JP5458397B2 - 水門開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、緊急・災害時などに電源を喪失した場合に、左右の開閉機の自重降下装置を連動して作動させる作動連動機構、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置及びワイヤロープのロープ長さ調整装置を備えた水門開閉装置に関するものである。
従来、ダム用水門設備及び河川または水路用水門設備に適用されるような径間が大きく、かつ、開閉操作時の荷重が大きい水門では、扉体の両側に位置して、扉体の昇降動作を案内する各門柱に、電動機及びワイヤロープ巻取ドラムを有する開閉機を設置した水門開閉装置が使用されている。
従来の水門開閉装置として、特許文献1には、扉体を昇降させる一方のワイヤロープの一端を一方の開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止し、この一方のワイヤロープの他端は、水門設備及び扉体に設置した一方の滑車を経由して一方の開閉機を設置した側の門柱のロープエンド部に掛止させると共に、他方のワイヤロープの一端を他方の開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止し、この他方のワイヤロープの他端は、水門設備及び扉体に設置した他方の滑車を経由して他方の開閉機を設置した側の門柱のロープエンド部に掛止させるようにワイヤリングした水門開閉装置が開示されている。
この特許文献1に係る水門開閉装置では、左右の開閉機をそれぞれ独立して作動させる必要があるため、扉体を傾斜させることなく昇降させるためには左右の開閉機の同調制御が必要となる。そこで、このような同調制御を行うために、例えば、左右の開閉機に電気式の開度計を設け、左右の開閉機の開度計の開度信号の開度差を開度差制御装置により検出して、所定の開度差に達したときに、先行する側の開閉機の電動機を停止させて開度差を解消するように制御する手法が実施されている(従来技術1)。
この従来技術1に係る水門開閉装置では、電動操作時のみに左右の開閉機の同調制御を行うことができる。この場合、いずれか一方の開度計が損傷すると左右の開閉機の同調制御を行うことができなくなると共に、いずれか一方の開閉機が故障すると扉体の昇降操作を行うことができなくなる。また、制動装置の同期が困難なため自重降下装置を付加することができず、さらに、扉体の昇降操作中または全開時にワイヤロープが破断すると破断した側の扉体が落下し、扉体本体または周辺構造物が損傷するおそれがある。
そこで、従来の水門開閉装置の機能上の制約を解消するために、左右の開閉機の同調制御が不要な水門開閉装置が実用化されている(従来技術2)。
この従来技術2に係る水門開閉装置では、従来技術1に係る水門開閉装置と同様に左右の開閉機を備えているが、一方の開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止した一方のワイヤロープを水門設備及び扉体に設置した一方の滑車を経由して、他方の開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止させると共に、他方の開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止した他方のワイヤロープを水門設備及び扉体に設置した他方の滑車を経由して、一方の開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止させるようにワイヤリングしている。
そして、従来技術2に係る水門開閉装置では、両方の開閉機を同時に駆動する場合に限らず一方の開閉機を駆動する場合でも、扉体を水平に保持した状態で昇降させることが可能となるため、電動操作時及び扉体の自重降下時においても左右の開閉機の同調制御をする必要はなくなる。
なお、従来技術2に係る水門開閉装置では、例えば、ワイヤロープの掛け数は開閉荷重の大小により変更することできる。また、一方のワイヤロープ巻取ドラムの容量は全揚程の1/2を巻き取ることが可能な容量とすることができる。さらに、一方の電動機の開閉速度は、所定速度の1/2とし左右両側の電動機を同時運転することにより所定速度とすることができる。さらにまた、扉体の自重降下時のワイヤロープ巻取ドラムの回転数は自重降下装置により制御することができる。さらにまた、扉体の自重降下の開始は自重降下装置をロックしている油圧押し上げ式ブレーキを電動操作または手動操作により解放することにより行うことができる。
