JP5461804B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつに関するものである。
一般に、乳児の便は、生後3ヶ月程度で水様便から軟便に変わり、離乳食の始まりにより固形化していくものである。このため、乳児用の使い捨ておむつにおいては、水様便及び軟便(以下、尿を含め水様便等ともいう)の吸収を考慮した様々な技術が提案されている(例えば特許文献1〜5参照)。もちろん、乳児の水様便等に限らず、下痢等の緩い便に対する対策は使い捨ておむつ全般で重要となっている。すなわち、水様便等の緩い便は、尿のように速く吸収するのが困難であり、トップシートを伝って背側端部から漏出する事態(いわゆる背漏れ)が発生し易い。
特開2005−246811号公報 特許2812340号公報 特開2006−136702号公報 特開平8−196565号公報 実開平6−5614号公報
しかしながら、便の背漏れ対策は依然として十分とはいえず、改良の余地がある。
そこで、本発明の主たる課題は、便の背漏れのおそれを低減することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
透液性トップシートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された、腹側部分から背側部分まで延在する吸収体と、前記吸収体における前後方向中間に形成された吸収体括れ部と、前記吸収体の幅方向両側に延出する両側部と、この両側部の前後方向中間に形成された側部括れ部とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体括れ部に外接する四角形の対角線の交点が、腹側のウエスト端縁を基準におむつ全長を100%としたときその35〜45%の前後方向範囲に位置し、
且つこの側部括れ部に外接する四角形の対角線の交点が、前記吸収体括れ部に外接する四角形の対角線の交点よりもおむつの前後方向後側であって、且つ腹側のウエスト端縁を基準におむつ全長を100%としたときその40〜49%の前後方向範囲に位置しており、
前記吸収体における肛門部位又はその近傍に、表面から裏面側に窪む孔又は表面から裏面に貫通する孔からなり、前記吸収体括れ部に外接する四角形の前端より前側から前記吸収体括れ部に外接する四角形の後端より後側まで前後方向に沿って延在する細長状ポケットが形成されており、
前記トップシートは、臀裂と対応する部分を通り前端から後端まで延在する幅方向中央領域と、前記幅方向中央領域の左側及び右側に位置し、それぞれ左側の臀部の頂部及び右側の臀部の頂部と対応する部分を通り前端から後端まで延在する左側中間領域及び右側中間領域と、前記左側中間領域の左側及び前記右側中間領域の右側に沿ってそれぞれ前端から後端まで延在する左側領域及び右側領域とを有しており、
前記トップシートは、前記幅方向中央領域における前記ポケットと重なる部位を含む所定範囲に多数の透過孔を有し、且つ前記左側中間領域及び右側中間領域に透過孔を有しないものとされており、且つ前記左側中間領域及び右側中間領域における前記ポケットの両側縁からそれぞれ幅方向外側に離間した位置でその下側に隣接する部材に接合されるとともに、これら接合位置の間の部位ではその下側に隣接する部材に接合されておらず、
前記トップシートの裏面から前記ポケット内まで連続する収容空間が形成されている、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
水様便等の背もれを防ぐためには、その流動性がおむつ内で消失することが重要であり、そのためにはおむつ内で水様便等の水分がある程度まで減少する必要がある。本発明では、上記特徴的な括れ部の配置により、おむつが自然と従来よりも前傾した状態で身体にフィットし、装着者の背側に当たる吸収体の面積が広く確保されるため、水様便等が背中側へ流動する過程でより多くの水分を吸収でき、流動性をより低下させることができる。よって、本発明によれば、水様便等の背もれが発生し難くなる。
水様便等は、身体表面とおむつ表面との間の隙間が狭いと、おむつ表面に沿ってより速く移動する。これに対して、上記のように、吸収体における肛門部位又はその近傍にポケット等を設けるとともに、透過孔を有するトップシートをポケットとは少なくとも幅方向中央部で離間するように設け、トップシートの裏面側にポケット内まで連続する収容空間を形成すると、この収容空間にトップシートの透過孔を介して水様便等が逃げ込み、水様便等の水分を吸収するための時間がより長く確保されるようになる。よって、前述の背漏れ防止効果がより一層のものとなる。また、水様便等がトップシートの裏面側の収容空間に逃がされるため、水様便等の肌への付着を抑制することもできる。また、液のトップシート透過性の向上と吸収体の表面積の増加により、水様便だけでなく尿の吸収速度の向上にもつながる。
ポケットは大きい方が望ましいが、単に面積を大きくすると、前述のようにトップシートとポケットとを接合しない、あるいは幅方向中央部では接合しない場合、トップシートが緩んで皺になったり、トップシートとその裏面側に隣接する部材との非接触面積が増加し、トップシートに液残りし易くなったりする。これに対して、おむつは前後方向中間部においては幅方向には縮められ、前後方向には比較的張られた状態で装着されているため、ポケットが上述のような細長状となっていると、トップシートが緩み難く、トップシートと隣接部材との非接触面積が少なくなり、トップシートの液残りが軽減される。また、ポケットが幅広であると、トップシートが撓んでポケットの底部に接地し、ポケットの容積が大きく減少し易いが、ポケットが細長状であるとトップシートがポケットの底部に接地することがほとんどなく、容積の減少が少ないという利点もある。
