JP5462155B2 - 生体液の試料中に存在する微小粒子のプラスミン活性を測定する方法及びその使用 - Google Patents

生体液の試料中に存在する微小粒子のプラスミン活性を測定する方法及びその使用 Download PDF

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Description

本発明の主題は、生体液、特に流動状況(flow situation)にある生体液の試料中に、又は組織抽出物中に存在する微小粒子、特に循環性微小粒子のプラスミン活性を測定する方法であり、診断方法又は治療をモニタリングする方法として機能する方法である。
細胞膜のブレブ形成により生ずる微小粒子は、様々な細胞モデルにおいて、そして多くの病態において、細胞の活性化及び/又はアポトーシスの信頼できるマーカーとして記載されている。
特に、発明者らは、炎症性刺激に応答して内皮細胞からこれらの微小粒子が放出されること、及び血栓症のリスクを保有する患者において循環内皮細胞微小粒子の量が上昇することを最初に報告した。それ以来、循環内皮細胞微小粒子が高いレベルであることは、冠不全症候群、腎不全、糖尿病、抗リン脂質抗体症候群(APLS)、血栓性微小血管障害症(TTP)、又は鎌状赤血球貧血症等の様々な病態において報告されており、それらの障害において、微小粒子の存在は、内皮の機能不全を反映し、そして予後不良を示唆する。
微小粒子は、それらの起源である細胞に由来する様々な生理活性成分を提示しているので、それらは内皮細胞又は血液細胞の機能を改変し、血管のホメオスタシスに影響を与え、及び炎症反応若しくは血管新生に寄与することが可能な、広範な生理活性を呈し得る。
例えば、微小粒子、特に循環性微小粒子は、凝血因子の集合及び活性化に関与する凝血促進性リン脂質表面を有する。
同様に、トロンビンの生産における微小粒子、特に循環性微小粒子の関与は、血管内において組織因子を提示、移動、又は誘導する能力に起因する。
止血平衡(haemostatic equilibrium)の主要な制御因子の間で、プラスミノーゲン活性化システムは、フィブリン血栓を分解する主要な生理的経路である。また、この経路は、細胞外マトリックスの成分のタンパク質分解を補助することにより、血管新生を促進する。
プラスミノーゲンから活性プラスミンへの転換は、2つのセリンプロテアーゼ:血管においてフィブリン分解に中心的に関与する組織型プラスミノーゲン活性化因子(t-PA);及びその特異的受容体のuPARが細胞周囲のタンパク質分解に関与するウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(u-PA);に依存する。
uPAにより誘起されるプラスミンの生産、及びそれにより引き起こされるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の活性化は、間質性マトリックスを通じての細胞の移動を亢進し、そして組織リモデリング、転移性浸潤、及び血管新生等のプロセスに寄与する。
プラスミノーゲンの無制御及び/又は過剰活性化は、細胞の剥離及び/又は細胞のアポトーシスを含む、不利な効果を有し得る。従って、細胞、特に内皮細胞の表面におけるプラスミンの提示の制御が、血管のホメオスタシスの制御において極めて重要であることが理解される。
以上から、一方では、生体液中の、特に流動状況にある生体液、とりわけ血液中の、又は組織抽出物中の微小粒子、特に循環性微小粒子の「プラスミン活性」の発生を評価できること、他方では、この活性を改変できることに、利益が存在することが理解され得る。
「生体液」という用語は、例えば血液、脳脊髄液(CSF)、気管支肺胞液(BAF)、尿、滑液、母乳、唾液、涙、精液、腹水、胸水、羊水等を含む、任意の抽出可能な体液を意味する。
「流動状況にある生体液」という用語は、例えば血液、母乳、尿、唾液、涙、精液、月経血、漿液、粘液等を含む、通常体内又は体外を流動する任意の体液を意味する。
組織抽出物の供給源として、粥状斑又は外科手術により収得される他の任意の組織が挙げられる。
「プラスミン活性」という用語は、本明細書において、任意の機構による、微小粒子、特に循環性微小粒子を含む生体液、特に流動状況にある生体液の試料の、プラスミンを生産する能力を意味するものとして理解されなければならない。
診断的手法により、「試験された試料のプラスミン活性」の値は、微小粒子、特に循環性微小粒子を含む生体液試料において測定され、そしていわゆる「正常な」個体、即ち病原性を有しない個体から収得された対照試料の同一の能力の測定結果と比較され、もしそれが対照の活性を顕著に上回るとき、例えば、限定されないが、個体における、粥状斑の不安定性により引き起こされる血管障害を保有するリスクの多寡、個体が転移性浸潤の恐れがある癌を保有するリスクの多寡、個体が脳血管障害及びその脳機能に関する有害な影響を保有するリスクの多寡等を反映し得る。この「試験された試料のプラスミン活性」の値が対照の活性を下回るとき、それは、例えば、その血液が試験に供された個体の血栓症のリスクが増大していることを反映し得る。
処置のモニタリングにより、「試験された試料のプラスミン活性」の値は、処置が行われている個体の生体液試料、特に流動状況にある生体液中の微小粒子、特に循環性微小粒子を含む生体液試料において測定され、そしてその処置の前、又はその処置の直後の同一の個体から収得された対照試料の同一の能力の測定結果と比較されることにより、前記個体に施された処置の作用としての前記個体の応答の進行を追跡することを可能とする。
しかしながら、患者の血液の強すぎる、又は弱すぎるプラスミン活性と関連した、患者に生じるリスクの単純な、効果的な、そして信頼できる試験、あるいは、ある個体の生体液、特に流動状況にある生体液中の微小粒子、特に循環性微小粒子のプラスミン活性の改変を目的とした処置の経過をモニタリングする単純な試験の必要性は、なおも存在する。
そのような試験を提供することは、本発明の目的の一つである。
実際に、長い研究の結果、そして驚くべき手法により、発明者らは、個体中の生体液、特に流動状況にある生体液、特に血液中に存在する循環性微小粒子が、プラスミンを生産する能力をそれらに付与する生理活性を有するという知見を最初に示している。
この発見に基づき、本発明の主題は、予め採取された生体液、特に流動状況にある生体液、とりわけ血液の試料中の微小粒子、特に循環性微小粒子のプラスミン活性を測定する方法であり、ここで、
-第一の工程で、前記試料中の前記微小粒子、特に循環性微小粒子が単離され、
-第二の工程で、工程1で単離された前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が、任意の適切な手法により測定され、そして
-第三の工程で、工程2で得られた測定結果が、同一の生体液の対照試料について同一の条件下で実行された同一の測定結果と比較される。
本発明の変法において、前記同一の生体液の対照は、試験されたものと同一の生体液であるが、健康、即ち、病原性を有しない、少なくとも生体液が試験される個体がその病変を保有していないとみなされた少なくとも1個体に由来する、つまり正常とみなされる値を基準として、前記個体のリスクを評価することを可能とする。
本発明のもう一の変法において、例えば処置中の微小粒子のプラスミン生産能力の進行のモニタリングの構築を可能とするために、前記同一の生体液の対照は、試験されたものと同一の生体液であり、同一の個体に由来するが、例えば処理開始前等、試験される試料の取得に先立つサンプリングにおいて取得される。
本発明において、前記方法の第一の工程(試料中に存在する微小粒子、特に循環性微小粒子の単離)は、そのような微小粒子の単離に適した任意の方法に従い実行され得る。例えば、高速遠心、あるいは任意のセンサー担体(例えば抗体、例えばアネキシンV)を用いた生物捕捉(biocapture)技術が挙げられる。
本発明に係る方法の第一の工程の好ましい変法において、前記微小粒子、特に循環性微小粒子は、以下の
-工程1Aにおいて、500μl〜5ml、好ましくは1ml〜2mlの体積の、予め採取された生体液、特に流動状況にある生体液、例えば血液の試料が、1,000g〜2,000g、好ましくは1,200g〜1,800gの速度で、5分〜20分間、好ましくは10〜20分間、2〜6℃、好ましくは3〜5℃の温度で遠心分離され;
-工程1Bにおいて、工程1Aにおいて収得された上澄が、10,000g〜20,000g、好ましくは12,000g〜15,000gの速度で、1分〜5分間、好ましくは2〜3分間、2〜6℃、好ましくは3〜5℃の温度で遠心分離され;
-工程1Cにおいて、工程1Bにおいて収得された上澄が、15,000g〜25,000g、好ましくは18,000g〜22,000gの速度で、45分〜120分間、好ましくは60〜100分間、2〜6℃、好ましくは3〜5℃の温度で遠心分離され;
-工程1Dにおいて、工程1Cにおいて収得されたペレットが、250μl〜4ml、好ましくは1〜2mlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁され、そしてその混合物が、15,000g〜25,000g、好ましくは18,000g〜22,000gの速度で、45分〜120分間、好ましくは60〜100分間、2〜6℃、好ましくは3〜5℃の温度で遠心分離され;
-工程1Eにおいて、工程1Dにおいて収得されたペレットが、250μl〜4ml、好ましくは1〜2mlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁され、そしてその混合物が、15,000g〜25,000g、好ましくは18,000g〜22,000gの速度で、45分〜120分間、好ましくは60〜100分間、2〜6℃、好ましくは3〜5℃の温度で遠心分離され;
