JP5085356B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は、使い捨ておむつに関するものである。
一般に、乳児の便は、生後3ヶ月程度で水様便から軟便に変わり、離乳食の始まりにより固形化していくものである。このため、乳児用の使い捨ておむつにおいては、水様便及び軟便(以下、尿を含め水様便等ともいう)の吸収を考慮した様々な技術が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。中でも、身体側表面を形成する透液性トップシートに便透過用の透過孔を穿孔する技術は、水様便等の吸収に有効であることが判っている。
トップシートは裏面側の部材に対してホットメルト接着剤や溶着により接合されるのが一般的である(特許文献3、4参照)。トップシートに透過孔を有する場合、透過孔の潰れ(閉鎖)防止のみを考慮すればトップシートの固定部分は多い方が良いが、透過孔からの水様便等の受入れ性能を高めるためには、トップシートの固定部分を少なくし、トップシートと裏面側部材との隙間を確保するのが望ましい。
特開2005−246811号公報 特許2812340号公報 特開2006−149457号公報 特開2006−239290号公報
しかしながら、トップシートの固定部分を一様に減少させると、トップシートとその裏面側部との隙間が大きくなり、この大きな隙間がおむつの前後端に通じるため、トップシートの透過孔に入った水様便等がトップシートとその裏面側部材との隙間を通じておむつ前後端から漏れ出てしまうおそれがある。
そこで、本発明の主たる課題は、透過孔による水様便等の受入れ性能を損ねずに、このようなおむつ前後端からの漏れを防止することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
身体側表面を形成する透液性トップシートと、外面側に位置する液不透過性シートとの間に吸収要素を介在させてなり、幅方向中央に沿って腹側の上縁から股間部を通り背側の上縁まで延在する吸収性本体部を有する使い捨ておむつにおいて、
前記トップシートにおける前端部、後端部及びこれらの間の中間部のそれぞれに、複数の透過孔が幅方向に間隔を空けて穿孔されており、
前記トップシートの中間部は、最も左側に位置する透過孔の左側から最も右側に位置する透過孔の右側までの幅方向領域が、前記透過孔及びその近傍に接合部分を有しない接合パターンにより裏面側の部材に接合され、
前記トップシートの前端部及び後端部は、最も左側に位置する透過孔の左側から最も右側に位置する透過孔の右側までの幅方向領域が、前記透過孔及びその近傍並びにこれ以外の部分にわたる線状又は点状の溶着部を含む溶着パターンにより裏面側の部材に溶着により接合され、且つ前記透過孔及びその近傍に接着剤による接着部分を有しない、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明においては、トップシートの前後方向中間部における所定の幅方向領域は、透過孔及びその近傍に接合部分を有しない接合パターンにより裏面側の部材に接合されているため、透過孔の近傍ではトップシートとその裏面側の部材との間に水様便等を受け入れるための隙間が確保される。よって、水様便等の受入れ性能を損ねることがない。しかも、この接合に接着剤を用いても、接着剤が透過孔の近傍には無いため、接着剤が透過孔を介して肌に付着するといった事態が発生し難い。一方、トップシートの前後端部における所定の幅方向領域は、透過孔及びその近傍並びにこれ以外の部分を含む溶着パターンにより前後方向中間部と比べて隙間が少なく、密に、裏面側の部材に接合されるため、トップシートの透過孔に入った水様便等がトップシートとその裏面側部材との隙間を通じておむつ前後端へ向かって移動したとしても、この接合部で遮断され、おむつ前後端から漏れが防止される。しかも、この部分は透過孔及びその近傍に接着剤による接着部分を有しないため、透過孔を介して接着剤が肌に付着するおそれもない。
<請求項2記載の発明>
前記裏面側の部材として、前記トップシートの裏面における所定の幅方向範囲に、前端部から後端部まで延在する液透過性の中間シートが貼り付けられており、前記トップシートにおける前記中間シートと重なる部分のうち、前端部、後端部及びこれらの間の中間部のそれぞれに、前記複数の透過孔が幅方向に間隔を空けて穿孔されている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明は、本項記載のようなトップシートと中間シートとを貼り合わせた構造を有するおむつに適用するのが望ましい。
<請求項3記載の発明>
前記透過孔は、前記トップシートの透過孔形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後に前記トップシートを幅方向に伸張させ、前記スリットを拡大させた状態で前記裏面側の部材に接合されることにより形成されている、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような方法により透過孔を形成する場合、透過孔が熱処理により溶融固化して硬化することがなく、繊維間隔が広げられることにより、柔らかくかつ液透過性に優れる。よって、本発明はこのような透過孔を形成する場合に好適である。
<請求項4記載の発明>
前記トップシートは、最も左側に位置する透過孔の左側及び最も右側に位置する透過孔の右側に、前端から後端まで連続的に裏面側の部材に接合された接合線を有し、前記トップシートの前端部及び後端部は、これら接合線にわたる幅方向領域が、前記透過孔及びその近傍並びにこれ以外の部分にわたる線状又は点状の溶着部を含む溶着パターンにより裏面側の部材に溶着され、且つ前記透過孔及びその近傍に接着剤による接着部分を有していない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
