以下、チェックアウトシステムを例に、本実施形態にかかる商品コード読取装置及びプログラムを説明する。本実施形態では、飲食店やスーパーマーケット等の店舗に導入されたチェックアウトシステムに適用した例について説明する。
図1は、本実施形態に係るチェックアウトシステムの構成を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステムは、POS端末100と商品コード読取装置200とを備える。
POS端末100は、顧客が購入する商品の販売登録を行うための商品情報処理装置であって、チェックアウト台11に載置されている。POS端末100は、キーボード101と、オペレータ用の表示器102と、顧客用の表示器103と、プリンタ104と、ドロワ105とを備えている。なお、POS端末100が備える各部については後述する。
また、チェックアウト台11とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台12が配置されている。カウンタ台12の上面には、荷受面13が形成されている。商品コード読取装置200は、この荷受面13に載置され、有線又は無線によりPOS端末100との間で通信可能に接続されている。
商品コード読取装置200は、商品に貼付されたコードシンボルを読み取って、該コードシンボルが含む商品コードをPOS端末100に出力するための装置である。図1に示すように、商品コード読取装置200は、読取窓201と、キーボード202と、オペレータ用の表示器203と、顧客用の表示器204とを備えている。なお、商品コード読取装置200が備える各部については後述する。
荷受面13には、後述するコードラベルが貼付された商品Gを収納する買物カゴ14が載置される。買物カゴ14は、顧客によって持ち込まれる第1の買物カゴ14aと、第1の買物カゴ14aから商品コード読取装置200を挟んだ位置に載置される第2の買物カゴ14bとに分別される。
顧客によって持ち込まれた第1の買物カゴ14aには、一取引にかかる商品Gが収納されている。商品Gには、バーコードや二次元コード等のコードシンボルを表したコードラベルが貼付されている。コードシンボルには、商品Gに関する商品コードが符号化された状態で保持されている。ここで商品コードは、商品Gを特定するために各商品に割り当てられたコードであり、一例としてJANコードがある。
第1の買物カゴ14a内の商品Gは、商品コード読取装置200を操作するオペレータにより第2の買物カゴ14bへと移動される。この移動過程で、商品が商品コード読取装置200の読取窓201に向けられる。この際、読取窓201内に設けられた後述する撮像部215(図2参照)は、商品Gに付されたコードラベルを撮像する。
商品コード読取装置200では、撮像部215で撮像された商品Gの画像からコードシンボルを検出し、このコードシンボルから商品Gに関する商品コードを読み取る。なお、本実施形態ではコードシンボルとしてバーコードを用いた例を説明するが、これに限らず二次元コードを用いる形態としてもよい。
また、商品コード読取装置200では、撮像部215で撮像されたクレジットカードの画像から、クレジット決済に必要なクレジット情報を読み取り、クレジット決済を実行する。ここで、クレジットカードは、顧客が所持するものであって、商品の決済時に商品コード読取装置200のオペレータに提示されるものである。なお、クレジットカードには、クレジット情報(有効期限、クレジットカード番号等)が視認可能に保持されているものとする。
また、商品コード読取装置200では、撮像部215で撮像されたポイントカードの画像から会員識別情報を読み取り、POS端末100に送信する。ここで、ポイントカードは、本店舗において各会員に対し予め発行されたものである。なお、ポイントカードには、各会員を識別するための会員識別情報(会員番号等)が視認可能に保持されているものとする。
以下、チェックアウトシステムの構成について説明する。図2は、POS端末100及び商品コード読取装置200の構成を示すブロック図である。
まず、POS端末100の構成について説明する。POS端末100は、情報処理を実行するマイクロコンピュータとして、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112及びRAM(Random Access Memory)113を備えている。
CPU111は、ROM112や後述する記憶部114に記憶された各種プログラムを実行することにより、POS端末100を統括的に制御する。ROM112は、基本動作を行うためのプログラムを記憶する。RAM113は、POS端末100の主記憶装置であって、CPU111のワークエリアとして機能する。
