101は、TDMA/TDDフレームのビットストリームを変復調して移動局(PS)との間で送受信を行う部位であり、フレーム処理部102は、相手側の装置の送受信部101に対してフレームを送信する場合は、スロット処理部103で生成された各スロットの情報をフレームとして組み立てて、送受信部101に出力し、一方、送受信部101からフレームを受信した場合は、受信したフレームのビットストリームを各スロットに分解して、スロット処理部103に出力する。
スロット処理部103は、バッファ104に一時蓄えられた音声データ(ADPCM信号)を送信する場合は、バッファ104に蓄えられているADPCM信号を取り出して、情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定してスロット形式のペイロードに組み立てた後、誤り訂正符号のCRC(Cyclic Redundancy Code)を付与するとともに、スクランブル処理を施して、フレーム処理部102に送信し、一方、フレーム処理部102から分解したスロットを受け取った場合は、デスクランブル処理および誤り検出訂正処理を施した後、情報チャネル(TCH:Traffic Channel)を解析して、該情報チャネル(TCH)に音声データ(ADPCM信号)が含まれていた場合には、該音声データ(ADPCM信号)をバッファ104に一時蓄えて、ADPCM処理部105に音声データの復号化処理を要求する。
ADPCM処理部105は、バッファ104に一時的に蓄えられた音声データが、スロット処理部103から出力されてきたADPCM信号であった場合には、ADPCM処理部105内の復号器(デコーダ)105bによって復号して出力し、一方、スロット処理部103からのADPCM信号ではなく、符号化すべき音声データであった場合には、ADPCM処理部105内の符号器(エンコーダ)105aによってADPCM信号に符号化して出力する。
なお、制御部106は、基地局(CS)全体の動作を制御するが、フレーム処理部102において送受信部101からのTDMA/TDDフレームに誤りを検出した場合やスロット処理部103において情報チャネル(TCH)の誤りを検出した場合には、誤りが発生したスロットの音声データの欠落状態の発生による音質劣化状態から早期に復旧させるために、回復処理用の情報チャネルとして、現時点における量子化差分信号とADPCM信号を設定した第2情報チャネル(TCH2)との送信を、当該音声データの送信元の相手側の装置(本実施形態においては基地局(CS))に対して要求する動作を実施し、復号器(デコーダ)における復旧動作をより迅速に行うことを可能にしている。
次に、図1のADPCM処理部105に備えているADPCM方式の符号器(エンコーダ)105aおよび復号器(デコーダ)105bの内部構成について、図2および図3を用いて説明する。図2に示す符号器(エンコーダ)は、第1加算器1、適応量子化器2、第1Dフリップフロップ3、量子化幅更新器4、逆適応量子化器5、第2Dフリップフロップ6、第3Dフリップフロップ7、第2加算器8、適応予測器9を少なくとも含んで構成されている。これに対して、図3に示す復号器(デコーダ)は、復号化用第1Dフリップフロップ11、復号化用量子化幅更新器12、復号化用逆適応量子化器13、復号化用第2Dフリップフロップ14、復号化用第3Dフリップフロップ15、復号化用加算器16、復号化用適応予測器17を少なくとも含んで構成されている。
図2に示す符号器(エンコーダ)に第n番目の音声データとなる入力信号s(n)が入力されてくると、第1加算器1において、適応予測器9から出力される予測信号s(n)との差分を求めて、予測差分信号d(n)として適応量子化器2に入力される。適応量子化器2においては、入力されてきた予測差分信号d(n)を、量子化幅更新器4から出力される適応量子化幅y(n)に基づいて、4ビットに量子化することにより、ADPCM信号I(n)を生成して、符号器(エンコーダ)から出力するとともに、第1Dフリップフロップ3に保持する。第1Dフリップフロップ3からは、1つ前の第(n−1)番目のADPCM信号I(n−1)が量子化幅更新器4に入力されていて、量子化幅更新器4において、適応量子化幅y(n)が生成されて、適応量子化器2および逆適応量子化器5に供給されている。
逆適応量子化器5においては、符号器(エンコーダ)から出力されるADPCM信号I(n)を、量子化幅更新器4から出力される適応量子化幅y(n)に基づいて、逆量子化することにより、量子化差分信号d(n)を生成して、第2加算器8に対して入力するとともに、第2Dフリップフロップ6に保持する。第2加算器8においては、入力されてきた量子化差分信号d(n)と適応予測器9から出力される予測信号s(n)とを合成して、再合成信号s(n)を生成して、第3Dフリップフロップ7に保持する。
