JP5463812B2 - 半導体装置および通信装置 - Google Patents

半導体装置および通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5463812B2
JP5463812B2 JP2009208797A JP2009208797A JP5463812B2 JP 5463812 B2 JP5463812 B2 JP 5463812B2 JP 2009208797 A JP2009208797 A JP 2009208797A JP 2009208797 A JP2009208797 A JP 2009208797A JP 5463812 B2 JP5463812 B2 JP 5463812B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission line
semiconductor device
voltage
handed
semiconductor substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009208797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011061484A (ja
Inventor
明彦 奥洞
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009208797A priority Critical patent/JP5463812B2/ja
Priority to US12/872,544 priority patent/US8436699B2/en
Priority to CN201010273474.5A priority patent/CN102024794B/zh
Publication of JP2011061484A publication Critical patent/JP2011061484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5463812B2 publication Critical patent/JP5463812B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/201Filters for transverse electromagnetic waves
    • H01P1/203Strip line filters
    • H01P1/2039Galvanic coupling between Input/Output
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P5/00Coupling devices of the waveguide type
    • H01P5/08Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices
    • H01P5/10Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices for coupling balanced lines or devices with unbalanced lines or devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

本発明は、半導体装置および当該半導体装置を用いた通信装置に関する。
近年、通信分野や情報処理分野において、処理速度の高速化に伴い、より小型で且つ適応帯域の広い、あるいはエネルギー効率の良い機能性素子の開発が望まれている。
半導体デバイスや機能性素子の分野では、1998年に負の誘電率や透磁率を持つ材料が理論的に予測され、その後人口手に構成された材料でその効果が確認されるに至って俄然デバイス応用、システム応用の観点で注目が集まるようになった。
現在、新規材料や構造のメタマテリアルを用いた、可変ビームアンテナ、可変フィルタなどが盛んに検討されている。ここに、メタマテリアルとは、電磁気学および光学的性質において、人工的に作り出した負の誘電率や透磁率を持つ左手系材料(物質)を言う。
従来の電磁波の伝播では、電界、磁界の伝播方向が右手系(RG-TL;Right Handed Transmission Line)で表わされる。これに対して、メタマテリアルは、負の誘電率や透磁率の効果で伝播方向が逆向きになり、左手系(LH-TL;Left Handed Transmission Line)でその関係が表わされることから左手系材料と呼ばれる。
メタマテリアルを用いた機能性素子としては、例えば、スタブインダクタに構成されている液晶に電圧を印加し、位相を制御することによってビーム方向を操作可能なアレーアンテナ(漏れ波アンテナ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−211328号公報
従来の機能性素子の多くは、液晶や強誘電体や磁性体などを用いる構成を採っており、特殊な製造方法が必要である。したがって、より小型化や高性能化を図るために、半導体デバイスやその他の集積回路機能などとの一体化を目指すには適さない。また、ここで取り上げるメタマテリアル構造は、シールド構造への適応の期待もあって、出来る限り半導体LSIやそのパッケージなどと簡便に集積化されることが望ましい。
一方で、メタマテリアル構造を用いて実現可能な高周波機能性素子としては、近年のマルチバンド化、広帯域化を鑑みると、その周波数帯域が可変な構成とすることで、1つの素子で多数のバンドに対応できるなどの大きなメリットが生まれる。ここで、高周波性機能素子としては、伝送線路、フィルタ、バラン(バランス−アンバランス変換器)、アンテナなどが挙げられる。
以上のことから、従来の液晶や強誘電体などを用いた伝送線路の組み合わせによる高周波機能性素子は、シリコン(Si)等の半導体の増幅器や位相検波器、混合器などと簡便且つコンパクトに集積化するには適さない。
そこで、本発明は、簡便な構成で半導体基板上にその伝播特性が可変な左手系材料、右手系材料による伝送線路を構成可能な半導体装置および当該半導体装置を用いた通信装置を提供することを目的とする。
本発明による半導体装置は、
半導体基板上に配列されたキャパシタ部およびインダクタ部によって形成され、前記半導体基板と前記キャパシタ部および前記インダクタ部との間に接合部が形成されてなる伝送線路を有し、
前記伝送線路の伝播特性が前記接合部に印加される電圧によって決定される
構成となっている。そして、この半導体装置は、通信装置、特に30GHz以上の高速伝送用の通信装置に用いられる。
半導体の接合の性質を使って、当該接合部と電気的に結合した伝送線路を半導体基板上に作成することで、簡便な構成で伝播特性が可変な左手系、右手系の伝送線路を半導体基板上に直接的に形成できる。ここで、接合部に印加される電圧によって伝播特性が決定されるということは、当該電圧によって伝送線路の伝播特性をコントロール可能であることを意味する。
本発明によれば、簡便な構成で半導体基板上にその伝播特性が可変な左手系材料、右手系材料による伝送線路を構成できる。
本発明の第1実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。 第1実施形態に係る半導体装置の等価回路を示す図である。 図1のa−a´線に沿った断面構造を示す断面図である。 電圧V1を変えたときの周波数fに対するエネルギー伝達効率を示す(Sパラメータ)を示す特性図である。 左手系の伝送線路の等価回路に基づくハイパスフィルタの周波数特性の一例を示す図である。 第1実施形態の変形例に係る伝送線路の構成の概略を示す斜視図である。 第1実施形態の変形例に係る伝送線路の等価回路を示す図である。 図5のb−b´線に沿った断面構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。 第2実施形態に係る半導体装置の等価回路を示す図である。 図8のc−c´線に沿った断面構造を示す断面図である。 印加電圧Vを変化させたときの空乏層容量Cの変化の様子を表わすC−V特性の例を示す特性図である。 右手系の伝送線路の等価回路に基づくローパスフィルタの周波数特性の一例を示す図である。 第2実施形態の変形例に係る伝送線路の構成の概略を示す斜視図である。 第2実施形態の変形例に係る伝送線路の等価回路を示す図である。 図12のd−d´線に沿った断面構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。 第3実施形態に係る半導体装置の等価回路を示す図である。 図18の等価回路で表現されるバンドパスフィルタの周波数特性の一例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。 第4実施形態に係る半導体装置の等価回路を示す図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)について図面を用いて詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1実施形態(ハイパスフィルタの例)
2.第2実施形態(ローパスフィルタの例)
3.第3実施形態(バンドパスフィルタの例)
4.第4実施形態(バランの例)
5.第1乃至第4実施形態の作用効果
6.変形例
7.適用例
<1.第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。本実施形態に係る半導体装置10は、MOSトランジスタやバイポーラトランジスタなどのアクティブ素子や回路が形成可能なシリコン基板等の半導体基板11上に形成された、メタマテリアル構造体の所謂左手系の伝送線路12を有する構成となっている。伝送線路12は、例えば、電磁波を伝達するマイクロストリップ伝送線路である。
