JP5858861B2 - クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置 - Google Patents

クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5858861B2
JP5858861B2 JP2012102897A JP2012102897A JP5858861B2 JP 5858861 B2 JP5858861 B2 JP 5858861B2 JP 2012102897 A JP2012102897 A JP 2012102897A JP 2012102897 A JP2012102897 A JP 2012102897A JP 5858861 B2 JP5858861 B2 JP 5858861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
event
event execution
clock number
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012102897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013231636A (ja
Inventor
山本 和彦
山本  和彦
若山 俊夫
俊夫 若山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2012102897A priority Critical patent/JP5858861B2/ja
Publication of JP2013231636A publication Critical patent/JP2013231636A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5858861B2 publication Critical patent/JP5858861B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

この発明は、クロックをカウントした番号(クロック番号)と当該クロックの発生時刻との関係を特定するクロック番号・時刻対応付回路と、このクロック番号・時刻対応付回路を備えた指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置に関するものである。
従来、クロック番号とその発生時刻とのずれが甚大な影響を受ける応用技術としては、例えば、送信局と受信局とを離して配置して観測する構成のレーダ観測方式が挙げられる。これらは、その送受の数によって、バイスタティックレーダ(送信1、受信1)、マルチスタティックレーダ(送信1、受信多)、MIMOレーダ(送信多、受信多)等呼び分けられる場合があるが、本質的には送信局と受信局が離れている点が重要であり、以下ではバイスタティックレーダと呼ぶことにする。
これに対し、送受信で同じアンテナを切り換えて用いるレーダ装置をモノスタティックレーダと呼ぶ。
レーダ装置では、光速で進む電磁波の伝播遅延時間差で距離を観測するため、送受間のわずかな時刻のずれが大きな距離計測誤差となる(例えば1[μs]の時間の間に、電磁波は約300mも進む)。
また、受信の時刻ゲート幅を狭く絞っている場合には、注目する距離付近からの反射波の受信に失敗するような問題も生じる。また、そのずれが時間と共に変化する場合には、目標までの距離の時間変化、すなわち、目標の運動についても計測誤差が生じる。
よって、送受間の時刻ずれを極力低減する必要がある。
一般的なモノスタティックレーダでは、送受で同じ基準発振器を共用するので、基準発振器の安定度が低くても、その誤差が打ち消しあい影響は小さくなる。これに対して、基準発振器を分けざるを得ないことが多いバイスタティックレーダでは、送受間の基準発振器のばらつきの影響を直接受ける。この影響と低減するためには、なるべく安定度の高い基準発振器を用いる必要があるが、このような基準発振器は高価であるという課題がある。さらに、要求性能によっては、それを満足する精度のものを用意できない可能性もある。
このような課題を回避する方法として、送受で共通して使えるGPS(Global Positioning System)時刻を用いて時刻同期をとりなおす方式が提案されている。例えば特許文献1,2等では、GPS時刻を用いて送受信間の時刻同期をとることが述べられている。その詳細な同期方法は記載されていないものの、クロック自体を調整するのが簡単でないことを考えると、両者で同じGPS時刻を受信したタイミングに近いクロック番号同士を同じ時刻のクロック番号とみなすような類の同期を定期的に実施するようなものと考えられる。
また、特許文献3は、モノスタティックとバイスタティックの同時観測を行う合成開口レーダへの適用を想定した方法である。この方法は、GPSで同期した残差を、モノスタティック画像とバイスタティック画像に存在する全く同じ反射点の位相から推定し補正するものある。
特開2000−230975号公報 特開2005−233723号公報 特開2011−191099号公報
特許文献1,2に開示された方法では、GPSで配信される時刻精度は比較的高いにも係わらず、これを受信するGPS受信機比較的安いというメリットを活かした有用な方法ではあるものの、1クロック以下のずれは残存するという課題がある。また、時間変化成分の影響は残存するという課題がある。
また、特許文献3に開示された方法では、補正のためにモノスタティック観測も実施しなければいけないという負荷、装置増大の課題に加え、観測方向の相違の影響で、完全に同じ反射点を観測できない可能性が高いこと、位相差は2Πごとに折り返すので、これをもとに戻すのが困難であるという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、基準発振器等のクロック発生器の安定度が低く、発生した各クロックの時刻が想定される時刻と異なる場合においても、そのクロック番号と時刻との関係を特定することを可能とするクロック番号・時刻対応付回路、このクロック番号時刻対応付回路を備えた指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置を提供することを目的としている。
この発明に係るクロック番号・時刻対応付回路は、入力されたクロックをカウントしてクロック番号を出力するクロック番号カウント器と、クロックより高精度な時刻を取得する高精度時刻取得器と、高精度時刻取得器により時刻が取得されるごとに、クロック番号カウント器により出力された直近のクロック番号を当該時刻に対応付けた時刻・番号対データを生成するクロック番号・時刻統合器と、クロック番号・時刻統合器により生成された時刻・番号対データに基づいて、クロック番号と時刻との関係を示す時刻・番号対関係情報を取得するクロック番号・時刻関係特定器とを備えたものである。
この発明によれば、上記のように構成したので、基準発振器等のクロック発生器の安定度が低く、発生した各クロックの時刻が想定される時刻と異なる場合においても、そのクロック番号と時刻との関係を特定することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係るイベント実施装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1における高精度時刻取得器の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるクロック番号・時刻関係特定器の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るイベント実施装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るイベント実施装置の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係るイベント実施装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る指定クロック時刻生成回路の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4に係るイベント実施装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態5に係るイベント実施装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態6に係るレーダ装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態6における送信イベント調整回路の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態6における受信イベント調整回路の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態6に係るレーダ装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態7に係るレーダ装置の構成を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るイベント実施装置の構成を示す図である。
イベント実施装置は、所定のイベントを実施するものである。このイベント実施装置は、図1に示すように、イベント実施指示・時間差分生成回路1、イベント実施器2及びイベント出力補正器3から構成されている。
イベント実施指示・時間差分生成回路1は、イベント実施器2に対し、イベントを実施するために設定した時刻(イベント実施指定時刻)から定まるクロックの番号(クロック番号)を入力した際にイベントを実施するよう指示する機能と、当該イベント実施指定時刻と当該クロックの発生時刻との差分を算出する機能とを有するものである。このイベント実施指示・時間差分生成回路1は、図1に示すように、クロック番号・時刻対応付回路4、指定時刻設定器5、実施番号・時刻推定器(実施番号推定器)6、イベント実施指示器7及び差分時刻算出器8から構成されている。
クロック番号・時刻対応付回路4は、発生したクロックをカウントした番号(クロック番号)と、そのクロックの発生時刻との関係を特定するものである。このクロック番号・時刻対応付回路4は、図1に示すように、基準クロック発生器41、クロック番号カウント器42、高精度時刻取得器43、クロック番号・時刻統合器44、クロック番号・時刻蓄積器45、読出時刻範囲設定・指示器46、クロック番号・時刻読出器47及びクロック番号・時刻関係特定器48から構成されている。
基準クロック発生器41は、基準発振器等により構成され、イベントを実施するためのクロックを発生するものである。この基準クロック発生器41により発生されたクロックを示すデータはクロック番号カウント器42に出力される。
クロック番号カウント器42は、基準クロック発生器41により発生されたクロックをある時刻(例えば電源投入時)以降カウントするものである。このクロック番号カウント器42によりカウントされたクロック番号を示すデータはクロック番号・時刻統合器44及びイベント実施指示器7に出力される。
高精度時刻取得器43は、クロックより高精度な時刻(高精度時刻)を取得するものである。この高精度時刻取得器43により取得された高精度時刻を示すデータはクロック番号・時刻統合器44に出力される。
