JP5455690B2 - 電磁コイル、電子レンズ、および電磁バルブ - Google Patents

電磁コイル、電子レンズ、および電磁バルブ Download PDF

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Description

本発明は、電磁ソレノイド、電磁バルブ、X線発生装置並びに電子顕微鏡、イオン顕微鏡といった装置に利用される電磁コイルに関する。
従来から、絶縁被覆された導体で円形断面を有する巻き線を巻き回すことによって製造されたコイルが普及している。これに対して、フィルム状コイルとも呼ばれる矩形断面の導体を巻き回すことによって製造されるコイルも提案されている。フィルム状コイルは、たとえば矩形断面の導体と絶縁シートと交互に重ねてのり巻き状に巻き回すことによって製造されるコイルで、高い実装断面積(占積率)を実現することができるという利点を有している(特許文献1、2)。
このような利点が生じるのは、円形断面を有する巻き線では、円形の断面形状ゆえに回避できない隙間が発生するのに対して、矩形断面の導体では、このような隙間が発生しないからである。占積率は、絶縁シートを薄くすることによってさらに高めることができる。
昭和59−231804号公報 特開平9−149620号公報
しかし、絶縁シートを薄くすると、巻き回し時に絶縁シートが破れてしまってコイルの品質を確保することができないので、これがフィルム状コイルの占積率の限界の要因となっていた。すなわち、コイルの品質確保の容易性と占積率とのトレードオフの問題が発生していた。
本発明は、上述の従来の課題の少なくとも一部を解決するために創作されたものであり、電磁コイルの導体の占積率を高める技術を提供することを目的とする。
第1手段は、所定の空間部を囲むようにして複数周回巻かれている帯状の導体である帯状導体と、前記巻かれた帯状導体の互いに対向する面同士を接着する絶縁性の接着層と、を備える。前記接着層は、前記帯状導体の前記対向する面同士の間隔を確保する絶縁性の粒状体と、絶縁性の接着材料と、を含むことを特徴とする電磁コイルである。
第1手段では、巻かれた帯状導体の互いに対向する面同士が接着される。この接着層は、帯状導体の対向する面同士の間隔を確保する絶縁性の粒状体と絶縁性の接着材料とで絶縁することができるので、従来の構成で使用されていた絶縁シートを必要としない。これにより、絶縁シートの破れによる絶縁不良を回避することができる。帯状導体の互いに対向する面同士は、対向する面同士の間隔を確保する絶縁性の粒状体によって相互間隔が確保され、その間隔に絶縁性の接着材料が埋められることによって絶縁を確保することができる。さらに、帯状導体が相互に固定された一体構造が形成されているので、巻かれた電線の形状を拘束するためのボビンを必要としない。これにより、ボビンの容積を排除して占積率の向上をさらに図ることができるという利点もある。
絶縁性の接着材料は、たとえばアクリル樹脂系接着剤やエポキシ樹脂系接着剤のような合成樹脂を利用することができる。特に、アクリル樹脂系接着剤およびエポキシ樹脂系接着剤は、いずれの接着剤も構造強度や電気絶縁性に優れている。ただし、アクリル樹脂は、エポキシ樹脂に比較して効果速度が速く引っ張りせん断強度に優れるという特性を有している。一方、エポキシ樹脂は、アクリル樹脂に比較して電気絶縁性に優れるという特性を有している。
本電磁コイルは、従来の技術常識に反して切削加工可能であるという特徴を有している。第1の理由は、通常の電線を巻いたコイルに対して切削加工を行うと断線してしまうというものである。しかしながら、この電磁コイルは、帯状導体を巻き回すことによって構成されているので、帯状導体の一部を切削しても導通を維持することができる。
第2の理由は、通常の電線や帯状導体を巻いたコイルに対して切削加工を行うと、導体が切断してほどけ易くなるというものである。すなわち、従来のコイルでは、導体の両端に引っ張り荷重を加えることによってコイルの形状が保持されているので、切削加工が行われると応力集中等によって導体が切断しやすくなってしまうからである。しかしながら、本電磁コイルは帯状導体同士が接着によって相互に固定された一体構造を有するので、帯状導体の切断を回避することができる。
第2手段は、第1手段において、前記接着材料と前記粒状体は、いずれも合成樹脂製である。こうすれば、接着材料の硬化後において、たとえばガラスビーズ等と比較して、電磁コイルの切削加工等の加工性を向上させることができる。粒状体には、ポリエチレンやポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレンといった合成樹脂材料の使用が好ましい。
第3手段は、第1または第2手段において、前記粒状体は、球体の形状を有する。球状の形状を有する球体は、高精度の直径での製造が容易なので、帯状導体の間隔を正確に規制して接着層の厚み精度を簡易に向上させることができる。さらに、球体の形状を有すれば、製造時に転がって円滑に重なり合いが解消され、粒状体の重なり合いによる意図しない接着層の厚みの増加が抑制される。
第4手段は、第1ないし第3手段のいずれか一つにおいて、前記空間部は開放端を有しており、前記帯状導体の前記開放端側となる端部に接する冷却部を備えている。こうすれば、電磁コイルの中において、一般的に熱伝導率が低い接着層を経由することなく、帯状導体全体への直接的な伝熱経路を実現して効率的な冷却を実現することができる。
