JP5464573B2 - 中空粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、殻部分に大きな孔構造を有する中空粒子の製造方法に関する。
中空構造の微小粒子は、材料内部に通常の分子や高分子にとって十分に大きな中空部分を持つため、様々な応用が期待できる。また、殻部分には、サイズにおいて様々な領域の細孔を持つことができ、この細孔を通じて粒子内部と外部とが連結できるため、粒子内部への物質の封入や粒子内物質のコントロールリリース等の応用も可能である。
殻部分の細孔サイズが1〜10nmの主にメソ孔を持つシリカ中空粒子の研究は特に盛んであり、最近の特許においても、特許文献1〜3をあげることができる。これらの多くは、ケイ素アルコキシド等の比較的高価なケイ素源を用いるが、安価な水ガラスによる殻部分にメソ孔を持つ中空シリカ粒子も合成されている(特許文献4,5;非特許文献1、2)。この中空シリカ粒子は、W/O/Wエマルジョンを用いる界面反応法で合成され、この合成法においては、最初に作るW/Oエマルジョンの水相内に、不溶/可溶にかかわらず、様々な物質を存在させることができ、例えば、水溶性タンパク質等を水ガラス溶液に溶解させて、それらをシリカ中空粒子に直接内包化することができると報告されている(特許文献6;非特許文献3)。
一方、中空粒子の殻部分にメソ孔より大きな孔を持つ粒子も、メソ孔を持つ粒子とは異なった応用の可能性があり、注目されている。例えば、孔径が50nm以上のマクロ孔を持つポリメラミン中空粒子(非特許文献4)やポリスチレンの中空粒子(特許文献7)、マグネタイト・ポリスチレンの中空粒子(非特許文献5)が知られている。また、シリカ中空粒子では、リゾチーム・シリカの複合体からリゾチームを除去することでマクロな孔が開いたシリカ中空粒子の合成例もある(非特許文献6)。さらに、上述のW/O/Wエマルジョンを用いる界面反応法で、殻部分に大きなマクロ孔を持つシリカ中空粒子の合成も報告されている(特許文献8;非特許文献7)。
ところで、特許文献8および非特許文献7で述べられている界面反応法による殻部分に大きなマクロ孔を持つシリカ中空粒子の合成において、マクロな孔が殻部分に形成された中空粒子を簡便な一段の方法で合成することができるが、このようなマクロな孔を殻部分に持つ中空粒子の全粒子中での割合は決して高くなく、通常一割程度であることを別途確認した。そのため、収率や選択率を向上されることが重要である。当該粒子を実用的に製造するには、マクロな孔を殻部分に持つ中空粒子が全粒子中に占める割合を向上させるための有効な製造方法が必要である。
特開2008-174435 特開2008-150229 特開2008-11090 特開昭63-270306 特開昭61-227913 特開2007-015990 特開2003-088747 特開2007-230794
M. Fujiwara, K. Shiokawa, Y. Tanaka, Y. Nakahara, Chem. Mater., 16, 5420-5426 (2004). J. Liu, F. Fan, Z. Feng, L. Zhang, S. Bai, Q. Yang, C. Li, J. Phys. Chem. C, 112, 16445-16451 (2008). M. Fujiwara, K. Shiokawa, K. Hayashi, K. Morigaki Y. Nakahara, J. Biomed. Mater. Res. A, 81A, 103-112 (2007). E. Kamio, S. Yonemura, T. Ono, H. Yoshizawa, Langmuir, 24, 13287-13298 (2008). S. Yang, H. Liu, Z. Zhang, Langmuir, 24, 10395-10401 (2008). T. Shiomi, T. Tsunoda, A. Kawai, F. Mizukami, K. Sakaguchi, Chem. Commun., 2007, 4404-4406. M. Fujiwara, K. Shiokawa, I. Sakakura, Y. Nakahara, Nano Lett., 6, 2925-2928 (2006).