この場合、トップシートとその裏面側部材との隙間が、透過孔を有する部分の幅方向両側(透過孔を有しない部分である)では連続的な接合線により密着され、トップシートの前後端部ではこれら接合線にわたる溶着パターンにより密着される。よって、トップシートとその裏面側部材との隙間に入った水様便等が当該隙間内を拡散したとしても、これらの密着部分により遮断され、おむつの前後端等からの漏れが効果的に防止される。
<請求項5記載の発明>
前記トップシートの前端部及び後端部における前記溶着パターンは、前記溶着により接合される幅方向領域の幅方向の全ての位置において前後方向と交差する溶着部を有するパターンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような溶着パターンを採用することにより、トップシートとその裏面側部材との隙間を通じておむつ前後端へ移動する水様便等をより確実に遮断することができる。
<請求項6記載の発明>
前記トップシートの前端部及び後端部における前記溶着パターンは、溶着部及び非溶着部が交互に列なる点線状の溶着線からなる斜め格子状のパターンであって、各交差位置においていずれか一方の溶着線が他方の溶着線の非溶着部を隙間を空けて通るパターンであり、
前記溶着線の交差角度が90±15度であり、各前記溶着線における溶着部の長さをLとし、前記隙間をdとしたとき、0.1L≦d≦0.4Lの関係を満足する、
請求項5記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
トップシートとその裏面側部材との隙間を通じておむつ前後端へ移動する水様便等を遮断する場合、溶着部を幅方向に沿って連続させることもできるが、溶着部の連続部分が長くなると当該部分の柔軟性が低下するため好ましくない。これに対して、本項記載のような溶着パターンを採用すると、溶着線が点線状であり、かつ各溶着腺の溶着部が他の溶着線と連続しないため、柔軟性の低下が殆ど無いものでありながら、前後方向の水様便等の移動に対しては十分な遮断効果を発揮できる。
<請求項7記載の発明>
前記トップシートは、原料繊維の繊度が1.0〜3.0dtexであり且つ繊維目付け10〜30g/m2である不織布であり、
前記透過孔の配置は、前記透過孔が前後方向に所定の間隔で並ぶ透過孔列が幅方向に所定の間隔で複数列設けられた配置であり、
前記透過孔の開口面積が0.8〜180mm2であり、前記透過孔列の幅方向間隔が1〜5mmであり且つ前記透過孔列内の透過孔の前後方向間隔が1〜10mmである、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
トップシートとしては、肌触りや強度等の観点から本項記載の程度の不織布が好適である。この場合、透過孔の開口面積が繊維間隙よりも大きくないと透過孔を設ける意義がなく、また透過孔の開口面積が繊維間隙より大きいだけでは水様便等の取り込み性能が不十分になるおそれがある。さらに、開口面積が大きくても数が少ない等、疎らに配置されていると水様便等の捕獲性能に乏しいものとなる。よって、透過孔の開口面積及び配置間隔は本項記載の範囲内であるのが好ましい。しかし、このような透過孔の面積及び配置間隔を採用し、透過孔からの水様便等の受入れ性能を高めるために、トップシートの固定部分を少なくし、トップシートと裏面側部材との隙間を確保しようとすると、トップシートとその裏面側部との隙間が顕著に大きくなる。よって、本発明はこのような場合に好適である。
<請求項8記載の発明>
前記トップシートの前端部における前記溶着パターンを有する領域は、幅方向中央部が股間中央方向に向かって突出する凸形状をなし、前記トップシートの後端部における前記溶着パターンを有する領域は、幅方向両側部が股間中央方向に向かって突出する凹形状をなしている、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明においては、前後方向中間部の溶着パターンを有さない領域においては、水様便の吸収性に優れる。一方、前後端部の溶着パターンを有する領域においては、溶着パターンがおむつ前後端からの漏れを防止するが、この領域ではトップシートとその裏面側の部材が密に接しているだけでなく、更にその裏面側の部材、例えば吸収体とも密接しているため、トップシートとその裏面側の部材が保水する液分は速やかに吸収体に吸収され、トップシートからの液分の逆戻りが少ないという効果も得られる。従って、本項記載のように構成されていると、水様便の吸収に優れ、かつ尿の逆戻りの少ない構造とすることができる。
以上のとおり、本発明によれば、透過孔による水様便等の受入れ性能を損ねない、装着者の肌への接着剤の付着を防止できる、水様便等がトップシートとその裏面側部材との隙間を通じておむつ前後端から漏れ出る事態を防止できる、等の利点がもたらされる。
水様便や軟便の頃の乳児を対象とした使い捨ておむつとしては、いわゆるテープ式おむつが広く用いられているため、以下ではテープ式おむつの例を引いて説明するが、本発明はトップシートに特徴を有するものであり、パンツ型使い捨ておむつ等、他の形態の使い捨ておむつにも適用できることはいうまでもない。また、本発明は大人用使い捨ておむつにも当然適用できるものである。
図1及び図2は本発明に係るテープ式使い捨ておむつの一例を示している。図2は図1におけるB−B線矢視図である。このテープ式使い捨ておむつは、幅方向中央に沿って腹側Fの上縁F1から股間部Cを通り背側Bの上縁B1まで延在する、排泄物を吸収保持する吸収性本体部10と、腹側Fの上縁F1側部分の両側において、それぞれ股間部Cよりも幅方向外側まで延在する一対の腹側サイドフラップ部FF,FFと、背側Bの上縁B1側部分の両側において、それぞれ股間部Cよりも幅方向外側まで延在する一対の背側サイドフラップ部BF,BFとを備えている。また、背側サイドフラップ部BF,BFには、係止部材としてのファスニング片130がそれぞれ設けられている。
より詳細には、吸収性本体部10ならびに背側および腹側の各サイドフラップ部BF,FFの外面全体が外装シート12により形成されている。特に、吸収性本体部10においては、外装シート12の内面側に液不透過性シート11がホットメルト接着剤等の接着剤により固定され、さらにこの液不透過性シート11の内面側に吸収要素50、中間シート40、およびトップシート30がこの順に積層されている。トップシート30および液不透過性シート11は、図示例では腹側上縁F1から背側上縁B1まで延在する長方形であり、吸収要素50よりも前後方向および幅方向において若干大きい寸法を有しており、液不透過性シート11がトップシート30よりも若干幅広に形成されている。トップシート30における吸収要素50の側縁より食み出る周縁部と、液不透過性シート11における吸収要素50の側縁より食み出る周縁部とがホットメルト接着剤などにより固着されるとともに、トップシート30の裏面には中間シート40が固着されている。
さらに、この吸収性本体部10の幅方向両側には、装着者の肌側に突出(起立)するバリヤーカフス60,60が設けられており、このバリヤーカフス60,60を形成するバリヤーシート64,64が、背側および腹側の各サイドフラップ部BF,FFの内面を含め、吸収性本体部10の幅方向外側の全体にわたり延在されている。
以下、各部の素材および特徴部分について順に説明する
(外装シート)
外装シート12は吸収要素50を支持し、着用者に装着するための部分である。外装シート12は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。
外装シート12としては特に限定されないが不織布が好適である。不織布の種類は特に限定されないが、素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でSMS不織布やSMMS不織布等の積層不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布12相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(トップシート)
トップシート30は液透過性を有し、セカンドシートと溶着可能なものであれば足りるが、肌触り等の観点から不織布が好適に用いられる。トップシート30に用いる不織布としては、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。特に、原料繊維の繊度が1.0〜3.0dtexであり且つ繊維目付け10〜30g/m2であるエアスルー不織布や、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、SMS不織布が好適である。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(トップシートの透過孔)
トップシート30における前端部EP、後端部EP及びこれらの間の中間部MPのそれぞれに、複数の透過孔Hが幅方向に間隔を空けて穿孔される。この条件を満たす限り、透過孔Hの配置は適宜定めることができ、トップシート30全体あるいはトップシート30の表面露出部分(バリヤーカフスの起立部の基端間の部分)全体にわたり多数の透過孔Hが配列形成されていても、また、表面露出部分の幅方向中央部等、幅方向一部にのみ設けられていても良い。
図示例は、透過孔Hの配置の一つの好ましい形態を示している。すなわち、トップシート30は、背側における臀裂、臀部の頂部との対応関係を基準にすれば次の各領域を有するものである。すなわち、トップシート30は、臀裂と対応する部分を通り前端F1から後端B1まで延在する幅方向中央領域31と、幅方向中央領域31の左側及び右側に位置し、それぞれ左側の臀部の頂部及び右側の臀部の頂部と対応する部分を通り前端F1から後端B1まで延在する左側中間領域及び右側中間領域32,32と、左側中間領域32の左側及び右側中間領域32の右側に沿ってそれぞれ前端F1から後端B1まで延在する左側領域及び右側領域33,33とを有する。さらに、図示形態では、左側領域の左側及び右側領域の右側に、トップシート30をその裏面側部材、図示形態の場合は中間シート40の幅方向両端部及びその幅方向両側に食み出る液不透過性シート11に接合固定するための部分を含む側縁部領域34,34を有しており、左側及び右側領域33は吸収要素50上に位置する領域となっている。
具体的に乳幼児用のおむつにおいては、幅方向中央領域31の幅は20〜40mm程度、左側中間領域及び右側中間領域32の幅は15〜25mm程度、左側領域及び右側領域33の幅は10〜20mm程度とするのが適当である。
そして特徴的には、図3にも示すように、トップシート30における幅方向中央領域31、左側及び右側領域33のそれぞれに、全体にわたり水様便等の固形分を裏面側に透過させるための透過孔Hが所定の間隔で多数穿孔されるとともに、左側及び右側中間領域32,32には、全体にわたり透過孔Hが穿孔されていない。従って、これら透過孔Hの穿孔範囲及び非穿孔範囲の幅方向配置が、少なくとも臀裂、臀部の頂部及びその幅方向外側と対応する部分に適用されるよう、幅方向中央領域31、左側及び右側領域33の範囲は定められている。なお、臀裂、臀部の頂部及びその幅方向外側と対応する部分を含んでいれば、各領域31〜33の前後方向の一部のみがこのような穿孔範囲及び非穿孔範囲の幅方向配置を有していても良く、例えば背側Bのみにこのようなパターンを採用することも可能である。
また、左側及び右側領域33,33の幅が幅方向中央領域31の幅より狭いと、装着者が横向きに寝転んだ際に臀部に接する、左側または右側領域33の透過孔Hから逆戻りして臀部に付着する排泄物の量が少ないため好ましい。
透過孔Hの開口形状は、円形、楕円形、小判形、笹葉形、多角形等、適宜の形状とすることができるが、特に前後方向長さHLが4〜15mm、特に6〜8mmであり且つ幅方向長さHWが前後方向長さHLよりも短い細長形状(楕円形、小判形、笹葉形)であるのが好ましい。
透過孔Hの開口面積は適宜定めることができるが、0.8〜180mm2とするのが好ましく、5〜80mm2とするのが特に好ましく、10〜30mm2とするのが最も好ましい。開口面積が小さすぎると固形分の取り込み性能が低下し、また大きすぎると透過孔Hを介して逆戻りし易くなる。