また、CPU111には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、上述したキーボード101、表示器102、表示器103、プリンタ104及びドロワ105が接続されている。
キーボード101は、POS端末100を操作するオペレータから入力されたキーの情報(以下、キー情報という)をCPU111に通知する入力デバイスである。このキーボード101には、数字や演算子を入力するためのテンキーや、商品代金の決済に必要な「締め」キー等の各種操作キーが配設されている。
表示器102及び表示器103は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスを有し、CPU111の指示に基づいて商品の名称や価格等の各種の情報を表示する。ここで、表示器102は、POS端末100を操作するオペレータ用の表示器であって、その表示面がオペレータに向けて配置されている(図1参照)。また、表示器103は、顧客用の表示器であって、その表示面が顧客に向けて配置されている(図1参照)。なお、表示器102をタッチパネル構成とすることで、キーボード101の全てのキー又は一部のキーをタッチパネル上に実現する形態としてもよい。
プリンタ104は、サーマルプリンタ等の印刷装置であって、CPU111の制御に従い、レシートやジャーナル等を印字する。ドロワ105は、現金等を収容するためのキャッシュドロワであって、CPU111の制御に従い開閉する。
また、CPU111には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、記憶部114及び通信I/F115が接続されている。
記憶部114は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体であって、CPU111が実行可能なプログラム114aや各種ファイルを記憶している。記憶部114に記憶されるプログラムの一例は、決済処理用のプログラムやポイント算出用のプログラムである。また、記憶部114に記憶されるファイルとしては、PLUファイル114b及び会員マスタファイル114c等が挙げられる。
PLUファイル114bは、各商品に関する情報を保持するためのファイルである。具体的にPLUファイル114bには、店舗で販売される商品毎に、その商品の種別を表わす部門コードや各商品にユニークに割り当てられた商品コード、商品の名称及び価格等を対応付けたレコードが保持されている。
会員マスタファイル114cは、各会員に対して発行された会員識別情報と、当該会員に付与されたポイントとを対応付けて管理するためのファイルである。具体的に、会員マスタファイル114cには、図3に示すように、会員識別情報と累積ポイントとを対応付けたレコードが保持される。ここで、累積ポイントには、その会員(会員識別情報)に付与されたポイントの累積値が格納される。なお、会員マスタファイル114cに記憶する情報は、図3の例に限らず、例えば会員の氏名や年齢、住所等の個人情報、ポイントの使用履歴等を記憶する形態としてもよい。
図2に戻り、通信I/F115は、商品コード読取装置200とデータ通信を行うためのインタフェースである。CPU111は、この通信I/F115を介し、商品コード読取装置200との間で種々のデータを送受信する。
また、POS端末100のCPU111は、ROM112又は記憶部114に記憶されたプログラムとの協働により、図2に示すように、決済処理部121及びポイント算出部122を実現させる。
決済処理部121は、商品の決済に係る決済処理を実行する。具体的に、決済処理部121は、商品コード読取装置200から商品コードの入力を受け付けると、この商品コードに対応するレコードをPLUファイル114bから読み出し、表示器102及び表示器103に表示出力する。また、決済処理部121は、PLUファイル114bから読み出した各商品のレコードを、その商品の販売個数等に基づいて販売登録を行う。ここで、販売登録とは、PLUファイル114bから読み出した各商品のレコードを、その商品の購入数等と関連付けてRAM113に保持することを意味する。
また、決済処理部121は、キーボード101の「締め」キーの入力に応じて、販売登録した各商品の価格及び販売個数から全商品の合計金額(購入金額)を算出し、該合計金額の支払を確認すると、その支払方法(現金又はクレジット)に応じたレシート出力をプリンタ104から行う。
