JP5461281B2 - 車両用シート位置制御センサ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用のシートの位置(ポジション)をモータ等の電動アクチュエータを用いて制御する際に使用する車両用シート位置制御センサに関する。
車両用のシート位置を制御するにあたって、モータ等の電動アクチュエータを複数備え、各モータを複数のスイッチを用いて駆動制御する方式が従来から知られている。係る車両用シートの位置制御においては、複数のスイッチのON/OFFに応じてそれぞれ対応したアクチュエータ等のモータを駆動し、例えばいわゆる8ウェイシートと呼ばれるシート各部の様々な動きを行うようになっている(特許文献2参照)。
ここで8ウェイシートとは、シート座部の前後方向のスライド動作、使用者の臀部を支えるシート座部全体の上昇下降動作(リフトUP及びリフトDOWN動作)、使用者の太ももを支えるシート座部の前方部分の上昇下降動作(チルトUP及びチルトDOWN動作)、並びにシートの背凭れ部を倒したり起こしたりする動作(リクライニングDOWN及びリクライニングUP動作)が知られている。
このようなスイッチオンオフ方式のより具体的な構成としては、直切りスイッチ方式とメモリースイッチシート方式が知られている。ここで、直切りスイッチ方式とは、駆動部のモータ電源を直接ON/OFFするメカニカル接点のスイッチとモータ回転方向を反転させるメカニカル接点を有したスイッチを組み合わせた方式である。また、メモリーシートスイッチ方式とは、駆動箇所を示すカーボン又はメカニカルスイッチを押すことで、内部のマイコンを介して駆動部のモータ電源を直接ON/OFFするリレー接点とモータ回転方向を反転させるリレー接点を組み合わせた方式である。
特開2005−145454号公報 特表2007−504990号公報
従来の車両用のシートの位置制御に用いるスイッチは、上述したように各アクチュエータにそれぞれ対応して設けられた複数のスイッチを1つのシートに備えており、部品点数が多くなる観点からスイッチの個数を減らすことを要望されていた。また、上述のようなスイッチを単にシートの側面に配置しただけではシート使用者がドアのインナートリムとシート側面との狭い隙間にある複数のスイッチを手探りで触ったときに各スイッチとシートの動作位置との関係を頭の中に瞬間的に思い浮かべることができなかった。そのため、どのスイッチを動作させればシートのどの部位が動くかについて瞬時に認識することができず、使い勝手の点で不十分であった。
また、スイッチのオンオフによりモータを動作させたり停止させたりするため、どうしても機械的なスイッチ切り替え音が生じてしまい、使用者によっては耳障りに感じることがあった。
図15は、従来の車両用シートに備わったシートスイッチを概略的に示す正面図である。この図面からも明らかなように、シートの位置制御を行うために、スイッチをシートの側面に2つ設けなければならず、部品点数が嵩んでいる。また、シートの座面のリフトダウン動作やリフトアップ動作を行なう場合は、一方のスイッチを手探りで探し当て、下方向(図中矢印ZD方向)にずらすか、上方向(図中矢印ZU方向)にずらしてシートを動かす必要がある。また、シートの前後方向のスライド動作を行なう場合には、一方のスイッチを手探りで探し当て、前方向(図中矢印FS方向)にずらすか、後方向(図中矢印RS方向)にずらしてシートをスライドさせる必要がある。また、シートの座面のチルトダウン動作やチルトアップ動作を行う場合は、一方のスイッチを手探りで探し当て、下方向(図中矢印TD方向)にずらすか、上方向(図中矢印TU方向)にずらしてシートを動かす必要がある。また、シートの背凭れを倒してリクライニング状態にするか、起こして通常の状態に戻す場合には、下方向(図中矢印LD方向)にずらしてシートをリクライニングさせるか、上方向(図中矢印LU方向)にずらしてシートの背凭れを戻す動作をさせる必要がある。
これでは、手探りでスイッチを探す際に誤って別のスイッチを選んで動作させると、例えば使用者がシートをチルトダウンさせようと頭で考えながら動作させた際にシートの背凭れがいきなりリクライニング状態に移行してしまって使用者をびっくりさせてしまう場合もある。
このような不都合な点をなくして使用者がシートを位置決め制御する際に手探りで行っても、1つのスイッチを触れるだけでシート全体を頭の中でイメージでき、このスイッチのシートに対応する適切な部位を操作することで、使用者が希望通りのシート制御を行うことができるシート位置決め用制御センサが求められていた。
本発明の目的は、部品点数を削減すると共に、使い勝手や操作感に優れた車両用シート位置制御センサを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサは、
ダイアフラムと、前記ダイアフラムの面上に設けられ当該ダイアフラムを変形させる操作部と、前記操作部の操作によって当該操作部に作用する直交座標のX軸方向とY軸方向の操作力を検出するのと同時に、直交座標のZ軸廻りのねじり力も検出する力センサを有する3軸力センサを備えた車両用シート位置制御センサであって、
前記3軸力センサは、前記ダイアフラム上の第1の直交座標のX軸とY軸上にそれぞれ原点に対して対称に配置され前記操作部のX軸方向とY軸方向への操作力を検出する力センサ素子と、前記ダイアフラム上であって前記第1の直交座標と原点及びZ軸を共通にしかつ当該第1の直交座標と異なる角度をなす第2の直交座標のX軸とY軸上にそれぞれ原点に対して対称に配置され前記操作部のZ軸廻りのねじり力を検出する力センサ素子を有し、かつ
前記第1の直交座標のX軸方向とY軸方向の何れか一方が前記シートの前後スライド方向に対応し、何れか他方が前記シートの上下リフト方向に対応すると共に、前記第2の直交座標のZ軸方向は前記シートの背凭れ部の起立及び倒し方向に対応していることを特徴としている。
本願発明の請求項1に係る車両用シート位置制御センサによると、単一の車両用シート位置制御センサによって様々なシートの位置や姿勢の制御を行うことができるので、従来のような多数のシートスイッチをシートに備えなくて済み、部品点数の削減を図ることができる。
また、従来のような機械的なオンオフ方式のスイッチを使用することなくシートの位置制御ができるので、人によっては耳障りとなるメカニカルなスイッチ音を発生させずに済む。また、単一の車両用シート位置制御センサによってシートの位置や姿勢を制御できるので、この車両用シート位置制御センサを手探りで触ってこれを頭にイメージし易く、車両用シート位置制御センサの、シートの位置制御に必要な部位を的確に操作できるようになり、従来のシートスイッチに比べて使い勝手が向上する。
また、本発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサは、請求項に記載の車両用シート位置制御センサにおいて、
前記第1の直交座標のX軸方向とY軸方向の何れか他方が前記シートの上下リフト方向に対応することに加えて、前記シートの座部の前方部分を上下するチルト方向に対応していることを特徴としている。
本願発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサによると、シートの前方部分が上下するチルト動作を指令する操作力も検出できるので、より使い勝手を向上させることができる。
また、本発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサは、請求項又は請求項に記載の車両用シート位置制御センサにおいて、
前記操作部は、前記ダイアフラムの面上から突出したレバー支持部と、当該レバー支持部の前記ダイアフラムと反対側部分に備わるシート制御用アーム部からなり、
前記シート制御用アーム部は、前記シートの側面視形状に対応するように折曲して形成されたシート座面延在部とシート背凭れ延在部からなることを特徴としている。
本願発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサによると、レバー支持部がシートの側面視に対応した形状をなしているので、使用者が車両用シート位置制御センサを手探りで触るだけで、シート自体の形状を頭の中で浮かべることができ、センサのどの部位を押せば所望のシート位置制御が可能になるのか瞬時に判断することが可能となる。その結果、車両用シート位置制御センサを使用する際の使い勝手を更に向上させることができる。
また、本発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサは、請求項に記載の車両用シート位置制御センサにおいて、
前記シート制御用アーム部には触感によって検知可能な複数のシート制御用押し付け部が前記シートのそれぞれの移動操作に対応した部分に備わっていることを特徴としている。
本願発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサによると、車両用シート位置制御センサが作動しているか否かを使用者が触感で把握できるので、車両用シート位置制御センサの手探り状態での使い勝手を更に向上させることができる。
また、本発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサは、請求項乃至請求項の何れかに記載の車両用シート位置制御センサにおいて、
前記3軸力センサのX軸方向、Y軸方向、及びZ軸廻りに作用する操作力の加減に応じた前記各軸に対応するシートの移動速度指令信号を検出可能としたことを特徴としている。
本願発明の請求項に係る車両用シート位置制御センサによると、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸廻りのそれぞれにおいて、弱い操作力を作用させると、モータをゆっくり回転させる出力信号を出力し、強い操作力を作用させると、モータを早く回転させる出力信号を検出するので、例えば車両を停止させて車内で仮眠をとる際にシートを早く倒したり、仮眠が終わった後にシートを早く起立させて運転を再開することができるようになる。また、体格の違う者が例えば渋滞中に車両の運転を変わる際にシート座面の高さを迅速に変えることも可能となる。
本発明によると、部品点数を削減すると共に、使い勝手や操作感を向上させた、いわゆるエルゴノミックスやヒューマンファクタと呼ばれる人間工学的に優れた車両用シート位置制御センサを提供できる。
