JP5460048B2 - インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドの複数回の移動中に記録媒体の単位領域に対して画像を記録する、所謂マルチパス記録方法を実行可能なインクジェット記録装置に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、複写装置、ワードプロセッサ等のOA機器が広く普及しており、これらのOA機器で形成された記録画像を記録する記録装置の一つとしてインクジェット記録装置がある。
インクジェット記録装置では、インクを吐出する吐出口を一方向に高密度に集積配列し、さらにこの吐出口列を多数配列した記録ヘッドが用いられている。これは、記録時間を短縮し、記録画像をより高精彩にするためである。また、カラー画像を記録するため、複数色のインクを備え、この複数色のインクにそれぞれ対応した複数の吐出口列(ノズル列)を備えた記録ヘッドが用いられている。
インクジェット記録装置を使用して記録を行う際、記録ヘッドの吐出特性が記録品位に影響することが知られている。記録ヘッドの製造工程で生じる吐出口単位の製造上のわずかなばらつきが、各吐出口の吐出精度に影響し、各吐出口の吐出量や吐出方向などの吐出特性のばらつきとなって現れる。この各吐出口の吐出特性のばらつきは、記録画像に濃度ムラを発生させ、記録品位の劣化の原因となってしまう。
<マルチパス記録>
このような記録品位の劣化を軽減するため、マルチパス記録が知られている。マルチパス記録は、記録ヘッドを主走査方向へ走査(スキャン)することと、記録媒体を副走査方向へ搬送することを繰り返しながら記録を行う。このとき、各走査においては、マスクなどにより間引きパターンを変化させながら記録を行う。そして、記録ヘッドの副走査方向の長さよりも短い長さの搬送を行い、同一の記録領域を、異なる吐出口を用いた複数回の記録走査により記録を行う。このマルチパス記録によって、吐出特性が異なる吐出口で補完して記録を行うことができ、記録品位の劣化を軽減することが可能となる。
<つなぎヘッド>
こうしたマルチパス記録における記録速度を向上させるため、一度の主走査における記録幅を広げる方法が用いられている。例えば、記録ヘッドに並べる1色あたりの吐出口の数を増やす、すなわち副走査方向に吐出口列を長くする、記録ヘッドの長尺化が行われている。しかし、記録ヘッドの長尺化に伴い、技術的な課題やコスト上の課題から、1つの記録ヘッドのチップ上で長尺化するのは、難しく成りつつある。そこで、1色当たり複数の記録ヘッドを副走査方向に並べてつなぐことにより、複数の記録ヘッドを用いた長尺印刷方法を行う構成が取られるようになってきている。
しかしながら、複数の記録ヘッドをつなぐ場合、記録ヘッド間の取り付け位置精度や記録ヘッドの個体差などの理由から、記録媒体上に形成される記録画素の配置が乱れ、白スジや黒スジなどの画像劣化が目立ちやすい。このため、複数の記録ヘッドをつなぐ場合は、2つの記録ヘッドをオーバーラップさせてオーバーラップ部を形成し、画像データを各々の記録ヘッドのオーバーラップ部に分配して記録を行う構成が用いられている(特許文献1参照)。
特開平5−57965号公報
しかしながら、このオーバーラップ部を設けたつなぎヘッドを用いてマルチパス記録を行う際、記録媒体の搬送量によっては、オーバーラップ部が複数回のパスで重複して用いられる記録領域が存在する場合がある。例えば、マルチパス記録のパス数をNパスとすると、オーバーラップ部ではオーバーラップ分割マスクを用いることによりさらに2パスに分割して記録されるため、実質N+1〜2Nパスで画像が記録される領域が存在する場合がある。このような領域が存在すると、オーバーラップ部を使用せずにNパスで記録された領域よりも画像の濃度が高くなり、パス数の差が大きいほど濃度差が大きくなるため、画像劣化が生じてしまう。特に、搬送量(副走査量)がオーバーラップ部の幅(オーバーラップ幅とも呼ぶ)よりも小さい微小副走査を行う場合、オーバーラップ部が重複して使用される回数が多く、さらにその領域が連続して存在するため、画像劣化が顕著なものとなってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するべくなされたものであり、その目的は、オーバーラップ部が重複して用いられる記録領域において、オーバーラップ部の吐出口の使用・不使用を制御することにより、画像劣化を抑制することにある。
本発明は、インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に沿って配列された第1の吐出口列の端部と、インクを吐出するための複数の吐出口が前記所定方向に沿って配列された第2の吐出口列の端部とが、前記所定方向と交差する走査方向に沿ってオーバーラップしてオーバーラップ部を形成するように、前記第1の吐出口列と前記第2の吐出口列とが前記所定方向にずれて配列された記録ヘッドを、記録媒体に対して前記走査方向に走査させることにより画像を記録するインクジェット記録装置であって、
前記記録ヘッドの複数回の走査のうち2回以上の走査で前記オーバーラップ部に含まれる吐出口を用いて画像が記録される前記記録媒体上の領域に対して、前記2回以上の走査のうち少なくとも1回の走査で、前記オーバーラップ部に含まれる吐出口のうち、前記第1の吐出口列に含まれる吐出口を用いずに、前記第2の吐出口列に含まれる吐出口を用いて画像を記録することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドの吐出口がオーバーラップするオーバーラップ部が複数回重複して記録に用いられる領域において、使用する吐出口を制御することにより画像劣化を抑制し、高品質な画像を記録することができる。
(第1の実施形態)
本発明における第1の実施形態を示す。図1は、インクジェット記録装置の斜視図である。
このインクジェット記録装置は、所定方向として副走査方向(矢印A方向)に搬送される記録媒体106が載置されるプラテン101を備えている。このプラテン101の上方には、プラテン101に対して平行に2本の走査レール(図示せず)が掛け渡されている。この走査レールにはモータ102とベルト103によって、副走査方向と交差する方向に、走査方向である主走査方向として往路(矢印B方向)と復路(矢印C方向)で往復運動するキャリッジ104が不図示のスライド軸受けを介して取り付けられている。また、キャリッジ104には、それぞれ独立して交換可能な複数の記録ヘッド(第1の記録ヘッド105aおよび第2の記録ヘッド105b)が取り付けられている。
記録ヘッド105a及び105bは、電気熱変換体(ヒータ)で発生した熱により気泡を形成してインク滴を吐出する形式のインクジェットヘッドである。それぞれの記録ヘッドには、600本のインク吐出口(ノズル)が、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の色毎に一対、合計8列の吐出口列が設けられている。記録ヘッド105bのC1、M1、Y1、BK1のヘッドが1回の走査(パスとも呼ぶ)で上半分の画像の記録を行い、記録ヘッド105aのC2、M2、Y2、BK2のヘッドが1回の走査で下半分の画像の記録を行う。
前述したように、第1の記録ヘッド105aの吐出口列と、第2の記録ヘッド105bの吐出口列とを、それぞれ600本の吐出口のうち12本をオーバーラップ部として重複(オーバーラップ)させる構成とする。つまり、各々のヘッドの588本が重複していない吐出口数となる。2つのヘッドの吐出口の合計は1200本であるが、1回の走査において、副走査方向に1188本分の画像が記録されることになる。
2つの記録ヘッド105a及び105bをオーバーラップさせて配置した例を図2に示す。記録ヘッド105a及び105bには、前述のようにそれぞれ8列ずつの吐出口列が配列されている。図の矢印で示す領域yが、これらの記録ヘッドのオーバーラップ部に相当する吐出口を表しており、本実施形態では12本である。ここで、このつなぎヘッドにおいて、対応する1対の吐出口列をそれぞれ200a、200bとして抜き出し、この1対の吐出口列を用いて、オーバーラップ部の吐出口の制御について説明する。
図3に、オーバーラップ部の各吐出口に分割される画像データを示す。第1の吐出口列200a及び第2の吐出口列200bの一端をオーバーラップさせた吐出口列に対し、間引きパターンとしてオーバーラップ分割マスク302a及び302bを当てる。このオーバーラップ分割マスクはそれぞれ補完関係にあり、これらを重ね合わせると303のように100%補完される。マルチパス記録を行う場合、このオーバーラップ分割マスクを用いて1パスあたりのオーバーラップした吐出口に対応する画像データを分割し、両方の記録ヘッドの吐出口列を用いて記録を行う。このため、記録する画像データをマルチパス記録の分割パターンとは非依存に複数のパスに分割することができる。
次に、本実施形態において特徴的な2つの記録ヘッドのオーバーラップ部の吐出口の制御について説明する。図4及び図5は、4パスのマルチパス記録において、オーバーラップさせた記録ヘッドの各パスでの相対位置と記録結果を示している。これらの図に示されている領域(400a〜400c、500a〜500c)は、4パスのうち1〜3パスでオーバーラップ部が走査され、残りのパスではオーバーラップ部が走査されない場合の例を示している。図の矢印の方向に記録媒体の搬送が行われ、本実施形態におけるの記録媒体の搬送は、1〜2パス間及び2〜3パス間は、3〜4パス間よりも少ない搬送量となっている。
図4は本発明を用いない形態であり、比較例である。401、402、403、404は、4パス記録における記録ヘッドの相対位置である。400は4パスの走査後の記録結果であり、領域400a、400b、400cはオーバーラップ部が走査されて記録された領域である。図中の記録ヘッド401〜404に付された斜線領域は記録ヘッドのオーバーラップ部を示しており、濃い領域はオーバーラップ部以外の領域を示している。
前述したように、オーバーラップ部の画像データはオーバーラップ分割マスクにより2パスに分割される。本図の領域400aでは、4パスの記録走査うち3パスでオーバーラップ部が用いられるため、3回の重複、つまり実質7パスで記録が行われることになる。同様に、領域400bでは、2パスで重複して用いられるために実質6パスとなる。領域400cでは、オーバーラップ部が1パスで用いられるために実質5パスとなる。
前述したように、つなぎヘッドを用いてNパス記録を行う場合、オーバーラップ部が複数回重複して走査された領域は、オーバーラップ部が用いられずにNパスで記録された領域と比較すると、記録パス数が多いために画像の濃度が高くなってしまう。さらに、重複して記録に用いられる回数が多いほど、Nパスで記録された領域との濃度差が大きくなってしまう。
一方、図5に、本実施形態における記録ヘッドの相対位置と記録結果を示す。図4と同様に、501、502、503、504は4パスの記録走査における記録ヘッドの相対位置を示しており、500は4パスの走査後の記録結果である。図中の記録ヘッド502及び503に付された白塗り領域は、後述する記録に用いない吐出口の領域を示している。
本図の領域500aではオーバーラップ部が3パスで記録走査されているが、オーバーラップ分割マスクを用いて画像データが分割される、つまり2つの記録ヘッドの両方の吐出口を使用する第1の組み合わせが用いられるのは501及び503(一部)である。一方、502ではオーバーラップ部にオーバーラップ分割マスクを用いず、2つの記録ヘッドのうち一方の記録ヘッドの吐出口のみを使用して記録を行い、図中の白塗り領域に相当する他方の記録ヘッドからは記録を行わない第2の組み合わせが用いられる。この使用吐出口の制御は、不図示の記録制御手段であるコントローラによって行われる。これにより、オーバーラップ部が複数回重複して用いられる領域500a及び領域500bにおいても実質5パスで記録が行われることになるため、記録結果に図4のような濃度の高い領域が生じなくなる。
本実施形態では、105a及び105bのような複数列で複数色の吐出口を備える記録ヘッドにおいて、対応する同色の吐出口列200a及び200bを抜き出して説明した。本発明は、図9のように、1つの記録ヘッド900に同色の吐出口列を備え、それぞれの記録ヘッドが別のインク色を扱う形態としてもよい。また、オーバーラップ部でオーバーラップさせる吐出口数は、吐出口列1本あたりに設けられた全吐出口数の1〜3%程度に留めることが望ましい。本実施形態では、1列600本の吐出口に対し、2%である12本の吐出口をオーバーラップ部としている。
本実施形態では、オーバーラップ部が複数回走査される所定領域において、少なくとも1回の記録走査ではオーバーラップ分割マスクを使わずに、つまり画像データの分割を行わずに一方の記録ヘッドのみで記録を行う。このように、オーバーラップ部が複数回走査される領域において、記録に用いられるパス数を低減することにより、オーバーラップ部が複数回走査されない領域との記録パス数の差を減らし、画像の濃度差を低減するため、画質劣化を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、オーバーラップ部が複数回重複して走査される領域において、502及び503の走査で実際に記録されるパス数を低減するように、使用する吐出口の制御を行った。これにより、領域500a〜500cに記録されるパス数がN+1パスとなるため、制御を行わない場合に比べて濃度差が小さくなり、画像劣化を抑制することができた。しかしながら、502の走査ではオーバーラップ部において両方の記録ヘッドを用いて画像を記録する領域が存在していないため、それぞれのヘッドを使用する領域の境界において黒スジや白スジなどの画像劣化が生じる可能性がある。
このような課題に対し、本実施形態におけるオーバーラップさせた記録ヘッドの相対位置と記録結果を図6に示す。相対位置を示す4回の走査601〜604については、図4及び図5と同様な搬送を行っており、走査601、602、603においてオーバーラップ部を用いている。
このとき、走査601においてはオーバーラップ部で画像データを分割して、2つの記録ヘッドの両方の吐出口を用いる第1の組み合わせで分割を行っている。走査602及び走査603においては、オーバーラップ部のうち一部の領域で両方の記録ヘッドの吐出口を用いる第1の組み合わせで記録し、残りの領域では一方の記録ヘッドの吐出口のみを用いる第2の組み合わせで記録を行う。すると、オーバーラップ部を用いて記録を行う3回の走査において、全ての走査で両方の記録ヘッドを用いて記録する領域が生じる。これにより、オーバーラップによる記録パス数を減らしつつ、ヘッドのつなぎ目に生じるスジを抑制することができる。
このように、つなぎヘッドを用いる際、オーバーラップ部を2つの記録ヘッドの両方を用いて記録する領域と一方のみを用いて記録する領域に分割し、全ての走査で両方のヘッドを用いる領域が存在し、かつ各走査でその領域が重ならないように制御を行う。この結果、オーバーラップによる記録されるパス数の増加を抑制して画像の濃度差を抑えつつ、記録ヘッドをつなぐ際に生じるスジを抑えることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図7を用いて説明する。記録媒体の端部を記録する場合など、微小量の搬送を行う際のオーバーラップ部の吐出口の制御について説明する。
図7は、前述の実施形態と同様に4パス記録であり、微小搬送量をfとする。領域700はオーバーラップ部が少なくとも1回は用いられる領域であり、オーバーラップ部の長さyを用いると、領域700の長さ700aはy+3×fと表される。このy+3×fの領域に対し、1パス当り(y+3×f)/4の長さの領域を、オーバーラップ分割マスクなどを用いてデータを分割し、両方のヘッドで記録する。つまり、オーバーラップ部が複数回用いられる領域においては、同一ラスターに対し、1パスで両方の記録ヘッドの吐出口で記録を行い、残りの3パスは一方のみの記録ヘッドの吐出口で記録を行うことにより、実質5パスで記録が行われる。これにより、第2の実施形態で述べたように2つの記録ヘッドの両方を用いて記録を行う領域が存在し、かつ各走査で重ならないように制御することができる。
従って、Nパス記録の場合、オーバーラップ部が少なくとも1回用いられる領域の長さは、y+(N−1)×fであり、1パス当り{y+(N−1)×f}/Nの長さの領域を両方の記録ヘッドを用いて記録すればよいと考えられる。さらに、1パス当りの長さを、{y+(N−1)×f}/Nよりも短くし、各領域が連続しないように間隔を設けると、N+1パス以上で記録される領域が連続して存在しないため、濃度差による画質の劣化をさらに抑制することが可能となる。
(その他の実施形態)
次に、その他の実施形態を示す。第1から第3の実施形態においては、N回の記録ヘッドの走査で記録を行うマルチパス記録において、オーバーラップ部が複数回重複して走査される領域での記録が、実質N+1パスで行われるようオーバーラップ部の吐出口の制御を行った。しかし、本発明はこれらの形態に限られるものではない。本発明は、オーバーラップ部が走査される領域において記録に用いられるパス数を低減することにより、オーバーラップ部が走査されない領域との記録パス数の差を減らし、画像の濃度差を低減するという効果を得ることができる。このときの記録パス数は、N+1パスに限るものではない。例えば、図8のように、領域800a及び領域800bに実質N+2パスの領域が生じる場合でも、図4に示す比較例と比べると、領域400a(図8では領域800a)における濃度が低減されるため、画像劣化を抑制する効果を奏していると言える。
また、第1から第3の実施形態において、マルチパス記録の各走査に、両方の記録ヘッドの使用吐出口を用いる領域の長さを均等に割り振る例を示したが、不均等に割り振ってもよく、1ラスターごとに制御を行ってもよく、これらは特に限定されるものではない。
また、上述の実施形態において、重複させた吐出口は主走査方向に対して位置が一致している形態を用いて説明したが、一方の吐出口が他方の吐出口に対してずれているものであってもよい。
また、上述の実施形態において、第1の方向である副走査方向と、第2の方向である主走査方向とが直交している形態を用いて説明したが、本発明はこれらが直交しているものでなくてもよく、交差する方向であればよい。
このように、本発明によれば、吐出口単位での高精度な用紙搬送制御や搬送ユニットを搭載することなく、記録制御手段によって記録に用いる使用吐出口を制御することにより、つなぎヘッドのオーバーラップ部における画像劣化を回避することができる。
インクジェット記録装置の概観図 オーバーラップさせた記録ヘッドの吐出口列の配置図 オーバーラップ分割マスクの概要図 本発明を用いない場合の比較例 第1の実施形態における記録ヘッドの制御と記録結果を示す図 第2の実施形態における記録ヘッドの制御と記録結果を示す図 第3の実施形態における記録ヘッドの制御と記録結果を示す図 その他の実施形態における記録ヘッドの制御と記録結果を示す図 本実施形態における記録ヘッドの構成例
符号の説明
104 キャリッジ
105a 第1の記録ヘッド
105b 第2の記録ヘッド
106 記録媒体
302a 第1の記録ヘッドに用いるオーバーラップ分割マスク
302b 第2の記録ヘッドに用いるオーバーラップ分割マスク
303 オーバーラップ分割マスクの合成結果

Claims (5)

  1. インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に沿って配列された第1の吐出口列の端部と、インクを吐出するための複数の吐出口が前記所定方向に沿って配列された第2の吐出口列の端部とが、前記所定方向と交差する走査方向に沿ってオーバーラップしてオーバーラップ部を形成するように、前記第1の吐出口列と前記第2の吐出口列とが前記所定方向にずれて配列された記録ヘッドを、記録媒体に対して前記走査方向に走査させることにより画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドの複数回の走査のうち2回以上の走査で前記オーバーラップ部に含まれる吐出口を用いて画像が記録される前記記録媒体上の領域に対して、前記2回以上の走査のうち少なくとも1回の走査で、前記オーバーラップ部に含まれる吐出口のうち、前記第1の吐出口列に含まれる吐出口を用いずに、前記第2の吐出口列に含まれる吐出口を用いて画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記領域に対する前記オーバーラップ部に含まれる吐出口を用いて画像が記録される前記2回以上の走査のうち、少なくとも1回の走査で、前記第1の吐出口列に含まれる吐出口及び前記第2の吐出口列に含まれる吐出口の両方を用いて画像を記録することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記領域に対する前記オーバーラップ部に含まれる吐出口を用いて画像が記録される前記2回以上走査のうち、1回の走査のみで、前記第1の吐出口列に含まれる吐出口及び前記第2の吐出口列に含まれる吐出口の両方を用いて画像を記録することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に沿って配列された第1の吐出口列の端部と、インクを吐出するための複数の吐出口が前記所定方向に沿って配列された第2の吐出口列の端部とが、前記所定方向と交差する走査方向に沿ってオーバーラップしてオーバーラップ部を形成するように、前記第1の吐出口列と前記第2の吐出口列とが前記所定方向にずれて配列された記録ヘッドを、記録媒体に対して前記走査方向に走査させることにより画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドの複数回の走査のうち2回以上の走査で前記オーバーラップ部に含まれる吐出口を用いて画像が記録される前記記録媒体上の領域に対して、前記2回以上の走査のうち少なくとも1回の走査で、前記オーバーラップ部に含まれる吐出口のうち、前記第1の吐出口列に含まれる吐出口を用いずに、前記第2の吐出口列に含まれる吐出口を用いて画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に沿って配列された第1の吐出口列の端部と、インクを吐出するための複数の吐出口が前記所定方向に沿って配列された第2の吐出口列の端部とが、前記所定方向と交差する走査方向に沿ってオーバーラップしてなるオーバーラップ部を有する記録ヘッドを、記録媒体に対して前記走査方向に走査させることにより画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記オーバーラップ部の前記走査方向に対応する2つの吐出口の両方が使用される第1の組み合わせと、前記2つの吐出口の一方だけが使用される第2の組み合わせとが存在するように、前記オーバーラップ部に含まれる吐出口の一部を用いて記録を行うための記録走査を行うことにより、画像を記録する記録制御手段を有し、
    前記記録制御手段は、前記記録媒体上の領域に対して、少なくとも1回の記録走査で前記第1の組み合わせが使用され且つ少なくとも1回の記録走査で前記第2の組み合わせが使用されるように、各記録走査の使用吐出口の位置を決めることを特徴とするインクジェット記録装置。
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