ポイント算出部122は、取引の内容に応じたポイントを算出するための機能部である。具体的に、ポイント算出部122は、キーボード101の「締め」キーの入力に応じ、全商品の合計金額に応じたポイントを算出する。また、ポイント算出部122は、会員マスタファイル114cにアクセスし、算出したポイントを、ポイント付与対象となる会員の会員識別情報に対応付けられた累積ポイントに加算する。なお、金額に対するポイントの還元率は予め定められているものとする。
次に、商品コード読取装置200の構成について説明する。図2に示すように、商品コード読取装置200は、情報処理を実行するマイクロコンピュータとして、CPU211、ROM212及びRAM213を備えている。
CPU211は、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することにより、商品コード読取装置200を統括的に制御する。ROM212は、基本動作を行うためのプログラムを記憶している。RAM213は、商品コード読取装置200の主記憶装置であって、CPU211のワークエリアとして機能する。
また、CPU211には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、上述したキーボード202、表示器203及び表示器204が接続されている。
キーボード202は、商品コード読取装置200を操作するオペレータから入力されたキー情報をCPU211に通知する入力デバイスである。このキーボード202は、販売個数の入力や、バーコードを読み取ることができない商品の商品コードの入力を行う場合等に用いられる。
表示器203及び表示器204は、LCD等の表示デバイスを有し、CPU211の指示に基づいて各種の情報を表示する。ここで、表示器203は、商品コード読取装置200を操作するオペレータ用の表示器であって、その表示面がオペレータに向けて配置されている(図1参照)。また、表示器204は、顧客用の表示器であって、その表示面が顧客に向けて配置されている(図1参照)。なお、表示器203をタッチパネル構成とすることで、キーボード202の全てのキー又は一部のキーを該タッチパネル上に実現する形態としてもよい。
また、CPU211には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、第1通信I/F214、撮像部215、記憶部216及び第2通信I/F217が接続されている。
第1通信I/F214は、POS端末100とデータ通信を行うためのインタフェースである。CPU211は、この第1通信I/F214を介し、POS端末100との間で種々のデータを送受信する。
撮像部215は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサであって、図1に示した読取窓201内に設けられている。また、撮像部215は、CPU211の制御に従い、商品に付帯されたコードシンボルや、顧客が所持するポイントカードやクレジットカード等の撮像を行う。
記憶部216は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体であって、CPU211が実行可能なプログラム216aや、各種ファイルを記憶している。ここで、記憶部216に記憶されるプログラム216aの例としては、撮像部215の制御用プログラムや、コードシンボル読取用のプログラム、OCRやパターンマッチング等の画像や文字認識用のプログラム、クレジット決済処理用のプログラム等が挙げられる。また、記憶部216に記憶されるファイルの例としては、この店舗で用いるポイントカードや各企業が提供するクレジットカードの特徴(デザインやレイアウト等)や、これらカード媒体に示されたカード情報の配置位置を定義した、パターン認識用のテンプレートファイル216b等が挙げられる。
第2通信I/F217は、与信照会機関300とデータ通信を行うためのインタフェースである。CPU211は、この第2通信I/F217を介し、与信照会機関300との間で種々のデータを送受信する。
ここで、与信照会機関300は、クレジットカードを発行するクレジットカード会社やクレジット決済の代行を行う代行機関等である。与信照会機関300は、後述するクレジット情報に基づいて、クレジットカードの有効期間や過去の使用履歴、トラブルの有無等をチェックし、そのクレジットカードが決済可能か否かを確認する与信照会を行う。
次に、商品コード読取装置200が有する特徴的な機能部について説明する。CPU211は、ROM212や記憶部216に記憶されたプログラムとの協働により、図2に示すように、画像データ取込部221、コード読取部222、カード読取部223、クレジット決済部224及び情報出力部225を実現させる。
画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オン信号を出力することで撮像部215に撮像動作を開始させる。画像データ取込部221は、撮像部215が撮像した画像データを取り込んで、RAM213に格納する。
コード読取部222は、画像データ取込部221がRAM213に格納した画像データから、商品に付されたバーコードの画像を検出し、検出したバーコードから商品コードを読み取るバーコード読取処理を行う。具体的に、コード読取部222は、RAM213に格納された1フレームの画像データを二値化し、この二値化したデータ内にバーコードに関するデータ領域が存在するか否かを検出する。コード読取部222は、バーコードに関するデータ領域を検出した場合には、そのバーコードをデコードし、デコードしたデータを商品Gの商品コードとして読み取る。そして、コード読取部222は、読み取った商品コードをRAM213に格納する。
カード読取部223は、画像データ取込部221がRAM213に格納した画像データから、ポイントカードの画像を検出し、このポイントカードに表された会員識別情報を、当該ポイントカードのカード情報として読み取るポイントカード読取処理を実行する。
具体的に、カード読取部223は、画像中に含まれる文字列やデザイン、レイアウトを認識し、ポイントカードの検出用に用意されたテンプレートファイル216bと比較することで、RAM213に格納された1フレームの画像データにポイントカードの画像が含まれているか否かを検出する。そして、カード読取部223は、ポイントカードの画像を検出した場合に、当該ポイントカードの所定位置に表された文字列を会員識別情報として読み取る。そして、カード読取部223は、読み取った会員識別情報をRAM213に格納する。
例えば、図4に示すポイントカードC1が撮像された場合、カード読取部223は、このポイントカードC1に含まれる文字列(TECスーパー)やデザイン、ポイントカードC1全体のレイアウトから、画像データ中にポイントカードC1の画像が含まれていることを検出する。そして、カード読取部223は、このポイントカードC1の所定位置(破線部)に表された会員識別情報の読み取りを行う。なお、所定位置の特定は、ポイントカードC1に含まれる文字列(“会員No.”等)に基づいて行う形態としてもよいし、テンプレートファイル216bに定義されたレイアウト情報に基づいて行う形態としてもよい。
また、カード読取部223は、POS端末100からクレジット決済の開始が指示された場合において、画像データ取込部221がRAM213に格納した画像データから、クレジットカードの画像を検出し、このクレジットカードに表されたクレジット決済に必要なクレジット情報を、当該クレジットカードのカード情報として読み取るカード情報読取処理を実行する。
具体的に、カード読取部223は、画像中に含まれる文字列やデザイン、レイアウトを認識し、クレジットカードの検出用に用意されたテンプレートファイル216bと比較することで、RAM213に格納された1フレームの画像データにクレジットカードの画像が含まれているか否かを検出する。そして、カード読取部223は、クレジットカードの画像を検出した場合に、当該クレジットカードの所定位置に表されたクレジットカード番号や有効期限等の情報をクレジット情報として読み取る。そして、カード読取部223は、読み取ったクレジット情報をRAM213に格納する。
例えば、図5に示すクレジットカードC2が撮像された場合、カード読取部223は、このクレジットカードC2に含まれる文字列(YYクレジットカード)やデザイン、クレジットカードC2全体のレイアウトから、画像データ中にクレジットカードC2の画像が含まれていることを検出する。そして、カード読取部223は、このクレジットカードC2の所定位置(破線部)に表されたカード情報の読み取りを行う。
図5において、破線領域A11は、クレジットカードC2の発行会社を示す文字列やロゴマークが表される位置を意味しており、この破線領域A11から発行会社を示す情報が読み取られる。また、破線領域A12は、クレジットカード番号が表される位置を意味しており、この破線領域A12からクレジットカード番号が読み取られる。また、破線領域A13は、クレジットカードC2の有効期限が表される位置を意味しており、この破線領域A13から有効期限(月/年)が読み取られる。また、破線領域A14は、クレジットカードC2の所有者の氏名が表される位置を意味し、この破線領域A14から氏名が読み取られる。カード読取部223は、各破線領域から読み取った情報をクレジット情報としてRAM213に格納する。なお、各破線領域の特定は、クレジットカードC2に含まれる文字列(“有効期限”等)に基づいて行う形態としてもよいし、テンプレートファイル216bに定義されたレイアウト情報に基づいて行う形態としてもよい。