-工程1Fにおいて、工程1Eにおいて収得されたペレットが、20μl〜500μl、好ましくは50〜100μlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁される、
一連の遠心及び超遠心プロセスにより単離され得る。
工程1Fにおいて収得される微小粒子、特に循環性微小粒子の懸濁液は、直ちに分析に使用され、又は好ましくは-80℃で保管され得る。
本発明に係る前記方法の第二の工程(微小粒子、特に循環性微小粒子のプラスミンを生産する能力の測定)が、第一の工程の完了後に収得された微小粒子の量を対象として直接実行され得る。好ましくは、本発明に係る前記発明の第二の工程は、第一の工程の終了後に収得された微小粒子の決定された量を対象として実行され、その量は10,000〜1,000,000個、好ましくは100,000〜300,000個の微小粒子であり得る。このケースにおいて、本発明における方法は、前記第一の工程の完了後に収得された前記微小粒子を計数する追加的な工程(工程1a)を含み、その計数工程が、本発明に係る方法の第一の工程と第二の工程との間になされ得る。
本発明における前記計数工程は、微小粒子を計数する任意の既知の方法に従い実行され得る。前記微小粒子の計数は、従来の当該技術分野における標準的な様式において使用されるプロトコルに従うフローサイトメトリー、例えば、仏国特許出願第FR-A-2795820号に記載されるものにより、あるいは、微小粒子の凝血促進活性に基づく検出試験(Zymuphen MP-sctivity, Hyphen BioMed)、又はタンパク質アッセイによるものにより実行されるのが有利であり得る。
本発明において、前記方法の第二の工程、即ち工程1において単離された前記微小粒子、特に循環性微小粒子のプラスミンを生産する能力の測定は、前記微小粒子上に自然に存在するプラスミンの量を測定することにより、又はこれらの微小粒子により生産され得るプラスミンの量を測定することにより決定され得る。
前記プラスミンの測定は、任意の既知の方法により実行され得る。
本発明における方法の工程2の変法において、前記微小粒子、特に循環性微小粒子上に自然に存在するプラスミンの量の測定は、例えば抗プラスミン(プラスミノーゲン)抗体(例えばTC12040, Technoclone, Austria、又はproduct 3641, American Diagnostica)を使用する免疫学的測定(FASEB J 2003, 17: 1301-3)(ELISA若しくはウエスタンブロット)等の任意の既知の手法により、又はプラスミンに選択的な発色基質(例えばCBS0065, Stago)を使用して、405nmにおいて試料の吸光度を測定することによる光度分析によっても実行され得る。
本発明における方法の工程2のもう一つの変法において、前記微小粒子、特に循環性微小粒子により生産され得るプラスミンの量の測定は、Thromb Haemost 2004; 92: 1066-75に記載される、以下の
-工程2-1において、前記発明における方法の工程1又は工程1aにおいて収得された微小粒子に、有利に精製されたプラスミノーゲンが、最終濃度が0.1μM〜2.0μM、好ましくは0.5μM〜1μMとなるように添加され、そしてプラスミンに選択的な発色基質、例えば、STAGOにより販売される(メチル-マロニル)-ヒドロキシプロピルアルギニン-p-ニトロアニリド(CBS0065)等が、最終濃度が0.50mM〜1.0mM、好ましくは0.65mM〜0.85mMとなるように添加され;
-工程2-2において、工程2-1において収得された混合物は、例えば乾燥オーブン中で、25℃〜45℃、好ましくは30℃〜40℃の温度で、30分〜90分、好ましくは50〜70分間インキュベートされ;そして
-工程2-3において、生産され得るプラスミンの量が、405nmにおける試料の吸光度を読み取る(例えば、Dynex MR 700マイクロプレートリーダー等の96ウェルプレートリーダー中で)ことによる光度測定により検出される
方法に従い実行され得る。
工程2-1の変法において、プラスミンに特異的な発光基質は、例えばH-D-Val-Leu-Lys-7-アミド-4-メチルクマリン(Bachem, Bubendorf, Switzerland)又はD-AFK-ANSNH-iC4H9.2HB(Haematologic Technologies Inc, Vermont USA)等の蛍光基質であり得る。
工程2-2の変法において、工程2-1において収得された混合物はプレートリーダー中に置かれ、温度が37℃に維持され、時間に応じた405nmの吸光度が測定されることにより、プラスミン形成のキネティクスが測定される。
本発明において、前記方法の第二の工程は、インキュベーション及び測定を実行するのに適した任意の担体上で実行され得る。ここでは、丸底カップ又は平底カップ、例えばポリスチレン又はポリ塩化ビニル製の48又は96ウェルプレートのカップ等が挙げられる。好ましくは、本発明における方法の工程2は、96ウェルプレートの丸底カップ又は平底カップ中で実行される。
本発明において、前記微小粒子、特に循環性微小粒子により生産され得るプラスミンの量、又は前記微小粒子、特に循環性微小粒子上に自然に存在するプラスミンの量の測定は、例えばウシ血清アルブミン(BSA)を1.0〜3.0mg/ml、好ましくは1.5〜2.5mg/mlの濃度で添加したリン酸緩衝食塩水(PBS)等により最終的な体積が25μl〜150μl、好ましくは50μl〜100μlとなるように調整されて実行され得る。ウェルあたりの試験され得る微小粒子の数は、50,000〜400,000個、好ましくは100,000〜200,000個であり得る。前記測定が丸底カップ中で実行されるとき、最終的な体積は好ましくは50μlとなるのが有利であり、そして前記測定が平底カップ中で実行されるとき、最終的な体積は好ましくは100μlとなる。本発明において、その結果は、微小粒子の個数あたりの生産されたプラスミンの量として表現される。
生体液、特に流動状況にある生体液、とりわけ血液の試料において、前記微小粒子、特に循環性微小粒子は、細胞のブレブ形成を起源として、そして多くの異なる細胞種から収得され得ることが過去に観察されている、微小粒子の集団の全体を表す。ここでは、内皮細胞、血球細胞から収得された微小粒子が挙げられる。
従って、それらが起源とする細胞の種類に依存して、微小粒子、特に循環性微小粒子は、起源とする細胞の種類に特異的な特徴を有し得る。このことに基づいて、微小粒子をそれらの起源に応じて単離し、そして単一の種類の微小粒子の個別の集団を生産することが可能である。これは、1つの特定の種類の微小粒子のみにおけるプラスミンの活性の測定を実行するのに有用であり得る。
従って、本発明の特定の態様において、前記方法は、微小粒子をそれらの起源に応じて単離する、工程1bをも含み得る。この工程は、本発明における方法の第一の工程の後、即ち前記方法の工程1又は工程1aの後、好ましくは工程1の後であり工程1aの前に実行され得る。
関心のある微小粒子の単離は、従来の当該技術分野における任意の既知の方法により実行され得る。そのような方法として、サイトメトリーによる細胞の分画、又は磁気免疫分画(Magnetic Immunoseparation)等の手順が挙げられる。本発明において、好ましくは、磁気免疫分画法が使用される。
本発明における方法のなおももう一つの変法において、工程1において単離された微小粒子を担体上に不動化し、その上で工程2を実行することが可能である。前記微小粒子の不動化は、従来の当該技術分野における任意の既知の方法、特に国際出願第WO-A-96/03655に記載の方法に従い実行され得る。例えば、本発明における方法の工程2において使用される担体の表面を、前記微小粒子を不動化し、そして前記微小粒子の表面の成分を認識することが可能な化合物を使用して被覆することにより、調製することが可能である。そのような化合物として、凝血促進性リン脂質を認識するアネキシンV、あるいはGPIIb/GPIIIa膜の活性及び/又は機能性立体糖タンパク質複合体に特異的な抗体、あるいは単核球又はLFA-1リンパ球の接着性受容体、あるいは内皮トロンボモジュリン、あるいはCD146が挙げられる。本発明における方法のもう一つの変法において、前記微小粒子は、ポリ-L-リシン等のポリカチオンを使用して固定化されることが可能である。
また、本発明の主題は、生体液、特に流動状況にある生体液の試料中に存在する微小粒子、特に循環性微小粒子の、その生体液の試料のプラスミン活性を測定する方法、特にプラスミン活性を測定する上述の方法のための使用である。
また、本発明の主題は、生体液、特に流動状況にある生体液の試料中に存在する微小粒子、特に循環性微小粒子の、その生体液の起源である個体における、
-例えば粥状斑の不安定性の増大により引き起こされる血管障害を保有するリスクの多寡、あるいは
-前記個体が転移性浸潤の恐れがある癌を保有するリスクの多寡、あるいは
-前記個体が脳血管障害、その出血性の合併症、あるいはその脳機能への影響を保有するリスクの多寡、あるいは
-前記個体が血栓症に罹患するリスクの多寡
-前記個体が、線溶高進(hyperfiblinosis)又は細胞周囲タンパク質分解等の、前記微小粒子によりプラスミンの生産が増大する疾患を保有するリスクの多寡
を診断する方法のための使用である。
好ましくは、本発明において、前記診断方法は、先に論じたような、プラスミン活性を測定する方法である。
また、本発明の主題は、生体液、特に流動状況にある生体液の試料中に存在する、微小粒子、特に循環性微小粒子の、その生体液の起源である個体の治療に対する応答をモニタリングするための方法における使用である。
好ましくは、本発明において、前記治療をモニタリングする方法は、プラスミンの活性を測定する上記のような方法である。
発明者らは、更に、本発明中の意味においてプラスミン活性を有する生体液、特に流動状況にある生体液、例えば血液中に含まれる循環性微小粒子、特に内皮細胞を起源とする微小粒子が、不活性化、特に前記生体液中に存在するタンパク質分解酵素の阻害剤による中和又は阻害に対して、高い抵抗性を有することを示すのに成功している。この性質は、プラスミンが存在する範囲にある生体液が、阻害されるリスクを無くして、又は最低でも阻害されるリスクを極めて低くしてその活性を発揮することにより、その生体全体にプラスミン活性を伝達する能力を前記循環性微小粒子に付与する。因みに、循環する通常のプラスミンは、生体液中で急速に阻害されることが知られている。そして、前記微小粒子を、プラスミン活性の媒体(Vector)と比較することにより、精製された、又は半精製されたそれらの使用を予想することを可能とする。同様に、組織因子を担持する微小粒子は、血友病等の先天性の出血性疾患の処置に潜在的に有用である(Nature Medicine 2003, 9: 1020-1025)。
本発明において、「精製された」、又は「半精製された」という用語は、それらの微小粒子が、少なくとも1工程の精製がなされた後に使用されることを意味する。
よって、本発明の主題は、プラスミン活性の媒体として精製又は半精製された、内皮細胞を起源とする微小粒子、特に循環性微小粒子の使用である。
また、本発明の主題は、精製され、又は半精製された微小粒子、特に循環性微小粒子、とりわけ内皮細胞を起源とする微小粒子の、製剤としての、特にタンパク質分解又は抗血栓活性を有する製剤としての使用である。
本発明の他の特徴及び長所は、以下の実施例を読むことで明確になり得る。これらは例示のみを目的として示され、いかなる意味においても本発明を限定しない。
実施例1:培養下の内皮細胞の微小粒子が担持するプラスミン活性の提示
1-A:内皮細胞の微小粒子の調製
ヒト微小血管内皮細胞株であるHMEC-1(J. Invest. Dermatol. 1992; 99: 683-90)の細胞を、微小粒子を含まないウシ胎児血清(FCS)が10%、ヒト組換えEGF(Upstate Cell Signaling Solutions, Lake Placid, NY, USA)が10ng/ml、そしてヒドロコルチゾン(Sigma, St Quentin Fallavier, France)が1μl添加されたMCDB培地(Invitrogen Life Technologies, Cergy Pontoise, France)中でサブコンフルエントとなるまで培養した。
J. Clin. Invest. 1999 Jul; 104(1):93-102)に記載される条件に従い、TNF-α(PeproTech Inc, Rocky Hill, NJ, USA)100mg/mlで48時間刺激した前記HMEC-1細胞の培地から、内皮細胞微小粒子(EMP)を精製した。
前記培養上澄を、4,300gで5分間遠心し、細胞及び浮遊している細胞の残骸を除去した。
そして、前記上澄を、20,000gで120分間、4℃で遠心した。
そして、前記EMPペレットを、リン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄し、そしてPBSで再懸濁した。EMPの懸濁物を、10μl分注し、1/100に希釈し、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)(Abcys, Paris, France)と共役したアネキシンVで標識した。前記EMPを、J. Thromb. Haemost. 2004 Oct; 2(10):1842-3及び仏国特許出願第FR-A-2795820に既に記載されているように、フローサイトメトリーにで計数した。
1-B:EMPの不動化
前記EMPを、物理化学的吸着の原理を利用して、ポリカチオン表面上に不動化した。
この目的のために、PVC製の96ウェルプレートの丸底ウェルの底面及び壁面を、25μg/mlのポリ-L-リシン(Aldrich-Sigma)で活性化した。そして、異なる濃度のEMPを含むPBSを、既に活性化されたウェル中で一晩4℃でインキュベートした。それから、それらのウェルを洗浄し、そして不動化したEMPを、プラスミン生産試験に使用した。
1-C:プラスミン生産試験
1-C-1:プロトコル
PVC製の96ウェルプレートの丸底ウェル中で、異なる濃度でEMPを懸濁させた0.8%ウシ血清アルブミンを添加したPBS(PBSA)を、1μMプラスミノーゲン及びプラスミンに選択的な発色基質である(メチル-マロニル)-ヒドロキシプロピルアルギニン-p-ニトロアニリド(CBS0065, Stago, Anieres, France)0.75mMの混合物50μlと共にインキュベートした。
対照として、EMPを最後に洗浄したときの上澄を同一体積で使用した。
前記マイクロプレートをマイクロプレートリーダー中に置き、そして、37℃で9時間、マルチウェルプレートの読取りに適した分光光度計(MX5000, Dynex)を使用して、時間に応じたp-ニトロアニリンの放出により現れる405nmの吸光度の変化を測定することにより、プラスミンの出現のキネティクスをモニタリングした。
1-C-2:結果
これらの測定の結果を、以下の表中に示す。
Figure 0005462155
1-D:ミカエリス定数の測定
1-D-1:懸濁物中のEMPにおける測定
1-D-1-a:プロトコル
PVC製の96ウェルプレートの丸底ウェル中で、2.105のBMPが懸濁された0.8%ウシ血清アルブミンを添加したPBS(PBSA)を、プラスミンに選択的な発色基質である(メチル-マロニル)-ヒドロキシプロピルアルギニン-p-ニトロアニリド(CBS0065, Stago, Anieres, France)0.75mMの存在下で、最終的な体積が50μlとなる異なる濃度のプラスミノーゲン(0〜5μM)と共にインキュベートした。
対照として、EMPを最後に洗浄したときの上澄を同一体積で使用した。
1-D-1b:結果
これらの測定の結果を、以下の表に示した。
Figure 0005462155
ミカエリス-メンテン式の適用により、これらの結果を用いることにより、プラスミン特異的生産のミカエリス定数を決定することが可能である。:Km=0.122μM
1-D-2:不動化されたEMPにおける測定
1-D-2a:プロトコル
前記微小粒子を、先述(1-B「微小粒子の不動化」)と同様に、ウェル中に不動化した。
前記プラスミノーゲン及び発色基質を、懸濁物中のEMPにおける場合と同一のプロトコルに従い、前記不動化した微小粒子に添加した。
プラスミン形成のキネティクスを、マイクロプレートリーダー中で、405nmにおける吸光度を測定することにより決定する。
この変法により、活性化キネティクスの測定後に、不動化した微小粒子に結合したプラスミンを測定することが可能となる。この目的を達成するために、前記プレートをPBSAで洗浄し、そして不動化した微小粒子に固定された前記プラスミンを、0.235mMのCBS0065を50μl/ウェル添加し、そして405nmの吸光度の変化を測定することにより検出した。
1-D-2b:
結果
Figure 0005462155
1-E:結論
これらの結果は、前記微小粒子によるプラスミンの形成が、前記ウェルに添加された微小粒子の数に、又は微小粒子の濃度が固定されているときは、添加されたプラスミノーゲンの濃度に対応することを示す。また、これらの結果は、前記微小粒子の効果は、微小粒子上に存在するプラスミノーゲンの活性化因子の存在によることを示す。
実施例2:インビボの微小粒子が有するプラスミン活性の実証:
2-A:プロトコル
血栓症のリスクがある自己免疫病変を有する個体から予め採取された全血の試料から開始され、前記微小粒子は、以下
+(工程1A)2mlの血液の試料を、1,500gの速度で、10分間、4℃の温度で遠心分離し;
+(工程1B)工程1Aにおいて収得された上澄を、17,500gの速度で、2分間、4℃の温度で遠心分離し;
+(工程1C)工程1Bにおいて収得された上澄を、17,500gの速度で、90分間、4℃の温度で遠心分離し;
+(工程1D)工程1Cにおいて収得されたペレットを、1,000μlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁し、そしてその混合物を、17,500gの速度で、90分間、4℃の温度で遠心分離し;
+(工程1E)工程1Dにおいて収得されたペレットを、1,000μlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁し、そしてその混合物を、17,500gの速度で、90分間、4℃の温度で遠心分離し;
+(工程1F)保存用及び後の使用用に、工程1Eにおいて収得されたペレットを、50μlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁する
方法に従い単離した。
前記工程1Fにおいて収得した微小粒子を、フローサイトメトリーにより計数する。
96ウェルプレート(ビニル製、英数字付き、U底プレート、Ref. 2101, Thermo)中で、最終濃度0.5μM(又は1μM)の精製プラスミノーゲン(American Diagnostica, Hyphen)及び最終濃度0.75mMのCBS0065(STAGO)を、ウシ血清アルブミンを最終濃度2mg/mlで含むPBS中で保管しておいた調製済みの200,000個の微小粒子に添加する。最終的な体積は50μlとし、必要に応じて最終濃度2mg/mlでウシ血清アルブミンを含むリン酸緩衝食塩水(PBS)で調製する。
前記プラスミノーゲン及び発色基質を96ウェルプレート中の微小粒子に添加して最終的な体積50μlとした直後、4〜8時間に応じた405nmの吸光度の変化を検出するために、前記プレートを温度が37℃に調整された光度計(MX5000, Dynex)中に直接置く。
血栓症のリスクを有しない対象が起源である対照試料のプラスミン活性を、同一の条件下で並行して測定する。微小粒子により生産されるプラスミンの量を、様々な濃度のプラスミン(0〜20nM)から作成された参照曲線に関して計算した。
Figure 0005462155
2-C:結論
これらの結果は、自己免疫疾患を有する対象の血漿から単離された循環性微小粒子は、インビトロで試験されたプロトタイプの粒子と同じく、プラスミンを生産する。また、これらの結果は、インビボで生産される微小粒子の効果が、添加されたプラスミノーゲンの存在に依存することも示す。

Claims (22)

  1. 予め採取された生体液試料中の循環性微小粒子のプラスミン活性を測定する方法であり、
    -前記試料中の前記微小粒子が単離される工程1、
    -工程1で単離された前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が測定される工程2、及び
    -工程2で得られた測定結果が、同一の生体液の対照試料について同一の条件下で実行された同一の測定結果と比較される工程3、
    を含み、当該工程1が
    -500μl〜5mlの体積の、予め採取された生体液試料が、1,000g〜2,000gの速度で、5分〜20分間、2〜6℃の温度で遠心分離される工程1A;
    -工程1Aにおいて収得された上澄が、10,000g〜20,000gの速度で、1分〜5分間、2〜6℃の温度で遠心分離される工程1B;
    -工程1Bにおいて収得された上澄が、15,000g〜25,000gの速度で、45分〜120分間、2〜6℃の温度で遠心分離される工程1C;
    -工程1Cにおいて収得されたペレットが、250μl〜4mlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁され、そしてその混合物が、15,000g〜25,000gの速度で、45分〜120分間、2〜6℃の温度で遠心分離される工程1D;
    -工程1Dにおいて収得されたペレットが、250μl〜4mlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁され、そしてその混合物が、15,000g〜25,000gの速度で、45分〜120分間、2〜6℃の温度で遠心分離される工程1E;
    -工程1Eにおいて収得されたペレットが、20μl〜500μlのリン酸緩衝食塩水(PBS)で懸濁される工程1F
    を含むことを特徴とする、前記方法。
    前記方法。
  2. 前記生体液試料が流動状況(flow situation)にある生体液試料である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生体液試料が血液である、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記同一の生体液の対照が、試験されたものと同一の生体液であるが、健康とみなされる少なくとも1個体に由来し、又は試験されたものと同一の生体液であり、同一の個体に由来するが、試験される試料の取得に先立つサンプリングにおいて取得されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が測定される工程2が、工程1の完了後に収得された微小粒子の全量を対象として直接実行されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が測定される工程2が、工程1の完了後に収得された微小粒子の所定量を対象として実行されることを特徴とする、請求項1〜4にいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記所定量が、微小粒子の個数で10,000〜1,000,000個であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記工程1の完了後に収得された前記微小粒子を計数する追加的な工程1aを含み、その計数工程が、本発明に係る方法の工程1と工程2との間になされることを特徴とする、請求項1〜4、又は6若しくは7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記微小粒子の計数が、フローサイトメトリーにより実行されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が測定される工程2が、前記微小粒子上に自然に存在するプラスミンの量を測定すること、又はこれらの微小粒子により生産され得るプラスミンの量を測定することのいずれかにより決定されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記微小粒子上に自然に存在するプラスミンの量の測定が、抗プラスミン又は抗プラスミノーゲン抗体を使用する、免疫学的測定、並びにプラスミンに選択的な発色基質を使用し、405nmにおいて試料の吸光度を測定することによる光度分析を含む公知の手段によって実行されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記微小粒子により生産され得るプラスミンの量の測定が、以下
    -前記方法の工程1又は工程1aにおいて収得された微小粒子に、有利に精製されたプラスミノーゲンが、最終濃度が0.1μM〜2.0μMとなるように添加され、そしてプラスミンに選択的な発色基質が、最終濃度が0.50mM〜1.0mMとなるように添加される工程2-1;
    -工程2-1において収得された混合物が、25℃〜45℃の温度で、30分〜90分間インキュベートされる工程2-2;及び
    -生産され得るプラスミンの量が、405nmにおける試料の吸光度を読み取ることによる光度測定により検出される工程2-3;
    を含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  13. 工程2-1において、前記プラスミン選択的基質が、H-D-Val-Leu-Lys-7-アミド-4-メチルクマリン(Bachem, BuBendorf, Swizerland)、又はD-AFK-ANSNH-iC4H9.2HB(Haematologic Technologies, Inc, Vermont USA)を含む蛍光基質であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が測定される工程2が、最終的な体積が25μl〜150μlとなるように実行されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記微小粒子のプラスミンを生産する能力が測定される工程2が、1.0〜3.0mg/mlの濃度でウシ血清アルブミン(BSA)が添加されたリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で実行されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記微小粒子を単離する工程1bを、それらの起源に応じて含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 工程1において単離された前記微小粒子が、担体上に不動化され、その上で工程2が実行されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 工程1において単離された前記微小粒子が、前記微小粒子を不動化することが可能な化合物を使用して担体上に不動化され、ここでその化合物が当該担体表面に予め固定されている、請求項17に記載の方法。
  19. 請求項18に記載の方法であり、前記微小粒子を不動化することが可能な前記化合物が、アネキシンV、GPIIb/GPIIIa膜の活性及び/又は機能性立体糖タンパク質複合体に特異的な抗体、単核球又はLFA-1リンパ球の接着性受容体、内皮トロンボモジュリン、又はCD146及びポリ-L-リシンを含むポリカチオンから選択されることを特徴とする、前記方法。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の生体液試料のプラスミン活性を測定する方法における、生体液試料中に存在する循環性微小粒子の使用。
  21. 生体液試料の起源である個体における、
    -粥状斑の不安定性の増大により引き起こされる血管障害を含む血管障害を保有するリスクの多寡、あるいは
    -前記個体が転移性浸潤の恐れがある癌を保有するリスクの多寡、あるいは
    -前記個体が脳血管障害及びその出血の影響を保有するリスクの多寡、あるいは
    -前記個体が血栓症に罹患するリスクの多寡
    -前記個体が、線溶高進(hyperfiblinosis)及び細胞周囲タンパク質分解を含む、前記微小粒子によるプラスミンの生産が増大する疾患を保有するリスクの多寡
    を、工程2で得られた測定結果と、同一の種類の生体液の対照試料について同一の条件下で実行された測定結果とを比較する、工程3の結果に基づいて判断するために実施される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法における、生体液試料中に存在する循環性微小粒子の使用。
  22. 生体液試料の起源である個体の治療に対する応答を、工程2で得られた測定結果と、同一の種類の生体液の対照試料について同一の条件下で実行された測定結果とを比較する、工程3の結果に基づいてモニタリングするために実施される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法における、生体液試料中に存在する循環性微小粒子の使用。
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