JP5471452B2 - 転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法 - Google Patents

転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法 Download PDF

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この発明の対象となる転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、転がり軸受ユニットを構成する静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する外力等の状態量を測定する為に利用する。更に、この求めた状態量を、自動車等の車両の走行安定性確保を図る為に利用する。本発明は、この様な転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造コストを低減する事を意図したものである。
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えばアンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行う為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、特殊なエンコーダを使用して、転がり軸受ユニットに加わる荷重の大きさを測定する発明が記載されている。図1は、上記特許文献1に記載された構造と同じ荷重の測定原理を採用している、転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関する従来構造の1例を示している。この従来構造は、使用時にも回転しない静止側軌道輪である外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転する、回転側軌道輪であるハブ2を、複数個の転動体3、3を介して、回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。尚、図示の例では、これら各転動体3、3として玉を使用しているが、重量が嵩む自動車用の軸受ユニットの場合には、玉に代えて円すいころを使用する場合もある。
又、上記ハブ2の軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図1の右側。反対に、車両の幅方向外側となる、図1の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書全体で同じ。)には、円筒状のエンコーダ4を、上記ハブ2と同心に支持固定している。このエンコーダ4は、円環状の芯金5と、この芯金5の外周面に添着固定した、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体6とから成る。被検出面である、このエンコーダ本体6の外周面の軸方向内半部には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界は、軸方向中央部が円周方向に関して最も突出した、「く」字形となっている。
又、上記外輪1の軸方向内端開口を塞ぐ、金属板製で有底円筒状のカバー7の内側に、合成樹脂製のセンサホルダ8を介して1対のセンサ9a、9bを支持固定している。そして、この状態で、これら両センサ9a、9bの検出部を、上記エンコーダ4の被検出面の軸方向両半部に、それぞれ1つずつ近接対向させている。尚、上記両センサ9a、9bの検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。
上述の様に構成する転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合、外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用する事により、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位すると、これに伴って、センサ情報である、上記両センサ9a、9bの出力信号同士の間に存在する位相差比(=位相差/1周期)が変化する。この位相差比は、状態量の一種である、上記アキシアル荷重の作用方向及び大きさ(上記相対変位の方向及び大きさ)に見合った値をとる。従って、この位相差比に基づいて、上記アキシアル荷重の作用方向及び大きさ(上記相対変位の方向及び大きさ)を求める事ができる。