本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサに用いる3軸力センサのダイアフラム中心部分を断面に含む側方断面図である。 図1に示した3軸力センサの平面図である。 図1に示した3軸力センサの底面図である。 図1乃至図3に示した3軸力センサのダイアフラムとこのダイアフラム上に形成されたひずみゲージ及びボンディングパッドを示す平面図である。 本実施形態に係る3軸力センサのひずみゲージの配置状態を説明するための概略平面図である。 図5に示したひずみゲージの信号処理方法を説明する図であり、操作部のX軸方向に加わる力を検出する信号処理回路(図6(a))、操作部のY軸方向に加わる力を検出する信号処理回路(図6(b))、操作部のZ軸廻りに作用するねじり力を検出する信号処理回路(図6(c))を示している。 図5に示したひずみゲージの配置状態とは異なる変形例を示した概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサの斜視図である。 図8に示した車両用シート位置制御センサの正面図である。 図8に示した車両用シート位置制御センサの平面図である。 図8に示した車両用シート位置制御センサの右側面図である。 図8に示した車両用シート位置制御センサをシートに備える各モータと共に概略的に示す回路ブロック図である。 図8に示した車両用シート位置制御センサを用いた場合のシートの位置制御の仕方を説明する一覧表である。 図8に示した車両用シート位置制御センサの左右を逆転した状態において各センサ制御用突起部に作用する力を表わす説明図である。 従来の車両用シート装置に用いるスイッチを概略的に示す正面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサについて説明する。このセンサを説明するにあたってこのセンサの基本原理を示す3軸力センサの構成について最初に詳細に説明する。
以下、本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサに利用する3軸力センサについて図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る3軸力センサのダイアフラム中心部分を断面に含む側方断面図である。また、図2は、図1に示した3軸力センサの平面図である。また、図3は、図1に示した3軸力センサの底面図である。ここで図1は、図2における矢視I-Iに沿った断面図となっている。
本発明の一実施形態に係る3軸力センサ1は、ダイアフラム11と、ダイアフラム11の面上に設けられこのダイアフラム11を変形させる操作部20と、操作部20の操作によって操作部20に作用する直交座標のX軸方向とY軸方向(図5参照)の操作力を検出するのと同時に、直交座標のZ軸廻り(図5のX軸とY軸の交点を通り、これらの軸と直交するZ軸廻り)のねじれも検出できる力センサ300を有している。
ダイアフラム11は、基台プレート10の図中上面に底面視略円形の凹み部10aを形成することで、この凹み部10aの上部に構成されている。基台プレート10及びダイアフラム11は一体で形成され、かつダイアフラム11は、金属又は樹脂からなる薄膜でできている。なお、基台プレート10には3軸力センサ1を被取付け対象物に取付けるためのネジ孔12及び力センサ300からの出力を取り出すケーブル挿通孔13が備わっている。
ダイアフラム11の図1における上面には操作部20が突設されている。操作部20は、その中心軸線がダイアフラム11の中心とほぼ一致する縦方向延在部21と、この縦方向延在部21の上側部分からダイアフラム11の形成面と平行であって特定方向に延在した横方向延在部22を備えている。
ここでダイアフラム上には、図5に示すように、第1の直交座標X1、Y1、Z1(以下、「第1の直交座標」とする)と第2の直交座標X2、Y2、Z2(以下、「第2の直交座標」とする)が規定されている。第1の直交座標は、ダイアフラム面11aの中心部分を原点とし、ダイアフラム面11a上にX軸とY軸が規定されると共に、ダイアフラム面11aの凹み部10aと反対側にZ軸のプラス方向が規定されている。また、第2の直交座標は、第1の直交座標と原点を共通にしかつ第1の直交座標とX軸及びY軸がそれぞれ第1の直交座標のX軸及びY軸とθ度(実施例では45度)の角度をなしている。なお、第2の直交座標のZ軸と第1の直交座標のZ軸とは一致している。
そして、操作部20の操作に基づき操作部20に作用する第1及び第2の直交座標のX軸方向とY軸方向の操作力に応じてダイアフラム11が変形するようになっている。また、本実施形態では操作部20の横方向延在部22に作用する操作力に応じて操作部20の縦方向延在部21の軸線廻りである直交座標のZ方向廻りにねじり動作を生じるようになっている。そして、互いに共通する第1及び第2の直交座標のZ軸廻りのねじれに応じてダイアフラム11が変形するようになっている。
図4は、図1乃至図3に示した3軸力センサのダイアフラムとこのダイアフラム上に形成されたひずみゲージ及びボンディングパッドを示す平面図である。また、図5は、本実施形態に係る3軸力センサのひずみゲージの配置状態を説明するための概略平面図である。また、図6は、図5に示したひずみゲージの信号処理方法を説明する図であり、操作部のX軸方向に加わる力を検出する信号処理回路(図6(a))、操作部のY軸方向に加わる力を検出する信号処理回路(図6(b))、操作部のZ軸廻りに作用するねじり力を検出する信号処理回路(図6(c))を示している。
図4及び図5において、ダイアフラム上に配置された力センサ300は、ダイアフラム面上の第1の直交座標のX軸とY軸上にそれぞれ原点に対して対称に配置され操作部のX軸方向とY軸方向への操作力を検出する力センサ素子310と、第1の直交座標と原点及びZ軸を共通にしかつ第1の直交座標と異なる角度(θ度)をなす第2の直交座標のX軸とY軸上にそれぞれ原点に対して対称に配置され操作部のZ軸廻りのねじり力を検出する力センサ素子320からなる。
ここで、第1の直交座標と第2の直交座標とのダイアフラム上におけるなす角は、上述の通り45度となっている。また、第1の直交座標に配置される力センサ素子310と第2の直交座標に配置される力センサ素子320は、同一のセンサ取付けシート350に配置された複数のひずみゲージからなる。即ち、各力センサ素子310,320は、センサ取付けシート350を介してダイアフラム11に固着されている。また、各力センサ素子310,320は、それぞれ出力取り出し用のボンディングパッド310a,320aにそれぞれ接続されている。以下、全ての力センサ素子を「ひずみゲージ」と称する。
ここで、X軸方向に作用する単軸力センサとして第1の直交座標のX軸上に原点に対して対称に配置された一対のひずみゲージ311,312は、Fx検出用力センサをなし、Y軸方向に作用する単軸力センサとして第1の直交座標のY軸上に原点に対して対称に配置された一対のひずみゲージ315,316は、Fy検出用力センサをなす。また、第1及び第2の直交座標の互いに共通するZ軸廻りに作用するねじり力Mzを検出するMz検出用力センサは、本実施形態の場合、第2の直交座標のX軸及びY軸上に原点に対して互いに対称に配置された4つのひずみゲージ321,322,325,326からなる。
図5から明らかなように、Fx検出用のひずみゲージ311,312は、複数のパターン延在部分(グリッド長A(図5参照))がX軸に対して並列配置されるとともに、Fy検出用のひずみゲージ315,316は、複数のパターン延在部分(グリッド長A)がY軸に対して並列配置されるようになっている。また、Mz検出用のひずみゲージ321,322,325,326は、互いに平行をなす複数のパターン延在部分(グリッド長A)がX軸に対して直交するように配置されている。
図4及び図5において、第1の直交座標のX軸上に配置された1組のひずみゲージ311,312は、図6(a)に示すように結線され、操作部20に及ぼす操作力に応じて、操作部20のFx方向の倒れ量と倒れ具合を検出する役目を果している。また、第1の直交座標のY軸上に配置された1組のひずみゲージ315,316は、図6(b)に示すように結線され、操作部20に及ぼす操作力に応じて、操作部20のFy方向の倒れ量と倒れ具合を検出する役目を果している。また、第2の直交座標のX軸上及びY軸上にそれぞれ配置された2組のひずみゲージ321,322,325,326は、図6(c)に示すように結線され、操作部20に及ぼす操作力に応じて、操作部20のMz方向のねじり量を検出する役目を果している。
ここで、操作部20のFx方向の倒れ量は、上述した第1の直交座標におけるX軸方向の倒れ量に相当すると共に、操作部20の、Fy方向の倒れ量は、第1の直交座標におけるY方向の倒れ量に対応する。また、操作部のMz方向のねじれ量は、操作部の横方向延在部22から及ぼすことで発生する縦方向延在部21に生じるねじり力(ねじりモーメント)に対応する。なお、図6に示す出力信号取り出し回路は、公知のホイートストンブリッジ回路を用いて構成されている。
以上説明したように、本実施形態の車両用シート位置制御センサに使用する3軸力センサ1によると、ダイアフラム上に備わった操作部20に加わる操作力に応じたこの操作部20の倒れ方向及び倒れ度合いを検出するのと同時に、この操作部のねじれ度合いを、簡単な構成で検出することが可能となる。
また、3軸力センサ1は、第1の直交座標と第2の直交座標とのダイアフラム上におけるなす角が45度となっている。3軸力センサ1がこのような構成を有することで、操作部20のX軸方向及びY軸方向に作用する倒し力Fx、Fyの出力信号と、操作部のZ軸廻りに作用するねじり力Mzの出力信号を、図6に示す公知の出力信号取り出し回路を介してそれぞれ独立して検出することができる。これにより、操作部20の倒し力Fx、Fyの出力信号とねじり力Mzの出力信号との干渉を最小限に抑えることができる。
その結果、ダイアフラム上に備わった操作部20に加わる操作力に応じた操作部20の倒れ方向及び倒れ度合いを検出するのと同時に、操作部20のねじれ度合いをより正確に検出することができるようになる。
また、3軸力センサ1は、第1の直交座標に配置される力センサ素子311,312,315,316と第2の直交座標に配置される力センサ素子321,322,325,326とが1枚のセンサ取付けシート350に配置されたひずみゲージからなり、各ひずみゲージはセンサ取付けシート350を介して前記ダイアフラムに固着されている。
3軸力センサ1がこのような構成を有することで、操作部20に作用する操作力を検出する各力センサ素子を、互いの相対位置がずれることなくダイアフラムに配置することができ、ダイアフラム上に備わった操作部20に加わる操作力に応じたこの操作部20の倒れ方向及び倒れ度合いを検出すると同時に、この操作部20のねじれ度合いを簡単な構成でより正確に検出することができるようになる。
図7は、図5に示したひずみゲージの配置状態とは異なる変形例を示した概略平面図である。本変形例においては、図7から明らかなように、Fx検出用のひずみゲージ411,412は、複数のパターン延在部分(グリッド長A(図7参照))がX軸に対して並列配置されるとともに、Fy検出用のひずみゲージ415,416は、複数のパターン延在部分(グリッド長A)がY軸に対して並列配置されるようになっている点で上述の実施形態と同等の構成となっているが、Mz検出用のひずみゲージ421,422,425,426は、互いに平行をなす複数のパターン延在部分(グリッド長A)がY軸に対して直交する方向をなしている点で上述の実施形態と異なる構成となっている。Mz検出用のひずみゲージ421,422,425,426がこのようにダイアフラム上に配置されていても、上述の実施形態と同等の作用効果を発揮することが可能である。
なお、3軸力センサに関して、上述した構成とは異なり、第1の直交座標と第2の直交座標とが互いに所定の角度θ度をなしていれば、その角度が45度には限定されない。しかしながら、本実施形態のように第2の直交座標とMz検出用のひずみゲージのグリッド長の方向が互いに45度をなすことで、操作部のX軸方向及びY軸方向の出力信号と、操作部のZ軸廻りの出力信号との干渉を最小限に抑えることができる。
また、第1の直交座標の原点及びZ軸と第2の直交座標の原点及びZ軸とはそれぞれ厳密に位置する必要はなく、ほぼ一致していれば本発明の作用を発揮することが可能である。また、第1の直交座標のZ軸のプラス方向と第2の直交座標のZ軸のプラス方向が互いに反対方向を向いていても、本発明の作用を発揮することが可能である。
また、上述の構成と異なり、各ひずみゲージをダイアフラム上にそれぞれ別々に直接配置しても良いが、本実施形態の場合、各ひずみゲージを1枚のセンサ取付けシートにまとめてパターニングし、このセンサ取付けシート自体をダイアフラムに直接固着させることで、3軸力センサの生産効率を格段に向上させると共に、検出精度を安定して高めることができる。
なお、各ひずみゲージを1枚のセンサ取付けシートにまとめてパターニングする際に、位置決めマーク331(図4参照)も付しているのでダイアフラムに直接固着させる時の位置合わせが精度良く容易にできる。
なお、力センサとして、本実施形態のようなひずみゲージを用いる代わりに、厚膜センサ、静電容量センサ等を用いても良い。しかしながら、力センサとしてひずみゲージを用いることで、各力センサを1枚のセンサ取付けシート状にパターニングすることができる。これによって、各力センサ素子同士の寸法管理がし易くなり、3軸力センサの出力精度を高めると共に、生産効率を向上させることができる。また、ダイアフラム上に全てのひずみゲージを1枚のセンサ取付けシートを介して貼るようにすることで、大量生産向きで配線等の処理が簡単に行うことが可能となる。
続いて、上述した3軸力センサを使用した本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサ5について説明する。本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサ5の主要構成は、上述した3軸力センサ1と基本的に同等であるので、同様の構造については対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
図8は、本発明の一実施形態に係る車両用シート位置制御センサの斜視図である。また、図9は、図8に示した車両用シート位置制御センサの正面図である。また、図10は、図8に示した車両用シート位置制御センサの平面図である。また、図11は、図8に示した車両用シート位置制御センサの右側面図である。
本実施形態に係る車両用シート位置制御センサ5は、上述の3軸力センサ1の横方向延在部22の代わりに、車両シートの側面形状に対応したシート位置制御レバー(シート制御用アーム部)500を有している。本実施形態に係るシート位置制御レバー500は、車両用シート位置制御センサ5を車両のシートの側部に取り付けた状態において側方視でシート座面部(図示せず)に対応するように水平に延在したシート座面延在部510と、シート座面延在部510の一端に備わりシート背凭れ部(図示せず)と対応するように座部に対して斜めに延在したシート背凭れ延在部520を備えている。
また、シート位置制御レバー500は、矩形状のレバー支持プレート51と一体になっており、このレバー支持プレート51を貫通する六角ネジ570を介してレバー取付けプレート53に図中4箇所でネジ止めされている。レバー取付けプレート53と支柱部52とは一体となっており、両者でレバー支持部をなしている。支柱部52はダイアフラム11から突設しており、レバー支持プレート51の中心部分とダイアフラム11の中心部分が上述の3軸力センサの縦方向延在部21に対応する支柱部52及びレバー取付けプレート53からなるレバー支持部を介して連結されている(図10及び図11参照)。
シート位置制御レバー500のシート座面延在部510には、その前方端部上下にシートチルトDown操作用突起部515とシートチルトUp操作用突起部516がそれぞれ備わっている。また、シート座面延在部510の前後端面には、シート後方スライド用突起部511とシート前方スライド用突起部512がそれぞれ備わっている。また、シート位置制御レバー500のダイアフラム結合支持部近傍には、その上下にそれぞれシート座面下降用突起部513とシート座面上昇用突起部514が備わっている。また、シート位置制御レバー500のシート背凭れ延在部520には、そのシート上面側に背凭れ倒し用突起部521が備わり、シート下面側に背凭れ起立用突起部522が備わっている。
図12は、図8に示した車両用シート位置制御センサ5をシートに備える各モータと共に概略的に示す回路ブロック図である。同図は、本実施形態に係る車両用シート位置制御センサ5のシステム構成を分かり易く示している。同図において、FxFyMz3軸力センサには、本実施形態に係る車両用シート位置制御センサ5に使用する3軸力センサ1が原理的に用いられている。なお、その3軸力センサ1はひずみゲージ式センサであるが、厚膜抵抗式センサや静電容量式センサでも実現可能である。また、車両用シート位置制御センサ5には、オペアンプを使用した(アナログ)増幅回路が備わる共に、A/D変換器を内蔵したCPU回路であってモータの可変速を行うためのPWM回路を有するCPU回路が備わっている。
図12から分かるように、車両用シート位置制御センサ5においては、3軸力センサによって検出されたFx軸方向、Fy軸方向、及びMz軸廻りの出力信号が増幅回路においてそれぞれ増幅され、CPU回路において後述するアルゴリズムを実施することで、車両用シート位置制御センサ5に対する操作内容が具体的にどのようなシート位置制御に関するものであるかを判断する。そして、この判断結果に基づき、シートに内蔵したモータ制御回路を介してシート各部を実際に移動させるモータを駆動する。
図12に示すモータは、例えば上から順にシート前後スライド用モータ61、シートリクライニング用モータ62、シートリフト(座面全体昇降)モータ63、シートチルト(座面前方昇降)モータ64である。
図12に示す具体的な制御方法の一例としては、モータ制御回路においては、駆動部のモータ電源を直接ON/OFFするリレー接点とモータ回転方向を反転させるリレー接点を持った制御回路でCPU回路からのbit情報の組み合わせで動作させる。また、モータをドライブするためのトランジスタ回路を持った制御回路でCPU回路からのPWM信号を受けて動作させる。なお、モータとしては、本実施形態の場合、DCブラシ付モータが使用されている。
図13は、図8に示した車両用シート位置制御センサ5を用いた場合に図12のCPU回路で行われるシートの位置制御の具体的なアルゴリズムを説明する一覧表である。同図は、本実施形態に係る車両用シート位置制御センサの制御アルゴリズムを分かり易く示している。また、図14は、車両用シート位置制御センサ5の各センサ制御用突起部に作用する力を表わす説明図であり、図8とは車両用シート位置制御センサ5の左右方向を反転させた状態において示している。そして、図13に示すアルゴリズムとの関係から、図14ではシート前方スライド用突起部512側をX軸のプラス方向、シート後方スライド用突起部511側をX軸のマイナス方向として説明の便宜上規定する。
図13において、シート前方向スライド指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が−出力、Fy軸出力が0出力、Mz軸(廻り)出力が0出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は0となる。この場合、図14においては、シート前方スライド用突起部512を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからシート前方向スライド動作が指示されたと判断する。
また、シート後方向スライド指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が+出力、Fy軸出力が0出力、Mz軸(廻り)出力が0出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は0となる。この場合、図14においては、シート後方スライド用突起部511を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからシート後方向スライド動作が指示されたと判断する。
また、FrチルトDown方向移動指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が0出力、Fy軸出力が−出力、Mz軸(廻り)出力が−出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は+となる。この場合、図14においては、シートチルトDown操作用突起部515を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからFrチルトDown方向動作が指示されたと判断する。
また、FrチルトUp方向移動指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が0出力、Fy軸出力が+出力、Mz軸(廻り)出力が+出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は+となる。この場合、図14においては、シートチルトUp操作用突起部516を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからFrチルトUp方向動作が指示されたと判断する。
