JP5455859B2 - Ptpカセット - Google Patents

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Description

この発明は、PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤(以下、PTP包装剤等と呼ぶ)を整列収納して順次排出するPTPカセットに関し、詳しくは、PTP包装剤等を積み重ねて多数保持するとともに下から順に長手方向へ横送りして排出するPTPカセットに関する。なお、PTPカセットは、一体物に纏められていることもあれば、着脱式の複数部分たとえば整列収納部と順次排出機構とに分かれていることもある。
片面8aが平坦で他面8bに薬剤を閉じ込めたポケット(突起部)8cが縦横に形成されているPTP包装剤8を対象として(図7参照)、それぞれを横向きの姿勢にしたうえで積み重ねて多数保持するとともに下から順に長手方向へ横送りして順次排出するようになったPTPカセットが、幾つか知られている(例えば特許文献1〜6参照)。
何れのPTPカセットも、収納空間を画する箱状の整列収納部と、その下に固定の又は着脱式の順次排出機構とを備えており、そのうち整列収納部は、PTP包装剤等を各々は横にしたうえで内底部材(収納空間底部材)の上面に載せて縦に積み重ねて整列収納させた状態で保持するようになっており、順次排出機構は、整列収納部に保持されているPTP包装剤等を下から順に横送りして前方へ排出するようになっている。
整列収納部は、何れのカセットでも構成が似ており、整列状態維持のため内底部材の上の収納空間が前板と両側板で囲まれているが、PTP包装剤等の補充のため、上面が解放されている。また、必須ではないが、補充作業容易化のため後背面まで解放されたり、整列状態安定化のため収納空間の内底部材が少し前下がりに傾けられたりしている。さらに、横送り排出のため、前板のうち内底部材の前端のところが切り欠かれて、排出口が形成されており、排出確認のため排出口の下方には排出センサが置かれている。
順次排出機構は、PTP包装剤等のうち最下のものに接触作用する可動部材と、この可動部材を運動させて最下のPTP包装剤等を前送りさせる駆動機構とを備えている点は、何れのカセットにも共通しているが、可動部材がPTP包装剤8の平坦面8aに摩擦作用する回転輪であって駆動機構がその回転輪を収納空間の内底で自転させる回転駆動機構になっている平坦面摩擦タイプと(特許文献1〜2参照)、可動部材がPTP包装剤8の後端8dに当接作用する引掛部材や押出部材であって駆動機構がその可動部材を内底部材に沿って前送りする機構になっている後端当接タイプとがある(特許文献3〜6参照)。
特開平10−75989号公報(図3) 特開2008−301870号公報 特開2009−131560号公報 特開2009−165675号公報 特開2009−297466号公報 特開2010−017372号公報
しかしながら、このような従来のPTPカセットでは、タイプによって一長一短がある。具体的には、平坦面摩擦タイプは、立てておけないほど柔らかいPTP包装剤等であっても逐次排出できるという利点を持つ一方で、滑りやすいPTP包装剤等には適さないし、高速化が難しい。これに対し、後端当接タイプは、シートのカール性の大きなPTP包装剤等でも迅速に順次排出できるという利点を持つ一方で、腰のないPTP包装剤等や,端部が曲がったり潰れたりして可動部材との当り具合の悪いPTP包装剤等にはあまり適さない。このため、両者の利点を併せ持った安価なPTPカセットの開発が望まれる。
そこで、PTP包装剤等の材質や剛性さらには端部状態の影響を受け難くて適用範囲が広く高速排出も可能なPTPカセットを実現することが技術的な課題となる。