クロック番号・時刻統合器44は、高精度時刻取得器43による高精度時刻が入力されるごとに、同じく入力されたクロック番号カウント器42によるクロック番号のうちの最新の入力値を選び出し、これを当該高精度時刻と対にするものである。このクロック番号・時刻統合器44により統合されたクロック番号と高精度時刻との対を示すデータ(時刻・番号対データ)はクロック番号・時刻蓄積器45に出力される。
クロック番号・時刻蓄積器45は、クロック番号・時刻統合器44からの時刻・番号対データを蓄積するものである。
読出時刻範囲設定・指示器46は、クロック番号・時刻蓄積器45に蓄積された時刻・番号対データの読み出しを行う時刻範囲を設定するものである。なお、図1では、読出時刻範囲設定・指示器46が、指定時刻設定器5により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて、時刻範囲を設定する場合について示している。そして、読出時刻範囲設定・指示器46は、クロック番号・時刻読出器47に対して、設定した時刻範囲での読み出しを指示する。
クロック番号・時刻読出器47は、読出時刻範囲設定・指示器46からの指示に従い、クロック番号・時刻蓄積器45に蓄積された時刻・番号対データから、指示された時刻範囲のデータ列のみを読み出すものである。このクロック番号・時刻読出器47により読み出された時刻・番号対データはクロック番号・時刻関係特定器48に出力される。
クロック番号・時刻関係特定器48は、クロック番号・時刻読出器47からの時刻・番号対データに基づいて、クロック番号と高精度時刻との関係を特定し、この関係を示す時刻・番号対関係情報を取得するものである。このクロック番号・時刻関係特定器48により取得された時刻・番号対関係情報は実施番号・時刻推定器6に出力される。
指定時刻設定器5は、イベントの実施を希望する時刻であるイベント実施指定時刻を設定するものである。この指定時刻設定器5により設定されたイベント実施指定時刻を示すデータは読出時刻範囲設定・指示器46、実施番号・時刻推定器6及び差分時刻算出器8に出力される。
実施番号・時刻推定器6は、クロック番号・時刻関係特定器48からの時刻・番号対関係情報、及び、指定時刻設定器5により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて、イベントを実施するクロック番号であるイベント実施クロック番号、及び、イベント実施クロック番号に対応する高精度時刻であるイベント実施クロック番号時刻を推定するものである。この実施番号・時刻推定器6により推定されたイベント実施クロック番号を示すデータはイベント実施指示器7に出力され(図1に示す実線)、イベント実施クロック番号時刻を示すデータは差分時刻算出器8及び外部に出力される(図1に示す一点鎖線)。
イベント実施指示器7は、クロック番号カウント器42によりカウントされたクロック番号が、実施番号・時刻推定器6により推定されたイベント実施クロック番号と一致する場合に、イベント実施器2に対して、予め定めた所定のイベントの実施を示す指示(イベント実施指示)を行うものである。
差分時刻算出器8は、指定時刻設定器5により設定されたイベント実施指定時刻と、実施番号・時刻推定器6により推定されたイベント実施クロック番号時刻との差分を算出するものである。この差分時刻算出器8により算出された差分を示すデータはイベント出力補正器3に出力される(図1に示す破線)。
イベント実施器2は、イベント実施指示器7からのイベント実施指示に従い、所定のイベントを実施するものである。このイベント実施器2による実施結果を示すデータはイベント出力補正器3に出力される。
イベント出力補正器3は、差分時刻算出器8により算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、イベント実施器2による実施結果を補正するものである。
次に、高精度時刻取得器43の構成例について、図2を参照しながら説明する。
高精度時刻取得器43は、例えば図2に示すように、GPS受信機431及びGPS時刻取得器432から構成されている。
GPS受信機431は、GPS信号を受信するものである。このGPS受信機431により受信されたGPS信号はGPS時刻取得器432に出力される。
GPS時刻取得器432は、GPS受信機431により取得されたGPS信号から、GPS時刻を取得するものである。そして、高精度時刻取得器43は、GPS時刻取得器432により取得されたGPS時刻を高精度時刻として用いる。
次に、クロック番号・時刻関係特定器48の構成例について、図3を参照しながら説明する。
クロック番号・時刻関係特定器48は、例えば図3に示すように、クロック番号バイアス補正器481、時刻バイアス補正器482及びクロック番号・時刻平滑器483から構成されている。
クロック番号バイアス補正器481は、クロック番号・時刻読出器47からの時刻・番号対データのクロック番号に含まれている可能性があるバイアス成分を補正するものである。このクロック番号バイアス補正器481によりクロック番号のバイアス成分が補正された時刻・番号対データは時刻バイアス補正器482に出力される。
時刻バイアス補正器482は、クロック番号バイアス補正器481からの時刻・番号対データの高精度時刻に含まれている可能性があるバイアス成分を補正するものである。この時刻バイアス補正器482により高精度時刻のバイアス成分が補正された時刻・番号対データはクロック番号・時刻平滑器483に出力される。
クロック番号・時刻平滑器483は、時刻バイアス補正器482からの時刻・番号対データに基づいて、クロック番号列及び高精度時刻列を平滑化し、クロック番号と高精度時刻との関係を示す時刻・番号対関係情報を取得するものである。このクロック番号・時刻平滑器483により取得された時刻・番号対関係情報は実施番号・時刻推定器6に出力される。
次に、上記のように構成されたイベント実施装置の動作について、図4,5を参照しながら説明する。
ここで、基準クロック発生器41では、クロックの発生周期が不安定である場合や、周期は安定しているがその周期が設定値と異なる場合等、基準クロック発生器41に所望された動作と実際の動作が異なる場合がある。そのため、本実施の形態では、このような動作の異なりにより生じる悪影響を低減させることを主要な目的としている。
なお、基準クロック発生器41は、ある設定した周期(例えば1μ秒)でクロックを発生するよう設計されているものとする。すなわち、時刻とクロック番号の関係は例えば図5に示す実線のように、既知の傾きの直線になることが想定されている。しかし、実際には、基準クロック発生器41の不安定性の影響で、例えば図5に「●」で示すように、その特性が上記直線と一致しない可能性がある。
そこで、本実施の形態では、実際の特性(図5に示す「●」)を記録し、その特性から時刻とクロック番号との真の関係を推定する。
まず、クロック番号カウント器42は、基準クロック発生器41により発生されたクロックの数をある時刻(第一クロック)以降カウントする。そして、カウントしたクロック番号を示すデータをクロック番号・時刻統合器44及びイベント実施指示器7に出力する(ステップST401)。ここで、第一クロックとしては、例えば、電源投入後装置が安定に動作し始めてから最初のクロックや、何らかの計測を開始した最初のクロック等、自由に設定可能である。
次いで、高精度時刻取得器43は、何らかの方法で高精度時刻を取得する。そして、この高精度時刻を示すデータをクロック番号・時刻統合器44に出力する(ステップST402)。この高精度時刻を得る方法としては、以下のような様々なものが考えられる。
例えば図2では、一般的なGPSで用いられる高精度な時刻を利用する場合の構成例を示している。すなわち、GPSでは、複数のGPS衛星からの信号をGPS受信機で受信し、そこに含まれる時刻情報と衛星の位置情報に基づいてGPS受信機の位置を特定している。そして、この際用いられる時刻情報(以下GPS時刻)は、非常に高精度なことが知られている。
そこで、GPS時刻取得器432により、GPS受信機431で受信されたGPS信号からGPS時刻を抽出し、高精度時刻取得器43は、このGPS時刻を高精度時刻として出力する。このように、高精度なGPS時刻を比較的安価なGPS受信機431及びGPS時刻取得器432で得ることができるため、安価に高精度時刻の精度を向上させることができる。
また、図2に示すGPSから高精度時刻を取得する方法に限らず、例えば、電波時計に用いられる標準電波の情報を用いることも可能である。この場合、特に図示しないが、高精度時刻取得器43は、電波時計のための標準電波を受信する標準電波受信機と、標準電波受信機により受信された標準電波から標準時刻を取得する標準時刻取得器とから構成される。そして、高精度時刻取得器43は、この標準時刻を高精度時刻として出力する。これにより、高精度な標準時刻を比較的安価な標準電波受信機及び標準時刻取得器で得ることができ、安価に高精度時刻の精度を向上させることができる。
また、良く知られる通り、インターネットのNTP(Network Time Protocol)を利用して高精度時刻を得ることも可能であり、これを利用することもできる。この場合、高精度時刻取得器43は、NTP時刻を取得するNTP時刻取得器から構成される。そして、高精度時刻取得器43は、このNTP時刻を高精度時刻として出力する。これにより、高精度なNTP時刻を比較的安価なNTP時刻取得器で得ることができ、安価に高精度時刻の精度を向上させることができる。
さらに、上記を複数系統具備し、各々から得た高精度時刻を統合して出力することも、時刻の信頼度向上の観点から有用である。すなわち、取得コストが低く高精度なGPS時刻や、標準時刻、NTP時刻を組み合わせる(重複も含む)ことで、安価にさらなる高精度化が実現可能となる。
以上のように、高精度時刻取得器43では、上記方法やその他に考えられる様々な方法のいずれかまたは複数用いて高精度時刻を得る。
次いで、クロック番号・時刻統合器44は、高精度時刻取得器43による高精度時刻が入力されるごとに、同じく入力されたクロック番号カウント器42によるクロック番号のうちの最新の入力値を選び出し、これを当該高精度時刻と対にする。そして、クロック番号と高精度時刻との対を示す時刻・番号対データをクロック番号・時刻蓄積器45に出力する(ステップST403)。この時刻・番号対データにより、図5中の●の一点が定まる。
次いで、クロック番号・時刻蓄積器45は、クロック番号・時刻統合器44からの時刻・番号対データを蓄積する(ステップST404)。ここで、クロック番号・時刻蓄積器45に蓄積されたデータ列は、図5中の●列の位置を与える。よって、これらのデータを用いることで、高精度時刻とクロック番号との真の関係(図5に示す破線)を推定できる可能性がある。
そこで、まず、クロック番号・時刻読出器47は、クロック番号・時刻蓄積器45に蓄積された時刻・番号対データを読み出す。そして、この時刻・番号対データをクロック番号・時刻関係特定器48に出力する(ステップST405)。ここで、なるべく長い時刻範囲のデータを読み出した方が、当該データのばらつきに対する平滑化の効果が大きくなる。そこで、ばらつきの影響をなるべく低減するために、抽出方法として、読み出しを行う時刻範囲をなるべく広く(例えば全データを読み出すよう)設定しても良い。また、自己で処理負荷の低減や、途中で特性が大きく変わるような処理(例えば電源の再投入)を行った場合等、またはその他の時間変動による影響を低減するため、蓄積された全データのうちの注目する時刻を含む一部分のみを読み出すようにしても良い。また、特性の変化への対応及び平滑効果向上の両者を考慮して、特性が大きく変わらない時刻範囲であり、かつ、なるべく広い時刻範囲のデータを読み出すようにしても良い。これらの抽出方法については、読出時刻範囲設定・指示器46で定められる。