本発明は、水溶性ケイ酸塩と水溶性高分子化合物とからW/O/Wエマルジョンを用いて得られるマクロな孔を殻部分に持つ酸化ケイ素から構成される中空粒子が、全粒子中に当該粒子が占める割合を高めることができる製造技術を提供するものである。
上記のような観点から、中空粒子合成過程において、W/Oエマルジョンの水相である第1水相の組成を改良した。第1水相中に一定量以上の水溶性高分子化合物を混入させると、球状中空粒子が得られなくなることを確認した。また、球状粒子が得られても、酸化ケイ素の1ミクロン程度以下の微粒子形成が著しくなる。このように、単に第1水相中の水溶性高分子化合物の組成を変化させるだけでは、酸化ケイ素の中空粒子の殻部分に多くの大きな孔を構築することは出来ないと考えた。そこで、ケイ酸塩と水溶性高分子化合物とから成るこの第1水相に第3成分を加えることで、上述の限界である球状中空粒子が生成しないこと、あるいは1ミクロン程度以下の微粒子の形成を抑制しながら、酸化ケイ素の中空粒子の殻部分に多くの大きな孔を構築する方法を種々検討した結果、殻部分にマクロな孔を持つものの割合を5割以上に向上させることに成功し、本発明に至った。
項1. 水溶性ケイ酸塩とマクロ孔形成用水溶性高分子および無機塩を含む第1水相粒子を油相中に分散してなるW/Oエマルジョンに沈殿剤水溶液(第2水相)を作用させることを特徴とする、複数のマクロ孔を有するケイ素酸化物から構成される中空粒子の製造方法。
項2. 前記無機塩が、ハロゲン化アルカリ金属塩である項1に記載の方法。
項3. 前記無機塩が、チオシアン酸塩またはグアニジン酸塩である項1に記載の方法。
項4. 前記無機塩が、カオトロピック塩である項1に記載の方法。
項5. 前記沈殿剤が塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、アルカリ金属の炭酸水素塩、炭酸塩、セスキ炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である項1〜4のいずれかに記載の方法。
本特許は、W/O/Wエマルジョンを用いて合成されるケイ素酸化物の中空粒子において、第1水相の第3成分として、水溶性の無機塩を添加することで、殻部分に50nm以上のマクロ細孔を有する粒子が、全粒子中において半数以上となる製造法を提供し、これにより当該粒子の大量生産や特性の発揮に資することができる粉体を得ることができる。
マクロ孔をカプセル殻に有するケイ素酸化物中空粒子合成の概念図。 特許文献8の第1水相を用いて合成したシリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍)。 マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍)。 マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍) マクロ孔殻シリカ中空粒子の電子顕微鏡像(2000倍)
本発明の製造方法の概念図を図1に示す。
なお、以下において、水相1と第1水相は同じ意味に用いられ、水相2と第2水相は同じ意味に用いられる。
図1に示されるように、水溶性高分子、無機塩および水溶性ケイ酸塩を含む第1水相(W)と油相(O)とのW/Oエマルジョンを作製する。このW/Oエマルジョンは、水溶性高分子、無機塩および水溶性ケイ酸塩を含む水相と油相と界面活性剤(乳化剤)を用い、ホモジナイザーなどを用いて機械撹拌することにより製造することができる。得られたW/Oエマルジョンを沈殿剤を含む第2水相(沈殿剤水溶液)に加えることにより、マクロ孔を有するケイ素酸化物から構成される中空粒子を製造することができる。
第1水相中の成分は、マクロ孔を殻に有するケイ素酸化物(シリカ)中空粒子を高効率で製造するための、重要条件の一つである。水溶性ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウムが挙げられ、好ましくは水ガラスが挙げられる。第1水相中の水溶性ケイ酸塩(水ガラス)の濃度は、特に限定されないが、第1水相の全体積に対して0.1〜5g/mL、好ましくは0.5〜1g/mL(水ガラスとして)が良い。
用いるケイ酸ナトリウムなどの水溶性ケイ酸塩は特に限定されないが、市販のJIS規格の1号から3号の水ガラス、4号水ガラス、メタケイ酸ナトリウム等と特に限定されないが、3号水ガラスが良い。また、第1水相に加える水溶性高分子化合物としては、
水溶性高分子としては、水に溶かした場合に酸性にならないものであれば特に限定されないが、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、ポリメタクリル酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩あるいはポリアクリル酸とポリメタクリル酸の共重合体などのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩等を挙げることができる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩が挙げられ、ナトリウム塩とカリウム塩が好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。好ましい水溶性高分子として、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。水溶性高分子の濃度としては、水ガラスなどの水溶性ケイ酸塩水溶液よりシリカ沈殿が生成しない限り特に限定されないが、良好なマクロ孔を中空粒子の殻に形成させるには、一定量以上の水溶性高分子の濃度が望ましい。用いる水溶性高分子にもよるが、50g/L〜180g/Lが良く、80g/L〜120g/Lが特に好ましい。水溶性高分子は、水溶性ケイ酸塩、特に水ガラスに対して2〜20重量%程度が良い。