伝送線路12は、キャパシタ部13、インダクタ部14およびMSM(Metal-shottzk-Metal)接合部15を含む構成となっている。この伝送線路12は、図の左側の端部に所望の信号RFが入力されると、当該信号RFを左側から右側に伝播させて右側の端部から出力する。このときの伝送線路12の等価回路は、図2に示すように、インダクタンスLおよび可変キャパシタンスVCで表現される。この伝送線路12は、所謂左手系伝送線路と総称される構造である。
図3に、図1のa−a´線に沿った断面構造を示す。半導体基板11は誘電体として用いられる。そのため、半導体基板11は、Feなどがドープされた高抵抗基板(Si(Semi-insulating)基板)である。半導体基板11の裏面にはグランド面16が形成されている。半導体基板11の表層部には、キャパシタ部13を形成する2つの電極131,132に跨るようにN−またはP−領域17が形成されている。
このように、キャパシタ部13を形成する2つの電極131,132に跨るようにN−またはP−領域17を形成することにより、両電極131,132の直下には、メタルショットキー接合に基づく空乏層18が形成される。これにより、キャパシタ部13の形成部分の直下にMSM接合部15が形成される。
このMSM接合部15において、電極131,132間に外部から電圧V1を印加し、当該電圧V1の電圧値によって空乏層18の幅を変化させることで、キャパシタ部13のキャパシタンス成分を変化させることができる。結果として、電圧V1の電圧値に応じて伝送線路12のキャパシタンス値を可変とすることができる。
以上のようにして構成された本実施形態に係る伝送線路12は、左手系の伝送線路として、図2に示された等価回路を持つ伝送線路である。そして、伝送線路12の伝播定数やインピーダンス特性は、図1に示した接合容量部、即ちMSM接合部15に外部から印加する電圧V1に応じて容易に可変な特性となる。換言すれば、伝送線路12は、電圧V1に応じて可変な伝播定数やインピーダンス特性を持つ。図4に、電圧V1を変えたときの周波数fに対するエネルギー伝達効率(所謂、SパラメータS21)を示す。
また、本実施形態に係る伝送線路12は、シリコン基板等の半導体基板11上に直接形成することが可能である。したがって、MOSトランジスタやバイポーラトランジスタなどのアクティブ素子や回路などと容易に集積化することが可能である。
このように、シリコン基板等の半導体基板11上に形成された左手系の伝送線路12の等価回路(図2参照)に基づく周波数特性の計算例を図5に示す。この周波数特性から明らかなように、左手系伝送線路12は、基本的に、ハイパスフィルタの特性を持つことがわかる。この左手系伝送線路12の伝播定数は、外部から印加する電圧V1によって制御可能である。したがって、電圧V1に応じてハイパスフィルタのカットオフ周波数を可変とすることができ、あらゆる帯域のハイパスフィルタを構成することができる。
(第1実施形態の変形例)
本実施形態では、伝送線路12のキャパシタンス成分が可変な構成としたが、インダクタンス成分が可変な構成とすることも可能である。
図6は、第1実施形態の変形例に係る伝送線路の概略構成を示す斜視図である。図6において、図1と同等部分(対応部分)については同一符号を付して示し、重複説明は省略する。
本変形例に係る伝送線路12Aは、シリコン基板等の半導体基板11上に形成され、キャパシタ部13A、インダクタ部14AおよびMSM接合部15Aを含む構成となっている。この伝送線路12Aは、図の左側の端部に所望の信号RFが入力されると、当該信号RFを左側から右側に伝播させて右側の端部から出力する。このときの伝送線路12Aの等価回路は、図7に示すように、可変インダクタンスVLおよびキャパシタンスCで表現される。
図8に、図6のb−b´線に沿った断面構造を示す。キャパシタ部13Aは、2つの電極131,132からなり、当該電極131,132間にキャパシタンスを形成する。インダクタ部14Aのインダクタンス成分を構成する部分の直下には、N−またはP−領域17が形成されている。これにより、インダクタ部14Aの形成部分の直下にMSM接合部15Aが形成される。
また、N−またはP−領域17にはコンタクト部(図示せず)が形成され、当該コンタクト部を介して外部から電気的な接続が可能となっている。そして、N−またはP−領域17とその直上の導体141との間に電圧V2を印加することで、当該電圧V2の電圧値によってインダクタ部14Aのインダクタンス値を可変とすることができる。
上記第1実施形態およびその変形例において、MSM接合部15,15Aを形成するのに必要なN−またはP−領域17の不純物(ドーパント)については、周知の拡散法やイオン注入法などを用いて簡単に形成することができる。
また、上記第1実施形態およびその変形例では、接合としてMSM接合の例を挙げて説明したが、本発明はMSM接合に限られるものではない。例えば、所謂P−N接合を用いても勿論何ら差し支えもなく、キャパシタンス値やインダクタンス値が可変な構成を実現することができる。
<2.第2実施形態>