また、クレジットカードC2の表面に示された情報だけでなく、当該クレジットカードC2の裏面に示された情報を読み取る形態としてもよい。例えば、図6に示すように、クレジットカードC2の裏面に示された当該クレジットカードC2の所有者の署名(破線領域A15)を画像データのまま読み取り、クレジット情報に含める形態としてもよい。
図2に戻り、クレジット決済部224は、第2通信I/F217を介して与信照会機関300と通信し、クレジット決済を行う機能部である。具体的に、クレジット決済部224は、カード読取部223により読み取られたクレジット情報を決済金額とともに与信照会機関300に送信することで、当該クレジットカードが決済可能か否かを示した与信結果を与信照会機関300から受信する。与信結果が決済不可能を示す場合、クレジット決済部224は、決済不可能を示す信号を第1通信I/F214を介してPOS端末100に送信する。また、与信結果が決済可能を示す場合、クレジット決済部224は、クレジット決済を行うと、決済完了を示す信号をクレジット支払用のレシート出力に必要なクレジット決済データとともに、第1通信I/F214を介してPOS端末100に送信する。
情報出力部225は、コード読取部222が読み取った商品コードを、第1通信I/F214を介してPOS端末100に送信(出力)する。また、情報出力部225は、カード読取部223が読み取った会員識別情報を、第1通信I/F214を介してPOS端末100に送信(出力)する。
以下、図7〜図10を参照して、本実施形態のチェックアウトシステムの動作について説明する。ここで、図7は、POS端末100が行う決済処理の手順を示すフローチャートである。
まず、POS端末100のCPU111は、キーボード101の所定のキー操作に応じて、取引開始を指示する信号を商品コード読取装置200に送信する(ステップS11)。これにより、商品コード読取装置200では後述する情報出力処理を開始する。
続いて、決済処理部121は、商品コード読取装置200から商品コードが入力されたか否かを判定する(ステップS12)。ここで、商品コードの入力を受け付けると(ステップS12;Yes)、決済処理部121は、この商品コードに対応するレコードをPLUファイル114bから読み出す(ステップS13)。次いで、決済処理部121は、ステップS13で読み出したレコードと、その商品の販売個数とに基づいて販売登録を行い(ステップS14)、ステップS17に移行する。なお、決済処理部121は、販売登録した内容を表示器102や表示器103に表示することで、ポイント算出部122が算出したポイントを表示出力する。
また、ステップS12において、商品コードが入力されない場合、ポイント算出部122は、商品コード読取装置200から会員識別情報が入力されたか否かを判定する(ステップS15)。ここで、会員識別情報の入力を受け付けると(ステップS15;Yes)、ポイント算出部122は、この会員識別情報をRAM113に格納し(ステップS16)、ステップS17に移行する。なお、ステップS15において会員識別情報が入力されない場合、ステップS17に直ちに移行する。
ステップS17において、CPU111は、キーボード101から「締め」キーを表わすキー情報の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS17)。ここで、「締め」キーの入力を確認できない場合には(ステップS17;No)、ステップS12に再び戻る。また、ステップS17において、「締め」キーの入力を受け付けると(ステップS17;Yes)、CPU111は、取引の終了を指示する信号を通信I/F115を介し商品コード読取装置200に送信する(ステップS18)。
続いて、決済処理部121は、販売登録された各商品の合計金額を算出すると(ステップS19)、この合計金額の支払方法が、現金による支払いかクレジットカードによる支払いかを判定する(ステップS20)。なお、支払方法の指定は、キーボード101を介しPOS端末100のオペレータからなされるものとする。
現金による支払いの場合(ステップS20;Yes)、決済処理部121は、現金支払いが完了するまで待機し(ステップS21;No)、支払いの完了を確認すると(ステップS21;Yes)、この取引内容を記録した現金支払用のレシートをプリンタ104から出力し(ステップS22)、ステップS27に移行する。
一方、クレジットカードによる支払いの場合(ステップS20;No)、決済処理部121は、ステップS19で算出した合計金額を、クレジット決済の開始を指示する信号とともに通信I/F115を介し商品コード読取装置200に送信する(ステップS23)。これにより、商品コード読取装置200では後述するクレジット決済処理を開始する。
続いて、決済処理部121は、商品コード読取装置200から決済の完了を指示する信号を受け付けると(ステップS24;Yes)、この信号とともに送信されたクレジット決済データに基づいてクレジット支払用のレシートをプリンタ104から出力し(ステップS25)、ステップS27に移行する。なお、商品コード読取装置200から決済不可能を指示する信号を受け付けた場合には(ステップS24;No)、決済不可能な旨をオペレータ用の表示器102に表示し(ステップS26)、本処理を終了する。
ステップS27において、RAM113に会員識別情報が格納されている場合、ポイント算出部122は、合計金額に応じたポイントを算出すると、この会員識別情報に対応する会員マスタファイル114cの累積ポイントに加算し(ステップS27)、本処理を終了する。
次に、図8を参照して、商品コード読取装置200の情報出力処理について説明する。ここで、図8は商品コード読取装置200が行う情報出力処理の手順を示すフローチャートである。
商品コード読取装置200のCPU211は、POS端末100からの信号により取引開始が指示されると、情報出力処理を開始する。画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オン信号を出力し、撮像部215による撮像動作を開始する(ステップS31)。画像データ取込部221は、撮像部215が撮像した画像データをRAM213に取り込む(ステップS32)。そして、コード読取部222は、上述したバーコード読取処理を開始すると(ステップS33)、画像データからバーコードを検出したか否かを判定する(ステップS34)。ここで、コード読取部222がバーコードを検出した場合、情報出力部225は、RAM213に格納された商品コードを、第1通信I/F214を介してPOS端末100に出力し(ステップS35)、ステップS39に移行する。なお、キーボード202を介し販売個数が入力されていた場合には、その販売個数を商品コードとともに出力するものとする。
一方、ステップS34において、バーコードが検出されない場合(ステップS34;No)、カード読取部223は、ポイントカード読取処理を開始し(ステップS36)、画像データからポイントカードの画像を検出したか否かを判定する(ステップS37)。ここで、カード読取部223がポイントカードの画像を検出すると(ステップS37;Yes)、情報出力部225は、この画像の所定位置からカード読取部223により読み出された会員識別情報を、第1通信I/F214を介してPOS端末100に出力し(ステップS38)、ステップS39に移行する。なお、ポイントカードの画像が検出されない場合には(ステップS37;No)、ステップS39に直ちに移行する。
ステップS39において、CPU211は、POS端末100からの信号により取引終了が指示されたか否かを判定する(ステップS39)。取引終了が指示されない場合には(ステップS39;No)、ステップS32に再び戻り、ステップS32〜S39を取引終了が指示されるまで繰り返し実行する。また、取引終了が指示された場合(ステップS39;Yes)、画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オフ信号を出力し(ステップS40)、撮像部215による撮像動作を停止する。
次に、図9を参照して、商品コード読取装置200のクレジット決済処理について説明する。ここで、図9は商品コード読取装置200が行うクレジット決済処理の手順を示すフローチャートである。
商品コード読取装置200のCPU211は、POS端末100からの信号によりクレジット決済の開始が指示されると、クレジット決済処理を開始する。クレジット決済処理において、画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オン信号を出力し、撮像部215による撮像動作を開始する(ステップS51)。画像データ取込部221は、撮像部215が撮像した画像データをRAM213に取り込む(ステップS52)。
続いて、カード読取部223は、クレジットカード読取処理を開始し(ステップS53)、画像データからクレジットカードの画像を検出したか否かを判定する(ステップS54)。ここで、カード読取部223は、クレジットカードの画像を検出すると、当該画像の所定位置からクレジット情報を読み取るとともに、署名の読み取りが必要か否かを判定する(ステップS55)。ここで、署名の読み取りが必要となる場合とは、クレジット決済の開始とともにPOS端末100から送信された合計金額が予め定められた所定金額を上回る場合等である。