前述のように、ポケットを細長状とすると、幅広の場合と比べて絶対的な設計容積は減少せざるを得ない。そのため、排泄量によってはポケットの容積が不足するおそれがある。よって、ポケットを上述のように背側から腹側にかけて配置し、排泄物を腹側方向にも誘導できるようにしておくことで、排泄量が多くてもポケットが十分に機能するように構成するのが好ましい。
また、本発明では吸収体括れ部が従来よりもかなり前寄りとなっており、吸収体の腹側部分の面積が少ないため、腹側における尿の吸収性能、特に拡散性能は低下する傾向にある。これに対して、ポケットを腹側に延在させると、これが尿の誘導路としても機能するため、背側部分の吸収体をより効率良く尿の吸収にも利用できるようになり、腹側における吸収性能の低下を補うことができるようになる。もちろん、前述の液のトップシート透過性の向上と吸収体の表面積の増加による尿の吸収速度の向上は、より顕著なものとなる。
<請求項2記載の発明>
前記ポケットは、前記肛門部位又はその近傍では、その前側よりも幅の広い形状を有しているか、又はその前側よりも多い列数のポケットが幅方向に所定の間隔を空けて設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように肛門部付近におけるポケット面積をその前側よりも広く確保することにより、より多量の便排泄に対してもポケット機能が機能し易くなる。特にポケットを複数列設けることにより、空間だけでなく吸収体の表面積も広く確保することができる。
<請求項3記載の発明>
前記透過孔は、前記トップシートの透過孔形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後に前記トップシートを幅方向に伸張させ、前記スリットを拡大させた状態でその下側に隣接する部材に接合することにより形成されている、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような透過孔を有するトップシートは他の方法を用いて開口したものと比べて開口部が柔らかいという点で優れているが、おむつが撓んだ時に孔が閉じやすいという問題がある。これに対して、上述のように透過孔の両側部を下側の部材に接合すると、おむつが撓んでも孔が閉じ難くなるため好ましい。
<請求項4記載の発明>
前記多数の透過孔として、前記透過孔が前後方向に列なって形成された透過孔列が、幅方向に一列又は複数列形成されるとともに、少なくとも一列の前記透過孔列が前記ポケット上を通過するように配置されている、請求項3記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このようなトップシートにおける透過孔のパターン及び接着部位を採用することにより、前述の収容空間が潰れ難く、しかもその収容空間に連通する透過孔が閉じ難くなる。
<請求項5記載の発明>
前記トップシートは、肛門部位又はその近傍、及びその周囲部分に、前記透過孔をそれぞれ有しており、肛門部位又はその近傍の透過孔が、その周囲部分の透過孔より開口面積が大きいか、及び/又は肛門部位又はその近傍に占める透過孔の面積率が、その周囲部分に占める透過孔の面積率よりも高い、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような透過孔を形成することにより、透過孔による便の通過が、肛門部位又はその近傍において他の部位よりも促進されるため好ましい。
<請求項6記載の発明>
前記透過孔の一部又は全部は、長手方向が肛門部位又はその近傍を中心とする放射方向に沿う形状を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような肛門部位又はその近傍を中心とする放射パターンの透過孔列を形成することにより、透過孔による便の通過が、肛門部位又はその近傍において他の部位よりも促進されるため好ましい。
以上のとおり、本発明によれば、便の背漏れのおそれが低減する、等の利点がもたらされる。
水様便や軟便の頃の乳児を対象とした使い捨ておむつとしては、いわゆるテープタイプおむつが広く用いられているため、以下ではテープタイプおむつの例を引いて説明するが、本発明は、パンツ型使い捨ておむつ等、他の形態の使い捨ておむつにも適用できることはいうまでもない。また、本発明は大人用使い捨ておむつにも当然適用できるものである。
図1及び図2は本発明に係るテープタイプ使い捨ておむつの一例を示している。図2は図1における2−2線矢視図である。このテープタイプ使い捨ておむつは、前後方向中央Cより前側Fから後側Bまで吸収体56が延在されている幅方向中央部10と、吸収体56の幅方向両側に延出する、吸収体を有しない両側部(以下サイドフラップ部という)SFとを備えており、各サイドフラップ部SFの前方向中間には、前後方向両側よりも幅の狭い側部括れ部N1が左右対称に設けられるとともに、各サイドフラップ部SFの背側部分Bには、装着時に腹側部分の外面に連結されるファスニングテープ130がそれぞれ設けられている。
より詳細には、おむつの外面全体は外装シート12により形成されており、幅方向中央部10においては、外装シート12の内面側に液不透過性シート11がホットメルト接着剤等の接着剤により固定され、さらにこの液不透過性シート11の内面側に吸収要素50、中間シート40、およびトップシート30がこの順に積層されている。トップシート30および液不透過性シート11は、図示例では腹側のウエスト端縁F1から背側のウエスト端縁B1まで延在する長方形であり、吸収要素50よりも前後方向および幅方向において若干大きい寸法を有しており、液不透過性シート11がトップシート30よりも若干幅広に形成されている。トップシート30における吸収要素50の側縁より食み出る周縁部と、液不透過性シート11における吸収要素50の側縁より食み出る周縁部とがホットメルト接着剤などにより固着されている。さらに、トップシート30の幅方向両側部から幅方向外側の部分の内面全体にわたり、後述するバリヤーカフス60,60を形成するバリヤーシート64,64がホットメルト接着剤などにより貼り付けられている。
以下、各部の素材および特徴部分について順に説明する
(外装シート)
外装シート12としては特に限定されないが不織布が好適である。不織布の種類は特に限定されないが、素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でSMS不織布やSMMS不織布等の積層不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布12相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(トップシート)
トップシート30は液透過性を有し、保水量の少ないものであれば足りるが、肌触り等の観点から不織布が好適に用いられる。トップシート30に用いる不織布としては、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。特に、原料繊維の繊度が1.0〜3.0dtexであり且つ繊維目付け10〜30g/m2であるエアスルー不織布や、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、SMS不織布が好適である。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(トップシートの透過孔)
トップシート30は肛門部位Z又はその近傍を含む所定範囲に多数の透過孔を有しているのが望ましい。透過孔Hは、トップシート30全体あるいはトップシート30の表面露出部分(バリヤーカフスの起立部の基端間の部分)全体にわたり多数配列されていても、また、表面露出部分の幅方向中央部等、幅方向一部にのみ設けられていても良い。
図示例は、透過孔Hの配置の一つの好ましい形態を示している。すなわち、トップシート30は、背側における臀裂、臀部の左右の膨らみの頂部との対応関係を基準にすれば次の各領域を有するものである。すなわち、トップシート30は、臀裂と対応する部分を通り前端F1から後端B1まで延在する幅方向中央領域31と、幅方向中央領域31の左側及び右側に位置し、それぞれ左側の臀部の頂部及び右側の臀部の頂部と対応する部分を通り前端F1から後端B1まで延在する左側中間領域及び右側中間領域32,32と、左側中間領域32の左側及び右側中間領域32の右側に沿ってそれぞれ前端F1から後端B1まで延在する左側領域及び右側領域33,33とを有する。さらに、図示形態では、左側領域の左側及び右側領域の右側に、トップシート30をその裏面側部材、図示形態の場合は中間シート40の幅方向両端部及びその幅方向両側に食み出る液不透過性シート11に接合固定するための部分を含む側縁部領域34,34を有しており、左側及び右側領域33は吸収要素50上に位置する領域となっている。
具体的に乳幼児用のおむつにおいては、幅方向中央領域31の幅は10〜40mm程度、左側中間領域及び右側中間領域32の幅は15〜25mm程度、左側領域及び右側領域33の幅は10〜20mm程度とするのが適当である。
そして特徴的には、図4にも示すように、トップシート30における幅方向中央領域31、左側及び右側領域33のそれぞれに、全体にわたり水様便等の固形分を裏面側に透過させるための透過孔Hが所定の間隔で多数穿孔されるとともに、左側及び右側中間領域32,32には、全体にわたり透過孔Hが穿孔されていない。従って、これら透過孔Hの穿孔範囲及び非穿孔範囲の幅方向配置が、少なくとも臀裂、臀部の頂部及びその幅方向外側と対応する部分に適用されるよう、幅方向中央領域31、左側及び右側領域33の範囲は定められている。なお、臀裂、臀部の頂部及びその幅方向外側と対応する部分を含んでいれば、各領域31〜33の前後方向の一部のみがこのような穿孔範囲及び非穿孔範囲の幅方向配置を有していても良く、例えば背側Bのみにこのようなパターンを採用することも可能であり、幅方向に関しては全幅にわたる範囲、あるいは幅方向中央領域31、左側及び右側中間領域32,32、左側及び右側領域33,33にわたる範囲を穿孔範囲とすることも可能である。
また、左側及び右側領域33,33の幅が幅方向中央領域31の幅より狭いと、装着者が横向きに寝転んだ際に臀部に接する、左側または右側領域33の透過孔Hから逆戻りして臀部に付着する排泄物の量が少ないため好ましい。
透過孔Hの開口形状は、円形、楕円形、小判形、笹葉形、多角形等、適宜の形状とすることができるが、特に前後方向長さHLが4〜15mm、特に6〜8mmであり且つ幅方向長さHWが前後方向長さHLよりも短い細長形状(楕円形、小判形、笹葉形)であるのが好ましい。
透過孔Hの開口面積は適宜定めることができるが、0.8〜180mm2とするのが好ましく、5〜80mm2とするのが特に好ましく、10〜30mm2とするのが最も好ましい。開口面積が小さすぎると固形分の取り込み性能が低下し、また大きすぎると透過孔Hを介して逆戻りし易くなる。
また、透過孔Hの数は適宜定めることができるが、図示のように透過孔Hの配置が、透過孔Hが前後方向に所定の間隔で並ぶ透過孔列が幅方向に所定の間隔で設けられた配置であって、且つ上述した透過孔Hの開口面積の場合、透過孔Hの列間の幅方向間隔DWが1〜5mm、且つ列内の透過孔Hの前後方向間隔DLが1〜10mmとなるように、各領域31〜33における数及び配置をそれぞれ定めるのが好ましい。透過孔Hの間隔が広すぎると固形分が捕獲されずに移動し易くなり、狭すぎると透過孔の数が多くなりすぎ、透過孔Hを介して固形分が肌に接しやすくなる。
なお、透過孔Hの配置は、千鳥状配置(図示例)としたり、格子状(行列状)配置としたりできる他、他の規則的あるいは不規則な配置を採用することもできる。例えば上記例と異なり、図8(a)及び(b)に示すように、トップシート30における肛門部位Z又はその近傍、及びその周囲部分に、透過孔Hをそれぞれ形成するとともに、肛門部位Z又はその近傍の透過孔Hの開口面積を、その周囲部分の透過孔Hより大きくしたり、図8(c)に示すように、肛門部位Z又はその近傍に占める透過孔の面積率を、その周囲部分に占める透過孔の面積率よりも高くしたり、図8(d)に示すように、一部(又は全部)の透過孔Hの形状を長手方向が肛門部位Z又はその近傍を中心とする放射方向に沿う形状にしたりすることもできる。これらのパターンで透過孔Hを形成することにより、透過孔Hによる便の通過が、肛門部位Z又はその近傍において他の部位よりも促進される。もちろん、これらの特徴を組み合わせたパターンを採用することもできる。
透過孔Hを有するトップシート30は、透過孔形成部位を所定形状に打ち抜く方法や、複数の突起を備えた熱ローラーにより溶融しながら穿孔する方法(特表2002−512909号)や、負圧をかけた開口コンベアにて吸引延伸熱処理により立体的なテーパーを形成しながら穿孔する方法(特許2812340号)や、透過孔形成位置に所定方向(前後方向や幅方向等)に沿うスリットを形成した後にシートをスリットと直交する方向に伸張させ、スリットを拡大させた状態で裏面側の部材(中間シート40あるいは吸収要素50)に固着する方法(特開平11−253490号)により製造することができる。その中でも、透過孔形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後にシートを幅方向に伸張させ、スリットを拡大させて開口を形成したシートは、特に開口とその周辺において、熱処理により溶融固化して硬化することがなく、繊維間隔が広げられることにより、柔らかくかつ液透過性に優れる点で最も好ましい。
ただしこの場合、おむつが撓んだときに透過孔Hが閉じ易いため、スリットを拡大させた状態で穿孔領域の両側部をその下側に隣接する部材、つまり図示形態では中間シート40(中間シート40を省略する場合には包装シート58、包装シート58を省略する場合は吸収体56)に、ホットメルト接着剤gやヒートシール、超音波シール等の接合手段により接合するのが望ましい。図示形態では、前後方向全体にわたり連続線状に接合しているが、前後方向に間欠的に接合することもできる。また、接合パターンは線状に限るものではなく、ドットや円形等の形状を有するものであってもよい。さらに、図示形態では非穿孔領域の幅方向中間部にて接合しているが、穿孔領域と非穿孔領域の境界部にて接合すると、開口をより確実に維持することができるため好ましい。この場合、非穿孔領域の幅方向中間部においては、トップシート30とその下側に隣接する部材とは接合しない、あるいは穿孔領域との境界部よりも接合面積を少なくする、具体的には接合部の面積比率を1/2以下とするのが好ましい。なお、穿孔領域と非穿孔領域の境界部とは、具体的には境界線とその両側各10mm程度、好ましくは5mm程度の幅方向範囲を含むものとする。このようにトップシート30における透過孔Hの両側部を下側の部材に接合すると、おむつが撓んでも透過孔Hが閉じ難くなるため好ましい。しかも、非穿孔領域にて接合する場合は、この接合に接着剤gを用いても、接着剤gが透過孔Hを介して肌に付着し難い。
(中間シート)
トップシート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートもいわれる)40が設けられている。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30表面の肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材を用いることができるが、特に嵩高で液の透過性に優れるエアスルー不織布が好ましい。また、便中の固形分を透過させることを考慮するならば中間シート40に用いる繊維の繊度は5.0〜7.0dtexであるのが好ましいが、トップシート30における液残りが多くなる。これに対して、中間シート40に用いる繊維の繊度が1.0〜2.0dtexであると、トップシート30の液残りは発生し難いが、便の固形分が透過し難くなる。よって、中間シート40に用いる不織布の繊維は繊度が2.0〜5.0dtex程度とするのが好ましい。
中間シート40は、透過孔Hを通過した便を確実に捕獲できるよう、透過孔Hの形成範囲全体を含む形状であることが好ましい。図示の形態の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。図示例のように中間シート40は、トップシート30と同様におむつの前端から後端まで延在するのが好ましいが、吸収要素50の前端から後端まで延在させても良く、また股間部を中心にした短い長さ範囲であっても良い。
(バリヤーカフス)
トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出(起立)するバリヤーカフス60,60を設けるのは好ましい。
このバリヤーカフス60はバリヤーシート64を主体として形成されている。バリヤーシート64の内面は、トップシート30の側部上に幅方向の固着始端を有し、この固着始端から幅方向外側の部分は、液不透過性シート11の側部およびその幅方向外側に位置する外装シート12の側部にホットメルト接着剤などにより固着されている。バリヤーシート64における固着始端より幅方向中央側の部分は、前後方向両端部は図3にも示すようにトップシート30に固着されるが、それらの間の中間部は非固定の自由部分とされ、この自由部分に細長状弾性伸縮部材62が前後方向に沿って伸張状態で固定されている。バリヤーシート64の固着部分は図1中に斜線部分で示されている。また、バリヤーシート64の固着部分のうち固着始端近傍において、バリヤーシート64と外装シート12とが対向する部分のシート間に、前後方向に沿って糸ゴム等の弾性伸縮部材66がそれぞれ設けられている。このバリヤーシート64としては撥水性不織布を用いることができ、また弾性伸縮部材62としては糸ゴム等を用いることができる。弾性伸縮部材62は、図1及び図2に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