第1実施形態では、左手系と呼ばれる構成の伝送線路を例に挙げた。これに対応した右手系と呼ばれる伝送線路も同じ原理で構成することが可能である。この右手系の伝送線路について、第2実施形態として以下に説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。本実施形態に係る半導体装置20は、MOSトランジスタやバイポーラトランジスタなどのアクティブ素子や回路が形成可能なシリコン基板等の半導体基板21上に、右手系の伝送線路22が形成された構成となっている。伝送線路22は、例えば、電磁波を伝達するマイクロストリップ伝送線路である。
伝送線路22は、キャパシタ部23とインダクタ部24とが交互に直列に形成された構成となっている。伝送線路22は、図の左側の端部に所望の信号RFが入力されると、当該信号RFを左側から右側に伝播させて右側の端部から出力する。このときの伝送線路22の等価回路は、図10に示すように、インダクタンスLおよび可変キャパシタンスVCで表現される。この伝送線路22は、所謂右手系伝送線路と総称される構造である。
図11に、図9のc−c´線に沿った断面構造を示す。第1実施形態の場合と同様に、半導体基板21の裏面にはグランド面26が形成されている。半導体基板21の表層部にNまたはPの領域27を形成することで、キャパシタ部23の導体231の直下に空乏層28が形成される。これにより、キャパシタ部23の形成部分の直下にMS接合部25が形成される。このMS接合部25に外部から電圧V3を印加することで、当該電圧V3の電圧値によってキャパシタ部23のキャパシタンス成分を可変とすることができる。
(MS接合による接合容量)
MS接合による接合容量Cは、よく知られているように、ショットキー接合の性質から次式(1)で与えられる。
C=S×εO ×εs /d
=S×(e×εO ×εs /2×(Vd+V))1/2 ……(1)
ここで、Sは接合の面積、eは電子素電荷、εO は真空中の材料誘電率、εs は相対誘電率、dは接合空乏層厚み、Vdは接合の拡散電位、Vは印加電圧である。
上記式(1)から明らかなように、接合容量Cは、印加電圧Vの1/2乗に比例する。例えば、電極サイズが100μm×400μm、ドナー濃度Ndが5×1018(cm-3)で、V=−Vdのとき、接合容量Cは最大で680[pF]程度と見積ることができる。このケースにおけるC−V特性の例を図12に示す。このC−V特性は、印加電圧Vを変化させたときの空乏層容量(接合容量)Cの変化を表わしている。
以上のようにして構成された本実施形態に係る伝送線路22は、右手系の伝送線路として、図10に示された等価回路を持つ伝送線路である。そして、伝送線路22の伝播定数やインピーダンス特性は、図9に示した接合容量部、即ちMS接合部25に外部から印加する電圧V3に応じて容易に可変な特性となる。換言すれば、伝送線路22は、電圧V3に応じて可変な伝播定数やインピーダンス特性を持つ。
このように、シリコン基板等の半導体基板21上に形成された右手系の伝送線路22の等価回路(図10参照)に基づく周波数特性の計算例を図13に示す。この周波数特性から明らかなように、右手系伝送線路22は、基本的に、ローパスフィルタの特性を持つことがわかる。この右手系伝送線路22の伝播定数は、外部から印加する電圧V3によって制御可能である。したがって、電圧V3に応じてローパスフィルタのカットオフ周波数を可変とすることができ、あらゆる帯域のローパスフィルタを構成することができる。
(第2実施形態の変形例)
本実施形態では、伝送線路22のキャパシタンス成分が可変な構成としたが、インダクタンス成分が可変な構成とすることも可能である。
図14は、第2実施形態の変形例に係る伝送線路の概略構成を示す斜視図である。図14において、図9と同等部分については同一符号を付して示し、重複説明は省略する。
本変形例に係る伝送線路22Aは、シリコン基板等の半導体基板21上に形成され、キャパシタ部23A、インダクタ部24AおよびMSM接合部25Aを含む構成となっている。この伝送線路22Aは、図の左側の端部に所望の信号RFが入力されると、当該信号RFを左側から右側に伝播させて右側の端部から出力する。このときの伝送線路22Aの等価回路は、図15に示すように、可変インダクタンスVLおよびキャパシタンスCで表現される。
図16に、図14のd−d´線に沿った断面構造を示す。半導体基板21の表層部にNまたはPの領域27を形成することで、インダクタ部24Aの導体241の直下に空乏層28が形成される。これにより、インダクタ部24Aの形成部分の直下にMS接合部25Aが形成される。そして、このMS接合部25Aに対して電圧V4を印加することで、当該電圧V4の電圧値によってインダクタ部24Aのインダクタンス値を可変とすることができる。
以上説明した異なる2つの伝送線路、即ち第1実施形態に係る左手系伝送線路12と、第2実施形態に係る右手系伝送線路22を基本とし、これらを組み合わせることによって様々なタイプの回路を形成することができる。
<3.第3実施形態>