また、従来技術2に係る水門開閉装置では、ワイヤロープ巻取ドラムの巻取容量を通常の2倍とすれば、機械的な同調機能の他に、一方の開閉機だけで常時の1/2の開閉速度で全揚程の開閉操作が可能となる。さらに、左右のワイヤロープはそれぞれ扉体の片側だけでなく両側に均等に掛けられているため、一方のワイヤロープが破損した場合でも扉体の片吊りや落下のおそれはない。さらにまた、一方の開閉機の電動機が故障した場合でも他方の開閉機の電動機を使用して、常時の1/2の開閉速度で電動操作することができるので、電動機の故障に備えて操作の確実性を担保するために電動機を2重化する必要がない。
特開2007−23510号公報
上述した特許文献1及び従来技術1に係る水門開閉装置では、左右の開閉機を同調させて扉体の開閉制御を行うことができるが、この扉体の開閉制御は電動機の操作を必要とするため、緊急・災害時などに電源を喪失した場合には行うことはできない。また、左右の開閉機を同調して制御する必要があるため、いずれか一方の開閉機が故障した場合には、扉体を自重降下させることが不可能となり、また、いずれか一方のワイヤロープが破損した場合には、扉体を平衡状態で昇降させることが不可能となってしまう。
また、上述した従来技術2に係る水門開閉装置では、例えば、緊急・災害時などの電源喪失時に扉体を自重降下させる場合、左右両側の開閉機にそれぞれ操作員を配置して、左右両側の開閉機の自重降下装置の油圧押し上げ式ブレーキをそれぞれ手動操作で解放する必要があるため、緊急時の必要人員の確保及びその連携性が問題となる。さらに、従来技術2に係る水門開閉装置では、一人の操作員が一方の開閉機を操作することにより扉体を自重降下させることはできるが、降下速度が両側の開閉機を操作する場合に比べて1/2になるため、津波等の緊急・災害時に水門を早急に閉鎖する必要がある場合には閉門操作が遅れてしまうおそれがある。
さらに、従来技術2に係る水門開閉装置では、ワイヤロープの両端部が一対のワイヤロープ巻取ドラムに掛止され、ワイヤロープのロープ張力を直接検出できるロープエンド部がないため、ワイヤロープの過負荷・ロープ弛み検出装置を設ける場合には開閉機の構造が複雑になってしまうという問題がある。また、ワイヤロープのロープエンド部がワイヤロープ巻取ドラムになるため、ワイヤロープの伸びなどによる微小な長さ調整を行う場合には、ワイヤロープの端部をワイヤロープ巻取ドラムの掛止部から取り外して、ワイヤロープの端部をジャッキ等で引っ張って調整する必要があるという問題もある。
本発明は、上述したような特許文献1、従来技術1及び従来技術2に係る水門開閉装置が有する課題に鑑みてなされたものであり、緊急・災害時などの電源喪失時に左右の開閉機の自重降下装置を連動して作動させる作動連動機構、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置及びワイヤロープのロープ長さ調節装置を備えた水門開閉装置を提供することを目的とする。
述した課題を解決するために、請求項1の水門開閉装置に係る発明は、電動機及びワイヤロープ巻取ドラムを有し、ワイヤロープによって扉体を昇降させて水門を開閉する一対の開閉機と、一対の前記開閉機にそれぞれ設けられて前記ワイヤロープ巻取ドラムの回転速度を調整して前記扉体を自重により降下させる自重降下装置とを備えた水門開閉装置であって、一対の前記開閉機の間に、一方の前記開閉機の自重降下装置を作動させることにより、他方の前記開閉機の自重降下装置を作動させる作動連動機構を設けたことを特徴とする。
求項2の水門開閉装置に係る発明は、請求項1の発明において、一端が一方の前記開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止されて他端が他方の前記開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止された一対の前記ワイヤロープを有し、一対の前記ワイヤロープの一方は、一方の前記開閉機側に設けられた滑車及び前記扉体側に設けられた滑車を経由し、他方は、他方の前記開閉機側に設けられた滑車及び前記扉体側に設けられた滑車を経由してワイヤリングされ、前記作動連動機構は、一方の前記開閉機側に設けられた滑車の回転によりその前記開閉機の自重降下装置を作動させ、他方の前記開閉機側に設けられた滑車の回転によりその前記開閉機の自重降下装置を作動させることを特徴とする。
