JP5476594B2 - ロータリースクリーン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータリースクリーン装置に関する。
従来から、布、紙等、広範囲な材質の被印刷物への高速印刷装置としてロータリースクリーン装置を利用したロータリースクリーン印刷機が知られている。ロータリースクリーン印刷機は、円筒状版面(以下「ロータリースクリーン」という。)に形成された貫通孔からスキージによってインキを押し出して被印刷物に転移する印刷方式となっている。
一般に、ロータリースクリーン印刷機において、スキージは、支持体を含めると全長2〜3m、重量13〜20kgのアルミ製のものが多用されている。また、スキージは、ロータリースクリーン内において、その両端部を各々スキージ設置部に固定することで装着されている。
スキージをロータリースクリーンの内部に装着する際には、まず、ロータリースクリーンの軸方向両端に二人の作業員(例として作業員A及び作業員B)を配置する。次に、作業員Aがスキージ端部を把持したのち、ロータリースクリーン内へ挿入する。更に、他方にいる作業員Bがロータリースクリーン内を挿入してきたもう一方のスキージ端部を保持したのち、他方に設けたスキージ設置部へ固定する。最後に、作業員Aが、もう一方のスキージ設置部にスキージの他方の端部を固定することでスキージ装着は終了となる。なお、スキージをロータリースクリーン内から取り外す際は、前述の作業を逆の手順で行うことで達成されている。
このようなロータリースクリーン内に対するスキージの着脱作業においては、二人の作業員が、スキージの重量を支えながら作業姿勢を取り続けなければならないことから、作業中にスキージを落下させて、ロータリースクリーンを損傷させてしまう可能性がある。このため、従来から、ロータリースクリーン印刷機には様々なスキージ着脱手段が備えられている。
例えば、下記特許文献1には、軸支された回動可能なヘラ状の案内部材を、一方のスキージ設置部内に設けたスキージ着脱装置が開示されている。このスキージ着脱装置を使用した着脱方法は、まず、作業員がスキージ端部を把持したのち、ロータリースクリーン内へ挿入する。ロータリースクリーン内に挿入した、もう一方のスキージ端部は、一方のスキージ設置部内に設けた案内部材上に乗る。更に、作業員がスキージを挿入することで、案内部材上をスキージ端部が横方向にスライドしながら移動し、スキージ設置部へ固定される。最後に、初めに把持していたスキージ端部を作業員がスキージ設置部に固定することでスキージ装着は終了となる。なお、スキージをロータリースクリーン内から取り外す際は、上記作業をほぼ逆の手順で行うことで達成される。
また、下記特許文献2には、ロータリースクリーン内に軸方向へレール状の軌道路を設けたスキージ着脱装置が開示されている。このスキージ着脱装置を使用した着脱方法は、まず、軌道路と嵌合する形状のスライダを準備する。次に、スライダ上部及びスキージ下部に係合部を設け、それぞれを係合することでスライダ上部にスキージを取り付ける。次に、スライダをロータリースクリーン上に設けたベアリングに対し位置決めをしながら設置する。その後、スライダをロータリースクリーンにおける長辺方向手前から奥へと押す。押されたスライダは、軌道路上をスライドしながらロータリースクリーン内へと挿入されるとともに、スキージもロータリースクリーン内へと挿入する。挿入したスキージにおけるスキージ両端部は、それぞれスキージ設置部に固定する。最後にスキージ固定後、スライダをスキージから取り外したのち、ロータリースクリーン内から引き抜き、スキージ装着は終了となる。なお、スキージをロータリースクリーン内から取り外す際は、上記作業をほぼ逆の手順で行うことで達成される。
特開平6−297682号公報 特表2007−533508号公報 特開平11−188852号公報 特開2000−127351号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されているスキージ着脱装置においては、一方のスキージ設置部内に設けた案内部材を用いてスキージを着脱していることから、スキージ端部が案内部材上に乗るまでの間、スキージを保持する手段がなく、作業員が一人で把持しているため、一人の作業員が手からスキージを落下させてしまうだけでも、ロータリースクリーンを損傷させてしまうという問題があった。
また、特許文献2に開示されているスキージ着脱装置においては、スライダ上にスキージを設置して着脱を行っていることから、ロータリースクリーン上に設けたベアリングに対して作業員がスライダを高精度に位置決めしながら設置しなければならず、作業性に難点を生じてしまう。
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであり、一人の作業員でもスキージ着脱作業を容易に行うことができるようにして、スキージの着脱作業中の落下を防止し、ロータリースクリーンの損傷を防ぐことができるロータリースクリーン装置を提供することにある。
前述した課題を解決するための、本発明に係るロータリースクリーン装置は、貫通孔を形成されたロータリースクリーンと、前記ロータリースクリーン内にインキを供給するインキ供給手段と、前記ロータリースクリーン内に配設されて前記インキ供給手段にて供給されたインキを当該ロータリースクリーンの前記貫通孔に押し込むと共に余剰のインキを掻き取るスキージと、前記スキージを支持する支持体と、前記ロータリースクリーンの前記貫通孔に押し込まれたインキを被印刷物上に転移させる圧胴とを備えているロータリースクリーン装置において、前記支持体を片持ち支持するように当該支持体の端部を保持可能な保持手段と、前記保持手段を上下方向へ移動可能となるように保持する上下方向移動手段と、前記支持体の水平方向の長さよりも長い距離にわたって前記保持手段を水平方向へ移動可能となるように保持する水平方向移動手段とを有するスキージ着脱手段を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置は、上述のロータリースクリーン装置において、前記スキージ着脱手段が、前記保持手段を鉛直軸回りに回転可能となるように保持する旋回手段を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置は、上述のロータリースクリーン装置において、前記スキージ着脱手段の前記上下方向移動手段が、上下方向へ長手方向を向けた縦レールと、前記縦レールの長手方向に沿って前記保持手段を移動可能とする昇降移動手段とを備え、前記スキージ着脱手段の前記水平方向移動手段が、前記ロータリースクリーンの軸方向に沿って長手方向を向けるように配設されて前記支持体の水平方向の長さよりも長い長さの横レールと、前記横レールの長手方向に沿って前記縦レールを移動可能とする進退移動手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置は、上述のロータリースクリーン装置において、前記スキージ着脱手段が、前記保持手段を規定位置に位置付けるように前記上下方向移動手段及び前記水平方向移動手段を作動させる制御手段を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置は、上述のロータリースクリーン装置において、前記スキージ着脱手段が、上下方向へ移動可能となるように前記保持手段の下方に配設されて当該保持手段で保持された前記支持体の軸方向に沿って伸縮可能なインキ受手段を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置は、上述のロータリースクリーン装置において、前記スキージ着脱手段の前記水平方向移動手段が、当該スキージ着脱手段の前記保持手段を上下方向へ支持するものであることを特徴とする。
また、本発明に係るロータリースクリーン装置は、上述のロータリースクリーン装置において、前記スキージ着脱手段の前記上下方向移動手段が、当該スキージ着脱手段の前記保持手段を上下方向へ移動させるモータを備え、前記スキージ着脱手段の前記水平方向移動手段が、当該スキージ着脱手段の前記保持手段を水平方向へ移動させるモータを備えていることを特徴とする。
本発明に係るロータリースクリーン装置によれば、支持体を片持ち支持するように支持体の端部を保持可能な保持手段と、保持手段を上下方向へ移動可能となるように保持する上下方向移動手段と、支持体の水平方向の長さよりも長い距離にわたって保持手段を水平方向へ移動可能となるように保持する水平方向移動手段とを備えたことから、ロータリースクリーンに対するスキージの着脱を一人の作業員でも容易に行うことでき、ロータリースクリーンの損傷を防ぐことができると共に、ロータリースクリーンが高所に設置している際においても、容易にスキージの着脱を行うことができる。
本発明に係るロータリースクリーン装置をロータリースクリーン印刷機に適用した場合の第一番目の実施形態の印刷部の要部の概略構成図である。 第一番目の実施形態のスキージ着脱装置の概略構成図である。 図2の III−III 線断面矢線視図である。 第一番目の実施形態のコントローラの概略構成図である。 第一番目の実施形態のスキージ着脱装置の制御系統のブロック図である。 第一番目の実施形態のスキージ着脱装置の作動説明図である。 図6に続く作動説明図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置をロータリースクリーン印刷機に適用した場合の第二番目の実施形態のスキージ着脱装置の概略構成図である。 第二番目の実施形態のスキージ着脱装置の作動説明図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の昇降移動手段の他の実施形態の要部の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の昇降移動手段のさらに他の実施形態の要部の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の進退移動手段の他の実施形態の要部の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の進退移動手段のさらに他の実施形態の要部の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の保持手段の他の実施形態の要部の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の保持手段のさらに他の実施形態の要部の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の他の実施形態に係る各種の挟持具の概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の他の実施形態に係る各種の横レール及び縦レールの概略構成図である。 本発明に係るロータリースクリーン装置の他の実施形態に係る各種の横レール及び移動部材の概略構成図である。
本発明に係るロータリースクリーン装置の実施形態を図面に基づいて以下に説明するが、本発明は図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
[第一番目の実施形態]
本発明に係るロータリースクリーン装置をロータリースクリーン印刷機に適用した場合の第一番目の実施形態を図1〜7に基づいて説明する。
ロータリースクリーン印刷機は、図1に示すようなロータリースクリーン装置である印刷部100を備えると共に、図示しない給紙部及び排紙部等を備えている。上記給紙部は、給紙手段及び積載手段等を備えている。上記給紙手段は、積載手段から印刷部100へ被印刷物1を供給するものである。上記積載手段は、枚葉状の被印刷物1を積載するものである。この積載手段上に載置された被印刷物1は、上記供給手段により一枚ずつ給紙された後、印刷部100へ搬送される。
上記印刷部100は、基本構成として、圧胴101、ロータリースクリーン102、回転体(図示省略)、インキ供給ノズル103、スキージ104、支持体105、取付体106、固定具107等を備えている。上記圧胴101及び上記ロータリースクリーン102は、被印刷物1を介して対向するように配置されており、印刷時に、図1中、上記圧胴101が時計回りに回転駆動し、上記ロータリースクリーン102が反時計回りに回転駆動する。
上記圧胴101は、回転可能に支持され、被印刷物1に印圧を加えることにより、被印刷物1上に模様等の画線部3を転移させることができるようになっている。上記ロータリースクリーン102は、インキ2を通過させる図示しない貫通孔を形成された中空の円筒状をなし、円筒の端部を前記回転体に連結されることにより回転可能に支持されると共に、インキ供給ノズル103、スキージ104、支持体105が中空内部に配設されることにより、被印刷物1に模様等の画線部3を形成することができるようになっている。