なお、読出時刻範囲設定・指示器46では、自身の情報のみで抽出方法を定めてもいいし、より上位からの情報を参考にしても良い(図1では、指定時刻設定器5の情報(イベント実施指定時刻)を参考にできる形で構成した例を示している)。図1の構成の場合、イベント実施指定時刻に基づいて読み出しを行う時刻範囲を決定するため、イベントとは関係ない時刻のデータを排除して、その間の大きな特性変動の影響を低減することができ、処理負荷を低減することができる。
また、上記では、読出時刻範囲設定・指示器46は、読み出しを行う時刻範囲を設定するものとしたが、これに限るものではなく、読み出しを行うクロック番号の範囲(番号範囲)を設定するようにしても良い。
また、時刻・番号対データを一旦クロック番号・時刻蓄積器45に蓄積してから読み出しを行うことで、読み出し範囲の自由度を増加させることができ、ばらつきや特性変動に柔軟に対応可能となる。
次いで、クロック番号・時刻関係特定器48は、クロック番号・時刻読出器47からの時刻・番号対データに基づいて、クロック番号と高精度時刻との関係を特定し、時刻・番号対関係情報を取得する。そして、この時刻・番号対関係情報を実施番号・時刻推定器6に出力する(ステップST406)。
ここで、クロック番号・時刻関係特定器48内では、まず、クロック番号バイアス補正器481が、入力された時刻・番号対データのクロック番号に含まれている可能性があるバイアス成分を補正する。
ここで、時刻・番号対データは、高精度時刻と、そのときの最新のクロック番号とから構成されているため、記録されているクロック番号には0以上1未満の遅れが生じている。この遅れ量は、時刻によりランダムになることを考慮すると、1/2クロックのバイアス性誤差とみなせる。そこで、クロック番号バイアス補正器481では、記録された各データのクロック番号に1/2を加えることでバイアス誤差を補正する。
なお、その他のハードウェアの性質によっても上記のようなバイアス誤差が発生する可能性がある。そこで、これらの誤差についても、クロック番号バイアス補正器481では、上記の1/2クロックのバイアス誤差補正と同様に補正を行う。
そして、時刻バイアス補正器482では、時刻・番号対データの高精度時刻に含まれる可能性のあるバイアス誤差を補正する。このバイアス誤差は、基本的に高精度時刻取得器43での時刻の元情報取得からクロック番号・時刻統合器44への入力に至るまでの時間遅れと、基準クロック発生器41での基準クロック発生からクロック番号・時刻統合器44への入力に至るまでの時間遅れの差である。
そこで、時刻バイアス補正器482では、上記の差、もしくは差の一部分について、これを打ち消すように、高精度時刻を補正する。
以上の、クロック番号バイアス補正器481及び時刻バイアス補正器482の処理により、各々のバイアス成分が低減され、精度の向上が期待できる。
なお、図3では、クロック番号バイアス補正器481、時刻バイアス補正器482、クロック番号・時刻平滑器483の順に処理を行う構成となっているが、これに限るものではなく、適宜変更可能である。例えば、時刻バイアス補正器482、クロック番号バイアス補正器481の順に処理を行っても良いし、クロック番号バイアス補正器481の処理と時刻バイアス補正器482の処理とを並列で行っても良い。また、バイアス成分を含んだまま、まず、クロック番号・時刻平滑器483の処理を行い、その出力をクロック番号バイアス補正器481及び時刻バイアス補正器482で補正するようにしても良い。
そして、クロック番号・時刻平滑器483では、入力した時刻・番号対データに基づいて、クロック番号列及び高精度時刻列を平滑化し、図5の破線で示すような、クロック番号と高精度時刻との真の関係を示す時刻・番号対関係情報を取得する。
Figure 0005858861
Figure 0005858861
Figure 0005858861
なお、クロック周期が時間と共に変化する場合には、最小二乗法の次数をあげる必要がある。これに対し、電源投入ごとにクロックの周期が変わるが、その値が電源投入中は一定とみなせるような場合には、最小二乗法の次数を一次にした方がよい。
このように、最小二乗法の次数を調整することによっても様々な効果が得られる。
さらに、クロック番号と高精度時刻との関係は、上記のような最小二乗法以外の方法を用いて得ても良く、例えば一般的なスプライン補間等を用いても良い。このスプライン補間を用いることで、入力されたクロック番号と高精度時刻との対の関係は保持しつつ、その間の関係を補間できる。そのため、クロック番号と高精度時刻との対に含まれる誤差が小さい場合に、最小二乗法の平滑化での変動モデルの相違(例えば1次の最小二乗法を適用したが実際の変動モデルは2次で表されていた場合)による精度劣化を回避できる。
Figure 0005858861
Figure 0005858861
Figure 0005858861
次いで、指定時刻設定器5は、イベントを実施させる未来の時刻であるイベント実施指定時刻を設定し、実施番号・時刻推定器6及び差分時刻算出器8に出力する(ステップST407)。ここで、イベントとは、例えばレーダ装置では、パルス繰り返し周期ごとの個々の信号送信や、個々の信号受信等である。なお、イベントの内容や装置の状態で様々に変わる指定時刻の値については、さらに上位の処理から得てもいいし、指定時刻設定器5内の情報のみで設定しても良い。
Figure 0005858861

Figure 0005858861
次いで、イベント実施指示器7は、クロック番号カウント器42によりカウントされたクロック番号と、実施番号・時刻推定器6により推定されたイベント実施クロック番号とを比較する。そして、そのクロック番号がイベント実施クロック番号に一致する場合に、イベント実施器2に対してイベント実施指示を出力する(ステップST409)。
また、差分時刻算出器8では、指定時刻設定器5により設定されたイベント実施指定時刻と、実施番号・時刻推定器6により推定されたイベント実施クロック番号時刻との相違の影響で問題が生じる可能性を考慮し、当該イベント実施指定時刻と当該イベント実施クロック番号時刻との差分を算出する。そして、この差分を示すデータをイベント出力補正器3に出力する(ステップST410)。
以上により、イベント実施指示・時間差分生成回路1からは、イベント実施指示(図1に示す実線)、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分を示すデータ(図1に示す一点鎖線)、及び、イベント実施クロック番号時刻を示すデータ(図1に示す破線)がそれぞれ出力される。
次いで、イベント実施器2では、イベント実施指示器7からのイベント実施指示に従い、予め設定されたイベント(例えばパルス送信処理や受信処理)を実施し、何らかの実施結果(例えば受信信号)を得て、これを出力する(ステップST411)。
以上の処理により、クロック周期が想定とは異なる場合で、かつ、それが未知な場合においても、この関係を高精度時刻により推定することで、イベント実施指定時刻に近い時刻のクロックに基づいてイベントを実施できるという利点がある。
しかし、前述のように、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との相違の影響で問題が生じる可能性がある。
そこで、イベント出力補正器3は、差分時刻算出器8により算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、イベント実施器2による実施結果を補正し、この悪影響を低減する(ステップST412)。
Figure 0005858861
これにより、上記時刻のずれの影響を低減できる。
以上のように、この実施の形態1によれば、高精度時刻を用いて、クロック番号との対応付けを行うことで、基準発振器等の基準クロック発生器41の安定度が低く、発生した各クロックの時刻が想定される時刻と異なる場合においても、そのクロック番号と時刻との関係を特定することが可能となり、イベント実施指定時刻に近いイベント実施クロック番号時刻のクロック番号を知ることができる。さらに、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分を得ることで、そのずれの影響の有無や影響の大きさを見積もることができるとともに、この影響を低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、クロック番号・時刻関係特定器48により取得された時刻・番号対関係情報に基づいて、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分をなるべく小さくするようにイベント実施指定時刻を微調整するものについて示す。
図6はこの発明の実施の形態2に係るイベント実施装置の構成を示す図である。図6に示す実施の形態2に係るイベント実施装置は、図1に示す実施の形態1に係るイベント実施装置の指定時刻設定器5を指定時刻・刻み候補設定器(概略時刻設定器)9及び指定時刻抽出器10に変更したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付してその説明を省略する。
指定時刻・刻み候補設定器9は、イベントの実施を希望する候補時刻であるイベント実施概略時刻を設定するものである。すなわち、指定時刻・刻み候補設定器9では、指定時刻抽出器10でイベント実施指定時刻の微調整を行うことを考慮して、イベント実施概略時刻として、例えばある中心となる1時刻(例えば開始時刻等)と、その時刻刻みの候補のように、自由度を持たせて設定する。この指定時刻・刻み候補設定器9により設定されたイベント実施概略時刻を示すデータは指定時刻抽出器10に出力される。なお、図6では、イベント実施概略時刻を示すデータを読出時刻範囲設定・指示器46にも出力しており、読出時刻範囲設定・指示器46では、このデータに基づいて時刻・番号対データの読み出しを行う時刻範囲を設定する。
指定時刻抽出器10は、クロック番号・時刻関係特定器48からの時刻・番号対関係情報、及び、指定時刻・刻み候補設定器9により設定されたイベント実施概略時刻に基づいて、なるべく都合のよいイベント実施指定時刻を抽出するものである。この際、指定時刻抽出器10は、各クロック番号の時刻となるべく一致し、かつ、選択したクロックの周期が時刻刻みに近くなるように、イベント実施指定時刻を設定する。この指定時刻抽出器10により抽出されたイベント実施指定時刻を示すデータは実施番号・時刻推定器6及び差分時刻算出器8に出力される。
この場合、理想的には、イベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻が一致し、その差分は0となる。
従って、実施の形態1でイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との時間ずれの影響を補正するために必要とした差分時刻算出器8及びイベント出力補正器3を省くことができ、処理を簡略化することができる。
このような自由度を持たせた微調整は、複数のイベント実施装置が連携するような用途において、その主導権を握りやすい側の装置、例えばレーダ装置では送信局と受信局のうちの送信局側に特に適する。
なお、図6では、差分時刻算出器8及びイベント出力補正器3を含んだ構成で示しているが、差分が0の場合には、両処理とも機能しないので、これらの機能を省いた場合の構成も含んだ汎用的な表現になっている。
以上のように、この実施の形態2によれば、イベント実施指定時刻を絶対的な値ではなく概略で与えるように構成したので、実施の形態1における効果に加えて、処理を簡略化でき、かつ、イベント実施クロック番号時刻との差分を小さく設定できるので、この差分による悪影響を低減できる。
実施の形態3.