水溶性高分子の平均分子量は特に限定されないが、3000〜5,000,000が好ましい。適切な平均分子量はポリマーに依存するが、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩あるいはこれらの共重合体の塩の場合は、3000〜15000程度が好ましく、特に5000〜12000程度が良い。塩となる金属としては、ポリマー塩の水溶性を維持できるものならば特に限定されないが、アルカリ金属、アンモニウム塩を挙げることができる。
マクロ孔を殻に有するシリカ中空粒子を高効率で製造するためには、さらに添加物を加えることが重要である。添加物としては、種々の無機塩を挙げることができる。無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、グアニジン塩酸塩、グアニジンチオシアン酸塩等をあげることができる。添加量としては、第1水相にゲル状部分が形成されない限り特に限定されないが、塩化ナトリウムの場合は第1水相全体に対して8〜30g/L、チオシアン酸カリウムの第1
水相全体に対して8〜25g/L、グアニジン塩酸塩の場合は第1水相全体に対して10〜100g/Lが好ましい。無機塩の添加による、マクロ孔を殻に有する中空粒子の高効率な製造は、比較例1、実施例1〜2より明らかである。比較例1は、添加塩無しで合成された粒子であるが、マクロ孔を持つ粒子は全体で1〜2割程度である。一方、実施例1、2からわかるように、チオシアン酸カリウムを第1水相に加えて合成した粒子では、マクロ孔を殻に有する中空粒子が全体で5割程度ある。このように、無機塩の添加によりマクロ孔を持つ粒子をより高い割合で合成することに成功した。
カオトロピック剤として、尿素、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩酸グアニジン、イソチオシアン酸グアニジン、チオシアン酸グアニジンなどのグアニジン塩、過塩素酸のアルカリ金属塩、トリフルオロ酢酸のアルカリ金属塩、トリクロロ酢酸のアルカリ金属塩、チオシアン酸のアルカリ金属塩、から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。
チオシアン酸塩としては、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸アンモニウムなどが挙げられる。
グアニジン酸塩としては、スルファミン酸グアニジン、硝酸グアニジン、硫酸グアニジン、リン酸グアニジンまたは炭酸グアニジン等が挙げられる。
用いる油相の成分としては、第1水相と混合も反応もしないものならば特に限定されな
いが、炭化水素系の有機溶媒が良く、特にn−ヘキサンやn−ペンタンが良い。また加える界面活性剤(乳化剤)としては、W/Oエマルジョンを十分に安定化させるものであれば特に限定されないが、ソービタン系の通称TweenやSpanと呼ばれる一連の界面活性剤が良く、それらを単独、あるいは2種以上を混合しても良い。特に単独で用いる場合は、Tween85が良い。界面活性剤の濃度は、エマルジョンを安定化させるものならば特に限定されないが、5〜50g/Lが良い。W/Oエマルジョンを形成させる際のホモジナイザーの回転数は、特に限定されないが、3000〜20000回転が良く、より好ましくは、5000〜15000回転が良い。撹拌時間は、特に限定されないが、30秒から10分程度、撹拌することが望ましく、1分〜6分程度撹拌することが特に望ましい。
その後、このW/Oエマルジョンをすばやく第2水相(沈殿剤水溶液)に加える。加える方法は特に限定されないが、十分に撹拌された第2水相に、そのまま一度に加えればよい。この際の第2水相の撹拌速度は、特に限定されないが、100〜1000回転が良く、特に200〜600回転が望ましい。W/Oエマルジョンを加えた後の溶液は、引き続き撹拌する。その際の時間は、特に限定されないが、2〜180分が良く、特に5〜30分が望ましい。また、この第2水相の温度は、特に限定されないが、10〜50℃が好ましく、特に15〜40℃が特に好ましい。その後に、生成した白色の粉末を溶液から回収する。回収方法は、特に限定されないが、吸引ろ過法により行えばよい。
第2水相に用いる沈殿剤の種類や濃度は、シリカの沈殿が生成できるものであれば、特に限定されないが、マクロ孔を殻に有するシリカ中空粒子を効率で製造するには、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウムや炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩の水溶液が良い。また、他としては、シリカの沈殿が生成できるものであれば、特に限定されないが、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム塩などが挙げられる。また、これらの混合溶液も良く、特に限定されないが、炭酸水素アンモニウムと塩化アンモニウムの混合溶液が好ましい。その比率としては、特に限定されないが、塩化アンモニウムが炭酸水素アンモニウムに対し重量比で、0〜50%が良い。沈殿剤の絶対量としては、第1水相中のケイ素のモル数の2〜5倍用いることが好ましく、濃度としては、1〜5Mが良く、特に1.5〜3Mが好ましい。
マクロ孔の孔径としては、100nm〜30μm程度、好ましくは100nm〜20μm程度、より好ましくは100nm〜10μm程度、特に100nm〜1μm程度である。
中空粒子の大きさは、例えば0.2〜100μm程度、好ましくは0.5〜50μm程度、より好ましくは1〜20μm程度、特に1〜10μm程度である。中空粒子の粒径は、W/Oエマルジョンの粒径(エマルジョンの製造条件)などにより制御可能である。
中空粒子当たりのマクロ孔の数は、2以上、好ましくは3〜100程度、より好ましくは5〜50程度、さらに好ましくは5〜30程度である。
得られたマクロ孔を有する殻のシリカ、および水不溶性ケイ酸塩マイクロカプセルの形態や細孔構造は、光学顕微鏡、電子顕微鏡、あるいは窒素の吸着等温線により確認することができる。得られるマクロ孔の大きさは、用いるポリマーの種類や濃度、界面活性剤や沈殿剤の種類により異なり、出来上がったシリカ、および水不溶性ケイ酸塩中空粒子内に数百nmから数ミクロンないし数十ミクロンの大きさの化合物を充填することが可能である。また、殻のマクロ孔よりも大きな化合物ならば、水相1に溶解するあるいは不溶に関係なく、直接内包化し、中空粒子マイクロカプセル内に閉じこめることも可能である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
比較例1:特許文献8にある第1水相を用いて合成したシリカ中空粒子の製造
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液(6.50g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、イオン交換水5.5mLから成る水溶液を第1水相とした。一方、Tween85(1.02g)をn−ヘキサン48mLに溶かした溶液を油相とした。この2つの溶液から、IKA社製25Tのホモジナイザー(シャフトジェネレーターはS25N-25F)を用いてW/Oエマルジョンを形成させた。回転数を8000回転とし、5分間撹拌した。
第2水相は、炭酸水素アンモニウム39.84g(504mmol)を水に溶かして総量を252mLと
した溶液を用い、この溶液をウォーターバスで40℃に加熱した。撹拌機を用いて400回転
で撹拌させながら、上述のW/Oエマルジョンを即座に加えた。40℃で加熱しながら撹拌をそのまま10分間続けた後、ろ別することでシリカ中空粒子を得た。この固体を、新しいイオン交換水500mLで3回、メタノール100mLで1回洗浄し、80℃で18時間乾燥させた(収量4.251g)。
図2に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は1〜2割程度であることがわかる。
実施例1:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法1
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液(6.50g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チオシアン酸カリウム0.405g(4.16mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とした。一方、Tween85(1.02g:モル数は混合物につき不明)をn−ヘキサン48mLに
溶かした溶液を油相とした。この2つの溶液から、IKA社製25Tのホモジナイザー(シャフトジェネレーターはS25N-25F)を用いてW/Oエマルジョンを形成させた。回転数を8000回転とし、5分間撹拌した。
第2水相は、炭酸水素アンモニウム39.84g(504mmol)を水に溶かして総量を252mLと
した溶液を用い、この溶液をウォーターバスで40℃に加熱した。撹拌機を用いて400回転
で撹拌させながら、上述のW/Oエマルジョンを即座に加えた。40℃で加熱しながら撹拌をそのまま10分間続けた後、ろ別することでシリカ中空粒子を得た。この固体を、新しいイオン交換水500mLで3回、メタノール100mLで1回洗浄し、80℃で18時間乾燥させた(収量4.114g)。
図3に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度あることもわかる。
実施例2:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法2
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液(6.50g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チオシアン酸カリウム0.203g(2.09mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とした。この第1水相を用いて実施例1と同様の方法で合成した(収量4.220g)。
図4に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、
このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度あることもわかる。
実施例3:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法3
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液(6.50g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チオシアン酸カリウム0.304g(3.13mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とした。この第1水相を用いて実施例1と同様の方法で、回転数は10000回転とし、ホモ
ジナイザーの撹拌時間を4分間して合成した(収量4.400g)。
図5に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例4:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法4
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.508g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、塩
化ナトリウム0.366g(6.26mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とした。この第1水相を用いて実施例1と同様の方法で、回転数は10000回転とし、ホモジナイ
ザーの撹拌時間を4分間して合成した(収量4.435g)。
図6に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例5:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法5
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.508g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、塩
化ナトリウム0.549g(9.39mmol)、イオン交換水4.8mLから成る水溶液を第1水相とした。この第1水相を用いて実施例1と同様の方法で、回転数は10000回転とし、ホモジナイ
ザーの撹拌時間を4分間して合成した(収量4.534g)。
図7に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例6:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法6
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.96g、ポリマーとして2.09g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、塩化ナトリウム0.370g(6.33mmol)、イオン交換水3.8mLから成る水溶液を第1水相とした。この第1水相を用いて実施例1と同様の方法で、回転数は10000回転とし、ホモジナイザ
ーの撹拌時間を4分間して合成した(収量4.462g)。
図8に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例7:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法7
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(5.578g、ポリマーとして1.67g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チ
オシアン酸カリウム0.452g(4.65mmol)、イオン交換水5.3mLから成る水溶液を第1水相
とした。第2水相として、炭酸水素アンモニウム26.703g、塩化アンモニウム13.303gが溶解した252mLの水溶液を用いて、実施例1と同様の方法で合成した(収量4.456g)。
図9に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例8:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法8
実施例7と同様の第1水相を用い、油相中のTween85の重量を1.5gとして、実施例1と同じ方法でエマルジョンを作り、実施例1と同じ第2水相を用いて合成した(収量3.887g)。
図10に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例9:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法9
実施例8と同様の方法で、第1水相、油相を用いてエマルジョンを形成し、これを実施例7に用いた第2水相に加えて合成した(収量3.553g)。
図11に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例10:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法10
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタクリル酸ナトリウム水溶液(7.04g、ポリマーとして1.95g;サイエンティフィック・ポリマー・プロダクツ社製:Mw〜6500;29.71%水溶液)、チオシアン酸カリウム0.304g(3.13mmol)、イオン交換水3.8mLから成る水溶液を第1水相とし、1.02gのTween85をn−ヘキサン48mLに溶かした溶液を油相とした。この2つの溶液から、ホモジナイザーを用い回転数10000で4分
間撹拌することでW/Oエマルジョンを形成させて、実施例1と同じ第2水相を用いて合
成した(収量4.291g)。
図12に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例11:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法11
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.501g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チ
オシアン酸カリウム0.304g(3.13mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とし、1.50gのTween85をn−ヘキサン48mLに溶かした溶液を油相とした。この2つの
溶液から、ホモジナイザーを用い回転数10000で4分間撹拌することでW/Oエマルジョ
ンを形成させて、実施例1と同じ第2水相を用いて合成した(収量4.013g)。
図13に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例12:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法12
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.501g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チ
オシアン酸カリウム0.304g(3.13mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とし、1.00gのTween85をn−ヘキサン48mLに溶かした溶液を油相とした。この2つの
溶液から、ホモジナイザーを用い回転数10000で4分間撹拌することでW/Oエマルジョ
ンを形成させて、実施例7と同じ第2水相を用いて合成した(収量4.260g)。