署名の読み取りが不要と判定した場合(ステップS55;No)、ステップS58に直ちに移行する。また、署名の読み取りが必要と判定した場合(ステップS55;Yes)、カード読取部223は、署名の入力が必要な旨のメッセージをオペレータ用の表示器203に表示し(ステップS56)、署名の読み取りが完了するまで待機する(ステップS57;No)。
ここで、図10は、ステップS56で表示される表示画面の一例を示す図である。同図では、署名の入力が必要な旨のメッセージとして「署名を撮像して下さい。」を表示器203に表示した例を示している。また、このメッセージ下部の領域A2には、撮像部215により撮像された画像を表示している。ここで、署名の読み取りは、図10の領域A2に示すようにクレジットカードの裏面に表された署名を読み取る形態としてもよいし、所定の用紙に書かれた署名を読み取る形態としてもよい。なお、クレジットカード裏面の署名を読み取る場合、「クレジットカードを裏返して下さい」等のメッセージを表示器203に表示させることが好ましい。
図9に戻り、カード読取部223が署名の読み取りが完了すると(ステップS57;Yes)、クレジット決済部224は、カード読取部223により読み取られたクレジット情報と、決済金額となるPOS端末100から送信された合計金額と、を第2通信I/F217を介して与信照会機関300に送信し、与信照会を実行する(ステップS58)。
次いで、クレジット決済部224は、与信照会機関300から返信される与信結果に基づき、クレジット決済が可能か否かを判定する(ステップS59)。ここで、与信結果が決済不可能を示す場合(ステップS59;No)、クレジット決済部224は、決済不可能な旨のメッセージをオペレータ用の表示器203に表示するとともに(ステップS60)、決済不可能な旨を示した信号を、第1通信I/F214を介してPOS端末100に出力し(ステップS61)、ステップS64に移行する。
一方、与信結果が決済可能を示す場合(ステップS59;Yes)、クレジット決済部224は、与信照会機関300との間で決済代金の決済処理を行い(ステップS62)、この決済内容を示した決済情報を、決済が完了した旨を示す信号とともに、第1通信I/F214を介してPOS端末100に出力し(ステップS63)、ステップS64に移行する。
続いて、クレジット決済部224は、クレジットカードから読み取ったクレジット情報をRAM213から削除することで、クレジット番号等の漏洩を防止する(ステップS64)。そして、画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オフ信号を出力することで、撮像部215による撮像動作を停止し(ステップS65)、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、撮像部215で撮像されたポイントカードやクレジットカード等のカード媒体から、当該カード媒体に示されたカード情報を読み出し、このカード情報に基づいてポイントの付与やクレジット決算を実行する。これにより、ポイントカードやクレジットカードを読み取るリーダ装置の設置は不要となるため、商品コード読取装置200の装置構成を簡易化することができ、カード情報の読み取りに係る操作の効率化を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、商品コード読取装置200にて、クレジット決済を行うことができるため、POS端末100に係る負荷を軽減することが可能となる。これにより、POS端末100と商品コード読取装置200とが行う処理を切り分けることができるため、決済処理の効率化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
例えば、上記の実施形態では、PLUファイル114b及び会員マスタファイル114cを、POS端末100内に記憶する形態としたが、これに限らず、POS端末100がアクセス可能な外部装置にこれらのファイルを記憶する形態としてもよい。
また、上記実施形態のPOS端末100及び商品コード読取装置200で実行されるプログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
また、上記実施形態のPOS端末100及び商品コード読取装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態のPOS端末100及び商品コード読取装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。