JP5466559B2 - ケーブルボルト - Google Patents

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Description

本発明はケーブルボルトに関し、さらに詳しくは、トンネルなどの掘削作業において掘削地山の補強に使用されるケーブルボルトに関する。
例えば、軟弱地山などにおけるトンネル掘削において、軟弱地山などで切羽の正面または正面の地山を維持するために、トンネルの断面に対応する切羽の部分にトンネルの延在方向に沿って複数のケーブルボルトを専用の施工装置を用いて一定に間隔で打設し、さらに、切羽の周囲にトンネルの内部から離間する方向に沿って複数のケーブルボルトを専用の施工装置を用いて打設する。これにより切羽を補強する(非特許文献1参照)。
また、上記ケーブルボルトとしては、例えば特許文献1に示すものが知られている。
特開平9−125895号公報
新編「土木工学ポケットブック」P778〜779(昭和57年9月30日 第1版第1刷発行)
しかしながら、従来のケーブルボルトは、油圧式バックホウなどの掘削機械によって容易に切断できる材質、例えばFRP(ガラス繊維強化プラスチック)等の樹脂材から構成されているため、切断された樹脂片が切削土中に多量に混入され公害発生の要因となる。
また、従来、ケーブルボルトの打設に際しては、補強を要する地山にケーブルボルト及び充填剤注入ホースを共に挿入できる大きさの孔を掘削しておく必要があり、しかも、専用の充填剤注入ホースが必要になる。このため、ケーブルボルトの施工が煩雑になり、その施工に多くの時間を要するほか、施工能率も低いという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、公害発生の要因を低減できるとともに施工の容易性及び能率化を可能にしたケーブルボルトを提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明は、掘削地山の補強に使用されるケーブルボルトであって、可撓性を有する管体と、前記管体の周囲に該管体の外周面から離間し前記管体の周方向に間隔をおいて前記管体の長さ方向に平行に配列された複数の撚り鋼線と、前記管体の長手方向に間隔をおいた複数箇所にそれぞれ設けられ前記複数の撚り鋼線に係合可能な複数の係合部を有する保持部材と、前記各保持部材ごとに設けられ前記複数の撚り鋼線を前記複数の係合部に固定する固定バンドとを備え前記保持部材は、前記複数の撚り鋼線の2倍の数の係合部を有し、前記複数の撚り鋼線のうちの一方の撚り鋼線の端部が周方向に1つおきの前記係合部に係合され、他方の撚り鋼線の端部が残りの前記係合部に係合され、前記固定バンドで固定されることで前記撚り鋼線は接ぎ足し可能であることを特徴とする。
本発明によれば、ケーブルボルトの中心軸線上に樹脂製の管体を配置し、管体の周囲に複数の撚り鋼線を接ぎ足し可能に配置した構成にすることにより、十分な引張強度が得られるとともに、ケーブルボルトに使用される樹脂材の量を削減できる。そのため、ケーブルボルトで補強された地山の掘削に際し生じる切断樹脂片の量が低減され、しかも管体を充填材の注入及びエア抜きとして利用できる。
したがって、公害発生の要因を低減できるとともにケーブルボルト施工の容易性及び能率化が可能になり、かつ支保工の設置作業の円滑化が図られる。
本発明にかかるケーブルボルトの一例を示す一部の斜視図である。 (A)は図1の2−2線に沿う拡大断面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 (A)は図1における保持部材の一例を示す拡大正面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 (A)は図1の4−4線に沿う拡大断面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 本発明にかかるケーブルボルトの他の例を示す一部の斜視図である。 (A)は図5の6−6線に沿って示す保持部材の拡大正面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 本発明にかかるケーブルボルトの更に他の例を示す一部の斜視図である。 図7の8−8線に沿う拡大断面図である。 図7の9−9線に沿う拡大断面図である。 ケーブルボルトの打設により補強されたトンネルの正面図である。 ケーブルボルトが地山及び切羽方向に打設された状態を示すトンネルの縦断側面図である。
(実施の形態1)
本発明にかかるケーブルボルトの実施の形態1について図1乃至図4を参照して説明する。
本実施の形態1に示すケーブルボルト12は、トンネルが掘削される軟弱地盤層の地盤を改良し切羽などの地山を補強するために地山に専用の施工装置により直接打設される自穿孔タイプのもので、可撓性の管体14、6本の撚り鋼線16、複数の保持部材18、固定バンド20、自穿孔を可能にするロストビット22等を含んで構成される。