本発明のPTPカセットは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、片面が平坦で他面には突起部が形成されているPTP包装の薬剤またはそれと等価な薬剤を各々は横にしたうえで縦に積み重ねて整列収納させた状態で保持する整列収納部と、前記薬剤のうち最下のものに前記整列収納部の内底で作用部を接触させて前進させる順次排出機構とを備えていて、前記薬剤を下から順に横送りして前記整列収納部の排出口から前方へ排出するPTPカセットにおいて、前記順次排出機構が、前記作用部を回転機構にて鉛直面に沿って旋回させるものであり、前記作用部が、前記薬剤の前記他面で前後に並んだ前記突起部の間隙に入りうるものであって旋回中の最上位置では前記整列収納部の内底で前進するようになっており、前記薬剤が前記収納空間の内底で前記他面を下にしていれば前記作用部の前進時には前記作用部が前記突起部に当接して前記薬剤を横送りするようになっていることを特徴とする。
また、本発明のPTPカセットは(解決手段2)、上記解決手段1のPTPカセットであって、長手方向を前後に向けた条材が前記収納空間の内底に設けられていて、前記他面を下にして前記薬剤を前記収納空間の内底に置くと前記条材が前記薬剤の前記突起部の間に収まって又は横に来て前記薬剤が前記条材によって前後方向移動可能状態で支承されるようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明のPTPカセットは(解決手段3)、上記解決手段1,2のPTPカセットであって、前記薬剤のうち前記排出口から出てきたものを上下から挟んで前送りする排出ローラ対が、前記排出口より前の所に設けられていることを特徴とする。
このような本発明のPTPカセットにあっては(解決手段1)、作用部が突起部に当接して薬剤を横送りするようになっているので、シートのカール性の大きなPTP包装剤等でも迅速に順次排出できるという後端当接タイプの利点が引き継がれている。しかも、当接タイプであっても、当接部位が、薄い平板状で変形しやすいシート端部でなく、端部より内寄りの所に形成されているうえ小さな立体形状で変形しにくい突起部になっているので、腰の強くないPTP包装剤等であっても逐次排出できるという平坦面摩擦タイプのものだった利点も取り込んでいる。また、平坦面を下にしたPTP包装剤等は排出しないので、そのような誤収納に起因する不所望な二枚出し等も防止される。
したがって、この発明によれば、PTP包装剤等の材質や剛性さらには端部状態の影響を受け難くて適用範囲が広く高速排出も可能なPTPカセットを実現することができる。
また、本発明のPTPカセットにあっては(解決手段2)、薬剤の突起部形成面のうち突起部と突起部との間や突起部の横の所が条材に載った状態で薬剤が条材により可動支承されるようにしたことにより、薬剤の過剰変形が防止されるとともに、薬剤の前送り時の案内についても、相対的に軟弱な端部だけでなく、相対的に剛強な突起部までも役立つことになって、腰のないPTP包装剤等でも安定して確実に前方へ送り出すことができる。
さらに、本発明のPTPカセットにあっては(解決手段3)、薬剤が排出口から出た部分まで排出ローラ対で能動的に前送りされるので、腰のないPTP包装剤等でも安定して確実にカセット外へ送り出すことができる。しかも、上述したように排出口から出てくる薬剤が確実に一枚だけに絞り込まれているので、それを排出ローラ対で上下から挟むことに不都合はなく、PTP包装剤等を排出ローラ対で上下から挟みつつ引き込むことにより、PTP包装剤等の曲がりや捻れといった変形が抑制されるので、薬剤排出が安定かつ円滑に行われることとなる。
本発明の実施例1について、PTPカセットの構造を示し、(a)が外観斜視図、(b)が内部透視図、(c)が縦断面図である。 (a)がPTP包装剤を収納して排出態勢を整えたカセット要部の縦断面図、(b)〜(c)がPTP包装剤排出時のカセット要部の縦断面図である。 誤って上下反転収納されたPTP包装剤が最下に来たときのカセット要部の縦断面図である。 本発明の実施例2について、PTPカセットの縦断面図である。 本発明の実施例3について、(a)〜(e)、何れも、回転機構と作用部の斜視図である。 本発明の実施例4について、(a)〜(c)、何れも、PTP包装剤とそれを支承する条材との斜視図である。 PTP包装剤の外観を示し、(a)が突起部を上にした状態の側面図、(b)が突起部形成面の斜視図、(c)が突起部を下にした状態の側面図である。