上記インキ供給ノズル103は、上記支持体105によって上記ロータリースクリーン102内で下向きに一つ以上設置され(上記ロータリースクリーン102の軸方向に沿って複数配置されると好ましい)、図示しないポンプ等を介してインキタンク(図示省略)へ接続しており、当該インキタンク内から吸い上げられたインキ2を上記ロータリースクリーン102内へ吐出して供給することができるようになっている。なお、本実施形態においては、上記インキ供給ノズル103、前記ポンプ、前記インキタンク等によりインキ供給手段を構成している。
上記スキージ104は、ゴム又は金属からなると共に、被印刷物1の形状に対応して、断面形状が長方形、正方形又は剣形をなし、先端が上記ロータリースクリーン102の内周面に当接するように、上記支持体105によって上向き(又は下向き)に固定設置されることにより、インキ2を上記ロータリースクリーン102の前記貫通孔へ押し込むと共に、当該ロータリースクリーン102の内周面に付着した余剰のインキ2を掻き取ることができるようになっている。
上記支持体105は、上記インキ供給ノズル103及び上記スキージ104の荷重を支持可能な材料からなり、上記ロータリースクリーン102内への上記スキージ104の着脱を行う際に、その端部105a,105bが支持される必要があることから、その長手方向の長さが、当該スキージ104の長手方向の長さ及び当該ロータリースクリーン102の軸方向の長さより長くなっている。
なお、一般的に、ある程度の長さを有する物の端部とは、その長手方向における全長の10%程度といわれている。ただし、本発明においては、支持体105の全荷重に対応して端部105a,105bの長さを若干程度適宜調整するものとする。
図2に示すように、上記取付体106は、上記インキ供給ノズル103、上記スキージ104、上記支持体105の荷重を支持できる材料からなると共に、当該支持体105の端部105a,105bをそれぞれ支持するように少なくとも二つ以上設置されることにより、上記ロータリースクリーン102内に当該支持体105を介して当該インキ供給ノズル103及び当該スキージ104を固定保持するようになっている。
上記固定具107は、上記インキ供給ノズル103、上記スキージ104、上記支持体105の荷重を支持できる材料からなると共に、当該支持体105の両側の端部105a,105bと上記取付体106とをそれぞれ固定可能とするために少なくとも二つ以上設けられることにより、当該支持体105を当該取付体106に固定するようになっている。
なお、上記固定具107は、例えば、上記支持体105の上記端部105a,105bにそれぞれ螺合して当該端部105a,105bと上記取付体106とをそれぞれ締結する螺子や、上記支持体105の上記端部105a,105bにそれぞれ嵌め合わされることによって当該端部105a,105bを上記取付体106に固定する嵌合部材等のように、簡易に着脱できる構造のものであると好ましい。
そして、本実施形態に係るロータリースクリーン装置である前記印刷部100には、以下のような構造をなすスキージ着脱手段であるスキージ着脱装置110がさらに備えられている。
図2,3に示すように、前記本体カバー109の前記支持体105の取り付け位置よりも上方には、前記ロータリースクリーン102の軸方向へ沿って長手方向を向けた横レール111の一端側が支持されており、当該横レール111は、水平方向両側に凹部を有するように短手方向の断面形状が略H字形をなすと共に、長手方向の長さが上記支持体105の軸方向の長さ及び上記スキージ104の長手方向の長さよりも長くなっている。この横レール111の他端側は、床面Fに立設された支柱112の上端に連結支持されている。
前記横レール111には、当該横レール111の前記凹部にそれぞれ係合する凸部を有するように断面形状を略C字形とした移動部材113が当該横レール111の下部で長手方向に沿って摺動移動できるように設けられている。この移動部材113の下面には、支持体114の一端側(上端側)が取り付けられている。この支持体114の他端側(下端側)には、中央部に貫通穴を形成された支持板115が設けられている。
前記支持板115の上面には、環状をなすスラスト軸受116が当該支持板115の前記貫通穴と同軸をなすようにして設けられている。このスラスト軸受116上には、受円板117が同軸をなすようにして配設されている。この受円板117の下面には、前記支持板115の前記貫通穴及び前記スラスト軸受116の内側を貫通する旋回軸118の一端(上端)が同軸をなすように連結されており、当該旋回軸118は、他端側が当該支持板115よりも下方に突出している。
前記旋回軸118の下端には、上下方向へ長手方向を向けた縦レール119の上端側が連結されている。この縦レール119の正面の上方側及び下方側には、ブラケット120がそれぞれ突設されている。これらブラケット120の間には、ネジ軸121が配設されており、当該ネジ軸121は、その端部側がそれぞれ上記ブラケットに120に回転可能に支持されると共に、上端側が当該ブラケット120よりも上方へ突出している。このネジ軸121には、移動台122が螺合している。この移動台122の正面には、支持テーブル123が設けられている。
前記支持テーブル123の正面には、ロッド124aの先端を互いに対向させた一対のエアシリンダ124が軸方向を上下方向へ向けるようにして取り付けられている。これらエアシリンダ124のロッド124aの先端には、ステンレス鋼や鋳鉄等のような硬質の材料からなる板状の挟持具125がそれぞれ取り付けられている。
前記縦レール119の背面の上方側には、駆動軸126aを上下方向へ向けたモータ126が取り付けられている。このモータ126の駆動軸126aには、スプロケット127が同軸をなして取り付けられている。また、前記ネジ軸121の上端側には、スプロケット128が同軸をなして設けられている。そして、これらスプロケット127,128間には、環状をなすチェーン129が前記縦レール119に形成された穴部119aを貫通して掛け渡されている。
つまり、前記モータ126を作動して前記駆動軸126aを回転させると、前記スプロケット127,128及び前記チェーン129を介して前記ネジ軸121が回転し、前記移動台122が前記縦レール119に案内されながら昇降移動(上下移動)して、前記支持テーブル123を介して前記エアシリンダ124及び前記挟持具125が昇降移動(上下移動)するようになっているのである。
前記旋回軸118の、前記支持板115と前記縦レール119との間には、歯車130が同軸をなして取り付けられている。この歯車130には、歯車131が噛み合っている。この歯車131は、前記支持体114の背面側(図3中、右側)に取り付けられたモータ132の駆動軸132aに同軸をなして取り付けられている。
