JP5459141B2 - 搬送装置および搬送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生産ライン等でワークを吊下げ搬送するために用いられる搬送ロボットに関する。
例えば、自動車の組み立てラインにおいて、自動車用エンジン等のワークを搬送する方法としては、コンベアクレーンやジブクレーンなどのクレーンを用いて、該クレーンに設けた吊り金具と、ワークに設けたフックとを係合することにより、ワークを吊下げ、搬送する方法が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
特開平6−31549号公報 特開2008−247582号公報
ところで、前記の方法には以下の問題点がある。
前記の方法においては、ワークの姿勢を保持するため、ワークに2箇所以上のフックを設けてワークを吊下げ、搬送を行う。前記フックを2箇所のみに設けた場合には、ワークの姿勢が不安定になりやすく、搬送時および停止時の振れが生じやすい傾向にある。搬送時においては、搬送速度を速くした場合に振れが大きくなりやすく、搬送工程に支障をきたす恐れがある。そのため、搬送速度を速くすることで搬送時間を短縮し、作業効率を向上することができない場合がある。また停止時のワークの振れに関しても、搬送速度を速くした場合に振れが大きくなりやすく、ワークの振れが減衰するまでワークを載置することができない。そのため、さらに作業効率が悪化し、場合によっては、搬送を補助する作業員を配置する必要性が生じることもある。
また、前記フックを3箇所以上に設けた場合には、ワークの姿勢は安定するが、係合作業は複雑となり手間がかかる。そのため、作業員を配置し手作業によって係合作業を行う場合があり、搬送工程の自動化が困難となる傾向にある。
したがって、これらの問題を発生することなく、搬送工程の合理化を可能とし、効率的にワークを搬送することが強く望まれている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、搬送工程の自動化を容易とし、効率よくワークを搬送することのできる搬送装置および搬送方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、ワークを把持して搬送する搬送装置であって、
該搬送装置は、前記ワークに設けられた2箇所の係合部に係合可能な2つの被係合部を備えた把持部と、該把持部を移動させる移動手段とを有し、
該移動手段は、前記把持部を三次元方向に移動させることができるロボット部と、該ロボット部を走行させる走行部とからなり、
前記2つの被係合部は、前記把持部と一体に移動するように構成されており、
前記ロボット部は、少なくとも、前記把持部と前記ワークとの係合および係合解除のために前記把持部を昇降させる動作と、前記把持部における前記2つの被係合部を結ぶ基準直線を前記走行部の移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に調整する回転動作とを実施可能に構成されており、
前記把持部を、前記ワークの上方から下降させて前記係合部と前記被係合部とを係合しワークを吊り上げると共に、前記把持部を、水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、前記基準直線が前記移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に向けて移動させるよう構成されていることを特徴とする搬送装置にある(請求項1)。
第2の発明は、第1の発明の搬送装置を用いたワークの搬送方法であって、
搬送起点に載置された前記ワークの前記2箇所の係合部に前記把持部の前記2つの被係合部を係合させ、前記把持部を上昇させて該把持部によって前記ワークを吊り上げ、前記把持部を水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、前記把持部の前記2つの被係合部を結ぶ前記基準直線が前記移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に前記把持部を向けて移動させることを特徴とする搬送方法にある(請求項)。
第1の発明においては、少なくとも前記2つの被係合部を備えた前記把持部と、該把持部を移動させる移動手段とを有し、前記把持部を、水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、前記把持部の前記2つの被係合部を結ぶ基準直線が前記移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に向けて移動させるよう構成されている。
そのため、第2の発明に示す優れた搬送方法を確実に実施することができる。
第2の発明においては、前記把持部を水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、前記把持部の前記2つの被係合部を結ぶ前記基準直線が前記移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に前記把持部を向けて移動させる。
そのため、2箇所の係合部を用いた搬送においても、前記基準直線と交差する方向への入力が加わりにくく、搬送時に前記ワークの振れが生じにくい。また、停止時においても、同様に前記ワークの振れが生じにくいため、振れの減衰時間が短縮される。したがって、前記ワークの搬送速度を上げることが可能となり、搬送時間を短縮することができる。それゆえ、搬送工程の効率を向上することができる。
また、ワークの姿勢を安定させて搬送を行うことができるため、搬送補助を行う作業員を配置する必要性が少なくなる。そのため、搬送工程の自動化を容易とすることができる。
第1の発明および第2の発明によれば、搬送工程の自動化を容易とし、効率よくワークを搬送することのできる搬送装置および搬送方法を提供することができる。
実施例1における搬送ロボットを示す説明図。 実施例1におけるツールの正面視を示す説明図。 実施例1におけるツールの側面視を示す説明図。 実施例1におけるツールの上面視を示す説明図。 実施例1における搬送方法を示す説明図。 実施例1における被係合部の(a)側面視を示す説明図、(b)正面視を示す説明図。 実施例1における係合解除方法を示す説明図。
第1の発明において、前記移動手段は、前記把持部を三次元方向に移動させることができるロボット部と、該ロボット部を走行させる走行部とからなり、
前記ロボット部は、少なくとも、前記把持部と前記ワークとの係合および係合解除のために前記把持部を昇降させる動作と、前記把持部における前記基準直線を前記走行部の移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に調整する回転動作とを実施可能に構成されていることが好ましい。
この場合には、前記ロボット部により前記把持部の搬送姿勢を調整することにより、前記基準直線の方向を自在に制御することができる。そのため、前記走行部の走行経路に曲がり角やカーブが含まれるような様々な走行経路においても、前記基準直線を前記移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に調整することができ、前記ワークの振れを防止することができる。
また、前記把持部に設けた2つの被係合部のうち少なくとも一方は、該把持部本体に対してリニアガイドを介してスライド可能に配設されており、該被係合部には、該被係合部をスライド下限よりも上方のフローティング位置に付勢する付勢手段が接続されており、前記被係合部に前記ワークの前記係合部を係合させて前記把持部によって前記ワークを吊り上げた際には、前記被係合部が前記付勢手段に抗して前記スライド下限までスライドするよう構成されていることが好ましい(請求項)。
以下、上述した構成を適宜、フローティング機構という。
前記ワークを搬送後、載置する際に、載置台の高さバラつき等により前記係合部の高さ位置にバラつきが生じる場合がある。また、ワークの形状や係合部の配設位置によっては、被係合部と係合部の係合を行うためのスペースが狭くなる。このような条件に加えて、載置台の高さにバラつきが生じることにより、被係合部と係合部を係合する際の被係合部の動作を1つの移動軌跡で対応することができず、被係合部が前記ワークに干渉してワークに傷をつける等の問題が発生することがある。そのため、位置センサやカメラ等により前記載置台の高さバラつきを認識し搬送装置の動作を制御したり、作業員を配置して手作業で係合作業を行うことが必要となる場合があり、自動化の実施が難しい傾向にある。
かかる問題を解決するため、前記フローティング機構が有効である。即ち、前記スプリングを伸縮させ、前記リニアガイドに配設した被係合部を上下移動させることにより、前記係合部の高さ位置のバラつきを吸収することができる。そのため、被係合部と係合部の係合を解除する際の把持部の動きを、前記バラつきの有無に関わらず、1つの動作とすることができる。それゆえ、搬送工程における設備を簡素化し、自動化を容易とすることができる。
(実施例1)
本発明にかかる搬送装置および搬送方法について、図1〜図7を用いて説明する。
本例の搬送装置1は、図1に示すごとく、ワーク8に設けられた2箇所の係合部81、82に係合可能な2つの被係合部31、33を備えた把持部2と、把持部2を移動させる移動手段とを有する。また、被係合部31、33は、把持部2と一体に移動するように構成されている。そして、図4に示すごとく、把持部2を水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、把持部2の2つの被係合部31、33を結ぶ基準直線Lが移動方向の水平方向成分Tの方向と平行となる方向に向けて移動させるよう構成されている。
以下詳説する。
搬送装置1は、図1に示すごとく、把持部2を三次元方向に移動させることができるロボット部11と、ロボット部11を走行させる走行部17とからなる。ロボット部11は、少なくとも、把持部2とワーク8との係合および係合解除のために把持部2を昇降させる動作と、把持部2における基準直線Lを走行部17の移動方向の水平方向成分Tの方向と平行となる方向に調整する回転動作とを実施可能に構成されている。
ロボット部11は、アーム形状を有する移動部12と、移動部12の一端に配設されたリンク部15と、リンク部15の基端側に配設された駆動部16を有している。移動部12は、リンク部15と結合したアーム部13と、アーム部13の先端側に結合した手首部14を有しており、手首部14には、ジョイント部141を介して把持部2を配設してある。
また、ロボット部11は、移動部12、リンク部15、駆動部16の各部に合計6つの回転軸J1〜J6を有しており、駆動部16に設けた電動アクチュエータ(図示略)を駆動源とし、移動部12を三次元に移動させることができる。
走行部17は、駆動部16の底部に設けた搬送スライダー18と、床面に配設された搬送レール19とからなり、ロボット部11は、搬送レール19上に搬送スライダー18を介して移動可能に配設されている。ロボット11は、搬送スライダー18に設けた電動アクチュエータ(図示略)を駆動源として、搬送レール19上を移動しワーク8を搬送することができる。
把持部2は、図2〜図4に示すごとく、ジョイント部141と結合したベース部21と、ベース部21の長手方向と直交するよう、その下面に設けたレール部25、26とを有する。また、レール部25、26は、その下面にレールを有し、該レール上を移動可能に配設された可動ユニット27を有している。また、ベース部21は、その側面に2つの被係合部31、32を設けてあり、可動ユニット27の下面には、3つの被係合部33〜35が設けてある。
被係合部31は、図5に示すごとく、ワーク8に設けた係合部81を挿入可能な間隙を介して対峙するよう垂下した一対の支柱部36と、この支柱部36の下端部において水平方向に架け渡された架設部37を有してなる。尚、他の被係合部32〜35についても吊り部31と同様の構造を有している。
また、本例において、係合部81、82は、被係合部31〜35の架設部37と係合可能なフックであり、その先端部には、湾曲形状を有している。図2〜図4に示すごとく、ワーク8に設けた係合部81、82は、ワーク8の上方に突出するように配設されている。また図4に示すごとく、係合部81においては、その湾曲部についても上方から見てワークの輪郭の内側に位置しているため、係合作業を行う作業範囲は、湾曲部とワーク8の上面との間に限定される。係合部82においては、その湾曲部は上方から見てワークの輪郭の外側に位置するため、その下方に作業範囲を限定するものはなく、作業範囲を広く取ることができる。
図2〜図4に示すごとく、可動ユニット27は、レール部25に設けた電動アクチュエータ28を駆動源として前記レール上を移動することができる。可動ユニット27を移動することにより、ベース部21に設けた被係合部31、32と、可動ユニット27に設けた被係合部33〜35との間隔を調整し、ワーク8に設けた係合部81、82への引掛け作業性の向上および異なる大きさのワークへの対応を行うことができる。
本例では、可動ユニットの駆動源として電動アクチュエータを用いたが、液圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ等を用いることも可能である。
また、把持部2は、図6に示すごとく、ロボット部11に接続された把持部2の本体と、把持部2の本体に対してリニアガイド391を介してスライド可能に配設された被係合部31とを有してなる。被係合部31には、被係合部31をスライド下限よりも上方のフローティング位置に付勢するスプリング396が接続されている。そして、被係合部31は、該被係合部31にワーク8の係合部81を係合させて把持部2によってワーク8を吊り上げた際に、スプリング396に抗して前記スライド下限までスライドするよう構成されている。以下、この構成を適宜、フローティング機構という。
把持部2には、支柱部36と略同一の間隔を介して対峙するよう垂下した一対の固定部394を設けてあり、固定部394にはそれぞれリニアガイド391とを設けてある。リニアガイド391は、固定部394と結合したガイドレール部392とガイドレール部392上を移動可能に配設されたスライダー393からなる。また、リニアガイド391には、2つのスライダー392を繋ぐように連結部395を設けてあり、連結部395の上面には引張りコイルバネからなる2本のスプリング396と、スプリング396に挿通した円柱形状をなす2本のガイドバー397が配設されている。
スプリング396の一端は、連結部395の上面と結合してあり、他端は、把持部2をなす部材の下面と結合してある。また、ガイドバー397は、一端を連結部395の上面と結合してあり、他端は把持部2をなす部材の下面に設けた穴部に挿通してある。
尚、本例においては付勢手段に引張りコイルバネを用いたが、ガススプリング等を用いることも可能である。また、空気圧アクチュエータ、液圧アクチュエータ、電動アクチュエータ等を用いて構成することもできる。
次に、搬送装置1を用いてワーク8を搬送する方法を説明する。
把持部2を用いてワーク8を搬送する際には、把持部2に設けたカメラ(図示略)を用いて、搬送起点に載置されたワーク8が有する2つの係合部81、82の位置を認識する。移動部12は、把持部2に設けた被係合部31、33と係合部81、82とを係合するために、被係合部31、33と係合部81、82の水平方向位置を合わせつつ、ワーク8の上方へと把持部2を移動する。このとき、可動ユニット27を移動することにより、被係合部31、33の間の距離を係合部81、82の間の距離よりも広くしてある。
移動部12は、被係合部31と係合部81とを係合することができる高さまで把持部2を下降させる。そして、移動部12は、把持部2を横方向に移動し、被係合部31を係合部81の湾曲部の下方へと移動する。次に、可動ユニット27を移動させ、被係合部31、33の間の距離と係合部81、82の間の距離とを同一とし、被係合部33を係合部82の湾曲部の下方へと移動する。そして、移動部12は、把持部2を上昇させることにより、被係合部31、33と係合部81、82とを係合させる。
このとき、被係合部31は、把持部2の上昇に伴いワーク8の重量を受け、スプリング396を伸長させながら止まった状態で維持され、把持部2に相対して下降する。被係合部31が、図6に破線で示したスライド下限位置Pまで相対的に下降した後、さらに把持部2を上昇させることにより被係合部31が上昇し係合部81を引き上げる。これと同時に、被係合部32によって、係合部82が引き上げられ、係合部81、82の2箇所において、ワーク8を吊り下げる。
ワーク8の吊り下げを行った後、ロボット部11は、移動部12の回転軸を用いて、係合部81、82の間を結ぶ基準直線Lと水平方向成分Tが平行となるように姿勢制御を行う。基準直線Lと水平方向成分Tが平行となった後、ロボット部11は、走行部17が有する搬送レール19上を走行し、搬送終点へと移動する。
尚、搬送経路に曲がり角や曲線部が含まれる場合には、一旦停止し、基準直線Lと水平方向成分Tを平行とした後に再度移動を開始したり、曲線部の接線方向を水平方向成分Tとして把持部2の姿勢制御を行うことも可能である。
ロボット部11は、ワーク8を搬送終点に配された載置台上に載置するために、把持部2を載置台の上方に移動し、ロボット部11が有する回転軸を用いて、ワーク8が載置姿勢となるように姿勢制御を行う。その後、把持部2を下降させ、ワーク8が載置された後に、まず、可動ユニット27を移動させ、ワーク8の係合部82と被係合部32との係合を解除する。次に、把持部2を水平方向に移動させることによって、ワーク8の係合部81と被係合部31との係合を解除する。ここで、前述したごとく、把持部2にはフローティング機構が存在するため、載置台高さがフローティング機構のストローク範囲内でバラついたとしても、被係合部31と係合部81の係合解除時、把持部2の移動軌跡を同じにすることができる。
例えば、図7に示すごとく、搬送終点においてワーク8を載置する載置台の高さは基準高さから下方に最大Smmのバラつきを有する場合がある。載置台が基準高さの場合におけるワーク8の上面位置をワーク基準位置H1とし、前記載置台が下方にSmmバラついた場合におけるワーク8の上面位置をワーク最下降位置H2とする。
このような場合には、把持部2の最下降位置は、フローティング機構のスプリング396が初期状態まで収縮して被係合部31がフローティング状態にある場合の被係合部31の下端部位置である第1下端位置H3がワーク基準位置H1より上方となるように設定を行う。
これにより、ワーク8の載置台への載置が完了した後の、被係合部31と係合部81の係合を解除するための被係合部31の移動軌跡は、ワーク8がワーク基準位置H1にある場合には、基準軌跡R1となり、被係合部31の下端部位置は、基準下端位置H3となる。
この場合、把持部2の下降中の被係合部31は、ワーク8が載置台に着地した後、前記フローティング機構の存在によって、しばらくの間止まった状態となる。つまり、ワーク8が載置台に着地した後、さらに把持部2を下降させると、スプリング396が収縮し、被係合部31は、止まったままで、把持部2に対して相対的に上昇する。そして、スプリング396が収縮し、被係合部31が相対的にフローティング位置まで上昇した後、被係合部31は、把持部2と同期して下降する。そして、被係合部31、33と係合部81、82の係合を解除するため、さらに把持部2を最下降位置まで下降させる。
そして、被係合部31と係合部81の係合を解除する際には、図7に示すごとく、被係合部31を第1係合点P1から解除点P2へと移動するように、把持部2を水平方向に移動させる。このとき、図7に破線で示すごとく、被係合部31は、把持部2とその動作を同期し、係合点P1から解除点P2へと基準軌跡R1をとおり、水平方向に移動することにより係合を解除することができる。
また、ワーク8がワーク最低位置H2にある場合には、最低軌跡R2となり、把持部2が最下降位置となった場合の被係合部31の下端部位置は、第2下端位置H5となる。また、最低軌跡R2を通過する際において、被係合部31が最も低い位置となったときの下端部位置は最低下端位置H4となる。
この場合、把持部2の下降中の被係合部31は、前述した場合と同様に、ワーク8が載置台に着地した後、前記フローティング機構の存在によって、しばらくの間止まった状態となる。つまり、ワーク8が載置台に着地した後、さらに把持部2を下降させると、スプリング396が収縮し、被係合部31は、止まったままで、把持部2に対して相対的に上昇する。
ワーク8がワーク最低位置H2にある場合には、把持部2が最下降位置まで下降した際においても、被係合部31は、フローティング位置にある状態よりもスプリング396を伸張させて、第1係合点P1より下方の第2係合点P3に留まる。被係合部31と係合部81の係合を解除する際には、図7に示すごとく、前述したワーク8が基準位置H1にある場合と同様に、把持部2を水平方向に移動させる。このとき、被係合部31は、スプリング396の付勢力に抗して下降し、係合部81の湾曲部に追従して移動することで、係合を解除することができる。
このように、把持部2の動作を変化させることなく、前記フローティング機構により被係合部31の上下位置を変化させ、ワーク8の係合部81における高さバラつきを吸収することにより、被係合部31とワーク8が干渉するという不具合を防止することができる。
本例の作用効果について説明する。
本例において、把持部2を移動方向の水平方向成分Tへ移動させる際には、把持部2の前記2つの被係合部31、33を結ぶ基準直線Lが移動方向の水平方向成分Tと平行となる方向に把持部2を向けて移動させる。
そのため、2箇所の係合部81、82を用いた搬送においても、基準直線Lと交差する方向への入力が加わりにくく、搬送時にワーク8の振れが生じにくいためワークの姿勢を安定させて搬送することができる。また、停止時においても、同様にワーク8の振れが生じにくいため、振れの減衰時間を短縮することができる。したがって、ワーク8の搬送速度を上げることが可能となり、搬送時間を短縮することができる。それゆえ、搬送工程の効率を向上することができる。
また、ワーク8の姿勢を安定させて搬送を行うことができるため、搬送補助を行う作業員を配置する必要性が少なくなる。そのため、搬送工程の自動化を容易とすることができる。
また、前記移動手段は、把持部2を三次元方向に移動させることができるロボット部11と、ロボット部11を走行させる走行部15とからなり、ロボット部11は、少なくとも、把持部2とワーク8との係合および係合解除のために把持部2を昇降させる動作と、把持部2における基準直線Lを走行部15の移動方向の水平方向成分Tの方向と平行となる方向に調整する回転動作とを実施可能に構成されている。
そのため、ロボット部11により基準直線Lの方向を自在に調整することができる。したがって、走行部15の走行経路に曲がり角やカーブが含まれた場合でも、基準直線Lを走行部15の移動方向の水平方向成分Tの方向と平行となる方向に調整することができる。それゆえ、様々な走行経路においてもワーク8の振れを防止することができる。
また、把持部2に設けた被係合部31は、把持部2の本体に対してリニアガイド391を介してスライド可能に配設されており、被係合部31には、被係合部31をスライド下限よりも上方のフローティング位置に付勢するスプリング396が接続されており、被係合部31にワーク8の係合部81を係合させて把持部2によってワーク8を吊り上げた際には、被係合部31がスプリング396に抗して前記スライド下限までスライドするよう構成されている。
そのため、スプリング396を伸縮させ、リニアガイド391に配設した被係合部31を上下移動させることにより、係合部81の高さ位置のバラつきを吸収することができる。そのため、被係合部31と係合部81の係合を解除する際の把持部2の動きを、前記バラつきの有無に関わらず、1つの動作とすることができる。そのため、搬送工程における設備を簡素化し、自動化を容易とすることができる。
1 搬送装置
11 ロボット部
15 走行部
2 把持部
21 ベース部
24、25 レール部
27 可動ユニット
31〜35 被係合部
391 リニアガイド
396 スプリング

Claims (3)

  1. ワークを把持して搬送する搬送装置であって、
    該搬送装置は、前記ワークに設けられた2箇所の係合部に係合可能な2つの被係合部を備えた把持部と、該把持部を移動させる移動手段とを有し、
    該移動手段は、前記把持部を三次元方向に移動させることができるロボット部と、該ロボット部を走行させる走行部とからなり、
    前記2つの被係合部は、前記把持部と一体に移動するように構成されており、
    前記ロボット部は、少なくとも、前記把持部と前記ワークとの係合および係合解除のために前記把持部を昇降させる動作と、前記把持部における前記2つの被係合部を結ぶ基準直線を前記走行部の移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に調整する回転動作とを実施可能に構成されており、
    前記把持部を、前記ワークの上方から下降させて前記係合部と前記被係合部とを係合しワークを吊り上げると共に、前記把持部を、水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、前記基準直線が前記移動方向の水平方向成分の方向と平行となる方向に向けて移動させるよう構成されていることを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項に記載の搬送装置において、前記把持部は、前記移動手段に接続された把持部本体と、該把持部本体に対してリニアガイドを介してスライド可能に配設された前記被係合部とを有してなり、該被係合部には、該被係合部をスライド下限よりも上方のフローティング位置に付勢する付勢手段が接続されており、前記被係合部に前記ワークの前記係合部を係合させて前記把持部によって前記ワークを吊り上げた際には、前記被係合部が前記付勢手段に抗して前記スライド下限までスライドするよう構成されていることを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項1又は2に記載の搬送装置を用いたワークの搬送方法であって、
    搬送起点に載置された前記ワークの前記2箇所の係合部に前記把持部の前記2つの被係合部を係合させ、前記把持部を上昇させて該把持部によって前記ワークを吊り上げ、前記把持部を水平方向成分を含む移動方向へ移動させる際には、前記把持部の前記2つの被係合部を結ぶ前記基準直線が前記移動方向の水平成分の方向と平行となる方向に前記把持部を向けて移動させることを特徴とする搬送方法。
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