JP5472537B2 - 過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機付き内燃機関、詳しくは、ウエストゲートバルブや可変ノズル等の過給圧を能動的に変化させるアクチュエータを有する過給機付き内燃機関のための制御装置であって、スロットルと前記アクチュエータとの協調操作によって筒内吸入空気量を制御する制御装置に関する。
内燃機関の制御方法の1つとして、トルクを制御量として各アクチュエータの操作量を決定するトルクデマンド制御が知られている。特開2010−053705号公報には、トルクデマンド制御を行う制御装置の一例が記載されている。この公報に記載された制御装置は、スロットルによる筒内吸入空気量の制御と、点火装置による点火時期の制御とによってトルク制御を行っている。詳しくは、要求トルクをもとに目標空気量を決定し、目標空気量からスロットル開度を決定するとともに、最適点火時期のもとで実現される推定トルクを現在のスロットル開度に基づいて算出し、要求トルクと推定トルクとの比に基づいて点火時期を決定している。
内燃機関に対する要求トルクには、ドライバがアクセルペダル操作を介して要求する要求トルク(以下、ドライバ要求トルク)と、ECT(Electronic controlled transmission)やTRC(Traction Control System)等の車両の制御デバイスが要求する要求トルク(以下、制御デバイス要求トルク)とが含まれる。ドライバ要求トルクが要求トルクのベースとなり、車両制御上の必要に応じて制御デバイス要求トルクがそれに足し合わされる。これら二種類の要求トルクは、その変化速度において明確な違いがある。ドライバ要求トルクは基本的にはドライバのアクセル操作に応じた速度で変化する変化速度の遅い信号であるのに対し、制御デバイス要求トルクは内燃機関が出力するトルクを瞬間的に且つ一時的に急変させる変化速度の速い信号である。
特開2010−053705号公報に記載のようなトルクデマンド制御を行う制御装置によれば、変化速度の速い制御デバイス要求トルクが含まれている場合であっても、要求トルクを精度よく実現することができる。以下、この点について図6、図7及び図8を用いて詳しく解説する。
図6は、従来提案されているトルクデマンド制御を行う制御装置の構成を示す機能ブロック図である。特開2010−053705号公報に記載の制御装置も実質的に図6に示すような構成になっている。図6に示す制御装置は、スロットル102と点火装置104とを操作対象とする。そして、要求トルク決定部110、要求効率決定部112、空気量制御用目標トルク算出部114、目標トルク算出部116、スロットル開度算出部118、燃焼保障部120、推定トルク算出部122、目標効率算出部124、燃焼保障部126及び点火時期算出部128を備えている。
要求トルク決定部110では、内燃機関に対する要求トルク(TQrq)が決定される。この要求トルクには、前述のようにドライバ要求トルクと制御デバイス要求トルクとが含まれる。要求効率決定部112では、内燃機関に対する要求効率(ηrq)が決定される。要求トルクと要求効率は空気量制御用目標トルク算出部114に入力される。空気量制御用目標トルク算出部114では、要求トルクを要求効率で除算することによって空気量制御用目標トルク(TQt)が算出される。ただし、要求効率に関しては、燃焼保障部120で処理された要求効率(ηrq1)が空気量制御用目標トルク算出部114に入力される。燃焼保障部120では、空気量制御用目標トルクの計算に使用される要求効率の最小値が燃焼限界ガードによって制限される。空気量制御用目標トルクは目標空気量算出部116に入力され、トルク−空気量変換マップを用いて目標空気量(KLt)に変換される。目標空気量はスロットル開度算出部118に入力され、エア逆モデルを用いて目標スロットル開度(TAt)に変換される。スロットル2はこの目標スロットル開度に従って操作される。
推定トルク算出部122では、現在のスロットル開度(TAact)に基づいた推定トルク(TQmbt)の計算が行われる。推定トルクは要求トルク決定部110で決定された要求トルクとともに目標効率算出部124に入力される。目標効率算出部124では、要求トルクの推定トルクに対する比率が点火時期制御用の目標効率(ηsa)として算出される。目標効率は燃焼保障部126で処理され、処理後の目標効率(ηsa1)が点火時期算出部128に入力される。燃焼保障部126では、点火時期の計算に使用される目標効率の最小値が燃焼限界ガードによって制限される。要求効率用の燃焼保障部126で設定されている燃焼限界ガードの値は、目標効率用の燃焼保障部120で設定されている燃焼限界ガードの値と同値である。点火時期算出部128では、目標効率に基づいて目標点火時期(SAt)が算出される。点火装置4はこの目標点火時期に従って操作される。目標点火時期は、目標効率の値が1の場合に最適点火時期に設定され、目標効率の値が1よりも小さいほど最適点火時期よりも遅角される。
図7及び図8は、図6に示す構成の制御装置によって実現される内燃機関の動作を示すチャートである。まず、図7に示す動作から説明する。