つまり、前記モータ132を作動して前記駆動軸132aを回転させると、前記歯車130,131を介して前記旋回軸118が回転し、前記縦レール119等を介して前記エアシリンダ124及び前記挟持具125が鉛直軸回りに回転して旋回するようになっているのである。
前記横レール111の側面(図3中、左側)の上方には、歯面を下方に向けたラック133が当該横レール111の長手方向にわたって設けられている。このラック133には、ピニオン134が噛み合っている。このピニオン134は、前記移動部材113の側面(図3中、左側)に取り付けられたモータ135の駆動軸135aに取り付けられている。
つまり、前記モータ135を作動して前記駆動軸135aを回転させると、前記ラック133と前記ピニオン134との作用により、前記移動部材113が前記横レール111の長手方向に沿ってスライド移動し、前記支持体114や前記縦レール119等を介して前記エアシリンダ124及び前記挟持具125が当該横レール111の長手方向(水平方向)に沿って移動するようになっているのである。
また、前記縦レール119の正面の上方側及び下方側の規定位置には、前記移動台122の有無を検出する上方側規定位置検出手段であるセンサ141及び下方側規定位置検出手段であるセンサ142がそれぞれ設けられている。前記横レール111の側面(図3中、右側)の長手方向一方側(前進側)及び他方側(後退側)の規定位置には、前記モータ132の有無、すなわち、前記移動部材113の有無を検出する前進側規定位置検出手段であるセンサ143及び後退側規定位置検出手段であるセンサ144がそれぞれ設けられている。前記モータ132には、当該モータ132の前記駆動軸132aの回転角を検出する旋回方向規定位置検出手段であるロータリエンコーダ145が設けられている。
図5に示すように、前記センサ141〜144及び前記ロータリエンコーダ145は、制御手段である制御装置140の入力部に電気的に接続している。この制御装置140の出力部は、前記モータ126,132,135に電気的に接続すると共に、前記エアシリンダ124に対するエアの給排を行うエアシリンダ作動装置136に電気的に接続している。
また、図4,5に示すように、前記制御装置140の入力部には、前記エアシリンダ124の前記ロッド124aを伸張させて前記挟持具125を互いに接近させるように前記エアシリンダ作動装置136を作動させる指令を行う挟持ボタン151と、前記エアシリンダ124の前記ロッド124aを収縮させて前記挟持具125を互いに離反させるように前記エアシリンダ作動装置136を作動させる指令を行う開放ボタン152と、前記ネジ軸121を回転させて前記移動台122を上昇させるように前記モータ126を作動させる指令を行う上昇ボタン153と、前記ネジ軸121を回転させて前記移動台122を下降させるように前記モータ126を作動させる指令を行う下降ボタン154と、前記ピニオン134を回転させて前記移動部材113を前記横レール111の長手方向一端側へ向けて移動させるように前記モータ135を作動させる指令を行う前進ボタン155と、前記ピニオン134を回転させて前記移動部材113を前記横レール111の長手方向他端側へ向けて移動させるように前記モータ135を作動させる指令を行う後退ボタン156と、前記旋回軸118を回転させて前記縦レール119を右回りに旋回させるように前記モータ132を作動させる指令を行う右旋回ボタン157と、前記旋回軸118を回転させて前記縦レール119を左回りに旋回させるように前記モータ132を作動させる指令を行う左旋回ボタン158とを有する指令入力手段であるコントローラ150の出力部が電気的に接続されている。
そして、前記制御装置140は、前記センサ141〜144及び前記ロータリエンコーダ145からの情報並びに前記コントローラ150からの指令に基づいて、前記モータ126,132,135及び前記エアシリンダ作動装置136の作動を制御するようになっている(詳細は後述する)。
このような本実施形態においては、支持テーブル123、エアシリンダ124、挟持具125、エアシリンダ作動装置136等により保持手段を構成し、ブラケット120、ネジ軸121、移動台122、モータ126、スプロケット127,128、チェーン129等により昇降移動手段を構成し、当該昇降移動手段、縦レール119等により上下方向移動手段を構成し、移動部材113、ラック133、ピニオン134、モータ135等により進退移動手段を構成し、当該進退移動手段、横レール111等により水平方向移動手段を構成し、支持体114、支持板115、スラスト軸受116、受円板117、旋回軸118等により旋回手段を構成し、歯車130,131、モータ132等により旋回駆動手段を構成している。
なお、図2中、137は、衝突防止位置に設けられてゴムやウレタン等のような衝撃を吸収する材料からなる衝突防止体である。
このような印刷部100を備えた本実施形態に係るロータリースクリーン印刷機においては、被印刷物1が前記給紙部から一枚ずつ送給されて、上記印刷部100へ搬送される(図1中、矢印方向)。そして、インキ2が、インキ供給ノズル103からロータリースクリーン102内に供給され、ロータリースクリーン102に接触した状態で、ロータリースクリーン102の回転に伴って、スキージ104の位置する方向へ移動し、スキージ104によってロータリースクリーン102の前記貫通孔に押し込まれると共に、余剰分を掻き取られる。押し込まれた上記インキ2は、圧胴101及びロータリースクリーン102の回転に伴って被印刷物1に転移して、画線部3を形成する。画線部3を形成された被印刷物1は、排紙部から排出される。
このようなスクリーン印刷を終えた後、保守点検等により、前記スキージ着脱装置110を使用して前記ロータリースクリーン102の内部から前記スキージ104を取り出す場合を図6,7に基づいて説明する。
まず、前記コントローラ150の前記右旋回ボタン157又は前記左旋回ボタン158を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記旋回軸118を回転させて前記縦レール119を右回り又は左回りに旋回させるように前記モータ132を作動させる。そして、前記縦レール119の正面が規定の向きに位置、すなわち、対をなす前記挟持具125が前記支持体105の軸線を含む鉛直面に位置すると、前記制御装置140は、前記ロータリエンコーダ145からの出力信号に基づいて、前記縦レール119の旋回を停止させるように前記モータ132の作動を停止させる。これにより、前記挟持具125が前記支持体105の軸心に対して同一鉛直面上に位置するように位置付けられる(旋回方向規定位置)。