図14に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例13:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法13
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.501g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、チ
オシアン酸カリウム0.304g(3.13mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とし、1.00gのTween85をn−ヘキサン48mLに溶かした溶液を油相とした。この2つの
溶液から、ホモジナイザーを用い回転数10000で4分間撹拌することでW/Oエマルジョ
ンを形成させて、実施例1と同じ第2水相を用いて、第2水相の温度を30℃にして合成した(収量4.560g)。
図15に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割以上程度あることもわかる。
実施例14:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法14
水ガラス3号(16.69g、ケイ素含有量80.3 mmol)、ポリメタリル酸ナトリウム水溶液(6.508g、ポリマーとして1.95g;アルドリッチ社製:Mw〜9500;30%水溶液)、グ
アニジン塩酸塩0.300g(3.14mmol)、イオン交換水4.3mLから成る水溶液を第1水相とした。この第1水相を用いて実施例4と同様の方法で合成した(収量4.234g)。
図16に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度あることもわかる。
実施例15:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法15
実施例14と同じ方法で、グアニジン塩酸塩1.498g(15.68mmol)を用いて合成した(収量4.294g)。
図17に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度以上あることもわかる。
実施例16:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法16
実施例3と同様の方法で第1水相、油相および第2水相を用い、ホモジナイザーの回転数を12000として4分間撹拌して合成した(収量3.406g)。
図18に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度以上あることもわかる。
実施例17:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法17
実施例7と同様の方法で第1水相、油相を用い、第2水相とはエマルジョン形成は実施例1と方法で、第2水相を30℃にして合成した(収量3.803g)。
図19に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度以上あることもわかる。
実施例18:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法18
実施例6と同様の方法で、油相中のTween85を1.5g用いて合成した(収量4.383g)。
図20に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度以上あることもわかる。
実施例19:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法19
実施例5と同様の方法で、第2水相中を実施例8と同じものを用いて合成した(収量4.333g)。
図21に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度以上あることもわかる。
実施例20:マクロ孔を有するシリカ中空粒子の製造方法20
実施例5と同様の方法で、油相中のTween85の重量を1.5gとし、第2水相を実施例8と同じものを用いて合成した(収量4.539g)。
図22に、こうして得られたシリカ中空粒子の電子顕微鏡写真像(日本電子社製JSM−6390)を載せた。粒子径は主に1〜10μmで、その粒子の殻部分に100nm〜500nmのマクロな細孔が形成されている。また、このようなマクロ孔が形成されている粒子の全粒子中での割合は5割程度以上あることもわかる。
本特許で新しく製造された材料は、多くの分野で想定されるが、例えば以下のような応用が期待できる。
中空シリカ粒子は、ナノからミクロンサイズの細孔が殻部分に形成されているため、タンパク質や核酸等の生体関連の巨大な分子や、微粒子等を混入させることができると期待される。また、油脂等の粘性の高い物質を粒子内部に封入することもできると期待される。これらを利用して、化粧品や、コスメティック分野への応用が期待される。

Claims (2)

  1. 水溶性ケイ酸塩とマクロ孔形成用水溶性高分子および無機塩を含む第1水相粒子を油相中に分散してなるW/Oエマルジョンに沈殿剤水溶液を作用させることを特徴とする、複数のマクロ孔を有するケイ素酸化物から構成される中空粒子の製造方法であって、前記無機塩が、チオシアン酸カリウムまたはグアニジン塩酸塩であり、第1水相全体に対して82.32mmol/L〜257.25mmol/Lのチオシアン酸カリウムまたは104.68mmol/L〜1046.8mmol/Lのグ
    アニジン塩酸塩が含まれる、中空粒子の製造方法。
  2. 前記沈殿剤が塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、アルカリ金属の炭酸水素塩、炭酸塩、セスキ炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の方法。
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