このような本発明のPTPカセットについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜4により説明する。
図1〜3に示した実施例1は、上述した解決手段1〜2(出願当初の請求項1〜2)を具現化したものであり、図4に示した実施例2は、上述した解決手段3(出願当初の請求項3)も具現化したものであり、図5に示した実施例3や、図6に示した実施例4は、それらの変形例である。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,ヒンジ等の連結具,電動モータ等の駆動源,ギヤ等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明のPTPカセットの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)がPTPカセット10の外観斜視図、(b)が内部透視図、(c)が縦断面図である。
このPTPカセット10は、PTP包装剤8などの薬剤を各々は横にしたうえで縦に積み重ねて整列収納させた状態で保持する箱体11(整列収納部)と、その中の薬剤を下から順に横送りして前方へ排出する順次排出機構15〜18とを具えたものであり、PTP包装剤8を横にするときに平坦面8a(片面)を上側にし薬剤収納用の突起部8c(ポケット)のある突起部形成面8b(他面)を下側にし、その横向き状態で箱体11の収納空間に収めたPTP包装剤8を逐次排出するようになっている。
箱体11は、整列収納のため鉛直な前板と左右の鉛直な側板と水平な外底板とを具えているが、補充容易化のため上面と後背面は解放されている。箱体11の前面には、補充時の薬品確認やバーコード入力作業が容易かつ的確に行えるよう、例えばPTP包装剤8の品名や識別コードを印刷したラベル12が貼り付けられている。箱体11の前面の下部には、PTP包装剤8が順次排出されるときに通過する排出口14が開口形成されており、排出口14の上側部分には横幅のほぼ全域に亘って排出口高さを調整しうる調整板13が垂れ下がっている。なお、最下のPTP包装剤8を載せて下から支える内底部材は、箱体11そのものには無く、順次排出機構15〜18の上部が兼用している。
順次排出機構15〜18は、回転機構15と作用部16と排出センサ17と条材18と図示しない電動モータと伝動部材とコントローラ(制御回路,制御装置)とを具えたものであり、最も下の外底板の上に設けられて、箱体11の収納空間の下に位置し、箱体11の内底で最下のPTP包装剤8に作用部16を接触させて前進させるものである。
回転機構15は、前後に並んで複数個が設けられており、各機構が、左右に延びた水平な回転軸15aと、回転軸15aから径方向に延びて作用部16を支持する旋回基部15bと、回転軸15aと同心で径は太いが左右方向・軸方向の長さが短い円板状の円板部15cとを具えたものであり、回転軸15aが、ギヤやベルトなどの適宜な伝動部材を介して電動モータの駆動によって、上側を前進させる回転方向で、軸回転させられるようになっている。
この回転機構15では、旋回基部15bの先端部分が作用部16になっており、その先端までの半径と円板部15cの半径とがほぼ等しくて、回転軸15aが軸回転するとそれに随伴して作用部16が鉛直面に沿って旋回するようになっている。なお、この回転機構15では、回転軸15aと旋回基部15bと円板部15cとが一体化しているが、回転軸15aの軸回転に伴って作用部16が旋回するのであれば、分離されていても良い。また、この旋回基部15bは、細い菱形の角部を丸めた形状で、両端に一つずつ合計で二つの作用部16を支持している。さらに、そのような旋回基部15b及び作用部16,16が円板部15cの左右両側に設けられているが、この配置は、PTP包装剤8の突起部形成面8bにおいて突起部8cが横二列で配置されていることに基づいている。