図17は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。図17において、図1および図9と同等部分には同一符号を付して示し、重複説明は省略する。
本実施形態に係る半導体装置30は、第1実施形態に係る左手系伝送線路12と第2実施形態に係る右手系伝送線路22とを直列に接続した構成となっている。2つの伝送線路12,22の具体的な構成については先述した通りである。
すなわち、左手系伝送線路12は、キャパシタ部13およびインダクタ部14を含み、キャパシタ部13にMSM部15が形成されることによってキャパシタンス成分が可変な構成となっている。右手系伝送線路22は、キャパシタ部23およびインダクタ部24を含み、キャパシタ部23にMS部25が形成されることによってキャパシタンス成分が可変な構成となっている。
そして、左手系伝送線路12のMSM部15に印加する電圧V11と、右手系伝送線路22のMS部25に印加する電圧V12とを逆バイアス状態で変化させることにより、MSM部15およびMS部25の各空乏層の幅を制御できる。その結果、左手系伝送線路12および右手系伝送線路22の各キャパシタンス値を可変とすることができる。
このときの本実施形態に係る半導体装置30の等価回路は、図18に示すように、図2の等価回路と図10の等価回路とを直列に接続した等価回路モデルとなる。これにより、バンドパスフィルタを構成することができる。そして、このバンドパスフィルタの帯域幅は、外部電圧V11,V12の各電圧値に応じて可変となる。すなわち、外部電圧V11の電圧値を変化させることによって低域側のカットオフ周波数を、外部電圧V12の電圧値を変化させることによって高域側のカットオフ周波数をそれぞれ独自にコントロールすることが可能である。
図19に、図18の等価回路で表現されるバンドパスフィルタの周波数特性の一例を示す。外部電圧V11によって低域側のカットオフ周波数を、外部電圧V12によって高域側のカットオフ周波数をそれぞれ独立に変化させることができる。また、図19の周波数特性において、低域側、高域側の減衰特性は、伝送線路12,22に組み込んだキャパシタ部13,23およびインダクタ部14,24の段数構成によって可変である。
なお、第1実施形態、第2実施形態の各変形例から容易に推察できるように、これら変形例で示したように、インダクタンス成分を可変な構成とすることによっても、本実施形態に係るバンドパスフィルタと同様のバンドパスフィルタを形成できる。
このときには、図17と同様にして、それぞれの伝送線路12,22のインダクタ形成部分に設けられるMS接合部分にやはり独立に外部から電圧を印加するようにする。そして、外部電圧の電圧値によって低域側、高域側それぞれのカットオフ周波数を独立に制御可能なバンドパスフィルタを簡単に構成できる。
<4.第4実施形態>
図20は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の構成の概略を示す斜視図である。図20において、図1および図9と同等部分には同一符号を付して示し、重複説明は省略する。
本実施形態に係る半導体装置40は、第1実施形態に係る左手系伝送線路12と第2実施形態に係る右手系伝送線路22とを、入力端が共通になるように接続した構成となっている。この接続関係により、バラン(バランス−アンバランス変換器)を構成することができる。2つの伝送線路12,22の具体的な構成については先述した通りである。
すなわち、左手系伝送線路12は、キャパシタ部13およびインダクタ部14を含み、キャパシタ部13にMSM部15が形成されることによってキャパシタンス成分が可変な構成となっている。右手系伝送線路22は、キャパシタ部23およびインダクタ部24を含み、キャパシタ部23にMS部25が形成されることによってキャパシタンス成分が可変な構成となっている。
そして、左手系伝送線路12のMSM部15に印加する電圧V11と、右手系伝送線路22のMS部25に印加する電圧V12とを逆バイアス状態で変化させることにより、MSM部15およびMS部25の各空乏層の幅を制御できる。その結果、左手系伝送線路12および右手系伝送線路22の各キャパシタンス値を可変とすることができる。
このバラン構成の半導体装置40において、2つの伝送線路1,22に共通の入力端に入力された信号RFinは、2つに分割されて180度位相が異なる信号RFout−,RFout+として左手系伝送線路12および右手系伝送線路22から出力される。このときの等価回路を図21に示す。バランの帯域幅については、バンドパスフィルタの場合と同様に、外部電圧V11,V12の各電圧値に応じて可変となる。その結果、非常に広い帯域に亘って動作させることが可能となる。
<5.第1乃至第4実施形態の作用効果>
以上第1乃至第4実施形態で説明したように、半導体の接合の性質を使って、当該接合部と電気的に結合した2種類の伝送線路12,22を半導体基板上に作成することで、簡便な構成で伝播特性が可変な伝送線路12,22を半導体基板上に直接的に形成できる。これらの構成による各種機能性素子、具体的には高周波素子(回路)は、外部電圧をコントロールすることによってその特性が周波数軸上でコントロール可能である。これは、あらゆる帯域の機能性素子に対応できることを意味し、様々なアプリケーションに対応可能な構成であるという大きなメリットを持つ。
