JP5470047B2 - 抗ウイルス組成物及び使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、免疫、及び、抗ウイルス剤に関し、抗ウイルス成分としてカラゲナン(carrageenan)を含む医薬組成物、及び、前記医薬組成物のライノウイルス感染症(rhinovirus infection)の治療又は予防的使用に関する。
ピコルナウイルス(Picornavirus)は、人間及び動物における深刻は疾病の多くにかかわる小さいリボ核酸含有ウイルス科を代表する。ピコルナウイルスは、4つの属を含む。それは、エンテロウイルス属(enteroviruses)、ライノウイルス属(rhinoviruses)、カルディオウイルス属(cardioviruses)、及び、アフトウイルス属(aphtoviruses)である。
ヒトライノウイルスは、100以上のセロタイプ(serotype)からなり、風邪の原因物質でもある。そのセロタイプが多いがゆえに、ワクチンの開発が問題となる。したがって、その治療には抗ウイルス剤の使用がベストであり得る。ライノウイルスは、4つのウイルスたんぱく質、VP1,VP2、VP3、及び、VP4からなる周囲カプシドで構成されている。たんぱく質VP1,VP2,及び、VP3は、60個の繰り返しプロタメリック(protameric)正二十面体ユニットを構成している。これらは、ライノウイルスに関連する抗原多様性の原因となるものと考えられている。
ライノウイルス(HRV)感染症は、発熱、咳、及び、鼻腔内うっ血といった症状を伴う風邪を引き起こす。次に、HRV感染症は、乳幼児などにおいて肺炎及び気管支炎を引き起こすものとして知られ、そして、喘息、慢性閉塞性肺疾患、又は、膵臓繊維症を患っている者の病状を悪化させることも少なくない。HRV感染症は、年齢によっては喘息を悪化させるケースの3分の1又は2分の1に関係し、(大人及び子供における)喘息による入院に深く関係するものである。
現時点における治療法の1つに、ライノウイルス特異的RNAを供給すること(DE19825395に記載されている。)がある。このRNAは、カプシドのキャニオン(canyon)領域に結合する。かかる領域は、宿主の受容体(例えば、ICAM−1;細胞間接着分子−1)の結合、及び、細胞感染に必要なものである。別の方法として、可溶性ICAM−1たんぱく質又はICAM−1の誘導体(例えば、米国特許6,326,004号及び米国特許6,096、862号に記載されたもの)(tICAM−1、切断型ICAM−1)を投与してウイルス粒子(ビリオン)を中和するものがある。
ライノウイルスに対し抗ウイルス活性を有する化合物がEP0523803号に記載されている。
ライノウイルス症候は、免疫系の過度な反応又は非特異的反応に起因する。したがって、ライノウイルス感染症に対する通常の治療法は、アスピリン、又は、アセトアミノフェン/パラセタモールのような鎮痛剤、その他咽喉用局所剤(主に、口内錠)、鼻腔のうっ血除去薬、咳止め(脳の咳反射を抑制するか、又は、肺粘膜を拡張させることによっては効く。)、及び、第1世代抗ヒスタミン剤(例えば、ブロムフェニラミン、クロルフェニラミン、及び、クレマスチンなど)を投与することを含む。ここで、第1世代抗ヒスタミン剤は、粘液腺分泌(量)を減少させ、鼻詰まりを解消するものであるが、それを使用したときに眠くなることもある。)
カラゲナンを含む硫酸化多糖類が抗ウイルス活性を有することが当業者に知られている。Gonzalez M. Eらは、文献[1987, Antimicrob. Agents Chemother.31,1388-1393]において、幾つかの動物ウイルスに対しイオタ−カラゲナンを含む様々な硫酸化多糖類が抗ウイルス活性を有することを報告している。イオタ−カラゲナンは、エンベロープを有するウイルス類、HSV−1,HSV−2,SFV(Semliki Forest virus),ASF(African swine fever virus),種痘ウイルス(vaccina virus)、及び、裸のEMCウイルス(naked encephalomyocarditis virus)に対し抗ウイルス活性を有する。イオタ−カラゲナンは、エンベロープを有するウイルス類、VSV(vesicular stomatitis virus),及び、はしかウイルス、並びに、裸のポリオウイルスタイプ1及びアデノウイルスタイプ5には効果がなかった。
米国公開公報2003/181415A号には、硫酸化されたセルロースのような硫酸化多糖類が、エンベロープを有するウイルス類、特に、単純ヘルペスウイルス(HSV)、パピローマウイルス、及び、HIVに対し抗ウイルス活性を有することが記載されている。WO2005/004882A号には、カラゲナンのような硫酸化多糖類を用いたライノウイルス感染症を除くウイルス感染症の治療について記載されている。
米国公開公報2005/171053A1号には、HIV−1感染症を含む性感染症の拡散を阻害するためにラムダ−カラゲナンを使用することが記載されている。
Yamadaらは、文献[1997, Carbohydrate Polymers, Appl. Scien. Publishers 32, 51 -55]において、ラムダ−、カッパ−、及び、イオタ−カラゲナンの抗HIV−1活性、及び、それらの硫酸化誘導体の抗HIV−1活性について報告している。
S.F.Tischer らは、文献[2006, Carbohydrate Polymers, Appl. Scien. Publishers 63, 459-465]において、Meristiella gelidiumから断離されたカラゲナンが単純ヘルペスウイルス及びデングウイルスに対し抗ウイルス活性を有することを報告している。
Carlucciらは、文献[2004, Antiviral Research, Elsevier Science BV. 64, 137-141]において、マウスにおける性器ヘルペスウイルス感染症に対しラムダ−カラゲナンの保護効果について報告している。
Pujol らは、文献[2006, Planta Medica 72, 121 -125]において、Gigartina skottsbergiiから単離されたカラゲナンがマウスにおける単純ヘルペスウイルス感染症に対し抗ウイルス活性を有することについて報告している。
用語“カラゲナン”は、海藻(紅藻類)から抽出した直鎖硫酸化ガラクトース系多糖類(linear sulphated galactose-based polysaccharide)に対する集合的な用語である。これは、医薬品、及び、食品などにおいて主に安定化剤、ゲル化剤乳酸剤、乳化剤、又は、増粘剤として用いられる。カラゲナンは、それが抽出された海藻属によって10種以上の異なるカラゲナンが存在する。3つの主なるタイプは、イオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンである。これらのカラゲナンは、その構造及び硫酸化度において微妙に異なっている。イオタ−カラゲナンは、主に紅藻類であるGigartina stellata及びChondrus crispusから抽出された硫酸化カラクタンを形成する軟質ゲルである。カッパ−カラゲナンは、主にKappaphycus cottoniiから得られたもので、より硬質のゲルを形成する。ラムダ−カラゲナンは、最も一般的な形態で、増粘剤として頻繁に使用される物である。HIV又はHSVなどのウイルスに対する一部のカラゲナン類の抗ウイルス活性は古くから知られていたにもかかわらず、カラゲナンがどうやって抗ウイルス活性を示すことがきるのかについての詳細なメカニズムは未だに不明のままである。
前述した内容に照らして、本発明は、ライノウイルス感染症(鼻炎)の治療又は予防に適したカラゲナン系抗ウイルス組成物を提供する。
本発明に至った実験では、選択されたカラゲナンがライノウイルス感染症(鼻炎)に対して抗ウイルス活性を表し、そのうちイオタ−カラゲナンの方が最も優れた効果を示すということが分かった。それは、今までの技術水準から見て驚くべきものであった。
米国公開公報2003/181415A号 WO2005/004882A号 米国公開公報2005/171053A1号
したがって、本発明に係る第1の実施形態は、ライノウイルス感染症の治療及び予防用医薬組成物の製造において、抗ウイルス成分としてカラゲナンを使用することに関する。
本明細書に使用された用語“抗ウイルス成分(抗ウイルス有効成分)”とは、直接或いは間接的に、又は、直間接的にその有効量が適用された場合に、真核細胞におけるライノウイルス感染サイクル、具体的に、真核細胞へのウイルスの浸透、真核細胞におけるウイルスの複製、ウイルスアセンブリ、及び、感染された細胞からのウイルスの放出からなる群から選ばれるライノウイルス感染サイクルのうち少なくとも一部を阻害するカラゲナン化合物をいう。それは、真核又は哺乳類宿主系においてウイルス力価レベルを非特異的に減少させ、又は、ウイルス力価の増加を非特異的に阻害するに寄与する任意の効果を含む。