バリヤーカフス60の固着始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であるため、この自由部分が糸ゴム62の収縮力により起立するようになる。おむつの、装着時には、おむつが舟形に体に装着されるので、そして糸ゴム62の収縮力が作用するので、糸ゴム62の収縮力によりバリヤーカフス60が起立して脚周りに密着する。その結果、脚周りからのいわゆる横漏れが防止される。
(吸収要素)
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包装シート58とを有している。包装シート58は省略することもできる。さらに、図示形態では、吸収体56と包装シート58の裏面側部位(下側の部分)との間に保持シート80が設けられているが、この保持シート80は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
(吸収体)
吸収体56における前後方向中間には、その前後両側よりも幅の狭い吸収体括れ部N2が左右対称に形成されている。吸収体括れ部N2の最小幅W4は、吸収体幅W3の70〜80%程度とするのが好ましい。このような吸収体56は、繊維52,52の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
(括れ部)
特徴的には、吸収体括れ部N2に外接する四角形の対角線の交点P2が、腹側のウエスト端縁を基準(0%)におむつ全長Lを100%としたときその35〜45%の前後方向範囲、特に好ましくは35〜40%の前後方向範囲に位置しており、且つ側部括れ部N1に外接する四角形の対角線の交点P1が、腹側のウエスト端縁を基準(0%)におむつ全長Lを100%としたときその40〜49%の前後方向範囲、特に好ましくは45〜49%の前後方向範囲に位置している。さらに、交点P1が交点P2に対して、おむつの前後方向の後側に位置している。なお、おむつの全長は、一般的な乳幼児用のおむつでは300〜550mm程度であり、本発明を適用するのに最も好適な1歳以下の乳幼児用のおむつでは300〜400mm程度である。
これにより、図9に概略的に示すように、おむつ100が自然と従来よりも前傾した状態で身体200にフィットし、装着者の背側に当たる吸収体の面積が広く確保されるため、水様便等が背中側へ流動する過程でより多くの水分を吸収でき、流動性をより低下させることができる。よって、水様便等の背もれが発生し難くなる。ちなみに、本発明者の知る限り、従来のおむつでは、吸収体括れ部N2に外接する四角形の対角線の交点P2は、腹側のウエスト端縁を基準におむつ全長Lを100%としたときその46〜55%の前後方向範囲に位置しており、側部括れ部N1に外接する四角形の対角線の交点P1は、腹側のウエスト端縁を基準におむつ全長Lを100%としたときその45〜55%の前後方向範囲に位置している。
また、側部括れ部N1の最小幅W2は、おむつの幅W1の65〜90%程度とするのが好ましく、吸収体括れ部N2の最小幅W4は、吸収体幅W3の70〜80%程度とするのが好ましい。
(ポケット)
吸収体56における肛門部位Z又はその近傍には、表面から裏面側に窪む孔又は表面から裏面に貫通する孔からなるポケット56Pが形成されている。ポケット56Pの寸法・形状は適宜定めることができる。ただし、ポケット56Pの深さは、吸収体56の厚み寸法の50〜100%程度が適当である。
特に、トップシート30のうちポケット56Pと重なる部位を含む所定範囲に前述の透過孔Hを形成し、且つトップシート30のうちポケット56Pと重なる部位ではその下側に隣接する部材に接合せずに、トップシート30の裏面からポケット56P内まで連続する収容空間を形成する。図示形態のように、吸収体56とトップシート30との間に、中間シート40や包装シート58等のシートが存在する場合には、これらの中間部材がポケット56P内に窪ませることによって、前述の収容空間が形成される。図1に示す形態のように、透過孔Hが前後方向に列なって形成された透過孔列を、幅方向に一列又は複数列形成される場合において、その透過孔Hを前述したようなスリット形成及びその拡大により形成する場合、少なくとも一列の透過孔列をポケット56P上を通過するように配置するとともに、そのポケット56P上を通過する一列又は複数列の透過孔列の両側部を、その下側に隣接する部材に接合すると、トップシート30のポケット56P内への落ち込みによる収容空間の潰れが抑制され、しかもその収容空間に連通する透過孔Hも閉じ難くなるため好ましい。
このような構造を採用することにより、トップシート30の裏面側に形成された収容空間に、透過孔Hを介して水様便等が逃げ込み、水様便等の水分を吸収するための時間がより長く確保されるようになる。よって、前述の背漏れ防止効果がより一層のものとなる。また、水様便等がトップシート30の裏面側の収容空間に逃がされるため、水様便等の肌への付着を抑制することもできる。また、水様便だけでなく尿の吸収速度の向上にもつながる。
一般にはポケット56Pは大きい方が望ましいが、単に面積を大きくすると、前述のようにトップシート30とポケット56Pとを接合しない場合、トップシート30が緩んで皺になったり、トップシート30とその裏面側に隣接する部材との非接触面積が増加し、トップシート30に液残りし易くなったりする。よって、本発明では、ポケット56Pは、前後方向に沿って延在する細長状ポケットとし、図5に示すように、ポケット56Pは、吸収体括れ部N2に外接する四角形の前端より前側から、吸収体括れ部N2に外接する四角形の後端より後側まで前後方向に沿って延在させる。また、ポケット56Pを前後方向に沿う細長状とする場合、図示形態のように直線状とする他、円弧状や波線状等、適宜の形状とすることができる。