作用部16は、そのような形状と配置に基づき、突起部形成面8bを下にしてPTP包装剤8を載せると、旋回中の最上位置やその近傍では、PTP包装剤8の突起部形成面8bにおいて前後に並んだ突起部8cと突起部8cとの間隙に入りうるものとなっている。また、円板部15cは、PTP包装剤8の突起部形成面8bにおいて左右に並んだ突起部8cと突起部8cとの間隙に入るものとなっている。さらに、複数の回転機構15の最上位置や作用部16の旋回中の最上位置を前後に連ねた仮想線がこの例では水平になっているが、この仮想線が側面視では排出口14の下に位置していて箱体11の収納空間の内底を画するものとなり、作用部16が旋回中の最上位置では箱体11の収納空間の内底で前進するものとなっている。また、作用部16を含む回転機構15の前後方向における連なりは、箱体11の内底の全域に及んでも良いが、このPTPカセット10では箱体11の内底のうち後寄り部分が省かれてそこでの支承機能が条材18に委ねられている。
排出センサ17は、例えば反射式の光学センサからなり、この例では排出口14や最前の回転機構15の斜め下方で外底板の上面に設けられて、検出方向を上に向けている。そして、上方にPTP包装剤8が有って反射光が検出されるか或いは上方にPTP包装剤8が無くて反射光が検出されないかに応じてオンオフ信号を出力するものである。この信号に基づいて図示しない上述のコントローラが、最下のPTP包装剤8が前方へ横送りされて排出口14から出てくると、その最下PTP包装剤8の排出開始を検知し、その最下PTP包装剤8が排出口14から抜け落ちて上方から前方へ去ると、排出完了を検知するようになっている。
条材18は、丸棒を図示したが外面が円滑であれば円筒やアングル材であっても良く、外底板や支柱などに取り付けられる基端部は別として、先端部や中間部は、箱体11の収納空間の内底で、長手方向を前後に向けて、回転機構15や作用部16の最上位置を前後に連ねた上述の仮想線とほぼ平行になっている。また、その仮想線と条材18の先端部の上面とがほぼ同じ高さになっているので、突起部形成面8bを下にしてPTP包装剤8を箱体11の収納空間の内底に置くと、条材18のうち先端部を含む部分がPTP包装剤8の突起部8cの間に収まって、PTP包装剤8の突起部形成面8bが条材18の上に載るので、条材18は最下のPTP包装剤8を前後方向移動可能な状態で支承するものとなっている。このように箱体11の内底のうち後寄り部分では条材18がPTP包装剤8を支承するのに対し、箱体11の内底のうち前寄り部分では回転機構15がPTP包装剤8を支承するので、順次排出機構15〜18は、回転機構15と条材18とが分担してPTP包装剤8を支承するものとなっている。
この実施例1のPTPカセット10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が、多数のPTP包装剤8を収納して排出態勢を整えたPTPカセット10の縦断面図であり、(b)と(c)が、PTP包装剤8を排出している時のPTPカセット10の要部の縦断面図である。また、図3は、誤って上下反転収納されたPTP包装剤8が最下に来たときのカセット要部の縦断面図である。
PTPカセット10を初めて使用するときや、PTP包装剤8の種類を変えるようなときには、二枚落ちを防止するために、最下のPTP包装剤8は排出口14を支障なく通過するが、下から二番目のPTP包装剤8は箱体11の前板か調整板13に突き当たって排出口14を通過しないよう、箱体11の前板に対する調整板13の取付位置を上げ下げ等することで調整板13の高さを調整しておく。また、順次排出機構15〜18を処理対象のPTP包装剤8に適合させるために、一つ以上の回転機構15の作用部16が最上位置に来て止まるとともに、他の回転機構15については作用部16が突起部8cのピッチに対応した位相角だけずれた回転位置で止まるよう、回転機構15や伝動部材の手動調整および/又はコントローラへのパラメータ設定などを行っておく。