尚、これらを求める処理は、図示しない演算器により行う。この為、この演算器のメモリ中には、予め解析計算や実験により求めておいた、上記位相差比と上記アキシアル荷重(相対変位)との関係(零点及びゲイン)を記録しておく。ここで、この関係を実験により求める場合には、例えば特許文献5に記載された方法を採用できる。この特許文献5に記載された方法を実施する場合には、先ず、上記転がり軸受ユニットを組み立てると共に、この転がり軸受ユニットに上記エンコーダ4及び1対のセンサ9a、9bを組み付ける。その後、上記ハブ2を回転させつつ、このハブ2と上記外輪1との間に、荷重負荷装置により既知のアキシアル荷重を加えて、上記両センサ9a、9bの出力信号の位相差比を測定する事に基づき、これらアキシアル荷重と位相差比との関係を求める。
尚、上述した従来構造の場合には、エンコーダを永久磁石製とすると共に、このエンコーダの被検出面にN極とS極とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用している。これに対し、エンコーダを単なる磁性材製とすると共に、このエンコーダの被検出面に、凸部、舌片、或は柱部等の充実部と、凹部、切り欠き、或は透孔等の除肉部とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、1対のセンサ側に永久磁石を組み込む。又、エンコーダを円輪状に構成すると共に、このエンコーダの軸方向側面を被検出面とし、この被検出面に1対のセンサの検出部を、径方向にずらせた状態で対向させれば、上記外輪1と上記ハブ2とのラジアル方向に関する変位や、これら外輪1とハブ2との間に加わるラジアル荷重を求める事もできる。又、上述した従来構造の場合には、エンコーダの被検出面にその検出部を対向させるセンサの数を、2個としている。これに対し、図示は省略するが、特許文献2〜4には、当該センサの数を3個以上とする事で、多方向の変位や外力を求められる構造が記載されている。
ところで、上述の図1に示した従来構造の場合、図2に例示する様な位相差比とアキシアル荷重との関係は、同種の製品(転がり軸受ユニットの状態量測定装置)同士の間で互いに一致している事が好ましい。一致していれば、これら各製品毎に上記関係を求める必要がなくなり(予め求めておいた関係をこれら各製品で共通使用する事ができ)、その分だけ生産効率を高められる為である。ところが、実際には、同種の製品同士の間でも、製造誤差によって、上記関係が微妙に異なる可能性がある。
即ち、図2に示した関係に関する零点及びゲインのうちの、零点(アキシアル荷重が0である場合の位相差比の値)は、無負荷状態での、エンコーダ4の被検出面と1対のセンサ9a、9bの検出部とのアキシアル方向の位置関係によって変化する。例えば、この位置関係が所望通りになっている場合に、図3に実線Aで示す関係が得られる構造に関して、寸法誤差や組み付け誤差の影響で、上記位置関係が所望通りにならなかった場合には、同図に破線B1や鎖線C1で示す様な関係、即ち、上記実線Aの関係に対して零点がずれた関係が得られる。又、図2に示した関係に関する零点及びゲインのうちの、ゲイン(アキシアル荷重に対する位相差比の変化率)は、転がり軸受ユニットを構成する各転動体に付与されている予圧の値によって変化する。この理由は、この予圧の値が大きくなる程、上記転がり軸受ユニットの剛性が高くなり、この結果、外力に対する、上記外輪1と上記ハブ2との相対変位量の変化率が小さくなって、上記位相差比の変化率も小さくなる為である。例えば、上記予圧が所定値である場合に、図4に実線Aで示す関係が得られる構造に関して、製造時のばらつきにより、上記予圧が所定値よりも大きくなった場合には、同図に破線B2で示す様な関係、即ち、上記実線Aの関係に対してゲインが小さくなった関係が得られる。反対に、上記予圧が所定値よりも小さくなった場合には、同図に鎖線C2で示す様な関係、即ち、上記実線Aの関係に対してゲインが大きくなった関係が得られる。この様に、上記零点及びゲインは、同種の製品同士の間でも、製造誤差によって微妙に異なる可能性がある。
従って、以上の点を考慮すると、総ての製品に関するアキシアル荷重の算出精度を良好にする為には、演算器のメモリ中に記録する零点及びゲインとして、予め求めておいたものを共通使用する製造方法を採用するよりも、各製品毎に求めたものを使用する製造方法を採用する方が、好ましいと言える。但し、後者の製造方法では、各製品毎に零点及びゲインを求める必要がある為、前者の製造方法に比べて、生産効率が大幅に低下すると言った問題がある。
