JP5458651B2 - 弾性表面波素子用基板及び弾性表面波素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性表面波素子用基板及び弾性表面波素子の製造方法に関し、詳しくは、支持基板に圧電基板を貼り合わせた弾性表面波素子用基板及び該弾性表面波素子用基板を用いた弾性表面波素子の製造方法に関する。
圧電基板を用いる弾性表面波素子は、温度変化による圧電基板の伸縮のため、周波数特性が変動する。このような温度特性を改善するため、例えば図14(a)の斜視図及び図14(a)の線A−A'に沿って切断した断面図である図14(b)に示すように、IDT電極(IDT:interdigital transducer)103が形成された圧電基板101と、圧電基板101よりも線膨張係数が小さく、圧電基板101よりも厚みが大きい支持基板102とを貼り合わせた弾性表面波素子が提案されている。(例えば特許文献1参照)
特開平11−55070号公報
圧電基板と支持基板とを貼り合わせることによって、圧電基板の伸縮が支持基板によって抑制され、温度特性が改善される。圧電基板と支持基板の線膨張係数の差を大きくするほど、温度特性の改善効果が大きい。
また、弾性表面波素子は、一般には、ウェハの状態で複数個分をまとめて加工した後、個片に分割することにより製造されている。そのため、ウェハのサイズが大きいほど、効率よく製造することができる。
しかしながら、線膨張係数が異なる圧電基板と支持基板とを貼り合わせたウェハは、製造工程中の熱処理などによる温度変化にともなって、反ったり、貼り合わせた基板が剥がれたりすることがある。
圧電基板と支持基板の線膨張係数の差が大きいほど、また、ウェハのサイズが大きいほど、ウェハの反りが大きくなり、貼り合わせた基板が剥がれやすい。ウェハの反りが許容値を超えたり、貼り合わせた基板が剥がれたりすると、ウェハを製造工程に流すことができなくなる。
本発明は、かかる実情に鑑み、弾性表面波素子の製造工程中における反りや基板の剥がれを抑制することができる弾性表面波素子用基板及び弾性表面波素子の製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した弾性表面波素子用基板を提供する。
弾性表面波素子用基板は、(a)一対の主面を有する圧電基板と、(b)一対の主面を有し、一方の前記主面が前記圧電基板の一方の前記主面と貼り合わせられ、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有する支持基板とを備える。前記支持基板の前記一方の主面は、前記圧電基板の前記一方の主面よりも大きい。前記支持基板と前記圧電基板との貼り合わせ面に垂直な方向から透視すると、前記支持基板の内側に前記圧電基板が配置され、前記支持基板は、前記圧電基板の外側を取り囲むはみ出し部分を有する。
上記構成のように、圧電基板よりも大きい支持基板に圧電基板を貼り合わせ、支持基板にはみ出し部分を設けた弾性表面波素子用基板は、主面が同じ大きさの圧電基板と支持基板の主面同士を貼り合わせた貼り合わせ基板よりも、温度変化に伴う基板の反りが小さくなる。
また、主面が同じ大きさの圧電基板と支持基板の主面同士を貼り合わせた貼り合わせ基板では、温度変化に伴って貼り合わせ面の外周縁付近で局所的に高い応力が発生するため、縁から基板が剥がれやすい。これに対し、上記構成のように支持基板にはみ出し部分を設けると、圧電基板と支持基板との貼り合わせ面の外周縁付近の応力を緩和できるため、縁からの基板剥がれを抑制することができる。
記支持基板の前記一方の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板よりも線膨張係数が小さい塗布材料が塗布され、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮が前記塗布材料によって拘束される
この場合、支持基板のはみ出し部分の伸縮を塗布材料によって拘束し、弾性表面波素子用基板の反りや基板の剥がれを抑制することができる。
あるいは、前記支持基板の前記一方の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有するリング状の接合部材が接合され、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮が前記接合部材によって拘束される
この場合、支持基板のはみ出し部分の伸縮を接合部材によって拘束し、弾性表面波素子用基板の反りや貼り合わせた基板の剥がれを抑制することができる。
好ましくは、前記支持基板は、前記支持基板の前記一方の主面に沿って温度変化に伴う反りが最も大きくなる方向の両側に切欠部が形成されている。
この場合、温度変化に伴う反りが最も大きくなる両端をカットすることで、弾性表面波素子用基板の反りを全体として小さくすることができる。
また、本発明は、上記解題を解決するために、以下のように構成した弾性表面波素子の製造方法を提供する。
弾性表面波素子の製造方法は、(a)一対の主面を有する圧電基板と、該圧電基板よりも大きい支持基板とを、圧電基板の周囲に支持基板がはみ出すはみ出し部分が形成されるように貼り合わせて弾性表面波素子用基板を形成する第1の工程と、(b)前記圧電基板の一方の前記主面が貼り合わされた前記支持基板の一方の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板よりも線膨張係数が小さい塗布材料を塗布し、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮を前記塗布材料によって拘束する第2の工程と、(c)前記弾性表面波素子用基板の前記圧電基板に複数個分の弾性表面波素子になる部分を形成する第3の工程と、(d)複数個分の弾性表面波素子になる部分が形成された前記弾性表面波素子用基板を分割して、弾性表面波素子の個片を形成する第4の工程とを含む。
あるいは、弾性表面波素子の製造方法は、(a)一対の主面を有する圧電基板と、該圧電基板よりも大きい支持基板とを、圧電基板の周囲に支持基板がはみ出すはみ出し部分が形成されるように貼り合わせて弾性表面波素子用基板を形成する第1の工程と、(b)前記圧電基板の一方の前記主面が貼り合わされた前記支持基板の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有するリング状の接合部材を接合し、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮を前記接合部材によって拘束する第2の工程と、(c)前記弾性表面波素子用基板の前記圧電基板に複数個分の弾性表面波素子になる部分を形成する第3の工程と、(d)複数個分の弾性表面波素子になる部分が形成された前記弾性表面波素子用基板を分割して、弾性表面波素子の個片を形成する第4の工程とを含む。
上記方法によれば、第3の工程において、弾性表面波素子用基板の反りを小さくし、また、基板の剥がれを抑制することができる。
好ましくは、前記第1の工程の後、かつ前記2の工程の前に、前記圧電基板の他方の前記主面を加工して前記圧電基板を薄くする。
この場合、圧電基板を容易に薄くすることができる。圧電基板が薄いと、温度変化に伴う弾性表面波素子用基板の反りは小さくなる。そのため、圧電基板上に形成されるIDT電極の線幅のバラツキを小さくし、弾性表面波素子の特性のバラツキを小さくすることができる。また、圧電基板が薄いと貼り合わせ面に作用する応力が小さくなるため、基板が剥がれにくくなり、加工時の基板破損を抑制することができる。
本発明によれば、弾性表面波素子の製造工程中における弾性表面波素子用基板の反りや、基板の剥がれを抑制することができる。そのため、圧電基板と支持基板の線膨張係数の差を大きくして、弾性表面波素子の温度特性改善効果を高めることができる。また、サイズの大きいウェハを用いて、弾性表面波素子の製造効率を向上させることができる。
弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例1) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例1) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例2) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例2) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例2) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例2) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例3) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例3) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例3) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例4) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例4) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例5) 弾性表面波素子用基板の(a)斜視図、(b)断面図である。(実施例5) 弾性表面波素子の(a)斜視図、(b)断面図である。(従来例)
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図13を参照しながら説明する。
<実施例1> 実施例1の弾性表面波素子用基板10,10a及び弾性表面波素子の製造方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1(a)は弾性表面波素子用基板10の斜視図である。図1(b)は、図1(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。図2(a)は弾性表面波素子用基板10aの斜視図である。図2(b)は、図2(a)の線A−A沿って切断した断面図である。
図1に示すように、弾性表面波素子を作製するためのウェハ状の弾性表面波素子用基板10は、略円形の圧電基板12と、圧電基板12よりも大きい略円形の支持基板14とを、圧電基板12の周囲に支持基板14がはみ出してはみ出し部分13が形成されるように同心に貼り合わせることによって、作製する。支持基板14と圧電基板12との貼り合わせ面14a,12bに垂直な方向から透視すると、支持基板14のはみ出し部分13は、圧電基板12の外側を取り囲んでいる。
圧電基板12は、一対の主面である上面12aと下面12bとを有する。支持基板14は、一対の主面である上面14aと下面14bとを有する。圧電基板12の下面12bと支持基板14の上面14aとは、表面活性化法、接着剤を用いた接着法、陽極接合法、親水化処理法等、比較的貼り合わせ時に反りが発生しない工法を使用して、貼り合わせる。
圧電基板12は、タンタル酸リチウム(LiTaO)基板やニオブ酸リチウム(LiNbO)基板である。支持基板14は、圧電基板12よりも、ヤング率が大きく、線膨張係数が小さい材料、例えば、シリコン、サファイア、アルミナ、FRP(Fiber Reinforced Plastics)材材料等を用いて形成する。
必要に応じて、図2に示すように、圧電基板12の上面12aを研磨し、圧電基板12を薄くする。例えば、グラインドおよびサンドブラストを使用して研磨する。圧電基板12が薄膜化された弾性表面波素子用基板10aは、支持基板14に圧電基板12を貼り合わせた後に圧電基板12を加工することによって、初めから薄くされた圧電基板12を支持基板14に貼り合わせて作製する場合よりも、容易に作製することができる。
弾性表面波素子用基板10,10aは、複数個分の弾性表面波素子を同時に作製するために用いる。すなわち、弾性表面波素子用基板10,10aの圧電基板12に複数個分の弾性表面波素子になる部分を形成した後、弾性表面波素子用基板10,10aを、ダイシング等によって分割して、弾性表面波素子の個片(チップ)を形成する。
次に、基板の反りのシミュレーション結果について説明する。
厚さ20μmのタンタル酸リチウム基板の圧電基板と、厚さ230μmのアルミナの支持基板とを貼り合わせたウェハについて、常温25℃から250℃までの温度変化によって、圧電基板及び支持基板の振動伝搬方向(圧電基板の最も線膨張係数が大きい方向)の縁の反り量(面の中心と縁の面垂直方向の変位の差)を、圧電基板と支持基基板のサイズの組み合わせを変えて計算した。計算結果を次の表1に示す。
Figure 0005458651
表1から、支持基板を圧電基板よりも大きくすることによって、反りが小さくなることが分かる。
すなわち、圧電基板よりも大きい支持基板に圧電基板を貼り合わせ、支持基板にはみ出し部分を設けた弾性表面波素子用基板(No.2及びNo.3)は、主面が同じ大きさの圧電基板と支持基板との主面同士を貼り合わせた貼り合わせ基板(No.1)よりも、温度変化に伴う基板の反りが小さくなる。
また、振動伝搬方向の応力の計算値を比較すると、支持基板と圧電基板が同じサイズのときには、圧電基板の縁面に作用する応力が局所的に周囲の数倍程度に大きくなるが、支持基板を圧電基板よりも大きくすると、圧電基板の縁面に作用する応力は周囲と同程度となる。そのため、支持基板を圧電基板よりも大きくすることで、縁からの基板剥がれを抑制することができる。
表1においてNo.2及びNo.3は、圧電基板12を薄膜化した弾性表面波素子用基板10aである。圧電基板12を薄膜化した弾性表面波素子用基板10aは、温度変化に伴う反りが、圧電基板12を薄膜化していない弾性表面波素子用基板10よりも小さくなる。そのため、弾性表面波素子用基板10aの圧電基板12上に形成されるIDT電極の線幅のバラツキを小さくし、弾性表面波素子の特性のバラツキを小さくすることができる。また、圧電基板12が薄いと貼り合わせ面に作用する応力が小さくなるため、貼り合わせた基板が剥がれにくくなり、加工時の基板破損を抑制することができる。
<実施例2> 実施例2の弾性表面波素子用基板10bについて、図3〜図6を参照しながら説明する。
図3(a)は弾性表面波素子用基板10の斜視図である。図3(b)は、図3(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。図4(a)は弾性表面波素子用基板10aの斜視図である。図4(b)は、図4(a)の線A−A沿って切断した断面図である。図5(a)は弾性表面波素子用基板10bの斜視図である。図5(b)は、図5(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。
実施例2の弾性表面波素子用基板10bは、図3〜図5に示す工程で作製する。
実施例2の弾性表面波素子用基板10bは、実施例1と同じく、図3に示すように、圧電基板12を、圧電基板12よりも大きい支持基板14に貼り合わせ、次いで、図4に示すように、圧電基板12を研磨して圧電基板12を薄膜化する。
次いで、実施例1と異なり、図5に示すように、支持基板14の上面12aのうち、はみ出し部分13に、圧電基板12よりも線膨張係数が小さい塗布材料16を塗布する。
実施例2の弾性表面波素子用基板10bは、支持基板14のはみ出し部分13の伸縮が塗布材料16によって拘束されるため、弾性表面波素子用基板10bの反りや基板の剥がれが抑制されるようにすることができる。
<実施例3> 実施例3の弾性表面波素子用基板10cについて、図7〜図9を参照しながら説明する。
図7(a)は弾性表面波素子用基板10の斜視図である。図7(b)は、図7(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。図8(a)は弾性表面波素子用基板10aの斜視図である。図8(b)は、図4(a)の線A−A沿って切断した断面図である。図9(a)は弾性表面波素子用基板10cの斜視図である。図9(b)は、図9(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。
実施例3の弾性表面波素子用基板10cは、図7〜図9に示す工程で作製する。
すなわち、実施例3の弾性表面波素子用基板10cは、実施例1と同じく、図7に示すうに、圧電基板12を、圧電基板12よりも大きい支持基板14に貼り合わせ、次いで、図8に示すように、圧電基板12を研磨して圧電基板12を薄膜化する。
次いで、実施例1と異なり、図9に示すように、支持基板14の上面14aのうち、はみ出し部分13に、圧電基板12の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有するリング状の接合部材18を接合する。
次の表2は、支持基板のはみ出し部分に接合部材を接合した場合と接合しなかった場合について、実施例1と同様に、基板の反りを計算した結果は、実施例1と同じく、厚さ20μmのタンタル酸リチウム基板の圧電基板と、厚さ230μmのアルミナの支持基板とを貼り合わせたウェハについて、常温25℃から250℃までの温度変化によって、圧電基板及び支持基板の振動伝搬方向(圧電基板の最も線膨張係数が大きい方向)の縁の反り量(面の中心と縁の面垂直方向の変位の差)を計算した。
Figure 0005458651
表2から、No.2a及びNo.3aのように支持基板のはみ出し部分に接合部材を接合すると、No2及びNo.3の接合部材がない実施例1よりも、圧電基板と支持基板の両方の反りが小さくなることが分かる。
すなわち、実施例3の弾性表面波素子用基板10cは、支持基板14のはみ出し部分13の伸縮が接合部材18によって拘束され、弾性表面波素子用基板10cの反りや基板の剥がれが抑制されるようにすることができる。
<実施例4> 実施例4の弾性表面波素子用基板10dについて、図10及び図11を参照しながら説明する。
図10(a)は弾性表面波素子用基板10の斜視図である。図10(b)は、図10(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。図11(a)は弾性表面波素子用基板10dの斜視図である。図11(b)は、図4(a)の線A−A沿って切断した断面図である。
圧電材料のように線膨張係数に異方性を持つ材料に貼り合せた場合、熱による反りも線膨張係数の異方性に左右され、面内で反り量は一定にはならない。つまり、方向によって反りの大きさが異なる。
そこで、実施例4の弾性表面波素子用基板10dでは、図10に示す薄膜化された圧電基板12と支持基板14とが貼り合わされている弾性表面波素子用基板10aについて、図11に示すように、反り量の最も高いエリアがカットされるように支持基板14に切欠部14s,14tを形成し、反り量を面内で安定させると共に、圧電基板12と支持基板14の反り量をさらに低減させている。
実施例4の弾性表面波素子用基板10dを作製する場合、まず、図10に示すように、圧電基板12よりも大きい支持基板14に圧電基板12を貼り合わせた後、圧電基板12を研磨して、圧電基板12が薄膜化された弾性表面波素子用基板10aを作製する。次いで、図11に示すように、支持基板14に、温度変化に伴う反りが最も大きくなる方向(図では左右方向)の両側を切断して、切欠部14s,14tを形成することにより、実施例4の弾性表面波素子用基板10dを作製する。
実施例4の弾性表面波素子用基板10dは、温度変化に伴う反りが最も大きくなる両端をカットすることで、弾性表面波素子用基板10dの反りを全体として小さくすることができる。
<実施例5> 実施例4の弾性表面波素子用基板10eについて、図12及び図13を参照しながら説明する。
図12(a)は弾性表面波素子用基板10cの斜視図である。図12(b)は、図12(a)の線A−Aに沿って切断した断面図である。図13(a)は弾性表面波素子用基板10eの斜視図である。図13(b)は、図3(a)の線A−A沿って切断した断面図である。
圧電材料のように線膨張係数に異方性を持つ材料に貼り合せた場合、熱による反りも線膨張係数の異方性に左右され、面内で反り量は一定にはならない。つまり、方向によって反りの大きさが異なる。
そこで、実施例4の弾性表面波素子用基板10eでは、図12に示すように、支持基板14のはみ出し部分13に接合部材18が接合された弾性表面波素子用基板10cについて、図13に示すように、反り量の最も高いエリアがカットされるように、支持基板14及び接合部材18に切欠部14s,14t;18s,18tを形成し、反り量を面内で安定させると共に、圧電基板12と支持基板14の反り量をさらに低減させている。
実施例4の弾性表面波素子用基板10eを作製する場合、まず、図12に示すように、圧電基板12よりも大きい支持基板14に圧電基板12を貼り合わせた後、圧電基板12を研磨して圧電基板12を薄膜化し、さらに、支持基板14のはみ出し部分13に接合部材18を接合して、弾性表面波素子用基板10cを作製する。次いで、図14に示すように、支持基板14及び接合部材18について、温度変化に伴う反りが最も大きくなる方向(図では左右方向)の両側を切断して、切欠部14s,14t;18s,18tを形成することにより、実施例4の弾性表面波素子用基板10eを作製する。
次の表3は、4インチの圧電基板と6インチの圧電基板とを接合し、圧電基板のはみ出し部分に接合部材を接合した弾性表面波素子用基板に、支持基板14及び接合部材18に切欠部14s,14t;18s,18tを形成した場合と形成しなかった場合について、圧電基板12及び支持基板14の反りを計算した結果である。
Figure 0005458651
表3から、No.3bのように支持基板及び接合部材に切欠部を形成することによって、圧電基板と支持基板の両方の反りが、切欠部が形成されていない実施例3(表2のNo.3a)よりも小さくなることが分かる。
すなわち、実施例5の弾性表面波素子用基板10eは、温度変化に伴う反りが最も大きくなる両端をカットすることで、弾性表面波素子用基板10eの反りを全体として小さくすることができる。
<まとめ> 以上に説明したように、圧電基板12と、圧電基板12よりも大きい支持基板14とを貼り合わせた弾性表面波素子用基板10,10a〜10eは、弾性表面波素子の製造工程中における反りや貼り合わせた基板の剥がれを抑制することができる。そのため、圧電基板と支持基板の線膨張係数の差を大きくして、弾性表面波素子の温度特性改善効果を高めることができる。また、サイズの大きいウェハを用いて、弾性表面波素子の製造効率を向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
10,10a〜10e 弾性表面波素子用基板
12 圧電基板
12a 上面(他方の主面)
12b 下面(一方の主面)
14 支持基板
14a 上面(一方の主面)
14b 下面(他方の主面)
14s,14t 切欠部
16 塗布材料
18 接合部材
18s,18t 切欠部

Claims (6)

  1. 一対の主面を有する圧電基板と、
    一対の主面を有し、一方の前記主面が前記圧電基板の一方の前記主面と貼り合わせられ、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有する支持基板と、
    を備え、
    前記支持基板の前記一方の主面は、前記圧電基板の前記一方の主面よりも大きく、
    前記支持基板と前記圧電基板との貼り合わせ面に垂直な方向から透視すると、前記支持基板の内側に前記圧電基板が配置され、前記支持基板は、前記圧電基板の外側を取り囲むはみ出し部分を有し、
    前記支持基板の前記一方の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板よりも線膨張係数が小さい塗布材料が塗布され、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮が前記塗布材料によって拘束されることを特徴とする、弾性表面波素子用基板。
  2. 一対の主面を有する圧電基板と、
    一対の主面を有し、一方の前記主面が前記圧電基板の一方の前記主面と貼り合わせられ、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有する支持基板と、
    を備え、
    前記支持基板の前記一方の主面は、前記圧電基板の前記一方の主面よりも大きく、
    前記支持基板と前記圧電基板との貼り合わせ面に垂直な方向から透視すると、前記支持基板の内側に前記圧電基板が配置され、前記支持基板は、前記圧電基板の外側を取り囲むはみ出し部分を有し、
    前記支持基板の前記一方の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有するリング状の接合部材が接合され、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮が前記接合部材によって拘束されることを特徴とする、弾性表面波素子用基板。
  3. 前記支持基板は、前記支持基板の前記一方の主面に沿って温度変化に伴う反りが最も大きくなる方向の両側に切欠部が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の弾性表面波素子用基板。
  4. 一対の主面を有する圧電基板と、該圧電基板よりも大きい支持基板とを、圧電基板の周囲に支持基板がはみ出すはみ出し部分が形成されるように貼り合わせて弾性表面波素子用基板を形成する第1の工程と、
    前記圧電基板の一方の前記主面が貼り合わされた前記支持基板の一方の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板よりも線膨張係数が小さい塗布材料を塗布し、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮を前記塗布材料によって拘束する第2の工程と、
    前記弾性表面波素子用基板の前記圧電基板に複数個分の弾性表面波素子になる部分を形成する第3の工程と、
    複数個分の弾性表面波素子になる部分が形成された前記弾性表面波素子用基板を分割して、弾性表面波素子の個片を形成する第4の工程と、
    を含むことを特徴とする、弾性表面波素子の製造方法。
  5. 一対の主面を有する圧電基板と、該圧電基板よりも大きい支持基板とを、圧電基板の周囲に支持基板がはみ出すはみ出し部分が形成されるように貼り合わせて弾性表面波素子用基板を形成する第1の工程と、
    前記圧電基板の一方の前記主面が貼り合わされた前記支持基板の主面のうち前記はみ出し部分に、前記圧電基板の線膨張係数よりも小さい線膨張係数を有するリング状の接合部材を接合し、前記支持基板の前記はみ出し部分の伸縮を前記接合部材によって拘束する第2の工程と、
    前記弾性表面波素子用基板の前記圧電基板に複数個分の弾性表面波素子になる部分を形成する第3の工程と、
    複数個分の弾性表面波素子になる部分が形成された前記弾性表面波素子用基板を分割して、弾性表面波素子の個片を形成する第4の工程と、
    を含むことを特徴とする、弾性表面波素子の製造方法。
  6. 前記第1の工程の後、かつ前記2の工程の前に、前記圧電基板の他方の前記主面を加工して前記圧電基板を薄くすることを特徴とする、請求項4又は5に記載の弾性表面波素子の製造方法。
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