実施の形態3では、クロック番号・時刻対応付回路4内のクロック番号・時刻関係特定器48により取得された時刻・番号対関係情報に基づいて、指定したクロック番号に対応する高精度時刻を抽出し、これを出力するものについて示す。
図7はこの発明の実施の形態3に係る指定クロック時刻生成回路11の構成を示す図である。
指定クロック時刻生成回路11は、クロック番号・時刻対応付回路4により取得された時刻・番号対関係情報に基づいて、指定されたクロック番号に対応する高精度時刻を得るものである。この指定クロック時刻生成回路11は、図7に示すように、クロック番号・時刻対応付回路4、指定クロック番号設定器12及び指定クロック時刻抽出器13から構成されている。
なお、クロック番号・時刻対応付回路4は、図1に示すものと同様である。そして、クロック番号・時刻関係特定器48により取得された時刻・番号対関係情報は指定クロック時刻抽出器13に出力される。
指定クロック番号設定器12は、時刻を知りたいクロック番号を設定するものである。この指定クロック番号設定器12により設定されたクロック番号を示すデータは指定クロック時刻抽出器13に出力される。なお、図7では、クロック番号を示すデータを読出時刻範囲設定・指示器46にも出力しており、読出時刻範囲設定・指示器46では、このデータに基づいて時刻・番号対データの読み出しを行う番号範囲を設定する。
指定クロック時刻抽出器13は、クロック番号・時刻関係特定器48により取得された時刻・番号対関係情報に基づいて、指定クロック番号設定器12により指定されたクロック番号に対応する高精度時刻を抽出するものである。
ここで、基準クロック発生器41で発生するクロックの周期が想定通りの場合は、初期時刻、クロック番号及びクロック周期から各クロック番号の時刻を得ることができる。一方、クロックの周期が想定とは異なる場合には、当該方法では時刻を正しく得ることはできない。
しかしながら、本実施の形態の方法を用いることにより、任意のクロック番号に対応した高精度時刻を得ることができる。従って、クロックの周期が想定とは異なる場合においても、クロックを一種の時計として用いることができる利点がある。
以上のように、この実施の形態3によれば、クロック番号・時刻対応付回路4による時刻・番号対関係情報を用いることで、クロック番号から対応する高精度時刻を知ることができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、1つのイベント実施指示・時間差分生成回路1(1つの基準クロック発生器41)で複数のイベントを実施させるものについて示す。例えばレーダ装置への適用では、送信機と受信機を共通の基準発振器で駆動するような一般的な形態に相当する。
図8はこの発明の実施の形態4に係るイベント実施装置の構成を示す図である。図8に示す実施の形態4に係るイベント実施装置は、図1に示す実施の形態1に係るイベント実施装置のイベント実施器2をイベント実施器(#0)2a及び少なくとも1以上のイベント実施器(#n)2bに変更し、イベント出力補正器3を少なくとも1以上のイベント出力補正器(#n)3aに変更し、少なくとも1以上のイベント実施指示遅延器(#n)14を追加したものである。なお、図8では、イベント実施器2b、イベント出力補正器3a及びイベント実施指示遅延器14を1つずつ設けた場合を示している。
なお、図8に示すイベント実施指示・時間差分生成回路(#0)1は、図1に示すものと同様である。そして、このイベント実施指示・時間差分生成回路1によるイベント実施指示はイベント実施器2a及びイベント実施指示遅延器14に出力され(図8に示す実線)、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分を示すデータはイベント出力補正器3aに出力される(図8に示す破線)。
イベント実施指示遅延器14は、イベント実施指示・時間差分生成回路1からのイベント実施指示を、所定の遅延時刻だけ遅延させるものである。このイベント実施指示遅延器14により遅延されたイベント実施指示はイベント実施器2bに出力され(図8に示す実線)、その遅延時間を示すデータはイベント出力補正器3aに出力される(図8に示す一点鎖線)。
イベント実施器2aは、図1に示すものと同様であり、イベント実施指示・時間差分生成回路1からのイベント実施指示に従い、イベントを実施するものである。
イベント実施器(第2のイベント実施器)2bは、図1に示すものと同様であり、イベント実施指示遅延器14により遅延されたイベント実施指示に従い、イベントを実施するものである。このイベント実施器2bによる実施結果を示すデータはイベント出力補正器3aに出力される。
イベント出力補正器(第2のイベント出力補正器)3aは、図1に示すものと同様であり、イベント実施指示・時間差分生成回路1により算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分、及び、イベント実施指示遅延器14による遅延時間に基づいて、イベント実施器2bによる実施結果を補正するものである。
ここで、#0を送信系、#nを受信系とした場合、観測したい距離付近からの反射信号を所望の距離幅で適切に得るために、受信処理は電波の伝搬時間を考慮した分遅延して開始させる必要がある。
そのために、イベント実施指示遅延器14では、#0、#nの両系に出されたイベント実施指示を遅延させる。また、イベント出力補正器3aでは、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分、及び、上記遅延時間だけ、イベント実施器2bの出力信号を補正する。
なお、ここで述べたレーダ装置への適用において、受信開始時刻を送信開始時刻を基準とする場合には、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分時間に関しては、送受でキャンセルさせるため、無視しても構わない。
しかし、その他の一般的にイベントでは、イベント実施指定時刻との相違が重要になる場合もあり、そのような場合には、上記イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分時間を無視できない。
以上のように、この実施の形態4によれば、1つのイベント実施指示・時間差分生成回路1で複数のイベントを実施させる場合において、イベント実施指示を遅延させるとともに、この遅延時間に基づいて、イベントの実施結果を補正するように構成したので、クロックの周期が想定と異なる場合にも、その悪影響を低減することができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、複数のイベント実施指示・時間差分生成回路1(複数の基準クロック発生器41)で複数のイベントを連携で実施させるものについて示す。
図9はこの発明の実施の形態5に係るイベント実施装置の構成を示す図である。図9に示す実施の形態5に係るイベント実施装置は、図8に示す実施の形態4に係るイベント実施装置のイベント実施指示・時間差分生成回路1を複数のイベント実施指示・時間差分生成回路(#0,#n)1a,1bに変更し、イベント実施指示遅延器14を削除し、全体イベント調整回路15、複数の個別イベント調整回路(#0,#n)16a,16b及びイベント出力補正器(#0)3bを追加したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、イベント実施指示・時間差分生成回路(第1,2のイベント実施指示・時間差分生成回路)1a,1bは、図8に示すものと同様である。そして、このイベント実施指示・時間差分生成回路1a,1bによるイベント実施指示はそれぞれイベント実施器2a,2bに出力され(図9に示す実線)、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分を示すデータはそれぞれイベント出力補正器3b,3aに出力される(図9に示す破線)。
また、イベント実施指示・時間差分生成回路1a,1bは、それぞれ個別イベント調整回路16a,16bによりイベント調整(イベント実施指定時刻の調整)が行われる。
全体イベント調整回路15は、個別イベント調整回路16a,16bからのイベント調整結果に基づいて、複数のイベント全体を調整するものである。この全体イベント調整回路15によるイベント調整結果は個別イベント調整回路16a,16bに出力される。
個別イベント調整回路16a,16bは、全体イベント調整回路15によるイベント調整結果に基づいて、それぞれイベント実施指示・時間差分生成回路1a,1bのイベントを個別に調整するものである。この個別イベント調整回路16a,16bによるイベント調整結果は全体イベント調整回路15に出力される。
イベント出力補正器(第2のイベント出力補正器)3aは、図8に示すものと同様であり、イベント実施指示・時間差分生成回路1aにより算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分、及び、イベント実施指示・時間差分生成回路1bにより算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、イベント実施器2bによる実施結果を補正するものである。
イベント出力補正器(第1のイベント出力補正器)3bは、図8に示すものと同様であり、イベント実施指示・時間差分生成回路1aにより算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、イベント実施器2aによる実施結果を補正するものである。
ここで、複数の基準クロック発生器41に基づき複数のイベントを連携動作させる場合、各装置間の基準クロック発生器41のクロック発生周期のずれは、連携に大きな悪影響を与えることになる。
このような連携が必要な運用として、例えばレーダ装置では、送信局と受信局が離れて配置されるようなバイスタティック構成による運用が挙げられる。バイスタティックレーダでは、上記のずれは、目標までの距離や速度の見積もり誤りは勿論のこと、目標の反射信号の欠落のような深刻な問題を引き起こす可能性がある。
以下では、個別イベント調整回路16a、イベント実施指示・時間差分生成回路1a、イベント実施器2a及びイベント出力補正器3bの#0系を送信側とし、個別イベント調整回路16b、イベント実施指示・時間差分生成回路1b、イベント実施器2b及びイベント出力補正器3aの#n系を受信側として説明を行う。
まず、全体イベント調整回路15では、複数のイベントの全体に関連する事項を決定する。その要決定事項は多岐に渡るが、バイスタティックレーダでは、観測領域や観測タイミング等が主要な決定事項である。
なお、例えば、送信局と受信局の位置、送信周波数や帯域幅等、レーダの基本的な諸元については、既に定まっているものとする。
これに対して、個別イベント調整回路16aでは、実施の形態2の方法等を用いてイベント実施指示・時間差分生成回路1aと連携して送信側のイベント実施指定時刻を設定する。そして、個別イベント調整回路16aでは、設定したイベント実施指定時刻を全体イベント調整回路15に戻す。この情報は、全体イベント調整回路15からその他の観測領域の情報等と共に受信系の個別イベント調整回路16bに送られる。
そして、個別イベント調整回路16bでは、送信側のイベント実施指定時刻と観測領域等を考慮して、受信側のイベント実施指定時刻を設定し、これをイベント実施指示・時間差分生成回路1bに送付する。
なお、イベント実施指示・時間差分生成回路1aからイベント実施器2aを起動させる処理、イベント実施指示・時間差分生成回路1bからイベント実施器2bを起動させる処理はこれまでの実施の形態で説明した通りであり、その説明を省略する。
そして、イベント出力補正器3aは、送信側のイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分、及び、受信側のイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、イベント実施器2bによるイベント実施結果である受信信号を補正する。
Figure 0005858861
なお、送信側のイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分は、実施の形態2の方法を用いた場合、理想的には0にできる。そのため、この場合には、補正の処理は受信側の差分のみに基づくものに簡単化することができる。
以上のように、この実施の形態5によれば、複数のイベント実施指示・時間差分生成回路1で複数のイベントを連携で実施させる場合において、全体イベント調整回路15及び個別イベント調整回路16a,16bによりイベント実施指定時刻を調整するように構成したので、送受双方の基準クロック発生器41が想定通りに動作していない場合でも、連携動作を行えるようになる。また、各イベントの実施結果に含まれるイベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分の影響を補正できる。
なお、上記の説明では、送信局と受信局の位置が一定として説明を行ったが、これらの一方もしくは両方が移動している場合であっても、運動まで含めたイベント調整を行うことで適用可能である。また、本実施の形態では、レーダ装置を例にとってその内容を説明したが、複数の基準クロック発生器41を用いた連携動作を必要とする装置であれば、どのようなものにも応用できる。
実施の形態6.
実施の形態6では、レーダ装置への適用を想定し、特に、送信局や受信局が移動する場合にも対応する方法について述べる。
図10はこの発明の実施の形態6に係るレーダ装置の構成を示す図である。
このレーダ装置は、図10に示すように、全体イベント調整回路15、送信イベント調整回路16c、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1c、送信イベント実施器2c、受信イベント調整回路16d、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1d、受信イベント実施器2d、受信信号補正器3c及び信号処理回路17から構成されている。
全体イベント調整回路15は、図9に示すものと同様であり、送受信の全体イベントの調整として、観測エリアやおおまかな送受信位置等を設定するものである。そして、これらの情報を送信イベント調整回路16cに配信するとともに、送信イベント調整回路16cで設定された送信時刻(イベント実施クロック番号時刻)を示すデータを、前述の情報等とともに受信イベント調整回路16dに配信する。
送信イベント調整回路16cは、図9に示す個別イベント調整回路16aと同様のものであり、送信イベントを個別に調整するものである。ここで、送信イベント調整回路16cは、全体イベント調整回路15からの情報及び自己の位置や運動等の情報に基づいて、仮の送信時刻(イベント実施指定時刻)を設定し、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cに出力するとともに、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cにより取得された実際の送信時刻(イベント実施クロック番号時刻)を全体イベント調整回路15に出力する。
送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cは、図9に示すイベント実施指示・時間差分生成回路1aと同様のものであり、送信イベント調整回路16cにより設定された仮の送信時刻(イベント実施指定時刻)に基づいて、送信イベント実施指示、実際の送信時刻(イベント実施クロック番号時刻)、及び、送信側のイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との差分を得るものである。この送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cにより生成された送信イベント実施指示は送信イベント実施器2cに出力される(図10に示す実線)。また、イベント実施クロック番号時刻を示すデータは送信イベント調整回路16cに出力される(図10に示す一点鎖線)。また、送信側のイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との差分を示すデータは受信信号補正器3cに出力される(図10に示す破線)。
送信イベント実施器2cは、図9に示すイベント実施器2aと同様のものであり、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cからのイベント実施指示に従い、イベントとしてレーダの送信を実施するものである。この送信イベント実施器2cは、高周波信号を生成する送信機21cと、送信機21cにより生成された高周波信号を空間に放射する送信アンテナ22cとから構成されている。
受信イベント調整回路16dは、図9に示す個別イベント調整回路16bと同様のものであり、受信イベントを個別に調整するものである。ここで、受信イベント調整回路16dは、全体イベント調整回路15からの情報に基づいて、仮の受信時刻(イベント実施指定時刻)を設定し、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dに出力する。
受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dは、図9に示すイベント実施指示・時間差分生成回路1bと同様のものであり、受信イベント調整回路16dにより設定されたか仮の受信時刻(イベント実施指定時刻)に基づいて、受信イベント実施指示、実際の受信時刻(イベント実施クロック番号時刻)、及び、受信側のイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との差分を得るものである。この受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dにより生成された受信イベント実施指示は受信イベント実施器2dに出力される(図10に示す実線)。また、イベント実施クロック番号時刻を示すデータは受信イベント調整回路16dに出力される(図10に示す一点鎖線)。また、受信側のイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との差分を示すデータは受信信号補正器3cに出力される(図10に示す破線)。
受信イベント実施器2dは、図9に示すイベント実施器2bと同様のものであり、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dからのイベント実施指示に従い、イベントとしてレーダの受信を実施するものである。この受信イベント実施器2dは、空間に飛び交う高周波信号を取り込む受信アンテナ21dと、受信アンテナ21dにより取り込まれた高周波信号を受信処理する受信機22dとから構成されている。この受信イベント実施器2dによる実施結果である受信信号は受信信号補正器3cに出力される。
受信信号補正器3cは、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cにより算出された送信側のイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との差分、及び、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dにより算出された受信側のイベント実施クロック番号時刻とイベント実施指定時刻との差分に基づいて、受信イベント実施器2dによる実施結果である受信信号を補正するものである。この受信信号補正器3cにより補正された受信信号は信号処理回路17に出力される。
信号処理回路17は、受信信号補正器3cからの受信信号に対して、これを用いるための信号処理を実施するものである。
次に、送信イベント調整回路16cの構成例について、図11を参照しながら説明する。
送信イベント調整回路16cは、図11に示すように、観測対象・送受信位置設定器161c、自己位置運動計測回路162c、各時刻自己位置予測回路163c、送信時刻設定回路164c及び送信時刻出力回路165cから構成されている。
観測対象・送受信位置設定器161cは、観測対象及び送受信の位置を設定するものである。この観測対象・送受信位置設定器161cにより設定された観測対象及び送受信の位置を示すデータは送信時刻設定回路164cに出力される。
自己位置運動計測回路162cは、自己の位置及び運動を計測するものである。この自己位置運動計測回路162cにより計測された自己の位置及び運動を示すデータは各時刻自己位置予測回路163cに出力される。
各時刻自己位置予測回路163cは、自己位置運動計測回路162により計測された自己の位置及び運動に基づいて、未来の各時刻における自己の位置を予測するものである。この各時刻自己位置予測回路163cにより予測された各時刻における自己の位置を示すデータは送信時刻設定回路164cに出力される。
送信時刻設定回路164cは、観測対象・送受信位置設定器161cにより設定された観測対象及び送受信の位置と、各時刻自己位置予測回路163cにより予測された各時刻における自己の位置とに基づいて、その観測対象に信号を照射するのに適した仮の送信時刻(イベント実施指定時刻)を設定するものである。この送信時刻設定回路164cにより設定された仮の送信時刻を示すデータは送信時刻出力回路165cに出力される。
送信時刻出力回路165cは、送信時刻設定回路164cにより設定された仮の送信時刻を示すデータを送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cに出力し、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cからの実際の送信時刻(イベント実施クロック番号時刻)を示すデータを全体イベント調整回路15に出力するものである。
次に、受信イベント調整回路16dの構成例について、図12を参照しながら説明する。
受信イベント調整回路16dは、図12に示すように、観測対象・送受信位置設定器161d、自己位置運動計測回路162d、各時刻自己位置予測回路163d、受信時刻設定回路164d及び受信時刻出力回路165dから構成されている。
観測対象・送受信位置設定器161dは、観測対象及び送受信の位置、及び、送信時刻を設定するものである。この観測対象・送受信位置設定器161dにより設定された観測対象及び送受信の位置、及び、送信時刻を示すデータは受信時刻設定回路164dに出力される。
自己位置運動計測回路162dは、自己の位置及び運動を計測するものである。この自己位置運動計測回路162dにより計測された自己の位置及び運動を示すデータは各時刻自己位置予測回路163dに出力される。
各時刻自己位置予測回路163dは、自己位置運動計測回路162dにより計測された自己の位置及び運動に基づいて、未来の各時刻における自己位置を予測するものである。この各時刻自己位置予測回路163dにより予測された各時刻における自己の位置を示すデータは受信時刻設定回路164dに出力される。
受信時刻設定回路164dは、観測対象・送受信位置設定器161dにより設定された観測対象及び送受信の位置、及び、送信時刻と、自己位置運動計測回路162dにより予測された各時刻における自己の位置とに基づいて、送信局から観測対象に照射され観測対象から反射された反射波を受信するのに適した仮の受信時刻(イベント実施指定時刻)を設定するものである。この受信時刻設定回路164dにより設定された受信時刻を示すデータは受信時刻出力回路165dに出力される。
受信時刻出力回路165dは、受信時刻設定回路164dにより設定された仮の受信時刻を示すデータを受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dに出力するものである。
次に、図10〜13を用いて、本実施の形態の処理内容を説明する。
ここで、レーダプラットフォームが移動して観測対象を観測するようなレーダ装置の代表的な観測方式として、観測対象とレーダ装置の間の相対運動によって発生する見込み角の変化を利用して高分解能化を図る合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar:SAR)が挙げられる。特に、送信局と受信局の位置や運動が異なる場合にはバイスタティックSARと呼ばれる。本実施の形態の方法は、このようなバイスタティックSARに有用である。
また、合成開口レーダのように目標の画像を得るようなレーダ装置に限らず、例えば検出用や追尾用等、移動体(例えば航空機)に搭載することのあるレーダ装置には様々なものがある。これらのレーダ装置においてバイスタティック運用される場合にも、本実施の形態の方法は有用である。
このレーダ装置による動作では、図13に示すように、まず、全体イベント調整回路15は、全体的なイベント調整として、観測エリアやおおまかな送受信位置等を設定し、これを送信イベント調整回路16cに配信する(ステップST1301)。
次いで、送信イベント調整回路16cは、全体イベント調整回路15からの情報に基づいて、仮の送信時刻(イベント実施指定時刻)を設定し、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cに出力する(ステップST1302)。ここで、送信イベント調整回路16c内では、まず、観測対象・送受信位置設定器161cが、全体イベント調整回路15からの情報に基づいて、観測対象及び送受信の位置を設定する。
また、自己位置運動計測回路162cでは、各時刻における自己(送信局)の位置及び運動を計測する。この計測方法としては、GPSまたは加速度センサ、またはこれらの組み合わせ、または位置及び運動を計測可能なその他のセンサを用いればよい。
そして、各時刻自己位置予測回路163cでは、自己位置運動計測回路162cにより計測された自己位置及び運動に基づいて、未来の各時刻における自己位置を予測する。
そして、送信時刻設定回路164cでは、観測対象・送受信位置設定器161cにより設定された観測対象及び送受信の位置と、各時刻自己位置予測回路163cにより予測された各時刻における自己位置とに基づいて、仮の送信時刻を設定する。
そして、送信時刻出力回路165cでは、送信時刻設定回路164cにより設定された仮の送信時刻を送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cに出力する。
次いで、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cは、これまでの実施の形態で説明した方法により、送信イベント調整回路16cにより設定された仮の送信時刻(イベント実施指定時刻)に基づいて、イベント実施指示を行う(ステップST1303)。また、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cは、実施の形態1等の方法により、実際の送信時刻(イベント実施クロック番号)や、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分を得る。なお、実施の形態2の方法を用いる場合には、クロックの状態に応じて、上記差分時間を小さくするようにイベント実施指定時刻を微調整する。そして、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cは、実際の送信時刻を示すデータを送信イベント調整回路16cに出力する。その後、送信イベント調整回路16c(送信時刻出力回路165c)は、この実際の送信時刻を全体イベント調整回路15に出力する(ステップST1304)。
次いで、全体イベント調整回路15は、上記の観測エリアや送受信位置等を示す情報及び送信側の実際の送信時刻を示す情報を、受信イベント調整回路16dに出力する(ステップST1305)。
次いで、受信イベント調整回路16dは、全体イベント調整回路15からの情報に基づいて、仮の受信時刻(イベント実施指定時刻)を設定し、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dに出力する(ステップST1306)。ここで、受信イベント調整回路16d内では、まず、観測対象・送受信位置設定器161dが、全体イベント調整回路15からの情報に基づいて、観測対象及び送受信の位置、及び、送信時刻を設定する。
また、自己位置運動計測回路162dでは、各時刻における自己(受信局)の位置及び運動を計測する。この計測方法としては、GPSまたは加速度センサ、またはこれらの組み合わせ、または位置及び運動を計測可能なその他のセンサを用いればよい。
そして、各時刻自己位置予測回路163dでは、自己位置運動計測回路162dにより計測された自己位置及び運動に基づいて、未来の各時刻における自己位置を予測する。
そして、送信時刻設定回路164dでは、観測対象・送受信位置設定器161dにより設定された観測対象及び送受信の位置、及び、送信時刻と、各時刻自己位置予測回路163dにより予測された各時刻における自己位置とに基づいて、仮の受信時刻を設定する。ここで、受信時刻は、送信時刻に「送信局→観測エリア→受信局」の経路を電波が進む間の遅延時間を加えた値付近にするのが望ましい。なお、受信局の大まかな位置は全体イベント調整回路15により指示されているが、受信局の現在位置や運動によっては、所定の時刻に所定位置に到達できない可能性もある。この場合、全体イベント調整回路15により指示された位置関係に基づいて受信時刻を設定したのでは、注目するエリアの信号をロストする可能性がある。そこで、送信時刻における自己の予測位置に基づいて受信時刻を設定することで、この問題を回避する。
なお、全体イベント調整回路15より指示された位置関係を実現できるという前提に基づいて受信時刻を設定することも可能である。この場合には、各時刻自己位置予測回路163dから受信時刻設定回路164dへの情報の伝達が不要になるので処理負荷が低減する利点はある。
次いで、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dは、これまでの実施の形態で説明した方法により、受信イベント調整回路16dにより設定された仮の受信時刻(イベント実施指定時刻)に基づいて、イベント実施指示を行う(ステップST1307)。また、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dは、実施の形態1等の方法により、実際の受信時刻(イベント実施クロック番号)や、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との差分を得る。なお、実施の形態2の方法を用いる場合には、クロックの状態に応じて、上記差分時間を小さくするようにイベント実施指定時刻を微調整する。
次いで、送信イベント実施器2cは、これまでの実施の形態で説明した方法により、送信イベント実施指示・時間差分生成回路1cからのイベント実施指示に従い、イベントを実施する(ステップST1308)。ここでのイベントは、送信機21cで生成した送信信号を送信アンテナ22cを介して観測エリア方法に照射する処理である。
次いで、受信イベント実施器2dは、これまでの実施の形態で説明した方法により、受信イベント実施指示・時間差分生成回路1dからのイベント実施指示に従い、イベントを実施する(ステップST1309)。ここでのイベントは、受信アンテナ21dを介して受信機22dで観測エリアからの散乱波を受信する処理である。
Figure 0005858861
次いで、信号処理回路17は、受信信号補正器3cにより補正された受信信号に対して、レーダ画像再生や検出、追尾等、そのレーダに要求されている処理を実施する(ステップST1311)。この際、必要に応じて、別途図示しない位置・運動計測回路を用いて、イベント(送信や受信)実施時の、位置や運動を計測しておき、この結果を処理に用いてもよい。
なお、上述したように、本方法では、送信局や受信局が移動する場合に用いることができるが、送信局と受信局の両方が動いていることが必須な訳ではなく、送信局のみが移動する場合、受信局のみが移動する場合においても用いることができる。また、送信局と受信局の両方が固定されている場合にも適用できる。
全体イベント調整回路15では、固定局の指定位置については、その固定局が存在する位置そのものを指定するものとする。この場合、各局のイベント調整回路16c,16dでは、各時刻自己位置予測回路(163c,163d)による予測位置を必要としないので、それに入力する情報を提供する自己位置運動計測回路(162c,162d)についても必要なくなる。よって、各イベント調整回路16c,16dの構成は簡略化される。
なお、以上では、レーダ装置を例にとって説明を行ったが、同じように送受信を行う通信装置の場合でも同じ効果を得られるのは言うまでもない。
以上のように、この実施の形態6によれば、異なる位置に配置すること、さらに、これらが時間と共に移動すること、を許容したレーダ装置や通信装置の送信局と受信局で連携して観測イベントを実施する際に、予め定めたイベントシナリオと、各局のクロック信号の特性に基づいて、適切な送信時刻や受信時刻を定めたり、イベント実施指定時刻とイベント実施クロック番号時刻との相違の影響を考慮して、受信信号におけるその影響を補正するように構成したので、後段の信号処理に与える悪影響を低減できる。ここで悪影響とは、例えば受信信号に基づいて観測対象の画像を得るような場合には、その画像に含まれる予期せぬ不要なぼけや伸縮、平行移動等であり、また、目標の位置や速度を得るような場合には、その推定誤差である。
また、送信局、受信局の一方、もしくは両方が移動しない、またはその移動量を無視できる場合に、その送信または受信のイベント調整回路で、自己位置運動計測回路、各時刻自己位置予測回路を省略できるので、処理負荷が低減される。
実施の形態7.
図14はこの発明の実施の形態7に係るレーダ装置の構成を示す図である。
図14に示す実施の形態7に係るレーダ装置は、図8に示す実施の形態4に係るイベント実施装置のイベント実施器2a,2b及びイベント出力補正器3aをそれぞれ、送信イベント実施器2c、受信イベント実施器2d及び受信信号補正器3cに変更し、信号処理回路17を追加したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付してその説明を省略する。
イベント実施装置としての動作は、実施の形態4と同様であり、レーダ装置向けに内部を詳細化した送信イベント実施器2c、受信イベント実施器2d及び受信信号補正器3cの動作は実施の形態6の通りである。
また、信号処理回路17は、受信信号補正器3cにより補正された受信信号に対して、レーダ画像再生や検出、追尾等、そのレーダに要求されている処理を実施する。その際、必要に応じて、別途図示しない位置・運動計測回路を用いて、イベント(送信や受信)実施時の、位置や運動を計測しておき、この結果を処理に用いてもよい。
なお、以上では、レーダ装置を例にとって説明を行ったが、同じように送受信を行う通信装置の場合でも同じ効果を得れるのは言うまでもない。
以上のように、この実施の形態7によれば、1つのイベント実施指示・時間差分生成回路1で複数のイベントを実施させるイベント実施装置をレーダ装置や通信装置に適用したので、このレーダ装置や通信装置においても実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1,1a,1b イベント実施指示・時間差分生成回路、1c 送信イベント実施指示・時間差分生成回路、1d 受信イベント実施指示・時間差分生成回路、2,2a,2b イベント実施器、2c 送信イベント実施器、2d 受信イベント実施器、3,3a,3b イベント出力補正器、3c 受信信号補正器、4 クロック番号・時刻対応付回路、5 指定時刻設定器、6 実施番号・時刻推定器、7 イベント実施指示器、8 差分時刻算出器、9 指定時刻・刻み候補設定器(概略時刻設定器)、10 指定時刻抽出器、11 指定クロック時刻生成回路、12 指定クロック番号設定器、13 指定クロック時刻抽出器、14 イベント実施指示遅延器、15 全体イベント調整回路、16a,16b 個別イベント調整回路、16c 送信イベント調整回路、16d 受信イベント調整回路、17 信号処理回路、21c 送信機、22c 送信アンテナ、21d 受信アンテナ、22d 受信機、41 基準クロック発生器、42 クロック番号カウント器、43 高精度時刻取得器、44 クロック番号・時刻統合器、45 クロック番号・時刻蓄積器、46 読出時刻範囲設定・指示器、47 クロック番号・時刻読出器、48 クロック番号・時刻関係特定器、161c,161d 観測対象・送受信位置設定器、162c,162d 自己位置運動計測回路、163c,163d 各時刻自己位置予測回路、164c 送信時刻設定回路、164d 受信時刻設定回路、165c 送信時刻出力回路、165d 受信時刻出力回路、431 GPS受信機、432 GPS時刻取得器、481 クロック番号バイアス補正器、482 時刻バイアス補正器、483 クロック番号・時刻平滑器。

Claims (50)

  1. 入力されたクロックをカウントしてクロック番号を出力するクロック番号カウント器と、
    前記クロックより高精度な時刻を取得する高精度時刻取得器と、
    前記高精度時刻取得器により時刻が取得されるごとに、前記クロック番号カウント器により出力された直近のクロック番号を当該時刻に対応付けた時刻・番号対データを生成するクロック番号・時刻統合器と、
    前記クロック番号・時刻統合器により生成された時刻・番号対データに基づいて、前記クロック番号と前記時刻との関係を示す時刻・番号対関係情報を取得するクロック番号・時刻関係特定器と
    を備えたクロック番号・時刻対応付回路。
  2. 前記クロック番号・時刻統合器により生成された時刻・番号対データを蓄積するクロック番号・時刻蓄積器と、
    前記クロック番号・時刻蓄積器により蓄積された時刻・番号対データのうち、所定の時刻範囲または番号範囲のデータを読み出すクロック番号・時刻読出器とを備え、
    前記クロック番号・時刻関係特定器は、前記クロック番号・時刻統合器に代えて、前記クロック番号・時刻読出器により読み出された時刻・番号対データを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  3. 前記時刻範囲または前記番号範囲を設定し、前記クロック番号・時刻読出器に対して、当該範囲での前記時刻・番号対データの読み出しを指示する読出時刻範囲設定・指示器を備えた
    ことを特徴とする請求項2記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  4. 前記読出時刻範囲設定・指示器は、前記時刻・番号対データのばらつきによる影響を低減するように前記時刻範囲または前記番号範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  5. 前記読出時刻範囲設定・指示器は、自己の特性の変化による影響を低減するように前記時刻範囲または前記番号範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  6. 前記読出時刻範囲設定・指示器は、前記時刻・番号対データのばらつきの影響を低減し、かつ、自己の特性の変化による影響を低減するように前記時刻範囲または前記番号範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  7. 前記高精度時刻取得器は、
    GPS信号を受信するGPS受信機と、
    前記GPS受信機により受信されたGPS信号からGPS時刻を取得するGPS時刻取得器とを備え、
    前記GPS時刻取得器により取得されたGPS時刻を前記高精度な時刻とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  8. 前記高精度時刻取得器は、
    電波時計の標準電波を受信する標準電波受信機と、
    前記標準電波受信機により受信された標準電波から標準時刻を取得する標準時刻取得器とを備え、
    前記標準時刻取得器により取得された標準時刻を前記高精度な時刻とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  9. 前記高精度時刻取得器は、
    NTP時刻を取得するNTP時刻取得器を備え、
    前記NTP時刻取得器により取得されたNTP時刻を前記高精度な時刻とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  10. 前記高精度時刻取得器は、
    GPS信号を受信してGPS時刻を取得することで前記高精度時刻を得る機能、標準電波を受信して標準時刻を取得することで前記高精度時刻を得る機能、及び、NTP時刻を取得することで前記高精度時刻を得る機能のうち、重複を含む2つ以上の機能を備え、各機能により得た前記高精度時刻を統合して最終的な前記高精度時刻とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  11. 前記クロック番号・時刻関係特定器は、
    前記時刻・番号対データを平滑化して前記時刻・番号対関係情報を取得するクロック番号・時刻平滑器を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  12. 前記クロック番号・時刻関係特定器は、
    前記時刻・番号対データのクロック番号に含まれるバイアス成分を補正するクロック番号バイアス補正器を備えた
    ことを特徴とする請求項11記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  13. 前記クロック番号バイアス補正器は、前記クロック番号のバイアス値が1/2であるとして補正する
    ことを特徴とする請求項12記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  14. 前記クロック番号・時刻関係特定器は、
    前記時刻・番号対データの時刻に含まれるバイアス成分を補正する時刻バイアス補正器を備えた
    ことを特徴とする請求項11記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  15. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記時刻・番号対データに対して最小二乗法を適用することで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項11から請求項14のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  16. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記時刻・番号対データに対して1次の最小二乗法を適用することで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項11から請求項14のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  17. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記時刻・番号対データに対してスプライン補間を適用することで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項11から請求項14のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  18. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記時刻に対する前記クロック番号を与える関数を用いることで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  19. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記時刻に対する前記クロック番号を与える関数、及び、当該関数から得た前記クロック番号に対する前記時刻を与える関数を用いることで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  20. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記クロック番号に対する前記時刻を与える関数を用いることで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  21. 前記クロック番号・時刻平滑器は、前記クロック番号に対する前記時刻を与える関数、及び、当該関数から得た前記時刻に対する前記クロック番号を与える関数を用いることで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  22. 前記クロック番号・時刻平滑器は、第一の平滑化で前記クロック番号に対する前記時刻を与える関数を用い、第二の平滑化で前記時刻に対する前記クロック番号を与える関数を用いることで、前記時刻・番号対関係情報を取得する
    ことを特徴とする請求項15から請求項17のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路。
  23. 請求項1から請求項22のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路と、
    所定のクロック番号を指定する指定クロック番号発生器と、
    前記クロック番号・時刻対応付回路により取得された時刻・番号対関係情報に基づいて、前記指定クロック番号発生器により指定されたクロック番号に対応する時刻を抽出する指定クロック時刻抽出器と
    を備えた指定クロック時刻生成回路。
  24. 請求項1から請求項22のうちのいずれか1項記載のクロック番号・時刻対応付回路と、
    イベントを実施させる時刻であるイベント実施指定時刻を設定する指定時刻設定器と、
    前記クロック番号・時刻対応付回路により取得された前記時刻・番号対関係情報、及び、前記指定時刻設定器により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて、前記イベントを実施させるクロック番号であるイベント実施クロック番号を推定する実施番号推定器と
    を備えたイベント実施指示・時間差分生成回路。
  25. 前記指定時刻設定器に代えて、
    前記イベントを実施させる概略時刻であるイベント実施概略時刻を設定する概略時刻設定器と、
    前記クロック番号・時刻対応付回路により取得された前記時刻・番号対関係情報、及び、前記概略時刻設定器により設定されたイベント実施概略時刻に基づいて、前記イベント実施指定時刻を抽出する指定時刻抽出器とを備えた
    ことを特徴とする請求項24記載のイベント実施指示・時間差分生成回路。
  26. 前記概略時刻設定器は、前記イベントを実施させる所定の1時刻及び時刻刻みの候補を前記イベント実施概略時刻として設定し、
    前記指定時刻抽出器は、前記クロック番号に対応する時間とのずれが小さく、かつ、前記クロック番号の周期が前記時刻刻みに近い前記イベント実施指定時刻を抽出する
    ことを特徴とする請求項25記載のイベント実施指示・時間差分生成回路。
  27. 前記実施番号推定器に代えて、前記クロック番号・時刻対応付回路により取得された前記時刻・番号対関係情報、及び、前記指定時刻設定器により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて、前記イベント実施クロック番号を推定するとともに、当該イベント実施クロック番号に対応する時刻であるイベント実施クロック番号時刻を推定する実施番号・時刻推定器を備えた
    ことを特徴とする請求項24記載のイベント実施指示・時間差分生成回路。
  28. 前記指定時刻設定器により設定されたイベント実施指定時刻と、前記実施番号・時刻推定器により推定されたイベント実施クロック番号時刻との差分を算出する差分時刻算出器を備えた
    ことを特徴とする請求項27記載のイベント実施指示・時間差分生成回路。
  29. 前記実施番号推定器により推定されたイベント実施クロック番号と、前記クロック番号・時刻対応付回路により出力されたクロック番号とを比較し、前記クロック番号が前記イベント実施クロック番号に一致する場合に、前記イベントの実施指示を示すイベント実施指示を出力するイベント実施指示器を備えた
    ことを特徴とする請求項24記載のイベント実施指示・時間差分生成回路。
  30. 前記実施番号・時刻推定器により推定されたイベント実施クロック番号と、前記クロック番号・時刻対応付回路により出力されたクロック番号とを比較し、前記クロック番号が前記イベント実施クロック番号に一致する場合に、前記イベントの実施指示を示すイベント実施指示を出力するイベント実施指示器を備えた
    ことを特徴とする請求項27記載のイベント実施指示・時間差分生成回路。
  31. 請求項29記載のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路からのイベント実施指示に従い、前記イベントを実施するイベント実施器と
    備えたイベント実施装置。
  32. 請求項30記載のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路からのイベント実施指示に従い、前記イベントを実施するイベント実施器と
    備えたイベント実施装置。
  33. 前記イベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、前記イベント実施器による実施結果を補正するイベント出力補正器を備えた
    ことを特徴とする請求項32記載のイベント実施装置。
  34. 前記イベント実施指示・時間差分生成回路により出力されたイベント実施指示を所定の遅延時間だけ遅延させるイベント実施指示遅延器と、
    前記イベント実施指示遅延器により遅延されたイベント実施指示に従い、前記イベントを実施する少なくとも1つ以上の第2のイベント実施器を備えた
    ことを特徴とする請求項32記載のイベント実施装置。
  35. 前記イベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分、及び、前記イベント実施指示遅延器による遅延時間に基づいて、前記第2のイベント実施器による実施結果を補正する第2のイベント出力補正器を備えた
    ことを特徴とする請求項34記載のイベント実施装置。
  36. 複数の前記イベントを調整する全体イベント調整器と、
    請求項29記載の第1のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記第1のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、前記イベントを実施する第1のイベント実施器と、
    請求項29記載の少なくとも1つ以上の第2のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記第2のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、前記イベントを実施する第2のイベント実施器と、
    を備えたことを特徴とするイベント実施装置。
  37. 複数の前記イベントを調整する全体イベント調整器と、
    請求項30記載の第1のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記第1のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、前記イベントを実施する第1のイベント実施器と、
    請求項30記載の少なくとも1つ以上の第2のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記第2のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、前記イベントを実施する第2のイベント実施器と、
    を備えたことを特徴とするイベント実施装置。
  38. 前記第1のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分、及び、前記第2のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、前記第2のイベント実施器による実施結果を補正する第2のイベント出力補正器を備えた
    ことを特徴とする請求項37記載のイベント実施装置。
  39. 前記第1のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分に基づいて、前記第1のイベント実施器による実施結果を補正する第1のイベント出力補正器を備えた
    ことを特徴とする請求項37または請求項38記載のイベント実施装置。
  40. 前記イベント実施器は、
    高周波信号を生成する送信機と、
    前記送信機により生成された高周波信号を空間に放射する送信アンテナとを備えた
    ことを特徴とする請求項31から請求項33のうちのいずれか1項記載のイベント実施装置。
  41. 前記イベント実施器は、
    空間に飛び交う高周波信号を取り込む受信アンテナと、
    前記受信アンテナにより取り込まれた高周波信号を受信処理する受信機とを備えた
    ことを特徴とする請求項31から請求項33のうちのいずれか1項記載のイベント実施装置。
  42. 前記第1,2のイベント実施器のうち一方のイベント実施器は、
    高周波信号を生成する送信機と、
    前記送信機により生成された高周波信号を空間に放射する送信アンテナとを備え、
    他方のイベント実施器は、
    空間に飛び交う高周波信号を取り込む受信アンテナと、
    前記受信アンテナにより取り込まれた高周波信号を受信処理する受信機とを備えた
    ことを特徴とする請求項34から請求項39のうちのいずれか1項記載のイベント実施装置。
  43. 複数のイベント全体を調整する全体イベント調整回路と、
    前記全体イベント調整回路による調整結果に基づいて、個別にイベントを調整し、イベント実施指定時刻を設定する送信イベント調整回路と、
    前記送信イベント調整回路により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて動作する、請求項30記載の送信側のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記送信側のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、送信イベントを実施する送信側のイベント実施器と、
    前記全体イベント調整回路による調整結果に基づいて、個別にイベントを調整し、イベント実施指定時刻を設定する受信イベント調整回路と、
    前記受信イベント調整回路により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて動作する、請求項30記載の受信側のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記受信側のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、受信イベントを実施する受信側のイベント実施器と、
    前記送信側のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻とイベント実施クロック時刻との差分、及び、前記受信側のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック時刻との差分に基づいて、前記受信側のイベント実施器による実施結果を補正する受信信号補正器とを備えた
    ことを特徴とするレーダ装置。
  44. 前記送信イベント調整回路は、
    観測対象及び送受信の位置に基づいて、イベント実施指定時刻を設定する送信時刻設定回路を備えた
    ことを特徴とする請求項43記載のレーダ装置。
  45. 前記送信イベント調整回路は、
    自己の位置及び運動を計測する自己位置運動計測回路と、
    前記自己位置運動計測回路により計測された自己の位置及び運動に基づいて、未来の各時刻における自己の位置を予測する各時刻自己位置予測回路とを備え、
    前記送信時刻設定回路は、前記各時刻自己位置予測回路により予測された各時刻における自己の位置も考慮して、イベント実施指定時刻を設定する
    ことを特徴とする請求項44記載のレーダ装置。
  46. 前記受信イベント調整回路は、
    観測対象及び送受信の位置、及び、前記送信イベント調整回路により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて、イベント実施指定時刻を設定する受信時刻設定回路を備えた
    ことを特徴とする請求項44または請求項45記載のレーダ装置。
  47. 前記受信イベント調整回路は、
    自己の位置及び運動を計測する自己位置運動計測回路と、
    前記自己位置運動計測回路により計測された自己の位置及び運動に基づいて、未来の各時刻における自己の位置を予測する各時刻自己位置予測回路とを備え、
    前記受信時刻設定回路は、前記各時刻自己位置予測回路により予測された各時刻における自己の位置も考慮して、イベント実施指定時刻を設定する
    ことを特徴とする請求項46記載のレーダ装置。
  48. 請求項30記載のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路からのイベント実施指示に従い、送信イベントを実施する送信側のイベント実施器と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路により出力されたイベント実施指示を所定の遅延時間だけ遅延させるイベント実施指示遅延器と、
    前記イベント実施指示遅延器により遅延されたイベント実施指示に従い、受信イベントを実施する受信側のイベント実施器と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分、及び、前記イベント実施指示遅延器による遅延時間に基づいて、前記受信側のイベント実施器による実施結果を補正する受信信号補正器とを備えた
    ことを特徴とするレーダ装置。
  49. 複数のイベント全体を調整する全体イベント調整回路と、
    前記全体イベント調整回路による調整結果に基づいて、個別にイベントを調整し、イベント実施指定時刻を設定する送信イベント調整回路と、
    前記送信イベント調整回路により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて動作する、請求項30記載の送信側のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記送信側のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、送信イベントを実施する送信側のイベント実施器と、
    前記全体イベント調整回路による調整結果に基づいて、個別にイベントを調整し、イベント実施指定時刻を設定する受信イベント調整回路と、
    前記受信イベント調整回路により設定されたイベント実施指定時刻に基づいて動作する、請求項30記載の受信側のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記受信側のイベント実施指示・時間差分生成回路によるイベント実施指示に従い、受信イベントを実施する受信側のイベント実施器と、
    前記送信側のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻とイベント実施クロック時刻との差分、及び、前記受信側のイベント実施指示・時間差分生成回路により算出されたイベント実施指定時刻とイベント実施クロック時刻との差分に基づいて、前記受信側のイベント実施器による実施結果を補正する受信信号補正器とを備えた
    ことを特徴とする通信装置。
  50. 請求項30記載のイベント実施指示・時間差分生成回路と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路からのイベント実施指示に従い、送信イベントを実施する送信側のイベント実施器と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路により出力されたイベント実施指示を所定の遅延時間だけ遅延させるイベント実施指示遅延器と、
    前記イベント実施指示遅延器により遅延されたイベント実施指示に従い、受信イベントを実施する受信側のイベント実施器と、
    前記イベント実施指示・時間差分生成回路により算出された前記イベント実施指定時刻と前記イベント実施クロック番号時刻との差分、及び、前記イベント実施指示遅延器による遅延時間に基づいて、前記受信側のイベント実施器による実施結果を補正する受信信号補正器とを備えた
    ことを特徴とする通信装置。
JP2012102897A 2012-04-27 2012-04-27 クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置 Expired - Fee Related JP5858861B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012102897A JP5858861B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012102897A JP5858861B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013231636A JP2013231636A (ja) 2013-11-14
JP5858861B2 true JP5858861B2 (ja) 2016-02-10

Family

ID=49678205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012102897A Expired - Fee Related JP5858861B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5858861B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102282475B1 (ko) * 2014-09-30 2021-07-27 바야르 이미징 리미티드 멀티-모듈 시스템에서의 기준 신호 분배
EP3026458B1 (en) 2014-11-26 2021-09-01 Maritime Radar Systems Limited A system for monitoring a maritime environment
JP6482733B2 (ja) * 2016-06-10 2019-03-13 三菱電機株式会社 位置測定システム、位置測定装置および受信装置
JP6757227B2 (ja) * 2016-10-12 2020-09-16 三菱重工業株式会社 運動パラメータ推定装置、運動パラメータ推定方法及びプログラム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3085511B2 (ja) * 1994-11-24 2000-09-11 株式会社アドバンテスト 基準周波数発生装置
JP2005331461A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Seiko Epson Corp 電波修正時計、その制御方法、その制御プログラム、記憶媒体
JP2008203106A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Nec Corp 携帯端末装置及びそれに用いる時刻表示方法並びにそのプログラム
JP5256856B2 (ja) * 2007-07-20 2013-08-07 セイコーエプソン株式会社 リアルタイムクロック、およびリアルタイムクロックのデータ記録方法
JP5460399B2 (ja) * 2010-03-19 2014-04-02 三菱電機株式会社 画像レーダ装置
JP2011214937A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Sogo Keibi Hosho Co Ltd プログラム、機器
JP5159829B2 (ja) * 2010-06-01 2013-03-13 セイコープレシジョン株式会社 時刻修正装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013231636A (ja) 2013-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10833840B2 (en) Methods for nanosecond-scale time synchronization over a network
US11632226B1 (en) Frequency and gain calibration for time synchronization in a network
US20210011121A1 (en) Methods and apparatus to realize scalable antenna arrays with large aperture
CN111065937A (zh) 用于校正使用本地振荡器生成的本地信号的频率或相位的方法和系统
KR101179135B1 (ko) 위성 항법 시각 생성 장치 및 방법
CA3016332A1 (en) Position estimation in a low earth orbit satellite communications system
JP5858861B2 (ja) クロック番号・時刻対応付回路、指定クロック時刻生成回路、イベント実施指示・時間差分生成回路、イベント実施装置、レーダ装置及び通信装置
Behner et al. Synchronization and processing in the HITCHHIKER bistatic SAR experiment
JP6712590B2 (ja) 動的位置ネットワークを時系列的に同期させる方法及び装置
US9453917B2 (en) Methods for subnanosecond time synchronizing using RTK receivers and devices thereof
US11269054B2 (en) Partially coordinated radar system
Liang et al. The processing framework and experimental verification for the noninterrupted synchronization scheme of LuTan-1
JP6324327B2 (ja) パッシブレーダ装置
CN108732598B (zh) 一种gnss接收机及其时间确定方法
JP6130195B2 (ja) レーダシステム
US11397260B2 (en) System and method for radar imaging for antennas with position ambiguities
KR101742057B1 (ko) 밀리미터파 탐색기용 목표 표적의 거리 측정 방법
CN110149197A (zh) 一种用于时钟同步系统的高精度同步方法及同步系统
RU2383914C1 (ru) Способ синхронизации часов и устройство для его реализации
EP3748401A1 (en) System and method for position determination of a stationary gnss receiver using a distributed time signal
Seuté et al. Why synchronization is a key issue in modern electronic support measures
JP6461041B2 (ja) 同期信号生成システム、位相差演算装置、及び同期信号生成装置
Pan et al. Impacts of space-time-frequency synchronization errors onwideband target echo characteristics of bistatic/multistatic radar
Behner et al. Synchronization and preprocessing of hybrid bistatic SAR data in the hitchhiker experiment
US20240045077A1 (en) Method and apparatus for determining a frequency related parameter of a frequency source

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5858861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees