JP5460399B2 - 画像レーダ装置 - Google Patents
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Description
そして、上記3次元空間内での主軸の前後方向と上記レーダ画像上での主軸のレンジ方向に対する傾きの関係から、レーダ画像のクロスレンジを決定するクロスレンジ軸ベクトルに制約を加える。さらに、レーダ画像から目標のドップラー周波数幅を得る。
送信機で生成されて、目標に照射され目標で反射された高周波信号を受信し、増幅・検波する受信機と、
受信機で増幅・検波された高周波信号の目標上の反射強度分布に関するレンジ方向と、クロスレンジ方向を共に高分解能化処理してレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、
レーダ画像生成手段で生成されたレーダ画像上の主軸と高さ軸又は/及び横軸のレーダ画像上の目標像における夫々の軸の傾きを算出する全軸傾斜計測手段と、
受信機からの高周波信号を基に画像レーダ装置から目標に向かう方向のレンジ軸単位ベクトルと主軸方向単位ベクトルと目標の高さ軸方向又は/及び目標の横軸方向の単位ベクトルを得る全軸方向推定手段と、
全軸方向推定手段からのレンジ軸単位ベクトルと主軸方向単位ベクトルと目標の高さ軸方向又は/及び目標の横軸方向の単位ベクトルと、全軸傾斜計測手段からのレーダ画像上の主軸と高さ軸又は/及び横軸の傾きを入力しクロスレンジ軸ベクトルを推定するクロスレンジ軸ベクトル推定手段を具備する。
を具備する。
また、クロスレンジ軸は一意に定まるので、各候補目標ごとに得られてしまうことも回避でき、さらに各候補目標ごとでも場合によっては、2種類以上のクロスレンジ軸ベクトルが得られる問題をも回避できる利点がある。
図1はこの発明の実施の形態1による画像レーダ装置の構成を示す図である。図1において、
1は高周波信号を発生する送信機、2は送信時と受信時で信号の流れる方向を切り換える送受切換器、3は目標に向けて電波を照射し、また、目標からの散乱電波を受ける送受信アンテナ、4は受信信号を増幅・検波する受信機、5は受信機4の受信信号から、目標上の反射強度分布に関するレンジ、およびクロスレンジ方向共に高分解能化されたレーダ画像(ISAR画像等)を生成するレーダ画像生成手段、6はレーダ画像生成手段5からのレーダ画像を入力し、主軸と高さ方向の軸(以下高さ軸)や横方向の軸(以下横軸)、またはその他指定された目標の形状・姿勢を特徴づける軸のレーダ画像上の目標像における傾きを推定する全軸傾斜計測手段、7は受信機4の受信信号から主軸と高さ軸という、目標の形状・姿勢を特徴づける軸の3次元空間内での向きを推定する全軸方向推定手段、8は、全軸傾斜計測手段6で推定された目標の形状・姿勢を特徴づける軸のレーダ画像上の目標像における傾きと、全軸方向推定手段7で推定された目標の形状・姿勢を特徴づける軸の3次元空間内での向きとから、レーダ画像のクロスレンジ軸の方向と大きさ(実際の長さとドップラー周波数差の間の関係を表す)の情報を含むクロスレンジ軸ベクトルを推定するクロスレンジ軸ベクトル推定手段である。
画像レーダ装置1002内の送信機1で発生した高周波信号は、送受切換器2を経て送受信アンテナ3から目標1001に向け放射される。目標1001に照射された高周波信号の一部が画像レーダ装置1002の方向に反射し送受信アンテナ3、送受切換器2を経て受信機4で増幅・検波される。
こうしてレンジ分解能を向上させる処理が施され、蓄積された受信信号は、目標1001と画像レーダ装置1002の間の相対運動の影響による受信信号の歪みを必要に応じて補償(動き補償)された後に、各レンジセルごとにフーリエ変換される。
結果として、レンジに直交するクロスレンジ方向の分解能を向上させることができることから、この処理をクロスレンジ圧縮と呼ぶ。
以上のようにレンジ、および、クロスレンジ方向に分解能が向上された受信信号の2次元分布を、ここではレーダ画像という。レーダ画像を得る一般的なレーダ装置としては、合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar: SAR)や逆合成開口レーダ(Inverse Synthetic Aperture Radar: ISAR)が挙げられる。
ここでレーダ画像上の軸の傾きは、図4中の任意の軸G1004にagとして示すように、レンジ正方向に1m進む間にドップラー周波数正方向に進む周波数量[Hz]として定義する。単位は[Hz/m]である。
全軸方向推定手段7では、これらレンジ軸ベクトルiir、主軸方向単位ベクトルiix, 鉛直上方向単位ベクトルiizを出力する。
クロスレンジ軸ベクトルUUは、レンジ軸ベクトルiirおよび図3に示す目標の回転運動を表す回転角速度ベクトルuu、および送信高周波信号の波長λを用いて次式(1)のように表せる。
図3に示す軸G1004の3次元空間内の方向ベクトルを示す単位ベクトルをiigで表すと、一般的に次式(3)が成立する。
本実施の形態では、2つ以上の軸として主軸と高さ軸についての情報を利用する。
全軸傾斜計測手段6では、レーダ画像上での主軸の傾きax、および高さ軸の傾きazを得、全軸方向推定手段7では、主軸方向の単位ベクトルiix, および、高さ軸方向の単位ベクトルiizを得た。これらを用いて、次式(4)の関係式が得られる。
また、Aが正方行列ではない場合への拡張を考慮して、次式(8)で求めるように構成しても構わない。
図5は、実施の形態2における全軸方向推定手段7の構成図である。図において、
13は、目標の形状・姿勢を特徴づける横軸の3次元空間内での向きを推定する横軸方向推定手段である。
これ以外の構成要素は図2と同様であり、説明を省く。
本実施の画像レーダ装置1002の構成図は、図1における全軸方向推定手段7の構成が、図2に示す実施の形態1と比較し、図5に示す構成に変わっている。
また、後述するように、上記全軸方向推定手段7の構成の変更に対応して、全軸傾斜計測手段6とクロスレンジ軸ベクトル推定手段8の動作が変わっている。
これら以外の構成要素の動作は実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態1では、主軸と高さ軸、実施の形態2では、主軸と高さ軸と横軸の情報を用いてクロスレンジ軸ベクトルを推定したが、これ以外の軸を用いても、軸が2本以上あれば同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
図6は、この発明の実施の形態3による画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、20はレーダ画像のドップラー周波数軸をクロスレンジ軸に変換するクロスレンジスケーリング手段である。
これ以外の構成要素は図1と同様である。
本実施の形態におけるクロスレンジ軸ベクトル推定手段8でクロスレンジ軸ベクトルUUを得るまでの処理は、実施の形態1、または、実施の形態2と同様である。
具体的には、例えば、クロスレンジスケーリング前のレーダ画像1020上の目標像1022上のある点と他のある点のドップラー周波数差がΔF[Hz]だったとすると、これをクロスレンジスケーリング後のレーダ画像1021上の目標像1023上では、クロスレンジ差が、ΔF/||UU|| [m]になるようにドップラー周波数軸のスケーリングを変換する。
また、別の言い方で言うと、元のレーダ画像のドップラー周波数方向の1画素分のドップラー周波数がdf[Hz]であった場合に、これをdf/||UU|| [m]とみなす。
図7(a)のクロスレンジスケーリング前のレーダ画像1020上の目標像1022のように歪んでいた目標像は、同図(b)のクロスレンジスケーリング後のレーダ画像1021上の目標像1023のように歪まないように表示できる。
図8は、実施の形態4の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、30は、所望のクロスレンジ軸ベクトルの方向を外から与えるための所望クロスレンジ軸角度入力手段、31は、所望クロスレンジ軸角度入力手段30と目標追尾手段10の出力から所望のクロスレンジ軸ベクトルの方向を表す単位ベクトルを算出する所望クロスレンジ軸方向算出手段、32は、クロスレンジ軸ベクトルの方向についての所望値と、実際の方向との間の類似の度合いに対する閾値を設定する所望クロスレンジ幅判定閾値入力手段、33は、クロスレンジ軸ベクトルの方向についての所望値と、所望クロスレンジ軸方向算出手段31で算出された実際の方向の間の類似の度合いが、所望クロスレンジ幅判定閾値入力手段32で設定された閾値以上なら合格、閾値未満なら不合格と判定するクロスレンジ軸方向合否判定手段、34は、クロスレンジ軸方向合否判定手段33の結果が合格ならレーダ画像生成手段5から入力された画像を採用して後段のクロスレンジスケーリング手段20に送り、クロスレンジ軸方向合否判定手段33の結果が不合格ならレーダ画像生成手段5から入力された画像を採用せずに後段のクロスレンジスケーリング手段20に送らないという処理を行う画像採用決定手段である。その他のブロックは図1または図6と同様である。
送信機1で高周波信号を発生させてからクロスレンジ軸ベクトル推定手段8でクロスレンジ軸ベクトルUUを得るまでの処理は、実施の形態1や実施の形態2と同様である。
ここで、所望のクロスレンジ軸方向を定義するために、レンジ軸ベクトルiirに直交し、かつ、互いに直交する2種類の単位ベクトルiisとiitを導入する。
まず、一方の単位ベクトルiisを次式(12)で表す。
つぎに、他方の単位ベクトルiitを次式(13)のように得る。
その後、画像採用決定手段34では、レーダ画像生成手段5で生成されたレーダ画像を採用するものとし、後段の処理に送る。例えば図8の構成では、レーダ画像をクロスレンジスケーリング手段20に送り、 クロスレンジスケーリング手段20では、クロスレンジ軸ベクトル推定手段8から送られたクロスレンジ軸ベクトルを用いて、実施の形態3で説明した処理によりレーダ画像のクロスレンジスケーリングを行う。
例えば、画像採用決定手段34で画像が採用された場合には、その画像を図8には図示しない画像表示手段で表示したり、同じく同図には図示しないデータベースに蓄積したりするような構成にしても所望の投影面のレーダ画像を表示(または蓄積)できる可能性が高くなるという効果が得られる。
図10は実施の形態5の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、
40は、レーダ画像のクロスレンジ分解能の所望値を与える所望クロスレンジ分解能入力手段、41は、レーダ画像のクロスレンジ分解能を算出するクロスレンジ分解能判定手段である。
これ以外のブロックは、図1、図6および図8に示したものと同様である。
送信機1で高周波信号を発生させてからクロスレンジ軸ベクトル推定手段8でクロスレンジ軸ベクトルUUを得るまでの処理は、実施の形態1や実施の形態2と同様である。
例えば、画像採用決定手段34でレーダ画像生成手段5で生成されたレーダ画像が採用された場合には、その画像を図10に図示しない画像表示手段で表示したり、同じく同図に図示しないデータベースに蓄積したりするような構成にしても所望のクロスレンジ分解能のレーダ画像を表示(または蓄積)できる可能性が高くなるという効果が得られる。
図11は実施の形態6の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、
51は、レーダ画像上で、所望の位置間の長さを測る所望長計測手段である。その他のブロックは図8と同様である。
送信機1で高周波信号を発生させてからクロスレンジスケーリング手段20でクロスレンジスケーリングするまでの処理は実施の形態4と同様である。
図中の矢印の両端の座標を(レンジ,クロスレンジ)=(r1,c1), と (r2,c2)とすると(単位はm)、クロスレンジスケーリング後のレーダ画像1021上の目標像1023の高さDは次式(18)で得られる。
所望長計測手段51では、以上のように、観測目標の所望の長さを計測する。
図13は、実施の形態7の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、60はクロスレンジ軸に平行なドップラー周波数軸と、レンジ軸を含む投影面を決定する投影面決定手段、61は様々な目標についての3次元形状データを蓄積する候補目標形状データベース、62は上記候補目標形状データベース61からの3次元形状データを上記投影面に投影する候補目標形状データ投影手段、63はレーダ画像生成手段5で得られた観測目標についてのレーダ画像と上記候補目標形状データ投影手段62で生成された各候補目標について入力された複数の画像を重ねたり並べたりして比較しやすいように表示する画像比較表示手段である。
送信機1で高周波信号を発生させてからクロスレンジ軸ベクトル推定手段8でクロスレンジ軸ベクトルUUを得るまでの処理は、実施の形態1および実施の形態2と同様である。
なお、ここでは、投影面の一軸はレンジ、もう一軸はドップラー周波数として説明する。
目標形状を構成する第j点の位置ベクトルをRRjとすると、その点の上記投影面上の座標(レンジpj、ドップラー周波数qj)を次式(19)および式(20)で計算する。
また、実施の形態5では、クロスレンジ分解能がある所望の値を満足する場合のみにレーダ画像を出力する処理について述べた。
図14は、実施の形態8の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、66は目標についての3次元形状データを、クロスレンジスケーリングされた投影面に投影する候補目標形状データクロスレンジ投影手段、67は入力されたクロスレンジスケーリング後の複数の画像を重ねて表示したり並べて表示したりする、スケーリング画像比較表示手段である。
本実施の形態では、実施の形態7と処理内容や目的が類似するが、クロスレンジスケーリング後のレーダ画像を用いる部分が異なる。
また、クロスレンジスケーリング手段20で、レーダ画像のクロスレンジスケーリングを行うのは実施の形態3と同様である。
候補目標形状データベース61では、実施の形態7同様、様々な目標についての3次元形状データを蓄積している。
目標形状を構成する第j点の位置ベクトルをRRjとすると、その点の上記投影面上の座標(レンジpj、クロスレンジcj)を次に述べる方法で計算する。
まず、pjは、前記式(19)により算出する。
次にcjは、次式(21)により算出する。
オペレータにとっては、スケーリング画像比較表示手段67の表示結果により、観測目標とどの候補目標が類似しているか等を判断するのが容易になる。
図15は、実施の形態9の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、
70は、目標の3次元形状データ、目標とレーダの位置と姿勢の関係、レーダ緒元に基づいて、電磁界理論計算を行い、目標上の反射強度分布を推定する電磁界理論手段、71は、電磁界理論手段70で候補目標について計算した、目標上の反射強度分布を投影面に投影する候補目標反射強度分布投影手段である。
送信機1で高周波信号を発生させてから投影面決定手段60で投影面を決定するまでの処理は、実施の形態7と同様である。
これにより、電磁界理論手段70では、各候補目標の3次元形状上の反射強度分布を得る。
ここで、各反射点の投影位置は、式(19)(20)に示した通りである。
図16は、実施の形態10の画像レーダ装置の構成を示す図である。図において、80は2枚の画像の類似の度合いを調べて数値化するパターンマッチング手段である。
実施の形態9の構成を示す図15と本実施の形態の構成を示す図16を比較すると、画像比較表示手段63がパターンマッチング手段80に変わっている部分のみが異なっている。よって、本実施の形態の処理内容のうちのパターンマッチング手段80以外の処理は、実施の形態9における、画像比較表示手段63を除いた処理と同様である。
そして、その計算結果を出力する。また、類似の度合いが一番高かった候補目標の種類を、観測目標の識別結果として出力しても構わない。
Claims (22)
- レンジ圧縮によりレンジ方向の分解能を向上させ、さらに目標の回転あるいは移動により生じるドップラー効果を利用したクロスレンジ圧縮によりクロスレンジ方向の分解能を向上させることにより目標の画像を得る画像レーダ装置であって、
送信機で生成されて、目標に照射され目標で反射された高周波信号を受信し、増幅・検波する受信機と、
受信機で増幅・検波された高周波信号の目標上の反射強度分布に関するレンジ方向と、クロスレンジ方向を共に高分解能化処理してレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、
前記レーダ画像生成手段で生成されたレーダ画像上の主軸と高さ軸又は/及び横軸のレーダ画像上の目標像における夫々の軸の傾きを算出する全軸傾斜計測手段と、
前記受信機からの高周波信号を基に画像レーダ装置から目標に向かう方向のレンジ軸単位ベクトルと主軸方向単位ベクトルと目標の高さ軸方向又は/及び目標の横軸方向の単位ベクトルを得る全軸方向推定手段と、
前記全軸方向推定手段からのレンジ軸単位ベクトルと主軸方向単位ベクトルと目標の高さ軸方向又は/及び目標の横軸方向の単位ベクトルと、前記全軸傾斜計測手段からのレーダ画像上の主軸と高さ軸又は/及び横軸の傾きを入力しクロスレンジ軸ベクトルを推定するクロスレンジ軸ベクトル推定手段を具備することを特徴とする画像レーダ装置。 - 前記全軸方向推定手段は、
目標を追尾し、少なくとも目標の進行方向、位置、速度の運動特性を推定する目標追尾手段と、
目標の形状・姿勢を特徴づける主軸の3次元空間内での向きを推定する主軸方向推定手段と、
目標の形状・姿勢を特徴づける高さ軸の3次元空間内での向きを推定する高さ軸方向推定手段とを具備することを特徴とする請求項1記載の画像レーダ装置。 - 前記全軸方向推定手段は、
さらに、目標の形状・姿勢を特徴づける横軸の3次元空間内での向きを推定する横軸方向推定手段を具備することを特徴とする請求項2記載の画像レーダ装置。 - 前記主軸方向推定手段は、
目標追尾手段で得られる目標の進行方向を主軸の3次元空間内での向きとする構成にされたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の画像レーダ装置。 - 前記高さ軸方向推定手段は、鉛直上方を高さ軸方向として推定する構成にされたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の画像レーダ装置。
- 前記横軸方向推定手段は、主軸方向推定手段で得られた主軸方向に平行なベクトルと、高さ軸方向推定手段で得られた高さ軸方向に平行なベクトルの両者ベクトルに垂直な方向のベクトルに平行な方向を横軸方向とする構成にされたことを特徴とする請求項3記載の画像レーダ装置。
- 前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段は、
画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルとクロスレンジ軸ベクトルが直交する関係、及び、目標上の任意の軸の3次元空間内での方向と、その軸のレーダ画像上での軌跡の向きとクロスレンジ軸ベクトル、レンジ軸ベクトル間の関係から得られる目標上の2軸以上の軸に関する各々の関係に基づき、クロスレンジ軸ベクトルを推定することを特徴とする請求項1記載の画像レーダ装置。 - 前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段は、
画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルとクロスレンジ軸ベクトルとの直交関係、並びに目標上の任意の軸の3次元空間内での方向と、その任意軸のレーダ画像上での軌跡の向きとクロスレンジ軸ベクトル、及び、その任意軸のレーダ画像上での軌跡の向きとレンジ軸ベクトルの間の関連に基づき、目標上の主軸と高さ軸の関係を得、この目標上の主軸と高さ軸の関連からクロスレンジ軸ベクトルを推定することを特徴とする請求項2記載の画像レーダ装置。 - 前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段は、
画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルとクロスレンジ軸ベクトルが直交する関係、及び、目標上の任意の軸の3次元空間内での方向と、その軸のレーダ画像上での軌跡の向きとクロスレンジ軸ベクトル、レンジ軸ベクトルの間の関係に基づき、目標上の主軸、高さ軸、横軸の関係を得て、クロスレンジ軸ベクトルを推定することを特徴とする請求項3記載の画像レーダ装置。 - 前記レーダ画像生成手段で生成された一軸がレンジ、他の軸がドップラー周波数の2次元レーダ画像における、ドップラー周波数軸の一画素の周波数幅を前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段で得られたクロスレンジ軸ベクトルの大きさで除算し、ドップラー周波数を物理的長さであるクロスレンジに換算するレーダ画像のクロスレンジスケーリングを行うクロスレンジスケーリング手段を具備することを特徴とする請求項1〜請求項9の何れかに記載の画像レーダ装置。
- クロスレンジ軸の所望の方向を、前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる情報に基づいて算出されるレンジ軸に直交する平面上で互いに直交する軸を定義した上で、これらの軸を基準とした角度の方向として設定し、その方向の単位ベクトルを算出する所望クロスレンジ軸方向算出手段と、
クロスレンジ軸ベクトル方向の単位ベクトルを算出して、この単位ベクトルと、前記所望クロスレンジ軸方向算出手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの方向としての所望値である単位ベクトルの内積の絶対値を算出し、その値が事前に設定した類似の度合いに関する閾値以上であれば、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていると判定し、前記閾値未満であれば、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていないと判定するクロスレンジ軸方向合否判定手段と、
前記クロスレンジ軸方向合否判定手段でクロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていると判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用して後段の処理に送り、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていないと判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用せず後段の処理に送らない画像採用決定手段とを具備することを特徴とする請求項2〜請求項10の何れかに記載の画像レーダ装置。 - クロスレンジ分解能の所望値を設定する所望クロスレンジ分解能入力手段と、
レーダ緒元より定まるレーダ画像のドップラー分解能を前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段で得られたクロスレンジ軸ベクトルの大きさで除算してクロスレンジ分解能を算出し、算出されたクロスレンジ分解能が、前記所望クロスレンジ分解能入力手段で設定されたクロスレンジ分解能の所望値以下であれば、クロスレンジ分解能は所望の値を満足していると判定し、算出されたクロスレンジ分解能が、前記所望クロスレンジ分解能入力手段で設定されたクロスレンジ分解能の所望値より大きければ、クロスレンジ分解能は所望の値を満足していないと判定するクロスレンジ分解能判定手段と、
前記クロスレンジ分解能判定手段でクロスレンジ分解能が所望の値を満足していると判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用するとして後段の処理に送り、クロスレンジ分解能が所望の値を満足していない場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用しないとして後段の処理に送らない処理を行う画像採用決定手段とを具備することを特徴とする請求項1〜請求項10の何れかに記載の画像レーダ装置。 - クロスレンジ軸の所望の方向を、前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる情報に基づいて算出されるレンジ軸に直交する平面上で互いに直交する軸を定義した上で、これらの軸を基準とした角度の方向として設定し、その方向の単位ベクトルを算出する所望クロスレンジ軸方向算出手段と、
クロスレンジ軸ベクトル方向の単位ベクトルを算出して、この単位ベクトルと、前記所望クロスレンジ軸方向算出手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの方向としての所望値である単位ベクトルの内積の絶対値を算出し、その値が事前に設定した類似の度合いに関する閾値以上であれば、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていると判定し、前記閾値未満であれば、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていないと判定するクロスレンジ軸方向合否判定手段と、
前記クロスレンジ軸方向合否判定手段でクロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていると判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用して後段の処理に送り、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていないと判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用せず後段の処理に送らない画像採用決定手段とを具備し、
前記クロスレンジスケーリング手段は、前記画像採用決定手段の後段に配置・具備され、前記画像採用決定手段からレーダ画像が送られた場合に、前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段で得られたクロスレンジ軸ベクトルの大きさに基づいてレーダ画像のクロスレンジスケーリングを行うことを特徴とする請求項10記載の画像レーダ装置。 - 前記クロスレンジスケーリング手段で得られたクロスレンジスケーリング後の画像上で、任意の点の間の長さをレンジの差の二乗とクロスレンジの差の二乗の和の平方根として求める所望長計測手段を具備することを特徴とする請求項10又は請求項13記載の画像レーダ装置。
- 前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルと、前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの両者を含む一軸がレンジで、他の一軸がドップラー周波数である投影面を決定する投影面決定手段と、
多数の目標についての3次元形状を蓄積する候補目標形状データベースと、
前記候補目標形状データベースに蓄積された目標の3次元形状上の各点の位置ベクトルとレンジ軸ベクトルの内積でその点のレンジ位置を算出し、前記位置ベクトルとクロスレンジ軸ベクトルの内積でその点のドップラー周波数位置を算出して前記投影面に各候補目標の3次元形状を投影する候補目標形状データ投影手段と、
前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像と、候補目標形状データ投影手段で得られた各候補目標の3次元形状の投影像を比較して表示する画像比較表示手段とを具備することを特徴とする請求項2〜請求項14の何れかに記載の画像レーダ装置。 - 所望のクロスレンジ軸の方向を、前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる情報に基づいて算出されるレンジ軸に直交する平面上で互いに直交する軸を定義した上で、これらの軸を基準とした角度の方向として設定し、その方向の単位ベクトルを算出する所望クロスレンジ軸方向算出手段と、
クロスレンジ軸ベクトル方向の単位ベクトルを算出して、この単位ベクトルと、前記所望クロスレンジ軸方向算出手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの方向としての所望値である単位ベクトルの内積の絶対値を算出し、その値が事前に設定した類似の度合いに関する閾値以上であれば、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていると判定し、前記閾値未満の値であれば、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていないと判定するクロスレンジ軸方向合否判定手段と、
前記クロスレンジ軸方向合否判定手段でクロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていると判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用するとして後段の処理に送り、クロスレンジ軸ベクトルの方向が所望の方向を向いていないと判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用しないとして後段の処理に送らない処理を行う画像採用決定手段を備え、
前記画像比較表示手段は前記画像採用決定手段から出力されたレーダ画像と、前記候補目標形状データ投影手段で得られた各候補目標の3次元形状の投影像を比較して表示する構成にされたとことを特徴とする請求項15記載の画像レーダ装置。 - クロスレンジ分解能に関する所望値を設定する所望クロスレンジ分解能入力手段と、
レーダ緒元より定まるレーダ画像のドップラー分解能を前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段で得られたクロスレンジ軸ベクトルの大きさで除算してクロスレンジ分解能を算出し、算出されたクロスレンジ分解能が、前記所望クロスレンジ分解能入力手段で設定されたクロスレンジ分解能に関する所望値以下であれば、クロスレンジ分解能は所望の値を満足していると判定し、算出されたクロスレンジ分解能が、前記所望クロスレンジ分解能入力手段で設定されたクロスレンジ分解能に関する所望値より大きければ、クロスレンジ分解能は所望の値を満足していないと判定するクロスレンジ分解能判定手段と、
前記クロスレンジ分解能判定手段でクロスレンジ分解能が所望の値を満足していると判定された場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用するとして後段の処理に送り、クロスレンジ分解能が所望の値を満足していない場合には、前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像を採用しないとして後段の処理に送らない処理を行う画像採用決定手段を備え、
前記画像比較表示手段は、前記画像採用決定手段から出力されたレーダ画像と、前記候補目標形状データ投影手段で得られた各候補目標の3次元形状の投影像を比較して表示する構成にされたことを請求項15記載の画像レーダ装置。 - 前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルと、前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの両者を含む一軸がレンジで、他の一軸がクロスレンジ軸である投影面を決定する投影面決定手段と、
多数の目標についての3次元形状を蓄積する候補目標形状データベースと、
前記候補目標形状データベースに蓄積された目標の3次元形状上の各点の位置ベクトルとレンジ軸ベクトルの内積でその点のレンジ位置を算出し、前記位置ベクトルとクロスレンジ軸ベクトル方向の単位ベクトルの内積でその点のクロスレンジ位置を算出して前記投影面に各候補目標の3次元形状を投影する候補目標形状データクロスレンジ投影手段と、
前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像と、前記候補目標形状データクロスレンジ投影手段で得られた各候補目標の3次元形状の投影像を比較して表示する画像比較表示手段とを具備することを特徴とする請求項2〜請求項14の何れかに記載の画像レーダ装置。 - 前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルと、前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの両者を含む一軸がレンジで、他の一軸がドップラー周波数である投影面を決定する投影面決定手段と、
多数の目標についての3次元形状を蓄積する候補目標形状データベースと、
前記目標追尾手段により得られる目標を基準としたレーダの方向、レーダ緒元及び候補目標形状データベースに蓄積された1種類以上の候補目標の3次元形状に電磁界理論を適用して、前記候補目標形状上の電波の反射強度分布を計算する電磁界理論手段と、
前記電磁界理論手段で得られた各候補目標形状上の電波の反射強度分布に基づいて、各反射点の反射強度値をその反射点の位置ベクトルとレンジ軸ベクトルの内積で定まるレンジ位置及び、前記位置ベクトルとクロスレンジ軸ベクトルの内積で定まるドップラー周波数位置に投影して、反射強度分布についての投影像を生成する候補目標反射強度分布投影手段と
前記レーダ画像生成手段で得られたレーダ画像と、前記候補目標反射強度分布投影手段で得られた各候補目標の反射強度分布の投影像を比較して表示する画像比較表示手段とを具備することを特徴とする請求項2〜請求項15の何れかに記載の画像レーダ装置。 - 前記全軸方向推定手段に具備された目標追尾手段で得られる画像レーダ装置から目標に向かう方向の単位ベクトルであるレンジ軸ベクトルと、前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段の出力であるクロスレンジ軸ベクトルの両者を含む一軸がレンジで、他の一軸がドップラー周波数である投影面を決定する投影面決定手段と、
多数の目標についての3次元形状を蓄積する候補目標形状データベースと、
前記目標追尾手段により得られる目標を基準としたレーダの方向、レーダ緒元及び候補目標形状データベースに蓄積された1種類以上の候補目標の3次元形状に電磁界理論を適用して、前記候補目標形状上の電波の反射強度分布を計算する電磁界理論手段と、
前記電磁界理論手段で得られた各候補目標形状上の電波の反射強度分布に基づいて、各反射点の反射強度値をその反射点の位置ベクトルとレンジ軸ベクトルの内積で定まるレンジ位置及び、前記位置ベクトルとクロスレンジ軸ベクトルの内積で定まるドップラー周波数位置に投影して、反射強度分布についての投影像を生成する候補目標反射強度分布投影手段と、
入力された2枚の画像間の類似の度合いをパターンマッチング処理により算出して数値化するパターンマッチング手段とを具備することを特徴とする請求項2〜請求項15の何れかに記載の画像レーダ装置。 - 前記レーダ画像生成手段で生成されたレーダ画像を、前記クロスレンジ軸ベクトル推定手段で得られたクロスレンジ軸ベクトルの大きさを用いてクロスレンジスケーリングするクロスレンジスケーリング手段を備え、
前記候補目標反射強度分布投影手段は、前記電磁界理論手段で得られた各候補目標形状上の反射強度分布について、各反射点の反射強度を、反射点の位置ベクトルとレンジ軸ベクトルの内積により定まるレンジ及び前記位置ベクトルとクロスレンジ軸ベクトル方向の単位ベクトルとの内積により定まり、クロスレンジスケーリング手段によりドップラー周波数がクロスレンジスケーリングされたクロスレンジ位置に投影してクロスレンジスケーリングされた各候補目標の反射強度分布の投影像を生成する構成にされ、
前記画像比較表示手段は、前記クロスレンジスケーリング手段の出力であるクロスレンジスケーリング後のレーダ画像と、前記候補目標反射強度分布投影手段の出力であるクロスレンジスケーリング後の候補目標の電波の反射強度分布の投影像を比較してスケーリング表示する構成にされたことを特徴とする請求項19記載の画像レーダ装置。 - 前記レーダ画像生成手段で生成されたレーダ画像を、クロスレンジ軸ベクトル推定手段で得られたクロスレンジ軸ベクトルの大きさを用いてクロスレンジスケーリングするクロスレンジスケーリング手段を備え、
前記候補目標反射強度分布投影手段は、前記電磁界理論手段で得られた各候補目標形状上の反射強度分布について、各反射点の反射強度を反射点の位置ベクトルとレンジ軸ベクトルの内積により定まるレンジ及び前記位置ベクトルとクロスレンジ軸ベクトル方向の単位ベクトルとの内積により定まり、前記クロスレンジスケーリング手段によりドップラー周波数がクロスレンジスケーリングされたクロスレンジ位置に投影してクロスレンジスケーリングされた各候補目標の反射強度分布の投影像を生成する構成にされ、
前記パターンマッチング手段は、前記クロスレンジスケーリング手段の出力であるクロスレンジスケーリング後のレーダ画像と、前記候補目標反射強度分布投影手段の出力であるクロスレンジスケーリング後の候補目標の電波の反射強度分布の投影像が入力されたとき、その2枚の画像間の類似の度合いパターンマッチング処理により数値化して算出する構成にされたことを特徴とする請求項20記載の画像レーダ装置。
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