それから、PTPカセット10が空の場合は手作業でPTP包装剤8を箱体11の収納空間に解放上面や解放背面から補充する。そのとき、各々のPTP包装剤8を横にしたうえで、多数のPTP包装剤8の表裏を同じ向きに揃え、必ず突起部8c及び突起部形成面8b(ポケット側)を下にして、それらを箱体11の底の回転機構15及び条材18の上面に積み上げることで、箱体11内に多数のPTP包装剤8を収納する。それから、収納したPTP包装剤8の後端を指等で軽く押して、PTP包装剤8の列を整える。こうして、整列収納されたPTP包装剤8は、最下のPTP包装剤8の突起部8cの間に最上位置の作用部16と回転機構15の円板部15cの頂部と条材18とが収まるとともにそれらの上に突起部形成面8bが載って最下のPTP包装剤8の位置が決まり、下から二番目以上のPTP包装剤8が前端を箱体11の前板か調整板13に当てて位置が決まり、それらの順次排出の準備が整う(図2(a)参照)。
その後、PTP包装剤8を一つずつ排出させるときには、図示しないコントローラに排出の指令や指示を与えて、PTPカセット10に排出動作を行わせる。具体的には、コントローラが、排出センサ17の反射光不検出を確認しつつ、図示しない電動モータを作動させる。そうすると、回転機構15がそれぞれ軸回転し、それに随伴して作用部16が鉛直面に沿って旋回し、最上位置で止まっていた作用部16が前進するとともに(図2(a)参照)、下がっていた作用部16も少し遅れて前進しながら最上位置へ上昇し下降に転じてからも暫くは更に前進する(図2(b)参照)。その際、それらの作用部16がそれぞれ直前の突起部8cを押すので、最下のPTP包装剤8が前進して、その前端が排出口14から前方へ突き出る。
このように幾つもの突起部8cが個々に而も同時に或いは時間をずらして次々に作用部16によって押される態様でPTP包装剤8が横送りされるので、PTP包装剤8が腰のないものであっても、PTP包装剤8は、不所望に折れ曲がることなく、不所望に縮むこともなく、本来の姿形のまま横送りされる。また、PTP包装剤8のシート部のカール性が大きくて、PTP包装剤8が捻れたり曲がり易いものであっても、その変形量が排出口14の高さや可動部材16の高さを超えるほど酷くなければ、PTP包装剤8の横送りが安定かつ的確に実行される。さらに、PTP包装剤8に対する推力が可動部材16と突起部8cとの複数の当接箇所に分散して無理なく伝達されるので、PTP包装剤8を迅速に送ることができる。
それから、回転機構15の軸回転に随伴して作用部16が箱体11の収納空間の内底で次々に前進すると、最下のPTP包装剤8が更に横送りされて排出口14から外に出る(図2(c)参照)。そして、最下のPTP包装剤8が排出口14から前方へ排出されると、その排出中の最下PTP包装剤8からの反射光が排出センサ17によって検出され、これに応じて適宜なタイミングで電動モータの作動が停止するので、回転機構15の軸回転動作も作用部16の旋回運動も止まる。それと並行して、最下のPTP包装剤8の抜けた箱体11の収納空間の内底では、下から二番目だったPTP包装剤8が回転機構15や条材18の上に下降して来て新たな最下のPTP包装剤となる。こうして、このPTPカセット10にあっては、PTP包装剤8が下から一枚ずつ排出される。
なお(図3参照)、誤ってPTP包装剤8が突起部形成面8b及び突起部8cを上にした状態で箱体11に収納されてしまった場合、それが最下のPTP包装剤8になったときに、PTP包装剤8の平坦面8aが回転機構15や条材18の上面に載ることから、PTP包装剤8の突起部8cがそこから下向きでなく上向きに突き出して、その突起部8cの頂部やそれに突起部8cを噛合させた下から二番目のPTP包装剤8が調整板13に当接して前進を阻止される状態になるうえ、そもそも作用部16とPTP包装剤8の平坦面8aとが滑って推力がほとんど伝達されないので、平坦面8aを下にしたPTP包装剤8は排出されることなく箱体11の中にとどまる。一枚すら排出されないのであるから不所望な二枚落ちは確実に防止される。そして、排出センサ17での反射光検出が規定時間内に行えないため、コントローラによりタイムアウトエラーとされる。
本発明のPTPカセットの実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図4は、PTPカセット40の縦断面図である。
このPTPカセット40が上述した実施例1のPTPカセット10と相違するのは、排出口14より前の所に排出ローラ対19a,19bが設けられている点である。
排出ローラ対19a,19bは、軸方向を左右に向けた水平な上側の排出ローラ19aと下側の排出ローラ19bとからなり、何れも左右に延びた支軸が電動モータによって駆動されて軸回転することにより、排出口14から出てきたPTP包装剤8を上下から挟んで前送りするようになっている。上側の排出ローラ19aは平坦面8aに接触して摩擦力でPTP包装剤8を送るのでローラ長がカセット横幅いっぱいまで長くなっていても良いが、下側の排出ローラ19bは、突起部形成面8bに接触して摩擦力でPTP包装剤8を送るので、突起部8cとの干渉を避けるためにローラ長が短くなっており、短いローラ部が軸方向の中央に一個か又は軸方向に分散して複数個が形成されている。
このようなPTPカセット40にあっても、PTPカセット10と同じく、作用部16がPTP包装剤8の前送りの推進力の主役であり、作用部16が旋回中に突起部8cに当接して前進することでPTP包装剤8が前送りされるのであるが、個々の作用部16の前進しつつ作用するときの移動距離が短いため、回転機構15を稠密に配置したとしても、作用部16の作用範囲を連続させるのが難しいところ、PTP包装剤8のうち一枚だけ抜けて積み上げ荷重から解放された部分に対してはコンパクト実装の比較的容易な排出ローラ対19a,19bがPTP包装剤8の前送りを補助するので、カセットの不所望な大形化を避けることができるとともに、腰のないPTP包装剤8でも安定して確実にカセット外へ送り出すことができる。
しかも、軸回転する排出ローラ対19a,19bがPTP包装剤8を上下から挟みつつ引き込むので、摩擦送りとはいえ前送りが能動的に行われるばかりか、PTP包装剤8の前端が多少なら曲がったり傾いていても確実に引き込むことができる。また、排出中も挟みつけて前送りするので、PTP包装剤等の曲がりや捻れといった変形を抑制することができる。そのため、PTP包装剤8の排出が安定かつ円滑に行われるとともに、PTP包装剤8の不所望な変形が全部とはいかないまでも多少なら矯正されることにもなる。
図5(b)〜(e)に斜視図を示した本発明のPTPカセットが上述した実施例1,2のものと相違するのは、回転機構15と作用部16とが図5(a)のものから改造されている点である。
すなわち、図5(a)に示した回転機構15と作用部16は、上述したPTPカセット10,40のものを再掲したものであるが、図5(b)に示した回転機構15と作用部16は、旋回基部15bを残して円板部15cを省いたものであり、図5(c)に示した回転機構15と作用部16は、円板部15cを残して旋回基部15bを省き、作用部16を棒状にして円板部15cの端面に植設したものであり、図5(d)に示した回転機構15と作用部16は、円板部15cの片面の作用部16を二本から三本に増やしたものであり、図5(e)に示した回転機構15と作用部16は、作用部16及び旋回基部15bを二組から三組に増やしたものであり、突起部形成面8bに突起部8cが三列になって形成されている図示しないPTP包装剤8に対して使用される。
図6(a)〜(c)に斜視図を示した本発明のPTPカセットが上述した実施例1,2のものと相違するのは、条材18が改造されている点である。
図6(a)に示したPTPカセットは、上述したPTPカセット10と同様、条材18が中央の一本だけのものであるが、条材18が長くなっていて、回転機構15の後方だけでなく回転機構15の上まで延びていて、PTP包装剤8の長手方向の広い範囲で連続してPTP包装剤8を支承するようになっている。
条材18が回転機構15の上に来ると円板部15cと干渉するので、このような長い条材18は、円板部15cの無い図5(b)や図5(e)の回転機構15に適している。
