JP5463937B2 - 固体撮像素子およびそれを備えた撮像装置 - Google Patents

固体撮像素子およびそれを備えた撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、近赤外線遮断効果を備えた固体撮像素子、およびそれを用いた撮像装置に関する。
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に使用される固体撮像素子(CCD、CMOS等)の感度は、光の波長の可視領域から近赤外領域にわたっている。一方、人間の視感度は光の波長の可視領域のみである。そのため、例えばデジタルスチルカメラにおいては、撮像レンズと固体撮像素子との間に、可視波長領域(波長420〜630nm)の光を透過し、かつ近赤外波長領域(波長700〜1200nm)の光を吸収または反射する近赤外線カットフィルタを設けることで、人間の視感度に近づくように固体撮像素子の感度を補正している。
しかしながら、近赤外線カットフィルタを配置することによって、撮像装置の小型化・薄型化が阻害されるとともに、部品数の増加によって、製品価格も高くなるという問題があった。
そこで、上記問題を解決すべく、固体撮像素子にアントラキノン化合物等の近赤外領域の波長の光を吸収する効果を有する化合物を含有する層を設けることにより、固体撮像素子自体に近赤外線カットフィルタ機能を付与したものが開発されてきている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この従来の固体撮像素子に用いられている近赤外線吸収化合物は、近赤外領域の波長の光を吸収する効果が十分ではない上に、波長630〜700nmの間での透過率の変化も急峻なものではなく、さらに、固体撮像素子としての機能を阻害させないという層形成上の制約もあるため、十分な近赤外線カットフィルタ機能を付与することが困難であった。
特開2004−200360号公報
本発明は、良好な近赤外線カットフィルタ機能を有し、かつ固体撮像素子としての機能にも優れ、撮像装置の十分な小型化、薄型化、低コスト化を図ることができる固体撮像素子、および、このような固体撮像素子を用いた撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る固体撮像素子は、光電変換素子を備えた固体撮像素子であって、前記光電変換素子上に、少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子からなり、数平均凝集粒子径が5〜200nmである近赤外線吸収粒子を含有する近赤外線吸収層を具備することを特徴としている。
上記固体撮像素子において、前記光電変換素子上に、遮光層、平坦化層、カラーフィルタ層およびマイクロレンズから選ばれる少なくとも一つをさらに備えていてもよい。
上記固体撮像素子において、前記光電変換素子上に、遮光層、平坦化層、カラーフィルタ層およびマイクロレンズから選ばれる少なくとも一つを備え、その少なくとも一部を前記近赤外線吸収層が構成していてもよい。
上記固体撮像素子において、前記酸化物は、下式(1)で表わされる化合物(例えば、LiCuPO、Mg1/2CuPO等)であってよい。
1/nCuPO …(1)
(式中、Aは、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)およびNHからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、nは、Aがアルカリ金属またはNHの場合は1であり、Aがアルカリ土類金属の場合は2である。)
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収粒子は、X線回折から求めた結晶子の大きさが、5〜80nmであってよい。
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収粒子は、下式(2)で表わされる反射率の変化量Dが、−0.41%/nm以下であってよい。
D(%/nm)=[R700(%)−R600(%)]/[700(nm)−600(nm)] …(2)
(式中、R700は、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトルにおける波長700nmの反射率であり、R600は、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトルにおける波長600nmの反射率である。)
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収粒子は、拡散反射スペクトルにおける波長715nmの反射率が、19%以下であり、かつ波長500nmの反射率が、85%以上であってよい。
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収粒子は、顕微IRスペクトルにおいて、リン酸基に帰属される1000cm−1付近のピークの吸収強度を基準(100%)とした際に、水に帰属される1600cm−1付近のピークの吸収強度が8%以下であり、かつ水酸基に帰属される3750cm−1付近のピークの吸収強度が26%以下であってよい。
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収層における前記近赤外線吸収粒子の含有量が、20〜60質量%であってよい。
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収層は、少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材をさらに含有してもよい。
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収層における前記少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材の含有量が、0.5〜30質量%であってよい。
上記固体撮像素子において、前記少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材としては、ITO粒子を含んでもよい。
上記固体撮像素子において、前記近赤外線吸収層は、下式(3)で表わされる透過率の変化量D’が、−0.36%/nm以下であってよい。
D’(%/nm)=[T700(%)−T630(%)]/[700(nm)−630(nm)] …(3)
(式中、T700は、近赤外線吸収層の透過スペクトルにおける波長700nmの透過率であり、T630は、近赤外線吸収層の透過スペクトルにおける波長630nmの透過率である。)
本発明の一態様に係る撮像装置は、上記固体撮像素子を具備することを特徴としている。
本発明の一態様の固体撮像素子によれば、良好な近赤外線カットフィルタ機能と固体撮像素子としての機能を併せ持つことができる。また、本発明の一態様の撮像装置によれば、装置の小型化、薄型化、低コスト化とともに、撮影画像の高品質化を図ることができる。