よって、本発明に係る医薬組成物は、ウイルス感染症の発症前後に投与され得る。本明細書に使用された用語“予防”又は“予防的処置”は、ウイルス感染症から少なくともある程度保護し、又は、ウイルス感染症にかかるリスクを減少させるために、本発明に係る医薬組成物を投与することに関する。本明細書に使用された用語“治療”又は“治療的処置”は、前記感染症の病的症状を軽減するために、ウイルスに感染された個体に本発明に係る医薬組成物を投与することに関する。ここで、“病的症状の軽減”は、現れる症状を頻度及び/又は重症度を減少させること、或いは、かかる症状を除去すること、かかるウイルス感染症に伴って発生し得る損傷を治療すること、又は、二次的ウイルス、細菌、真菌、又は、その他の微生物感染症の発症を予防或いは阻害することを含む。
本明細書に使用された“カラゲナン”とは、(明記されない限り)イオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンホモポリマー又はヘテロポリマーのうち少なくとも2種の混合物、即ち、イオタ−及びラムダ−カラゲナンの混合物、イオタ−及びカッパ−カラゲナンの混合物、カッパ−及びラムダ−カラゲナンの混合物、又は、イオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンホモ又はヘテロポリマーの混合物を意味する。
カラゲナンホモポリマーは、イオタ−、カッパ−、又は、ラムダ−カラゲナンのいずれか1種からなる純粋なカラゲナンである。カラゲナンへテロポリマーは、2種以上のカラゲナンのサブユニットを含む。ここで、カラゲナンのサブユニットは、イオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンサブユニットからなる群から選ばれるのが好ましい。
本明細書に使用される用語カラゲナンの“混合物”は、抗ウイルス成分として、少なくとも1種以上のカラゲナンへテロポリマーを含む組成物を指す。したがって、“混合物”は主に、組成物中に存在する1種以上のヘテロポリマーカラゲナンの一部を構成する異なるカラゲナンサブユニットからなる混合物を意味する。
本発明に係る別の実施例は、治療又は予防の用に供される抗ライノウイルス組成物に関する。ここで、ライノウイルス感染症は、急性又は慢性ライノウイルス感染症を含む。
本発明に係るカラゲナン系組成物は、皮膚又は粘膜における炎症を治療するための局所剤に適している。しかしながら、経口又は非経口による全身的用途に使用することも可能であるが、それは、特に低分子量カラゲナン分画を主に含有するように適合された場合である。本発明に有用なカラゲナンは、約15000〜約5000000Daの平均分子量を有する。低分子量分画は約15000〜約50000Daの平均分子量を有するカラゲナンを含む。中分子量分画は約50000〜約500000Daの平均分子量を有するカラゲナンを含む。高分子量分画は約500000〜約5000000Daの平均分子量を有するカラゲナンを含む。
好ましい実施例において、医薬組成物は、局所用、又は、粘膜用に適合されている。使える状態(ready-for-use)のガレヌス製剤として、クリーム、ゲル、軟膏、粉末(吸入用の粉末を含む。)、スプレー、泡沫、又は、液剤(例えば、ローション剤、うがい薬、又は、点鼻剤など)などがある。その他のガレヌス製剤は、当業者の技術水準から明らかであり、例えば、米国特許6、391、452号に記載されたような鼻腔用薬物伝達システムなどがある。
抗ウイルス成分のほか、本発明に係る組成物は、医薬的に許容される担体、又は、その他の添加剤、又は、成分を含み得る。
適当な担体として、有効成分の投与に適当な、又は、有用な稀釈剤(例えば、水、食塩水など)、賦形剤、又は、その他の媒体(vehicle)などが挙げられる。最適な添加剤として、SiO2,TiO2,バインダ(例えば、微小結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、ガントラガカント、ゲラチン、スターチ、ラクトース、ラクトース一水和物、アルギン酸、又は、トウモロコシなど);ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤又は滑剤;コロイド性二酸化ケイ素などの流動促進剤;ショ糖やサッカリンなどの甘味剤などが挙げられる。更なる添加剤として、バッファー、または、pH調整剤などが挙げられる。ここで、pH調整剤は、酢酸、フマル酸、塩化水素酸、リンゴ酸、硝酸、リン酸、プロピオン酸、硫酸、酒石酸、クエン酸、またはこれらの混合物から選択され得る。
更なる成分、例えば、非カラゲナン系薬物、又は、薬効成分を存在し得る。
カラゲナンは医薬的に許容される塩の形態で使用され得る。例えば、カラゲナンのナトリウム塩が使用され得る。その他の医薬的に許容される塩として、カラゲナンのカリウム、リチウム、及び、アンモニウム塩などがある。別の実施例によれば、本発明の組成物は、局所剤に適しており、0.01〜20%(w/w)、好ましくは、0.1〜10%(w/w)、最も好ましくは0.5〜5%(w/w)(製剤の重量に基づく。)のカラゲナンを含有する。
通常、本発明に係る組成物は、非発熱性の滅菌製剤の形態で製造される。液体製剤の場合、例えば、適当なメンブレーンフィルタを用いたろ過によって滅菌処理が施され得る。滅菌、又は、無菌組成物を製造するための方法については当業者によく知られているため、本明細書においてはあえて言及を避けたものである。
しかしながら、本発明に係る医薬組成物は、衛生用品又は衛生物品、例えば、鼻(鼻腔)部位、及び/又は口(口腔)部位に通常使用される顔面衛生用品又は顔面衛生物品(例えば、鼻ティッシュ又はペーパー)、又は、ハンカチの(固体)表面上に被覆され得る。具体的に、医薬組成物は、例えば、消毒剤のように、手袋、鼻(腔)用ティッシュのような衛生ティッシュ又はペーパー上に噴霧されて、所定の抗ウイルス効果を奏するものであり、それにより、汚染された指先により繰り返される自己感染といった現象を減らすと共に、近接している個体の手から手へのウイルスの拡散を減らすことができる。衛生用品又は衛生物品の特性に沿って、これらの物品(用品)は、医薬組成物で被覆し、医薬組成物でぬらし、又は、医薬組成物で含浸させたものであり得る。
こうしたカラゲナン含有製品は、綿棒(cotton swab)、マスク(dust mask)、又は、顔面マスク(facial mask)を含み得るが、それらに制限されない。口紅も有効量のカラゲナンを含有するように処方され得る。これらの衛生用品又は衛生物品は、ウイルス感染に対する治療,又は、予防のために用いられ、そしてまた、感染のリスクを減らし、或いは、防止するにも役立つ。
したがって、本発明の一実施例は前述した使用に関するが、ここで抗ウイルス組成物は、被覆(coating)又は含浸(impregnation)といった方法によって、衛生手袋(hygiene or sanitary glove)、鼻ティッシュ(nasal tissue)又はペーパーなどのティッシュ又はペーパーのような衛生用品(hygiene article)または衛生物品(sanitation article)の固体表面に途布され得る。本発明に有用なイオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンは、市販されるものであっても、当業者に知られている抽出方法に沿って海藻類から抽出・製造したものであってもよい。
好ましい実施例において、本発明は、イオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンのホモ−及びヘテロポリマーからなる群から選ばれた1以上のものを使用することに関する。
具体的に、本発明に係る抗ウイルス性組成物(医薬組成物)は、イオタ−、カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナン以外のカラゲナンを実質的に含まないものであってもよい。この場合であっても、その他のカラゲナンが微量に含まれている可能性は排除できない。様々な用途において、医薬組成物中に実質的にイオタ−カラゲナンだけが存在するものであってもよい。
別の実施例において、本発明は、抗ウイルス組成物の製造においてカラゲナンを使用することに関する。ここで、前記組成物は、イオタ−、カッパ−、又は、ラムダ−カラゲナンのいずれか、又は、前記カラゲナンのうち2以上を含有する混合物を、前記組成物中に存在する全カラゲナンの80%以上、90%以上、95%以上、又は、99%以上となるように含み得る。この百分率(%)は、前記カラゲナンの乾燥重量に対する重量%(w/w%)である。
別の実施例において、本発明は、組成物中に存在する全カラゲナンの総乾燥重量に対して、イオタ−カラゲナンが、(その乾燥重量に基づいて)50%以上、70%以上、80%以上、好ましくは、95%以上(w/w%)含まれている組成物を使用することに関する。
前述したカラゲナンの濃度は、ホモ−及びヘテロポリマーカラゲナンにも同様に適用されうる。
カラゲナンは、経口投与又は皮膚投与の際に、或いは、吸入投与の際に、超高容量で投与される場合であっても、“非毒性”であることが知られている。したがって、食品医薬品安全局(FDA)によって“一般的に安全なもの”として分類されている。別の実施例において、本発明は、抗ウイルス組成物の製造においてカラゲナンを使用することに関する。この組成物は、1以上の更なる抗ウイルス化合物(有効成分)、好ましくは、硫酸化セルロースを含み得る。
別の実施例において、本発明は、微生物感染症、炎症性疾患、アレルギー、免疫低下症、免疫系損傷といった状態又は症状の治療又は予防のための医薬組成物を製造するに当たり、カラゲナン、好ましくは、イオタ−カラゲナンを用いることに関する。ここで、カラゲナンは、1以上の別の薬理活性化合物又は薬物と組み合わせることができる。かかる組成物において、カラゲナンンは、抗ライノウイルス性補助機能(作用・効果)を奏し得る。前記1以上の別の薬理活性化合物又は薬物はステロイド、例えば、コルチゾン、及び、抗ヒスタミン剤からなる群から選ばれたものであり得る。
別の実施例において、抗ウイルス性医薬組成物は、ライノウイルス感染症にかかり易い個体、又は、ライノ感染症のリスクが高まった個体においてその治療および予防のために用いられる。ここで、前記個体は、喘息患者、アレルギーを有する個体、及び、炎症性疾患を有する個体からなる群から選ばれたいわゆる高リスク患者を含む。
前述した本発明に関する理解を助けるために、その実施例を後述する。この実施例は、本発明を制限する意味で解釈されてはいけない。本発明は当然、当業者によって容易になし得る程度の変形例などを含むものと解される。
本発明の医薬組成物は、ライノウイルス感染症に対する予防及び治療に有効である。また、本発明の医薬組成物は、耐性獲得の心配もなく長期間にわたっての治療などに使用することができる。
図1は、HRVによって誘発された細胞死阻害分析(XTT−分析)の結果を示したものである。ここで、縦座標は492nmで測定されたODを表し、横座標は異なるテストサンプルを表す。“1”は非感染細胞を表し、“2”は“未処理・感染細胞”を表し、“3”は処理(イオタ−カラゲナン)・感染細胞を表し、“4”は処理(カッパ−カラゲナン)・感染細胞を表し、“5”は処理(ラムダ−カラゲナン)・感染細胞を表す。図1Aは、HRV−2で感染された細胞を示し、そして、図1BはHRV−14で感染された細胞を示す。 図2は、TCID50分析によって、感染されたHela細胞から得た上清のピーク力価を測定した結果を示す。ここで、縦座標はTCID50力価を表し、横座標はイオタ−カラゲナンの濃度([mu]g/ml)を表す。“U”は未処理細胞を表す。“T(処理)”では、細胞を1時間感染させ、処理後1時間経過した時点で、所定濃度のイオタ−カラゲナンを加えた。“P(予防)”では、感染させる前に、所定濃度のイオタ−カラゲナンを用いて1時間プレインキュベートした。その後の処理は、Tと同様に行った。細胞を感染多重度0.01で感染させた。ピーク力価は、HRV−2(図2A)に対しては三日目に現れ、HRV−14(図2B)に対しては四日目に現れた。 図3は、感染されたヒト鼻上皮細胞に対するライノウイルスの複製に対するイオタ−カラゲナンの有効性(阻害効果)を示すもの(TCIDSO分析によって測定したもの)である。ここで、縦座標はTCID50力価(ログ値)を表し、縦座標はイオタ−カラゲナンの濃度([mu]g/ml)を表す。MOCKは非処理対照群細胞を表し、図3AはHRV−1Aで感染させた細胞を表し、図3BはHRV−2で感染させた細胞を表し、図3CはHRV−8で感染させた細胞を表し、図3DはHRV−16で感染させた細胞を表し、図3はHRV−39で感染させた細胞を表し、そして、図3FはHRV−83で感染させた細胞を表す。 図4は、CPE減少分析(CPE reduction assay)によって測定された、処理を繰り返し行った後におけるライノウイルスに対するイオタ−カラゲナンの有効性を示したものである。ここで、縦座標はCPE減少率(%)を表し、横座標はイオタ−カラゲナンの濃度([mu]g/ml)を表す。菌株HRV2P0はもとのライノウイルス菌株(複製過程を経ていないもの)を表し、菌株HRV2P10は、HeLa細胞において10回の選別的複製(selective replication)を経たライノウイルス菌株HRV2P0を表す。
[実施例1]
ヒトライノウイルスタイプ2(HRV−2)及びタイプ14(HRV−14)に対する異なる種のカラゲナンの効果(抗ウイルス効果)
準密集(subconfluent)HeLa細胞をウイルス懸濁液を用いてインキュベートした。ここで、ウイルス懸濁液は、図1に示したポリマー125[mu]g/mlで5分間プレインキュベートしたものであった。48時間経過後、T0X2 XTT分析装置(シグマ社製)を用いて、細胞の生存率を測定した。
図1に示したとおり、最も有効なポリマーはイオタ−カラゲナンであった(カラム3)。それは、両方のライノウイルスに対し有効であっが、ラムダ−カラゲナン(カラム5)及びカッパ−カラゲナン(カラム4)は、HRV−2に対しては有効であったが、HRV−14に対しては有効でなかった。エラーバーは6個の独立したウェル間の標準偏差を示す。
[実施例2]
表1に示したポリマー(100/vg/mlの濃度)を、HRV−2、及び、HRV−14によって誘発された細胞死阻害分析(XTT−分析)においてテストした。
表1に示したとおり、イオタ−カラゲナンは両方のライノウイルスタイプに対し保護活性を示した。ここで、“+”は、感染されない対照群細胞に比べて95%以上の保護(効果)を有することを表す。ポリマーキトサン、カルボキシメチルセルロース、及び、カルボキシメチルキトサンでは全く阻害効果が得られなかった。表1は、テストされたポリマーの抗ウイルス活性を示す。
Figure 0005470047
[実施例3]
イオタ−カラゲナンは、治療及び予防ウイルス複製モデルにおいてHRV−2及びHRV−14に対し有効であった。6.25[mu]g/ml以上の濃度において、ピークウイルス力価(peak viral titer)が著しく減少された。しかしながら、イオタ−カラゲナンは、HRV−2に対する予防モデルにおいて最も有効であった。ここでは、ピークウイルス力価における減少が99.9%超であった。
[実施例4]
ヒトライノウイルスサブタイプの選別に対するイオタ−カラゲナンの効果
96ウェルプレート中の準合流HeLa細胞を、MOI(感染多重度)0.5のウイルス懸濁液を用いてインキュベートした。
ウイルス懸濁液で用いて感染させてから20分経過後、3倍希釈したポリマーを含有する栄養培地を加えた。48〜72時間経過後、T0X2 XTT分析装置(シグマ社製)を用いて、細胞の生存率を測定した。ソフトウェアExcel−Fitを用いて、EC50値を計算した。
Figure 0005470047
イオタ−カラゲナンは、テストされた全ヒトライノウイルス(予め感染されたHeLa細胞)に対して有効であった。細胞変性効果の50%を阻害するに必要とされるカラゲナンの濃度は、HRV−8に対しては、0.5[mu]g/ml未満であり、HRV−14に対しては、400/vg/mlであった。この結果は、イオタ−カラゲナンが、感染されたHeLa細胞に対し広範囲に及ぶライノウイルスサブタイプの複製を阻害するということを意味する。
[実施例5]
イオタ−カラゲナンによるヒト鼻上皮細胞に対するライノウイルス複製の阻害
主なるヒト鼻上皮細胞(Promocell)を24ウェルプレートに植えた(ウェルあたり2.9×104個の細胞)。それを、5%CO2、37℃、及び、95%の湿度の下で三日間培養した。この細胞を、ライノウイルス菌株HRV−1A,HRV−2,HRV−8,HRV−14,HRV−16,HRV−39,HRV−83,及び、HRV−84を用いて密集度(confluency)60%で感染させた。ライノウイルスHRV−1A,HRV−2,HRV−8,HRV−16,HRV−39,及び、HRV−83は、ヒト鼻上皮細胞において溶解性複製(lytic replication)を示した。HRV−14,及び、HRV−84は、細胞を溶解させなかったために、それについては更なるテストを実施しなかった。