請求項3の水門開閉装置に係る発明は、請求項2の発明において、前記作動連動機構は、前記開閉機側に設けられた滑車の回転を、その開閉機の自重降下装置をロックしているブレーキ装置を解放して自重降下装置を作動させるための操作手段に伝達する滑車回転伝達装置を含むことを特徴とする。
求項の水門開閉装置に係る発明は、請求項の発明において、前記滑車回転伝達装置は、滑車、スプロケット、滑車とスプロケットとの間に巻回したチェーンを介して、前記滑車の回転を前記操作手段に伝達することを特徴とする。
求項の水門開閉装置に係る発明は、請求項2乃至4のいずれかの発明において、揺動フレームを介して前記滑車を揺動可能に設置し、前記揺動フレームにワイヤロープの過負荷・弛み検出装置を連結したことを特徴とする。
求項の水門開閉装置に係る発明は、請求項の発明において、前記過負荷・弛み検出装置は、ワイヤロープのロープ長さ調節装置を備えることを特徴とする。
請求項1の水門開閉装置に係る発明によれば、緊急・災害時などに電源を喪失した場合でも、一対の開閉機の自重降下装置を連動させて扉体を自重降下させることができる
請求項2の水門開閉装置に係る発明によれば、開閉機側に設けられた滑車の回転を利用することによって、一対の開閉機の自重降下装置を連動させて扉体を自重降下させることができる。
請求項3の水門開閉装置に係る発明によれば、滑車回転伝達装置を利用するだけで一対の開閉機の自重降下装置をロックしているブレーキ装置を機械的に解放して、一対の開閉機の自重降下装置を連動させて扉体を自重降下させることができる。
請求項の水門開閉装置に係る発明によれば、動作時にはすべて機械的に構成され電気品の機能を必要としていないので、緊急・災害時に安全に作動させることができる機械的な作動連動機構を構成することができる。
請求項の水門開閉装置に係る発明によれば、ワイヤロープの過負荷や弛みを直接検出する過負荷・弛み検出装置を簡単に設置することが可能となる。
請求項の水門開閉装置に係る発明によれば、ワイヤロープの伸び等による微小な長さ調整を簡単に行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置の作動連動機構を構成する滑車回転伝達装置を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置のワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付した図面に基づいて詳細に説明する。ここで、同一の構成要素または相当する構成要素については、同一の符号で示し、適宜その説明を省略する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1は、径間が大きく、開閉操作時の荷重が大きな水門設備に使用される水門開閉装置1であり、水路を開閉する扉体3を昇降自在に案内する左右の門柱2には、電動機5及びワイヤロープ巻取ドラム7を有する開閉機4がそれぞれ設置されている。なお、以下の説明では、左右の門柱2に設置される左右の開閉機4の構造は同様の構造であるので、一方の開閉機4(図1において左側に示す開閉機4)を中心に説明する。
図1に示すように、開閉機4は、電動機5と、自重降下装置6と、電動機5により回転駆動されるワイヤロープ巻取ドラム7と、このワイヤロープ巻取ドラム7に一端が掛止されるワイヤロープ8aと、を備えている。なお、ワイヤロープ8aの他端は、他方の開閉機4のワイヤ巻取ドラム7に掛止される。
また、電動機5と自重降下装置6は、電動・自重降下切替装置9を介してワイヤロープ巻取ドラム7に連結されており、電動操作時には、電動・自重降下切替装置9を介して電動機5をワイヤロープ巻取ドラム7に連結して、ワイヤロープ8aにより扉体3を昇降操作すると共に、自重降下操作時には、電動・自重降下切替装置9を介して自重降下装置6をワイヤロープ巻取ドラム7に連結して、ワイヤロープ8aにより扉体3を自重降下させる。
さらに、電動機5と電動・自重降下切替装置9との間に油圧押し上げ式ブレーキ10が設けられると共に、自重降下装置6と電動・自重降下切替装置9との間に油圧押し上げ式ブレーキ11が設けられており、電動操作時には、油圧押し上げ式ブレーキ10を電動操作または手動操作により解放して、電動機5の駆動力をワイヤロープ巻取ドラム7に伝達すると共に、自重降下操作時には、油圧押し上げ式ブレーキ11を後述する作動連動機構により解放して、自重降下装置6に連結されたワイヤロープ巻取ドラム7の回転速度を調整して、扉体3を所定の降下速度で自重降下させる。
なお、自重降下装置6は遠心ブレーキ等(図示省略)を備えており、扉体3の自重降下操作時に、扉体3の自重降下速度を所定の降下速度に制限している。
また、図1に示すように、一対の開閉機4の各ワイヤロープ巻取ドラム7に一端を掛止したワイヤロープ8a、8bは、以下のようにワイヤリングされている。
まず、一方の開閉機4のワイヤロープ巻取ドラム7に一端を掛止した一方のワイヤロープ8aは、扉体3に回転自在に設置した一方の滑車13a,14a及び16aと、他方の門柱2に設置した滑車15aにそれぞれ巻回された後、その他端が他方の開閉機4のワイヤロープ巻取ドラム7に掛止されている。また、他方の開閉機4のワイヤロープ巻取ドラム7に一端を掛止した他方のワイヤロープ8bは、扉体3に回転自在に設置した他方の滑車13b,14b及び16bと、一方の門柱2に設置した滑車15bにそれぞれ巻回された後、その他端が一方の開閉機4のワイヤロープ巻取ドラム7に掛止されている。
そして、一対のワイヤロープ8a、8bは以上のようにワイヤリングされているため、一対の電動機5を正転または逆転させて、一対のワイヤロープ8a、8bを巻き取りまたは巻き戻しすることにより、扉体3を一対の門柱2、2に沿って平衡状態を保持した状態で昇降させて水門を開閉することができる。なお、一対のワイヤロープ8a、8bの内、いずれか一方のワイヤロープ8aまたは8bを巻き取るまたは巻き戻すことにより、常時の1/2の開閉速度で扉体3を開閉操作することができる。
また、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1では、扉体3の自重降下操作時には、一方の開閉機4を作動させることにより他方の開閉機4を機械的に連動させて作動させることができる作動連動機構を備えている。
図2に示すように、作動連動機構は、一方の開閉機4のワイヤロープ8aにより回転される一方の滑車15aの回転を、他方の開閉機4の自重降下装置6をロックしている油圧押し上げ式ブレーキ11を解放する手動操作レバー軸12に伝達する滑車回転伝達装置20を含んでいる。
図2に示すように、滑車回転伝達装置20は、一方の滑車15aとスプロケット22との間に巻回したチェーン21と、スプロケット22とスプロケット26との間に取り付けた伝動軸23と、伝動軸23に介装した電磁クラッチ24及びトルクリミッタ(過回転遮断装置)25と、スプロケット26と手動操作レバー軸12との間に巻回したチェーン27と、から構成されている。なお、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1の開閉機4が備える滑車回転伝達装置20は、回転運動伝達手段としてチェーンを使用しているが、滑車の回転運動を手動操作レバー軸に伝達することができるものであれば、歯車、フレキシブルシャフト、及びワイヤ等を適宜使用することができる。
そして、図2に示すように、滑車回転伝達装置20は、一方のワイヤロープ8aが移動することにより一方の滑車15aが回転すると、滑車15aに巻回されたチェーン21を介してスプロケット22に回転運動が伝達され、また、スプロケット22が回転することにより伝動軸23も回転する。さらに、伝動軸23の回転が、チェーン27を介して、スプロケット26から油圧押し上げ式ブレーキ11の手動操作レバー軸12に伝達され、手動操作レバー軸12が回動して、手動操作レバー28(操作手段)が矢印の方向に移動してストッパー29に当接すると、他方の開閉機4の自重降下装置6の動作をロックしている油圧押し上げ式ブレーキ11のブレーキが解放される。
なお、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1では、滑車回転伝達装置20を含む作動連動機構を備えているが、この作動連動機構は、左右の開閉機4を同調させて制御する場合には作動することはない。つまり、左右の開閉機4を同調させて作動させる場合には、左右のワイヤロープ巻取ドラム7に一端を掛止したワイヤロープ8a、8bは同調して巻き取るか巻き戻されるため、昇降する扉体3に設置されている滑車13a、13b、14a、14b、16a及び16bは、ワイヤロープ8a、8bの移動に伴って回転するが、滑車15a、15bは両側の門柱2に固定されているため、滑車15a、15bに沿ってワイヤロープ8a、8bが移動することはない。したがって、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1の作動連動機構は、一方の開閉機4のみを自重降下操作させる場合には他方の開閉機4の自重降下装置6を連動させて作動させることができるが、通常の水門開閉動作時には作動することはない。
また、滑車15aの回転は、手動操作レバー軸12がブレーキ解放側に回転された後も扉体3が着床するまで継続する。そこで、油圧押し上げ式ブレーキ11の手動操作レバー軸12の必要以上の回転を遮断するために、伝動軸23は自動復帰型の機械式のトルクリミッタ(過回転遮断装置)25を備えており、このトルクリミッタ25は、手動操作レバー28がストッパー29により回転を拘束された場合に、伝動軸23に生じる必要以上のトルクを遮断するように機能する。
さらに、伝動軸23に介装した電磁クラッチ24は、開閉機4の電動操作時に滑車回転伝達装置20の作動を阻止するために備えられており、電動操作時、すなわち、電源ON時には電磁クラッチ24を切り離して、伝動軸23の回転を遮断して、伝動軸23の回転を油圧押し上げ式ブレーキ11の手動操作レバー軸12に伝達させないように構成されている。
なお、手動操作レバー28のブレーキ作動側への復帰は、手動操作レバー28を手動でブレーキ作動位置に移動させることにより行われる。この場合、伝動軸23の回転が拘束されていたとしても、トルクリミッタ25がスリップするので、手動操作レバー28をブレーキ作動側に容易に復帰させることができる。
上記したように、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1の開閉機4は、滑車回転伝達装置20を含む作動連動機構を備えているので、自重降下操作時に一方の開閉機4を作動させると他方の開閉機4も機械的に連動して作動させることが可能となる。従って、左右の開閉機4を利用して自重降下を開始することができるため、所定の降下速度(片側作動時の2倍の速度)を得ることができる。また、緊急・災害時などの電源喪失時における自重降下操作においても左右の開閉機4にそれぞれ操作員を配置して操作を行う必要がなく、一人の操作員だけで左右の開閉機4を適切に操作することが可能となる。さらに、遠隔操作で自重降下操作を行う際に、左右の開閉機4のいずれか一方の制御ラインが切断されたとしても、他方の制御ラインを利用して正常な自重降下操作を行うことができるので、操作の信頼性が高くなる。
図3に示すように、本発明の実施の形態に係る水門開閉装置1は、さらに、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置30を備えている。ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調節装置30は、ワイヤロープ8aが巻回される滑車15aを軸支した滑車揺動フレーム31の一端を、門柱2に固定された滑車支持台32に滑車揺動軸33を介して揺動自在に軸支すると共に、滑車揺動フレーム31の他端に滑車高さ調整ロッド35を連結して構成されている。滑車高さ調整ロッド35は門柱2に固定された基台34に支持されている。この基台34は、リミットスイッチなどの張力検出センサ(図示省略)を備えており、ワイヤロープ8aに作用する張力を検知して、ワイヤロープ8aの過負荷・弛みを検出する。
そして、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置30を利用してワイヤロープの過負荷・弛みを検出する場合には、滑車15aを軸支した滑車揺動フレーム31の一端が滑車揺動軸33に揺動自在に軸支されると共に滑車揺動フレーム31の他端が滑車高さ調整ロッド35に連結されているので、梃子の原理を利用して滑車15aに作用するワイヤロープ8aの張力を滑車高さ調整ロッド35を介してリミットスイッチなどの張力検出センサで検出する。
また、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置30は、図3に示す梃子のレバー比L1、L2を変更することにより、過負荷・弛み検出装置の容量を小さくすることが可能となる。例えば、梃子のレバー比L1、L2が等しい場合は、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置30にワイヤロープ8aの1本分の荷重が作用することになる。
また、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置30を利用してワイヤロープ8aの長さを調整する場合には、基台34に対して滑車高さ調整ロッド35のネジの螺合長さを変更することにより、基台34に対する滑車高さ調整ロッド35の螺合長さを変更して滑車揺動フレーム31を上下させることにより行う。滑車高さ調整ロッド35の螺合長さはネジで調整することができるので、ワイヤロープ8aの僅かな伸びにも適切に対応することができる。なお、ワイヤロープ8aの調整量は、滑車15aの高さ移動量hに対し、2倍の2hにすることができる。
なお、図1に示すように、一方のワイヤロープ8aは、4個の一方の滑車13a、14a、15a及び16aに、また、他方のワイヤロープ8bは、4個の他方の滑車13b、14b、15b及び16bに、それぞれ掛止されており、ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置兼ロープ長さ調整装置30は、通常、水門2に設置した滑車回転伝達装置20に関連する滑車15aまたは滑車15bに取り付けられるが、扉体3に設置した他の滑車13a、14a、16a、13b、14bまたは16bに取り付けてもよい。
本発明は、水門開閉装置に適用する場合について説明したが、電動機、複数のワイヤロープ及びワイヤロープ巻取ドラムを有する作動装置を備える装置であれば、そのような装置に好適に適用することができる。
1 水門開閉装置
2 門柱
3 扉体
4 開閉機
5 電動機
6 自重降下装置
7 ワイヤロープ巻取ドラム
8a、8b ワイヤロープ
9 電動・自重降下切替装置
10、11 油圧押し上げ式ブレーキ
12 手動操作レバー軸
13a、13b、14a、14b、15a、15b、16a、16b 滑車
20 滑車回転伝達装置
21、27 チェーン
22、26 スプロケット
23 伝動軸
24 電磁クラッチ
25 トルクリミッタ(過回転遮断装置)
28 手動操作レバー
29 ストッパー
30 ワイヤロープの過負荷・弛み検出装置(ロープ長さ調整装置)
31 滑車揺動フレーム
32 滑車支持台
33 滑車揺動軸
34 基台
35 滑車高さ調整ロッド

Claims (6)

  1. 電動機及びワイヤロープ巻取ドラムを有し、ワイヤロープによって扉体を昇降させて水門を開閉する一対の開閉機と、一対の前記開閉機にそれぞれ設けられて前記ワイヤロープ巻取ドラムの回転速度を調整して前記扉体を自重により降下させる自重降下装置とを備えた水門開閉装置であって、
    一対の前記開閉機の間に、一方の前記開閉機の自重降下装置を作動させることにより、他方の前記開閉機の自重降下装置を作動させる作動連動機構を設けたことを特徴とする水門開閉装置。
  2. 一端が一方の前記開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止されて他端が他方の前記開閉機のワイヤロープ巻取ドラムに掛止された一対の前記ワイヤロープを有し、
    一対の前記ワイヤロープの一方は、一方の前記開閉機側に設けられた滑車及び前記扉体側に設けられた滑車を経由し、他方は、他方の前記開閉機側に設けられた滑車及び前記扉体側に設けられた滑車を経由してワイヤリングされ、
    前記作動連動機構は、一方の前記開閉機側に設けられた滑車の回転によりその前記開閉機の自重降下装置を作動させ、他方の前記開閉機側に設けられた滑車の回転によりその前記開閉機の自重降下装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載の水門開閉装置。
  3. 前記作動連動機構は、前記開閉機側に設けられた滑車の回転を、その開閉機の自重降下装置をロックしているブレーキ装置を解放して自重降下装置を作動させるための操作手段に伝達する滑車回転伝達装置を含むことを特徴とする請求項2に記載の水門開閉装置。
  4. 前記滑車回転伝達装置は、滑車、スプロケット、滑車とスプロケットとの間に巻回したチェーンを介して、前記滑車の回転を前記操作手段に伝達することを特徴とする請求項に記載の水門開閉装置。
  5. 揺動フレームを介して前記滑車を揺動可能に設置し、前記揺動フレームにワイヤロープの過負荷・弛み検出装置を連結したことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の水門開閉装置。
  6. 前記過負荷・弛み検出装置は、ワイヤロープのロープ長さ調節装置を備えることを特徴とする請求項に記載の水門開閉装置。
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