管体14は、グラウト(充填剤)の注入用、またはエア抜き用に供されるもので、掘削機械で容易に切断できるポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製パイプからなり、断面が円筒状を呈している。また、管体14には、管体14の周壁を該周壁の厚さ方向に貫通する複数の孔1402が管体14の全長に亘り形成されている。この孔1402は、地山に打ち込まれたケーブルボルト12を地山に定着させるために管体14を通して注入されるグラウトの外方への流出孔及びエア抜き孔として使用される。
管体14の長さは、例えば12m乃至24mであり、管体14の直径は、例えば15mm乃至20mmである。
各撚り鋼線16は、ケーブルボルト12に引張強度を付与するもので、例えばコアのまわりに複数本の子なわ(ストランド)を螺旋状により合わせたものから構成され、管体14の全長に亘り延在する長さと、12mm乃至18mmの太さを有している。
また、このような6本の撚り鋼線16は管体14の周囲に管体14の外周面から離間して管体14の周方向に一定の間隔、例えば管体14の周方向に60度の間隔をおいて管体14の長さ方向に平行に配列されている。
保持部材18は、管体14の長手方向に一定の間隔、例えば1mの間隔をおいた複数個所にそれぞれ設けられ、各撚り鋼線16を管体14の周囲に上述した配列状態に保持するためのものであり、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂材により成形される。
各保持部材18は、図2乃至図4に示すように、管体14の外周に嵌着される円筒部1802と、この円筒部1802に外周に該外周面から離間する方向へ突出して設けられ、各撚り鋼線16を管体14の外周面から一定の間隔をおいて離間するための円盤状のスペーサ部1804と、このスペーサ部1804の外周縁部に各撚り鋼線16の配列間隔と同一の間隔、例えばスペーサ部1804の周方向に60度の間隔をおいて設けられ、かつ外方に向け半円状に開口し、6本の撚り鋼線16が各別に係合される6個の係合部1806とを備えている。
固定バンド20は、各係合部1806に係合された6本の撚り鋼線16を各保持部材18ごとに保持部材18に締め付け固定するもので、金属製または合成樹脂製の紐部材から構成される。
また、6本の撚り鋼線16の先端には、図1に示すように、管体14の軸線方向に延在する先導管24が溶接などにより結合されており、この先導管24の先端には、結合部材26を介して自穿孔式のロストビット22が設けられている。
上述したケーブルボルト12を用いて軟弱地盤層の地盤を改良し地山を補強する場合、例えばトンネル30を掘削しようとする地山32及び切羽34を補強する場合について、図10及び図11を参照して説明する。
図10、図11に示すように、トンネル30の断面の上半に対応する切羽34の部分にトンネル30の延在方向に沿って複数のケーブルボルト12Aを、そのロストビット22を先頭にして専用の施工装置を用いて打設する。さらに、切羽34の周囲に対応する地山32にトンネル30の内部から離間する斜め上方に向けて複数のケーブルボルト12Bを、そのロストビット22を先頭にして専用の施工装置を用いて打設する。
ケーブルボルト12A及びケーブルボルト12Bがそれぞれ切羽34及び地山32に打ち込まれた状態で、切羽34に露出するケーブルボルト12A及びケーブルボルト12Bの各管体14に、その開口からグラウト注入機を用いてグラウトを注入する。これにより、グラウトが管体14内に充填されるとともに、グラウトが管体14の孔1402を通して管体14の外周に流出し、管体14の外周囲及び各撚り鋼線16の外周囲の空間をグラウトで充満させる。これにより、切羽34及びその周囲に対応する地山32を補強する。
次に、図11に示すように、補強された切羽12を、不図示の掘削機械を用いてケーブルボルト12A及び12Bを破壊しつつ掘削し、トンネル30の全断面をトンネル30の延在方向に沿って掘削する。これにより、トンネル空洞部3002が形成される。
この場合、ケーブルボルト12Aは掘削の進行に伴い全長にわたって破壊されることに伴い、管体14及び保持部材18が掘削機械により切断されて切断片となるが、撚り鋼線16は切断されないまま、切羽34の前面から垂れ下がった状態におかれる。
したがって、これら垂れ下がった撚り鋼線16aを機械式カッタまたはガス切断機などを用いて切断し、切羽の掘削作業に支障が来たさないように除去する。
掘削機械として、自由断面掘削機、バックホウ、ブレーカなど従来公知のさまざまな掘削機が使用可能である。