また、リフトDown方向移動指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が0出力、Fy軸出力が−出力、Mz軸(廻り)出力が0出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は±∞となる。この場合、図14においては、シート座面下降用突起部513を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これら出力の組合せからリフトDown方向動作が指示されたと判断する。
また、リフトUp方向移動指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が0出力、Fy軸出力が+出力、Mz軸(廻り)出力が0出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は±∞となる。この場合、図14においては、シート座面上昇用突起部514を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからリフトUp方向動作が指示されたと判断する。
また、リクライニングUp(起立)方向移動支持の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が−出力、Fy軸出力が+出力、Mz軸(廻り)出力が−出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は−となる。この場合、図14においては、背凭れ起立用突起部522を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからリクライニングUp動作が指示されたと判断する。
また、リクライニングDown(倒し)方向移動指示の操作がなされた場合には、センサ出力はFx軸出力が+出力、Fy軸出力が−出力、Mz軸(廻り)出力が+出力となって、(Fy軸/Mz軸)出力の比は−となる。この場合、図14においては、背凭れ倒し用突起部521を押した状態に対応する。そして、本制御アルゴリズムにおいて、これらの出力の組合せからリクライニングDown操作が指示されたと判断する。
このように構成された本実施形態に係る車両用シート位置制御センサを用いることで、単一の車両用シート位置制御センサによって様々なシートの位置や姿勢の制御を行うことができるので、従来のような多数のシートスイッチをシートに備えなくて済み、部品点数の削減を図ることができる。
また、従来のような機械的なオンオフ方式のスイッチを使用することなくシートの位置制御ができるので、人によっては耳障りとなるメカニカルなスイッチ音を発生させずに済む。
また、単一の車両用シート位置制御センサによってシートの位置や姿勢を制御できるので、この車両用シート位置制御センサを手探りで触ってこれを頭にイメージし易く、車両用シート位置制御センサの、シートの位置制御に必要な部位を的確に操作できるようになり、従来のシートスイッチに比べて使い勝手が向上する。
また、レバー支持部がシートの側面視に対応した形状をなしているので、使用者が車両用シート位置制御センサを手探りで触るだけで、シート自体の形状を頭の中で浮かべることができ、センサのどの部位を押せば所望のシート位置制御が可能になるのか瞬時に判断することが可能となる。その結果、車両用シート位置制御センサを使用する際の使い勝手が良くなっている。
また、第1の直交座標のX軸方向とY軸方向の何れか他方がシートの上下リフト方向に対応することに加えて、シートの座部の前方部分を上下するチルト方向に対応していることで、シートの前方部分が上下するチルト動作を指令する操作力も検出できるので、使い勝手が向上している。なお、シート座面全体がリフト(上昇)するのみで、このようなシートチルト方向に対応しないシートに本発明を適用しても、本発明の作用効果を十分に奏することは言うまでもない。
また、シート位置制御レバーには触感によって検知可能な複数のシート制御用押し付け部がシートのそれぞれの移動操作に対応した部分(各操作用突起部)に備わっていることで、車両用シート位置制御センサが作動しているか否かを使用者が触感で把握できるので、車両用シート位置制御センサの手探り状態での使い勝手が良くなっている。
また、本実施形態に係る車両用シート位置制御センサによると、FxFyMz3軸力センサの出力の組み合わせと8ウェイシート動作のマトリクス(右席用の場合)を利用している。そして、判定結果の精度を上げる為、Fy/Mzの出力比を動作判定アルゴリズムに加えている。このように使用者が車両用シート位置制御センサをどのように操作するかによって、その操作内容に対応したシートの位置制御を実現できる。
なお、上述の実施形態の第1変形例として、各突起部の周囲に柔らかい樹脂カバーを覆い突起部を金属や硬い樹脂材で形成するようにしても良い。このようにすることによって、使用者は各突起部の位置を手探りでより瞬時かつ正確に知ることができ、車両用シート位置制御センサの使い勝手をより向上させることができる。
また、上述の実施形態の第2変形例として、何れかの突起部を触ってシートの位置制御を開始すると同時に車両用シート位置制御センサ全体を振動モータや圧電素子などの振動子を介して振動させるようにしても良い。これによって、使用者はシートの位置を調整中であることを指先で認識することができ、車両用シート位置制御センサの使い勝手をより向上させることができる。この場合、振動子にはいわゆる振動モータや圧電素子等様々な振動発生媒体を用いることが可能である。
また、上述の実施形態の第3変形例として、シート位置がレバーの突起部の押圧力に応じて発生するシート制御出力Fx,Fy,Mzの大きさに対応して、モータの動作速度を変えるようにしても良い。このようにすることによって、例えば車両の運転を止めて休憩をとる際にシートの背凭れ部を急速にリクライニングさせてすぐに横になったり、休憩後に運転を再開する際にシートのリクライニングを急速に起立させてすぐに運転を再開させることができるようになる。また、例えば渋滞時に体格の異なる運転者が運転を交代する際にシート座面の上昇や下降を素早く行うことが可能となる。これによってパワーシートの使い勝手を格段に向上させることができるようになる。
また、助手席をリクライニングさせて長尺物の荷物をシート上に置く場合においても、利便性が良い。
また、上述の実施形態及びその変形例において、以下のようにすると車両用シート位置制御センサの性能や使い勝手を向上させることができる。具体的には、出力に閾値を設けることで操作力や操作感にメリハリを持たせることができるようになる。また、出力の閾値にヒステリシスを設けることで誤動作を防ぐことができるようになる。
また、実車での振動対策の為、各出力にディジタルフィルタの機能を持ち、フィルタ通過後のデータに対して比較するようにしてもよい。
また、最初に動作条件に入った動作を有効と見なし、その動作が完了するまでは、他の動作は実施しないようにしても良い。このようにすることで、操作内容に優先順位をつけることができ、誤った操作を行ってシートの他の部位が急に動くのを防止できる。
以上説明したように本発明によると、フェザータッチ(軽い操作感)のスイッチとして機能し、使用者にとって従来のようにソフトなタッチ感の欠如したスイッチのオンオフ操作を行なわなくて済み、かつシートの側面形状に対応したレバーを頭の中でイメージしながら実際のレバーを操作することができるので、使用者は車両用シート位置制御センサの使用にすぐ慣れることができ、エルゴノミックスやヒューマンファクタと呼ばれる人間工学的に優れた車両用シート位置制御センサとすることができる。
1 3軸力センサ
5 車両用シート位置制御センサ
11 ダイアフラム
11a ダイアフラム面
20 操作部
51 レバー支持プレート
52 支柱部
53 レバー取付けプレート
61 シート前後スライド用モータ
62 シートリクライニング用モータ
63 シート座面全体昇降モータ
64 シート座面前方昇降モータ
300 力センサ
310 力センサ素子
500 シート位置制御レバー(シート制御用アーム部)
510 シート座面延在部
511 シート後方スライド用突起部
512 シート前方スライド用突起部
513 シート座面下降用突起部
514 シート座面上昇用突起部
515 シートチルトDown操作用突起部
516 シートチルトUp操作用突起部
520 シート背凭れ延在部
521 背凭れ倒し用突起部
522 背凭れ起立用突起部

Claims (5)

  1. ダイアフラムと、前記ダイアフラムの面上に設けられ当該ダイアフラムを変形させる操作部と、前記操作部の操作によって当該操作部に作用する直交座標のX軸方向とY軸方向の操作力を検出するのと同時に、直交座標のZ軸廻りのねじり力も検出する力センサを有する3軸力センサを備えた車両用シート位置制御センサであって、
    前記3軸力センサは、前記ダイアフラム上の第1の直交座標のX軸とY軸上にそれぞれ原点に対して対称に配置され前記操作部のX軸方向とY軸方向への操作力を検出する力センサ素子と、前記ダイアフラム上であって前記第1の直交座標と原点及びZ軸を共通にしかつ当該第1の直交座標と異なる角度をなす第2の直交座標のX軸とY軸上にそれぞれ原点に対して対称に配置され前記操作部のZ軸廻りのねじり力を検出する力センサ素子を有し、かつ
    前記第1の直交座標のX軸方向とY軸方向の何れか一方が前記シートの前後スライド方向に対応し、何れか他方が前記シートの上下リフト方向に対応すると共に、前記第2の直交座標のZ軸方向は前記シートの背凭れ部の起立及び倒し方向に対応していることを特徴とする車両用シート位置制御センサ。
  2. 前記第1の直交座標のX軸方向とY軸方向の何れか他方が前記シートの上下リフト方向に対応することに加えて、前記シートの座部の前方部分を上下するチルト方向に対応していることを特徴とする、請求項1に記載の車両用シート位置制御センサ。
  3. 前記操作部は、前記ダイアフラムの面上から突出したレバー支持部と、当該レバー支持部の前記ダイアフラムと反対側部分に備わるシート制御用アーム部からなり、
    前記シート制御用アーム部は、前記シートの側面視形状に対応するように折曲して形成されたシート座面延在部とシート背凭れ延在部からなることを特徴とする、請求項2に記載の車両用シート位置制御センサ。
  4. 前記シート制御用アーム部には触感によって検知可能な複数のシート制御用押し付け部が前記シートのそれぞれの移動操作に対応した部分に備わっていることを特徴とする、請求項3に記載の車両用シート位置制御センサ。
  5. 前記3軸力センサのX軸方向、Y軸方向、及びZ軸廻りに作用する操作力の加減に応じた前記各軸に対応するシートの移動速度指令信号を検出可能したことを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用シート位置制御センサ。
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