図6(b)に示したPTPカセットは、平行な二本の条材18にて両脇から突起部8cを挟むことで、PTP包装剤8の左右方向の位置決めを正確に行うものとなっている。
図6(c)に示したPTPカセットは、平行な三本の条材18にて、上述した両者の機能を併せ持つばかりか高度化したものとなっている。
なお、図示は割愛したが、突起部8cが横3列になっているウィークリーPTPシートを扱う場合、PTP包装剤8の突起部形成面8bにおける突起部8c同士の間隙が中央寄りに2列存在するので、各間隙に1本ずつ収めた合計2本の条材18で支承と位置決めを行うのが基本形となるが、1本でも支承でき更に位置決めまでできるのであれば、条材18は、どちらか1本を削除して、残りの1本だけで構成しても良い。
[その他]
上記実施例では、箱体11の前板が鉛直であったが、箱体11の前板は多少なら前傾していても良い。また、回転機構15の最上位置を横に連ねた仮想線が水平であったが、前記仮想線も多少なら前下がり傾斜していても良い。前記仮想線は箱体11の内底を画するものでもあり、条材18は前記仮想線とほぼ平行なので、前記仮想線が前下がり傾斜している場合は、条材18も前下がり傾斜したものとなる。
上記実施例では、条材18が外底板に取り付けられていたが、箱体11の後背面の下部に背板を付設して、そこに条材18を植設しても良い。
本発明のPTPカセットは、PTP包装した薬剤の他、それと等価な薬剤たとえばシート状包装やカード状包装の薬剤などにも、突起部があれば、適用することができる。
また、本発明のPTPカセットは、単体で使用できる他、薬剤払出装置の一部や全部に組み込んでも良い(例えば特許文献3〜6参照)。
8…PTP包装剤(薬剤)、8a…平坦面(片面)、
8b…突起部形成面(他面)、8c…突起部(ポケット)、8d…後端(端部)、
10…PTPカセット、
11…箱体(整列収納部)、12…ラベル、13…調整板、14…排出口、
15…回転機構、15a…回転軸、15b…旋回基部、15c…円板部、
16…作用部、17…排出センサ、18…条材、
40…PTPカセット、19a…排出ローラ、19b…排出ローラ

Claims (2)

  1. 片面が平坦で他面には突起部が形成されているPTP包装の薬剤またはそれと等価な薬剤を各々は横にしたうえで縦に積み重ねて整列収納させた状態で保持する整列収納部と、前記薬剤のうち最下のものに前記整列収納部の内底で作用部を接触させて前進させる順次排出機構とを備えていて、前記薬剤を下から順に横送りして前記整列収納部の排出口から前方へ排出するPTPカセットにおいて、前記順次排出機構が、左右に延びた水平な回転軸を軸回転させる回転機構を具備しており、前記作用部が、前記回転軸に装備されていてその軸回転に随伴して鉛直面に沿って前記回転軸を回転中心にして旋回するようになっており、更に、前記作用部が、前記薬剤の前記他面で前後に並んだ前記突起部の間隙に入りうるものであって旋回中の最上位置では前記整列収納部の内底で前進するようになっており、前記薬剤が前記収納空間の内底で前記他面を下にしていれば前記作用部の前進時には前記作用部が前記突起部に当接して前記薬剤を横送りするようになっていることを特徴とするPTPカセット。
  2. 長手方向を前後に向けた条材が前記収納空間の内底に設けられていて、前記他面を下にして前記薬剤を前記収納空間の内底に置くと前記条材が前記薬剤の前記突起部の間に収まって又は横に来て前記薬剤が前記条材によって前後方向移動可能状態で支承されるようになっており、更に、前記回転機構が複数設けられており、前記薬剤の前記他面を支承する円板部が前記回転機構より少数個だけ設けられており、前記回転機構のうち前記条材の下から外れているものの回転軸には前記円板部が装備されているが、前記回転機構のうち前記条材が上に来ているものの回転軸には前記円板部が装備されていないことを特徴とする請求項1記載のPTPカセット。
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