本発明の一実施形態の固体撮像素子の構成を示す断面図である。 本発明において使用される近赤外線吸収粒子のX線回折の一例を示す図である。 本発明の一実施形態の固体撮像素子を用いた撮像装置の一例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の固体撮像素子の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の固体撮像素子の変形例を示す断面図である。 本発明の実施例の近赤外線吸収層の透過スペクトルを示す図である。 本発明の他の実施例の近赤外線吸収層の透過スペクトルを示す図である。 本発明の他の実施例の近赤外線吸収層の透過スペクトルを示す図である。 本発明の他の実施例の近赤外線吸収層の透過スペクトルを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、それらの図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明はそれらの図面により何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る固体撮像素子を示す断面図である。本実施形態の固体撮像素子は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報機器に組み込まれる小型カメラ等の撮像装置に使用される固体撮像素子である。
図1に示すように、この固体撮像素子10Aは、光電変換素子101および遮光層102が形成されたシリコン基板等の半導体基板103上に、平坦化層104、カラーフィルタ層105およびマイクロレンズ106を順に設けた構造を有する。マイクロレンズ106の表面には、さらに後述するような近赤外線吸収粒子を含有する層(近赤外線吸収層)107が設けられている。
光電変換素子101は、半導体基板103の表層に複数形成されており、それらの光電変換素子101を除く部分に遮光層102が形成されている。光電変換素子101に入射された光はフォトダイオードによって光電変換される。平坦化層104は、受光素子101および遮光層102上に形成され、全体を平らにしている。
カラーフィルタ層105は、光電変換素子101に対応して形成され、例えば原色系の場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタからなり、補色系(YMC)の場合、イエロー(Y)、マゼンタ(Mg)、シアン(Cy)のカラーフィルタからなる。カラーフィルタの色数に制限はなく、より色再現性を広げるため、例えば上記原色系においては、黄色等を追加して3色以上としてもよい。また、各色の配置も特に制限はない。さらに、本実施形態では、カラーフィルタ層105が全面に設けられているが、その一部が設けられていないか、あるいはカラーフィルタ層105自体を有さない構造であってもよい。カラーフィルタは、例えば顔料もしくは染料を含有する樹脂により形成される。
マイクロレンズ106は、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ノボラック樹脂等の樹脂により、加熱成形法やエッチング法等を用いて形成される。マイクロレンズ106は、樹脂の他、ガラス、結晶等により形成されてもよい。マイクロレンズ106を通過した光が、光電変換素子101に集光される。
次に、近赤外線吸収層107について説明する。
近赤外線吸収層107に含まれる近赤外線吸収粒子は、前述した式(1)で表わされる化合物の結晶子からなり、かつ数平均凝集粒子径が5〜200nmのものである。なお、本発明において、近赤外線吸収粒子は、特にこのような粒子に限定されるものではなく、少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子からなり、かつ数平均凝集粒子径が5〜200nmのものであればよい。結晶子を吸収物質として使用することにより、結晶構造に起因する近赤外線吸収特性を維持することができる。また、結晶子は微粒子であるため、近赤外線吸収層107中に高濃度で吸収物質を含有させることが可能となり、単位長あたりの吸収能を高めることができる。
ここで、「結晶子」とは単結晶とみなせる単位結晶を意味し、「粒子」は複数の結晶子によって構成される。「式(1)で表わされる化合物の結晶子からなる」とは、例えば、図2に示すように、X線回折によってA1/nCuPOの結晶構造を確認でき、実質的にA1/nCuPOの結晶子からなることがX線回折によって同定されていることを意味し、「実質的にA1/nCuPOの結晶子からなる」とは、結晶子がA1/nCuPOの結晶構造を十分に維持できる(X線回折によってA1/nCuPOの結晶構造を確認できる)範囲内で不純物を含んでいてもよいことを意味する。なお、X線回折は、粉末状態の近赤外線吸収粒子について、X線回折装置を用いて測定される。
近赤外線吸収粒子の数平均凝集粒子径は、200nm以下であり、100nm以下であることが好ましく、70nm以下であることがより好ましい。また、近赤外線吸収粒子の数平均凝集粒子径は、5nm以上であり、10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがより好ましい。数平均凝集粒子径が5nm以上であれば、微粒子化のため過剰な粉砕処理を必要とせず、結晶子がA1/nCuPOの結晶構造を維持でき、その結果、近赤外線吸収特性を発現できる。また、数平均凝集粒子径が200nmを超えると、ミー散乱を含めた散乱の影響を大きく受けるため、可視波長帯の光の透過率が大きく減少し、近赤外線吸収層107のコントラストやヘーズ等の性能が低下する。数平均凝集粒子径が100nm以下であれば、散乱の影響が少なくなり、特に70nm以下であれば、レイリー散乱に起因する散乱光の影響も受けにくくなるため、透明性が高くなる。数平均凝集粒子径が30〜70nmであれば、近赤外線吸収層のヘーズが低くなり(すなわち、透過率が高くなり)、近赤外線吸収特性がより向上する。ここで、数平均凝集粒子径は、近赤外線吸収粒子を分散媒に分散させた粒子径測定用分散液について、動的光散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した値である。
なお、近赤外線吸収層107のヘーズ値は1%以下に制御することが好ましく、ヘーズ値が1%を超えると画像が不鮮明になる。ヘーズ値は0.2%以下に制御することがより好ましい。
近赤外線吸収粒子における結晶子の大きさは、5〜80nmであることが好ましく、10〜80nmであることがより好ましい。結晶子の大きさが5nm以上であれば、結晶子がA1/nCuPOの結晶構造を十分に維持でき、その結果、十分な近赤外線吸収特性を発現できる。また、結晶子の大きさが80nm以下であれば、近赤外線吸収粒子の数平均凝集粒子径を小さく抑えることができ、近赤外線吸収層のヘーズが低く抑えられる。なお、結晶子の大きさは、近赤外線吸収粒子についてX線回折を行い、シェラーの方法により計算によって求めた値である。