次に、前記コントローラ150の前記上昇ボタン153を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記ネジ軸121を回転させて前記移動台122を上昇させるように前記モータ126を作動させる。そして、上記移動台122が上方側の規定位置にまで到達すると、前記制御装置140は、前記センサ141からの検出信号に基づいて、前記移動台122の上昇を停止させるように前記モータ126の作動を停止させる。これにより、対をなす前記挟持具125の間の中心位置が前記支持体105の軸心位置よりもわずかに下方に位置するように当該挟持具125が位置付けされる(上方側規定位置)。
続いて、前記コントローラ150の前記前進ボタン155を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記ピニオン134を回転させて前記移動部材113を前記横レール111の長手方向一端側(前進側)へ向けて移動させるように前記モータ135を作動させる。そして、上記移動部材113が長手方向一端側(前進側)の規定位置にまで到達すると、前記制御装置140は、前記センサ143からの検出信号に基づいて、前記移動部材113の移動を停止させるように前記モータ135の作動を停止させる。これにより、対をなす前記挟持具125が前記支持体105の端部105aの近傍に位置するように位置付けされる(前進方向側規定位置)。
このようにして前記挟持具125を前記支持体105の端部105aの近傍に位置付けしたら、対をなす当該挟持具125の間に当該支持体105の端部105aを位置させるように前記コントローラ150の前記ボタン153〜158を操作して当該挟持具125の上下方向、進退方向、旋回方向の微調整を行う。このとき、操作を誤って、前記縦レール119を前進させ過ぎてしまっても、衝突防止位置に設けられた前記衝突防止体137が当該縦レール119の過剰な前進を阻止するので、前記ロータリースクリーン102を始めとした前記取付体106や前記固定具107等の各種部材への当該縦レール11の衝突が未然に防止される(図6参照)。
そして、対をなす前記挟持具125の間に前記支持体105の端部105aを位置させた後、前記コントローラ150の前記挟持ボタン151を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記エアシリンダ124の前記ロッド124aを伸張させて対をなす当該挟持具125を互いに接近させるように前記エアシリンダ作動装置136を作動させることにより、対をなす当該挟持具125が当該支持体105の端部105aを挟持する。
このようにして対をなす前記挟持具125で前記支持体105の端部105aを挟持したら、前記固定具107を当該支持体105から取り外すと、当該支持体105が前記取付体106から解放され、当該挟持具125により片持ち支持される。
続いて、前記スキージ104の先端を前記ロータリースクリーン102の内周面から引き離すように前記コントローラ150の前記下降ボタン154を押して前記支持体105の高さ位置をわずかに下げた後、前記コントローラ150の前記後退ボタン156を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記ピニオン134を回転させて前記移動部材113を前記横レール111の長手方向他端側(後退側)へ向けて移動させるように前記モータ135を作動させる。そして、上記移動部材113が長手方向他端側(後退側)の規定位置にまで到達すると、前記制御装置140は、前記センサ144からの検出信号に基づいて、前記移動部材113の移動を停止させるように前記モータ135の作動を停止させる(図7参照)。これにより、前記支持体105は、前記ロータリースクリーン102の軸方向に沿って当該ロータリースクリーン102の内部から完全に抜き出されるので、前記スキージ104は、当該ロータリースクリーン102の内部から当該ロータリースクリーン102の内周面を傷付けることなく完全に抜き出される(後退側規定位置)。
次に、前記コントローラ150の前記下降ボタン154を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記ネジ軸121を回転させて前記移動台122を下降させるように前記モータ126を作動させる。そして、上記移動台122が下方側の規定位置にまで到達すると、前記制御装置140は、前記センサ142からの検出信号に基づいて、前記移動台122の下降を停止させるように前記モータ126の作動を停止させる。これにより、前記支持体105及び前記スキージ104が、所定の場所に予め配備された台車10の近傍に位置付けされる(下方側規定位置)。
そして、前記コントローラ150の前記ボタン153〜158を操作して、前記支持体105及び前記スキージ104を前記台車10上に載せた後、当該コントローラ150の前記開放ボタン152を押すと、前記制御装置140は、先に説明したように、前記エアシリンダ124の前記ロッド124aを収縮させて前記挟持具125を互いに離反させるように前記エアシリンダ作動装置136を作動させる。これにより、上記支持体105は、上記挟持具125による片持ち支持から開放され、上記スキージ104と共に上記台車10上に載置されて搬出される。
他方、保守点検等の済んだ新たなスキージ104及び支持体105をロータリースクリーン102の内部に取り付ける場合には、まず、当該スキージ104及び当該支持体105を搭載した前記台車10を所定の場所に位置付けた後、前記コントローラ150の前記ボタン153〜158を操作して、対をなす前記挟持具125の間に前記支持体105の端部105aを位置させたら、前記コントローラ150の前記挟持ボタン151を押すことにより、対をなす当該挟持具125で当該支持体105の端部105aを挟持する。
次に、前記スキージ104及び前記支持体105を前記台車10の上面から引き離すように前記コントローラ150の前記上昇ボタン153を押して当該スキージ104及び当該支持体105を必要十分な程度にまで片持ち支持しながら持ち上げた後、当該コントローラ150の前記右旋回ボタン157又は前記左旋回ボタン158を押すと、前記制御装置140は、上述したように、前記縦レール119を右回り又は左回りに旋回させるように前記モータ132を作動させて、前記ロータリエンコーダ145からの出力信号に基づいて、前記取付体106に取り付けられているときの前記支持体105の軸心位置と同一鉛直面上に当該支持体105の軸心位置を位置させるように当該支持体105を位置付ける(旋回方向規定位置)。
続いて、前記コントローラ150の前記上昇ボタン153を押すと、前記制御装置140は、上述したように、前記移動台122を上昇させるように前記モータ126を作動させて、前記センサ141からの検出信号に基づいて、前記取付体106に取り付けられているときの前記支持体105の軸心位置よりもわずかに下方の位置に当該支持体105の軸心を位置させるように当該支持体105を位置付ける(上方側規定位置)。
そして、前記コントローラ150の前記前進ボタン155を押すと、前記制御装置140は、上述したように、前記移動部材113を前記横レール111の長手方向一端側(前進側)へ向けて移動させるように前記モータ135を作動させて、前記センサ143からの検出信号に基づいて、前記支持体105の端部105a,105bを、対応する前記取付体106の近傍にまで位置させるように、当該支持体105及び前記スキージ104を前記ロータリースクリーン102の内部に当該ロータリースクリーン102の内周面を傷付けることなく挿入する(前進側規定位置)。
続いて、前記支持体105の端部105a,105bを対応する前記取付体106の規定位置に対応させるように前記コントローラ150の前記ボタン153〜156を操作して当該支持体105の端部105a,105bの位置を上下方向及び進退方向に微調整する。このとき、操作を誤って、前記縦レール119を前進させ過ぎてしまっても、衝突防止位置に設けられた前記衝突防止体137が当該縦レール119の過剰な前進を阻止するので、前記ロータリースクリーン102等の各種部材への当該縦レール11の衝突が未然に防止される。
そして、前記支持体105の端部105a,105bを前記取付体106に前記固定具107により固定した後、前記コントローラ150の前記開放ボタン152を押すと、前記制御装置140は、上述したように、前記挟持具125を互いに離反させるように前記エアシリンダ作動装置136を作動させ、上記挟持具125による片持ち支持から上記支持体105を開放する。
最後に、前記コントローラ150の前記後退ボタン156を押して、前記移動部材113を前記横レール111の長手方向他端側(後退側)へ向けて移動させて後退側規定位置へ位置付け、前記コントローラ150の前記下降ボタン154を押して、前記移動台122を下方側の規定位置に移動させる(下方側規定位置)ことにより、取付作業が終了する。
したがって、本実施形態によれば、ロータリースクリーン102に対するスキージ104の着脱を一人の作業員でも容易に行うことでき、ロータリースクリーン102の損傷を防ぐことができると共に、ロータリースクリーン102が高所に設置している際においても、スキージ104の着脱を容易に行うことができる。
また、挟持具125等を鉛直軸回りに回転させて旋回させることができるので、挟持具125の向き(旋回角度)の微調整を容易に行うことができると共に、台車10の位置に左右されることなく当該台車10に対する前記支持体105及び前記スキージ104の受け渡しを行うことができる。
また、挟持具125をエアシリンダ124で移動させて支持体105の端部105aを保持するようにしたことから、挟持具125で支持体105の端部105aを保持しているときに停電等によって急停止したとしても、挟持具125による支持体105の端部105aの保持が解除されることはないので、スキージ104及び支持体105の落下を確実に防止することができ、ロータリースクリーン102の損傷等を未然に防止することができる。
[第二番目の実施形態]
本発明に係るロータリースクリーン装置をロータリースクリーン印刷機に適用した場合の第二番目の実施形態を図8,9に基づいて説明する。ただし、前述した第一番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を図面に付すことにより、前述した第一番目の実施形態の場合と重複する説明を省略する。
図8,9に示すように、前記支持テーブル123の下端面には、電動又は手動により水平方向に伸縮可能な蛇腹構造等のインキ受具260が取り付けられている。このインキ受具260は、プラスチックス等のようなインキ2を浸透させずに適度な硬度を有する材質からなり、伸ばした際の横方向における最大長さが、前記スキージ104の長手方向及び前記支持体105の軸方向の最大長さより長いと共に、最も縮まっている際の長さが、前記挟持具125で前記支持体105の端部105aを挟持する際に邪魔にならない程度の長さとなっている。
このようなインキ受具260を有するスキージ着脱装置210を備えた本実施形態に係る印刷部200においては、前述した第一番目の実施形態の場合と同様にして、スキージ104をロータリースクリーン102の内部から外側へ引き抜く際において、インキ受具260を支持体105の軸方向よりも長く伸ばすことにより、印刷後にスキージ104及び支持体105に付着しているインキ2が、ロータリースクリーン102内から支持体105及びスキージ104を引き抜く際に落下しても、インキ受具260に受け取られるので、床面Fや本体カバー109等にインキ2が落下付着することを防止することができる。
したがって、本実施形態によれば、前述した第一番目の実施形態の場合と同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、床面Fや本体カバー109等にインキ2が落下付着することを防止することができる。
[他の実施形態]
〈昇降移動手段〉
なお、前述した実施形態においては、ブラケット120、ネジ軸121、移動台122、モータ126、スプロケット127,128、チェーン129等により昇降移動手段を構成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、図10に示すように、縦レール119のブラケット120にガイドロッド321を設け、当該ガイドロッド321に移動台122を当該ガイドロッド321の軸方向に沿って摺動移動可能に設ける一方、縦レール119の正面の上方側及び下方側にスプロケット327,328を設け、一端を移動台122の上端に固定すると共に他端を移動台122の下端に取り付けたチェーン329を上記スプロケット327,328間に掛け渡し、モータ126の駆動力を上方側のスプロケット327の回転軸327aに歯車338,339を介して伝達できるようにすることや、図11に示すように、縦レール119の正面にロッドレスシリンダ421を設け、当該ロッドレスシリンダ421に設けられた移動子422に支持テーブル123を設けること等により、昇降移動手段を構成することも可能である。さらには、例えば、縦レール119の上下方向(長手方向)に沿って保持手段を昇降移動(上下移動)可能とする昇降移動手段を保持手段側に設けることも可能である。
〈進退移動手段〉
また、前述した実施形態においては、移動部材113、ラック133、ピニオン134、モータ135等により進退移動手段を構成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、図12に示すように、横レール111の側面の長手方向一端側及び他端側にスプロケット533,534を設け、一端を移動部材113の前進側にブロック538aを介して固定すると共に他端を移動部材113の後退側にブロック538bを介して取り付けたチェーン538を上記スプロケット533,534間に掛け渡し、前記モータ132の駆動力をスプロケット534の回転軸534aに歯車等を介して伝達できるようにすることや、図13に示すように、横レール111の側面にロッドレスシリンダ633を設け、当該ロッドレスシリンダ633に設けられた移動子634に移動部材113を取り付けること等により、進退移動手段を構成することも可能である。さらには、例えば、移動部材113のみで進退移動手段を構成することにより、横レール111に沿って手動で移動させるようにすることや、横レール111の進退方向(長手方向)に沿って縦レール119を進退移動(水平移動)可能とする進退移動手段を縦レール119側に設けることも可能である。
〈旋回駆動手段〉
また、前述した実施形態においては、歯車130,131、モータ132等で構成された旋回駆動手段により、支持体114、支持板115、スラスト軸受116、受円板117、旋回軸118等で構成された旋回手段を介して前記縦レール119及び前記挟持具125等を旋回させるようにした場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、上記旋回駆動手段を省略して、前記縦レール119及び前記挟持具125等を手動で旋回させるようにすることも可能である。
〈保持手段〉
また、前述した実施形態においては、支持テーブル123、エアシリンダ124、挟持具125、エアシリンダ作動装置136等により保持手段を構成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、図14に示すように、支持テーブル123の正面の上方側及び下方側にブラケット723a,723bを設け、当該ブラケット723a,723b間に逆ネジ軸724を配設して当該ブラケット723a,723bで回転可能に支持すると共に、当該ネジ軸724の上端寄り及び下端寄りに挟持具125をそれぞれ螺合し、モータ736の駆動力を逆ネジ軸724に歯車736a,736b等を介して伝達できるようにする等により、保持手段を構成することも可能である。さらには、上記モータ736及び上記歯車736a,736bに代えて、例えば、図15に示すように、前記逆ネジ軸724の軸端にハンドル836を設けることにより、前記挟持具125を手動で移動できるようにすることも可能である。
〈挟持具〉
また、前述した実施形態においては、板状をなす一対の挟持具125を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、図16に示すように、前記支持体105の前記端部105aとの接触面を曲面(支持体105の直径よりも若干大きい径であると好ましい)とした一対の挟持具1125を適用することにより、支持体105の端部105aを保持した際の安定性を向上させることや(図16A1,A2参照)、前記支持体105の前記端部105aとの接触面にゴム等からなる滑り止め部材1225aを設けた複数対の挟持具1225を適用することや(図16B1,B2参照)、球状をなす一対の挟持具1325を適用することや(図16C1,C2参照)、前記支持体105の前記端部105aとの接触面を長くした前記挟持具1125と短くした複数の挟持具1225とを組み合わせて適用することや(図16D1,D2参照)、前記支持体105の前記端部105aの端面側から当該端部105aの外周面を保持できるように、扇形をなす挟持具1425を円弧状に複数設けるようにすること(図16E1,E2参照)等も可能である。
〈横レール及び縦レール〉
また、前述した実施形態においては、前記本体カバー109に一端側を支持されて、床面Fに立設された支柱112の上端に他端側を支持された横レール111に対して縦レール119の上端側を移動できるように設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、図17に示すように、前記支柱112を省略することや(図17A参照)、前記印刷部100の上方で支持部材108を介して横レール111の一端側を支持することや(図17B参照)、横レール111の一端側を支持することなく他端側のみを支柱112の上端に着脱可能に支持することや(図17C参照)、床面F上に横レール111を載置して当該横レール111上に縦レール119の下端側を移動できるように設けることや(図17D参照)、床面Fに横レール111を埋設することにより、床面F上を突出物のない平坦面として、作業者等の移動や作業性を向上させるようにすること(図17E参照)も可能である。
〈横レール及び移動部材〉
また、前述した実施形態においては、水平方向両側に凹部を有するように短手方向の断面形状が略H字形をなす横レール111に、当該横レール111の当該凹部にそれぞれ係合する凸部を有するように断面形状を略C字形とした移動部材113を摺動移動できるように設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、図18に示すように、横レール111と移動部材113との間に車輪913bを配設することや(図18A〜C参照)、平行に配設された一対の横レール911a,911bの上面、側面、下面を包囲するように当該横レール911a,911bに摺動移動可能に係合する移動部材913を設けることや(図18D参照)、上記横レール911a,911bと上記移動部材913との間に車輪913bを配設すること(図18E,F参照)も可能である。
〈その他〉
また、前述した実施形態においては、ロータリースクリーン印刷機に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、例えば、前記特許文献3,4等に記載されているインキ供給装置はもちろんのこと、ロータリースクリーンの貫通孔にインキを押し込むと共に余剰のインキを掻き取るスキージがロータリースクリーン内に配設されて、当該スキージを支持体で支持するようにしたロータリースクリーン装置であれば、前述した実施形態の場合と同様にして本発明に係るロータリースクリーン装置を適用することができる。
本発明に係るロータリースクリーン装置は、ロータリースクリーンに対するスキージの着脱を一人の作業員でも容易に行うことでき、ロータリースクリーンの損傷を防ぐことができると共に、ロータリースクリーンが高所に設置している際においても、容易にスキージの着脱を行うことができることから、例えば、ロータリースクリーン印刷機に適用すれば、印刷産業等において、極めて有益に利用することができる。
F 床面
1 被印刷物
2 インキ
3 画線部
10 台車
100 印刷部
101 圧胴
102 ロータリースクリーン
103 インキ供給ノズル
104 スキージ
105 支持体
105a,105b 端部
106 取付体
107 固定具
108 支持部材
109 本体カバー
110 スキージ着脱装置
111 横レール
112 支柱
113 移動部材
114 支持体
115 支持板
116 スラスト軸受
117 受円板
118 旋回軸
119 縦レール
119a 穴部
120 ブラケット
121 ネジ軸
122 移動台
123 支持テーブル
124 エアシリンダ
124a ロッド
125 挟持具
126 モータ
126a 駆動軸
127,128 スプロケット
129 チェーン
130,131 歯車
132 モータ
132a 駆動軸
133 ラック
134 ピニオン
135 モータ
135a 駆動軸
136 エアシリンダ作動装置
137 衝突防止体
140 制御装置
141〜144 センサ
145 ロータリエンコーダ
150 コントローラ
151 挟持ボタン
152 開放ボタン
153 上昇ボタン
154 下降ボタン
155 前進ボタン
156 後退ボタン
157 右旋回ボタン
158 左旋回ボタン
200 印刷部
210 スキージ着脱装置
260 インキ受具
321 ガイドロッド
327,328 スプロケット
327a 回転軸
329 チェーン
338,339 歯車
421 ロッドレスシリンダ
422 移動子
533,534 スプロケット
534a 回転軸
538 チェーン
538a,538b ブロック
633 ロッドレスシリンダ
634 移動子
723a,723b ブラケット
724 逆ネジ軸
736 モータ
736a,736b 歯車
836 ハンドル
911a,911b 横レール
913 移動部材
913a 車輪
1125,1225,1325,1425 挟持具
1225a 滑り止め部材

Claims (7)

  1. 貫通孔を形成されたロータリースクリーンと、
    前記ロータリースクリーン内にインキを供給するインキ供給手段と、
    前記ロータリースクリーン内に配設されて前記インキ供給手段にて供給されたインキを当該ロータリースクリーンの前記貫通孔に押し込むと共に余剰のインキを掻き取るスキージと、
    前記スキージを支持する支持体と、
    前記ロータリースクリーンの前記貫通孔に押し込まれたインキを被印刷物上に転移させる圧胴と
    を備えているロータリースクリーン装置において、
    前記支持体を片持ち支持するように当該支持体の端部を保持可能な保持手段と、
    前記保持手段を上下方向へ移動可能となるように保持する上下方向移動手段と、
    前記支持体の水平方向の長さよりも長い距離にわたって前記保持手段を水平方向へ移動可能となるように保持する水平方向移動手段と
    を有するスキージ着脱手段を備えている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
  2. 請求項1に記載のロータリースクリーン装置において、
    前記スキージ着脱手段が、前記保持手段を鉛直軸回りに回転可能となるように保持する旋回手段を備えている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のロータリースクリーン装置において、
    前記スキージ着脱手段の前記上下方向移動手段が、
    上下方向へ長手方向を向けた縦レールと、
    前記縦レールの長手方向に沿って前記保持手段を移動可能とする昇降移動手段と
    を備え、
    前記スキージ着脱手段の前記水平方向移動手段が、
    前記ロータリースクリーンの軸方向に沿って長手方向を向けるように配設されて前記支持体の水平方向の長さよりも長い長さの横レールと、
    前記横レールの長手方向に沿って前記縦レールを移動可能とする進退移動手段と
    を備えている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のロータリースクリーン装置において、
    前記スキージ着脱手段が、前記保持手段を規定位置に位置付けるように前記上下方向移動手段及び前記水平方向移動手段を作動させる制御手段を備えている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロータリースクリーン装置において、
    前記スキージ着脱手段が、上下方向へ移動可能となるように前記保持手段の下方に配設されて当該保持手段で保持された前記支持体の軸方向に沿って伸縮可能なインキ受手段を備えている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
  6. 請求項1に記載のロータリースクリーン装置において、
    前記スキージ着脱手段の前記水平方向移動手段が、当該スキージ着脱手段の前記保持手段を上下方向へ支持するものである
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
  7. 請求項1に記載のロータリースクリーン装置において、
    前記スキージ着脱手段の前記上下方向移動手段が、当該スキージ着脱手段の前記保持手段を上下方向へ移動させるモータを備え、
    前記スキージ着脱手段の前記水平方向移動手段が、当該スキージ着脱手段の前記保持手段を水平方向へ移動させるモータを備えている
    ことを特徴とするロータリースクリーン装置。
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