第2Dフリップフロップ6から出力されている1つ前の第(n−1)番目の量子化差分信号d(n−1)、第3Dフリップフロップ7から出力されている1つ前の第(n−1)番目の再合成信号s(n−1)は、それぞれ、適応予測器9に入力されている。適応予測器9においては、第2Dフリップフロップ6からの量子化差分信号d(n−1)と第3Dフリップフロップ7からの再合成信号s(n−1)により、予測係数を更新して、予測信号s(n)を生成し、第1加算器1および第2加算器8に対して供給する。
かくのごとく構成することによって、ADPCM方式の符号器(エンコーダ)においては、入力信号s(n)の振幅範囲が大きい場合には、量子化幅更新器4から出力される適応量子化幅y(n)を大きくして、入力信号s(n)の振幅変化に追随するようにし、一方、入力信号s(n)の振幅範囲が小さい場合には、量子化幅更新器4から出力される適応量子化幅y(n)を小さくし、小さな信号変化を再現することができるような、ADPCM信号I(n)を出力することが可能である。
受信側に配置される図3に示す復号器(デコーダ)においては、図2に示した符号器(エンコーダ)から出力された第n番目のADPCM信号I(n)が入力されてくると、復号化用第1Dフリップフロップ11に保持されるとともに、復号化用逆適応量子化器13に入力される。復号化用逆適応量子化器13においては、入力されたADPCM信号I(n)を、復号化用量子化幅更新器12から出力される適応量子化幅y(n)に基づいて、逆量子化することにより、量子化差分信号d(n)を生成して、復号化用加算器16に対して入力するとともに、復号化用第2Dフリップフロップ14に保持する。復号化用加算器16においては、入力されてきた量子化差分信号d(n)と復号化用適応予測器17から出力される予測信号s(n)とを合成して、再合成信号s(n)を生成して、復号器(デコーダ)から出力するとともに、復号化用第3Dフリップフロップ15に保持する。
復号化用第2Dフリップフロップ14から出力されている1つ前の第(n−1)番目の量子化差分信号d(n−1)、復号化用第3Dフリップフロップ15から出力されている1つ前の第(n−1)番目の再合成信号s(n−1)は、それぞれ、適応予測器9に入力されている。適応予測器9においては、復号化用第2Dフリップフロップ14からの量子化差分信号d(n−1)と復号化用第3Dフリップフロップ15からの再合成信号s(n−1)とにより、予測係数を更新して、予測信号s(n)を生成し、復号化用加算器16に対して供給する。
かくのごとく構成することによって、ADPCM方式の復号器(デコーダ)においては、ADPCM方式の符号器(エンコーダ)において、適応量子化された音声データを忠実に復号することによって、母音などのように振幅範囲が大きい部分についても、また、無声音などのように振幅が小さい部分についても、量子化歪が少ない音声データとして再生することができる。
(本実施形態の動作の説明)
次に、図1ないし図3に一実施形態として示した本発明によるPHS電話システムの動作について、図面を用いて詳細に説明する。まず、一例として、基地局(CS)から着信側の移動局(PS)に対して呼出動作を行うことにより、ADPCM方式による通話状態に移行するまでのシーケンスを図4のシーケンスチャートを用いて説明する。図4は、本発明によるPHS電話システムにおいて着呼から通話状態に移行するまでの呼制御シーケンスの一例を示すシーケンスチャートであり、PHS電話システムの通信確立手順は省略して、その後の基地局(CS)を介した発着信間の移動局(PS)間の双方向による通話が可能な状態に移行するまでの手順を示している。図4のシーケンスチャートに示すように、本発明によるPHS電話システムにおいては、通常のPHS電話システムと全く同様、RCR STD−28規格(第2世代コードレス電話システム標準規格)に準拠した手順で、通話状態に移行する。
すなわち、図4のシーケンスチャートにおいて、まず、基地局(CS)は、移動局(PS)との間の接続状態を初期化するために、高速付随制御チャネル(FACCH)を用いて、マルチフレーム確認形動作モードを終了させるDISC(切断)信号を移動局(PS)に対して送信する(シーケンスSeq1)。基地局(CS)からのDISC信号を受け取った移動局(PS)は、初期状態に復旧した後、高速付随制御チャネル(FACCH)を用いて、非番号制応答のUA確認信号を基地局(CS)へ返送して、その旨を通知する(シーケンスSeq2)。