なお、図11において、ケーブルボルト12Aと平行な残留ケーブルボルト12Aa及びケーブルボルト12Bと平行な残留ケーブルボルト12Baは、ケーブルボルト12A,12Bが打設される一段階前に打設されたケーブルボルトが、掘削機械による切羽の掘削時に残ったケーブルボルトである。また、図11において、符号36は掘削後のトンネル30の内周壁面に吹き付けられた吹付けコンクリートであり、符号38は吹付けコンクリート36で覆工された後のトンネル30の内周面を支持する支保工であり、40はトンネル30の底面に打設されたインバートである。
上記のような本実施の形態1によれば、ケーブルボルト12の中心軸線上に樹脂製の管体14を配置し、管体14の周囲に6本の撚り鋼線16を配置し、これら撚り鋼線16を管体14に設けた樹脂製の保持部材18に固定バンド22で締め付け固定する構成にしたので、ケーブルボルト12に十分な引張強度が得られるとともに、ケーブルボルト12に使用される樹脂材の量を削減できる。そのため、ケーブルボルトで補強された地山の掘削に際し生じる切断樹脂片の量が低減され、しかも管体14をグラウトの注入パイプとして兼用できる。しかも、ケーブルボルトを、補強を要する地山や切羽に直接打ち込むことができる。
したがって、公害発生の要因を低減できるとともにケーブルボルト施工の容易性及び能率化を図る上で有利となり、かつ支保工の設置作業の円滑化が図られる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、図5及び図6を参照して説明する。
本実施の形態2に示すケーブルボルト42は、地山に専用の掘削機により予め形成した穿孔に挿入され定着される挿入タイプのもので、可撓性の管体44、6本の撚り鋼線46、複数の保持部材48、固定バンド50、キャップ部材52等を含んで構成される。
管体44は、グラウト(充填剤)の注入用、またはエア抜き用に供されるもので、掘削機械で容易に切断できるポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製パイプからなり、断面が円筒状を呈している。また、管体44には、管体44の周壁を該周壁の厚さ方向に貫通する複数の孔4402が管体44の全長に亘り形成されている。この孔4402は、地山に打ち込まれたケーブルボルト42を地山に定着させるために管体44を通して注入されるグラウトの外方への流出孔及びエア抜き孔として使用される。
管体44の長さは、例えば12m乃至24mであり、管体44の直径は、例えば15mm乃至20mmである。
各撚り鋼線46は、ケーブルボルト42に引張強度を付与するもので、例えばコアのまわりに複数本の子なわ(ストランド)を螺旋状により合わせたものから構成され、管体44の全長に亘り延在する長さと、12mm乃至18mmの太さを有している。
また、このような6本の撚り鋼線46は管体44の周囲に管体44の外周面から離間して管体44の周方向に一定の間隔、例えば管体44の周方向に60度の間隔をおいて管体44の長さ方向に平行に配列されている。
保持部材48は、管体44の長手方向に一定の間隔、例えば1mの間隔をおいた複数個所にそれぞれ設けられ、各撚り鋼線46を管体44の周囲に上述した配列状態に保持するためのものであり、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂材により成形される。
各保持部材48は、図6に示すように、管体44の外周に嵌着される円筒部4802と、この円筒部4802に外周に該外周面から離間する方向へ突出して設けられ、各撚り鋼線46を管体44の外周面から一定の間隔をおいて離間するための円盤状のスペーサ部4804と、このスペーサ部4804の外周縁部に各撚り鋼線46の配列間隔と同一の間隔、例えばスペーサ部4804の周方向に60度の間隔をおいて設けられ、かつ外方に向け半円状に開口し、6本の撚り鋼線46が各別に係合される6個の係合部4806とを備えている。
固定バンド50は、各係合部4806に係合された6本の撚り鋼線46を各保持部材48ごとに保持部材48に締め付け固定するもので、金属製または合成樹脂製の紐部材から構成される。
また、6本の撚り鋼線46の先端には、図5に示すように、これら撚り鋼線46の先端及びこれら先端の内側領域の全面を覆うキャップ部材52が設けられている。
このようなケーブルボルト42を用いて軟弱地盤層の地盤を改良し地山を補強する場合は、図10及び図11に示す切羽34及び切羽34の周囲に対応する地山32にトンネル30の内部からケーブルボルト挿入用の孔を専用の掘削機により穿孔しておき、この穿孔にケーブルボルト42を挿入する。その後、切羽34の前面に臨む開口から穿孔内にグラウト注入機を用いてグラウトを注入する。これにより、ケーブルボルト42の外周と穿孔の内面間にグラウトが充填されるとともに、穿孔内に残留するエアが管体44の孔4402を通して大気中に排出される。さらに、穿孔内へのグラウトの注入が継続されるのに伴い、管体44の外周囲及び各撚り鋼線46の外周囲の空間にグラウトで充填されるとともに管体44の孔4402を通して管体44内にも注入され、最終的には管体44内のグラウトで充満させる。これにより、切羽34及びその周囲に対応する地山32を補強する。