ポケット56Pを細長状とする場合の幅は10〜40mm、特に10〜20mm程度が適当である。あるいは、ポケット56Pの幅は、ポケット56Pの深さ寸法よりも大きく、吸収体56の股間部の幅を5等分した寸法よりも小さいことが好ましい。ポケット56Pの幅がポケット56Pの深さ寸法よりも小さいと、収容空間が不足する。幅方向中央に設けるポケット56Pは臀裂に対応するものであるため、その幅が吸収体56の股間部の幅を5等分した寸法よりも大きいと、前述のトップシートの左側及び右側中間領域32,32にかかるほど広くなってしまうため、適当ではない。
ポケット56Pがこのような細長状をなしていると、トップシート30が緩み難く、トップシート30と隣接部材との非接触面積が少なくなり、トップシート30の液残りが軽減される。また、図示形態の場合、ポケット56Pが幅広であるとトップシート30が撓んでポケット56Pの底部に接地し、ポケット56Pの容積が大きく減少し易いが、ポケット56Pが細長状であるとトップシート30がポケット56Pの底部に接地することがほとんどなく、容積の減少が少ないという利点もある。さらに、ポケット56Pを細長状とすると、幅広の場合と比べて絶対的な設計容積は減少せざるを得ないため、排泄量によってはポケット56Pの容積が不足するおそれがあるが、ポケット56Pを上述のように腹側にも十分に長く確保し、排泄物を腹側方向にも誘導できるようにしておくことで、排泄量が多くてもポケットが十分に機能するように構成するのが好ましい。また、前述のとおり、吸収体括れ部56Nの位置が従来よりもかなり前寄りとなっており、吸収体56の腹側部分の面積が少ないため、腹側における尿の吸収性能、特に拡散性能は低下する傾向にある。しかし、ポケット56Pを腹側に延在させると、これが尿の誘導路としても機能するため、腹側部分の吸収体56をより効率良く吸収に利用できるようになり、腹側における吸収性能の低下を補うことができるようになる。
また、ポケット56Pとしては、単に所定幅の細長状ポケットを一本だけ幅方向中央に沿って設けるだけでも良いが、図6に示すように、肛門部位Z又はその近傍ではその前側よりも多い列数の細長状ポケットを幅方向に所定の間隔を空けて設けたり、図7に示すように、ポケットの幅を肛門部位Z又はその近傍でその前側よりも幅を拡大した幅広部を設けたりすることによって、収容空間の容積を確保するのも好ましい形態である。肛門部位Z又はその近傍は、装着者の臀部V,V間の部位(臀裂)と対応するため、装着者の臀部V,Vによる圧力が加わり難く、ポケット56Pの面積を増加させても、トップシート30がポケット56Pの底部に接地し難い。
ポケット56Pを肛門部位Z又はその近傍では複数列設け、それよりも前側では一列のみとする場合、またはポケット56Pと一列設け、肛門部位Z又はその近傍ではその前側より拡大した形状とする場合は、複数列設ける範囲あるいは幅を拡大して設ける範囲を、吸収体括れ部N2に外接する四角形の対角線よりも後ろ寄りとすることが好ましく、側部括れ部N1に外接する四角形の対角線よりも後ろ寄りとすることがより好ましい。ポケット56Pを幅方向中央に沿って複数列設ける場合は、臀裂のみに対応するように設けるのではなく、トップシートの穿孔領域と対応するように設けることも好ましい形態である。例えば、ポケット56Pを、幅方向中央領域31の穿孔範囲だけでなく、左側及び右側領域33の穿孔範囲にも、ポケット56Pと穿孔範囲が対応するように設けると、臀裂に対応する幅方向中央領域31では前述のように吸収性が向上すると共に、臀部の頂部に対応する左側及び右側領域33においては、臀部の頂部に圧迫されてポケット56Pの容積は幾分減少するものの、肌への排泄物の付着を低減することができる。なお、左側領域及び右側領域33に設けるポケット56Pも細長状であると、前述のように臀部により強く圧迫されてもトップシート30がポケット56Pの底に接地しにくい。また、ポケット56Pを前後方向に複数列設ける場合は、細長状のポケット56Pと、これよりも幅広の吸収体部分が、幅方向に交互に形成されるようにすると、吸収量の低下が少なく、かつ吸収体56の形状が安定するため好ましい。このように、スリットを拡大して形成した前後方向に沿う穿孔領域を幅方向に複数列形成し、これと対応するように細長状のポケット56P複数列形成し、非穿孔領域(非ポケット領域)においてトップシート30とその下側に隣接する部材を接合した形態は、それぞれのメリットを生かし、かつデメリットを補う最良の組み合わせである。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56は、図2に示すように高吸収性ポリマー粒子54,54…を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維52,52…の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
吸収体56の上部、下部、及び中間部にSAP粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、繊維の集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。また、一部のSAP粒子が繊維52,52…の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のSAP粒子が繊維52,52…の集合体を通り抜けて包装シート58上にある形態や、保持シート80上にある形態も排除されるものではない。
高吸収性ポリマー粒子54とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子54の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子54としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子54の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子54としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
高吸収性ポリマー粒子54の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子54の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
この包装シート58は、図2のように、連続繊維52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…の層全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包被するものでもよい。また図示しないが、吸収体56の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体56の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材が包装シートの構成要素となる)。必要ならば、連続繊維52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…の層を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(保持シート)
繊維52にフィラメント集合体を用いる場合は、保持シート80を設けるのが好ましい。保持シート80を設ける場合、保持シート80と吸収体56上との間には、高吸収性ポリマー粒子54をその散布などにより介在させることができる。高吸収性ポリマー粒子54は、フィラメント集合体への供給時又はその後の工程、あるいは消費者が使用するまでの流通過程で、フィラメント集合体を通り抜けることがある。フィラメント集合体を通り抜けた高吸収性ポリマー粒子群の凹凸は、消費者が使用する際に手で触ったときジャリジャリした違和感を与える。
この保持シート80は、ティッシュペーパ(クレープ紙)などの包装シート58のみでは足りないコシを補強すると共に、消費者が使用する際に手で触ったときのジャリジャリした違和感を軽減又は防止する役割を果たす。
保持シート80の素材は、特に限定されず、高吸収性ポリマー54の保持性能を有するものであれば足りる。具体的には、例えば、不織布、捲縮パルプ、低吸収性のコットン繊維(例えば、未脱脂のコットン繊維、脱脂されたコットン繊維、レーヨン繊維を撥水剤や疎水化剤で処理したものなど。)、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、絹、綿、麻、ナイロン、ポリウレタン、アセテート繊維等を例示することができる。
保持シート80としては、厚みが高吸収性ポリマー粒子の粒径よりも大きいものが好ましい。また、保持シート80の目付けは10〜60g/m2、特に20〜40g/m2であるのが好ましい。
特に、保持シート80は、KES試験に基づく圧縮エネルギーが0.01〜10.00gfcm/cm2、好ましくは、0.01〜1.00gfcm/cm2で、かつ圧縮レジリエンスが10〜100%、好ましくは、70〜100%の不織布であるとよい。
また、抜け出た高吸収性ポリマー54は、保持シート60によって保持され、包装シート58上を移動することがないため、吸収能力の偏在が生じ難くなる。特に、保持シート80上を高吸収性ポリマー粒子54が移動を防止するために、予め粘着性を有するホットメルト接着剤などを保持シート80上に塗布することができる。また、保持シート80の上面(使用面側に向かう面)を粗面とすることで、保持シート80上を高吸収性ポリマー粒子54が移動を防止するようにしてもよい。このための粗面化又は毛羽立ち手段としては、不織布の製造時におけるネット面でない非ネット面とする、マーブル加工を行う、ニードルパンチにより加工する、ブラシッング加工するなどを挙げることができる。
保持シート80は、図2に示すように吸収体56の下方にのみ設けても、また図示しないが、吸収体56の側面を通り吸収体56の上面にまで巻き上げて延在させてもよい。また、保持シート80を複数枚重ねて使用することも可能である。
上記例は、吸収体56と包装シート58の裏面側部位との間に保持シート58を設ける例であるが、保持シートは、包装シート58より裏面側であってもよく(その形態は図示していない)、要は、吸収体56に対して裏面側に保持シートを設ければ、製品の裏面から触る場合におけるジャリジャリした違和感を軽減させるあるいは生じさせないものとなる。
(ファスニングテープ)
ファスニングテープ130は、プラスチック、ポリラミ不織布、紙製などのファスニング基材130Cの基部がおむつに接合されており、その先端側部分に腹側に対する係止部として、メカニカルファスナーのフック部材130Aが設けられている。フック部材130Aはファスニング基材130Cに接着剤により剥離不能に接合されている。フック部材130Aは、その外面側に多数の係合突起を有する。係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。フック部材130Aに代えて、ファスニングテープ130の係止部として粘着材層を設けることもできる。
おむつの装着に際しては、背側の両側部を腹側の両側部の外側に重ねた状態で、ファスニングテープを腹側外面の適所に係止する。ファスニングテープ130の係止箇所の位置及び寸法は任意に定めることができる。通常の場合、係止箇所は、高さ20〜80mm、幅150〜300mmの矩形範囲とし、その上端縁と腹側上縁F1との高さ方向離間距離を0〜60mm、特に20〜50mmとし、かつ製品の幅方向中央とするのが好ましい。
