JP5464563B2 - インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法に関する。
インクジェットプリンタのインクジェットヘッドは、インクを濾過するためのフィルタ装置を備える。このフィルタ装置は、インクを吐出する前記インクジェットヘッドのヘッド本体と、インクを貯蔵するインクタンクとの間に介在する。インクタンクのインクは、フィルタ装置の内部に流入し、このフィルタ装置の内部に配置された例えばニッケル薄膜のようなフィルタメディアによって濾過される。
フィルタ装置とヘッド本体とは、チューブによって接続される。フィルタ装置は、フィルタ室の下流側に開口する流出管を有する。この流出管が、チューブの一方の端部に挿入される。
フィルタ装置の流出管がチューブから外れると、塵埃がチューブやフィルタ装置に侵入するおそれがある。塵埃が侵入したインクジェットヘッドを使用すると、ヘッド本体のオリフィスに目詰まりが生じる。
オリフィスの目詰まりを防止するため、流出管が挿入されたチューブの一方の端部は、バンドによって締め付けられる。これにより、流出管がチューブから外れることが抑制される。
特開2005−238684号公報
上述のバンドがチューブを締め付ける力が緩められ、フィルタ装置の流出管がチューブから外れると、インクジェットヘッドの品質保証が難しくなる。このため、バンドがチューブを締め付ける力が緩められた否かを判別することが求められる。
本発明の目的は、バンドが緩められたか否かが判別できるインクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法を提供することである。
一つの実施の形態に係るインクジェットヘッドは、フィルタ装置と、チューブと、ヘッド本体と、バンドと、履歴判別具とを備える。前記フィルタ装置は、流入管と、流出管と、前記流入管と前記流出管との間に介在してインクを濾過するフィルタメディアとを有する。前記チューブは、前記流出管が挿入された第1の端部と、前記第1の端部の反対側に位置する第2の端部とを有する。前記ヘッド本体は、前記チューブの第2の端部にそれぞれ接続された複数の圧力室と、前記圧力室にそれぞれ開口した複数のオリフィスとを有する。前記バンドは、環状に形成されて前記チューブの第1の端部を締め付ける帯状部と、前記帯状部の一方の端部に設けられた第1の片部と、前記帯状部の他方の端部に設けられた第2の片部と、を有する。前記第1の片部と前記第2の片部とを互いに近づけたときに前記帯状部が前記第1の端部を締め付ける力が緩まる。前記履歴判別具は、前記バンドの第1の片部と帯状部とに亘って設けられ、前記第1の片部と前記第2の片部とを互いに近づけたときに破壊される。
第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタの構成の一部を概略的に示す正面図。 第1の実施形態のフィルタ装置およびチューブを示す断面図。 第1の実施形態のバンドを示す斜視図。 第1の実施形態のバンドを別の方向から示す斜視図。 第1の実施形態のチューブ、バンド、および流出管を示す断面図。 第1の実施形態の粘着テープが破れた状態のバンドを示す断面図。 第2の実施の形態に係るバンドを示す斜視図。 第2の実施形態の接着剤が剥がれた状態のバンドを示す断面図。
以下に、第1の実施の形態について、図1から図6を参照して説明する。図1は、インクジェットプリンタ1の構成の一部を概略的に示す正面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド2と、インクタンク3とを備えている。インクジェットヘッド2とインクタンク3とは、配管4によって接続されている。図1において、配管4は一点鎖線で示される。
インクジェットヘッド2は、いわゆるエッジシュータ型のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド2は、ヘッド本体11と、構造部12と、フィルタ装置13と、チューブ14と、バンド15とを備えている。図1において、ヘッド本体11は、一部切り欠いて示される。
ヘッド本体11は、アクチュエータ21と、オリフィスプレート22と、蓋部材23とを有している。オリフィスプレート22と蓋部材23とは、例えば接着剤によってアクチュエータ21にそれぞれ貼り付けられている。
アクチュエータ21は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)によって形成された板状の二つの圧電体によって形成されている。前記二つの圧電体は、分極方向がその厚さ方向に互いに逆向きになるように貼り合わされている。
アクチュエータ21は、複数の圧力室25を有している。複数の圧力室25は、アクチュエータ21に設けられた複数の溝である。圧力室25は、アクチュエータ21の長手方向に並んで設けられている。圧力室25は、オリフィスプレート22と蓋部材23とによって、それぞれ塞がれている。
圧力室25に、電極がそれぞれ形成されている。前記電極は、例えば無電解メッキによって形成されたニッケル薄膜によって構成されている。アクチュエータ21は、前記電極に駆動電圧が印加されることによりシェアモード変形する。
オリフィスプレート22は、ポリイミド製の矩形のフィルムによって形成されている。なお、オリフィスプレート22はこれに限らず、レーザ加工が可能な他の樹脂材料によって形成されても良い。
オリフィスプレート22に、複数のオリフィス26が設けられている。オリフィス26は、複数の圧力室25に対応してオリフィスプレート22の長手方向に並んでいる。オリフィス26は、複数の圧力室25にそれぞれ開口している。なお図1において、圧力室25およびオリフィス26は便宜上、実際よりも大きく描かれている。
蓋部材23は、接続管27を有している。接続管27は、蓋部材23の内部に設けられた分岐流路に通じている。前記分岐流路は、接続管27と複数の圧力室25とをそれぞれ接続している。
構造部12は、例えば接着剤によってヘッド本体11に取り付けられている。構造部12は、例えばヘッド制御部31と、湯路装置32とを有している。
ヘッド制御部31は、回路基板、駆動IC、端子、およびカバーを有している。前記駆動ICおよび前記端子は、前記回路基板に実装されている。前記駆動ICは、アクチュエータ21の前記電極に電気的に接続されている。前記駆動ICは、前記電極に駆動電圧を印加する。前記端子に、インクジェットプリンタ1の制御部に接続されたケーブルが接続される。前記カバーは、前記回路基板、前記駆動IC、および前記端子を収容している。
湯路装置32は、例えばセラミックスによって形成され、ヘッド制御部31に取り付けられている。湯路装置32は、ヘッド本体11に沿って温水が流れる流路を有している。前記流路を流れる温水がヘッド本体11を温めることで、ヘッド本体11の性能が安定する。
図2は、フィルタ装置13およびチューブ14を示す断面図である。図2に示すように、フィルタ装置13は、第1のホルダ部材34と、第2のホルダ部材35と、パッキン36と、フィルタメディア37とを有している。フィルタ装置13の内部に、フィルタ室38が形成されている。
第1のホルダ部材34は、流入管41を有している。流入管41は、フィルタ室38に開口するとともに、配管4に接続されている。第2のホルダ部材35は、流出管42を有している。流出管42は、フィルタ室38に開口している。第1のホルダ部材34は、第2のホルダ部材35に例えば溶着によって固定される。フィルタ室38は、第1のホルダ部材34と第2のホルダ部材35とによって構成されている。
パッキン36は、例えば耐インク性を有する合成ゴムによって、枠状に形成されている。パッキン36は、第2のホルダ部材35に設けられた凹部に嵌められている。
フィルタメディア37は、例えば電鋳によって形成されたニッケル薄膜によって形成されている。なお、フィルタメディア37はこれに限らず、例えば他の種類の金属膜や、不織布によって形成されても良い。フィルタメディア37は、第1のホルダ部材34とパッキン36とによって挟持されている。
フィルタメディア37は、フィルタ室38を上流側38aと下流側38bとに仕切っている。流入管41は、フィルタ室38の上流側38aに開口している。流出管42は、フィルタ室38の下流側38bに開口している。すなわち、フィルタメディア37は流入管41と流出管42との間に介在する。
フィルタメディア37に、複数の孔が設けられている。インクタンク3に貯蔵されたインクの粒子径は、前記孔の直径よりも小さい。このため、インクは前記孔を通過できる。一方、インクに混ざっている除去されるべき不純物は、フィルタメディア37に捕獲されて取り除かれる。このように、フィルタメディア37を通ったインクは濾過される。
図1に示すように、チューブ14は、第1の端部45と、第2の端部46とを有している。第2の端部46は、第1の端部45の反対側に位置している。チューブ14は、可撓性を有する例えば耐インク性の合成樹脂によって形成されている。
第1の端部45に、フィルタ装置13の流出管42が挿入されている。第1の端部45の内径は、流出管42の外径よりも僅かに小さい。このため、第1の端部45の内周面と、流出管42の外周面とは互いに密着している。
第2の端部46に、ヘッド本体11の接続管27が挿入されている。すなわち、第2の端部46は、蓋部材23の前記分岐流路を介して、複数の圧力室25に接続されている。第2の端部46の内径は、接続管27の外径よりも僅かに小さい。このため、第2の端部46の内周面と、接続管27の外周面とは互いに密着している。
以上のようにインクジェットプリンタ1が構成されることで、インクタンク3に貯蔵されたインクは、配管4とフィルタ装置13の流入管41とを通って、フィルタ室38の上流側38aに流入する。インクは、フィルタメディア37によって濾過される。濾過されたインクは、流出管42とチューブ14と接続管27とを通って、各圧力室25に供給される。圧力室25のインクは、駆動電圧を印加および解放されたアクチュエータ21によって加圧され、オリフィス26から吐出される。
図3は、バンド15を示す斜視図である。図4は、バンド15を別の方向から示す斜視図である。図3および図4において、チューブ14は二点鎖線で示されている。図3に示すように、バンド15は、帯状部51と、大片部52と、小片部53とを有している。本実施形態において、大片部52は第1の片部の一例である。本実施形態において、小片部53は第2の片部の一例である。帯状部51と大片部52と小片部53とは、例えば金属によって一体に成形されている。
帯状部51は、矩形状の部材を環状に曲げることで形成されている。図2に示すように、帯状部51は、流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45に嵌められている。帯状部51の内径は、流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45の外径よりも小さい。このため、帯状部51は、流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45を締め付ける。
図3に示すように、大片部52は、帯状部51の一方の端部51aに設けられている。大片部52は、帯状部51の一方の端部51aにおいて、帯状部51の外周面51cから突出している。大片部52は、環状の帯状部51の径方向に突出している。
帯状部51の一方の端部51aから大片部52に亘って、スリット55が設けられている。スリット55は、帯状部51の幅方向の中央部に位置し、帯状部51の長手方向に延びる矩形状の孔である。
帯状部51の他方の端部51bに、幅細部56が設けられている。幅細部56の幅は、帯状部51の幅よりも狭く、スリット55の幅よりも狭い。幅細部56の一部は、スリット55に移動可能に収まっている。
小片部53は、帯状部51の他方の端部51bに設けられている。小片部53は、幅細部56の端部において、帯状部51の外周面51cから突出している。小片部53は、環状の帯状部51の径方向に突出している。
図5は、チューブ14、バンド15、および流出管42を示す断面図である。図5の矢印で示すように大片部52と小片部53とを互いに近づけると、環状の帯状部51の内径が広がる。言い換えると、大片部52と小片部53とを互いに近づけたとき、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩まる。互いに近づけられた大片部52と小片部53とは、弾性によって元の位置に戻ろうとする。
帯状部51が、流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45に嵌められると、帯状部51の内径が拡げられる。このため、大片部52と小片部53との間の距離は、帯状部51がチューブ14から外された状態よりも近い。帯状部51がチューブ14の第1の端部45に嵌められた状態において、大片部52と小片部53との角度は、例えば60°である。帯状部51がチューブ14から外された状態において、大片部52と小片部53との間の角度は、例えば75°である。
図4に示すように、バンド15の帯状部51と大片部52とに亘って、粘着テープ60が設けられている。粘着テープ60は、履歴判別具の一例である。粘着テープ60は、例えば耐インク性を有する矩形状のビニルテープである。なお、粘着テープ60は他の種類のテープでも良い。
粘着テープ60は、第1の貼付部61と、第2の貼付部62と、脆弱部63とを有している。第1の貼付部61は、粘着テープ60の一方の端部であり、大片部52に貼り付けられている。第2の貼付部62は、粘着テープ60の他方の端部であり、帯状部51に貼り付けられている。
脆弱部63は、第1の貼付部61と第2の貼付部62との間に設けられている。脆弱部63は、粘着テープ60の他の部分よりも幅が狭く形成されている。すなわち、脆弱部63は、第1の貼付部61よりも幅が狭く、第2の貼付部62よりも幅が狭い。脆弱部63は、粘着テープ60に設けられた一対の切込み64によって形成されている。
脆弱部63は、第1の貼付部61よりも幅が狭いため、第1の貼付部61よりも破れやすい。また、脆弱部63は、第2の貼付部62よりも幅が狭いため、第2の貼付部62よりも破れやすい。破れることは、破壊されることの一例である。脆弱部63が破れるために必要な力は、第1の貼付部61の接着強度よりも小さく、第2の貼付部62の接着強度よりも小さい。
なお、脆弱部63は、一対の切込み64によって形成されたものに限らない。例えば、粘着テープ60に設けられたミシン目によって、第1の貼付部61より破れやすく第2の貼付部62よりも破れやすい脆弱部63が形成されても良い。
図6は、脆弱部63が破れた状態のバンド15を示す断面図である。図5の矢印で示すように大片部52と小片部53とを互いに近づけると、大片部52に貼り付けられた第1の貼付部61と、帯状部51に貼り付けられた第2の貼付部62とによって、脆弱部63が引っ張られる。図6に示すように、引っ張られた脆弱部63は破れる。
このように、粘着テープ60がバンド15に貼り付けられた後、大片部52と小片部53とを互いに近づけると、脆弱部63が破れる。したがって、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かが判別可能になる。
以下に、インクジェットヘッド2の製造工程の一部である、フィルタ装置13の固定方法について例示する。なお、以下の工程は、例えばクリーンルームのような、塵埃の量を少なくするように管理された環境において行なう。
まず、例えばペンチのような工具によってバンド15の大片部52と小片部53とを互いに近づけることで、環状の帯状部51の内径を拡げる。内径が拡げられた帯状部51を、チューブ14に嵌める。帯状部51は、チューブ14の第1の端部45と第2の端部46との間に移動させる。
次に、チューブ14の第1の端部45に、フィルタ装置13の流出管42を挿入する。第1の端部45の内径が流出管42の外径よりも僅かに小さいため、第1の端部45は流出管42によって拡張される。
次に、帯状部51の内径が拡げられた状態のバンド15を移動させ、流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45に帯状部51を嵌める。大片部52と小片部53とを互いに近づけていた力を解放すると、大片部52と小片部53とは、弾性によって元の位置に戻ろうとする。これにより、帯状部51の内径が縮まり、帯状部51は、流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45を締め付ける。
次に、バンド15の大片部52に、粘着テープ60の第1の貼付部61を貼り付ける。さらに、帯状部51に、第2の貼付部62を貼り付ける。粘着テープ60は、弛みが少なく張った状態で、大片部52と帯状部51とに亘って取り付けられる。このため、もし粘着テープ60が貼り付けられた後に大片部52と小片部53とが互いに近づけられると、脆弱部63が破れることになる。以上より、フィルタ装置13が固定される。
前記構成のインクジェットプリンタ1によれば、バンド15の帯状部51が、フィルタ装置13の流出管42が挿入されたチューブ14の第1の端部45を締め付けている。このため、フィルタ装置13がチューブ14から外れることが防止される。
チューブ14からフィルタ装置13を外す場合、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力を緩めるため、大片部52と小片部53とが互いに近づけられる。大片部52と小片部53とを互いに近づけると、粘着テープ60の脆弱部63が破れる。これにより、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かが判別可能になる。
帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かは、粘着テープ60の脆弱部63が破れたか否かによって判別できる。したがって、安価な部材によって帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かが判別できる。
次に、図7および図8を参照して、インクジェットプリンタ1の第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態のインクジェットプリンタ1と同一の機能を有する構成部分には同一の参照符号を付す。さらに、当該構成部分については、その説明を一部または全て省略することがある。
図7は、第2の実施形態のバンド15を示す斜視図である。図7において、チューブ14は二点鎖線で示されている。第2の実施形態において、大片部52は第2の片部の一例である。第2の実施形態において、小片部53は第1の片部の一例である。
図7に示すように、バンド15の帯状部51と小片部53とに亘って、接着剤70が塗布されている。接着剤70は、履歴判別具の一例である。接着剤70は、耐インク製を有し、例えば時間の経過によって硬化するエポキシ系接着剤である。なお、接着剤70は他の種類の接着剤でも良い。
接着剤70は、スリット55に掛け渡されるように塗布されている。接着剤70は、帯状部51と小片部53とに付着した状態で硬化されている。接着剤70と帯状部51との接着面積は、接着剤70と小片部53との接着面積よりも大きい。
図8は、接着剤70が剥がれた状態のバンド15を示す断面図である。大片部52と小片部53とを互いに近づけると、小片部53と帯状部51とによって、接着剤70が引っ張られる。図8に示すように、引っ張られた接着剤70は、小片部53から剥がれる。剥がれることは、破壊されることの一例である。図8において、接着剤70が小片部53に付着していた個所70aを太線で示す。
このように、接着剤70がバンド15に塗布された後、大片部52と小片部53とを互いに近づけると、接着剤70が剥がれる。したがって、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かが判別可能になる。
前記構成のインクジェットプリンタ1によれば、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かは、接着剤70が小片部53から剥がれたか否かによって判別できる。したがって、安価な部材によって帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かが判別できる。
なお、大片部52と小片部53とを互いに近づけた際に、接着剤70が割れることにより、接着剤70の一部が小片部53に付着したまま残っても良い。この場合、帯状部51がチューブ14の第1の端部45を締め付ける力が緩められたか否かは、接着剤70が割れたか否かによって判別できる。
図7において、接着剤70はバンド15の帯状部51と小片部53とに亘って一様に塗布されているが、本発明はこれに限らない。例えば、接着剤70に割れ易い部分を形成しても良い。
以上述べた少なくとも一つの実施形態のインクジェットヘッドによれば、バンドの帯状部がチューブを締め付ける力を緩めるために前記バンドの第1の片部と第2の片部とを互いに近づけると、履歴判別具が破壊される。これにより、前記バンドが緩められたか否かが判別できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…インクジェットヘッド、11…ヘッド本体、13…フィルタ装置、14…チューブ、15…バンド、25…圧力室、26…オリフィス、37…フィルタメディア、41…流入管、42…流出管、45…第1の端部、46…第2の端部、51…帯状部、51a…一方の端部、51b…他方の端部、52…第1の片部、53…第2の片部、60…粘着テープ、61…第1の貼付部、62…第2の貼付部、63…脆弱部、70…接着剤。

Claims (8)

  1. 流入管と、流出管と、前記流入管と前記流出管との間に介在してインクを濾過するフィルタメディアと、を有したフィルタ装置と、
    前記流出管が挿入された第1の端部と、前記第1の端部の反対側に位置する第2の端部とを有したチューブと、
    前記チューブの第2の端部にそれぞれ接続された複数の圧力室と、前記圧力室にそれぞれ開口した複数のオリフィスとを有したヘッド本体と、
    環状に形成されて前記チューブの第1の端部を締め付ける帯状部と、前記帯状部の一方の端部に設けられた第1の片部と、前記帯状部の他方の端部に設けられた第2の片部と、を有し、前記第1の片部と前記第2の片部とを互いに近づけたときに前記帯状部が前記第1の端部を締め付ける力が緩まるバンドと、
    前記バンドの第1の片部と帯状部とに亘って設けられ、前記第1の片部と前記第2の片部とを互いに近づけたときに破壊される履歴判別具と、
    を具備したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記履歴判別具は、前記第1の片部に固定された第1の貼付部と、前記帯状部に固定された第2の貼付部と、前記第1の貼付部と前記第2の貼付部との間に設けられて前記第1の貼付部よりも破壊されやすく前記第2の貼付部よりも破壊されやすい脆弱部とを有したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記履歴判別具は粘着テープであり、
    前記履歴判別具の前記脆弱部は、前記第1の貼付部よりも幅が狭く、前記第2の貼付部よりも幅が狭いことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記履歴判別具は、前記第1の片部と前記帯状部とに亘って塗布された接着剤であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  5. 流入管と、流出管と、前記流入管と前記流出管との間に介在してインクを濾過するフィルタメディアと、を有したフィルタ装置と、
    端部を有したチューブと、
    環状に形成された帯状部と、前記帯状部の一方の端部に設けられた第1の片部と、前記帯状部の他方の端部に設けられた第2の片部と、を有し、前記第1の片部と前記第2の片部とを互いに近づけたときに前記帯状部の内径が広がるバンドと、
    を備えたインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法であって、
    前記チューブの端部に、前記フィルタ装置の流出管を挿入し、
    前記流出管が挿入された前記チューブの端部に前記バンドの帯状部を嵌めることで、前期帯状部で前記チューブを締め付け、
    前記第1の片部と前記第2の片部とが互いに近づけられたときに破壊されるように、前記バンドの第1の片部と帯状部とに亘って履歴判別具を取り付ける
    ことを特徴とするインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法。
  6. 前記履歴判別具は、前記第1の片部に固定された第1の貼付部と、前記帯状部に固定された第2の貼付部と、前記第1の貼付部と前記第2の貼付部との間に設けられて前記第1の貼付部よりも破壊されやすく前記第2の貼付部よりも破壊されやすい脆弱部とを有したことを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法。
  7. 前記履歴判別具は粘着テープであり、
    前記履歴判別具の前記脆弱部は、前記第1の貼付部よりも幅が狭く、前記第2の貼付部よりも幅が狭いことを特徴とする請求項6に記載のインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法。
  8. 前記履歴判別具は、前記第1の片部と前記帯状部とに亘って塗布された接着剤であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッドのフィルタ装置の固定方法。
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