上記のような本実施の形態2によれば、ケーブルボルト42の中心軸線上に樹脂製の管体44を配置し、管体44の周囲に6本の撚り鋼線46を配置し、これら撚り鋼線46を管体44に設けた樹脂製の保持部材48に固定バンド52で締め付け固定する構成にしたので、ケーブルボルト42に十分な引張強度が得られるとともに、ケーブルボルト42に使用される樹脂材の量を削減できる。そのため、ケーブルボルトで補強された地山の掘削に際し生じる切断樹脂片の量が低減され、しかも管体44をエア抜きパイプとして兼用できる。
したがって、公害発生の要因を低減できるとともにケーブルボルト施工の容易性及び能率化を図る上で有利となり、かつ支保工の設置作業の円滑化が図られる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について、図7乃至図9を参照して説明する。
本実施の形態3に示すケーブルボルト62は、地山に専用の掘削機により予め形成した穿孔に挿入され定着される挿入タイプのもので、可撓性の管体64、接ぎ足し可能な3本の撚り鋼線66、複数の保持部材68、固定バンド70、キャップ部材72等を含んで構成される。
管体64は、グラウト(充填剤)の注入用、またはエア抜き用に供されるもので、掘削機械で容易に切断できるポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製パイプからなり、断面が円筒状を呈している。また、管体64には、管体64の周壁を該周壁の厚さ方向に貫通する複数の孔6402が管体64の全長に亘り形成されている。この孔6402は、地山に打ち込まれたケーブルボルト62を地山に定着させるために管体64を通して注入されるグラウトの外方への流出孔及びエア抜き孔として使用される。
管体64の長さは、例えば12m乃至24mであり、管体64の直径は、例えば15mm乃至20mmである。
接ぎ足し可能な各撚り鋼線66は、ケーブルボルト62に引張強度を付与するもので、例えばコアのまわりに複数本の子なわ(ストランド)を螺旋状により合わせたものから構成され、例えば2m乃至3m程度の長さと、12mm乃至18mmの太さを有している。
また、このような3本の撚り鋼線66は管体64の周囲に管体64の外周面から離間して管体64の周方向に一定の間隔、例えば管体64の周方向に120度の間隔をおいて管体64の長さ方向に平行に配列される。そして、このように配列された3本1組の撚り鋼線66を複数組、管体64の長さ方向で互いに隣接する端部66aが図7に示すように一定の長さオーバーラップされた状態で管体64の全長に延在して配置される。この場合、オーバーラップ部分における6本の撚り鋼線66の管体周方向の配列間隔は60度である。これにより、撚り鋼線66の接ぎ足しを可能にする。
保持部材68は、管体64の長手方向に一定の間隔、例えば1mの間隔をおいた複数個所にそれぞれ設けられ、各撚り鋼線66を管体64の周囲に上述した配列状態に保持するためのものであり、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂材により成形される。
各保持部材68は、図8及び図9に示すように、管体64の外周に嵌着される円筒部6802と、この円筒部6802に外周に該外周面から離間する方向へ突出して設けられ、各撚り鋼線66を管体64の外周面から一定の間隔をおいて離間するための円盤状のスペーサ部6804と、このスペーサ部6804の外周縁部に各撚り鋼線66の配列間隔の2倍に相当する間隔、例えばスペーサ部6804の周方向に60度の間隔をおいて設けられ、かつ外方に向け半円状に開口し、各組の撚り鋼線66が120度の間隔をおいて各別に係合される6個の係合部6806とを備えている。
したがって、撚り鋼線66の接ぎ足し部分を除く箇所での保持部材68の係合部6806と3本の撚り鋼線66との配列関係は、図8に示すように周方向に1つおきの係合部6806に係合される。そして、撚り鋼線66のオーバーラップ部分における保持部材68の係合部6806と6本の撚り鋼線66との配列関係は、図9に示すように一方の組の撚り鋼線66の端部が周方向に1つおきの係合部6806に係合され、他方の組の撚り鋼線66の端部が残りの係合部6806に係合される。すなわち、オーバーラップ部分では、6本の撚り鋼線66は60度の間隔をおいて配列されることになる。
固定バンド70は、図8に示すように、保持部材68の1つおきの係合部6806に係合された3本の撚り鋼線66を保持部材68に締め付け固定し、さらに、図9に示すように、オーバーラップ部分において保持部材68の1つおき及び残りの係合部6806にそれぞれ係合された6本の撚り鋼線66を保持部材68に締め付け固定するものであり、金属製または合成樹脂製の紐部材から構成される。
また、3本の撚り鋼線66の先端には、図7に示すように、これら撚り鋼線66の先端及びこれら先端の内側領域の全面を覆うキャップ部材72が設けられている。
このようなケーブルボルト62を用いて軟弱地盤層の地盤を改良し地山を補強する場合は、図10及び図11に示す切羽34及び切羽34の周囲に対応する地山32にトンネル30の内部からケーブルボルト挿入用の孔を専用の掘削機により穿孔しておき、この穿孔にケーブルボルト62を挿入する。その後、切羽34の前面に臨む開口から穿孔内にグラウト注入機を用いてグラウトを注入する。これにより、ケーブルボルト62の外周と穿孔の内面間にグラウトが充填されるとともに、穿孔内に残留するエアが管体64の孔6402を通して大気中に排出される。さらに、穿孔内へのグラウトの注入が継続されるのに伴い、管体64の外周囲及び各撚り鋼線66の外周囲の空間にグラウトが充填されるとともに管体64の孔6402を通して管体64内にも注入され、最終的には管体64内がグラウトで充満させる。これにより、切羽34及びその周囲に対応する地山32を補強する。
上記のような本実施の形態3によれば、ケーブルボルト62の中心軸線上に樹脂製の管体64を配置し、管体64の周囲に3本1組の撚り鋼線66を複数組、管体64の長さ方向で互いに隣接する端部66aが一定の長さオーバーラップされて管体64の全長に延在して配置し、これら撚り鋼線66を管体64に設けた樹脂製の保持部材68に固定バンド72で締め付け固定する構成にしたので、ケーブルボルト62に十分な引張強度が得られるとともに、ケーブルボルト62に使用される樹脂材の量を削減できる。そのため、ケーブルボルトで補強された地山の掘削に際し生じる切断樹脂片の量が低減され、しかも管体44をエア抜きパイプとして兼用できる。
したがって、公害発生の要因を低減できるとともにケーブルボルト施工の容易性及び能率化を図る上で有利となり、かつ支保工の設置作業の円滑化が図られる。
また、本実施の形態3によれば、一方の組の撚り鋼線66の端部を周方向に保持部材68の1つおきの係合部6806に係合し、他方の組の撚り鋼線66の端部を保持部材68の残りの係合部6806に係合し、固定バンド72で締め付け固定されることで撚り鋼線66を接ぎ足し可能に構成したので、固定バンド72を切断するのみで、トンネル掘削時に切羽の前面から垂れ下がった撚り鋼線66を打設されたケーブルボルト62から簡単に分離することができ、撚り鋼線66の除去が容易になるという利点がある。
なお、本発明のケーブルボルトを構成する撚り鋼線の本数は、上記実施の形態に示すものに限らず、地山の性状に基づいて適宜決定すればよい。
12,42,62……ケーブルボルト
14,44,64……管体
16,46,66……撚り鋼線
18,48,68……保持部材
1806,4806,6806……係合部
20,50,70……固定バンド
22……ロストビット
52……キャップ部材

Claims (5)

  1. 掘削地山の補強に使用されるケーブルボルトであって、
    可撓性を有する管体と、
    前記管体の周囲に該管体の外周面から離間し前記管体の周方向に間隔をおいて前記管体の長さ方向に平行に配列された複数の撚り鋼線と、
    前記管体の長手方向に間隔をおいた複数箇所にそれぞれ設けられ前記複数の撚り鋼線に係合可能な複数の係合部を有する保持部材と、
    前記各保持部材毎に設けられ前記複数の撚り鋼線を前記複数の係合部に固定する固定バンドとを備え
    前記保持部材は、前記複数の撚り鋼線の2倍の数の係合部を有し、
    前記複数の撚り鋼線のうちの一方の撚り鋼線の端部が周方向に1つおきの前記係合部に係合され、他方の撚り鋼線の端部が残りの前記係合部に係合され、前記固定バンドで固定されることで前記撚り鋼線は接ぎ足し可能である、
    とを特徴とするケーブルボルト。
  2. 前記管体は樹脂製であることを特徴とする請求項1記載のケーブルボルト。
  3. 前記管体の周壁を該周壁の厚さ方向に貫通する複数の孔が前記管体の全長に亘り形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のケーブルボルト。
  4. 前記複数の撚り鋼線の先端に前記管体の軸線方向に延在して結合された先導管を備え、前記先導管の先端に結合部材を介してロストビットが設けられていることを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載のケーブルボルト。
  5. 前記複数の撚り鋼線の先端にこれら先端及びこれら先端の内側領域の全面を覆うキャップ部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載のケーブルボルト。
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