しかる後、基地局(CS)から着信側の移動局(PS)に対して、呼設定を開始するために、基地局(CS)は、移動局(PS)に対して、低速付随制御チャネル(SACCH)を用いて、呼制御CCとして、呼出(Alert)信号を送信する(シーケンスSeq3)。さらに、着信側の基地局(CS)からは、発信側の移動局(PS)の方向に向かって、リング・バック・トーンRBT(Ring Back Tone)が送信される(シーケンスSeq4)。その後、着信側の移動局(PS)が応答すると、着信側の移動局(PS)が呼設定を受け付けた旨を示すために、低速付随制御チャネル(SACCH)を用いて、呼制御CCとして、応答(Connect)信号を基地局(CS)に対して送信してくる(シーケンスSeq5)。
基地局(CS)は、着信側の移動局(PS)からの応答信号を受け取ると、着信側の移動局(PS)と発信側の移動局(PS)との間のPHS電話システムによる通話が可能な通信中の状態に移行する(シーケンスSeq6)。
PHS電話システムのADPCM方式による通信中の状態に移行した以降においては、スロット構成として図5に示すような通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)内に、ADPCM方式によって符号化された音声データ(ADPCM信号)をペイロードとして設定することにより、発着信の移動局(PS)間の通話が行われる。図5は、本発明によるPHS電話システムにおける通常時の通信用物理スロットのスロット構成一例を示す説明図であり、伝送路のエラーが発生しない状態におけるスロット構成は、RCR STD−28規格(第2世代コードレス電話システム標準規格)に完全に準拠したスロット構成であることを示している。
すなわち、図5の通信用物理スロットのスロット構成において、枠内に表示した数字は、それぞれの枠に該当する情報のビット数を示しており、通信用物理スロットは、前述のように、1スロット当たり合計240ビットのビット数からなっている。このうち、R(4ビット)は、過渡応答用ランプビットであり、各スロットの立ち上がりと立ち下がりの過渡状態を滑らかにするための時間を設けるための情報である。SS(2ビット)は、スタートシンボルであり、各スロットの開始を示す情報である。PR(6ビット)は、プリアンブルであり、受信信号からクロックを再生して、ビット同期を確立するための情報である。
UW(16ビット)は、ユニークワードであり、各スロットのフレーム同期を確立するための情報であって、制御用物理スロットと通信用物理スロットとを識別可能にするために異なるパターンが割り当てられている。CI(4ビット)は、チャネル種別であり、各スロットの機能チャネル(情報チャネル(TCH)、高速付随制御チャネル(FACCH)、低速付随制御チャネル(SACCH)等)を識別するための情報である。SA(16ビット)は、制御ビットであり、低速付随制御チャネル(SACCH)の制御用のビットを設定する。I(TCH)(160ビット)は、情報チャネルであり、主に、音声データを適応符号化したADPCM信号等のユーザ情報を設定する。
CRC(16ビット)は、巡回生成符号(Cyclic Redundancy Code)であり、ユニークワードUWの直後から該CRCの直前までのビットストリームの誤りの検出訂正に用いられる。G(16ビット)は、ガードビットであり、伝播遅延時間差やクロックジッタ等によるバースト信号の衝突を避ける時間を設定するための情報である。
以上のように、通話中において伝送路のエラーが発生しない限り、本発明によるPHS電話システムにおいても、通信用物理スロットにおけるスロット構成は、RCR STD−28規格(第2世代コードレス電話システム標準規格)に完全に準拠したものになっている。しかし、通話中において伝送路のエラーが発生した場合には、エラー発生直後のスロットからエラーが回復した第1番目のスロットまでの間は、RCR STD−28規格(第2世代コードレス電話システム標準規格)とは異なり、通信用物理スロットにおけるスロット構成を、情報チャネル(TCH)の代わりに、図6に示すような量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む回復処理用の通信用物理スロットに切り替える。
図6は、本発明によるPHS電話システムにおける伝送路エラー発生時の通信用物理スロットのスロット構成を示す説明図であり、伝送路のエラーが発生した際には、エラー発生直後のスロットからエラーが回復した最初のスロットまでの間、エラーが発生した伝送路の送信側の装置から相手側の装置に対して送信する通信用物理スロットとして、情報チャネル(TCH)を含む図5の通常時の通信用物理スロットに代わって、迅速な回復処理を行うために用いられるスロットの構成例を示している。つまり、図6に示す伝送路エラー発生時における回復処理用の通信用物理スロットは、本発明に固有に定義した量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含んで構成されるスロットであって、エラーの発生からエラーが回復した最初のスロットまでの間、図6の回復処理用の通信用物理スロットを用いて、エラーが発生した伝送路の送信側の装置から該エラーを検出した相手側の装置に対して送信される。
図6に示す回復処理用の通信用物理スロットは、R(4ビット)、SS(2ビット)、PR(6ビット)、UW(16ビット)、CI(4ビット)、SA(16ビット)、CRC(16ビット)およびG(16ビット)は、図5に示した通常時の通信用物理スロットと同様の構成であるが、図5のI(TCH)(160ビット)の領域が、DQ(16ビット)とI(TCH2)(144ビット)との2つの領域にさらに分割されている。
DQ(16ビット)は、量子化差分信号であり、伝送路エラー発生時に、伝送路エラー検出側の装置(すなわち通信用物理スロットの情報の受信側の装置内の復号器(デコーダ))における復旧動作を迅速に行うことを可能にするために、伝送路エラーが検出された旨の通知を受け取ったエラー情報送信側の装置内の符号器(エンコーダ)が現在設定している量子化差分信号を相手側の装置に送信することにより、相手側の装置内の復号器(デコーダ)における予測係数の更新用として用いられる。I(TCH2)(144ビット)は、エラー発生時における情報チャネルであり、伝送路エラーが発生している現時点においてADPCM方式によって符号化された音声データを、通常時の160ビットよりも少ない144ビットで相手側の装置に送信する。
次に、本発明によるPHS電話システムの一例として図1ないし図3に示したPHS電話システムにおいて情報チャネル(TCH)を用いた通話中に、伝送路エラーが発生した場合の動作の一例について、図7のシーケンスチャートと図8のフローチャートとを用いて説明する。図7は、図1ないし図3に示したPHS電話システムにおいて情報チャネル(TCH)を用いた通話中に伝送路エラーが発生した場合の基地局(CS)と移動局(PS)との間の情報のやり取りの一例を示すシーケンスチャートであり、基地局(CS)側の符号器(エンコーダ)105aによって生成したADPCM信号を、移動局(PS)側の復号器105bに対して転送した際に、伝送路のエラーが発生したことを移動局(PS)側のスロット処理部103にて検出した場合の動作について示している。また、図8は、図1ないし図3に示したPHS電話システムにおいて情報チャネル(TCH)を用いた通話中に伝送路エラーが発生した場合の移動局(PS)側の動作の一例を説明するためのフローチャートであり、ステップS1ないしS8のそれぞれは、図7に示したシーケンスチャートのシーケンスSeq11ないしSeq18のそれぞれにほぼ対応している。
PHS電話システムにおける通話中においては、図5に示した通信用物理スロットの160ビットの情報チャネル(TCH)にADPCM方式にて符号化された音声データが設定されて、5ms間隔の周期で、基地局(CS)と移動局(PS)との間で双方向に転送されるTCH通信中の状態にある(図7のシーケンスSeq11、図8のステップS1)。ここで、音声データは125μsごとにサンプリングされているので、1スロット当たりの情報チャネル(TCH)に含まれるADPCM信号I(n)は、40サンプル(40サンプル×4ビット=160ビット)に相当する。
TCH通信中の状態において、例えば、図7にシーケンスチャートに示すように、基地局(CS)から移動局(PS)に向かう下り方向の伝送路にエラーが発生した場合、移動局(PS)の例えばスロット処理部103において、基地局(CS)からの下り方向の伝送路にエラーが発生したことを検知する(図7のシーケンスSeq12、図8のステップS2の「あり」)。かかる場合には、移動局(PS)は、基地局(CS)から送信されてきた通信用物理スロットの情報チャネル(TCH)に含まれている40サンプル分の音声データの全てを失うことになり、復号すべき音声データに欠落が生じる。
そこで、下り方向の伝送路エラーを検知した移動局(PS)は、欠落が発生した当該音声データの送信元の基地局(CS)に対して、下り方向の伝送路にエラーが発生した旨を通知するとともに、エラーが発生した下り方向については、図5に示した通常の通信用物理スロットを受信するTCH通信中の状態から図6に示した回復処理用の通信用物理スロットを受信するTCH2通信中の状態に移行する(図7のシーケンスSeq13、図8のステップS3)。
ここで、移動局(PS)から基地局(CS)に向かう上り方向の伝送路もエラーが発生していた場合には、移動局(PS)からのエラー発生通知は、基地局(CS)に正しく到達することはできないが、移動局(PS)から基地局(CS)に向かう上り方向の伝送路が正常であった場合には、復号器(デコーダ)側の移動局(PS)からのエラー発生通知は、符号器(エンコーダ)側の基地局(CS)に正しく到達する。
基地局(CS)において、移動局(PS)からの下り伝送路のエラー通知を正常に受け取った場合、基地局(CS)は、移動局(PS)側へ向かう下り方向の伝送路に関して、エラーがない正常時に使用していた図5の情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットによる音声データの送信動作から、エラー発生時のスロットの送信用として、量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む図6の回復処理用の通信用物理スロットによる送信動作に切り替えて、TCH2通信中の状態に移行する(図7のシーケンスSeq14、図8のステップS4)。
TCH2通信中の状態においては、符号器(エンコーダ)側の基地局(CS)は、量子化差分信号(DQ)領域に符号器(エンコーダ)の現時点における16ビット(=4ビット/1サンプル×4サンプル)分の量子化差分信号d(n)を設定し、第2情報チャネル(TCH2)の領域には、144ビット(=4ビット/サンプル×38サンプル)のADPCM信号I(n)を設定して、復号器(デコーダ)側の移動局(PS)に向かって送信する動作に切り替わる。
なお、移動局(PS)から基地局(CS)に向かう上り方向の伝送路に関しては、移動局(PS)は、基地局(CS)側から上り方向の伝送路のエラーを検知した旨の通知を受け取っていないので、エラーがない正常時に使用する図5の情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットによって音声データを送信するTCH通信中の状態をそのまま継続している(図7のシーケンスSeq15)。
ここで、下り方向の伝送路エラーを検知した移動局(PS)においては、下り方向の伝送路に関して、基地局(CS)からの回復処理用の通信用物理スロットを受信するTCH2通信中の状態に移行しているので、下り方向の伝送路を介して、基地局(CS)から、量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む図6の回復処理用の通信用物理スロットを正常に受信したか否かを監視している(図7のシーケンスSeq14、図8のステップS5)。
下り方向の伝送路のエラーがまだ継続して、移動局(PS)が、量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む図6の回復処理用の通信用物理スロットを正常に受信することができなかった場合には(図8のステップS5の「あり」)、図8のステップS3に戻って、再度、伝送路エラーが検知された旨を、符号器(エンコーダ)側の基地局(CS)に通知する動作(図7のシーケンスSeq13、図8のステップS3)を繰り返す。
一方、下り方向の伝送路が、エラーから復帰して、量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む図6の回復処理用の通信用物理スロットを正常に受信することができた場合には((図7のシーケンスSeq16、図8のステップS5の「なし」)、復号器(デコーダ)側の移動局(PS)は、正常に受信した回復処理用の通信用物理スロットの量子化差分信号(DQ)領域に設定されている16ビットの量子化差分信号d(n)を用いて、次の音声データの復号化用に適用するための予測係数を算出して、復号器(デコーダ)の復号化用適応予測器17における予測係数を更新する(図8のステップS6)。而して、移動局(PS)側の復号器(デコーダ)は、基地局(CS)側の符号器(エンコーダ)と同期タンデムが取れた状態に復帰することができる。また、正常に受信した回復処理用の通信用物理スロットの第2情報チャネル(TCH2)の領域に含まれている144ビットのADPCM信号I(n)の音声データは、正常時のADPCM信号I(n)と同様に扱って処理を行うことにより、該受信時点から正しい音声データに復号して出力することが可能となる。
しかる後、下り方向の伝送路のエラーから回復して、量子化差分信号(DQ)領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む図6の回復処理用の通信用物理スロットを正常に受信することができた復号器(デコーダ)側の移動局(PS)は、当該回復処理用の通信用物理スロットの送信元の符号器(エンコーダ)側の基地局(CS)に対して、下り方向の伝送路のエラーから回復して、予測係数を更新し、同期タンデムが回復した旨を通知するとともに、エラーから復帰した下り方向についても、図6の回復処理用の通信用物理スロットを受信するTCH2通信中の状態から図5の通常時の通信用物理スロットを受信するTCH通信中の状態に復帰する(図7のシーケンスSeq17、図8のステップS7)。
基地局(CS)において、復号器(デコーダ)側の移動局(PS)から、下り伝送路のエラーから回復して、同期タンデムが回復した旨の通知を受け取ると、基地局(CS)は、移動局(PS)側へ向かう下り方向の伝送路に関して、図6の回復処理用の通信用物理スロットを送信するTCH2通信中の状態を、エラーがない正常時において使用する図5の情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットによる音声データの送信動作を行うTCH通信中の状態に復帰させて、上り、下りの伝送路の双方向ともに、TCH通信中の状態に復帰する(図7のシーケンスSeq18、図8のステップS8)。
復号器(デコーダ)の内部には、予測信号s(n)を生成するための予測係数を算出するために、過去2サンプル分の復号信号(再合成信号)s(n)と過去6サンプル分の量子化差分信号d(n)とを保有しているが、以上に説明したように、伝送路のエラーが発生すると、1スロット分では40サンプルのデータが欠落することになる。このため、従来のPHS電話システムにおいては、伝送路が正常化した後、誤りデータの送信側装置(図7の例においては基地局(CS))の符号器(エンコーダ)側から誤りデータの受信側装置(図7の例においては移動局(PS))の復号器(デコーダ)側に対して送信する予測差分信号d(n)が'0000'からスタートすることを考慮しても、正常な元の音声データに戻るには、最良の状態においても、7サンプル要することになっていた。
これに対して、本発明における実施形態においては、図7、図8において説明したように、伝送路のエラーが発生した時点からエラーが回復するまでの間、継続して、誤りデータの送信側装置(図7の例においては基地局(CS))から誤りデータの受信側装置(図7の例においては移動局(PS))に対して、図6に示す量子化差分信号(DQ)領域の16ビット(=4ビット/1サンプル×4サンプル)を使って現時点における符号器(エンコーダ)側の量子化差分信号d(n)を送信するようにしているので、誤りデータの受信側装置は、伝送路のエラーから回復した最初の時点で、正常に受け取った量子化差分信号(DQ)領域の16ビット(=4ビット/サンプル×4サンプル)の量子化差分信号d(n)を用いて復号器(デコーダ)の予測係数を更新することができ、如何なる状態であっても、5サンプル目で正常な元の音声データに復旧することができる。
(実施形態の効果の説明)
以上の詳細に説明したように、本発明の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、PHS電話システムにおいて、1スロット分当たり40サンプルの音声データが欠落するような伝送路のエラーが発生した場合であっても、該伝送路のエラーから回復して正常な状態に復帰した際に、迅速に、元の正常な音声データに復号して出力することができる。
従来のPHS電話システムにおいては、伝送路が正常な状態に復帰した後に、音声データをサンプリングして符号化したADPCM信号が'0000'からスタートすることを考慮したとしても、最良な状態で、元の音声データに復号して出力することが可能な状態に復帰するまでに、7サンプル分の時間を要する。あるいは、符号化しようとする音声データの状態如何によっては、それ以上の時間を費やす可能性もある。
これに対して、本発明による実施形態においては、エラー発生時からエラー回復時まで、符号器(エンコーダ)側の装置から復号器(デコーダ)側の装置へ、復号化用の予測係数の算出用に用いる量子化差分信号を情報量子化差分信号(DQ)領域に設定して送信しているので、符号化しようとする音声データがどのような状態であっても、常に、5サンプル後においては、元の正常な音声データに復号して出力することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
1 第1加算器
2 適応量子化器
3 第1Dフリップフロップ
4 量子化幅更新器
5 逆適応量子化器
6 第2Dフリップフロップ
7 第3Dフリップフロップ
8 第2加算器
9 適応予測器
11 復号化用第1Dフリップフロップ
12 復号化用量子化幅更新器
13 復号化用逆適応量子化器
14 復号化用第2Dフリップフロップ
15 復号化用第3Dフリップフロップ
16 復号化用加算器
17 復号化用適応予測器
101 送受信部
102 フレーム処理部
103 スロット処理部
104 バッファ
105 ADPCM処理部
106 制御部
105a 符号器(エンコーダ)
105b 復号器(デコーダ)
106 制御部

Claims (10)

  1. 音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して対向する装置間で伝送路を介して送受信するPHS電話システムにおいて、前記伝送路にエラーが発生した場合、エラーになった前記情報チャネルの送信側の装置は、前記伝送路のエラーが回復するまでの間、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続することを特徴とするPHS電話システム。
  2. エラーになった前記伝送路の受信側の装置は、該エラーを検知した以降において、前記伝送路がエラーから回復して、エラーになった前記伝送路の送信側の装置から送信されてくる前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを正常に受信することができた場合、前記量子化差分信号領域に設定された前記量子化差分信号を用いて、ADPCM信号を復号する復号器の予測係数を更新することを特徴とする請求項1に記載のPHS電話システム。
  3. エラーになった前記伝送路の受信側の装置は、前記復号器の予測係数を更新した後、エラーになった前記伝送路の送信側の装置に対して、前記復号器の予測係数を更新した旨を示す通知を送信し、該通知を受け取った前記送信側の装置は、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットを、前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットから、前記情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットに復帰させることを特徴とする請求項2に記載のPHS電話システム。
  4. 音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して対向する装置間で伝送路を介して送受信するPHS電話システムに適用されるPHS端末において、前記伝送路にエラーが発生した場合、前記伝送路のエラーが回復するまでの間、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続することを特徴とするPHS端末。
  5. 前記情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットを受信する前記伝送路に発生したエラーを検知した以降において、前記伝送路がエラーから回復して、エラーになった前記伝送路の送信側の装置から送信されてくる前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを正常に受信することができた場合、前記量子化差分信号領域に設定された前記量子化差分信号を用いて、ADPCM信号を復号する復号器の予測係数を更新することを特徴とする請求項4に記載のPHS端末。
  6. 前記復号器の予測係数を更新した場合には、エラーになった前記伝送路の送信側の装置に対して、前記復号器の予測係数を更新した旨を示す通知を送信する動作を行い、かつ、前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットの送信動作に移行した以降において、相手側の装置から、当該相手側の装置の前記復号器の予測係数を更新した旨を示す通知を受け取った場合には、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットを、前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットから、前記情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットに復帰させることを特徴とする請求項5に記載のPHS端末。
  7. 音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して対向する装置間で伝送路を介して送受信するPHS電話システムにおける音声処理方法であって、前記伝送路にエラーが発生した場合、エラーになった前記情報チャネルの送信側の装置は、前記伝送路のエラーが回復するまでの間、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続することを特徴とする音声処理方法。
  8. エラーになった前記伝送路の受信側の装置は、該エラーを検知した以降において、前記伝送路がエラーから回復して、エラーになった前記伝送路の送信側の装置から送信されてくる前記量子化差分信号領域領域と前記第2情報チャネル(TCH)とを含む通信用物理スロットを正常に受信することができた場合、前記量子化差分信号領域に設定された前記量子化差分信号を用いて、ADPCM信号を復号する復号器の予測係数を更新することを特徴とする請求項7に記載の音声処理方法。
  9. エラーになった前記伝送路の受信側の装置は、前記復号器の予測係数を更新した後、エラーになった前記伝送路の送信側の装置に対して、前記復号器の予測係数を更新した旨を示す通知を送信し、該通知を受け取った前記送信側の装置は、相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットを、前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットから、前記情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットに復帰させることを特徴とする請求項8に記載の音声処理方法。
  10. 音声データをADPCM方式の符号器によりADPCM信号に符号化し、通信用物理スロットの情報チャネル(TCH:Traffic Channel)に設定して、対向する装置間で伝送路を介して送受信する、PHS電話システムにおける音声処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
    前記情報チャネルの送信時、
    前記伝送路にエラーが発生した場合、
    前記伝送路のエラーが回復するまでの間、
    相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットとして、前記情報チャネル(TCH)の代わりに、量子化差分信号領域と第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを用い、前記量子化差分信号領域には前記符号器における現時点の量子化差分信号を設定するとともに、前記第2情報チャネル(TCH2)には音声データを符号化したADPCM信号を設定して、相手側の装置に送信する動作を継続し、
    前記情報チャネルの受信時、
    前記伝送路の該エラーを検知した以降において、
    前記伝送路がエラーから回復して、エラーになった前記伝送路の送信側の装置から送信されてくる前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットを正常に受信することができた場合、
    前記量子化差分信号領域に設定された前記量子化差分信号を用いて、ADPCM信号を復号する復号器の予測係数を更新し、
    エラーになった前記伝送路の送信側の装置に対して、前記復号器の予測係数を更新した旨を示す通知を送信し、
    前記情報チャネルの送信時、
    前記復号器の予測係数を更新した旨を示す前記通知を受け取った場合、
    該通知を受け取った相手側の装置に送信するための前記通信用物理スロットを、前記量子化差分信号領域と前記第2情報チャネル(TCH2)とを含む通信用物理スロットから、前記情報チャネル(TCH)を含む通信用物理スロットに復帰させる
    ことを特徴とする音声処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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