4,40、及び400[mu]g/ml濃度のイオタ−カラゲナン,及び、MOCK対照群を用いて、ウイルスをプレインキュベートした。そのMOIは0.34であった。感染後48〜72時間以内に上清を得て、TCI50力価を測定した。図3に示したとおり、イオタ−カラゲナンによる処理の結果、MOCKで処理した対照群細胞に比べて、上精中に存在する全ウイルスのウイルス力価が40[mu]g/ml濃度で少なくとも2ログステップ減少された。Y軸は、ウイルス力価のログ値を示す。これらのデータより、イオタ−カラゲナンが、ヒト上皮細胞におけるウイルス複製を阻害するということが明らかであった。現時点においてはインビボテストに利用可能なヒトライノウイルスの動物モデルが存在しないために、ここで使用されたヒト鼻上皮細胞は現に利用可能なインビトロモデルで最も重要なものであった。エラーバーは、独立してテストされた3つのサンプル間における標準偏差を表す。
[実施例6]
処理を繰り返し行った後におけるライノウイルス感染に対するイオタ−カラゲナンの有効性の測定(ウイルス耐性獲得のいかん)
もとのウイルスHRV2P0、及び、HRV2P10(HeLa細胞において10回選別的複製(selective replication)を経て得たもの)をCPE(細胞変性効果)減少分析においてテストした。HeLa細胞(ウェルあたり8×104個の細胞)を6つのウェルに植えた。カラゲナンポリマー、及び、ウイルス(MOIは0.1であった。)を補充した適当な栄養培地(カラゲナンの最終濃度は1.6、5.3、17、50、150、及び、450[mu]g/mlであった。)を用いて、それらの細胞を感染させた。対照群として、1つのウェルには、ウイルスを含んでないカラゲナン補充栄養培地で感染させたMOCKがあり、もう1つのウェルは、ウイルス懸濁液で処理したMOCKで感染させた。ここで、ウイルス懸濁液には、栄養培地は含まれていたが、カラゲナンは含まれていなかった。感染後20分間インキュベートし、そのプレートを2回洗浄し、対照用培地(選択された濃度のカラゲナンで補充されたウイルスを含まないもの)を前記全てのウェル(MOCKで処理された陰性の対照群を除く。)に加えた。ここで、MOCKで処理された陰性の対照群は、「純粋な非阻害感染」を表した。保護されない陰性の対照群ウェルにおいて明確な細胞変性効果が見られたら直ぐに、各実験ウェルからサンプルを取った。次の選別過程のために、これらのカラゲナン処理ウェル(非感染対照群に比べて明確に検出可能なCPEを示す。)から取ったウイルス含有上清を用いてHeLa細胞の感染を行った。カラゲナンの濃度が最も低い2つの実験サンプル(即ち、1.6及び5.3[mu]g/mlの濃度)においてはCPE応答が検出されなかった。
この過程を10回繰り返して、その結果得られたウイルスサンプルを、もとのウイルスストックを用いて行ったCPE阻害テストの結果と比較してみた。簡単に言えば、TOX2試薬(シグマ社製)を加えてから48時間経過後、非感染対照群におけるOD450nm値、及び、CPE減少率(%)を測定した。
カラゲナン処理に対するウイルスの耐性獲得の可能性を調べるために、最終接種に使用されたウイルス(図4、ウイルス2_001)、及び、10回の選別的複製から得たウイルス(図4、ウイルス20 001)に対し、HeLa細胞を用いたCPE減少分析を行った。ここで、HeLa細胞を用いた点を除く、その後の実験プロトコールは前述したものと少し異なるものであった。簡単に言えば、前記各ウイルスで用いてHeLa細胞を感染させ(MOIは0.1であった。)、感染後20分経過した時点において、接種物(種菌)を取り除き、カラゲナンポリマーを含有する栄養培地(最終濃度は1.6、5.3、1.7、50、150、450[mu]g/mlであった。)を加えた(図4の横座標を参考)。感染後48時間が経過した時点において、TOX2試薬(シグマ社製)を加えて、非感染対照群におけるOD450nm値、及び、CPE減少率(%)を測定した(図4の縦座標を参照)。エラーバーは、独立した6個のウェル間における標準偏差を表す。
図4に示したとおり、第1回、及び、第10回のサイクルの上清から得たサンプルでは、カラゲナン処理に対するウイルス感受性(virus susceptibility)における有意な差異は見出されなかった。これは、選別過程においてそれを逃れた突然変異が現れなかったことを意味する。これらのデータは、イオタ−カラゲナンを用いたインビボ治療の際にライノウイルスの変異が現れる可能性ほとんどないこと(たとえその治療が長期間にわたって繰り返され、又は、持続される場合であっても)を示唆するものであった。

Claims (17)

  1. ライノウイルス感染症の治療及び予防用の医薬組成物であって、抗ウイルス成分としてイオタ−カラゲナンを含む医薬組成物。
  2. 前記ライノウイルス感染症が、急性又は慢性ライノウイルス感染症であることを特徴と
    する請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記医薬組成物が、局所又は粘膜への使用に適したものであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の医薬組成物。
  4. 前記医薬組成物が、鼻腔スプレー、粉末、ゲル、軟膏、泡沫、又は、ローション剤、うがい薬、又は、点滴液として使用されるものであることを特徴とする請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 前記医薬組成物が、1以上の医薬的に許容される担体又は添加剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  6. 前記医薬組成物が、前記組成物に基づいて前記イオタ−カラゲナンを0.01%〜20
    %の量(W/v)で含む局所剤であることを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  7. カッパ−、及び、ラムダ−カラゲナンからなる群から選ばれた1以上の他のカラゲナンをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  8. 前記医薬組成物が、前記医薬組成物中に存在する全カラゲナンの総量に対してイオタ−
    カラゲナンを80%以上の量(w/w)で含むことを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 前記医薬組成物が、1以上の別の抗ウイルス成分を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  10. 前記医薬組成物が、衛生用品又は衛生物品の固体表面に被覆されることを特徴とする請
    求項1に記載の医薬組成物。
  11. 前記医薬組成物が、ステロイドおよび抗ヒスタミン剤からなる群から選択される薬理活性化合物を1以上含むことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  12. 前記ライノウイルス感染症が、喘息患者、アレルギーを有する個体、及び、炎症性疾患
    を患っている個体からなる群から選ばれた高リスク患者におけるライノウイルス感染症であることを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  13. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の医薬組成物で被覆又は含浸されたことを特徴とする固体衛生用品又は衛生物品。
  14. 前記固体衛生用品又は衛生物品が、口及び/又は鼻部位に使用するための顔面衛生物品或いは顔面衛生用品、手袋、衛生ティッシュ、衛生ペーパー、及び、ハンカチからなる群から選ばれることを特徴とする請求項13に記載の固体衛生用品又は及び衛生物品。
  15. 前記医薬組成物が、前記組成物に基づいて前記イオタ−カラゲナンを0.5%〜5%の量(W/v)で含む局所剤であることを特徴とする請求項6に記載の医薬組成物。
  16. 前記医薬組成物が、前記医薬組成物中に存在する全カラゲナンの総量に対してイオタ−
    カラゲナンを95%以上の量(w/w)で含むことを特徴とする請求項8に記載の医薬組成物。
  17. 前記衛生用品又は衛生物品が、衛生手袋、鼻ティッシュ或いはペーパー、衛生ティッシュ、および、衛生ペーパーからなる群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
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