式(1)中のAとして、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)、またはNHを採用する理由は、下記の(i)〜(iii)の通りである。
(i)近赤外線吸収粒子における結晶子の結晶構造は、PO 3−とCu2+との交互結合からなる網目状三次元骨格であり、骨格の内部に空間を有する。該空間のサイズが、アルカリ金属イオン(Li:0.090nm、Na:0.116nm、K:0.152nm、Rb:0.166nm、Cs:0.181nm)、アルカリ土類金属イオン(Mg2+:0.086nm、Ca2+:0.114nm、Sr2+:0.132nm、Ba2+:0.149nm)およびNH (0.166nm)のイオン半径と適合するため、結晶構造を十分に維持できる。
(ii)アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよびNH は、溶液中で1価または2価のカチオンとして安定的に存在できるため、近赤外線吸収粒子の製造過程において、前駆体が生成する際、結晶構造中にカチオンが取り込まれやすい。
(iii)PO 3−と配位結合性の強いカチオン( 例えば、遷移金属イオン等)では、十分な近赤外線吸収特性を発現する本発明における結晶構造とは異なる結晶構造を与える可能性がある。
式(1)中のAとしては、PO 3−とCu2+とからなる骨格内に取り込まれるイオンとして最もカチオンサイズが適し、熱力学的な安定構造をとる点から、Kが特に好ましい。
近赤外線吸収粒子は、下式(2)で表わされる反射率の変化量Dが、−0.41%/nm以下であることが好ましく、−0.45%/nm以下であることがより好ましい。
D(%/nm)=[R700(%)−R600(%)]/[700(nm)−600(nm)] …(2)
式中、R700は、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトルにおける波長700nmの反射率であり、R600は、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトルにおける波長600nmの反射率である。
粉体に光吸収がある拡散反射スペクトル測定では、光吸収波長において光路長により光吸収の強度が異なるため、透過スペクトルでの弱い吸収帯が比較的強く観測される。そこで、本明細書中での反射率の変化率算出は、透過スペクトルでの透過率変化と同等に反射率が変化する範囲である600−700nmの反射率の値を用いる。
近赤外線吸収粒子の反射率が高いということは、近赤外線吸収粒子による光の吸収が少なく、近赤外線吸収粒子の反射率が低いということは、近赤外線吸収粒子による光の吸収が多いことを示している。すなわち、近赤外線吸収粒子の反射率は、近赤外線吸収粒子の透過率の目安となる。
よって、前記反射率の変化量Dが−0.41%/nm以下であれば、波長630〜700nmの間における透過率の変化が十分に急峻となり、これを含有する近赤外線吸収層は、固体撮像素子に好適となる。
また、近赤外線吸収粒子は、拡散反射スペクトルにおける波長715nmの反射率が、19%以下であることが好ましく、18%以下であることがより好ましい。また、近赤外線吸収粒子は、拡散反射スペクトルにおける波長500nmの反射率が、85%以上であることが好ましく、86%以上であることがより好ましい。なお、拡散反射スペクトルは、粉末状態の近赤外線吸収粒子について、紫外可視分光光度計を用いて測定される。
近赤外線吸収粒子は、結晶子がA1/nCuPOの結晶構造を十分に維持することによって、十分な近赤外線吸収特性を発現できる。よって、結晶子の表面に水または水酸基が付着した場合、A1/nCuPOの結晶構造を維持できなくなるため、可視光領域と近赤外波長領域の光の透過率の差が減少し、これを含有する近赤外線吸収層は、固体撮像素子に適さない。
よって、近赤外線吸収粒子は、顕微IRスペクトルにおいて、リン酸基に帰属される1000cm−1付近のピークの吸収強度を基準(100%)とした際に、水に帰属される1600cm−1付近のピークの吸収強度が8%以下であり、かつ水酸基に帰属される3750cm−1付近のピークの吸収強度が26%以下であることが好ましく、水に帰属される1600cm−1付近のピークの吸収強度が5%以下であり、かつ水酸基に帰属される3750cm−1付近のピークの吸収強度が15%以下であることがより好ましい。なお、顕微IRスペクトルは、粉末状態の近赤外線吸収粒子について、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて測定される。具体的には、例えば、Thermo Fisher Scientific社製のフーリエ変換赤外分光光度計Magna760を用い、そのダイヤモンドプレート上に、近赤外線吸収粒子の1片を置き、ローラーで平坦にし、顕微FT−IR法により測定する。
また、近赤外線吸収粒子においては、A1/nCuPO以外の結晶構造、例えば、A1/nCu(POが増えると、波長630〜700nmの間における透過率の変化が緩慢となる。よって、X線回折によって実質的にA1/nCuPOの結晶子からなることが同定されていることが好ましい。
以上説明した、本実施形態において使用される近赤外線吸収粒子は、A1/nCuPOで表わされる化合物の結晶子からなり、かつ数平均凝集粒子径が5〜200nmであるため、可視波長領域の光の透過率が高く、近赤外波長領域の光の透過率が低く、かつ波長630〜700nmの間で急峻に透過率が変化する。
上記近赤外線吸収粒子は、例えば下記の工程(a)〜(c)を有する方法により製造することができる。
(a)Cu2+を含む塩と、PO 3−を含む塩または有機物とを、Cu2+に対するPO 3−のモル比(PO 3−/Cu2+)が10〜20となるような割合で、かつAn+の存在下に混合する工程
(b)工程(a)で得られた生成物を560〜760℃で焼成する工程
(c)工程(b)で得られた焼成物を、数平均凝集粒子径が5〜200nmとなるように解砕する工程
[工程(a)]
Cu2+を含む塩としては、硫酸銅(II)五水和物、塩化銅(II)二水和物、酢酸銅(II)一水和物、臭化銅(II)、硝酸銅(II)三水和物等が挙げられる。
PO 3−を含む塩または有機物としては、アルカリ金属のリン酸塩、リン酸のアンモニウム塩、アルカリ土類金属のリン酸塩、リン酸等が挙げられる。
アルカリ金属のリン酸塩またはアルカリ土類金属のリン酸塩としては、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸カリウム、リン酸水素二ナトリウム十二水和物、リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸三ナトリウム十二水和物、リン酸リチウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素マグネシウム三水和物、リン酸マグネシウム八水和物等が挙げられる。また、リン酸のアンモニウム塩としては、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム四水和物、リン酸アンモニウム三水和物等が挙げられる。
n+を存在させる方法としては、PO 3−を含む塩としてアルカリ金属のリン酸塩、リン酸のアンモニウム塩、アルカリ土類金属のリン酸塩等を用いる方法;Cu2+を含む塩とPO 3−を含む塩または有機物とを混合する際に、An+を含む塩を添加する方法等が挙げられる。
n+を含む塩としては、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の塩化物、アルカリ土類金属の塩化物、アルカリ金属の臭化物、アルカリ土類金属の臭化物、アルカリ金属の硝酸塩、アルカリ土類金属の硝酸塩、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩等が挙げられる。
Cu2+を含む塩とPO 3−を含む塩または有機物との混合は、Cu2+を含む塩、PO 3−を含む塩、必要に応じてAn+を含む塩を溶解し得る溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、水が好ましい。
Cu2+を含む塩とPO 3−を含む塩または有機物との割合は、Cu2+に対するPO 3−のモル比(PO 3−/Cu2+)が10〜20、好ましくは12〜18となるような割合とする。PO 3−/Cu2+が10以上であれば、A1/nCu(POが副生しない、または副生したとしてもその量が、結晶子がA1/nCuPOの結晶構造を十分に維持できる程度であるため、波長630〜700nmの間における透過率の変化が十分に急峻となる近赤外線吸収粒子が得られる。PO 3−/Cu2+が20以下であれば、A1/nCuPO以外の不純物が副生しない、または副生したとしてもその量が、結晶子がA1/nCuPOの結晶構造を十分に維持できる程度であるため、波長630〜700nmの間における透過率の変化が十分に急峻となる近赤外線吸収粒子が得られる。
Cu2+を含む塩とPO 3−を含む塩または有機物とを混合する際の温度は、10〜95℃が好ましく、15〜40℃がより好ましい。温度が高すぎると、溶媒の蒸発による溶質の濃縮が生じ、目的とする生成物以外の不純物が混入するおそれがある。温度が低すぎると、反応速度が遅くなり、反応時間が長くなるため、工程上好ましくない。
生成物は、濾過等によって分離された後、必要に応じて、洗浄、乾燥、乾式粉砕される。工程(b)における焼成の際に、水を介した粒子の固着を抑え、粒子の成長を抑える点から、有機溶媒で生成物を洗浄し、生成物に含まれる水分を除去することが好ましい。
[工程(b)]
焼成温度は、560〜760℃が好ましく、580〜750℃がより好ましい。焼成温度が560℃以上であれば、構造相転移により結晶構造が変化し、構造相転移後の結晶構造は室温に冷却した後も維持される。焼成温度が760℃以下であれば、加熱分解が抑えられる。なお、焼成温度が低すぎると、前記温度範囲で焼成した場合と結晶構造が異なってしまい、十分な分光特性が得られないおそれがある。
焼成の際には、粒子の成長を抑える点から、被焼成物(工程(a)で得られた生成物)を流動させることが好ましい。被焼成物を流動させながら焼成できる装置としては、ロータリーキルン炉等が挙げられる。
[工程(c)]
解砕方法としては、公知の乾式粉砕法または湿式粉砕法が挙げられ、数平均凝集粒子径を200nm以下としやすい点から、湿式粉砕法が好ましい。乾式粉砕法としては、ボールミル、ジェットミル、ミル型粉砕機、ミキサー型粉砕機等を用いる方法等が挙げられる。湿式粉砕法としては、湿式ミル(ボールミル、遊星ミル等)、クラッシャー、乳鉢、衝撃粉砕装置(ナノマイザー等)、湿式微粒子化装置等を用いる方法等が挙げられ、湿式微粒子化装置を用いる方法が好ましい。
湿式粉砕法の場合、工程(b)で得られた焼成物を分散媒に分散させて解砕用分散液とする必要がある。分散媒としては、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アルデヒド等が挙げられる。分散媒は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。分散媒としては、作業環境の点から、水またはアルコールが好ましく、解砕用分散液に高圧力をかける場合は、水が特に好ましい。分散媒の量は、焼成物の分散性を維持する点から、解砕用分散液(100質量%)のうち、50〜95質量%が好ましい。水としては、なかでも蒸留水が好ましく、特に、電気伝導率が1.0×10−4S/m以下のものが好ましい。また、アルコールとしては、特に、エタノール、イソプロピルアルコールが好ましい。
解砕物は、必要に応じて、遠心分離等によって分散液から分離された後、洗浄、乾燥、乾式粉砕される。乾燥方法としては、加熱乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、真空乾燥法等が挙げられる。
以上のようにして得られた近赤外線吸収粒子は、耐候性、耐酸性、耐水性等の向上や表面改質によるバインダ樹脂との相溶性の向上を目的に、公知の方法で表面処理されてもよい。
表面処理の方法としては、近赤外線吸収粒子を含む分散液中に、表面処理剤または溶媒で希釈した表面処理剤を添加し、撹拌して処理した後、溶媒を除去し乾燥させる方法(湿式法);近赤外線吸収粒子を撹拌しながら、表面処理剤または溶媒で希釈した表面処理剤を、乾燥空気または窒素ガスで噴射させて処理した後、乾燥させる方法(乾式法)が挙げられる。表面処理剤としては、界面活性剤、カップリング剤等が挙げられる。
近赤外線吸収層107における上記近赤外線吸収粒子の含有量は、20〜60質量%であることが好ましく、20〜50質量%であることがより好ましい。近赤外線吸収粒子の含有量が20質量%以上であれば、近赤外線吸収層14に十分な近赤外線吸収特性が得られる。また、近赤外線吸収粒子の含有量が60質量%以下であれば、可視波長領域の光の透過率を高く維持できる。
近赤外線吸収層107には、上記近赤外線吸収粒子以外の近赤外線ないし赤外線吸収材を含有させることができる。この場合、近赤外線吸収層107は、上記近赤外線吸収粒子および/または上記近赤外線吸収粒子以外の近赤外線ないし赤外線吸収材を含む層の多層構造とすることができる。
上記近赤外線吸収粒子以外の近赤外線ないし赤外線吸収材としては、少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材、例えば、ITO(In‐TiO系)、ATO(ZnO‐TiO系)、ホウ化ランタン等の無機微粒子、有機系色素等が挙げられる。なかでも、ITO粒子は、可視波長領域の光の透過率が高く、かつ1200nmを超える赤外波長領域も含めた広範囲の光吸収性を有するため、赤外波長領域の光の遮蔽性を必要とする場合に特に好ましい。ITO粒子は、近赤外線吸収層14中に、0.5〜30質量%含有させることが好ましく、1〜30質量%含有させることがより好ましい。ITO粒子の含有量が0.5質量%以上であれば、赤外波長領域の光の遮蔽性に対し一定の効果が得られる。また、ITO粒子の含有量が30質量%以下であれば、可視波長領域の光に吸収を示さず、透明性を保持できる。
ITO粒子の数平均凝集粒子径は、散乱を抑制し、透明性を維持する点から、5〜200nmであることが好ましく、5〜100nmであることがより好ましく、5〜60nmであることがより一層好ましい。なお、有機系色素としては、例えば、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、ジイモニウム系化合物、ポリメチン系化合物、フタリド化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、インドフェノール系化合物等が使用できる。
近赤外線吸収層107には、また、紫外線吸収材等の他の光吸収材を含有させることができる。紫外線吸収材としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、マイカ、カオリン、セリサイト等の粒子が挙げられる。他の光吸収材の数平均凝集粒子径は、透明性の点から、5〜200nmであることが好ましく、5〜100nmであることがより好ましく、5〜60nmであることがより一層好ましい。
近赤外線吸収層107には、さらに、透明樹脂を含有させることができる。透明樹脂を含有させることにより、近赤外線吸収層107の層形成が容易になるとともに、近赤外線吸収層107、ひいては固体撮像素子10a〜10cの耐久性を高めることができる。
透明樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型アクリル系樹脂、シルセスキオキサン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。透明性の点から、なかでも、アクリル樹脂またはポリエステル系樹脂が好ましい。この透明樹脂の近赤外線吸収層107における含有量は、40〜80質量%であることが好ましく、50〜80質量%であることがより好ましい。透明樹脂の含有量が40質量%以上であれば、使用による効果が十分に得られ、また、80質量%以下であれば、十分な近赤外線吸収特性を維持できる。
近赤外線吸収層107には、上記成分の他に、さらに、本発明の効果を阻害しない範囲で、色調補正色素、レベリング剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、分散剤、難燃剤、滑剤、可塑剤等が含有されていてもよい。
近赤外線吸収層107は、上記した近赤外線吸収粒子、および必要に応じて配合される他の成分を、分散媒に分散または溶解させて塗工液を調製し、この塗工液をマイクロレンズ106上に塗工し、乾燥させることにより形成される。塗工、乾燥は、複数回に分けて行うことができ、また、その際、含有成分の異なる複数の塗工液を調製し、これらを順に塗工、乾燥させるようにしてもよい。具体的には、例えば、近赤外線吸収粒子を含む塗工液と、ITO粒子を含む塗工液をそれぞれ個別に調製し、これらを順にマイクロレンズ106上に塗工し、乾燥させて、近赤外線吸収層107を形成することができる。
分散媒としては、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。分散媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。分散媒としては、作業環境の点から、水またはアルコールが好ましい。分散媒の量は、近赤外線吸収粒子の分散性を維持する点から、分散液(100質量%)のうち、50〜95質量%が好ましい。
塗工液には、必要に応じて分散剤を配合することができる。分散剤としては、近赤外線吸収粒子の表面に対して改質効果を示すもの、例えば、界面活性剤、シラン化合物、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤等が使用される。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤(特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、アルキルリン酸エステル等)、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル、ソルビタン高級カルボン酸エステル等)、カチオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルアミンカルボン酸エステル、アルキルアミン、アルキルアンモニウム塩等)、両性界面活性剤(高級アルキルベタイン等)が挙げられる。
シラン化合物としては、シランカップリング剤、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン等が挙げられる。シランカップリング剤としては、官能基(グリシドキシ基、ビニル基、アミノ基、アルケニル基、エポキシ基、メルカプト基、クロロ基、アンモニウム基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基等)を有するアルコキシシラン等が挙げられる。
シリコーンレジンとしては、メチルシリコーンレジン、メチルフェニルシリコーンレジン等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、アシロキシ基、ホスホキシ基、ピロホスホキシ基、スルホキシ基、アリーロキシ基等を有するものが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。
ジルコアルミネート系カップリング剤としては、アミノ基、メルカプト基、アルキル基、アルケニル基等を有するものが挙げられる。
分散剤の量は、分散剤の種類にもよるが、分散液(100質量%)のうち、0.5〜10質量%が好ましい。分散剤の量が該範囲内であれば、近赤外線吸収粒子の分散性が良好となり、透明性が損なわれず、また、経時的な近赤外線吸収粒子の沈降が抑えられる。
なお、塗工液の調製には、自転・公転式ミキサー、ビーズミル、遊星ミル、超音波ホモジナイザ等の攪拌装置を用いることができる。高い透明性を確保するためには、攪拌を十分に行うことが好ましい。撹拌は、連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよい。
また、塗工液の塗工には、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スリットダイコーター法、グラビアコーター法、スリットリバースコーター法、マイクログラビア法、またはコンマコーター法等のコーティング法を用いることができる。その他、バーコーター法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法等も用いることができる。
近赤外線吸収層107の厚さは、1〜200μmの範囲が好ましく、4〜100μmの範囲がより好ましく、20〜50μmの範囲がより一層好ましい。1μm以上とすることで、近赤外線吸収能を十分に発現させることができ、200μm以下とすることで、層形成時の分散媒の残留を抑制することができる。また、4μm以上とすると、さらに、膜厚の平坦性が得やすくなり、吸収率のバラツキが生じにくくすることができ、100μm以下とすると、さらに、膜厚の平坦性が得やすくなるうえに、薄型化に有利となる。
近赤外線吸収層107は、下式(3)で表わされる透過率の変化量D’は、−0.36%/nm以下が好ましく、−0.45%/nm以下がより好ましい。
D’(%/nm)=[T700(%)−T630(%)]/[700(nm)−630(nm)] …(3)。
式中、T700は、近赤外線吸収層の透過スペクトルにおける波長700nmの透過率であり、T630は、近赤外線吸収層の透過スペクトルにおける波長630nmの透過率である。
透過率の変化量D’が、−0.36%/nm以下であれば、波長630〜700nmの間における透過率の変化が充分に急峻となり、固体撮像素子に好適となる。−0.45%/nm以下であれば、さらに、近赤外波長領域の光を遮断しつつ可視波長域の光の利用効率が向上し、暗部撮像でのノイズ抑制の点で有利となる。
また、近赤外線吸収層107の波長715nmの透過率は、10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。また、近赤外線吸収層107の波長500nmの透過率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。なお、近赤外線吸収層の透過率は、紫外可視分光光度計を用いて測定される。
本実施形態の固体撮像素子10Aは、マイクロレンズ106の表面に近赤外線吸収層107を備えるので、従来、別体で配置していた近赤外線カットフィルタを省略することができ、撮像装置の小型化、薄型化、低コスト化を図ることができる。
そして、近赤外線吸収層107は、A1/nCuPOで表わされる化合物の結晶子からなり、数平均凝集粒子径が5〜200nmであるため、可視波長領域の光の透過率が高く、近赤外波長領域の光の透過率が低く、かつ波長630〜700nmの間で急峻に透過率が変化する近赤外線吸収粒子を含有するので、本実施形態の固体撮像素子10Aは、近赤外線遮断特性を有することができる。
また、近赤外線吸収粒子を分散媒に分散させて調製した塗工液をマイクロレンズ106の表面に、塗工、乾燥させることにより、近赤外線吸収層107を形成することができるため、固体撮像素子としての機能を損なうこともない。
このため、本実施形態の固体撮像素子10Aは、良好な近赤外線カットフィルタ機能と固体撮像素子としての機能を併せ持つことができ、これを用いて、小型、かつ薄型で、低コストであり、しかも、撮像画像の品質に優れる撮像装置を得ることができる。
図3は、上記固体撮像素子10Aを用いた撮像装置の一例の要部構成を概略的に示す断面図である。この撮像装置30は、図3に示すように、固体撮像素子10Aと、カバーガラス31と、複数のレンズ群32と、絞り33とを、匡体34で固定した構造を有する。図3の例では、複数のレンズ群32は、固体撮像素子10Aの撮像面に向けて配置された、第1のレンズL1、第2のレンズL2、第3のレンズL3および第4のレンズL4からなり、そのうちの最も固体撮像素子10A側に配置された第4のレンズL4とその次に配置された第3のレンズL3との間に、絞り33が配置されている。固体撮像素子10Aと、レンズ群32と、絞り33は、光軸xに沿って配置されている。
このように構成される撮像装置30Aにおいては、被写体側より入射した光は、第1のレンズL1、第2のレンズL2、第3のレンズL3、絞り33、第4のレンズL4、およびカバーガラス31を通って固体撮像素子10Aに受光され、この受光した光を固体撮像素子10Aが電気信号に変換し、画像信号として出力される。固体撮像素子10Aには、近赤外線吸収層107が設けられており、近赤外線が遮断された光が固体撮像素子10Aで受光される。
前述したように、固体撮像素子10Aは、良好な近赤外線カットフィルタ機能と固体撮像素子としての機能を併せ持つため、撮像装置30は、撮像装置の小型化、薄型化、低コスト化が図られるとともに、品質の良い撮像画像を得ることができる。
なお、本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態の固体撮像素子10Aでは、マイクロレンズ106の表面(上面)に近赤外線吸収層107を1層設けた構造とされているが、近赤外線吸収層107は、マイクロレンズ106、カラーフィルタ層105、平坦化層104、または遮光層102の下面に設けられていてもよく、さらに、これらの2ヶ所以上に設けられていてもよい。
図4および図5はそのような例を示したもので、図4に示す固体撮像素子10Bは、図1に示す固体撮像素子10Aにおいて、近赤外線吸収層107をマイクロレンズ106の表面に代えて、平坦化層104とカラーフィルタ層105との間に設けたものである。また、図5に示す固体撮像素子10Cは、図1に示す固体撮像素子10Aにおいて、近赤外線吸収層107をマイクロレンズ106の表面に代えて、マイクロレンズ106の下面に設けたものである。
これらの固体撮像素子10B、10Cにおいては、図1に示す固体撮像素子10Aと同様の効果を得ることができるうえ、マイクロレンズ106表面と比較してフラットな面への設置になるため、固体撮像素子10Aに比べ、近赤外線吸収層107の形成が容易となる利点を有する。
また、図示を省略したが、固体撮像素子を構成する光学要素(固体撮像素子10A〜10Cでは、マイクロレンズ106、カラーフィルタ層105、平坦化層104および遮光層102)の一部または全体に前述した近赤外線吸収粒子を含有させることにより、つまり、光学要素を形成する際、前述した近赤外線吸収粒子、および必要に応じて配合される他の成分を添加した材料でその一部または全体を形成することにより、光学要素に近赤外線吸収層としての機能を併せ持つようにすることも可能である。具体的には、例えば、固体撮像素子10A〜10Cのように、マイクロレンズ、カラーフィルタ層、平坦化層および遮光層を光学要素として備えた固体撮像素子の場合、マイクロレンズ、カラーフィルタ層、平坦化層、および遮光層の少なくとも1つの光学要素の一部または全体に前述した近赤外線吸収粒子を含有させ、その光学要素に近赤外線吸収層としての機能を併せ持つようにすることができる。この場合、近赤外線吸収層を光学要素と別体に設けた固体撮像素子10A〜10Cに比べ、一層の小型化、薄型化を図ることができ、ひいては、これを用いた撮像装置のさらなる小型化、薄型化を図ることができる。なお、マイクロレンズ、カラーフィルタ層、平坦化層および遮光層を光学要素として備えた固体撮像素子の場合、形成の容易さや得られる近赤外線吸収効果の点から、カラーフィルタ層および平坦化層の少なくとも一方に近赤外線吸収粒子を含有させることが好ましい。
さらに、固体撮像素子には、近赤外線吸収層のみならず、紫外線を吸収する紫外線吸収層を、例えば平坦化層104とカラーフィルタ層105との間に設けるようにしてもよく、さらに、例えばマイクロレンズ106の表面、あるいは近赤外線吸収層上に反射防止層を形成するようにしてもよい。反射防止層を設けることにより、入射光の再反射を防止することができ、撮像画像の品質を向上させることができる。
また、本発明が適用される撮像装置も、図1に示す構造のものに限定されるものではなく、固体撮像素子を備えたものであれば種々の構造の撮像装置に適用可能である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の各種物性値等は下記に示す方法で測定した。
[X線回折]
粉末状態の近赤外線吸収粒子について、X線回折装置(RIGAKU社製、RINT−TTR−III)を用いてX線回折の測定を行い、結晶構造の同定を行った。また、結晶子の大きさを、2θ=14°の反射についてシェラーの方法により計算によって求めた。
[数平均凝集粒子径]
近赤外線吸収粒子を水に分散させた粒子径測定用分散液(固形分濃度:5質量%)について、動的光散乱式粒度分布測定装置(日機装社製、マイクロトラック超微粒子粒度分析計UPA−150)を用いて数平均凝集粒子径を測定した。
[反射率および反射率の変化量D]
粉末状態の近赤外線吸収粒子について、紫外可視分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−4100形)を用いて拡散反射スペクトル(反射率)を測定し、算出した。なお、ベースラインとして、硫酸バリウムを用いた。
[透過率および透過率の変化量D’]
近赤外線吸収層について紫外可視分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−4100形)を用いて透過スペクトル(透過率)を測定し、算出した。
[近赤外線吸収粒子の製造]
(製造例1)
52質量%リン酸水素二カリウム(純正化学製)水溶液500gに、撹拌下、5質量%硫酸銅・五水和物(純正化学製)水溶液500gを加え、5時間以上室温にて撹拌し、水色溶液(PO 3−/Cu2+(モル比)=15)を得た。
得られた水色溶液から生成物を吸引濾過によって分離し、水およびアセトンで洗浄し、水色の生成物を得た。生成物をるつぼに移し、100℃で4時間真空乾燥した後、ワンダーブレンダー(大阪ケミカル社製、以下同じ)を用いて、30秒間の乾式粉砕を2回行った。
粉末状態の生成物をるつぼに移し、大気下、600℃で8時間焼成し、黄緑色の焼成物を得た。焼成物について、ワンダーブレンダーを用いて、30秒間の乾式粉砕を2回行った。得られた黄緑色の焼成物は15.4gであり、硫酸銅・五水和物のモル数を基準とした場合の収率は78%であった。
焼成物についてX線回折を測定した。X線回折の結果から、KCuPOの結晶構造を確認でき、焼成物は、実質的にKCuPOの結晶子からなる粒子であることが同定された。
上記焼成物を水に分散させ、固形分濃度10質量%の分散液とし、超音波ホモジナイザで処理した後、湿式微粒子化装置(スギノマシン社製、スターバーストミニ)を用いて湿式粉砕を行った。分散液がオリフィス径を通過する回数を湿式粉砕処理回数とする。本例においては、湿式粉砕処理回数を20回とした。
湿式粉砕後の分散液から解砕物を遠心分離し、るつぼに移して150℃で乾燥し、黄緑色の解砕物を得た。解砕物について、ワンダーブレンダーを用いて、30秒間の乾式粉砕を2回行った。
解砕物についてX線回折を測定した。X線回折の結果から、KCuPOの結晶構造を確認でき、解砕物は、実質的にKCuPOの結晶子からなる近赤外線吸収粒子であることが同定された。結晶子の大きさは27nmであった。また、近赤外線吸収粒子の粒子径測定用分散液を調製し、数平均凝集粒子径を測定したところ、89nmであった。さらに、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトル(反射率)を測定し、反射率の変化量Dを求めたところ、−0.46%/nmであった。
[固体撮像素子の製造]
(実施例1)
製造例1で得られた近赤外線吸収粒子と、メタクリル樹脂(ADELL社製、商品名 HV153;屈折率1.63)を、固形分が近赤外線吸収粒子37質量%およびメタクリル樹脂63質量%となるような割合で混合した後、この混合液に直径0.5mmのジルコニアビーズを加え、ボールミルを用いて粉砕し、分散液を得た。得られた分散液を、図4に示すように、光電変換素子101および遮光層102、平坦化層104が形成された半導体基板103の表面、すなわち平坦化層104の表面にスピンコータ(ミカサ社製 スピンコータMS−A200)を用いて塗布し、120℃で1分間加熱して、厚さ100μmの近赤外線吸収層(吸収層(I)と表記)107を形成した。その後、近赤外線吸収層上に、カラーフィルタ層105およびマイクロレンズ106を順に形成し固体撮像素子を作製した。これとは別に厚さ1.3mmのガラス板(ソーダガラス)に、吸収層(I)と同様の膜を同様にして成膜し、その透過率を測定した。結果を表1および図6(透過スペクトル)に示す。
(実施例2)
ITO粒子(富士チタン社製、結晶子の大きさ38nm)を、分散剤とともに、エタノールに混合し、固形分濃度20質量%の分散液を得た。
このITO粒子含有分散液を、図4に示すように、光電変換素子101および遮光層102、平坦化層104が形成された半導体基板103の表面、すなわち平坦化層104の表面にスピンコータ(ミカサ社製 スピンコータMS−A200)を用いて塗布し、150℃15分間加熱乾燥させて、厚さ4μmの近赤外線吸収層(吸収層(II)と表記)を形成した。これとは別に厚さ3.5mmのガラス板(旭硝子社製フロート板ガラス、品種クリアFL3.5)に、吸収層(II)と同様の膜を同様にして成膜し、その透過率を測定した。結果を表1および図7(透過スペクトル)に示す。
製造例1で得られた近赤外線吸収粒子と、ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、商品名 バイロン103;屈折率1.60〜1.61)の30質量%シクロヘキサノン溶液とを、固形分が近赤外線吸収粒子44質量%およびポリエステル樹脂56質量%となるような割合で混合し、自転・公転式ミキサーで撹拌し、分散液を得た。得られた分散液を吸収層(II)上にスピンコータ(ミカサ社製 スピンコータMS−A200)を用いて塗布し、150℃で15分間加熱して、厚さ50μmの近赤外線吸収層(吸収層(III)と表記)を形成した。その後、吸収層(III)上に、カラーフィルタ層105およびマイクロレンズ106を順に形成し固体撮像素子を作製した。これとは別に厚さ3.5mmのガラス板(旭硝子社製フロート板ガラス、品種クリアFL3.5)に吸収層(II)と同様にして成膜した上記膜上に、吸収層(III)と同様の膜を同様にして成膜し、その透過率を測定した。結果を表1および図8(透過スペクトル)に示す。
(実施例3)
製造例1で得られた近赤外線吸収粒子、実施例2で用いたITO粒子(富士チタン社製)、およびポリエステル樹脂(商品名 バイロン103)の30質量%シクロヘキサノン溶液とを、固形分が近赤外線吸収粒子50質量%、ITO粒子3質量%およびポリエステル樹脂46質量%となるような割合で混合し、自転・公転式ミキサーで撹拌し、分散液を得た。得られた分散液を、図4に示すように、光電変換素子101および遮光層102、平坦化層104が形成された半導体基板103の表面、すなわち平坦化層104の表面にスピンコータ(ミカサ社製 スピンコータMS−A200)を用いて塗布し、150℃で15分間加熱して、厚さ50μmの近赤外線吸収層(吸収層(IV)と表記)を形成した。その後、吸収層(IV)上に、カラーフィルタ層105およびマイクロレンズ106を順に形成し固体撮像素子を作製した。これとは別に厚さ1.3mmのスライドグラス(武藤化学社製、材質:ソーダガラス)に、吸収層(IV)と同様の膜を同様の方法で成膜し、その透過率を測定した。結果を表1および図9(透過スペクトル)に示す。