腹側外面におけるファスニングテープ130の係止箇所には、係止を容易にするためにターゲットテープ74を設けるのが好ましい。ターゲットテープ74は、係止部がフック部材130Aの場合、フック部材の係合突起が絡まるようなループ糸が表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なフィルム状のものを用いることができる。
また、腹側外面におけるファスニングテープ130の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ130の係止部がフック部材130Aの場合には、ターゲットテープ74を省略し、フック部材130Aを外装シート12の不織布に絡ませて係止することもできる。
本発明は、使い捨ておむつに利用可能なものである。
テープタイプ使い捨ておむつの展開状態平面図である。 図1の2−2線断面図である。 図1の3−3線断面図である。 要部拡大平面図である。 吸収体の要部拡大平面図である。 他の吸収体の要部拡大平面図である。 他の吸収体の要部拡大平面図である。 各種の透過孔の配列例を示す平面図である。 おむつ装着状態の概略図である。
10…幅方向中央部、11…液不透過性シート、12…外装シート、30…トップシート、31…幅方向中央領域、32…左側中間領域、右側中間領域、33…左側領域、右側領域、34…側縁部領域、40…中間シート、50…吸収要素、52…繊維、54…高吸収性ポリマー粒子、56…吸収体、58…包装シート、60…バリヤーカフス、64…バリヤーシート、80…保持シート、H…透過孔、N1…吸収体括れ部、N2…側部括れ部、P1,P2…交点、Z…肛門部位。

Claims (6)

  1. 透液性トップシートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された、腹側部分から背側部分まで延在する吸収体と、前記吸収体における前後方向中間に形成された吸収体括れ部と、前記吸収体の幅方向両側に延出する両側部と、この両側部の前後方向中間に形成された側部括れ部とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
    前記吸収体括れ部に外接する四角形の対角線の交点が、腹側のウエスト端縁を基準におむつ全長を100%としたときその35〜45%の前後方向範囲に位置し、
    且つこの側部括れ部に外接する四角形の対角線の交点が、前記吸収体括れ部に外接する四角形の対角線の交点よりもおむつの前後方向後側であって、且つ腹側のウエスト端縁を基準におむつ全長を100%としたときその40〜49%の前後方向範囲に位置しており、
    前記吸収体における肛門部位又はその近傍に、表面から裏面側に窪む孔又は表面から裏面に貫通する孔からなり、前記吸収体括れ部に外接する四角形の前端より前側から前記吸収体括れ部に外接する四角形の後端より後側まで前後方向に沿って延在する細長状ポケットが形成されており、
    前記トップシートは、臀裂と対応する部分を通り前端から後端まで延在する幅方向中央領域と、前記幅方向中央領域の左側及び右側に位置し、それぞれ左側の臀部の頂部及び右側の臀部の頂部と対応する部分を通り前端から後端まで延在する左側中間領域及び右側中間領域と、前記左側中間領域の左側及び前記右側中間領域の右側に沿ってそれぞれ前端から後端まで延在する左側領域及び右側領域とを有しており、
    前記トップシートは、前記幅方向中央領域における前記ポケットと重なる部位を含む所定範囲に多数の透過孔を有し、且つ前記左側中間領域及び右側中間領域に透過孔を有しないものとされており、且つ前記左側中間領域及び右側中間領域における前記ポケットの両側縁からそれぞれ幅方向外側に離間した位置でその下側に隣接する部材に接合されるとともに、これら接合位置の間の部位ではその下側に隣接する部材に接合されておらず、
    前記トップシートの裏面から前記ポケット内まで連続する収容空間が形成されている、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記ポケットは、前記肛門部位又はその近傍では、その前側よりも幅の広い形状を有しているか、又はその前側よりも多い列数の細長状ポケットが幅方向に所定の間隔を空けて設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記透過孔は、前記トップシートの透過孔形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後に前記トップシートを幅方向に伸張させ、前記スリットを拡大させた状態でその下側に隣接する部材に接合することにより形成されている、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記多数の透過孔として、前記透過孔が前後方向に列なって形成された透過孔列が、幅方向に一列又は複数列形成されるとともに、少なくとも一列の前記透過孔列が前記ポケット上を通過するように配置されている、請求項3記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記トップシートは、肛門部位又はその近傍、及びその周囲部分に、前記透過孔をそれぞれ有しており、肛門部位又はその近傍の透過孔が、その周囲部分の透過孔より開口面積が大きいか、及び/又は肛門部位又はその近傍に占める透過孔の面積率が、その周囲部分に占める透過孔の面積率よりも高い、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記透過孔の一部又は全部は、長手方向が肛門部位又はその近傍を中心とする放射方向に沿う形状を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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