図7のチャートでは、ドライバ要求トルクに加えて制御デバイス要求トルクの一つであるECT要求トルクが出力されている。ECT要求トルクの信号は、内燃機関が出力するトルクを一時的に且つ瞬間的に低下させるように矩形信号とされている。また、ECT要求トルクの矩形信号に合わせて、要求効率においても基準値である1よりも小さい値の矩形信号が出力されている。このとき出力される要求効率の信号は、要求トルクを要求効率で除算して得られる空気量制御用目標トルクの値が一定になるように調整されている。
このような要求トルク及び要求効率の信号が出力されることで、空気量制御用目標トルクは要求トルクの変化にかかわらず一定に保たれる。結果、ECT要求トルクの波形に対応してスロットル開度が変更されることはなく、筒内吸入空気量は一定に保たれる。一方、要求トルクを推定トルクで除算して得られる点火時期制御用の目標効率は、ECT要求トルクの波形に対応して矩形的に変化する。目標効率が基準値である1よりも低くなることよって点火時期はMBTよりも遅角され、それに伴い発生トルクは低下する。点火時期の変化に対するトルクの変化の応答性は高いことから、発生トルクは要求トルクと同様の矩形的な変化を示すようになる。
以上説明した制御装置の動作は、要求効率及び点火時期制御用の目標効率が燃焼限界ガードよりも高い値になっている場合の動作である。それらが燃焼限界ガードよりも低い値になる場合、制御装置の動作は図8のチャートに示すようになる。以下、図8に示す動作について説明する。
点火時期制御用の目標効率は要求トルクに基づいて算出される。このため、要求トルクに含まれるECT要求トルクの低下量が大きい場合には、目標効率の基準値からの低下量も大きくなって目標効率(ηsa)が燃焼限界ガードを下回る。この場合、点火時期の計算には燃焼限界ガードで制限された目標効率(ηsa1)が用いられるため、点火時期は適正な燃焼を担保できる遅角限界にて制限されることになる。このように点火時期の遅角量に制限がかかる場合には、点火時期の遅角のみでは要求トルクを精度良く実現することができない。
しかし、ECT要求トルクの基準値からの低下量が大きい場合、ECT要求トルクに対応して出力される要求効率の低下量も大きくなる。そして、要求効率(ηrq)が燃焼限界ガードを下回ることによる、空気量制御用目標トルクの計算には燃焼限界ガードで制限された要求効率(ηrq1)が用いられる。このため、空気量制御用目標トルクは一定とはならず、ηrq1とηrqとの比に応じた矩形的な変化を示すようになる。その結果、空気量制御用目標トルクの波形に対応してスロットル開度も変更されることになって、筒内吸入空気量は一時的に低下せしめられる。これにより発生トルクは要求トルクと同様の変化を示すようになる。つまり、図8に示す動作によれば、点火時期の遅角量が制限されることで生じるトルク減少量の不足分は、スロットルを閉方向に操作して筒内吸入空気量を減少せしめることによって保障される。
以上述べたように、図6に示す構成の制御装置によれば、要求トルクの内容に応じてスロットル102と点火装置104とが協調操作される。これにより、ECT要求トルクのような変化速度の速い制御デバイス要求トルクが含まれている場合であっても、要求トルクを精度よく実現することができる。
ところで、上述のトルクデマンド制御は、ターボ過給機や機械式過給機を備えた内燃機関の制御に適用することができる。ただし、その過給機付き内燃機関が、過給圧を能動的に変化させるアクチュエータ、例えば、ウエストゲートバルブや可変ノズル或いはコンプレッサを駆動する電動モータ等を備える場合には、それらアクチュエータの操作について検討する必要がある。それらアクチュエータの操作の仕方によっては、以下に述べるように、トルクの制御精度を損なうおそれがあるためである。
上述のトルクデマンド制御では、筒内吸入空気量と点火時期とを協調制御することによって発生トルクを制御し、筒内吸入空気量はスロットルによって制御している。スロットルを操作してその開度を変化させることでスロットルを通過する空気の流量を変化させ、それにより筒内吸入空気量を制御することができる。ところが、スロットル通過流量はスロットルの前後の圧力差にも依存することから、ウエストゲートバルブや可変ノズル等のアクチュエータが存在する場合、それらの操作が適正でないと筒内吸入空気量を精度よく制御することができなくなる。したがって、過給機付き内燃機関に上述のトルクデマンド制御を適用する場合には、過給圧を能動的に変化させるアクチュエータとスロットルとをどのように協調操作するかが一つの課題となる。
特開2010−053705号公報 特開2004−060479号公報
本発明は、上述の課題に鑑みなされたものであって、次のような過給付き内燃機関の制御装置を提供する。
本発明が提供する制御装置は、内燃機関に対する要求トルクに基づいたスロットルとアクチュエータとの協調操作によって内燃機関が筒内に吸入する空気量を制御する。ここでいうアクチュエータとは過給圧を能動的に変化させるアクチュエータであって、ターボ過給機のウエストゲートバルブや可変ノズル、或いは、コンプレッサを駆動する電動モータ等がそれに含まれる。本制御装置は、スロットルとアクチュエータとで一つの目標空気量を共用するのではなく、スロットルの操作用の目標空気量とアクチュエータの操作用の目標空気量とを別々に決定する。そして、スロットル操作用目標空気量に従ってスロットルの操作量を決定し、アクチュエータ操作用目標空気量に従ってアクチュエータの操作量を決定する。スロットル操作用目標空気量とアクチュエータ操作用目標空気量は、それぞれ次のように決定される。
本制御装置は、要求トルクに基づいて次の二つの目標空気量を算出する。その一つは、常時算出される基準目標空気量である。要求トルクに含まれるドライバ要求トルクを所定の変換規則に従い空気量に変換し、その変換で得られた空気量が基準目標空気量として算出される。もう一つは、要求トルクに変化があり、基準目標空気量のもとではその変化を実現できない場合に算出される補正目標空気量である。計算上、要求トルクの変化を実現することのできる空気量が補正目標空気量として算出される。
本制御装置は、基準目標空気量と補正目標空気量とを用いてスロットル操作用目標空気量及びアクチュエータ操作用目標空気量を決定する。まず、アクチュエータ操作用目標空気量に関しては、基準目標空気量のもとで要求トルクの変化を実現できるかどうかに関係なく、基準目標空気量がアクチュエータ操作用目標空気量として決定される。一方、スロットル操作用目標空気量に関しては、通常は基準目標空気量がスロットル操作用目標空気量として決定される。しかし、基準目標空気量では前記要求トルクを実現できない場合には、基準目標空気量に代えて補正目標空気量がスロットル操作用目標空気量として決定される。
ウエストゲートバルブのような過給圧を能動的に変化させるアクチュエータとスロットルとを比較した場合、操作に対する筒内吸入空気量の応答はスロットルのほうが明確に速い。アクチュエータを操作してから過給圧が変化するまでにはある程度の時間を要するためである。よって、スロットルであれば、要求トルクの速い変化に応えるように筒内吸入空気量を変化させることができるが、アクチュエータの場合には、要求トルクの変化に遅れて筒内吸入空気量を変化させてしまう。その点、本制御装置によれば、上述のようにスロットル操作用とアクチュエータ操作用の各目標空気量が決定されることにより、要求トルクの速い変化に応えるための筒内吸入空気量の変化は専らスロットルの動作によって生み出される。一方、アクチュエータは比較的変化速度の遅いドライバ要求トルクに対応した速度で操作され続けるので、アクチュエータの動作は筒内吸入空気量には影響しない。別の言い方をすれば、要求トルクに急な変化があった場合、アクチュエータはその動作が筒内吸入空気量に影響しないように操作される。つまり、本制御装置によれば、要求トルクが速く変化する場合、より具体的には、要求トルクに制御デバイス要求トルクが含まれる場合において、そのような要求トルクを実現できるように筒内吸入空気量を精度よく制御することができる。
ところで、内燃機関の発生トルクは、筒内吸入空気量だけでなく点火時期によっても制御することができる。特に、点火時期によるトルクの制御は、スロットルを操作して行う筒内吸入空気量によるトルクの制御に比較してより応答性に優れている。よって、要求トルクに制御デバイス要求トルクが含まれる場合には、制御デバイス要求トルクの波形を実現するように点火時期を調整してもよい。よって、本発明のより好ましい形態によれば、要求トルクに変化があった場合、本制御装置は、その変化を点火時期の変更によって実現するように点火時期を調整する。ただし、点火時期には適正な燃焼を担保することができる許容調整範囲が存在し、その範囲を超えては点火時期を変更することはできない。このため、許容調整範囲内での点火時期の調整では要求トルクの変化に対して実現トルクの変化量が不足する場合がある。その場合、本制御装置は、不足するトルク変化量を筒内吸入空気量の調整にて保障するように補正目標空気量を算出し、この補正目標空気量をスロットル操作用目標空気量としてスロットルの操作を行う。これによれば、適正な燃焼が担保できる範囲内に点火時期を維持しつつ、制御デバイス要求トルクを含む変化の速い要求トルクを精度よく実現することが可能となる。
なお、本発明の好ましい形態においては、点火時期の調整の方法として例えば次のような方法を採ることができる。その方法によれば、本制御装置は、最適点火時期のもとで実現される推定トルクを現在のスロットル開度に基づいて算出する。そして、推定トルクに対する要求トルクの比を目標効率として算出する。目標効率が点火時期の許容調整範囲に対応する範囲内にある場合、本制御装置は、目標効率に従って点火時期を決定する。しかし、目標効率が許容調整範囲に対応する範囲外にある場合には、本制御装置は、許容調整範囲の限界値に対応する限界効率に従って点火時期を決定する。
このような方法にて点火時期を調整する場合には、補正目標空気量は次のような方法にて算出することが好ましい。その一つの好ましい方法によれば、本制御装置は、要求トルクを限界効率で除算し、その計算で得られるトルクを前記の変換規則に従い空気量に変換する。そして、その変換で得られた空気量を補正目標空気量として算出する。また、別の好ましい方法によれば、本制御装置は、ドライバ要求トルクを目標効率と限界効率との比率で除算し、その計算で得られるトルクを前記の変換規則に従い空気量に変換する。そして、その変換で得られた空気量を補正目標空気量として算出する。これらの計算方法によれば、点火時期の調整量の制限によるトルク変化量の不足分だけ筒内吸入空気量を変化せしめるよう、必要十分な補正目標空気量を正確に算出することができる。
本発明の実施の形態1の過給機付き内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す構成の制御装置に対する比較制御装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す構成の制御装置によって実現される過給機付き内燃機関の動作を示すチャートである。 図2に示す構成の制御装置によって実現される過給機付き内燃機関の動作を示すチャートである。 本発明の実施の形態2の過給機付き内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 従来提案されているトルクデマンド制御を行う制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 図6に示す構成の制御装置によって実現される内燃機関の動作を示すチャートである。 図6に示す構成の制御装置によって実現される内燃機関の動作を示すチャートである。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。
本発明の各実施の形態おいて制御対象とされる過給機付き内燃機関(以下、エンジン)は、スロットルによる空気量の調整によってトルクを制御することのできる4サイクルレシプロエンジンである。エンジンに設けられる過給機は、ウエストゲートバルブ(以下、WGV)が付設されたターボ過給機である。ここで用いられるWGVは、E−VRV(Electronic Vacuum Regulating Valve)によって能動的に且つ任意の開度に動かすことができるものとする。制御装置は、このWGVとスロットル及び点火装置を協調操作することによってエンジンが出力するトルクを制御する。エンジンの制御量としては、トルク及び効率が使用される。ここでいうトルクはより厳密には図示トルクを意味する。本明細書における効率はエンジンが潜在的に出力しうるトルクに対する実際に出力されるトルクの割合を意味する。
図1の機能ブロック図には、本実施の形態の制御装置の構成が示されている。図1において制御装置を構成している各要素は、本実施の形態の制御装置が有する種々の機能的な要素のうち、スロットル2、点火装置4及びWGV6の各操作に関係する要素のみを特別に図で表現したものである。したがって、図1は、制御装置がこれらの要素のみで構成されていることを意味するものではない。なお、各要素は、それぞれが専用のハードウェアで構成されていてもよいし、ハードウェアは共有してソフトウェアによって仮想的に構成されるものでもよい。以下、図1に示す各要素の機能を中心に本実施の形態の制御装置の構成について説明する。
本実施の形態の制御装置には、アクセルペダルの操作量や操作速度によって表されるドライバからのトルク要求が入力される。また、ECTやTRC等の車両の制御デバイスからも車両制御のためのトルク要求が入力される。以下の説明では、本発明の特徴についての理解を容易にするため、ドライバからのトルク要求とECTからのトルク要求のみが制御装置に入力されるものとする。制御装置に入力された各トルク要求の信号は、要求トルク決定部10において処理される。要求トルク決定部10は、各トルク要求に基づいてエンジンに対する要求トルク(TQrq)を決定する。要求トルクには、ドライバからのトルク要求に基づき決定されたドライバ要求トルクと、ECTからのトルク要求に基づき決定されたECT要求トルクが含まれる。以下の説明では、本発明の特徴についての理解を容易にするため、ドライバ要求トルクの信号は変化のないフラットな信号になっており、ECT要求トルクの信号は、エンジンが出力するトルクを一時的に且つ瞬間的に低下させるように矩形信号とされているものとする。
もう一つの制御量である効率の要求値は、要求効率決定部12にて決定される。要求効率決定部12は、要求トルク決定部10で決定される要求トルクに連動して要求効率(ηrq)の値を決定する。つまり、要求トルクにドライバ要求トルクのみが含まれる場合、要求効率決定部12は、要求効率をその最大値である1に決定する。しかし、要求トルクにECT要求トルクが含まれる場合は、要求効率決定部12は、ECT要求トルクの矩形信号に合わせて要求効率の値を基準値である1よりも小さい値に変化させる。より詳しくは、要求トルクを要求効率で除算した値がECT要求トルクの変化の前後で一定になるように、要求効率の値を変化させる。
本実施の形態の制御装置は、スロットル2の操作量を決定するための要素として、目標トルク算出部14、目標空気量算出部16、スロットル開度算出部18及び燃焼保障部20を備えている。一方、WGV6の操作量を決定するための要素としては、目標トルク算出部30、目標空気量算出部32及びWGV開度算出部34を備えている。両者の間の特徴的な違いは、燃焼保障部20による要求効率のガード処理の有無である。燃焼保障部20は、適正な燃焼を担保できる効率の下限値を燃焼限界ガード値として設定している。燃焼保障部20は、要求効率決定部12から入力される要求効率(ηrq)が燃焼限界ガード値よりも大きい場合には、入力された要求効率(ηrq)をそのまま燃焼保障された要求効率(ηrq1)として出力する。しかし、要求効率(ηrq)が燃焼限界ガード値以下の場合は、要求効率の下限値である燃焼限界ガード値を燃焼保障された要求効率(ηrq1)として出力する。スロットル操作用の目標トルク算出部14には、燃焼保障部20にて燃焼補償された要求効率(ηrq1)が入力される。一方、WGV操作用の目標トルク算出部30には、要求効率決定部12で決定された要求効率(ηrq)がそのまま入力される。
スロットル操作用の目標トルク算出部14は、調整後の要求効率(ηrq1)で要求トルク(TQrq)を除算することによってスロットル操作用の目標トルク(TQta)を算出する。スロットル操作用目標トルクは目標空気量算出部16に入力される。目標空気量算出部16は、トルク−空気量変換マップを用いてスロットル操作用目標トルクを空気量に変換する。トルク−空気量変換マップは、点火時期が最適点火時期(MBTとトレースノック点火時期のうち、より遅角側の点火時期)であることを前提にして、トルクと空気量とがエンジン回転数及び空燃比を含む種々のエンジン状態量をキーにして関連付けられたマップである。この変換で得られる空気量は、要求効率(ηrq)が燃焼限界ガード値よりも大きい場合にはドライバ要求トルクに対応する「基準目標空気量」となり、要求効率(ηrq)が燃焼限界ガード値以下の場合には、要求トルクの変化を実現するための「補正目標空気量」となる。目標空気量算出部16は、この変換で得られる空気量をスロットル操作用の目標空気量(KLta)として決定する。スロットル操作用目標空気量はスロットル開度算出部18に入力される。スロットル開度算出部18は、エア逆モデルを用いてスロットル操作用目標空気量を達成するための目標スロットル開度(TAt)を算出する。エア逆モデルは、スロットル2の動作に対する筒内吸入空気量の応答特性をモデル化した物理モデルの逆モデルである。制御装置は、このようにして得られた目標スロットル開度(TAt)を操作量としてスロットル2を操作する。
一方、WGV操作用の目標トルク算出部30は、調整されていないそのままの要求効率(ηrq)で要求トルク(TQrq)を除算することによってWGV操作用の目標トルク(TQwgv)を算出する。WGV操作用目標トルクは目標空気量算出部32に入力される。目標空気量算出部32は、前述のトルク−空気量変換マップを用いてWGV操作用目標トルクを空気量に変換する。この変換で得られる空気量はドライバ要求トルクに対応する「基準目標空気量」であり、WGV操作用の目標空気量(KLwgv)として決定される。WGV操作用目標空気量はWGV開度算出部34に入力される。WGV開度算出部34は、空気量に過給圧を関連付けたマップを用いてWGV操作用目標空気量を目標過給圧に変換する。そして、ターボ過給機の逆モデルを用いて目標過給圧を達成するための目標WGV開度(WGVt)を算出する。制御装置は、このようにして得られた目標WGV開度(WGVt)を操作量としてWGV6を操作する。
以上の処理と並行して、制御装置は、点火装置4の操作量を決定するための処理を実行する。推定トルク算出部22、目標効率算出部24、燃焼保障部26及び点火時期算出部28は、点火装置4の操作量である点火時期を決定するための要素である。このうちの目標効率用の燃焼保障部26は、要求効率用の燃焼保障部20と同様に、適正な燃焼を担保できる範囲内にエンジンの効率を調整するための要素である。目標効率用の燃焼保障部26は、要求効率用の燃焼保障部20のものと同値の燃焼限界ガード値を有している。
推定トルク算出部22は、現在のスロットル開度(TAact)に基づいて筒内吸入空気量を推定し、その推定筒内吸入空気量に基づいて最適点火時期のもとでの推定トルク(TQmbt)を算出する。目標効率算出部24は、要求トルク決定部10で決定された要求トルク(ηrq)の推定トルクに対する比率を点火時期制御用の目標効率(ηsa)として算出する。目標効率(ηsa)は燃焼保障部26に入力され、燃焼保障部26で調整された目標効率(ηsa1)が点火時期算出部28に入力される。このとき、燃焼保障部26は、目標効率(ηsa)が燃焼限界ガード値よりも大きい場合は、入力された目標効率(ηsa)をそのまま燃焼保障された目標効率(ηsa1)として出力する。しかし、目標効率(ηsa)が燃焼限界ガード値以下の場合は、目標効率の下限値である燃焼限界ガード値を燃焼保障された目標効率(ηsa1)として出力する。点火時期算出部28は、燃焼保障された目標効率に基づいて目標点火時期(SAt)を算出する。目標効率の値が1の場合に目標点火時期は最適点火時期に設定され、目標効率の値が1よりも小さいほど目標点火時期は最適点火時期よりも遅角される。制御装置は、このようにして得られた目標点火時期(SAt)を操作量として点火装置4を操作する。
以上のように構成される本実施の形態の制御装置によれば、過給エンジンのトルク制御において従来にない効果を得ることができる。以下では、比較制御装置と対比することによって本実施の形態の制御装置で得られるトルク制御上の効果を明らかにする。
図2の機能ブロック図には、本実施の形態の制御装置に対する比較制御装置の構成が示されている。図2に示す比較制御装置の構成は、図6に示す構成の従来の制御装置をWGV付の過給エンジンの制御装置に応用しようとした場合に、当業者であれば比較的容易に想到すると思われる構成である。図2に示す構成において、図1に示す要素と共通の機能を有する要素には、図1に示す要素と同一の符号を付している。図1と図2とを比較すれば明らかなように、本実施の形態の制御装置と比較制御装置との違いは、WGV開度算出部34で目標WGV開度(WGVt)の計算に使用する目標空気量である。比較制御装置では、目標スロットル開度の算出用と目標WGV開度の算出用とで共通の目標空気量(KLt)を用いている。スロットル2とWGV6は共に筒内吸入空気量を制御するアクチュエータであるから、比較制御装置のようにスロットル2とWGV6とで共通の目標空気量を用いることは、当業者にとっては当然の選択であると言える。しかし、本実施の形態の制御装置では、スロットル2とWGV6とで一つの目標空気量を共用するのではなく、上述のように、目標スロットル開度の算出用の目標空気量(KLta)と目標WGV開度の算出用の目標空気量(KLwgv)とを別々に決定している。
本実施の形態の制御装置によれば、要求トルクにETC要求トルクが含まれる場合、制御対象である過給エンジンは図3のチャートに示すように動作する。一方、比較制御装置によれば、制御対象である過給エンジンは図4のチャートに示すように動作する。まずは、比較制御装置により実現される過給エンジンの動作について解説し、次に、それと比較しながら本実施の形態の制御装置によって実現される過給エンジンの動作について解説する。なお、比較制御装置と本実施の形態の制御装置とで共通する事項として、要求効率決定部12からは、ECT要求トルクに対応して燃焼限界ガード値を下回る要求効率(ηrq)が出力されているものとする。この場合、要求トルクに基づいて算出される点火時期制御用の目標効率(ηsa)も燃焼限界ガード値を下回るため、点火時期の計算には燃焼保障された目標効率(ηsa1)が用いられる。その結果、比較制御装置と本実施の形態の制御装置ともに、点火時期は適正な燃焼を担保できる遅角限界にて制限されている。
比較制御装置の場合、燃焼限界ガード値によって制限された要求効率(ηrq1)を用いて空気量制御用の目標トルクが算出される。空気量制御用目標トルクは、元の要求効率(ηrq)と燃焼保障された要求効率(ηrq1)との比に応じた矩形的な変化を示す。そして、この空気量制御用目標トルクが空気量に変換され、それを共通の目標空気量として目標スロットル開度と目標WGV開度が算出される。その結果、スロットルは、空気量制御用目標トルクの波形に対応してスロットル開度が矩形的な変化を示すように操作される。同様に、WGVは、空気量制御用目標トルクの波形に対応してWGV開度が矩形的な変化を示すように操作される。このようにスロットルとWGVが操作されることで、筒内吸入空気量は一時的に低下せしめられることになる。
ところが、図4のチャートに示すように、実際の筒内吸入空気量は空気量制御用目標トルクのようには変化しない。これは、WGVの操作に対する過給圧の応答遅れ、つまり、ターボラグによる。筒内吸入空気量はスロットルを通過する空気の流量によって決まるが、このスロットル通過流量を決定するパラメータがスロットル開度と過給圧である。スロットル通過流量を変化させて筒内吸入空気量を急減させることは、若干の応答遅れがあるもののスロットル開度を絞ることで達成することができる。しかし、スロットル通過流量を変化させて筒内吸入空気量を増大させることは、ターボラグにより過給圧が不足している状況では達成することができない。このため、図4のチャートに示すように、筒内吸入空気量が一旦低下した後の立ち上がりにおいて、空気量制御用目標トルクの上昇に対して明確な応答遅れが発生してしまう。過給エンジンの最終的な発生トルクは筒内吸入空気量と点火時期とによって決まるので、筒内吸入空気量の上昇に遅れが生じる結果、発生トルクの上昇にも遅れが生じることになる。つまり、比較制御装置の構成では、要求トルクに含まれるECT要求トルクの波形を発生トルクにおいて実現することは難しい。
本実施の形態の制御装置の場合は、燃焼限界ガード値によって制限された要求効率(ηrq1)を用いてスロットル操作用の目標トルクが算出されると同時に、制限されていない要求効率(ηrq)を用いてWGV操作用の目標トルクが算出される。スロットル操作用目標トルクは、元の要求効率(ηrq1)と燃焼保障された要求効率(ηrq)との比に応じた矩形的な変化を示す。そして、このスロットル操作用目標トルクが空気量に変換され、それを目標空気量として目標スロットル開度が算出される。一方、WGV操作用目標トルクは、要求トルクに対応した要求効率(ηrq)によって要求トルクを除算して得られるので、要求トルクに含まれるドライバ要求トルクに対応したフラットな信号となる。そして、このWGV操作用目標トルクが空気量に変換され、それを目標空気量として目標WGV開度が算出される。その結果、スロットルは、スロットル操作用目標トルクの波形に対応してスロットル開度が矩形的な変化を示すように操作される。しかし、WGVは、WGV操作用目標トルクのフラットな信号に対応して一定のWGV開度になるように操作される。
図3のチャートには、本実施の形態の制御装置で実現される空気量と発生トルクの変化を実線で示し、比較制御装置で実現される空気量と発生トルクの変化を破線で示している。本実施の形態の制御装置によれば、WGVはドライバ要求トルクに対応した開度に維持されるので、ECT要求トルクが矩形状に変化している場合であっても過給圧は高い状態に保たれる。このため、ECT要求トルクの立ち上がりに対応してスロットルの開操作が行われたときには、過給圧の不足がないことから筒内吸入空気量はスロットルの開操作に応答して速やかに上昇する。つまり、本実施の形態の制御装置によれば、比較制御装置と対比することで明らかなように、要求トルクの速い変化に対応して筒内吸入空気量を精度よく制御することができる。これにより、本実施の形態の制御装置によれば、トルク不足が生じることはなく、要求トルクに含まれるECT要求トルクの波形を発生トルクにおいて略正確に実現することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図を参照して説明する。
図5は、本実施の形態の制御装置の構成が示す機能ブロック図である。図5に示す構成において、図1に示す実施の形態1の制御装置の要素と共通の機能を有する要素には、図1に示す要素と同一の符号を付している。以下、実施の形態1の制御装置との違いを中心に本実施の形態の制御装置の構成について説明する。
実施の形態1の制御装置との違いは、本実施の形態の制御装置はエンジンの制御量としてトルクのみを用いている点にある。つまり、実施の形態1の制御装置のように要求効率は用いていない。ただし、実施の形態1の制御装置では、ドライバ要求トルクとECT要求トルクとを合わせたものが要求トルクとして出力されていたが、本実施の形態の制御装置では、ドライバ要求トルクとECT要求トルクとは合わされることなく別々に出力される。図5に示す構成によれば、ドライバ要求トルク(TQrgl)はドライバ要求トルク決定部50から出力され、ECT要求トルク(TQrgh)はECT要求トルク決定部52から出力される。
本実施の形態の制御装置は、ECT要求トルク(TQrgh)を点火装置4の操作量の決定に使用し、ドライバ要求トルク(TQrgl)をスロットル2及びWGV6の各操作量の決定に使用する。まず、本実施の形態の制御装置で行われる点火装置4の操作量、すなわち、点火時期の決定のための処理について説明する。図5に示す構成によれば、ECT要求トルク(TQrgh)は、推定トルク算出部22で算出された推定トルク(TQmbt)とともに目標効率算出部24に入力される。目標効率算出部24は、ECT要求トルクの推定トルクに対する比率を点火時期制御用の目標効率(ηsa)として算出する。目標効率(ηsa)は燃焼保障部26に入力され、燃焼保障部26で燃焼保障された目標効率(ηsa1)が点火時期算出部28に入力される。点火時期算出部28は、燃焼保障された目標効率に基づいて目標点火時期(SAt)を算出する。制御装置は、このようにして得られた目標点火時期(SAt)を操作量として点火装置4を操作する。
本実施の形態の制御装置は、スロットル2及びWGV6の各操作量の決定にドライバ要求トルク(TQrgl)を使用する。ただし、実施の形態1の制御装置と同様、本実施の形態の制御装置は、目標スロットル開度の算出用の目標空気量(KLta)と目標WGV開度の算出用の目標空気量(KLwgv)とを別々に決定する。
WGV操作用の目標空気量(KLwgv)の決定は目標空気量算出部32で行われる。目標空気量算出部32には、ドライバ要求トルク決定部50で決定されたドライバ要求トルク(TQrgl)がそのまま入力される。実施の形態1においてWGV操作用目標空気量の計算に用いられるWGV操作用目標トルクは、このドライバ要求トルクと実質的に同じものである。目標空気量算出部32は、トルク−空気量変換マップを用いてドライバ要求トルクをWGV操作用の目標空気量(KLwgv)に変換する。WGV操作用の目標空気量はWGV開度算出部34に入力される。WGV開度算出部34は、WGV操作用の目標空気量に基づいて目標WGV開度(WGVt)を算出する。制御装置は、このようにして得られた目標WGV開度(WGVt)を操作量としてWGV6を操作する。
スロットル操作用の目標空気量(KLta)の決定は目標空気量算出部16で行われる。目標空気量算出部16には、燃焼保障部54からスロットル操作用目標トルク(TQta)が入力される。後述するように、燃焼保障部54はドライバ要求トルク(TQrgl)からスロットル操作用目標トルク(TQta)を生成する。目標空気量算出部16は、トルク−空気量変換マップを用いてスロットル操作用目標トルクをスロットル操作用の目標空気量(KLta)に変換する。スロットル操作用の目標空気量(KLta)はスロットル開度算出部18に入力される。スロットル開度算出部18は、エア逆モデルを用いてスロットル操作用目標空気量から目標スロットル開度(TAt)を算出する。制御装置は、このようにして得られた目標スロットル開度(TAt)を操作量としてスロットル2を操作する。
燃焼保障部54におけるスロットル操作用目標トルクの生成は次のように行われる。まず、燃焼保障部54には、目標効率算出部24から出力される目標効率(ηsa)と燃焼保障部26の燃焼限界ガード値とが情報として供給される。燃焼保障部54は、供給された目標効率と燃焼限界ガード値とを比較する。そして、目標効率が燃焼限界ガード値よりも大きい場合、つまり、燃焼保障部26にて目標効率に制限がかからない場合には、ドライバ要求トルク(TQrgl)をそのままスロットル操作用目標トルク(TQta)として出力する。しかし、目標効率が燃焼限界ガード値以下の場合、つまり、燃焼保障部26にて目標効率が燃焼限界ガード値で制限される場合には、ドライバ要求トルク(TQrgl)を目標効率と燃焼限界ガード値との比率で除算し、その計算で得られるトルクをスロットル操作用目標トルク(TQta)として出力する。このようにして計算されるスロットル操作用目標トルクは、実施の形態1において算出されるスロットル操作用目標トルクと実質的に同じものとなる。
以上のように構成される本実施の形態の制御装置によれば、制御対象である過給エンジンに対して実施の形態1の制御装置にて実現されるものと実質的に同じ動作を実現させることができる。つまり、本実施の形態の制御装置によれば、過給エンジンのトルク制御において、実施の形態1の制御装置で得られるのと同様の効果を得ることができる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上述実施の形態では、本発明をWGV付きのターボ過給機を備えたエンジンに適用しているが、WGVは過給圧を変化させるアクチュエータの一例である。可変ノズル付きのターボ過給機を備えたエンジンや、コンプレッサを駆動したり或いはコンプレッサの回転をアシストしたりする電動モータ付きの過給機を備えたエンジン等、過給圧を能動的に変化させるアクチュエータを有する過給エンジンであれば、本発明が提供する制御装置を適用することができる。
2 スロットル
4 点火装置
6 ウエストゲートバルブ
10 要求トルク決定部
12 要求効率決定部
14 スロットル操作用目標トルク算出部
16 スロットル操作用目標空気量算出部
18 スロットル開度算出部
20 要求効率用燃焼保障部
22 推定トルク算出部
24 点火時期制御用目標効率算出部
26 目標効率用燃焼保障部
28 点火時期算出部
30 WGV操作用目標トルク算出部
32 WGV操作用目標空気量算出部
34 WGV開度算出部
50 ドライバ要求トルク決定部
52 ECT要求トルク決定部
54 要求トルク用燃焼保障部

Claims (5)

  1. 過給圧を能動的に変化させるアクチュエータを有する過給機付き内燃機関のための制御装置であって、前記内燃機関に対する要求トルクに基づいたスロットルと前記アクチュエータとの協調操作によって前記内燃機関が筒内に吸入する空気量を制御する制御装置において、
    前記スロットルの操作用の目標空気量と前記アクチュエータの操作用の目標空気量とを別々に決定する目標空気量決定手段と、
    前記スロットル操作用目標空気量に従って前記スロットルの操作量を決定するスロットル操作量決定手段と、
    前記アクチュエータ操作用目標空気量に従って前記アクチュエータの操作量を決定するアクチュエータ操作量決定手段とを備え、
    前記目標空気量決定手段は、
    前記要求トルクに含まれるドライバ要求トルクを所定の変換規則に従い空気量に変換し、その変換で得られた空気量を基準となる目標空気量として算出する基準目標空気量算出手段と、
    前記要求トルクに変化があり、前記基準目標空気量のもとではその変化を実現できない場合に、その変化を実現することのできる補正目標空気量を算出する補正目標空気量算出手段と、
    前記基準目標空気量を前記アクチュエータ操作用目標空気量として決定するアクチュエータ操作用目標空気量決定手段と、
    通常は前記基準目標空気量を前記スロットル操作用目標空気量として決定し、前記基準目標空気量では前記要求トルクを実現できない場合に、前記補正目標空気量を前記スロットル操作用目標空気量として決定するスロットル操作用目標空気量決定手段とを備えることを特徴とする過給機付き内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記要求トルクに変化があった場合、その変化を点火時期の変更によって実現するように許容調整範囲内にて点火時期を調整する点火時期調整手段をさらに備え、
    前記補正目標空気量算出手段は、前記許容調整範囲内での点火時期の調整では前記要求トルクの変化に対して実現トルクの変化量が不足する場合に、不足するトルク変化量を筒内吸入空気量の調整にて補償するように前記補正目標空気量を算出することを特徴とする請求項1に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  3. 前記点火時期調整手段は、
    最適点火時期のもとで実現される推定トルクを現在のスロットル開度に基づいて算出する推定トルク算出手段と、
    前記推定トルクに対する前記要求トルクの比を目標効率として算出する目標効率算出手段と、
    前記目標効率が前記許容調整範囲に対応する範囲内にある場合には前記目標効率に従って点火時期を決定し、前記目標効率が前記許容調整範囲に対応する範囲外にある場合には、前記許容調整範囲の限界値に対応する限界効率に従って点火時期を決定する点火時期決定手段とを備えることを特徴とする請求項2に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  4. 前記補正目標空気量算出手段は、前記要求トルクを前記限界効率で除算して得られるトルクを前記変換規則に従い空気量に変換し、その変換で得られた空気量を前記補正目標空気量として算出することを特徴とする請求項3に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  5. 前記補正目標空気量算出手段は、前記ドライバ要求トルクを前記目標効率と前記限界効率との比率で除算して得られるトルクを前記変換規則に従い空気量に変換し、その変換で得られた空気量を前記補正目標空気量として算出することを特徴とする請求項3に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
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