本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法は、上述の様な事情に鑑み、製造する各製品に関する状態量の算出精度と、これら各製品の生産効率とを、両立して良好にできる製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明の製造方法の対象となる、転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、複数個の転動体を介してこの静止側軌道輪と同心に支持され、使用時に回転する回転側軌道輪とを備える。この様な転がり軸受ユニットは、車両の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為、この懸架装置に上記静止側軌道輪を結合固定すると共に、上記車輪を上記回転側軌道輪に支持固定した状態で使用する。
又、上記状態量測定装置は、上記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方の状態量を求めるものである。この様な状態量測定装置は、上記静止側軌道輪に支持固定されて、上記状態量の変化に伴って出力信号を変化させるセンサと、このセンサの出力信号に関する情報であるセンサ情報に基づいて上記状態量を算出する演算器とを備える。
この様な転がり軸受ユニットの状態量測定装置を製造する為に、本発明の製造方法の場合には、上記演算器が上記センサ情報に基づいて上記状態量を算出する際に使用する、これらセンサ情報と状態量との関係に関する零点及びゲインのうちの、零点を、上記転がり軸受ユニットを組み立てると共に上記静止側軌道輪に上記センサを支持固定した後に取得した、上記センサ情報に基づいて求める。これと共に、この求めた零点と、上記転がり軸受ユニットの軸受名番とこの転がり軸受ユニットを組み付ける車両の諸元とを基準として区分けされたこの転がり軸受ユニットの種類とこの転がり軸受ユニットの予圧の値とに応じて予め用意して(求めて)おいた上記ゲインとを、それぞれ上記演算器のメモリ中に記録する。
尚、本発明を実施する場合に、上記零点と上記ゲインとは、それぞれ解析計算や実験により求める事ができる。例えば、上記零点は、上記転がり軸受ユニットの無負荷状態に於ける、上記センサ情報の事である。この為、上記零点は、上記センサを組み付けた上記転がり軸受ユニットの無負荷状態で、上記静止側軌道輪に対して上記回転側軌道輪を回転させつつ、上記センサ情報を取得する事に基づいて容易に求められる。又、上記ゲインは、例えば、上記転がり軸受ユニットの予圧の値や使用される車両諸元等から、解析計算や実験により得たゲインマップを利用して求められる(例えば特許文献7参照)。或は、前述の特許文献5に記載された方法により求められる。上記ゲインをこの方法により求める場合には、先ず、上記転がり軸受ユニットを組み立てると共に、この転がり軸受ユニットに上記センサを組み付ける。その後、上記静止側軌道輪に対して上記回転側軌道輪を回転させつつ、これら両軌道輪同士の間に、荷重負荷装置により既知の荷重を加えて、上記センサ情報を測定する事に基づき、これら荷重とセンサ情報との関係を求める。この様にして求めた関係は、上記ゲインだけでなく、上記零点をも含む情報であるが、この零点を変数として取り扱えば、ゲインのみの測定結果として利用できる。
又、上述の様な本発明を実施する場合に、好ましくは、請求項2〜3に記載した発明の構成を採用する。
このうちの請求項2に記載した発明の構成を採用する場合には、転がり軸受ユニットを組み立てると共に静止側軌道輪にセンサを支持固定した後に実施する、このセンサの出力確認検査(出力パルスが正常に発生するか否かを確認する検査)の際にセンサ情報を取得し、このセンサ情報に基づいて零点を求める。
又、請求項3に記載した発明の構成を採用する場合には、静止側軌道輪にセンサを支持固定した転がり軸受ユニットを車両に組み付けた状態で、この車両を直進走行させながら、又は、車輪(上記転がり軸受ユニット)に車重を加えつつ、この車輪を空転させながら{例えば、上記車両の製造工程に於ける、完成車検査時に、走行速度、スピードメータ、制動装置等の検査を行うべく、上記車輪をローラの上に載せた状態で、上記車両を静止させたまま、この車輪をこの車両側(エンジン若しくは電動モータ)の駆動力又は上記ローラの駆動力によって回転させながら}、センサ情報を取得し、このセンサ情報に基づいて零点を求める。
又、上述の請求項1〜3に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項4に記載した発明の構成を採用する。
この請求項4に記載した発明の構成の場合には、予め用意しておくゲインとして、線形化したものを採用する。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法によれば、それぞれが同じ種類の転がり軸受ユニットを備え、且つ、この転がり軸受ユニットの予圧を所定値に管理された、複数の製品(転がり軸受ユニットの状態量測定装置)を製造する場合に、これら各製品に関する状態量の算出精度と、これら各製品の生産効率とを、両立して良好にできる。