これらの機能性素子を半導体基板上に直接的に形成可能であるということは、あらゆるタイプのアクティブ素子と同時に集積化が可能であることを意味し、パッケージ等を介してチップ部品等とした場合に比較して、電気的な寄生成分の影響を避けることができる。その結果、機能性素子の特性向上を図ることができる。さらに、機能性素子をアクティブ素子(回路)と同じ半導体基板上に形成できることは、コンパクト性、生産性、コストの面においても有利となる。
また、これらの機能性素子は、外部電圧によってキャパシタ部12,22やインダクタ部13,23に形成される空乏層の幅を変換させることで、諸特性を外部からコントロール可能である。しかも、半導体接合の性質を逆バイアス状態で使用するために消費電力も極めて低い。さらに、左手系、右手系の組合せによる機能性素子においては、従来の右手系のみで構成された機能性素子に比して、広帯域性、低損失性などの面においても優れている。
以上から明らかなように、第1乃至第4実施形態によれば、特性的にも、消費電力的にも、形状ファクター的にも、従来の液晶や強誘電体などを用いた場合に比べて非常に優れた機能性素子、具体的には高周波素子(回路)を半導体基板上に形成することができる。
<6.変形例>
上記第1乃至第4実施形態では、半導体基板としてシリコン基板を使用する場合を例に挙げたが、シリコン基板に限られるものではない。例えば、絶縁性が得られる半導体、その他のGeなどのIV族半導体、或いは、GaAsやInPといった III−V族半導体、或いは、ZnSやZnSeなどのII−IV族、或いはこれらの3元化合物、4元化合物など何でも良いことは容易に理解できる。
伝送線路12,22として使用する導体の金属についても、Al、Cu、Ag、Pt、Auなど、半導体との接合においてMS接合を形成できる材料であれば何でも良いことは言うまでもない。
<7.適用例>
上記第1乃至第4実施形態に係る半導体装置、即ちハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バラン等の機能性素子は、通信装置、特に30GHz以上の高速伝送用の通信装置に用いることができる。
10,10A…半導体装置(ハイパスフィルタ)、11…半導体基板、12,12A…左手系伝送線路、13,13A…キャパシタ部、14,14A…インダクタ部、15,15A…MSM接合部、20,20A…半導体装置(ローパスフィルタ)、21…半導体基板、22,22A…右手系伝送線路、23,23A…キャパシタ部、24,24A…インダクタ部、25,25A…MS接合部、30…半導体装置(バンドパスフィルタ)40…半導体装置(バラン)

Claims (10)

  1. 裏面がグランド面の半導体基板の表面上に配列されたキャパシタ部およびインダクタ部によって形成されて成る伝送線路と、
    前記半導体基板の表層部に前記キャパシタ部を形成する2つの電極に跨るように、あるいは、前記半導体基板の表層部の前記インダクタ部を形成する導体の下に、N型またはP型の領域が形成されることで、前記半導体基板と前記キャパシタ部および前記インダクタ部との間に形成される接合部と、
    を有し、
    前記伝送線路の伝播特性が、前記2つの電極間に、あるいは、前記導体と前記N型またはP型の領域との間に印加される電圧によって決定される半導体装置。
  2. 前記伝送線路は、左手系伝送線路からなる請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記伝送線路は、ハイパスフィルタを構成し、前記電圧に応じて当該ハイパスフィルタのカットオフ周波数が可変である請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記伝送線路は、右手系伝送線路からなる請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記伝送線路は、ローパスフィルタを構成し、前記電圧に応じて当該ローパスフィルタのカットオフ周波数が可変である請求項4記載の半導体装置。
  6. 前記伝送線路は、直列に接続された左手系伝送線路および右手系伝送線路からなる請求項1記載の半導体装置。
  7. 前記伝送線路は、バンドパスフィルタを構成し、前記電圧に応じて当該バンドパスフィルタのカットオフ周波数が可変である請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記伝送線路は、入力端が共通に接続された左手系伝送線路および右手系伝送線路からなる請求項1記載の半導体装置。
  9. 前記伝送線路は、バランを構成し、前記電圧に応じて当該バランの帯域幅が可変である請求項8記載の半導体装置。
  10. 裏面がグランド面の半導体基板の表面上に配列されたキャパシタ部およびインダクタ部によって形成されて成る伝送線路と、
    前記半導体基板の表層部に前記キャパシタ部を形成する2つの電極に跨るように、あるいは、前記半導体基板の表層部の前記インダクタ部を形成する導体の下に、N型またはP型の領域が形成されることで、前記半導体基板と前記キャパシタ部および前記インダクタ部との間に形成される接合部と、
    を有し、
    前記伝送線路の伝播特性が、前記2つの電極間に、あるいは、前記導体と前記N型またはP型の領域との間に印加される電圧によって決定される半導体装置を用いた通信装置。
JP2009208797A 2009-09-10 2009-09-10 半導体装置および通信装置 Expired - Fee Related JP5463812B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009208797A JP5463812B2 (ja) 2009-09-10 2009-09-10 半導体装置および通信装置
US12/872,544 US8436699B2 (en) 2009-09-10 2010-08-31 Semiconductor device and communication apparatus
CN201010273474.5A CN102024794B (zh) 2009-09-10 2010-09-03 半导体装置及通讯设备

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009208797A JP5463812B2 (ja) 2009-09-10 2009-09-10 半導体装置および通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011061484A JP2011061484A (ja) 2011-03-24
JP5463812B2 true JP5463812B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=43647277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009208797A Expired - Fee Related JP5463812B2 (ja) 2009-09-10 2009-09-10 半導体装置および通信装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8436699B2 (ja)
JP (1) JP5463812B2 (ja)
CN (1) CN102024794B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9509274B2 (en) * 2014-09-18 2016-11-29 Northrop Grumman Systems Corporation Superconducting phase-shift system
CN109490803B (zh) * 2018-10-16 2020-06-05 清华大学 超构表面器件及制备方法、核磁共振成像系统

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04297103A (ja) * 1991-01-10 1992-10-21 Nec Corp コプレーナ線路
JP2792243B2 (ja) * 1991-01-11 1998-09-03 株式会社村田製作所 高周波伝送線路
JPH10200360A (ja) * 1997-01-07 1998-07-31 Tdk Corp 積層バルントランス
SE513355C2 (sv) * 1998-07-17 2000-08-28 Ericsson Telefon Ab L M Omkopplingsbart lågpassfilter
US6784045B1 (en) * 2003-08-22 2004-08-31 Lsi Logic Corporation Microchannel formation for fuses, interconnects, capacitors, and inductors
JP4638711B2 (ja) * 2004-10-27 2011-02-23 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 共振器
US7593696B2 (en) * 2005-02-10 2009-09-22 Alcatel-Lucent Usa Inc. Tunable radio frequency filter
JP5001542B2 (ja) 2005-03-17 2012-08-15 日立電線株式会社 電子装置用基板およびその製造方法、ならびに電子装置の製造方法
JP4992345B2 (ja) * 2006-08-31 2012-08-08 パナソニック株式会社 伝送線路型共振器と、これを用いた高周波フィルタ、高周波モジュールおよび無線機器