また、透過孔Hの数は適宜定めることができるが、図示のように透過孔Hの配置が、透過孔Hが前後方向に所定の間隔で並ぶ透過孔列が幅方向に所定の間隔で設けられた配置であって、且つ上述した透過孔Hの開口面積の場合、透過孔Hの列間の幅方向間隔DWが1〜5mm、且つ列内の透過孔Hの前後方向間隔DLが1〜10mmとなるように、各領域31〜33における数及び配置をそれぞれ定めるのが好ましい。透過孔Hの間隔が広すぎると固形分が捕獲されずに移動し易くなり、狭すぎると透過孔の数が多くなりすぎ、透過孔Hを介して固形分が肌に接しやすくなる。なお、透過孔Hの配置は、千鳥状配置(図示例)としたり、格子状(行列状)配置としたりできる他、他の規則的あるいは不規則な配置を採用することもできる。
(中間シート)
トップシート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートもいわれる)40が設けられている。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30表面を肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材を用いることができるが、特に嵩高で液の透過性に優れるエアスルー不織布が好ましい。図示形態のように、本発明の裏面側部材が中間シート40である場合、中間シート40としてはヒートエンボスや超音波溶着によりトップシート30と溶着可能な素材、好ましくはトップシート30と同程度の融点をもつ素材が用いられる。また、便中の固形分を透過させることを考慮するならば中間シート40に用いる繊維の繊度は5.0〜7.0dtexであるのが好ましいが、トップシート30における液残りが多くなる。これに対して、中間シート40に用いる繊維の繊度が1.0〜2.0dtexであると、トップシート30の液残りは発生し難いが、便の固形分が透過し難くなる。よって、中間シート40に用いる不織布の繊維は繊度が2.0〜5.0dtex程度とするのが好ましい。
中間シート40は、透過孔Hを通過した便を確実に捕獲できるよう、透過孔Hの形成範囲全体を含む形状であることが好ましい。図示の形態の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。図示例のように中間シート40は、トップシート30と同様におむつの前端から後端まで延在するのが好ましいが、吸収要素50の前端から後端まで延在させても良く、また股間部を中心にした短い長さ範囲であっても良い。
(バリヤーカフス)
トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出(起立)するバリヤーカフス60,60を設けるのは好ましい。
このバリヤーカフス60は、実質的に幅方向に連続するバリヤーシート64と、このバリヤーシート64に前後方向に沿って伸張状態で固定された細長状弾性伸縮部材62とにより構成されている。このバリヤーシート64としては撥水性不織布を用いることができ、また弾性伸縮部材62としては糸ゴム等を用いることができる。弾性伸縮部材62は、図1及び図2に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
バリヤーシート64の内面は、トップシート30の側部上に幅方向の固着始端を有し、この固着始端から幅方向外側の部分は、液不透過性シート11の側部およびその幅方向外側に位置する外装シート12の側部にホットメルト接着剤などにより固着されている。この固着部分のうち固着始端近傍において、バリヤーシート64と外装シート12とが対向する部分のシート間に、前後方向に沿って糸ゴム等の弾性伸縮部材66がそれぞれ設けられている。
脚周りにおいては、バリヤーカフス60の固着始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が糸ゴム62の収縮力により起立するようになる。おむつの、装着時には、おむつが舟形に体に装着されるので、そして糸ゴム62の収縮力が作用するので、糸ゴム62の収縮力によりバリヤーカフス60が起立して脚周りに密着する。その結果、脚周りからのいわゆる横漏れが防止される。
(吸収要素)
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包被シート58とを有している。包被シート58は省略することもできる。さらに、図示形態では、吸収体56と包被シート58の裏面側部位(下側の部分)との間に保持シート80が設けられているが、この保持シート80は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維52,52の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56は、図2に示すように高吸収性ポリマー粒子54,54…を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維52,52…の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
吸収体56の上部、下部、及び中間部にSAP粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、繊維の集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。また、一部のSAP粒子が繊維52,52…の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のSAP粒子が繊維52,52…の集合体を通り抜けて包被シート58上にある形態や、保持シート80上にある形態も排除されるものではない。
高吸収性ポリマー粒子54とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子54の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子54としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子54の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子54としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
高吸収性ポリマー粒子54の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子54の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
(包被シート)
包被シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
この包被シート58は、図2のように、連続繊維52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…の層全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包被するものでもよい。また図示しないが、吸収体56の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体56の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材が包被シートの構成要素となる)。必要ならば、連続繊維52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…の層を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(保持シート)
繊維52にフィラメント集合体を用いる場合は、保持シート80を設けるのが好ましい。保持シート80を設ける場合、保持シート80と吸収体56上との間には、高吸収性ポリマー粒子54をその散布などにより介在させることができる。高吸収性ポリマー粒子54は、フィラメント集合体への供給時又はその後の工程、あるいは消費者が使用するまでの流通過程で、フィラメント集合体を通り抜けることがある。フィラメント集合体を通り抜けた高吸収性ポリマー粒子群の凹凸は、消費者が使用する際に手で触ったときジャリジャリした違和感を与える。
この保持シート80は、ティッシュペーパ(クレープ紙)などの包被シート58のみでは足りないコシを補強すると共に、消費者が使用する際に手で触ったときのジャリジャリした違和感を軽減又は防止する役割を果たす。
保持シート80の素材は、特に限定されず、高吸収性ポリマー54の保持性能を有するものであれば足りる。具体的には、例えば、不織布、捲縮パルプ、低吸収性のコットン繊維(例えば、未脱脂のコットン繊維、脱脂されたコットン繊維、レーヨン繊維を撥水剤や疎水化剤で処理したものなど。)、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、絹、綿、麻、ナイロン、ポリウレタン、アセテート繊維等を例示することができる。
保持シート80としては、厚みが高吸収性ポリマー粒子の粒径よりも大きいものが好ましい。また、保持シート80の目付けは10〜60g/m2、特に20〜40g/m2であるのが好ましい。
特に、保持シート80は、KES試験に基づく圧縮エネルギーが0.01〜10.00gfcm/cm2、好ましくは、0.01〜1.00gfcm/cm2で、かつ圧縮レジリエンスが10〜100%、好ましくは、70〜100%の不織布であるとよい。
また、抜け出た高吸収性ポリマー54は、保持シート60によって保持され、包被シート58上を移動することがないため、吸収能力の偏在が生じ難くなる。特に、保持シート80上を高吸収性ポリマー粒子54が移動を防止するために、予め粘着性を有するホットメルト接着剤などを保持シート80上に塗布することができる。また、保持シート80の上面(使用面側に向かう面)を粗面とすることで、保持シート80上を高吸収性ポリマー粒子54が移動を防止するようにしてもよい。このための粗面化又は毛羽立ち手段としては、不織布の製造時におけるネット面でない非ネット面とする、マーブル加工を行う、ニードルパンチにより加工する、ブラシッング加工するなどを挙げることができる。
保持シート80は、図2に示すように吸収体56の下方にのみ設けても、また図示しないが、吸収体56の側面を通り吸収体56の上面にまで巻き上げて延在させてもよい。また、保持シート80を複数枚重ねて使用することも可能である。
上記例は、吸収体56と包被シート58の裏面側部位との間に保持シート58を設ける例であるが、保持シートは、包被シート58より裏面側であってもよく(その形態は図示していない)、要は、吸収体56に対して裏面側に保持シートを設ければ、製品の裏面から触る場合におけるジャリジャリした違和感を軽減させるあるいは生じさせないものとなる。
(ファスニング片)
ファスニング片130は、プラスチック、ポリラミ不織布、紙製などのファスニング基材130Cの基部がおむつに接合されており、その先端側部分に腹側に対する係止部として、メカニカルファスナーのフック要素130Aが設けられている。フック要素130Aはファスニング基材130Cに接着剤により剥離不能に接合されている。フック要素130Aは、その外面側に多数の係合突起を有する。係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。フック要素130Aに代えて、ファスニング片130の係止部として粘着材層を設けることもできる。
おむつの装着に際しては、背側サイドフラップ部BFを腹側サイドフラップ部FFの外側に重ねた状態で、ファスニング片を腹側F外面の適所に係止する。ファスニング片130の係止箇所の位置及び寸法は任意に定めることができる。通常の場合、係止箇所は、高さ20〜80mm、幅150〜300mmの矩形範囲とし、その上端縁と腹側上縁F1との高さ方向離間距離を0〜60mm、特に20〜50mmとし、かつ製品の幅方向中央とするのが好ましい。