(実施例4)
製造例1で得られた近赤外線吸収粒子から分粒して得た近赤外線吸収粒子(数平均凝集粒子径65nm)と、エポキシ樹脂(長瀬産業社製、商品名 EX1011;屈折率1.62)とを、固形分が近赤外線吸収粒子37質量%およびエポキシ樹脂73質量%となるような割合で混合した。この混合液に直径0.5mmのジルコニアビーズを加え、ボールミルを用いて粉砕し、分散液を得た。得られた分散液を、図4に示すように、光電変換素子101および遮光層102、平坦化層104が形成された半導体基板103の表面、すなわち平坦化層104の表面にスピンコータ(ミカサ社製 スピンコータMS−A200)を用いて塗布し、100℃で1時間加熱後、さらに180℃で4時間加熱して、厚さ100μmの近赤外線吸収層(吸収層(V)と表記)を形成した。その後、吸収層(V)の上に、カラーフィルタ層105およびマイクロレンズ106を順に形成し固体撮像素子を作製した。これとは別に厚さ1.3mmのガラス板(ソーダガラス)に、吸収層(V)と同様の膜を同様にして成膜し、その透過率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005463937
本発明の固体撮像素子は、良好な近赤外線カットフィルタ機能と固体撮像素子としての機能を併せ持つことができることから、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA等の情報機器に組み込まれる小型カメラ等の、固体撮像素子を用いた撮像装置に好適に用いることができる。
10A、10B、10C…固体撮像素子、101…光電変換素子、102…遮光層、103…半導体基板、104…平坦化層、105…カラーフィルタ層、106…マイクロレンズ、107…近赤外線吸収層、30…撮像装置。

Claims (14)

  1. 光電変換素子を備えた固体撮像素子であって、
    前記光電変換素子上に、少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子からなり、数平均凝集粒子径が5〜200nmである近赤外線吸収粒子を含有する近赤外線吸収層を具備する、固体撮像素子。
  2. 前記光電変換素子上に、遮光層、平坦化層、カラーフィルタ層およびマイクロレンズから選ばれる少なくとも一つをさらに備える、請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記光電変換素子上に、遮光層、平坦化層、カラーフィルタ層およびマイクロレンズから選ばれる少なくとも一つを備え、その少なくとも一部を前記近赤外線吸収層が構成している、請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記酸化物は、下式(1)で表わされる化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
    1/nCuPO …(1)
    (式中、Aは、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)およびNHからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、nは、Aがアルカリ金属またはNHの場合は1であり、Aがアルカリ土類金属の場合は2である。)
  5. 前記近赤外線吸収粒子は、X線回折から求めた結晶子の大きさが5〜80nmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  6. 前記近赤外線吸収粒子は、下式(2)で表わされる反射率の変化量Dが、−0.41%/nm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
    D(%/nm)=[R700(%)−R600(%)]/[700(nm)−600(nm)] …(2)
    (式中、R700は、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトルにおける波長700nmの反射率であり、R600は、近赤外線吸収粒子の拡散反射スペクトルにおける波長600nmの反射率である。)
  7. 前記近赤外線吸収粒子は、拡散反射スペクトルにおける波長715nmの反射率が、19%以下であり、かつ波長500nmの反射率が、85%以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  8. 前記近赤外線吸収粒子は、顕微IRスペクトルにおいて、リン酸基に帰属される1000cm−1付近のピークの吸収強度を基準(100%)とした際に、水に帰属される1600cm−1付近のピークの吸収強度が8%以下であり、かつ水酸基に帰属される3750cm−1付近のピークの吸収強度が26%以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  9. 前記近赤外線吸収層における前記近赤外線吸収粒子の含有量が、20〜60質量%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  10. 前記近赤外線吸収層は、少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材をさらに含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  11. 前記近赤外線吸収層における前記少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材の含有量が、0.5〜30質量%である、請求項10に記載の固体撮像素子。
  12. 前記少なくともCuおよび/またはPを含む酸化物の結晶子のない近赤外線吸収材としては、ITO粒子を含む、請求項10または11に記載の固体撮像素子。
  13. 前記近赤外線吸収層は、下式(3)で表わされる透過率の変化量D’が、−0.36%/nm以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
    D’(%/nm)=[T700(%)−T630(%)]/[700(nm)−630(nm)] …(3)
    (式中、T700は、近赤外線吸収層の透過スペクトルにおける波長700nmの透過率であり、T630は、近赤外線吸収層の透過スペクトルにおける波長630nmの透過率である。)
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の固体撮像素子を具備する、撮像装置。
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