即ち、演算器がセンサ情報に基づいて状態量を算出する際に使用する、これらセンサ情報と状態量との関係に関する零点及びゲインのうちの、零点は、センサを組み付けた転がり軸受ユニットの無負荷状態での、このセンサの検出部と被検出部(例えば回転側軌道輪に支持固定したエンコーダの被検出面)との位置関係によって変化する。これに対し、本発明の製造方法の場合には、上記各製品毎に、上記位置関係を考慮した零点を求め、この求めた零点を演算器のメモリ中に記録する。又、上記ゲインは、転がり軸受ユニットの種類によって変化するだけでなく、この転がり軸受ユニットの予圧の値によっても変化する。これに対し、本発明の製造方法の場合には、予め、上記各製品を構成する転がり軸受ユニットの種類と、この転がり軸受ユニットの予圧の値とに応じた、これら各製品に共通のゲインを用意して(求めて)おく。そして、この様に用意した共通のゲインを、上記各製品を構成する演算器のメモリ中に記録する。従って、これら各製品を構成する演算器のメモリ中に記録した零点及びゲインは、これら各製品に関してそれぞれ適切なものとなる。この結果、これら各製品に関する状態量の算出精度を良好にできる。
又、本発明の製造方法の場合、上記零点は、上記各製品毎に求める必要があるが、上記ゲインは、これら各製品毎に求める必要はなく、これら各製品同士で共通のもの(予め用意しておいたもの)を使用できる。この為、本発明の製造方法によれば、例えば前記特許文献5に記載された方法に基づく実験により、上記各製品毎に零点及びゲインを測定する従来の製造方法と比較して、これら各製品の生産効率を良好にできる。この結果、これら各製品の製造コストを低減できる。
又、請求項2に記載した発明の構成を採用すれば、センサの出力確認検査を実施するついでに零点を求められる為、上記各製品の生産効率をより高める事ができる。
又、請求項3に記載した発明の構成を採用すれば、上記各製品を車両に組み付ける以前の段階で零点を求める必要がない。更には、上記各製品を車両に組み付けた後、この車両を直進走行させながら、又は、車輪に車重を加えつつ、この車輪を空転させながら、零点を求める為、この求めた零点をそのまま演算器のメモリ中に記録できる。従って、作業者が零点を求めて演算器のメモリ中に記録する作業を省略でき、その分だけ上記各製品の生産効率をより高める事ができる。更には、これら各製品を車両に組み付ける際にも、演算器のメモリ中に零点を記録する作業を行う必要がない為、車両生産時の作業効率を向上させる事ができ、低コスト化を図れる。
又、本発明の場合、演算器のメモリ中に記録する零点が実際の値からずれていると、これに起因して、この演算器が算出する状態量も実際の値からずれたものとなる。但し、請求項4に記載した発明の構成を採用すれば、上述の様に実際の値からずれて算出された状態量を、実際の値に近づける処理が容易になる。
本発明の製造方法の対象となる転がり軸受ユニットの状態量測定装置の1例を示す断面図。 1対のセンサの出力信号同士の間の位相差比(センサ情報)と、外輪とハブとの間に作用するアキシアル荷重(状態量)との関係(零点及びゲイン)を表す線図。 1対のセンサの検出部とエンコーダの被検出面とのアキシアル方向に関する位置関係が、上記線図の零点に影響を及ぼす事を説明する為の図。 転がり軸受ユニットの予圧の値が、上記線図のゲインに影響を及ぼす事を説明する為の図。 転がり軸受ユニットに関する初期隙間と完成後の隙間との関係を表すグラフ。 零点及びゲインが正確である場合の、(A)は位相差比と荷重との関係を表す線図、(B)は実荷重と検出荷重との関係を表す線図。 零点が不正確で且つゲインが正確である場合の、図6と同様の図。 ゲインを線形化し、且つ、零点が正確である場合の、図6と同様の図。 ゲインを線形化し、且つ、零点が不正確である場合の、図6と同様の図。
本発明に関する参考例
本発明に関する参考例に就いて、前述した図1〜4に加えて、図5を参照しつつ説明する。本参考例は、それぞれが同じ種類(同じ軸受名番)の転がり軸受ユニットを備えた多数の製品(図1に示した転がり軸受ユニットの状態量測定装置)を製造する場合の製造方法に関する。前述した様に、転がり軸受ユニットの状態量測定装置を構成する演算器が、1対のセンサ9a、9bの出力信号同士の間の位相差比に基づいて、外輪1とハブ2との間に作用するアキシアル荷重を算出する際に使用する関係(図2に例示する様な関係)に関する零点及びゲインのうちの、ゲインは、上記転がり軸受ユニットの種類によっても変化するし、又、この転がり軸受ユニットの予圧の値によっても、図4に例示する様に変化する。そこで、本参考例の場合には、上記多数の製品に関して共通のゲインを使用できる様にする為、これら各製品を構成する、互いに同じ種類の転がり軸受ユニットを組み立てる際に、これら各転がり軸受ユニットの予圧の値を、高精度に一致させる(十分に狭い一定の範囲内に収める)管理を行う。尚、上記共通のゲインは、予め、上記各製品を構成する転がり軸受ユニットの種類と、上記予圧の値(上記十分に狭い一定の範囲内の中央値)とを考慮して、例えば前述した何れかの方法により求めて、用意しておく。
尚、上記各転がり軸受ユニットの予圧の値を高精度に一致させる為の予圧管理方法は、従来から各種知られている。例えば、上述の様な予圧を付与した転がり軸受ユニットの場合、特許文献6に記載されている様に、この予圧の値を一定の範囲内に収める為に、この予圧の値を決定する構成部品である、外輪1、ハブ2、各転動体3、3の選択組み合わせ(マッチング)を行う事が知られている。この様な選択組み合わせを行う際に、上記各構成部品(外輪1、ハブ2、各転動体3、3)の寸法に基づき、初期隙間を算出しておけば、図5に示す様な、初期隙間と完成後の隙間との関係から、上記転がり軸受ユニットに関する予圧隙間を推定できる。図示の例では、上記ハブ2の内端部に形成するかしめ部10の押圧力に基づいて上記予圧を付与するが、この押圧力を管理する事に基づいて、この予圧の値を、上記選択組み合わせに基づいて予測した、一定の範囲内に収める事ができる。この様にして行う予圧管理方法に就いては、例えば特許文献7により詳しい説明が記載されており、又、本発明を実施する場合に採用する予圧管理方法に就いては特に限定されない為、これ以上の詳しい説明は省略する。
又、本参考例の場合、上述の様に各製品を構成する転がり軸受ユニットを組み立てたならば、次いで、図1に示す様に、この転がり軸受ユニットにエンコーダ4及び1対のセンサ9a、9bを組み付ける。そして、この状態で、これら両センサ9a、9bの出力確認検査を行う。尚、この出力確認検査は、本発明の対象となる転がり軸受ユニットの状態量測定装置に限らず、センサを備えた各種装置に就いて、従来から一般的に行われている出荷前検査である。この様な出力確認検査は、上記ハブ2を回転させ、上記両センサ9a、9bの出力信号が正常に発生しているか否かを確認する事により行う。但し、本参考例の場合には、この様な出力確認検査の際に、上記各製品毎の零点を求める。即ち、前述した様に、前記零点及びゲインのうちの、零点は、上記転がり軸受ユニットの無負荷状態での、上記エンコーダ4の被検出面と上記両センサ9a、9bの検出部とのアキシアル方向の位置関係によって、図3に例示する様に変化する。一方、この位置関係は、上記各製品の構成部品の寸法誤差や組み付け誤差によって、所望通りにならない可能性がある。従って、上記零点も、上記各製品毎に異なる可能性がある。そこで、本参考例の場合には、上記出力検査の際に、これら各製品毎の零点を求める。この零点は、上記出力確認検査時に於ける(上記転がり軸受ユニットの無負荷状態に於ける)、上記両センサ9a、9bの出力信号同士の間の位相差比として、容易に求められる。
又、本参考例の場合には、上記各製品毎に、上述の様に各製品毎に求めた零点と、前述の様に予め用意しておいた各製品に共通のゲインとを、これら各製品を構成する演算器のメモリ中に記録する。尚、これら各製品が、上記転がり軸受ユニットと上記演算器とを互いに関連付けて取り扱い、双方をまとめて出荷する(例えば、上記転がり軸受ユニットに装着したカバー7内に上記演算器が設置されている)ものである場合には、出荷前に、上記零点及びゲインを、この演算器のメモリ中に直接記録する。これに対し、上記各製品が、上記転がり軸受ユニットと上記演算器とを、互いに関連付けて取り扱う事なく別々に出荷した後、車両に組み付けた状態で互いに組み合わせて使用する(例えば、上記演算器を、車体側に設置する制御コントロールユニットに組み込む)ものである場合には、上記零点及びゲインを、上記転がり軸受ユニットに付与(例えば、バーコードや二次元バーコードとして表示、或は、貼り付けたICタグに記録)した状態で出荷する。そして、車両への組み付け時に、上記転がり軸受ユニットに付与した零点及びゲインを、上記演算器のメモリ中に記録する。
上述した様な本参考例の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法によれば、上述の様な多数の製品を製造する場合に、これら各製品に関するアキシアル荷重の算出精度と、これら各製品の生産効率とを、両立して良好にできる。即ち、上述した様な本参考例の製造方法によれば、上記各製品を構成する演算器のメモリ中に、それぞれこれら各製品に関して適切な零点及びゲインを記録する事ができる。この為、これら各製品に関するアキシアル荷重の算出精度を良好にできる。又、上述した本参考例の製造方法によれば、上記零点は、上記各製品毎に求める必要があるが、上記ゲインは、これら各製品毎に求める必要はなく、これら各製品同士で共通のもの(予め用意しておいたもの)を使用できる。更に、これら各製品毎に上記零点を求める作業は、これら各製品に関する、1対のセンサ9a、9bの出力確認検査の際に行える為、面倒なく、しかも短時間で完了できる。従って、本参考例の製造方法によれば、例えば前記特許文献5に記載された方法に基づく実験により、上記各製品毎に零点及びゲインを測定する従来の製造方法と比較して、これら各製品の生産効率を良好にできる。この結果、これら各製品の製造コストを低減できる。
尚、本発明を実施する場合には、上述した参考例の様に、転がり軸受ユニットを車両に組み付ける前の状態を基準にして零点を設定しても良いが、この転がり軸受ユニットを車両に組み付けた状態、即ち、この転がり軸受ユニットに車重が掛かっている状態を基準にして零点を設定する方が好ましい。車重が掛かっている状態を基準にして零点を設定すれば、車両の直進走行状態での位相差比を、零点とほぼ一致させる事ができる為である。ここで、ほぼと言っている意味は、転がり軸受ユニットを車両に組み付けた状態では、トー角、キャンバ角、キャスタ角等の影響を受ける為である。車重が掛かっている状態を基準にして零点を設定する場合には、予め、車重が掛かっていない状態での位相差比と、掛かっている状態での位相差比との関係を、解析計算や実験で求めておき、この関係を利用して、センサの出力確認検査時に(車重が掛かっていない状態で)求めた零点から、車重が掛かっている状態での零点を求めれば良い。尚、車重が掛かっている状態と掛かっていない状態とで位相差比が異なる理由は、車重が掛かっている状態では、上記転がり軸受ユニットに対し、タイヤの接地中心から車重に見合った大きさの上下方向荷重が入力されるが、このタイヤの接地中心は、上記転がり軸受ユニットの軸受中心に対して軸方向にオフセットしている為、このオフセット分のモーメントが上記転がり軸受ユニットに作用し、この結果、外輪とハブとが傾いて上記位相差比が変化する為である。
又、上述した参考例の様に、転がり軸受ユニットの軸受名番毎にゲインを求める様にしても良いが、この軸受名番が同じでも、この転がり軸受ユニットを組み付ける車両の諸元(上記オフセットの値や車両重量等)が異なる場合には、上記軸受名番及びこの車両の諸元毎に、ゲインを求めるのが好ましい。即ち、ゲインを共通にして製造する多数の製品は、上記軸受名番と上記車両諸元とが同じである事が好ましい。
[実施の形態の第1例
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜2を参照しつつ説明する。本例は、それぞれが同じ種類の(軸受名番及び組み付ける車両の諸元が同じ)転がり軸受ユニットを備えた多数の製品(図1に示した転がり軸受ユニットの状態量測定装置)を製造する場合の製造方法に関する。本例の場合も、これら多数の製品に関して共通のゲイン(図2に例示する関係に関するゲイン)を使用できる様にする為、これら各製品を構成する、互いに同じ種類の転がり軸受ユニットを組み立てる際に、これら各転がり軸受ユニットの予圧の値を、高精度に一致させる(十分に狭い一定の範囲内に収める)管理を行う。尚、上記共通のゲインは、予め、上記各製品を構成する転がり軸受ユニットの種類と、上記予圧の値(上記十分に狭い一定の範囲内の中央値)とを考慮して、解析計算や、前記特許文献5に記載された方法に基づく実験により求めて、用意しておく。
又、本例の場合、上述の様に各製品を構成する転がり軸受ユニットを組み立てたならば、次いで、図1に示す様に、この転がり軸受ユニットにエンコーダ4及び1対のセンサ9a、9bを組み付ける。これと共に、図示しない演算器のメモリ中に、予め用意しておいた上記共通のゲインを記録して(或は、このゲインを上記転がり軸受ユニットに付与して)、上記各製品を出荷する。尚、本例の場合には、これら各製品を出荷する前に、上記両センサ9a、9bの出力確認検査を行うにしても、これら各製品毎の零点(図2に例示する様な関係に関する零点)を求める作業は行わない。その代わりに、本例の場合には、上記各製品の出荷後、これら各製品を車両に組み付けた後(必要に応じて上記転がり軸受ユニットに付与したゲインを上記演算器のメモリ中に記録した後)の、この車両の直進走行状態で、上記各製品毎の零点を求める。具体的には、この車両に搭載された、操舵角センサ、加速度センサ、Gセンサ、ヨーレートセンサ等のうちから選択される少なくとも1つのセンサの信号に基づいて直進走行状態を判別し、この直進走行状態に於ける、上記両センサ9a、9bの出力信号同士の間の位相差比を、零点として取得する。そして、この零点を、上記演算器のメモリ中に記録する。尚、本例の場合、この様にして零点を取得し、且つ、取得した零点を演算器のメモリ中に記録する作業は、上記各製品に自動的に実行させる。又、この零点がこの演算器のメモリ中に記録されるまでの間は、この演算器によるアキシアル荷重の算出結果を車両の走行安定制御に使用しない様にするのが好ましい。この為に、上記零点が上記演算器のメモリ中に記録されるまでの間は、上記演算器によるアキシアル荷重の算出結果を、上記零点の計算中である事を示すフラグを付けて出力する。
上述の様な本例の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合には、上記各製品を車両に組み付ける以前の段階で零点を求める必要がない。更には、上記各製品を車両に組み付けた後、この車両を直進走行させている状態で零点を求める為、この求めた零点をそのまま演算器のメモリ中に記録できる。従って、作業者が零点を求めて演算器のメモリ中に記録する作業を省略でき、その分だけ上記各製品の生産効率をより高める事ができる。更には、これら各製品を車両に組み付ける際にも、演算器のメモリ中に零点を記録する作業を行う必要がない為、車両生産時の作業効率を向上させる事ができ、低コスト化を図れる。その他の構成及び作用は、上述した参考例の場合と同様である。
[実施の形態の第2例
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図1を参照しつつ説明する。上述した実施の形態の第1例の場合には、転がり軸受ユニットに車重が掛かっている状態を基準にして零点を設定できると言う利点がある。しかしながら、実際に車両を直進走行させなければ零点の設定を行えない為、それまでの間は、演算器が算出した荷重を車両の走行安定制御に好ましく利用できないと言った事情がある。この様な事情によって、出荷後の車両の安定走行が阻害される事は全くないが、好ましくは、実際に車両を直進走行させる前の段階、即ち、車両の製造工程(出荷前の検査工程を含む)で零点の設定を行える様にするのが好ましい。この様な事情に鑑みて、本例の場合には、車両の製造工程に於ける、完成車検査時に、転がり軸受ユニットに車重が掛かっている状態を基準にして上記零点の設定を行う。即ち、上記完成車検査時に、上記車両の走行速度、スピードメータ、制動装置等の検査を行うべく、この車両の車輪をローラの上に載せた状態で、この車両を静止させたまま、上記車輪をこの車両側(エンジン若しくは電動モータ)の駆動力又は上記ローラの駆動力によって回転(空転)させる。そして、この状態(転がり軸受ユニットにアキシアル荷重が作用していない状態)に於ける、1対のセンサ9a、9bの出力信号同士の間の位相差比を、零点として取得する。そして、この零点を、図示しない演算器のメモリ中に記録する。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
尚、本発明の製造方法の対象となる転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関して、演算器が位相差比に基づいて荷重を算出する際に使用する、これら位相差比と荷重との関係(マップ)は、例えば図6の(A)に示す様に、ゲインが正確であり、且つ、零点が正確(ここでは、位相差比が0)であれば、上記演算器はこの関係を用いて正確な荷重を算出する事ができる。即ち、同図の(B)に示す様に、実荷重(実際に作用している荷重)と検出荷重(上記演算器が算出した荷重)とが等しくなる。ところが、上記ゲインは非線形性を有する為、例えば図7の(A)に示す様に、ゲインが正確でも、零点が正確でない(ここでは、位相差比が0からずれている)と、高荷重領域(車両の走行安定制御では重要な領域)で、上記演算器による荷重の算出結果の誤差が大きくなる。即ち、同図の(B)に示す様に、実荷重に対する検出荷重のずれが、低荷重領域で比較的小さく生じ、高荷重領域で比較的大きく生じる。従って、上記演算器による荷重の算出誤差を大きくしない為には、上述した実施の形態の第1〜2例及び参考例の様に、製造する各製品(転がり軸受ユニットの状態量測定装置)毎に正確な零点を求めて、これを上記演算器のメモリ中に記録するのが良い。
尚、例えば図8の(A)に示す様に、上記位相差比と荷重との関係に関するゲインを線形化(直線化)すると、この線形化に起因して、同図の(B)に示す様に、検出荷重のずれが生じる。但し、この検出荷重のずれは、全荷重領域に於いて、上記図7の(B)に示した高荷重領域での検出荷重のずれに比べて、十分に小さい。しかも、例えば図9の(A)に示す様に、零点がどんなに不正確になっても(ここでは、位相差比が0の点からずれても)、同図の(B)に示す様に、検出荷重のずれは、全荷重領域で等しく(δに)なる。即ち、上記図7の(B)に示した様に、低荷重領域と高荷重領域とで検出荷重のずれに差が生じる事はない。この為、上記ずれ量δを測定(例えば、前述した実施の形態の第1例の直進走行状態での零点取得方法や、上述した実施の形態の第2例の車輪の空転状態での零点取得方法と同様の方法で、これら直進走行状態や車輪の空転状態での荷重のずれ量δを測定)しておけば、上述の様に演算器のメモリ中に各製品毎に求めた正確な零点を記録する事なく(適当な零点が設定された状態で)、上記荷重を比較的精度良く求められる。即ち、この場合には、上記演算器により算出した荷重を、コントローラ側で上記ずれ量δだけオフセットさせる補正を行えば、上記荷重を比較的精度良く求められる(上述した実施の形態の第1〜2例及び参考例の様に、上記演算器のメモリ中に正確な零点を記録した状態で、この演算器により荷重を算出した場合と、同じ荷重の検出結果を得られる)。何れにしても、この様にして荷重を求めれば、上記演算器のメモリ中に正確な零点を記録する必要がなくなる為、この演算器や上記コントローラのソフトや制御を簡略化できる。
又、請求項4に記載した発明の様に、上述した実施の形態の第1〜2例及び参考例を実施する場合に、演算器のメモリ中に記録するゲインを線形化すれば、各製品毎に求めた零点が実際の値からずれてしまった様な場合でも、上記演算器が算出した荷重を、上述の様にコントローラ側で精度の良い値に補正する事ができる。特に、上述した実施の形態の第2例を実施する場合に関しては、車両の出荷前に、上記零点や上記ずれ量δの設定を自動的に行える為、車両組立時の工数削減だけでなく、新規設備(上記零点や上記ずれ量δに関する読取装置、同じく上記コントローラへの書き込み装置、検査装置等)を不要にできる。従って、各製品の製造及び車両への組み付けを、より効率的に行えて、更なる低コスト化を図れる。
1 外輪
2 内輪
3 転動体
4 エンコーダ
5 芯金
6 エンコーダ本体
7 カバー
8 センサホルダ
9a、9b センサ
10 かしめ部
特開2006−317420号公報 特開2006−322928号公報 特開2007−93580号公報 特開2008−64731号公報 特開2007−194673号公報 特開2002−263969号公報 特開2008−298564号公報

Claims (4)

  1. 使用時にも回転しない静止側軌道輪と、複数個の転動体を介してこの静止側軌道輪と同心に支持され、使用時に回転する回転側軌道輪とを備えた転がり軸受ユニットと、
    これら両軌道輪同士の間の相対変位とこれら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの少なくとも一方の状態量を求める状態量測定装置とを備え、
    上記転がり軸受ユニットは、車両の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為、この懸架装置に上記静止側軌道輪を結合固定すると共に、上記車輪を上記回転側軌道輪に支持固定した状態で使用するものであり、
    上記状態量測定装置は、上記静止側軌道輪に支持固定されて、上記状態量の変化に伴って出力信号を変化させるセンサと、このセンサの出力信号に関する情報であるセンサ情報に基づいて上記状態量を算出する演算器とを備えたものである
    転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法であって、
    この演算器が上記センサ情報に基づいて上記状態量を算出する際に使用する、これらセンサ情報と状態量との関係に関する零点及びゲインのうちの、零点を、上記転がり軸受ユニットを組み立てると共に上記静止側軌道輪に上記センサを支持固定した後に取得した、上記センサ情報に基づいて求めると共に、この求めた零点と、上記転がり軸受ユニットの軸受名番とこの転がり軸受ユニットを組み付ける車両の諸元とを基準として区分けされたこの転がり軸受ユニットの種類とこの転がり軸受ユニットの予圧の値とに応じて予め用意しておいた上記ゲインとを、それぞれ上記演算器のメモリ中に記録する、
    転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法。
  2. 転がり軸受ユニットを組み立てると共に静止側軌道輪にセンサを支持固定した後に実施する、このセンサの出力検査の際にセンサ情報を取得し、このセンサ情報に基づいて零点を求める、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法。
  3. 静止側軌道輪にセンサを支持固定した転がり軸受ユニットを車両に組み付けた状態で、この車両を直進走行させながら、又は、車輪に車重を加えつつ、この車輪を空転させながら、センサ情報を取得し、このセンサ情報に基づいて零点を求める、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法。
  4. 予め用意しておくゲインとして、線形化したものを採用する、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの状態量測定装置の製造方法。
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