腹側Fにおけるファスニング片130の係止箇所には、係止を容易にするためにターゲットテープ74を設けるのが好ましい。ターゲットテープ74は、係止部がフック要素130Aの場合、フック要素の係合突起が絡まるようなループ糸が表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なフィルム状のものを用いることができる。
また、腹側Fにおけるファスニング片130の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、ファスニング片130の係止部がフック要素130Aの場合には、ターゲットテープ74を省略し、フック要素130Aを外装シート12の不織布に絡ませて係止することもできる。
(トップシートの固定)
トップシート30はその裏面側の部材、図示形態の場合、最も左側に位置する透過孔Hの左側から最も右側に位置する透過孔Hの右側までの幅方向領域J(以下、単に主接合領域ともいう)では中間シート40に接合されており、中間シート40の幅方向両側では液不透過性シート11に接合されている。特徴的には、トップシート30の前後方向中間部MPでは、主接合領域Jが透過孔H及びその近傍に接合部分を有しない接合パターンにより中間シート40に接合される一方で、トップシート30の前端部及び後端部EP,EPでは、主接合領域Jが透過孔H及びその近傍並びにこれ以外の部分を含む溶着パターンにより中間シート40に溶着により接合され、且つ透過孔H及びその近傍に接着剤による接着部分を有していない構造となっている。
より詳細には、トップシート30の主接合領域Jのうち、透過孔Hを有しない左側及び右側中間領域32,32、及び側縁部領域34では、各々の幅方向中間部(幅方向両端部は透過孔Hの近傍に位置する)が、前後方向全体にわたり連続線状に塗布されたホットメルト接着剤等の接着剤gを介して中間シート40に接合されている。この接合部分は以下、主接合部分ともいう。主接合部分と透過孔Hとの幅方向の離間距離xは2mm以上であるのが好ましい。主接合部分は、接着剤だけでなく、ヒートシールやヒートエンボス、超音波溶着等の溶着手段により行うこともできる。また、主接合部分は、前後方向に連続している必要はなく、間欠的(点線状)に設けられていても良い。主接合部分は少なくとも中間部MPに設けられていれば良い。主接合部分の接合は、トップシートの穿孔をおむつ製造ラインにて行う場合は、穿孔の前後いずれの段階で接合してもよく、接着剤gにて行う場合は、トップシート30側、中間シート40側のいずれに塗布してもよい。
このような主接合部分が設けられていると、トップシート30における各透過孔群を有する部分は、その両側の主接合部分により幅が固定され、透過孔Hの潰れが抑制されるとともに、それら主接合部分間の部分では透過孔Hを有する部分と裏面側の部材(図示形態の場合、中間シート40)との間に隙間が形成されるため、透過孔Hを介して水様便等が取り込まれやすくなる。よって、水様便等の受入れ性能を損ねることがない。しかも、この主接合部分の接合に接着剤gを用いても、接着剤gが透過孔Hの近傍には無いため、接着剤gが透過孔Hを介して肌に付着するといった事態が発生し難い。
一方、トップシート30の前後端部EP,EPにおける主接合領域Jは、透過孔H及びその近傍並びにこれ以外の部分を含む溶着パターンにより、前後方向中間部MPと比べて隙間が少なく、密に、中間シート40と接合される。符号70がこの溶着接合部を示している。このような構造を有することにより、トップシート30の透過孔に入った水様便等がトップシート30と中間シート40との隙間を通じておむつ前後端へ向かって移動したとしても、前後端部EP,EPにおける溶着接合部70で遮断され、おむつ前後端からの漏れが防止される。しかも、前後端部EP,EPでは透過孔H及びその近傍に接着剤による接着部分を有しないため、透過孔Hを介して接着剤が肌に付着するおそれもない。また、前後端部EP,EPではトップシート30とその裏面側の部材が(図示形態では中間シート40)密に接合しているだけでなく、その下側の吸収要素50とも密接しているため、トップシート30とその裏面側の部材が保水する液分は、速やかに吸収要素50に吸収される。従って、トップシート30からの液分の逆戻りが少ない。
各部の寸法は適宜定めれば良いが、前後端部EP,EPの前後方向長さ(溶着領域の前後方向長さ、溶着領域が方形以外の形状である場合は溶着領域の前後方向長さが最も長い部分の長さYmax)はそれぞれおむつ全長の3〜35%、中間部MPの長さはおむつ全長の30〜94%程度とするのが適当であり、前端部及び後端部EP,EPの前後方向長さは同じとすることも、また異ならしめることもできる。特に、排便口より遠く排尿口に近い前端部では前後方向長さYmaxを長く(好ましくはおむつ全長の20〜35%)、排便口に近く排尿口に遠い後端部では前後方向長さYmaxを短く(好ましくはおむつ全長の3〜20%)すると、水様便の吸収に優れ、かつ尿の逆戻りの少ない構造とすることができるため、好ましい。
また、主接合領域Jの幅(溶着領域の幅)は、図示形態のように、最も左側に位置する透過孔Hの左側及び最も右側に位置する透過孔Hの右側に前端から後端まで連続的に裏面側の部材に接合された主接合部(接着剤gで接合された接合線)を有する場合は、これら主接合部に跨るように定めるのが好ましい。さらに、図7及び図8に示すように、主接合領域Jを両バリヤーカフス60の起立基端(固着始端)より幅方向外側(又は同位置でも良い)まで延長し、両バリヤーカフス60の起立基端(固着始端)に跨る領域としても良い。溶着接合部70による溶着領域の形状は、図4に示すような矩形とする他、図6(a)に示すように股間側縁90を円弧等の曲線状としたり、図6(b)に示すように弦月状としたりする等、適宜の形状を採用することができる。また、これ以外の曲線形状を採用することもでき、例えば図6(c)に示すように複数の変曲点を有する階段形状等の屈曲線状にしたり、図示しないがΩ形状にしたりすることもできる。