WO2008111460A1 (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 National University Corporation Kyoto Institute Of Technology 伝送線路マイクロ波装置
CN101436713A (zh) * 2008-12-11 2009-05-20 中国科学院微电子研究所 一种宽频带微带天线

Also Published As

Publication number Publication date
US8436699B2 (en) 2013-05-07
US20110057748A1 (en) 2011-03-10
CN102024794A (zh) 2011-04-20
CN102024794B (zh) 2015-11-25
JP2011061484A (ja) 2011-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3139505B1 (en) Impedance matching device with coupled resonator structure
EP2458730B1 (en) Radiofrequency amplifier
US10593619B1 (en) Transistor shield structure, packaged device, and method of manufacture
EP3496269A1 (en) Wideband power amplifiers with harmonic traps
EP2700158B1 (en) Amplifiers and related integrated circuits
EP2345104B1 (fr) Systeme d'antenne dipole differentielle a structure rayonnante coplanaire et dispositif d'emission/reception
US20170346149A1 (en) Tunable Magnonic Crystal Device and Filtering Method
TWI822757B (zh) 混合功率放大器電路或系統及其操作方法
EP3005558A1 (en) Signal handling apparatus for improving linearity of radio frequency circuits
WO2010085366A2 (en) Switchable power combiner
JP2010087934A (ja) 整合回路、高周波電力増幅器および携帯電話機
CN114050382B (zh) 一种平衡式宽带压控可调移相器
JP2004274513A (ja) インピーダンス整合回路とそれを用いた半導体素子及び無線通信装置
JP5463812B2 (ja) 半導体装置および通信装置
JP5239905B2 (ja) 高周波増幅器
Hettak et al. A new type of GaN HEMT based high power high-pass/low-pass phase shifter at X band
Bae et al. A small-insertion-loss-variation phase shifter with optimized body-floating transistors
JP2011182313A (ja) ドハティ増幅器及び高周波伝送線路
US6714095B2 (en) Tapered constant “R” network for use in distributed amplifiers
JP2005101871A (ja) 分布型増幅器
JPH04298105A (ja) 半導体増幅器
RU2321106C1 (ru) Фазовращатель свч
JP4122600B2 (ja) 電解効果トランジスタおよび半導体回路
Hamani et al. A 77 GHz high power and gain transformer-coupled amplifier in CMOS FD-SOI 28 NM
TWI238595B (en) Bandpass amplifier

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110715

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110715

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140106

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5463812

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees