JP5464087B2 - 導電材料充填装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート材に形成された貫通ビア内に導電材料を充填する導電材料充填装置に関する。
従来、例えば、多層基板のそれぞれの層をなす基材として、熱可塑性樹脂材料又は熱硬化性樹脂材料からなるシート材(樹脂フィルム)が採用されている。シート材には、レーザ加工機等で微細な貫通ビア(例えば、孔径φ300〜φ50、深さ300〜100μm)が形成されており、貫通ビア内に金属粉末と溶剤とを混合してペースト状にした導電材料を充填することで、シート材の表面と裏面とが電気的に接続される。なお、導電材料は、多層基板における層間を電気的に接続する層間接続部を構成する。
シート材に形成された貫通ビア内に導電材料を充填する方法としては、例えば、貫通ビアが形成されたシート材を充填ベースに保持し、スキージをシート材の表面(上面)に密着させた状態で水平方向(シート材の面方向)に移動させることで、貫通ビア内に導電材料を刷り込むスキージ印刷が採用されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、シート材側の下面側を充填ベースに設けられた吸着プレート上に設置すると共に、吸着プレートによる吸気によって、貫通ビア内の空気を排気し、シート材の上面側から導電ペーストをスキージで刷り込むことで、貫通ビア内に充填された導電材料に気泡が残存することによる充填不良を抑制している。
特開2003−133723号公報
ところで、例えば、シート材の厚みが貫通ビアの孔径に対して大きい場合には、シート材の面方向へのスキージの移動を複数回行って、貫通ビア内に導電材料を充填する必要がある。
この場合、最初に貫通ビアに導電材料を充填する際には、導電材料内の気泡が吸着プレートによって排気されるので、導電材料に気泡が残存することを抑制することができる。
しかし、その後、貫通ビア内に導電材料を充填する際には、最初に充填した導電材料の金属粉末の粒子密度が高くなり、貫通ビア内と吸着プレートとの連通が阻害され、導電材料に含まれる気泡を適切に排気することができなくなる。このため、貫通ビア内に充填された導電材料に気泡が残存しやすくなり、導電材料の充填不良が生ずる虞がある。この結果、多層基板における層間の電気的に接続する層間接続部に接続不良が生じ易くなるといった問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、シート材に形成された貫通ビアに導電材料を適切に充填可能な導電材料充填装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項に記載の発明では、シート材(10)を貫通させて形成したビアホールである貫通ビア(11)内に、金属粉末と溶剤とを含む導電材料(2)を充填する導電材料充填装置であって、シート材(10)が設置される搭載面(111a)を有し、搭載面(111a)にてシート材(10)を保持する充填ベース(111)と、貫通ビア(11)内に充填された導電材料(2)に含まれる溶剤および気泡をシート材(10)における搭載面(111a)に対向する下面側から吸引する吸引部(111c、111d、115)と、充填ベース(111)の搭載面(111a)に保持されたシート材(10)の上面に導電材料(2)を供給し、導電材料(2)を貫通ビア(11)に充填する充填ヘッド(120)と、充填ヘッド(120)を少なくともシート材(10)の面方向に移動させる充填ヘッド送り機構(130)と、充填ヘッド(120)、吸引部(111c、111d、115)、および充填ヘッド送り機構(130)を制御する制御手段(200)と、を備え、充填ヘッド(120)は、シート材(10)の上面に当接して、シート材(10)の上面に供給された導電材料(10)を貫通ビア(11)内に刷り込むスキージ(121a、122e)と、シート材(10)の上面における導電材料(2)を充填する部位を密閉する充填室(122a)を有する密閉ケース(122)と、充填室(122a)内を大気圧雰囲気よりも低い低圧雰囲気となるまで減圧する減圧手段(124)と、を含んで構成され、制御手段(200)は、先ず、充填ヘッド送り機構(130)によって、スキージ(121a、122e)をシート材(10)の上面に当接した状態で充填ヘッド(120)をシート材(10)の面方向に移動させることで、充填ベース(111)の搭載面(111a)に保持されたシート材(10)の上面側から貫通ビア(11)内に導電材料(2)を充填すると共に、吸引部(111c、115)によって導電材料(2)に含まれる溶剤および気泡をシート材(10)の下面側から吸引して排出し、次に、減圧手段(124)にて充填室(122a)内を低圧雰囲気となるまで減圧し、この状態で、充填ヘッド送り機構(130)によって、スキージ(121a、122e)をシート材(10)の上面に当接した状態で充填ヘッド(120)をシート材(10)の面方向に移動させることで、シート材(10)の上面側から貫通ビア(11)内に導電材料(2)を充填して、導電材料(2)に含まれる気泡をシート材(10)における上面側から排出することを特徴とする。
これによると、先ず、充填ヘッド(120)にてシート材(10)の上面側から貫通ビア(11)内に導電材料を充填する際に、吸引部(111c、115)によって、導電材料(2)に含まれる溶剤および気泡をシート材(10)の他方の表面側から吸引して排出するので、貫通ビア(11)内において、導電材料(2)に含まれる金属粉末が濃縮され、貫通ビア(11)内における金属粉末の粒子密度を向上させることができる。
さらに、この後、充填ヘッド(120)にてシート材(10)の上面側から貫通ビア(11)内に導電材料(2)を充填する際に、シート材(10)の上面における導電材料(2)を充填する部位を密閉する充填室(122a)の圧力を大気圧雰囲気よりも圧力が低い低圧雰囲気まで減圧し、導電材料(2)に含まれる気泡を、真空脱泡によってシート材(10)における一方の表面側から排出するようにしている。このため、既に充填された導電材料(2)によって貫通ビア(11)内とシート材(10)における他方の表面側との連通が阻害されたとしても、貫通ビア(11)内における導電材料(2)に含まれる気泡を適切に排気することができる。
従って、シート材(10)に形成された貫通ビア(11)に導電材料(2)を適切に充填することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
実施形態に係る多層基板の模式的な断面図である。 実施形態に係る導電材料充填装置の概略構成図である。 実施形態に係る導電材料充填装置の一部を拡大した拡大図である。 実施形態に係る多層基板の製造工程を示す模式的な断面図である。 充填時のペースト充填ヘッド等の様子を示した断面模式図である。 第1充填工程時および第2充填工程時のペースト充填ヘッド等の様子を示した断面模式図である。 充填待機時のペースト充填ヘッド等の様子を示した断面模式図である。
本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、多層基板1(例えば、PALAP(登録商標))の製造時における、導電材料である導電ペースト2の充填方法および導電材料充填装置100について説明する。
図1は、多層基板1の模式的な断面図である。多層基板1は、配線パターン(導体パターン)12が形成された複数(本実施形態では4枚)の樹脂フィルム(シート材)10を積層した積層体を一括して加熱・圧縮することにより形成されている。図1に示すように、多層基板1には、各層の配線パターン12同士を電気的に接続するための層間接続部13が形成されている。この層間接続部13は、樹脂フィルム10に形成されたビアホールに充填する導電ペースト2に含まれる金属粉末を焼結させることにより形成される。
本実施形態では、樹脂フィルム10として、所定の対象エリア内において、穴径(開口径)よりも厚み寸法が大きい貫通ビア11が多数個(例えば4万個)設けられているものを採用している。例えば、樹脂フィルム10としては、厚み300μm、□450mmの対象エリア内において、穴径(開口径)がΦ150μm、厚み寸法(深さ)が300μmの貫通ビア11が4万個設けられているものを採用することができる。
樹脂フィルム10は、貫通ビア内に導電ペースト2が充填された後、片面に配線パターン12がパターニングされる。そして、配線パターン12がパターニングされた樹脂フィルム10を複数重ね合わせた後、加熱・圧縮することにより多層基板1が形成される。
図2は、本実施形態に係る導電材料充填装置100の概略構成図である。図2に示すように、導電材料充填装置100は、導電材料としての導電ペースト2をワークである多層基板1の各層の基材を構成する樹脂フィルム10に形成されたビアホール内に充填する装置である。
本実施形態の導電材料充填装置100は、ワーク保持機構部110と、ペースト充填ヘッド120、充填ヘッド送り機構130、これらを制御する制御手段であるコントローラ200等で構成されている。
本実施形態の導電ペースト2は、室温条件下で固化し、かつ、加熱によって溶融する高融点ペースト(室温固体材料)で構成され、ペースト充填ヘッド120内に内蔵されている。導電ペースト2は、例えば、銀や錫等の金属粉末に、溶剤として融点が43℃のパラフィンを3〜10wt%(例えば、8wt%)加えて練り固めて形成される。この導電ペースト2は、ペースト充填ヘッド120内において樹脂フィルム10の上面側(一方の表面側)に供給できる形態でセットされている。
樹脂フィルム10には、導電ペースト2を充填するビアホールとして貫通ビア11が形成されている。本実施形態に係る導電材料充填装置100は、この貫通ビア11内に導電ペースト2の充填を行うように構成されている。
ワーク保持機構部110は、導電ペースト2を貫通ビア11内に充填する際に樹脂フィルム10を保持するために用いられる。このワーク保持機構部110は、充填ベース111、ワーク加熱ヒータ112、ベースプレート113、ベース支柱114、ワークチャック真空ポンプ115、待機ベース116、および温度調整機構117を有した構成とされている。
充填ベース111は、樹脂フィルム10が設置される搭載面111aを有し、搭載面111a上に設置された樹脂フィルム10の下面側(他方の表面側)を後述する吸着機構を用いて吸着することによって保持する。本実施形態では、充填ベース111の搭載面111aには、搭載面111aと樹脂フィルム10の下面との間に溶剤吸着シートとして機能する吸着紙111bが配置されている。充填ベース111では、吸着紙111bを吸着しつつ、吸着紙111b中の隙間を通じて樹脂フィルム10も吸着することで、吸着紙111b上において樹脂フィルム10を保持する。吸着紙111bは、導電ペースト2に用いられている溶剤を吸収できる材質のものであれば良く、一般的な上質紙などが用いられる。なお、吸着紙111bは、充填ベース111の一部を構成するものであるが、貫通ビア11内への導電ペースト2の充填に伴って溶剤が吸着紙111b内に吸収されるため、溶剤の吸収度合いに応じて適宜新しいものと交換される。
ここで、充填ベース111の吸着機構について説明すると、充填ベース111の搭載面111aに吸着溝111cが形成されており、この吸着溝111cを通じて吸着がなされる。吸着溝111cは、充填ベース111の搭載面111aよりも内側に形成された連通空間111dに連通している。そして、連通空間111dは、ワークチャック真空ポンプ115に接続されており、連通空間111dを通じて吸着溝111cからの吸着がなされる。このような構造により、充填ベース111の吸着機構が構成されている。
ワーク加熱ヒータ112は、図示しない電源からの通電等に基づいて駆動され、充填ベース111の搭載面111a上に吸着紙111bを介して設置された樹脂フィルム10を加熱し、貫通ビア11内への充填時に樹脂フィルム10に接触させられた導電ペースト2を溶融させる。そして、ワーク加熱ヒータ112によって溶融させられた導電ペースト2を貫通ビア11内に充填する。本実施形態では、ワーク加熱ヒータ112は、搭載面111aのうち樹脂フィルム10が配置される部分と対向する部分を加熱できるように、充填ベース111の下面の広範囲にわたって加熱できる構成とされている。
ベースプレート113は、充填ベース111や待機ベース116を水平状態に保持すると共に、後述するペースト充填ヘッド120を充填ベース111の搭載面111aに沿って移動可能とするための支持台である。ベース支柱114は、ベースプレート113上に充填ベース111および待機ベース116を支持するものである。このベース支柱114により、充填ベース111および待機ベース116がベースプレート113に対して固定されている。
ワークチャック真空ポンプ115は、上述したように充填ベース111に設けられた吸着機構に接続され、樹脂フィルム10の下面側を真空吸引することにより、吸着溝111cを通じて吸着紙111bおよび樹脂フィルム10の吸着を行う。なお、本実施形態の吸着紙111b、吸着機構、ワークチャック真空ポンプ115は、導電ペースト2の充填時に、導電ペースト2に含まれる溶剤および気泡を吸引する吸引部を構成している。
待機ベース116は、樹脂フィルム10の貫通ビア11への導電ペースト2の充填前もしくは充填後の充填待機時に、ペースト充填ヘッド120を待機させておくためのものである。温度調整機構117は、待機ベース116の内部に備えられ、待機ベース116の温度を所定の温度に保つものである。温度調整機構117は、例えば、室温以下の温度の循環水が循環できる構造とされる。この温度調整機構117によって待機ベース116の温度が略一定に維持されるため、待機時に待機ベース116上にペースト充填ヘッド120を待機させると、待機ベース116によって導電ペースト2が室温以下の温度に維持され、溶融されていた部分を再び固化させることができる。
また、待機ベース116には、図示しないペースト計量機構が設けられている。ペースト計量機構は、導電ペースト2を計量し、計量した導電ペースト2をペースト充填ヘッド120内に供給するものである。このような構造により、ワーク保持機構部110が構成されている。
次に、ペースト充填ヘッド120は、導電ペースト2の保持、および樹脂フィルム10の上面側から貫通ビア11内への導電ペースト2の充填を行う。このペースト充填ヘッド120は、攪拌用スキージ121、ケース(密閉ケース)122、攪拌用スキージ駆動機構123、充填室真空ポンプ124を有した構成とされている。
図3は本実施形態に係る導電材料充填装置100の一部を拡大した拡大図である。図3に示すように、攪拌用スキージ121は、内部に導電ペースト2を保持すると共に、導電ペースト2を貫通ビア11に充填するときのスキージとして機能する。攪拌用スキージ121の下部には、導電ペースト2を貫通ビア11に充填する際に、樹脂フィルム10の表面を傷つけないように、ゴム材からなる断面V字形状の充填リップ121aが保持されている。この充填リップ121aが、導電ペースト2を貫通ビア11に充填するときに、樹脂フィルム10の表面(上面)に当接させて、充填リップ121aに保持した導電ペースト2を貫通ビア11に刷り込む。攪拌用スキージ121は、後述する揺動モータ123aの回転軸に偏芯シャフト123cを介して接続されている。
ケース122は、攪拌用スキージ121を収容すると共に、樹脂フィルム10と当接することにより、気密に閉鎖された充填室(密閉空間)122aを形成する。この充填室122aにより、樹脂フィルム10における導電ペースト2を充填する部位(複数の貫通ビア11における一部)が密閉される。
ケース122には、樹脂フィルム10の表面に対向する天板部122bに貫通孔122cが形成されており、貫通孔122cには、Oリング122dを介して回転自在に偏芯シャフト123cが嵌合されている。
ケース122は、樹脂フィルム10の上面と当接する当接部位に充填室122aの形成と導電ペースト2を充填するためのゴム材からなるスキージパッキン122eが保持されている。なお、本実施形態のスキージパッキン122eは、攪拌用スキージ121の充填リップ121aと共に導電ペースト2を充填するスキージとして機能する。
また、ケース122には、内部に形成される充填室122aから空気を吸引して排出するための排出ポート(図示略)が形成されており、当該排出ポートは、充填室真空ポンプ124に接続されている(図2参照)。
充填室真空ポンプ124は、充填室122a内の空気を吸引して外部に排出することで、充填室内を大気圧雰囲気よりも圧力が低い低圧雰囲気下(例えば、0.01Mpa)となるまで減圧する減圧手段を構成している。充填室真空ポンプ124の作動によって、充填室122a内を減圧して低圧雰囲気とすることで、真空脱泡によって、貫通ビア11内の空気が樹脂フィルム10の上面側(吸着紙111bと対向する表面の反対の表面側)から外部に排出される。
攪拌用スキージ駆動機構123は、ケース122の上面側に配置されており、揺動モータ123a等を備えて構成されている。揺動モータ123aは、図示しない電源からの電力供給によって駆動され、支柱123bを介してケース122に固定されている。揺動モータ123aの回転軸には、偏芯シャフト123cが接続されており、偏芯シャフト123cの下端部の偏芯部が図示しない継手を介して攪拌用スキージ121の上端面に回転自在に嵌合されている。揺動モータ123aの作動によって、偏芯シャフト123cが回転すると、偏芯シャフト123cの回転に伴って攪拌用スキージ121が偏芯回転する。
図2に戻り、充填ヘッド送り機構130は、ペースト充填ヘッド120を上下方向に移動させると共に、ペースト充填ヘッド120を充填ベース111から待機ベース116、または待機ベース116から充填ベース111へと移動させる移動手段である。また、充填ヘッド送り機構130は、ペースト充填ヘッド120を両側で支持する支持手段でもある。
この充填ヘッド送り機構130は、スライドガイド131、スライドブロック132、送りねじ133、送りモータ134、ガイドシャフト135、エンドプレート(図示略)、昇降シリンダ136、昇降ブロック(図示略)、および昇降プレート(図示略)を有して構成されている。
スライドガイド131は、充填ベース111を挟んだ両側(紙面手前側と奥側)それぞれに配置され、ベースプレート113の上面において充填ベース111と待機ベース116との並び方向に沿って延びるように設けられている。スライドブロック132は、スライドガイド131に形成されたスライド部に係合され、スライドガイド131の長手方向に沿って移動可能に構成されている。このスライドブロック132には、送りネジ133と螺合するナット132aが設けられている。
送りネジ133は、一端部が継手(図示略)を介して送りモータ134に固定されている。送りモータ134は、モータプレート134aを介してベースプレート113に保持されており、図示しない電源から電流が供給されることで駆動される。送りモータ134を駆動させると、送りネジ133を回転させることができる。送りモータ134は、例えば、電源から供給される電流の方向を変更することによって、正逆回転可能に構成されており、これに伴って、送りネジ133も正逆回転可能となっている。これにより、送りネジ133に螺合されたナット132aが設けられたスライドブロック132を送りねじ133の長手方向両方向(樹脂フィルム10の面方向)に移動させることができる。
ガイドシャフト135は、ペースト充填ヘッド120を昇降させるための昇降ブロック(図示略)が移動する際のガイドとなるものであって、その下端がスライドブロック132に対して固定されていると共に、上端が図示しないエンドプレートに固定されている。
昇降ブロックを昇降させる昇降シリンダ136もスライドブロック132に固定されている。この昇降シリンダ136の軸端に対して昇降ブロックが固定され、昇降シリンダ136が制御されることで、昇降ブロックが上下方向に移動する。また、昇降ブロックの上端には、ペースト充填ヘッド120に接続された昇降プレート(図示略)が固定されておいる。このようにして、ペースト充填ヘッド120が充填ヘッド送り機構130に固定されている。
このような構成により、送りモータ134の駆動によってスライドブロック132を送りねじ133の長手方向に移動させると、それに伴ってペースト充填ヘッド120も同方向に移動させられ、昇降シリンダ136の操作によって昇降ブロックを上下方向に移動させると、それに伴ってペースト充填ヘッド120も同方向に移動させられるようになっている。このような構造により、充填ヘッド送り機構130が構成されている。
コントローラ200は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続される各種制御機器の作動を制御する。
出力側に接続される各種制御機器としては、ワーク加熱ヒータ112、吸引部を構成するワークチャック真空ポンプ115、温度調整機構117、攪拌用スキージ121を揺動させる揺動モータ123a、充填室122a内を減圧する充填室真空ポンプ124、充填ヘッド送り機構130の送りモータ134、昇降ブロックを移動させる昇降シリンダ136等がある。
もちろん、各種制御機器としては、純機械的機構によって構成可能であれば、いずれも電気的に制御されるものを採用する必要はない。さらに、純機械的機構によって構成される機器については、コントローラ200の出力側へ接続する必要もない。
次に、多層基板1の製造工程について図4に基づいて説明する。図4は、多層基板1の製造工程を説明する模式的な断面図である。
まず、前準備(準備工程)として、図4(a)に示す絶縁基材である樹脂フィルム10、および上述した導電ペースト2等を用意する。
本実施形態では、樹脂フィルム10として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂とからなる熱可塑性樹脂フィルムを用意する。樹脂フィルム10としては、例えば、厚み寸法が100μmの熱可塑性樹脂フィルムを用意する。なお、樹脂フィルム10としては、熱可塑性樹脂フィルム以外のものを用意してもよい。
次に、図4(b)に示すように、準備した樹脂フィルム10の所定位置に、レーザ加工機等によって貫通ビア11を形成する(ビア形成工程)。なお、樹脂フィルム10に形成する貫通ビア11は、図に示すテーパ形状(円錐形状)に限らず、例えば、円筒形状としてもよい。
次に、図4(c)に示すように、貫通ビア11内に導電ペースト2を充填する(充填工程)。本実施形態では、上述した導電材料充填装置100を用いて、異なる2つの充填工程(第1充填工程、第2充填工程)を行うことで、貫通ビア11内に導電ペースト2を充填する。導電ペースト2の充填工程の詳細については後述する。
次に、図4(d)に示すように、貫通ビア11内に導電ペースト2が充填された樹脂フィルム10の片面に配線パターン形成用の金属箔(例えば、銅箔)を貼り付ける。そして、図4(e)に示すように、樹脂フィルム10の金属箔の表面にフォトレジストによるエッチングマスク(図示略)を形成し、このエッチングマスクを用いてエッチングすることで、所望の配線パターン12を形成する。なお、配線パターン12を形成した後、エッチングマスクは除去される。
次に、図4(f)に示すように、片面に配線パターン12が形成された樹脂フィルム10を位置合わせしながら、順次積層して複数の樹脂フィルム10の積層体を得る(積層工程)。
次に、複数の樹脂フィルム10の積層体を、図示しない真空プレス機に挟み込み、所定温度で所定時間、一括して加熱・圧縮する(加熱圧縮工程)。この加熱圧縮工程では、例えば、3〜5MPa(好ましくは4MPa程度)の加圧力で、320℃、3時間程度の加熱・圧縮を行う。
加熱圧縮工程では、導電ペースト2に含まれる金属粉末が焼結し、かつ、配線パターン12の金属箔と拡散接合することで、各層を電気的に接続する層間接続部13が形成される。このようにして、図4(g)に示す多層基板1を得ることができる。
ここで、本実施形態の導電材料充填装置100による貫通ビア11内への導電ペースト2の充填方法について図5〜図7に基づいて説明する。なお、以下に説明する導電材料充填装置100は、コントローラ200のROM等に記憶された制御プログラムに基づいて、各種制御機器が制御されることで実現される。図5は、充填時のペースト充填ヘッド120等の様子を示した断面模式図である。図6(a)は、第1充填工程時におけるペースト充填ヘッド120等の様子を示した断面模式図であり、図6(b)は、第2充填工程時のペースト充填ヘッド120等の様子を示した断面模式図である。また、図7は、充填待機時のペースト充填ヘッド120等の様子を示した断面模式図である。
まず、充填準備工程として、待機ベース116のペースト計量機構によって、所望の量の導電ペースト2を計量し、計量した導電ペースト2をペースト充填ヘッド120内に供給する。続いて、導電ペースト2の充填対象となるワーク、つまり貫通ビア11を形成した樹脂フィルム10を充填ベース111の搭載面111a上に吸着紙111bを介して設置する。
次に、(1)樹脂フィルム10の保持および加熱、(2)ペースト充填ヘッド120の充填開始位置への移動、(3)導電ペースト2の刷り込み開始(第1充填工程)、(4)ペースト充填ヘッド120の充填室122aの減圧、(5)再び導電ペースト2の刷り込み開始(第2充填工程)、(6)導電ペースト2の刷り込み停止、(7)ペースト充填ヘッド120の待機ベース116への移動および導電ペースト2の冷却、(8)樹脂フィルム10の取り外し工程を順番に行う。
具体的には、(1)の工程では、ワークチャック真空ポンプ115による真空吸引を行い、連通空間111dを通じて吸着溝111cからの吸着を行う。これにより、吸着紙111bおよび樹脂フィルム10の下面側が吸着されて、充填ベース111に保持される。同時に、ワーク加熱ヒータ112に対して電力供給を行うことにより、導電ペースト2の融点付近まで加熱する。例えば、導電ペースト2を銀や錫の粉末に対して融点が43℃のパラフィンを練り固めたものとした場合、樹脂フィルム10の表面が43℃±3℃程度に保持されるようにワーク加熱ヒータ112による加熱を行う。これらによって、樹脂フィルム10の保持および加熱が行われる。
次に、(2)の工程では、充填ヘッド送り機構130の昇降シリンダ136によって昇降ブロックを上方に移動させることで、ペースト充填ヘッド120を上方に移動させる。続いて、送りモータ134を駆動することによって送りねじ133を回転させ、スライドブロック132を送りねじ133の長手方向に沿って図1の紙面右側に移動させることで、ペースト充填ヘッド120を待機ベース116側から図1の紙面右側に移動させる。そして、ペースト充填ヘッド120が、例えば樹脂フィルム10における図1の紙面左側の端部に達すると、昇降シリンダ136によって昇降ブロックを下方に移動させ、ペースト充填ヘッド120を樹脂フィルム10の上面に下降させる。このようにして、ペースト充填ヘッド120の充填開始位置への移動が行われる(図1の一点鎖線矢印参照)。
次に、(3)の工程である第1充填工程では、揺動モータ123aを駆動することにより、偏芯シャフト123cを回転させることで、樹脂フィルム10の上面に当接する攪拌用スキージ121をケース122の充填室122a内において揺動させる。これにより、図5に示すように、ペースト充填ヘッド120内の導電ペースト2が加熱された樹脂フィルム10によって溶融し、溶融した導電ペースト2が攪拌用スキージ121の揺動によって貫通ビア11内に刷り込まれる。このようにして、ペースト充填ヘッド120内の導電ペースト2の刷込みが開始される。
そして、導電ペースト2の刷込みを続けながらペースト充填ヘッド120を充填終了位置まで移動させる。すなわち、送りモータ134を駆動することによって送りネジ133を回転させ、ペースト充填ヘッド120を図1の紙面右側に移動させて、樹脂フィルム10における右側の端部まで到達させる。
この第1充填工程では、ワークチャック真空ポンプ115の作動によって、導電ペースト2に含まれる溶剤および気泡が樹脂フィルム10の下面側から吸引されて排出される。つまり、図6(a)に示すように、貫通ビア11内に充填された導電ペースト2のうち余剰な溶剤(例えばパラフィン)が吸着紙111bに染み込むように吸着されると共に、導電ペースト2中の気泡が吸着紙111b、吸着溝111c、および連通空間111dを介して排出される。
これにより、導電ペースト2内の銀や錫などの金属粉末が貫通ビア11内に残るようにできる。このため、導電ペースト2の組成比、つまり銀や錫などの金属粉末と溶剤の比率に関わらず、貫通ビア11内に金属粉末が濃縮されて必要量残るようにできる。
そして、導電ペースト2の刷込みを続けながらペースト充填ヘッド120を充填終了位置まで移動させる。すなわち、送りモータ134を駆動することによって送りネジ133を回転させ、ペースト充填ヘッド120を図1の紙面右側に移動させて、樹脂フィルム10における右側の端部まで到達させる。
この際、樹脂フィルム10からの伝熱により溶融した導電ペースト2が、攪拌用スキージ121の揺動、およびケース122のスキージパッキン122eによる押圧によって、貫通ビア11内に刷り込まれる。これにより、その経路中に存在していた全ての貫通ビア11内に、所定量(例えば、必要量の半分程度)の導電ペースト2が充填される。
次に、(4)の工程では、ペースト充填ヘッド120を充填終了位置で停止させた状態で、充填室真空ポンプ124を作動させて、ケース122の充填室122a内を低圧雰囲気(例えば、真空雰囲気)となるまで減圧する。
次に、(5)の工程である第2充填工程では、ケース122の充填室122a内を低圧雰囲気まで減圧した状態で、揺動モータ123aを駆動し、攪拌用スキージ121を揺動させて、ペースト充填ヘッド120内の導電ペースト2の刷り込みを再開する。
具体的には、第2充填工程では、導電ペースト2の刷り込みを続けながらペースト充填ヘッド120を充填開始位置まで移動させる。すなわち、送りモータ134を第1充填工程((3)の工程)と逆回転させて、スライドブロック132を送りネジ133の長手方向に沿って移動させることで、ペースト充填ヘッド120を充填終了位置から図1の紙面左側に移動させる。
この際、樹脂フィルム10からの伝熱により溶融した導電ペースト2が、攪拌用スキージ121の揺動、およびケース122のスキージパッキン122eによる押圧によって、貫通ビア11内に刷り込まれる。これにより、その経路中に存在していた全ての貫通ビア11内に、必要量の導電ペースト2が充填される。
この第2充填工程では、ワークチャック真空ポンプ115の作動によって、導電ペースト2に含まれる溶剤および気泡が樹脂フィルム10の下面側から吸引されて排出される。これにより、導電ペースト2内の銀や錫などの金属粉末が貫通ビア11内に残るようにできる。このため、導電ペースト2の組成比、つまり銀や錫などの金属粉末と溶剤の比率に関わらず、貫通ビア11内に金属粉末が濃縮されて必要量残るようにできる。
これに加え、第2充填工程では、ペースト充填ヘッド120におけるケース122内部の充填室122aを低圧雰囲気まで減圧した状態で、導電ペースト2を充填するので、真空脱泡によって、図6(b)に示すように、樹脂フィルム10の上面側から導電ペースト2に含まれる気泡が排出される。このため、第1充填工程において、貫通ビア11内に充填された導電ペースト2によって、貫通ビア11内と樹脂フィルム10における充填側の表面との連通が阻害されたとしても、貫通ビア11内における導電ペースト2に含まれる気泡を適切に排気することができる。
次に、(6)の工程では、揺動モータ123aおよび送りモータ134の駆動を停止させて、導電ペースト2の貫通ビア11内への刷り込みを終了させる。また、充填室真空ポンプ124を停止して、充填室122a内に空気を導入することで、充填室122a内を低圧雰囲気から大気圧雰囲気に戻す。このようにして、ペースト充填ヘッド120内の導電ペースト2の刷込み停止を行う。
この後、(7)の工程では、充填ヘッド送り機構130の昇降シリンダ136によって昇降ブロックを上方に移動させることで、ペースト充填ヘッド120を上方に移動させる。続いて、送りモータ134を駆動することによって送りねじ133を逆回転させ、図1の紙面左側に移動させることで、ペースト充填ヘッド120を充填開始位置から待機ベース116側(図1の紙面左側)に移動させる。その後、昇降シリンダ136によって昇降ブロックを下降させ、ペースト充填ヘッド120を待機ベース116上に載せる(図1の二点鎖線矢印参照)。これにより、温度調整機構117によって室温以下の温度に調整された待機ベース116によって導電ペースト2の冷却が行われる(図7参照)。このようにして、ペースト充填ヘッド120の待機ベース116への移動および導電ペースト2の冷却が行われる。
最後に、(8)の工程では、ワークチャック真空ポンプ115による真空吸引を停止し、樹脂フィルム10を冷却することで、貫通ビア11内に充填された導電ペースト2を固化する。このとき、充填ベース111と樹脂フィルム10との間に熱伝導率の低い吸着紙111bが配置されていることから、大気圧によって樹脂フィルム10が充填ベース111側に押圧されていない状態であれば、樹脂フィルム10を積極的に冷却させなくても、貫通ビア11内の導電ペースト2は放熱によって固化する。このような手法によって導電ペースト2の固化を行えば、ペースト充填ヘッド120を待機ベース116に待機させているときに導電ペースト2を固化でき、充填ベース111を冷却したり、樹脂フィルム10を別の場所で冷却したりしなくても容易に導電ペースト2を固化することが可能となる。
そして、導電ペースト2が固化したら、樹脂フィルム10を吸着紙111bから剥離させる。このときには、既に導電ペースト2が固化しているので、吸着紙111bに導電ペースト2が付着してしまって貫通ビア11から抜け落ちるといった不具合は生じない。このようにして、樹脂フィルム10の取り外し工程を行う。これらの工程を経て、貫通ビア11内に導電ペースト2が充填された樹脂フィルム10を得ることができる。
以上説明した本実施形態によると、ペースト充填ヘッド120にて樹脂フィルム10の上面側から貫通ビア11内に導電ペースト2を充填する第1充填工程において、導電ペースト2に含まれる溶剤および気泡を樹脂フィルム10の下面側から吸引して排出する。このため、貫通ビア11内において、導電ペースト2に含まれる金属粉末が濃縮され、貫通ビア11内における金属粉末の粒子密度を向上させることができる。すなわち、溶剤の比率に対して金属粉末の比率を低減することが可能となり、無効ペースト内に含まれる金属材料を低減することが可能となる。
そして、第1充填工程の後に、充填室122aの圧力を大気圧雰囲気よりも圧力が低い低圧雰囲気まで減圧することで、導電ペースト2含まれる気泡を、真空脱泡によって樹脂フィルム10における上面側から排出する。このため、既に充填された導電ペースト2によって貫通ビア11内と樹脂フィルム10における下面側との連通が阻害されたとしても、貫通ビア11内における導電ペースト2に含まれる気泡を適切に排気することができる。
従って、樹脂フィルム10に形成された貫通ビア11に導電ペースト2を適切に充填することができる。
また、本実施形態では、充填室122aにて樹脂フィルム10に形成された複数の貫通ビア11の一部を密閉する構成としているので、充填室真空ポンプ124による充填室122a内を数秒程度の短時間で低圧雰囲気となるまで減圧することができる。このため、第1充填工程を終了した後、連続して第2充填工程を行うことが可能となる。
さらに、本実施形態では、導電ペースト2を室温で固化する材料で構成しているため、貫通ビア11に導電ペースト2を充填した後、樹脂フィルム10を冷却することで導電ペースト2を固化できる。このため、導電ペースト2を固化してから樹脂フィルム10を吸着紙111bから剥離させることで、貫通ビア11から導電ペースト2が抜け落ちることを防止することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、導電ペースト2の溶剤として作業の安全と設備環境の両面から高温加熱が必要でない低融点溶剤であるパラフィンを用いたが、他の溶剤であっても良い。例えば、他のパラフィン系炭化水素(エイコサン)や、テレビン油(例えばαテレピネ)、脂肪酸(例えばカプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノデカン酸、アラキン酸)等に対して金属粉末を錬り込んだものを導電ペースト2として用いることができる。これらの溶剤はいずれも簡単な加熱で、かつ、金属粉末の焼結温度よりも低い温度で溶融する材料である。
(2)また、導電ペースト2の溶剤としては、室温で固化する材料(室温固体材料)で構成することが望ましいが、室温で流動性を有する材料で構成してもよい。室温で流動性を有する材料としては、例えば、ジヒドロターピネオール、グリコールエーテル、イソプロピルアルコール、ブチルカルビトールアセテート、シクロヘキサン、メチルエチルケトン等を採用することができる。
(3)また、導電ペースト2に含まれる金属粉末の材質も、銀と錫に限るものではなく、他の金属材料が用いられていてもよい。粉末形状についても球状のものや繊維状のフィラー等、どのようなものであってもよい。
(4)上述の実施形態では、樹脂フィルム10の面方向(図1中の紙面左右方向)にペースト充填ヘッド120を一往復移動させる際に、導電ペースト2の貫通ビア11へ充填する第1充填工程および第2充填工程を行った。しかしながら、これは、一例であり、第1充填工程において、図1中の紙面左右方向にペースト充填ヘッド120を複数回往復させる間に導電ペースト2の貫通ビア11への充填を行った後、第2充填工程による導電ペースト2の貫通ビア11への充填を行うようにしてもよい。
(5)上述の実施形態では、貫通ビア11への導電ペースト2の充填が完了した後、充填ベース111上において樹脂フィルム10の冷却を行うようにしたが、吸着紙111bごと樹脂フィルム10を充填ベース111から取り外し、室温もしくは冷却室内で樹脂フィルム10を冷却してもよい。樹脂フィルム10を冷却する際にワーク加熱ヒータ112への電力供給を停止して行うことも考えられるが、樹脂フィルム10を吸着紙111bごと充填ベース111の上から取り外すのであれば、樹脂フィルム10の貫通ビア11に充填された導電ペースト2が完全に固化していなくてもよい。このようにすれば、樹脂フィルム10を冷却する際にワーク加熱ヒータ112への電力供給を停止する必要も無くなる。
(6)上述の実施形態では、開口径よりも厚み寸法が大きい貫通ビア11に導電ペースト2を充填する構成としているが、これに限らず、例えば、開口径と厚み寸法が同程度、或いは開口径よりも厚み寸法が小さい貫通ビア11に導電ペースト2を充填する構成としてもよい。
1 多層基板
10 樹脂フィルム(シート材)
11 貫通ビア
2 導電ペースト(導電材料)
100 導電材料充填装置
111 充填ベース
111a 搭載面
111b 吸着紙
111c 吸着溝(吸引部)
111d 連通空間(吸引部)
115 ワークチャック真空ポンプ(吸引部)
120 ペースト充填ヘッド(充填ヘッド)
121a 充填リップ(スキージ)
122 ケース(密閉ケース)
122a 充填室
122e スキージパッキン(スキージ)
124 充填室真空ポンプ(減圧手段)
130 充填ヘッド送り機構
200 コントローラ(制御手段)

Claims (1)

  1. シート材(10)を貫通させて形成したビアホールである貫通ビア(11)内に、金属粉末と溶剤とを含む導電材料(2)を充填する導電材料充填装置であって、
    前記シート材(10)が設置される搭載面(111a)を有し、前記搭載面(111a)にて前記シート材(10)を保持する充填ベース(111)と、
    前記貫通ビア(11)内に充填された前記導電材料(2)に含まれる溶剤および気泡を前記シート材(10)における前記搭載面(111a)に対向する下面側から吸引する吸引部(111c、111d、115)と、
    前記充填ベース(111)に保持された前記シート材(10)の上面に前記導電材料(2)を供給し、前記導電材料(2)を前記貫通ビア(11)に充填する充填ヘッド(120)と、
    前記充填ヘッド(120)を少なくともシート材(10)の面方向に移動させる充填ヘッド送り機構(130)と、
    前記充填ヘッド(120)、前記吸引部(111c、111d、115)、および前記充填ヘッド送り機構(130)を制御する制御手段(200)と、を備え、
    前記充填ヘッド(120)は、
    前記シート材(10)の上面に当接して、前記シート材(10)の上面に供給された前記導電材料(10)を前記貫通ビア(11)内に刷り込むスキージ(121a、122e)と、
    前記シート材(10)の上面における前記導電材料(2)を充填する部位を密閉する充填室(122a)を有する密閉ケース(122)と、
    前記充填室(122a)内を大気圧雰囲気よりも低い低圧雰囲気となるまで減圧する減圧手段(124)と、を含んで構成され、
    前記制御手段(200)は、
    先ず、前記充填ヘッド送り機構(130)によって、前記スキージ(121a、122e)を前記シート材(10)の上面に当接した状態で前記充填ヘッド(120)を前記シート材(10)の面方向に移動させることで、前記充填ベース(111)の前記搭載面(111a)に保持された前記シート材(10)の上面側から前記貫通ビア(11)内に前記導電材料(2)を充填すると共に、前記吸引部(111c、115)によって前記導電材料(2)に含まれる前記溶剤および気泡を前記シート材(10)の下面側から吸引して排出し、
    次に、前記減圧手段(124)にて前記充填室(122a)内を前記低圧雰囲気となるまで減圧し、この状態で、前記充填ヘッド送り機構(130)によって、前記スキージ(121a、122e)を前記シート材(10)の上面に当接した状態で前記充填ヘッド(120)を前記シート材(10)の面方向に移動させることで、前記シート材(10)の上面側から前記貫通ビア(11)内に前記導電材料(2)を充填して、前記導電材料(2)に含まれる気泡を前記シート材(10)における前記上面側から排出することを特徴とする導電材料充填装置。
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