さらに、幅方向中央部が股間中央方向に向かって突出する凸形状だけでなく、図6(d)に示すように、幅方向側部が股間中央方向に向かって突出する凹形状(図示のような弧状に限られず、階段状等にしても良い)であってもよい。そして、前述のように水様便の吸収に優れ、かつ尿の逆戻りの少ない構造とするため、前端部では前記凸形状であるのが好ましく、後端部では前記凹形状であるのが好ましい。特に、前述のように透過孔Hが幅方向中央領域31、左側及び右側領域33に分かれて形成されている場合においては、凸形状あるいは凹形状の接合領域形状と組み合わせ、凸形状の突出部が幅方向中央領域31と重なるように、あるいは凹形状の突出部が左側及び右側領域33と重なるように配置されているのが好ましい。図6に示される例のように、溶着領域が方形以外の形状である場合、溶着領域の前後方向長さが最も短い部分の長さYminは図6(b)に示すように0とすることもできるが、端縁を確実に封止するためには少なくとも3mm程度あるのが好ましく、図6(a)、(c)及び(d)に示すようにYmaxの20〜60%程度とするのが好ましい。
前後端部EP,EPにおける溶着パターンは、前後方向中間部MPよりも密な接合が可能である限り特に限定されないが、図4及び図5(a)に示すように、主接合領域Jの幅方向の全ての位置において前後方向と交差する溶着部Mを有するパターンであると、トップシート30と中間シート40との隙間を通じておむつ前後端へ移動する水様便等をより確実に遮断することができるためが好ましい。
特に図4に示す例は、溶着部M及び非溶着部Nが交互に列なる点線状の溶着線からなる斜め格子状のパターンであって、各交差位置においていずれか一方の溶着線が他方の溶着線の非溶着部Nを隙間を空けて通るパターンである。また、このパターンでは、溶着線の交差角度θが80±30度であるのが好ましく、各溶着線における溶着部Mの長さをLとし、隙間をdとしたとき、0.1L≦d≦0.4Lの関係を満足するのが好ましい。
もちろん、図5(a)に示すように、連続線状の溶着部Mからなる斜め格子状の溶着パターンも採用することができる。この場合、幅方向に溶着部Mが連続するため水様便等の遮断は確実になるが、溶着部Mが連続することにより柔軟性が若干損なわれる。
また、図5(b)及び(c)に示すように、線状や点状の溶着部Mを任意のパターンで多数設けることも可能であり、例えば、千鳥状や、格子状(行列状)のような規則的なものだけでなく、不規則なパターンで設けることも可能である。図5(b)及び(c)に示す溶着部Mの配列パターンは、主接合領域Jの幅方向中央を境に一方側と他方側とが線対称をなしており、各側において、溶着部Mが前後方向に所定の間隔で並ぶ列が幅方向に所定の間隔で且つ隣接列の溶着部Mに対して前後方向位置がずれるように配置されているものである。この例は、主接合領域Jの幅方向中央には、前後方向と交差する溶着部を有しないパターンであるが、その両側の溶着部M,M間の間隔MDが狭いため、十分な漏れ防止機能を有するものである。
溶着部Mの平面形状は、線状、円形、楕円形、小判形、笹葉形、多角形等、適宜の形状とすることができ、通常の場合、前後方向長さMLが1〜10mm、特に1〜3mmであり且つ幅方向長さMWが前後方向長さMLよりも短い細長形状(線状、楕円形、小判形、笹葉形)であるのが好ましい。個々の溶着部Mの面積は適宜定めることができるが、0.7〜40mm2、特に1〜15mm2であるのが好ましい。溶着部の面積が小さすぎるとトップシート30の固定強度を確保し難くなり、また大きすぎると肌触りが硬くなる。また、溶着部Mが前後方向に所定の間隔で並ぶ列が幅方向に所定の間隔で設けられているパターンの場合、溶着部Mの列間隔MDが広過ぎると漏れ防止性能が低下するため、0〜10mm程度、特に2〜5mm程度とするのが好ましい。さらに、溶着部Mは、幅方向位置に応じて、形状、寸法、配置間隔を異ならしめることができる。
他方、製造に際しては、トップシート30と中間シート40とを重ね合わせた状態で、おむつの前後端部EP,EPとなる部位に間欠的に、超音波溶着、ヒートシール、ヒートエンボス等の溶着加工を施した後、別途製造した吸収要素50上に貼り付けるといった方法を採用することができる。
(トップシートの穿孔方法)
上記透過孔Hを有するトップシート30は、透過孔形成部位を所定形状に打ち抜く方法や、複数の突起を備えた熱ローラーにより溶融しながら穿孔する方法(特表2002−512909号)や、負圧をかけた開口コンベアにて吸引延伸熱処理により立体的なテーパーを形成しながら穿孔する方法(特許2812340号)や、透過孔形成位置に所定方向(前後方向や幅方向等)に沿うスリットを形成した後にシートをスリットと直交する方向に伸張させ、スリットを拡大させた状態で裏面側の部材(中間シート40あるいは吸収要素50)に固着する方法(特開平11−253490号)により製造することができる。その中でも、透過孔形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後にシートを幅方向に伸張させ、スリットを拡大させて開口を形成したシートは、特に開口とその周辺において、熱処理により溶融固化して硬化することがなく、繊維間隔が広げられることにより、柔らかくかつ液透過性に優れる点で最も好ましい。ただし、スリット後伸張する方法により形成された開口は、おむつが撓むと開口の伸張が弛緩して閉じることがある。特に、トップシート30の裏面側に便を保持する空間を広く確保するため、トップシート30と裏面側の部材とをほぼ全幅において非固定とすると、おむつの撓みにより開口の伸張が弛緩して閉じやすくなる。逆に、シートのほぼ全面において固着すると、トップシート30の裏面側に便を保持する空間が形成できない。そこで、幅方向に一定間隔をおいて固着する形態を取るのが好適である。前述の例では、シートのほぼ全幅に穿孔領域を設けるのではなく、非穿孔範囲とした左右の中間領域を設けているため、逆戻りによる臀部への排泄物の付着が防止できるだけでなく、この左右の中間領域(及びトップシート30の両側部)を利用してトップシート30と裏面側の部材を固着することにより、透過孔Hの開口状態を維持しつつ、トップシート30を強固に固定することが可能となる。よって、透過孔H形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後にシートを幅方向に伸張させ、スリットを拡大させた状態で裏面側の部材に固着する方法と、各透過孔H又は透過孔群の幅方向両側に位置する無透過孔部分に前述の主接合部分を有する構造と、本発明の前後端部EP,EPの溶着接合部70とを組み合わせた、上記例のような形態をとるのが最も好ましい。
