JP5474673B2 - エマルジョン型粘着剤組成物、粘着シート、粘着シートの剥離方法 - Google Patents

エマルジョン型粘着剤組成物、粘着シート、粘着シートの剥離方法 Download PDF

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本発明は、エマルジョン型粘着剤組成物に関するものであり、詳しくは、半導体ウエハ等に対するダイシング工程等における一時的な固定用粘着シート等の粘着剤として用いられる、剥離タイプのエマルジョン型粘着剤組成物に関するものである。
従来から、半導体ウエハの製造工程内のバックグラインド工程やダイシング工程における、一時的接着等への用途には、粘着シートが使用されている。この粘着シートに用いられる粘着剤には、被着体に貼り付ける際には充分な粘着力を持つ粘着性、その後紫外線照射等により硬化されて剥離する際には、粘着力が充分に低下する剥離性、および被着体表面に粘着剤の残存がない耐汚染性を持つことが必要とされる。上記固定用粘着シートには、紫外線(UV)硬化型の粘着剤が用いられており、このものは、UV照射により架橋成分の架橋が進行して粘着剤層が硬化し、粘着力が低下するため、ウエハと粘着シートの剥離が可能となる。
近年、上記用途に使用されるUV硬化型粘着剤には、環境衛生や安全面の問題から、溶剤型のアクリル系粘着剤に代えて、水分散型(エマルジョンタイプ)のアクリル系粘着剤への転換が求められている。UV硬化型のエマルジョン粘着剤は、通常、アクリルエマルジョンと、UV硬化成分(モノマーもしくはオリゴマー)と、光重合開始剤とを含有する。上記UV硬化型のエマルジョン粘着剤としては、例えば、アクリルエマルジョン系重合体(A)、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)、反応性を有し、特定の構造を持つ紫外線線硬化型界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)からなる、放射線硬化型再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物(特許文献1)や、反応性乳化剤を用いて重合したアクリルエマルジョン系重合体(A′)、分散剤を用いて水に分散された紫外線硬化用ラジカル重合性多官能モノマー(B′)、光重合開始剤(C′)からなる、放射線硬化型再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物(特許文献2)等が提案されている。
特開2003−171622号公報 特開2004−346296号公報
ところで、上記エマルジョンタイプ(水分散型)の粘着剤を製造する際には、乳化剤(非反応性乳化剤または反応性乳化剤)が用いられるのが一般的である。しかしながら、非反応性乳化剤および反応性乳化剤のいずれの乳化剤を使用した場合でも、つぎのような問題がある。すなわち、アクリルエマルジョン重合時に使用される一般的な非反応性乳化剤は、エマルジョン粒子に吸着しているにすぎないため、被着体に粘着シートを貼り合せた際に、被着体側にも、上記非反応性乳化剤が吸着(転着)してしまうため、貼付後に紫外線照射し、粘着シートを剥離した際に、吸着した乳化剤は被着体上に残り、被着体汚染が生じてしまう。
また、反応性乳化剤を使用した場合では、ほとんどの反応性乳化剤は重合中反応して、アクリルポリマーと結合するが、一部未反応の反応性乳化剤が残っており、それが粘着シート貼付時に被着体に吸着(転着)するため、紫外線照射して粘着シートを剥離したあとも、被着体上に残り被着体汚染が生じてしまう。
さらに、UV硬化型の粘着剤では、UV硬化成分(モノマーもしくはオリゴマー)を使用するものであるが、エマルジョンタイプのUV硬化型粘着剤を製造する際には、上記UV硬化成分を水分散するために分散剤を使用する必要がある。かかる分散剤は、紫外線照射を行なっても、アクリルポリマー等と結合しないため、UV照射により粘着剤層を硬化させ、被着体から剥離させる際に、上記分散剤が被着体表面に残留し、残留した分散剤により、被着体表面が汚染されるという問題があった。
前述の上記特許文献1においては、前記(A)のアクリルエマルジョン系重合体を作製する際に、反応性乳化剤として反応性界面活性剤を使用しており、また、上記(A)に前記(B)の多官能(メタ)アクリレート化合物、(C)の紫外線線硬化型界面活性剤、(D)の光重合開始剤を混合する際にも、(C)の反応性界面活性剤を使用しているため、上記被着体汚染の問題が生じる。また、前記特許文献2においても、前記(A′)のアクリルエマルジョン系重合体作製の際に反応性乳化剤を使用しており、また、前記(B′)の紫外線硬化用ラジカル重合性多官能モノマーの作製において、多官能モノマーを水に分散させる際にも、分散剤を使用しているため、上記被着体汚染の問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、被着体表面に粘着剤の残存がなく、耐汚染性に優れたエマルジョン型粘着剤組成物、粘着シート、粘着シートの剥離方法の提供をその目的とする。
本発明者等は、被着体表面に粘着剤の残存がなく、耐汚染性に優れたエマルジョン型粘着剤組成物を得るため、鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、乳化剤(分散剤)を使用しないで重合されたアクリルエマルジョンと、自己乳化作用を有するウレタン(メタ)アクリレート系化合物とを用いると、実質的に、上記自己乳化作用を有するウレタン(メタ)アクリレート系化合物以外の乳化剤(分散剤)を含有しなくとも、良好な耐汚染性能を有する剥離タイプのUV硬化型エマルジョン粘着剤が得られることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、非乳化剤系における重合反応により得られたアクリル系エマルジョン(A)と、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有してなり、実質的に(B)以外の乳化剤を含有しないエマルジョン型粘着剤組成物を第1の要旨とする。
また、本発明は、上記エマルジョン型粘着剤組成物からなる粘着剤層を含有してなる粘着シートを第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記粘着シートに活性エネルギー線を照射し、被着体と粘着シートを剥離する粘着シートの剥離方法を第3の要旨とする。
本発明において、実質的に(B)以外の乳化剤を含有しないとは、エマルジョン型粘着剤組成物中に、(B)以外の乳化剤を全く含有しない場合に限定されるものではなく、エマルジョン型粘着剤組成物中に、(B)以外の乳化剤を、1重量%以下含有する場合をも含む意味である。
以上のように、本発明で使用するアクリル系エマルジョン(A)は、非乳化剤系における重合反応により得られたものであり、また、本発明で使用するウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は、自己乳化型であるため、他の分散剤を使用することなく、水に分散する。そして、本発明のエマルジョン型粘着剤組成物は、実質的に(B)以外の乳化剤を含有していないため、粘着シートに使用した場合、貼付後に紫外線照射し、粘着シートを剥離しても、被着体表面に粘着剤の残存することがないため、耐汚染性に優れている。
また、アクリル系エマルジョン(A)が、コア・シェル構造を有する重合体粒子を含有する合成樹脂エマルジョンであって、上記シェルが、不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとを水性媒体中で重合させた共重合体からなり、上記コアが、ラジカル重合性主モノマーと、ラジカル重合性官能性モノマーとのモノマー混合物を、上記不飽和カルボン酸と親水性コモノマーとの共重合体水溶液であって中和のなされていない水溶液中で重合させたモノマー混合物の共重合体からなるものであると、シェルとなる共重合体(水溶性ポリマー)は、重合系の中で乳化剤としても機能して重合が進行し、最終的に、コアとなる共重合体を、シェルとなる水溶性ポリマーが覆った、いわゆるコア・シェル構造を有する粒子が形成されることとなる。そのため、重合反応の際に、乳化剤が不要となり、耐汚染性がさらに向上する。
さらに、上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)が、多価イソシアネート系化合物(b1)中のイソシアネート基が、下記一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)の水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)の水酸基と、それぞれウレタン結合を形成してなるものであると、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)がより優れた自己乳化作用を有するようになる。そのため、上記(B)以外の乳化剤が不要となり、耐汚染性がさらに向上する。
Figure 0005474673
また、エチレン性不飽和基を有する化合物(D)(以下、「エチレン性不飽和モノマー(D)」と記載することがある。)を配合すると、本発明の効果を向上させる点で好ましく、特に紫外線照射後の粘着力がより低下する点でより好ましい。
また、架橋剤(E)を配合すると、紫外線照射前の接着操作の微調整や貼り直しを行う時に、粘着剤組成物が被着面に残存しにくくなるとともに、紫外線照射後に粘着力が低下しやすく、剥離性が向上するようになる。
そして、上記(B)の配合量(固形分)が、上記(A)100重量部(固形分)に対して、30〜100重量部の範囲であると、粘着性と、紫外線照射後の剥離性とのバランスが良好となり、耐汚染性がさらに向上する。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートあるいはメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸あるいはメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリルとは、アクリルあるいはメタクリルを意味する。
本発明のエマルジョン型粘着剤組成物は、非乳化剤系における重合反応により得られたアクリル系エマルジョン(A)と、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを用いて得ることができる。本発明においては、実質的に(B)以外の乳化剤を含有しないことが最大の特徴である。
まず、上記アクリル系エマルジョン(A)について説明する。
上記アクリル系エマルジョン(A)としては、非乳化剤系における重合反応により得られるものが用いられる。
本発明において、非乳化剤系とは、アクリル系モノマーを重合してアクリル系エマルジョン(A)を作製する際に、乳化剤を使用しないことを意味する。上記乳化剤には、分散剤を含み、具体的には、界面活性剤(アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤)を意味する。
本発明で使用する上記アクリル系エマルジョン(A)としては、コア・シェル構造を有する重合体粒子を含有する合成樹脂エマルジョンが好ましく、具体的には、上記シェルが、不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとを水性媒体中で重合させた共重合体からなり、上記コアが、ラジカル重合性主モノマーと、ラジカル重合性官能性モノマーとのモノマー混合物を、上記不飽和カルボン酸と親水性コモノマーとの共重合体水溶液であって中和のなされていない水溶液中で重合させたモノマー混合物の共重合体からなる、コア・シェル構造を有する重合体粒子を含有する合成樹脂エマルジョンが好ましい。
本発明において、コア・シェル構造を有する重合体粒子とは、中心となるコア部と、それを覆う形で存在するシェル部とからなる重合体の粒子であって、シェル部はコア部を必ずしも完全に覆っている必要はなく、コア部の一部を覆っている場合も包含する。
上記アクリル系エマルジョン(A)が、コア・シェル構造を有する重合体粒子を含有する合成樹脂エマルジョンである場合の製法について、具体的に説明する。まず、不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとを用意し、これらを水性媒体中において重合させることによりシェルとなる共重合体の水溶液を得る。つぎに、この共重合体水溶液を中和することなく、ここに、コアとなる共重合体を形成するためのモノマー混合物と、pH調整剤とを添加し、重合反応を行うことにより得ることができる。すなわち、上記合成樹脂エマルジョンの製法においては、シェルとなる共重合体(水溶性ポリマー)は重合初期に形成され、水溶性ポリマーとして重合系に存在する。そして、その水溶性ポリマー水溶液の存在下でモノマー混合物を添加し、重合を進行させる。この際、シェルとなる水溶性ポリマーは、重合系の中で乳化剤としても機能して重合が進行し、最終的に、コアとなる共重合体を、シェルとなる水溶性ポリマーが覆った、いわゆるコア・シェル構造を有する粒子が形成されることとなる。
なお、上記モノマー混合物は、それを重合した後に得られる共重合体のガラス転移温度(Tg)が、0℃以下となるように選択されたモノマーから構成されるものが好ましい。
上記重合で得られたコアとなる共重合体のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下が好ましく、より好ましくは−70℃〜−10℃であり、最も好ましくは−70℃〜−20℃である。このように、上記重合で得られたコアとなる共重合体のTgが0℃以下であると、合成樹脂エマルジョンを含有する粘着剤組成物が、良好なタックを示すため好ましい。
なお、上記ガラス転移温度(Tg)とは、合成樹脂エマルジョン中の合成樹脂粒子が堅くて脆いガラス状態から、軟らかいゴム状態に相変化を起こす温度をいう。ガラス転移温度を確認するには、示差走査熱料計(DSC)のような分析器を用いて測定することによって、容易にその変局点の存在を確認することができる。また、ガラス転移温度は、下記に示すFOXの式を用いることにより、モノマー組成からポリマーのTgを容易に類推することができる。
Figure 0005474673
上記コア・シェル構造を有する重合体粒子のシェルとしては、例えば、不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとの共重合体からなるものがあげられる。すなわち、シェルとなる共重合体(以下、「シェルポリマー」という場合もある)は、不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとを、水性媒体中において重合開始剤の存在下、重合反応させることにより得ることができる。
上記不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、アクリル酸またはメタクリル酸が好ましく、他のモノマーとの反応性や重合時の安定性付与、水に対する溶解性と粘着物性とのバランス調整等の点で、アクリル酸が特に好ましい。
上記不飽和カルボン酸の使用量は、シェルの全単量体に対して1〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜40重量%である。このように、上記不飽和カルボン酸の使用量が上記範囲内であると、水分に対する感受性が低下するため、日常での使用時に粘着物性の変化が少なくなるため好ましい。
上記親水性コモノマーとしては、上記不飽和カルボン酸以外のものであって、水への溶解度が2g/100g以上のものが好適に用いられ、具体的には、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステル、側鎖にn個のオキシエチレン構造を有する(メタ)アクリル酸エステル、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、N−メチロールアクリルアミド、アルコキシメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ダイアセトンアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、含リン酸基含有モノマー等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、上記不飽和カルボン酸との共重合性、および易水膨潤性の観点から、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルが好ましく、このなかでも(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルが特に好適に用いられる。
上記親水性コモノマーの使用量は、シェルの全単量体に対して50〜99重量%であることが好ましく、より好ましくは60〜98重量%である。このように、上記親水性コモノマーの使用量が上記範囲内であると、重合時の安定性が良好であり、また、重合時の粘度が著しく高くなることを回避でき、安定性の良いものが得られ、安定な粘着性能を得ることが可能となるため好ましい。
上記不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとを水性媒体中において重合させるために用いられる重合開始剤としては、例えば、熱または還元性物質によってラジカル分解して単量体の付加重合を進行させるもので、水溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物またはアゾビス化合物等があげられる。具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
なお、上記重合開始剤には、遷移金属イオンを併用しても差し支えない。上記遷移金属イオンとしては、例えば、硫酸第二鉄、塩化第二銅、塩化第二鉄等があげられる。
ここで、上記シェルとなる共重合体の重合過程を具体的に説明すると、以下の通りである。まず、シェルとなる共重合体を得るための重合は、反応缶に水性媒体を仕込み、加熱した後、不飽和カルボン酸と、親水性モノマーとを添加し、さらに加熱して適宜重合開始剤を加えて、重合反応を進行させる。これにより、透明な水溶性ポリマーが溶解または分散した状態で水中に存在する水溶液(重合体水溶液)が得られる。なお、ここで使用可能な水性媒体としては、例えば、水、水とエタノール等のアルコール類との混合物等があげられる。得られた重合体水溶液は中和を行わず、つぎのコアとなるポリマーの重合の工程に使用される。
上記コア・シェル構造を有する重合体粒子のコアとしては、例えば、ラジカル重合性主モノマーと、ラジカル重合性官能性モノマーとからなるモノマー混合物の共重合体であって、そのガラス転移温度(Tg)が0℃以下となる共重合体からなるものが好ましく用いられる。このため、上記モノマー混合物のモノマーは、重合後に得られる共重合体のTgが0℃以下となるように選択されたものが好ましい。すなわち、コアとなる共重合体(以下、「コアポリマー」という場合もある)は、前記したようにシェルとなる共重合体を重合し、この共重合体の水溶液を中和せずに(すなわち、未中和のままで)、この水溶液に、上記モノマー混合物と、pH調整剤とを加えて乳化重合させることにより形成される。
すなわち、上記合成樹脂エマルジョンの製法においては、シェルを形成する共重合体(水溶性ポリマー)の水溶液が未中和の状態のままで、その存在下においてコアポリマーの重合を開始する。このように、上記共重合体水溶液を中和する過程を経ずに、上記共重合体水溶液を、引き続き行われるつぎのコア形成工程に使用することとするのは、中和過程を行わないことにより、共重合体(水溶性ポリマー)水溶液のpHを酸性領域、好ましくはpH7以下に保持することができ、これによって、重合反応を安定的に進行できるためである。これにより、重合中にポリマー成分中の一部のみが、乳化重合時に添加されるpH調整剤により中和されるため、重合系の反応性を損なわないで重合安定性(または貯蔵安定性)のみを改善できると考えられる。
また、コアとなる共重合体を形成するための乳化重合は、シェルポリマーの形成後直ちに行うことが好ましい。これにより、最初の重合で形成された水溶性ポリマーが単独で存在すること無く、コアポリマー成分とも一部共重合するため、耐汚染性が向上する。
上記コアとなる共重合体を形成するために使用されるモノマーとしては、ラジカル重合性主モノマーと、ラジカル重合性官能性モノマーとからなるモノマー混合物が好ましい。なお、上記ラジカル重合性主モノマーとは、コアポリマーの主成分となるモノマーであって、ラジカル重合性を有するものをいう。また、ラジカル重合性官能性モノマーとは、コアポリマーを変性してさらに機能を付与することができる官能性モノマーであって、ラジカル重合性を有するものをいう。
上記ラジカル重合性主モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、オレフィン、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
より具体的には、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルとしては、メチル、エチル、n−ブチル、t−ブチル、プロピル、2−エチルヘキシル、オクチル等の、アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等があげられる。また、上記オレフィンとしては、エチレン、プロピレン等があげられ、上記ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、分岐カルボン酸のビニルエステル、ラウリン酸ビニル等があげられ、上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン等があげられる。
これらのなかでも、上記ラジカル重合性主モノマーとしては、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、スチレン、または分岐カルボン酸のビニルエステルが好ましく、二種以上を組合せて使用することが特に好ましい。具体例をあげると、二種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの組み合わせ、二種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、スチレンとの組み合わせ、分岐カルボン酸のビニルエステルと、メタアクリル酸アスキスエステルとの組み合わせが、重合安定性等の点から好ましい。なかでも、上記ラジカル重合性主モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキスエステルを二種以上組み合わせて使用することが最も好ましい。具体的には、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸ブチル/メタクリル酸メチルの組み合わせ、または、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチルの組み合わせが好適なものとしてあげられる。このような組合せが好ましいのは、コアとなる共重合体のガラス転移温度(Tg)を0℃以下に調整しやすく、粘着諸物性の向上の観点からも有利であるからである。
上記ラジカル重合性主モノマーの使用量は、コアの全単量体に対して50〜99重量%であることが好ましく、より好ましくは70〜98重量%である。すなわち、上記使用量が少なすぎると、粘着剤組成物としての充分な粘着性が得られないことがあり、逆に使用量が多すぎると、疎水性が大きくなり過ぎ、重合が不安定になることがあるからである。
上記ラジカル重合性官能性モノマーとしては、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸、ラジカル重合性不飽和結合を2以上有するいわゆる架橋性モノマー、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基、アミド基、ニトリル基、グリシジル基、メチロール基、カルボニル基、第4級アンモニウム塩、エチレンオキサイド鎖、塩素を側鎖に有する官能性モノマー等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等があげられる。上記ラジカル重合性不飽和結合を2以上有する架橋性モノマーとしては、例えば、ジビニル化合物、ジ(メタ)アクリレート化合物、トリ(メタ)アクリレート化合物、テトラ(メタ)アクリレート化合物、ジアリル化合物、トリアリル化合物、テトラアリル化合物等があげられ、より具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリットトリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルジシアヌレート、テトラアリルオキシエタン等があげられる。
その他の官能性モノマーとしては、アルコキシシリル基を有するモノマーとして、例えば、ビニルトリエトキシシラン、3一メタクリロキシプロピルトリエトキシシランがあげられる。また、ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート等があげられる。アミド基を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド等があげられる。ニトリル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリロニトリル等があげられる。また、上記グリシジル基を有するモノマーとしては、例えば、グリシジルメタアクリレート、グリシジルアクリレートがあげられる。メチロール基を有するモノマーとしては、例えば、N−メチロールアクリルアミド等があげられる。カルボニル基を有するモノマーとしては、例えば、アセトアセトキシエチルメタクリレート等があげられる。塩素を側鎖に有するモノマーとしては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン等があげられる。
上記ラジカル重合性官能性モノマーとして、不飽和カルボン酸を使用したときの使用量は、コアの全単量体に対して1〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜30重量%である。すなわち、使用量が少なすぎると、重合安定性が不足することがあり、逆に使用量が多すぎると、得られるエマルジョンが高粘度になりすぎたり、粘着力が不充分となるおそれがあるからである。
コアとなる共重合体を形成するモノマーの添加方法としては、全量を一括で反応缶に添加するバッチ重合方法、単量体を滴下しながら添加する滴下方法等があげられるが、滴下方法が好ましく用いられる。
上記合成樹脂エマルジョンの製造においては、コアとなる共重合体を形成するモノマーを滴下する際に、pH調整剤を合わせて添加することが好ましい。このようにpH調整剤を、コア形成のためのモノマーと共に添加するのは、このようにすると、コアポリマーの重合中にpH調整剤を添加することとなるため、粒子の内部から均一的に部分中和されることとなり、その結果造膜後の皮膜が未中和のものや後中和した場合のものに比べて重合反応が安定的に進行するためである。また、シェルを形成する共重合体(水溶性ポリマー)水溶液を中和して重合した場合のものに比べて、シェルポリマーと、コアポリマーとの共重合性が損なわれることがなく、シェルポリマーがコアポリマーとも一部共重合するため、耐汚染性がさらに向上する。
上記pH調整剤としては、例えば、アルカリ金属塩、アンモニア、アミン等があげられる。上記pH調整剤の使用量は、コア・シェルを含めた全不飽和カルボン酸に対して1〜75重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜50重量%である。すなわち、使用量が少なすぎると、不飽和カルボン酸への中和が不充分となり、重合が不安定になるおそれがあり、逆に使用量が多すぎると、中和後の粘度が著しく高く、作業性が低下し、また空気中の水分に対しての感受性が高くなり、使用時の物性が安定しないおそれがあるからである。
上記コアとなる共重合体を形成するために行われる重合は、上記モノマー混合物およびpH調整剤に加えて、他の成分を添加した水性媒体中において行うことも可能である。上記他の成分としては、例えば、重合開始剤、保護コロイド、連鎖移動剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記重合開始剤としては、例えば、水溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物およびアゾビス化合物等があげられる。具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なお、上記重合開始剤には、必要に応じて遷移金属イオンを併用しても差し支えない。上記遷移金属イオンとしては、硫酸第二鉄、塩化第二銅、塩化第二鉄等があげられる。
上記保護コロイドとしては、例えば、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、セルロースエーテルおよびその誘導体、澱粉誘導体等があげられ、これらは水溶液として使用される。
上記連鎖移動剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、アセトフェノン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド等の炭素数2〜8のカルボン酸類、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ノルマルメプカプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸オクチル、チオグリセロール等のメルカプタン類等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体のものが好適に使用される。これらの中にはラジカル重合性不飽和結合を有するものもあり、そのようなものは合成樹脂成分に共重合されるため好ましい。
上記光酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、ヒンダードピペリジン系のものが好適に使用することができる。これらの中にはラジカル重合性不飽和結合を有するものもあり、そのようなものは合成樹脂成分に共重合されるため好ましい。
かくしてアクリル系エマルジョン(A)が得られるが、本発明においては、かかるアクリル系エマルジョン(A)のゲル分率が40〜90重量%であることが好ましく、更に45〜85重量%、特には50〜80重量%が好ましい。かかるゲル分率が小さすぎると、塗膜の凝集力が低下する傾向があり、高すぎると紫外線照射前の粘着力が低くなる傾向がある。
かかるアクリル系エマルジョン(A)のゲル分率を40〜90重量%に調整する方法としては、例えば、連鎖移動剤の配合や、多官能性不飽和単量体(分子内に少なくとも2個の不飽和基を有する単量体)や自己架橋性官能基を有する不飽和単量体(加水分解性シリル基含有単量体やメチロール基含有単量体等)を共重合成分として共重合する方法や、互いに反応しうる官能基をもつ不飽和単量体を共重合する方法等があげられる。
なお、アクリル系エマルジョン(A)のゲル分率とは、樹脂組成物の溶剤不溶解分の割合のことであり、アクリル系エマルジョン(A)の、100℃で2分間乾燥した25μmの塗膜において、トルエンに23℃で24時間浸漬し乾燥したときの、浸漬前の塗膜重量に対する浸漬後の残存塗膜重量の割合(%)として求められる。
また、得られたアクリル系エマルジョン(A)の平均粒子径については2μm以下、特には1μm以下の微粒子であることが高速塗工などで必要とされる高濃度、かつ低粘度の調整が可能である点で好ましい。
なお、上記平均粒子径は、500gの水にエマルションを0.1g滴下し、撹拌分散して評価用サンプルを作成し、Particle Sizing Systems社製「NICOMP380」を用い、23℃における平均粒子径をVolume−Wt NICOMP DISTRIBUTIONモードによって求めたものである。
更に、アクリル系エマルジョン(A)の樹脂分濃度は30〜70重量%、特には40〜65重量%であることが乾燥性、塗工性の点で好ましい。
つぎに、上記アクリル系エマルジョン(A)とともに使用される、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)について説明する。
本発明で使用する自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は、自己乳化型であり、乳化液とした時の放置安定性に優れている。
自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)としては、例えば、多価イソシアネート系化合物(b1)と、下記一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)とを用いて得られるものがあげられる。上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は、多価イソシアネート系化合物(b1)中のイソシアネート基が、下記一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)の水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)の水酸基と、それぞれウレタン結合を形成してなるものが好ましい。
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上記多価イソシアネート系化合物(b1)としては、例えば、芳香族系、脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートがあげられ、なかでもトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等のポリイソシアネート、あるいはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、ビューレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アク アネート200」、「アクアネート210」等)、またはこれらポリイソシアネートと、ポリオールとの反応生成物等があげられる。
上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコールや、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック、またはランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール、上記多価アルコールまたはポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール、カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオール等があげられる。
さらに、上記ポリオールとして、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、酒石酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、ホモゲンチジン酸等のカルボキシル基含有ポリオールや、1,4−ブタンジオールスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基またはスルホン酸塩基含有ポリオール等も使用しても差し支えない。
上記多価イソシアネート系化合物(b1)として、上記ポリイソシアネートと、ポリオールとの反応生成物を用いる場合は、例えば、上記ポリオールと、上記ポリイソシアネートとを反応させて得られる末端イソシアネート基含有ポリイソシアネートとして用いればよい。上記ポリイソシアネートと、ポリオールとの反応においては、反応を促進する目的で、ジブチルチンジラウレートのような金属系触媒や、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7のようなアミン系触媒等を用いることも好ましい。
上記多価イソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基と、ウレタン結合を形成するオキシアルキレン基含有化合物(b2)としては、前記一般式(1)で示される構造のものであればよく、一方の水酸基の水素がアルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、アシル基のいずれかで置換されたものが使用できる。
前記一般式(1)において、Yがアルキル基である、オキシアルキレン基含有化合物(b2)としては、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールトリデシルエーテル、ポリエチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル等があげられる。
前記一般式(1)において、Yが(メタ)アクリロイル基である、オキシアルキレン基含有化合物(b2)としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等があげられる。
前記一般式(1)において、Yがアリル基である、オキシアルキレン基含有化合物(b2)としては、例えば、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノアリルエーテル等があげられる。
前記一般式(1)において、Yがアシル基である、オキシアルキレン基含有化合物(b2)としては、例えば、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリプロピレングリコールモノラウレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等があげられる。
上記のなかでもポリエチレングリコール誘導体のものが好ましく、エチレンオキサイド付加モル数nが5〜500、特には5〜100、更には6〜50であることが好ましい。更には、硬化塗膜の硬度の点で、Yが(メタ)アクリロイル基、アリル基またはアシル基であることが好ましい。
上記一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)の重量平均分子量としては100〜20000が好ましく、特には200〜10000、更には400〜4000が好ましい。すなわち、分子量が小さすぎると、自己乳化が難しくなり、逆に分子量が高すぎると、粘着シートの耐水性が劣る傾向がみられるからである。
また、一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)の水酸基価としては2〜560mgKOH/gが好ましく、特には5.5〜280mgKOH/g、更には14〜145mgKOH/gが好ましい。すなわち、水酸基価が小さすぎると、粘着シートの耐水性が劣る傾向がみられ、逆に水酸基価が高すぎると、自己乳化が難しくなる傾向がみられるからである。
上記多価イソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基と、ウレタン結合を形成する水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)としては、多価アルコールのアクリル酸部分エステルがあげられ、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等があげられる。
本発明で使用する自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は、例えば、多価イソシアネート化合物(b1)と、一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)とを反応させて、多価イソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基が、オキシアルキレン基含有化合物(b2)の水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)の水酸基と、それぞれウレタン結合を形成することにより得られる。
具体的には、上記多価イソシアネート化合物(b1)が2個のイソシアネート基を有する場合は、1個のイソシアネート基がオキシアルキレン基含有化合物(b2)の水酸基とウレタン結合を形成し、残り1個のイソシアネート基が水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)の水酸基とウレタン結合を形成した、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)が得られる。また、上記多価イソシアネート化合物(b1)が3個のイソシアネート基を有する場合は、1個のイソシアネート基がオキシアルキレン基含有化合物(b2)(または水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3))の水酸基とウレタン結合を形成し、残り2個のイソシアネート基が水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)(またはオキシアルキレン基含有化合物(b2))の水酸基とウレタン結合を形成した、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)が得られる。
上記ウレタン結合を形成する反応としては、例えば、(イ)多価イソシアネート化合物(b1)と、オキシアルキレン基含有化合物(b2)と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)とを一括に仕込み反応させる方法、(ロ)多価イソシアネート化合物(b1)と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)とを反応させた後、オキシアルキレン基含有化合物(b2)を反応させる方法、(ハ)多価イソシアネート化合物(b1)と、オキシアルキレン基含有化合物(b2)とを反応させた後、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)を反応させる方法等があげられる。これら方法のなかでも、反応制御の安定性と製造時間の短縮の観点から、(ロ)の方法が好ましい。
なお、上記ウレタン結合を形成する反応においては、反応を促進する目的で、ジブチルチンジラウレートのような金属系触媒や、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7のようなアミン系触媒等を用いることも好ましく、反応温度は30〜90℃が好ましく、40〜70℃の範囲が特に好ましい。
本発明において、上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)の配合量(固形分)は、上記アクリル系エマルジョン(A)100重量部(固形分)に対して、30〜100重量部の範囲が好ましく、特に好ましくは50〜100重量部、更に好ましくは50〜70重量部の範囲である。すなわち、上記(B)の配合量が少なすぎると、紫外線を照射した際に粘着剤が硬化しにくくなり、逆に上記(B)の配合量が多すぎると、紫外線照射前の粘着諸物性が低下する傾向がみられるからである。
本発明で使用する自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)の重量平均分子量は、1000〜100000の範囲が好ましく、2000〜50000の範囲が特に好ましい。すなわち、重量平均分子量が低すぎると、紫外線照射後の耐汚染性が低下する傾向がみられ、逆に重量平均分子量が高すぎると、高粘度となり取り扱いにくく、また自己乳化が難しくなる傾向がみられるからである。
なお、上記重量平均分子量とは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(昭和電工社製、「ShodexGPC system−11型」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
つぎに、上記アクリル系エマルジョン(A)および自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)とともに使用される、光重合開始剤(C)について説明する。
上記光重合開始剤(C)としては、光の作用によりラジカルを発生するものが使用され、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4′,4″−ジエチルイソフタロフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが好適に用いられる。
上記光重合開始剤(C)の配合量は、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.3〜8重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部である。すなわち、上記(C)の配合量が少なすぎると、紫外線硬化の場合の硬化速度が遅くなる傾向がみられ、逆に上記(C)の配合量が多すぎても、硬化性は向上せず、無駄となるからである。
なお、本発明においては、上記光重合開始剤(C)の助剤として、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。
本発明においては、上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)の自己乳化性を利用して、水系の分散液の組成物としての用途面での機能をより多く発揮させるためには、水溶性または水分散性をもつ光重合開始剤(C)の使用が好ましい。上記水溶性または水分散性をもつ光重合開始剤(C)としては、例えば2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメトクロライド(オクテルケミカルズ社製、「Quantacure QTX」)や、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)等があげられる。これらのなかでも、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア2959」)が好ましい。
かくして得られる本発明のエマルジョン型粘着剤組成物は、粘着成分であるアクリル系エマルジョン(A)を含有しているため、通常の粘着剤と同様に、粘着剤層を有する粘着シートとした後、被着体の貼り合せに用いることができ、更に、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)および光重合開始剤(C)を含有しているため、活性エネルギー線照射により粘着剤層の硬化がおこり粘着力が低下し、貼り合わされた被着体と粘着シートを剥離することが可能となる。
本発明では、更にエチレン性不飽和基を有する化合物(D)を含有することが、活性エネルギー線照射後の粘着力をより低下させることが可能となる点で好ましく、架橋剤(E)を含有することが、紫外線照射前の接着操作の微調整や貼り直しを行う時に、粘着剤組成物が被着面に残存しにくくなるとともに、紫外線照射後に粘着力が低下しやすく、剥離性が向上する点でも好ましい。
上記エチレン性不飽和基を有する化合物(D)〔エチレン性不飽和モノマー(D)〕としては、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するものであればよく、単官能モノマー、2官能モノマー、3官能以上のモノマー等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記単官能モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(n=2)(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(n=2.5)(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテルアクリレート等があげられる。
上記2官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート等があげられる。
上記3官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等があげられる。
その他アクリル酸のミカエル付加物あるいは2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルもあげられ、アクリル酸のミカエル付加物としては、例えば、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等があげられる。また、2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルとしては、特定の置換基をもつカルボン酸が使用でき、例えば2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等があげられる。更に、その他オリゴエステルアクリレートもあげられる。
本発明においては、上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)の自己乳化性を利用して、水系の分散液の組成物としての用途面での機能をより多く発揮させるためには、水溶性または水分散性をもつエチレン性不飽和モノマーの使用が好ましい。上記水溶性または水分散性をもつエチレン性不飽和モノマーとしては、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、エチレンオキサイド変性エポキシアクリレート、ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテルアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、ポリエチレングリコールを主成分とするポリエステルアクリレート等が好ましい。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、アクリロイルモルフォリン、ポリエチレングリコールジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン等が好適である。
上記エチレン性不飽和モノマー(D)の配合量は、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)100重量部に対して0〜500重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜200重量部、特に好ましくは10〜100重量部である。すなわち、上記エチレン性不飽和モノマー(D)の配合量が多すぎると、紫外線照射後の耐汚染性が低下する傾向がみられるからである。
上記架橋剤(E)としては、熱により架橋を引き起す作用をもち、上記(A)と熱架橋するものが好ましく、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤が好ましい。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体等があげられる。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等があげられる。
上記アジリジン系架橋剤としては、例えば、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等があげられる。
上記メラミン系架橋剤としては、例えば、へキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等があげられる。
上記アルデヒド系架橋剤としては、例えば、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等があげられる。
上記アミン系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソフォロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等があげられる。
上記金属キレート系架橋剤としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等があげられる。
上記架橋剤(E)の配合量は、アクリル系エマルジョン(A)の固形分100重量部に対して0〜10重量部とすることが好ましく、特に好ましくは0.5〜7重量部、更に好ましくは1〜5重量部である。すなわち、上記架橋剤(E)の配合量が多すぎると、紫外線を照射させる前に硬化が進行してしまい、照射後の粘着力の低下が充分でない傾向がある。
本発明においては、ハジキや発泡が少なく塗工性に優れる点から、濡れ剤を使用することも可能である。上記濡れ剤としては、具体的には、サンノプコ社製の「SNウェット970」、花王社製の「ペレックスOTP」、日信化学社製の「サーフィノール440」等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記濡れ剤の配合量は、本発明のエマルジョン型粘着剤組成物全体の1重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは0.8重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以下である。すなわち、上記濡れ剤の配合量が多すぎると、被着体汚染の原因となったり、粘着力を低下させる傾向がみられるからである。
また、本発明のエマルジョン型粘着剤組成物には、可塑剤(液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレン、液状ポリアクリレート等)、防腐・防黴剤、防錆剤、凍結防止剤、高沸点溶剤、顔料、着色剤、充填剤(亜鉛華、チタン白、炭酸カルシウム、クレー等)、金属粉末、消泡剤、増粘剤、接着力コントロール剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、等を、必要に応じて併用しても差し支えない。
本発明のエマルジョン型粘着剤組成物は、これを基材上に塗工し、乾燥させて得られる粘着剤層を含有する粘着シートとして用いることが好ましく、被着体と貼り合せて使用される。
上記基材としては、活性エネルギー線が透過するフィルムが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテレフタレート等の透明フィルムがあげられる。
エマルジョン型粘着剤組成物の塗工に関しては、ロールコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティング、スクリーン印刷等の慣用の方法により行なうことができる。また、塗工、乾燥後の粘着剤層の厚みは、通常10〜50μm、好ましくは15〜40μmであればよい。
上記粘着シートを被着体と貼り合せた際には、エージング処理を行なうことも好ましい。かかるエージング処理は、粘着物性のバランスをとるために行なうものであり、エージングの条件としては、温度は通常室温〜70℃、時間は通常1日〜30日であり、具体的には、例えば23℃で1日〜20日間、23℃で3〜10日間、40℃で1日〜7日間等の条件で行なえばよい。
上記粘着剤層を含有する粘着シートは、活性エネルギー線照射により粘着剤層が硬化され被着体から剥離することができる。
上記活性エネルギー線照射に際しては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。
そして、上記紫外線照射を行なう時の光源としては、高圧水銀灯、無電極ランプ、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライト等が用いられる。上記高圧水銀ランプの場合は、例えば、5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜2000mJ/cm2の条件で行われる。また、上記無電極ランプの場合は、例えば、2〜1500mJ/cm2、好ましくは5〜500mJ/cm2の条件で行われる。そして、照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は、数秒〜数十秒、場合によっては数分の1秒でもよい。一方、上記電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。
本発明のエマルジョン型粘着剤組成物は、例えば、金属板、ガラス板、プラスチック板等の表面の保護シート、あるいは一時的な固定用シートとしての粘着シートとして広く使用することができるが、特に半導体ウエハのバックグラインド工程、ダイシング工程の一時的接着用途に有用であるため、これら用途について具体的に説明する。
上記バックグラインド工程用途においては、本発明のエマルジョン型粘着剤組成物が基材に塗工された粘着シートまたは粘着テープ等を、半導体ウエハ(シリコンウエハ)のパターン側に貼り付けて表面保護した後、グラインダーによりウエハ裏面を研磨する。グラインダー(砥石)は、通常水冷しながら高速(およそ3000回転/分)でウエハを研削する。その際の粘着シートの破片や削りかす(Siダスト)を、上記粘着シートで保護することができる。その後、粘着シートまたは粘着テープ等の基材側から紫外線を照射して硬化させる。
上記半導体ウエハのバックグラインド工程での凹凸面の表面保護用途や、ダイシング工程での、エキスパンドが必要な用途に用いる場合の粘着シート、粘着テープの基材としては、柔軟性延伸性に優れるポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の透明あるいは紫外線透過が可能な着色フィルムが好適に用いられる。
上記紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライト等が用いられる。高圧水銀ランプの場合の照射条件は、通常、5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2である。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒、場合によっては数分の1秒でもよい。
つぎに、上記ダイシング工程用途について説明する。
本発明のエマルジョン型粘着剤組成物が基材に塗工された粘着シートまたは粘着テープ等は、ウエハのバックグラインドされた面にダイシングテープとして貼られる。ウエハ(シリコンウエハ)を貼り付けて固定した後、テープと反対側(パターン側)から回転丸刃で半導体ウエハをチップに切断する。その後、粘着シートまたは粘着テープ等の基材側から紫外線を照射して硬化させる。紫外線照射を行う時の条件は、先に述べたバックグラインド用とほぼ同様である。
以下、実施例および比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の各実施例において示す「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」の意味である。
まず、実施例および比較例に先立ち、アクリル系エマルジョンを調製した。
〈アクリル系エマルジョン(A−1)(実施例用)の調製〉
還流冷却器、滴下ロート、窒素導入口、および撹拌機を付けたフラスコに、脱イオン水118.7部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら容器内の温度を70℃に昇温した。その後、アクリル酸26.6部、およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル106.7部とからなるモノマー混合物、5%過酸化水素水溶液12.0部、5%L−アスコルビン酸水溶液12.0部を1時間かけて滴下して重合させ、これによりシェルを形成する水溶性ポリマーを形成した。
つぎに、このシェルを形成する水溶性ポリマーの存在下に、アクリル酸ブチル70部、メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸11部とからなるモノマー混合物、5%過酸化水素水溶液35.6部、5%L−アスコルビン酸水溶液35.6部、およびトリエタノールアミン1.0部を、4時間かけて撹拌しながら連続滴下した。滴下終了後も1時間撹拌を続けて重合反応させて、コアとなるポリマー(コアポリマー)を形成し、固形分約44重量%のコア・シェル構造を有する、アクリル系エマルジョンを調製した。なお、上記コアポリマー部分のガラス転移温度(Tg)を、前述のFOX式により計算したところ、Tg=−24.2℃であった。また、上記アクリル系エマルジョンのpHを測定したところ、pH=8.0であった。
〈アクリル系エマルジョン(A′−1)(比較例用)の調製〉
乳化剤として反応性界面活性剤を用いて、アクリル系エマルジョンを調製した。すなわち、メタクリル酸メチル30部、アクリル酸n−ブチル70部、アクリル酸2.0部、アニオン型反応性界面活性剤(株式会社ADEKA製、「アデカリアソープSR−10」)1.3部(固形分)、水69.5部、連鎖移動剤としてn−ドデカンチオール0.05部を混合撹拌し、単量体混合物からなる乳化液を得た。
つぎに、冷却管、撹拌翼を備えたフラスコに、アニオン型反応性界面活性剤(株式会社ADEKA製、「アデカリアソープSR−10」)0.2部(固形分)、水48部を仕込み、窒素雰囲気下で容器内の温度を75℃に昇温した後、上記乳化液の7%を重合缶に添加し、続いて10%過硫酸アンモニウム水溶液3.5部を添加して初期重合を開始した。初期重合は75℃で30分間行い、その後、75℃で残りの乳化液および10%過硫酸アンモニウム水溶液14部を4時間かけて滴下し、滴下重合を行った。滴下終了後、75℃に保持したまま1時間撹拌を続けた後、50℃まで冷却し、t−ブチルハイドロパーオキサイド(日本油脂社製、「パーブチルH−69」)の10%水溶液10.5部と、5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10.5部とをそれぞれ添加し、30分間反応させた後、再度、5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10.5部を添加し、30分間反応させた。その後、30℃まで冷却した後、10%アンモニア水溶液にて、pHを7.5〜8.5に調整して、固形分約44重量%のアクリル系エマルジョンを調製した。
〈アクリル系エマルジョン(A′−2)(比較例用)の調製〉
乳化剤として非反応性界面活性剤を用いて、アクリル系エマルジョンを調製した。すなわち、アニオン型反応性界面活性剤(株式会社ADEKA製、「アデカリアソープSR−10」)に代えて、非反応性界面活性剤(日本乳化剤社製、「Newcol 707SF」)を用いる以外は、上記アクリル系エマルジョン(A′−1)の調製法に準じて、アクリル系エマルジョンを調製した。
〈アクリル系エマルジョン(A′−3)(比較例用)の調製〉
乳化剤として非反応性界面活性剤を用いて、アクリル系エマルジョンを調製した。すなわち、アニオン型反応性界面活性剤(株式会社ADEKA製、「アデカリアソープSR−10」)に代えて、非反応性界面活性剤であるエーテルサルフェート型界面活性剤(花王社製、「ラテムルE118B」)を用いる以外は、上記アクリル系エマルジョン(A′−1)の調製法に準じて、アクリル系エマルジョンを調製した。
また、実施例および比較例に先立ち、下記のUV硬化成分を調製した。
〈自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)(実施例用)の調製〉
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(b1)(イソシアネート基含有量21.1%)239.4部(0.40モル)と、2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール3.7部と、ジブチルスズジラウリレート0.02部とを仕込み、60℃以下でジペンタエリスリトールペンタアクリレート(0.80モル)〔ジペンタエリスリトールペンタアクリレートと、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(水酸基価46.0mgKOH/g)975.8部として仕込む〕(b3)を約1時間で滴下し、60℃で4時間反応させ、残存イソシアネート基が1.4%となった時点で50℃に冷却し、更にポリエチレングリコールモノアリルエーテル(b2)(重量平均分子量1562.95、エチレンオキサイド付加モル数34、水酸基価35.9mgKOH/g)643.9部(0.41モル)を55℃にて約1時間で滴下し、60℃で3時間反応させて、残存イソシアネート基が0.1%となった時点で反応を終了し、ポリイソシアネート系誘導体を得た(樹脂分濃度100%)。つぎに、上記ポリイソシアネート系誘導体を60℃に保ちスターラーにて撹拌しながら、予め60℃に加温しておいたイオン交換水を滴下し、樹脂分濃度が20%になった時点で滴下を終了し、その後5分間スターラーにて撹拌して自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を調製した。
〈多官能モノマーエマルジョン溶液(DPHA分散液)(B′−1)(比較例用)の調製〉
多官能モノマーとして商品名「KAYARAD DPHA」(日本化薬社製)100部、分散剤としてエーテルサルフェート型界面活性剤(第一工業製薬社製、「プライサーフAL」)8部(固形分)、および水90部を添加し、これらを撹拌して乳化することにより、多官能モノマーエマルジョン溶液(DPHA分散液)を調製した。
つぎに、上記で調製したアクリル系エマルジョンおよびUV硬化成分、ならびにその他の材料を用いて、実施例および比較例のエマルジョン型粘着剤組成物および紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔実施例1〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
アクリル系エマルジョン(A−1)100部(固形分)に、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)30部(固形分)、架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、「デナコールEX−810」、2官能エポキシ、エポキシ当量:113)を3部(固形分)、光重合開始剤として商品名「イルガキュア500」(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)1部(固形分)、濡れ剤として商品名「SNウェット970」(サンノプコ社製)0.3部を添加して撹拌し、エマルジョン型粘着剤組成物を調整した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記エマルジョン型粘着剤組成物を、ポリエステルフィルム(厚さ:25μm)のコロナ放電処理が施された片面に塗工した後、100℃で5分間乾燥させて、厚さ25μmの粘着剤層を形成した。つぎに、この粘着剤層に、片面にシリコーン剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ:50μm)のシリコーン剥離面を貼り合せ、架橋完結のため40℃で5日間処理をして、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔実施例2〜4〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1の自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)(固形分)の配合量を、50部、70部、100部にそれぞれ変更する以外は、実施例1に準じて、各エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製した各エマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、各紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例1〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1の自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)30部(固形分)に代えて、分散剤を用いて調製したDPHA分散液(B′−1)70部(固形分)を使用する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例2〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1のアクリル系エマルジョン(A−1)に代えて、乳化剤として反応性界面活性剤を用いて重合したアクリル系エマルジョン(A′−1)を使用するとともに、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)の配合量を70部(固形分)に変更する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例3〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1のアクリル系エマルジョン(A−1)に代えて、上記アクリル系エマルジョン(A′−1)を使用するとともに、実施例1の自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)30部(固形分)に代えて、上記DPHA分散液(B′−1)70部(固形分)を使用する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例4〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1のアクリル系エマルジョン(A−1)に代えて、乳化剤として非反応性界面活性剤を用いて重合したアクリル系エマルジョン(A′−2)を使用するとともに、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)の配合量を70部(固形分)に変更する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例5〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1のアクリル系エマルジョン(A−1)に代えて、上記アクリル系エマルジョン(A′−2)を使用するとともに、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)30部(固形分)に代えて、上記DPHA分散液(B′−1)70部(固形分)を使用する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例6〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1のアクリル系エマルジョン(A−1)に代えて、乳化剤として非反応性界面活性剤を用いて重合したアクリル系エマルジョン(A′−3)を使用するとともに、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)の配合量を70部(固形分)に変更する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
〔比較例7〕
〈エマルジョン型粘着剤組成物の作製〉
後記の表1に示すように、実施例1のアクリル系エマルジョン(A−1)に代えて、上記アクリル系エマルジョン(A′−3)を使用するとともに、実施例1の自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)30部(固形分)に代えて、上記DPHA分散液(B′−1)70部(固形分)を使用する以外は、実施例1に準じて、エマルジョン型粘着剤組成物を作製した。
〈紫外線硬化型アクリル系粘着シートの作製〉
上記で作製したエマルジョン型粘着剤組成物を用いる以外は、実施例1に準じて、紫外線硬化型アクリル系粘着シートを作製した。
Figure 0005474673
つぎに、実施例および比較例の粘着シートを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。その結果を、上記表1に併せて示した。
《粘着力の測定方法》
〈初期(紫外線照射処理前)〉
各実施例および各比較例に係る粘着シートを、幅25mm、長さ100mmの大きさに切断して、SUS304研磨板に23℃、50%RHにて、2kgローラーを2往復させて圧着し、23℃で30分放置した後、粘着シートを剥離させるのに要する力(粘着力)を、23℃×50%RH雰囲気下、180°剥離、引張速度300mm/分の条件で、測定した。
〈紫外線照射処理後〉
各実施例および各比較例に係る粘着シートを、幅25mm、長さ100mmの大きさに切断して、SUS304研磨板に23℃、50%RHにて、2kgローラーを2往復させて圧着し、23℃で30分放置した後、紫外線(照射エネルギー:360mJ/cm2)を粘着シート面側から照射した。その後、粘着シートを剥離させるのに要する力(粘着力)を、23℃×50%RH雰囲気下、180°剥離、引張速度300mm/分の条件で、測定した。
《被着体汚染性の評価方法》
〈通常条件〉
上記放射線照射処理後に粘着力を測定した後の、SUS304研磨板表面を目視にて観察し、以下の基準により価した。
◎:全く汚染なし。
○:わずかに貼り跡がみられる。
△:一部に貼り跡がみられる。
×:全面に貼り跡がみられる。
〈湿熱条件〉
各実施例および各比較例に係る粘着シートを、幅25mm、長さ100mmの大きさに切断して、SUS304研磨板に23℃、50%RHにて、2kgローラーを2往復させて圧着し、40℃、80%RHにて7日間放置した後、紫外線(照射エネルギー:360mJ/cm2)を粘着シート面側から照射した。その後、180°剥離、引張速度300mm/分の条件で剥離し、粘着シートを剥がした後の被着体表面を目視にて観察し、以下の基準により評価した。
◎:全く汚染なし。
○:わずかに貼り跡がみられる。
△:一部に貼り跡がみられる。
×:全面に貼り跡がみられる。
上記表1の結果より、アクリル系エマルジョン(A−1)および自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B−1)を併用した実施例品は、初期および紫外線照射後の粘着性が良好であり、被着体汚染性の評価も、通常条件および湿熱条件のいずれにおいても良好であった。
これに対して、比較例品は、アクリル系エマルジョン(A′−1,A′−2,A′−3)およびDPHA分散液(B′−1)のいずれかを使用した比較例品は、通常条件および湿熱条件のいずれにおいても、被着体汚染性の評価が劣っていた。特に、DPHA分散液(B′−1)を使用した比較例1,3,5,7品は、湿熱条件での被着体汚染性の評価が、著しく劣っていた。
本発明のエマルジョン型粘着剤組成物は、金属板、ガラス板、プラスチック板等の表面の保護シート、あるいは一時的な固定用シートとしての粘着シートとして広く使用することができるが、特に半導体ウエハのバックグラインド工程、ダイシング工程の一時的接着用途に有用である。

Claims (9)

  1. 非乳化剤系における重合反応により得られたアクリル系エマルジョン(A)と、自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有してなり、実質的に(B)以外の乳化剤を含有しないことを特徴とするエマルジョン型粘着剤組成物。
  2. アクリル系エマルジョン(A)が、コア・シェル構造を有する重合体粒子を含有する合成樹脂エマルジョンであって、上記シェルが、不飽和カルボン酸と、親水性コモノマーとを水性媒体中で重合させた共重合体からなり、上記コアが、ラジカル重合性主モノマーと、ラジカル重合性官能性モノマーとのモノマー混合物を、上記不飽和カルボン酸と親水性コモノマーとの共重合体水溶液であって中和のなされていない水溶液中で重合させたモノマー混合物の共重合体からなるものであることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン型粘着剤組成物。
  3. アクリル系エマルジョン(A)のコアの共重合体のガラス転移温度(Tg)が、0℃以下であることを特徴とする請求項2記載のエマルジョン型粘着剤組成物。
  4. 上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)が、多価イソシアネート系化合物(b1)中のイソシアネート基が、下記一般式(1)で示されるオキシアルキレン基含有化合物(b2)の水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b3)の水酸基と、それぞれウレタン結合を形成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエマルジョン型粘着剤組成物。
    Figure 0005474673
  5. エチレン性不飽和基を有する化合物(D)を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエマルジョン型粘着剤組成物。
  6. 架橋剤(E)を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のエマルジョン型粘着剤組成物。
  7. 上記自己乳化型ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)の配合量(固形分)が、上記アクリル系エマルジョン(A)100重量部(固形分)に対して、30〜100重量部の範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のエマルジョン型粘着剤組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のエマルジョン型粘着剤組成物からなる粘着剤層を含有してなることを特徴とする粘着シート。
  9. 請求項8記載の粘着シートに活性エネルギー線を照射し、被着体と粘着シートを剥離することを特徴とする粘着シートの剥離方法。
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