JP5477622B2 - 端子金具の接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、端子金具の接続構造に関する。
タブを有する雄端子金具と、この雄端子金具のタブが挿入可能な筒状の本体部と、本体部内に設けられた弾性接触片とを有する雌端子金具とを備える端子金具の接続構造としては、例えば、特許文献1に記載のものなどが知られている。
上記特許文献1に記載のものにおいて、雌端子金具と雄端子金具とは、以下のようにして電気的に接続される。雌端子金具の本体部内に雄端子金具のタブを挿入すると、タブは、弾性接触片と本体部の壁面との間に入る。さらにタブを本体部内へ挿入すると、タブは弾性接触片と本体部の壁面との間隔を拡げつつ、弾性接触片を弾性変形させながら本体部内を進入する。タブを弾性接触片との正規の接続位置に至るところまで挿入すると、弾性接触片とタブとが弾接することにより、雄端子金具と雌端子金具とが電気的に接続される。
特開2006−294496号公報
ところで、上記のような構造の端子金具を大電流が流れる回路に用いる場合には、例えば、雄端子金具のタブに対する弾性接触片の接圧を大きくして、雄端子金具と雌端子金具との電気的な接続を確実なものとすることが考えられる。
しかしながら、雄端子金具のタブに対する弾性接触片の接圧を大きくすると、雄端子金具のタブが弾性接触片を弾性変形させる際に、雄端子金具と弾性接触片との間に生じる摩擦力が大きくなる。これにより、雄端子金具のタブを雌端子金具の本体部内に挿入する際の挿入力が大きくなって、雄端子金具と雌端子金具の接続作業の効率が低下したり、タブの挿入により本体部の内壁や弾性接触片のメッキがはがれることが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、雄端子金具のタブを雌端子金具に挿入する際の挿入力を低減した端子金具の接続構造を提供することを目的とする。
本発明は、端子金具の接続構造であって、タブを有する複数の雄端子金具と、前記タブを内部に挿入可能な筒状の本体部を有する複数の雌端子金具と、前記本体部の内部に設けられ、挿入された前記タブと接触する弾性接触片と、前記本体部の内部に挿入されて、前記弾性接触片を前記本体部の内部に挿入された前記タブに押しつける押圧部材と、を備え、前記押圧部材が前記弾性接触片を押圧する方向が前記複数の雄端子金具の並び方向と直交する方向であることを特徴とする。
本発明によれば、雌端子金具の本体部の内部にタブを挿入して、弾性接触片と接触させた後に、本体部の内部に押圧部材を挿入して、弾性接触片をタブに押しつけて弾性接触片とタブとの間に所定の接圧がかかるようにし、雄端子金具と雌端子金具との電気的な接続を確実なものとすることができる。すなわち、本発明では、本体部に押圧部材を挿入する前の状態においては、弾性接触片とタブとの接圧を低くしておいて、押圧部材の挿入により接圧を所定値まで上昇させることにより雄端子金具と雌端子金具の電気的な接続を確実なものとすることができる。その結果、本発明によれば、雄端子金具のタブを雌端子金具に挿入する際の挿入力を低減することができる。
なお、上記所定の接圧とは、雄端子金具と雌端子金具との間の電気抵抗値が所定の基準値以下となる接圧をいう。電気抵抗値の基準値は、両端子金具に流される電流、両端子金具に印加される電圧、端子金具が使用される機器、使用される場所等に応じて任意に設定される。所定の接圧としては、例えば、20N〜100Nとすることができる。
本発明は、以下の構成であってもよい。
前記弾性接触片の前記押圧部材により押圧される部分は肉厚に形成されていてもよい。このような構成とすると、弾性接触片の押圧部材により押圧される部分が補強されるので、押圧部材により、強い押圧力がかかったとしても、弾性接触片が変形し難い。
前記押圧部材は金属製であってもよい。このような構成とすると、本体部に挿入された押圧部材が、弾性接触片から応力を受け続けても、樹脂製のものを使用した場合よりもクリープ変形し難くなるため、経時的に弾性接触片とタブとの接圧が低下することを抑制することができる。
前記雌端子金具はコネクタハウジングの内部に収容され、前記コネクタハウジングは、前記押圧部材を前記本体部の内部に挿入する倍力機構を備えていてもよい。
このような構成とすると、押圧部材を本体部の内部に挿入する力を低減できるので、押圧部材を本体部の内部に挿入する際の作業効率を向上させることができる。
前記タブの表面には第1メッキ層が形成されており、前記弾性接触片の表面には第2のメッキ層が形成されている構成としてもよい。
本発明においては、タブを本体部の内部に挿入すると、タブは本体部の内壁と弾性接触片との間に挿入される。上記のような構成とすると、タブの挿入によりタブの第1のメッキ層と、弾性接触片の第2のメッキ層とが互いに摺接することにより各メッキ層の新生面が露出する。この露出した新生面同士が接触することにより雄端子金具と雌端子金具とが電気的に接続される。
なお、本発明においては、タブを本体部の内部に挿入する際にタブが弾性接触片から受ける接圧は所定の接圧よりも低くなっているので、タブ、本体部の内壁、及び弾性接触片とが摺接して各メッキ層が削られたとしても、地金が露出するほど削られることはない。
本発明によれば、雄端子金具のタブを雌端子金具に挿入する際の挿入力を低減した端子金具の接続構造を提供することができる。
実施形態1に係るコネクタを示す断面図 タブを正規位置まで挿入する前の状態を示す断面図 タブを正規位置まで挿入した後、押圧部材を挿入する第2ボルトをねじ込む前の状態を示す断面図 図3における要部拡大断面図 図1における要部拡大断面図 実施形態2に係るコネクタの要部拡大断面図 他の実施形態(1)で説明するコネクタの要部拡大断面図
<実施形態1>
本発明を、図示しない機器と、この機器の外部に配索される電線10と、を接続するコネクタ11に適用した実施形態1を図1ないし図5を参照しつつ説明する。
機器は、図1に示すように、図示上下方向に貫通する貫通孔13が形成された金属製のケース12内に収容されている。機器には、タブ14を有する雄端子金具15が接続されている。
(雄端子金具15)
雄端子金具15は銅、銅合金等、公知の金属からなる。
本実施形態においては、雄端子金具15は、タブ14の板面が図1における左右方向に向く姿勢で、且つ、左右方向に並んで6つ設けられている。本実施形態では雄端子金具15の数は6つであるが、本発明においては、雄端子金具15を、1つないし5つ、または7つ以上設けてもよい。雄端子金具15のタブ14は、ケース12の貫通孔13を貫通してケース12の外方(図1における上方)に突出して配されている。
詳細は図示しないが、タブ14の表面には、タブ14を構成する地金を保護するための第1メッキ層が形成されている。この第1メッキ層は、スズ、スズ合金等、公知の金属からなる。第1メッキ層の表面には空気中の酸素により酸化膜(図示せず)が形成される。
(シェル19)
ケース12の上面には、貫通孔13の径方向外側の位置に、貫通孔13を包囲するようにシェル19が取り付けられている。シェル19は金属製であって、図1における上下方向に開口する筒状の基部21を有する。図1における下側に位置する基部21の開口縁の径寸法は、ケース12に設けられた貫通孔13の径寸法よりも大きく設定されている。基部21には、図1における下側の開口縁に、基部21を構成する壁部の肉厚方向外方に突出して、ケース12に取り付けられる取り付け部22が設けられている。
取り付け部22には、図1における上下方向に貫通する第1挿通孔23が2つ形成されている。本実施形態では第1挿通孔23は2つであるが、本発明においては第1挿通孔23の数は1つでもよいし、3つ以上でもよい。ケース12には第1挿通孔23に整合する位置に第1ねじ孔24が形成されている。第1ねじ孔24と、第1挿通孔23とが整合するようにして取り付け部22が配されて、第1ねじ孔24及び第1挿通孔23に、第1ボルト25が、第1ワッシャ26を介して螺合されることにより、取り付け部22がケース12に固定される。これにより、ケース12とシェル19とが電気的に接続される。
シェル19の基部21には、図1における上側の位置に、コネクタハウジング18を収容する筒状の収容部27が、2つ形成されている。本実施形態では収容部27は2つであるが、本発明において収容部27の数は1つでもよく、また、3つ以上でもよい。収容部27は、図1における左右方向に並ぶと共に、基部21の上壁から上方に突出して設けられている。
(コネクタ11)
コネクタ11は、図1に示すように、電線10に接続された雌端子金具17と、雌端子金具17を内部に収容する合成樹脂製のコネクタハウジング18と、コネクタハウジング18の外側に配設されたシェル筒部20と、を備える。
(コネクタハウジング18)
各収容部27の内部には、合成樹脂製のコネクタハウジング18が収容されている。各コネクタハウジング18には、3つのキャビティ28が図1における左右方向に並ぶと共に上下方向に開口して形成されている。コネクタハウジング18に形成されるキャビティ28は、1つ又は2つでもよく、また、4つ以上でもよい。
(雌端子金具17)
各キャビティ28内には、図1に示すように、雌端子金具17が収容される。雌端子金具17は、銅、銅合金等、公知の金属板材をプレス加工してなる。詳細には図示しないが、雌端子金具17の表面には、雌端子金具17を構成する地金を保護するための第3メッキ層が形成されている。第3メッキ層は、スズ、スズ合金等、公知の金属からなる。第3メッキ層の表面には空気中の酸素により図示しない酸化膜が形成される。
キャビティ28内には、図1における上方から電線10が導入される。雌端子金具17には、キャビティ28内に導入された電線10の端末に圧着されるバレル部30と、このバレル部30から図1における下方に延びてタブ14を挿入可能な筒状の本体部31と、を備える。
バレル部30が電線10の端末に圧着されることにより、電線10と、雌端子金具17とが電気的に接続される。
本体部31の内部には、図1における左側又は右側の位置に、本体部31内に挿入されたタブ14と弾性的に接触可能な弾性接触片32が配設されている。弾性接触片32は、金属板材を曲げ加工されてなる。図1および図5に示すように、弾性接触片32は側方からみて概ね山形状をなしており、弾性接触片32の図1における上端部は本体部31内部で固定され、下端部32A(押圧部材40により押される被押圧部32A)は、折り曲げ加工により肉厚に形成されている。弾性接触片32は、銅、銅合金等、金属板材をプレス加工することにより形成される。
なお、詳細には図示しないが、弾性接触片32の表面には、弾性接触片32を構成する地金を保護するための第2メッキ層が形成されている。第2メッキ層は、スズ、スズ合金等、公知の金属からなる。第2メッキ層の表面には、空気中の酸素により図示しない酸化膜が形成される。
本体部31には、弾性接触片32が設けられた壁部と反対側の壁部に、キャビティ28内に突出して形成されたランス33と係合するランス孔34が形成されている。このランス孔34にランス33が係合することにより、雌端子金具17の、図1における上方への抜け止めがなされるようになっている。
また、本体部31のうち、図1における下壁が、キャビティ28の下壁と、上方から当接することにより、雌端子金具17の、図1における下方への移動が規制されるようになっている。
電線10には、ゴム栓35が外嵌されている。このゴム栓35の外周面は、キャビティ28の内面と密着することにより、電線10とコネクタハウジング18との間をシールするようになっている。図1に示すように、キャビティ28内には、ゴム栓35の上方の位置に、ゴム栓ホルダ36が配設されている。ゴム栓ホルダ36は、図示しない係合手段により、コネクタハウジング18に取り付けられる。これにより、ゴム栓35の、図1における上方への抜け止めがなされるようになっている。
コネクタハウジング18の外側には、図1における上端から下方に向かって略半分の位置まで、金属製のシェル筒部20が外嵌されている。このシェル筒部20の下端部は、シェル19の上端部と接続されており、シェル筒部20とシェル19とは電気的に接続される。シェル筒部20には、図示しない編組線が配設されるようになっており、シェル筒部20と編組線とは電気的に接続されるようになっている。この編組線は、コネクタハウジング18から導出される複数(本実施形態では3本)の電線10を一括して包囲するようになっている。
(可動部材38)
シェル19の基部21の内部には、図1に示すように、図示上下方向に移動可能な可動部材38が収容されている。可動部材38は、図1における左右方向に細長い直方体形状をなしている。可動部材38の外径寸法は、貫通孔13の径寸法よりもやや大きく設定されている。この結果、図1における可動部材38の下面がケース12の上面と当接することにより、可動部材38が貫通孔13からケース12内に落下することが規制されるようになっている。可動部材38には、タブ14と整合する位置に、図1における上下方向に貫通するタブ挿通孔39が形成されている。タブ挿通孔39の断面形状は、タブ14の断面形状に倣って長方形状に形成されている。
可動部材38には、タブ挿通孔39と間をあけて、板状をなす押圧部材40が配設されている。押圧部材40は、金属板材を所定の形状にプレス加工して形成される。押圧部材40を構成する金属材料としては、銅、銅合金、SUS等、任意の金属材料を用いることができる。
可動部材38は、押圧部材40を合成樹脂材によりモールド成形してなる。押圧部材40は、図1における下端部が可動部材38の内部に埋設されている。押圧部材40のうち可動部材38から突出した部分の、図1における左右方向の厚さ寸法は、タブ14の、図1における左右方向の厚さ寸法よりもやや小さく設定されている。
また、押圧部材40の図1における上端部は、可動部材38の上端部から上方に突出して設けられており、押圧部材40の上端部は図5に示すように、やや先細り状をなしている。一方、押圧部材40の図1における下端部は、押圧部材40の延びる方向(図1における上下方向)と交差する方向に曲げ形成された返し部41とされ、押圧部材40が図1における上下方向に変位することを規制するようになっている。
シェル19の基部21の上壁には、図1に示すように、左右方向に並ぶ収容部27の間の位置に、上下方向に貫通する第2挿通孔42が形成されている。また、可動部材38の上面には、第2挿通孔42と整合する位置に、上下方向を向く第2ねじ孔43(本発明の倍力機構に相当)が形成されている。第2挿通孔42及び第2ねじ孔43の内部には第2ボルト44(本発明の倍力機構に相当)が第2ワッシャ45を介して螺合される。第2ボルト44を第2ねじ孔43に螺合することにより、可動部材38は、収容部27材内を、図1における上下方向に移動可能になっている。
詳しくは、図3に示すように、第2ボルト44の図3における下端部が第2ボルト44孔に螺合された状態では、可動部材38は収容部27内の下端部寄りに位置するようになっている。そして、第2ボルト44を第2ねじ孔43にねじ込むと、可動部材38は、収容部27内を、図1における上方に移動する。第2ボルト44を図1に示す状態にまで第2ねじ孔43に螺合させると、押圧部材40は弾性接触片32の肉厚部32Aを上側方向へ押圧する。
詳しくは、図5に示すように、押圧部材40が弾性接触片32の下端に設けられた肉厚部32Aを上側方向へ押圧することにより、弾性接触片32がタブ14に押しつけられ、これにより弾性接触片32は弾性変形し、所定の接圧が、押圧部材40を介してタブ14に加えられるように設定されている。
なお、所定の接圧とは、雄端子金具15と雌端子金具17との間の電気抵抗値が所定の基準値以下となる接圧をいう。電気抵抗値の基準値は、両端子金具15,17に流される電流、両端子金具15,17に印加される電圧、端子金具が使用される機器、使用される場所等に応じて設定される。所定の接圧としては、例えば、例えば、20〜100Nとすることができる。
(組み付け工程)
次に、ケース12に対するコネクタ11の組み付け工程の一例について説明する。
図2に示すように、コネクタ11を、図2における上方から、シェル19の収容部27内に嵌入させる。すると、ケース12の貫通孔13から突出すると共に可動部材38のタブ挿通孔39内に挿通されたタブ14の先端が、コネクタハウジング18のキャビティ28内に導入され、更に、雌端子金具17の本体部31内に挿入される。
本体部31内に挿入されたタブ14は、図4に示すように、弾性接触片32と本体部31の内壁との間に挿入される。タブ14は、弾性接触片32と本体部31の内壁との間を拡開しながら、弾性接触片32及び本体部31の内壁と摺接する。タブ14の挿入により弾性接触片32は弾性変形し、これにより発生した弾発力で、タブ14は本体部31の内壁面に押し付けられる。しかし、図4に示す状態においては、まだ、押圧部材40が雌端子金具17の本体部31内に挿入されていないので、タブ14に対しては、弾性接触片32から所定の接圧よりも低い接圧が加えられる。
上述したように、タブ14の表面、弾性接触片32の表面、及び本体部31の内壁面の表面には、それぞれメッキ層が形成されており、各メッキ層の表面には空気中の酸素により酸化膜が形成されている。この酸化膜は、タブ14が本体部31の内壁と弾性接触片32との間に入り込む際に、タブ14と、本体部31の内壁及び弾性接触片32とが摺接することにより互いに削られて各メッキ層の新生面が露出して、この新生面同士が接触することにより雄端子金具15と雌端子金具17とが電気的に接続される。
続いて、第2ボルト44を第2ねじ孔43にねじ込む。すると、可動部材38は図1に示す上方に移動する。第2ボルト44を第2ねじ孔43に螺合すると、可動部材38は、図1における基部21の上端部寄りの位置にまで移動する。
このとき、可動部材38に配設された押圧部材40の図1における上端部が、弾性接触片32の被押圧部32Aを押圧する。このとき、図5に示すように、弾性接触片32がタブ14に押し付けられて、弾性接触片32から、タブ14に加えられる接圧が上昇し、タブ14は、所定の接圧で本体部31の内壁と弾性接触片32とに押圧される。これにより、雄端子金具15と雌端子金具17との電気的な接続が確実なものとなる。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、雌端子金具17の本体部31の内部にタブ14を挿入する際には、弾性接触片32とタブ14との接圧を低くしておき、タブ14を挿入した後に、押圧部材40を挿入することで、弾性接触片32とタブ14との間に所定の接圧がかかるようにし、これにより、雄端子金具15と雌端子金具17との電気的な接続を確実なものとすることができる。その結果、本実施形態によれば、雄端子金具15のタブ14を雌端子金具17に挿入する際の挿入力を低減することができる。
また、本実施形態によれば、弾性接触片32の被押圧部32Aは、肉厚に形成されることにより補強されているので、押圧部材40を挿入することによる弾性接触片32の変形を抑制することができる。
また、本実施形態において用いる押圧部材40は金属製であるので、本体部31に挿入された押圧部材40が、弾性接触片32から応力を受け続けても、樹脂製のものを使用した場合よりもクリープ変形し難くなる。その結果、本実施形態によれば、経時的に弾性接触片32とタブ14との接圧が低下することを抑制することができる。
さらに、本実施形態においては、押圧部材40は、第2ボルト44を第2ねじ孔43に螺合することにより本体部31内に挿入される。これにより、例えば可動部材38を手作業で移動させて押圧部材40を本体部31内に挿入させる場合に比べて、押圧部材40の挿入力を低減できる。その結果、本実施形態によれば、押圧部材40の挿入作業の効率を向上させることができる。
ところで、タブ14を本体部31内に挿入する際に、弾性接触片32の接圧が比較的大きく設定されている場合には、表面に形成されている各メッキ層が深く削り取られることがある。メッキ層が深く削り取られて、タブ14、本体部31、及び弾性接触片32を構成する地金が露出すると、この地金の表面に酸化膜が形成される。地金の表面に形成された酸化膜は比較的に硬いので、タブ14を本体部31内に挿入する際に、タブ14と、本体部31及び弾性接触片32とが摺接しても、酸化膜は容易に削り取られない。このため、タブ14の地金と、本体部31及び弾性接触片32の酸化膜同士が接触することになる。この酸化膜の電気的な抵抗は比較的に大きいので、雄端子金具15と雌端子金具17との電気的な抵抗が増大してしまうことが懸念される。
しかしながら、本実施形態においては、上述したように、タブ14を本体部31に挿入する際にタブ14が弾性接触片32から受ける接圧は所定の接圧よりも低くなっているので、タブ14、本体部31の内壁及び弾性接触片32とが摺接しても地金が露出するほど削られることはない。
そして、本実施形態においては、タブ14の表面には第1メッキ層が形成されており、弾性接触片32の表面には第2メッキ層が形成されているので、各メッキ層の表面には空気中の酸素により酸化膜が形成される。この酸化膜は、タブ14を本体部31の内部に挿入することによりタブ14の第1のメッキ層と弾性接触片32の第2のメッキ層とが摺接することにより互いに削られて新生面が露出する。この露出した新生面同士が接触することにより雄端子金具15と雌端子金具17とが電気的に接続される。その結果、本実施形態によれば、雄端子金具15と雌端子金具17との電気的な接続をより確実なものとすることができる。
なお、本実施形態においては、押圧部材40は弾性接触片32の下端に設けられた被押圧部32Aを押圧するようになっており、弾性接触片32とタブ14との間には挿入されないので、押圧部材40の挿入により弾性接触片32の表面、タブ14の表面のメッキ層が削られることはない。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図6によって説明する。以下の説明において、実施形態1と同様の構成、作用効果について重複する記載は省略する。
本実施形態においては、弾性接触片32の形状と押圧部材40の形状が、実施形態1とは相違する。
本実施形態の弾性接触片32は、図6に示すように、押圧部材40により押圧される被押圧部32Aが、その他の部分と同じ肉厚となるように設定されている。押圧部材40の上端面40Aは中心方向がへこんだ凹状をなしており、弾性接触片32の被押圧部32Aが入り込むようになっている。
本実施形態によれば、押圧部材40の上端面40Aに弾性接触片32の被押圧部32Aが入り込んで固定されるので、弾性接触片32を押圧する際に弾性接触片32と押圧部材40との間にずれが生じにくく、作業効率に優れる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、弾性接触片32の押圧部材40により押圧される被押圧部32Aが肉厚に形成されたものや、他の部分と同じ肉厚のものを示したが、弾性接触片32の形状はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、弾性接触片32の押圧部材40により押圧される被押圧部32Aが2つに割れて図示左右方向に軽くまげられているような形状のものなどであってもよい。
(2)上記実施形態では、押圧部材40が金属製のものを示したが、合成樹脂製のものなどであってもよい。
(3)上記実施形態では、倍力機構として第2ボルト44と第2ねじ孔43とを備えるものを示したが、例えばレバー機構などの公知の倍力機構を用いたものであってもよい。
(4)上記実施形態においては、1つの第2ボルト44を、シェル19に設けた第2ねじ孔43に螺合する構成としたが、シェル19に複数のねじ孔を設け、各ねじ孔のそれぞれにボルトを螺合することにより、可動部材38を移動可能に構成してもよい。
(5)上記実施形態においては、タブ14、弾性接触片32、本体部31の各表面に第1メッキ層、第2メッキ層、第3メッキ層を設けたものを示したが、これらのメッキ層は省略されていてもよいし、これらのメッキ層のうち1または2のメッキ層を省略してもよい。
(6)上記実施形態においては、可動部材38に配設された複数の押圧部材40は、可動部材38の移動に伴って、概ね同時に本体部31の内部に挿入される構成としたが、これに限られず、各押圧部材40が本体部31の内部に個別に挿入される構成としてもよい。
14…タブ
15…雄端子金具
17…雌端子金具
31…本体部
32…弾性接触片
32A…被押圧部
38…可動部材
40…押圧部材
43…第2ねじ孔(倍力機構)
44…第2ボルト(倍力機構)

Claims (5)

  1. タブを有する複数の雄端子金具と、
    前記タブを内部に挿入可能な筒状の本体部を有する複数の雌端子金具と、
    前記本体部の内部に設けられ、挿入された前記タブと接触する弾性接触片と、
    前記本体部の内部に挿入されて、前記弾性接触片を前記本体部の内部に挿入された前記タブに押しつける押圧部材と、
    を備え
    前記押圧部材が前記弾性接触片を押圧する方向が前記複数の雄端子金具の並び方向と直交する方向である端子金具の接続構造。
  2. 前記弾性接触片の前記押圧部材により押圧される部分は肉厚に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子金具の接続構造。
  3. 前記押圧部材が金属製である請求項1または請求項2に記載の端子金具の接続構造。
  4. 前記雌端子金具はコネクタハウジングの内部に収容され、
    前記コネクタハウジングは、前記押圧部材を前記本体部の内部に挿入する倍力機構を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の端子金具の接続構造。
  5. 前記タブの表面には第1メッキ層が形成されており、前記弾性接触片の表面には第2のメッキ層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の端子金具の接続構造。
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