本発明は、使い捨ておむつに適用されるものである。
テープ式使い捨ておむつの展開状態平面図である。 図1の2−2線断面図である。 図1の3−3線断面図である。 要部拡大平面図である。 各種溶着パターンを示す要部拡大平面図である。 他の溶着領域の形状例を示す要部拡大平面図である。 他の形態の展開状態平面図である。 図7の8−8線断面図である。
10…吸収性本体部、11…液不透過性シート、12…外装シート、30…トップシート、31…幅方向中央領域、32…左側中間領域、右側中間領域、33…左側領域、右側領域、34…側縁部領域、40…中間シート、50…吸収要素、52…繊維、54…高吸収性ポリマー粒子、56…吸収体、58…包被シート、60…バリヤーカフス、64…バリヤーシート、70…溶着接合部、80…保持シート、H…透過孔。

Claims (8)

  1. 身体側表面を形成する透液性トップシートと、外面側に位置する液不透過性シートとの間に吸収要素を介在させてなり、幅方向中央に沿って腹側の上縁から股間部を通り背側の上縁まで延在する吸収性本体部を有する使い捨ておむつにおいて、
    前記トップシートにおける前端部、後端部及びこれらの間の中間部のそれぞれに、複数の透過孔が幅方向に間隔を空けて穿孔されており、
    前記トップシートの中間部は、最も左側に位置する透過孔の左側から最も右側に位置する透過孔の右側までの幅方向領域が、前記透過孔及びその近傍に接合部分を有しない接合パターンにより裏面側の部材に接合され、
    前記トップシートの前端部及び後端部は、最も左側に位置する透過孔の左側から最も右側に位置する透過孔の右側までの幅方向領域が、前記透過孔及びその近傍並びにこれ以外の部分にわたる線状又は点状の溶着部を含む溶着パターンにより裏面側の部材に溶着により接合され、且つ前記透過孔及びその近傍に接着剤による接着部分を有しない、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記裏面側の部材として、前記トップシートの裏面における所定の幅方向範囲に、前端部から後端部まで延在する液透過性の中間シートが貼り付けられており、前記トップシートにおける前記中間シートと重なる部分のうち、前端部、後端部及びこれらの間の中間部のそれぞれに、前記複数の透過孔が幅方向に間隔を空けて穿孔されている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記透過孔は、前記トップシートの透過孔形成位置に前後方向に沿うスリットを形成した後に前記トップシートを幅方向に伸張させ、前記スリットを拡大させた状態で前記裏面側の部材に接合されることにより形成されている、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記トップシートは、最も左側に位置する透過孔の左側及び最も右側に位置する透過孔の右側に、前端から後端まで連続的に裏面側の部材に接合された接合線を有し、前記トップシートの前端部及び後端部は、これら接合線にわたる幅方向領域が、前記透過孔及びその近傍並びにこれ以外の部分にわたる線状又は点状の溶着部を含む溶着パターンにより裏面側の部材に溶着され、且つ前記透過孔及びその近傍に接着剤による接着部分を有していない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記トップシートの前端部及び後端部における前記溶着パターンは、前記溶着により接合される幅方向領域の幅方向の全ての位置において前後方向と交差する溶着部を有するパターンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記トップシートの前端部及び後端部における前記溶着パターンは、溶着部及び非溶着部が交互に列なる点線状の溶着線からなる斜め格子状のパターンであって、各交差位置においていずれか一方の溶着線が他方の溶着線の非溶着部を隙間を空けて通るパターンであり、
    前記溶着線の交差角度が80±30度であり、各前記溶着線における溶着部の長さをLとし、前記隙間をdとしたとき、0.1L≦d≦0.4Lの関係を満足する、
    請求項5記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記トップシートは、原料繊維の繊度が1.0〜3.0dtexであり且つ繊維目付け10〜30g/m2である不織布であり、
    前記透過孔の配置は、前記透過孔が前後方向に所定の間隔で並ぶ透過孔列が幅方向に所定の間隔で複数列設けられた配置であり、
    前記透過孔の開口面積が0.8〜180mm2であり、前記透過孔列の幅方向間隔が1〜5mmであり且つ前記透過孔列内の透過孔の前後方向間隔が1〜10mmである、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記トップシートの前端部における前記溶着パターンを有する領域は、幅方向中央部が股間中央方向に向かって突出する凸形状をなし、前記トップシートの後端部における前記溶着パターンを有する領域は、幅方向両側部が股間中央方向に向かって突出する凹形状をなしている、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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