このような伝熱経路は、温度分布の安定までの過渡応答時間を短くして、安定的な作動の開始までの時間を短縮することができるという利点もある。端部は、たとえば帯状導体の巻き軸の方向に露出する端部であればよく、帯状導体の巻き軸の方向にも面する傾斜面も含まれる。
第5手段は、第1ないし第4手段のいずれか一つにおいて、前記電磁コイルには、前記複数周回巻くことによって積層されている方向に延びている放熱孔が形成されている。前記放熱孔は、前記帯状導体の最外周において開放されている。放熱孔は、形成位置に高い自由度を有するので、自由度の高い熱設計を実現することができる。
さらに、放熱孔の利用方法は、ヒートパイプによる冷却だけでなく、放熱孔の内部に熱媒体を通過させて排熱するようにしてもよい。熱媒体は、たとえばフロリナート(商標)やガルデン(商標)といった熱的化学的に安定性が高く、絶縁性に優れたフッ素系不活性液体や空気等の気体といった流体が利用可能である。
第6手段は、X線を発生させる標的に電子線を集束させる電子レンズである。本電子レンズは、磁束を発生させる第1手段ないし第5手段のいずれか一つの電磁コイルと、前記磁束を通過させることによって、前記標的に前記電子線を集束させるための磁場を形成する磁気回路と、を備える。
第6手段は、磁気回路の内部の空間を有効に利用可能な電磁コイルを使用する設計自由度を提供することができる。特に、第4手段または第5手段との組み合わせにおいては、放射線を効率的に発生させるために標的に電子ビーム(電子線)を正確に収束させるための精密な制御を要求される電子銃に対して、安定的な作動の開始までの時間を短縮することができる。本構成は、効率的な冷却を実現し、温度分布を急速に安定させることによって安定した電磁特性で精密な制御を可能とするからである。
第7手段は、半導体製造装置用の電磁バルブである。この電磁バルブは、磁性体を有する開閉弁と、磁場を変化させて前記開閉弁を操作する第1手段ないし第4手段のいずれか一つの電磁コイルと、を備える。
第7手段によれば、実装断面積(占積率)を増大させて高い駆動力を小型のコイルで実現することができる。これにより、空気作動で高い駆動力を実現していた空気作動方式のエアオペレーテッドバルブを空気作動方式でない電磁弁に置き換えることができる。
すなわち、従来は、空気作動方式の電磁弁でしか対応できなかった電磁弁の適用領域において、空気作動方式でない電磁弁の適用が可能となる。エアオペレーテッドバルブは、その外部から供給された圧縮空気を電空制御弁(電磁弁)で操作して作動する弁であり、実質的に2つのバルブを有していることになる。したがって、本電磁弁でエアオペレーテッドバルブを置き換えれば、実質的にバルブを一つ削減したことにもなる。
これにより、電磁弁の小型化や数の削減が図れるので、たとえば電磁弁、流量コントローラ、およびガスレギュレータを有するガス供給系ユニットを小型化することができる。これにより、半導体製造装置のプロセスチャンバの直近への配置を実現することができるので、配管の削減や短縮が可能となって、半導体装置の構成を簡素かつ効率的にするための設計自由度を提供することができる。
第1実施形態の電磁コイル1,2の構成の概要を示す斜視図。 電磁コイル3の実装状態を示す斜視図。 巻き軸の方向から第1の電磁コイル1を見た平面図。 コイル40と比較例としてのフィルム状電磁コイル40aの実装形態の断面を示す断面図。 電磁コイル40の製造方法を示す模式図。 第2実施形態のX線発生装置7の構成を示す断面図。 X線発生装置7の電磁コイル60を示す断面図。 X線発生装置7のヒートパイプの外観を示す斜視図。 第3実施形態のX線発生装置7aの構成を示す断面図。 X線発生装置7aが有する電磁コイル60aの外観を示す斜視図。 第4実施形態のX線発生装置7bの構成を示す断面図。 X線発生装置7bが有する電磁コイル60bの外観を示す斜視図。 電磁コイル60bの製造方法の各工程を示すフローチャート。 板厚が不均一な板材Mの断面と圧延工程の様子を示す模式図。 仮巻き塑性工程によって製造された仮巻き線Mbを示す断面図。 接着剤の硬化によって製造された巻き線Mcと切断面とを示す断面図。 切削加工によって製造された電磁コイル60bを示す断面図。 第5施形態の電磁弁ユニット5の外観を示す斜視図。 電磁弁100の各構成要素を示す分解斜視図。 可動鉄心124と付勢バネ125とを示す断面図。 付勢バネ125を示す平面図。 閉状態における電磁弁100の流路との状態を示す断面図。 開状態における電磁弁100の流路との状態を示す断面図。 電磁コイル110と磁気回路120とを巻き軸に垂直な平面で切断した状態を示す断面図。 変形例の長方形の電磁コイル9を示す斜視図。 変形例の接続プレート30sの接続状態を示す斜視図。 変形例の正極端子Ts+と帯状導体10sの間の電気的接続と、負極端子Ts−と帯状導体20sの間の電気的接続と、を示す斜視図。
以下、本発明を具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(A.第1実施形態の電磁コイルの構成)
図1は、第1実施形態の電磁コイル1,2の構成の概要を示す斜視図である。図2は、実施形態の電磁コイル3の実装状態を示す斜視図である。実施形態の電磁コイルは、第1の電磁コイル1と、第2の電磁コイル2とを有している。第1の電磁コイル1および第2の電磁コイル2は、同一の構成を有し、たとえば同一のコイルを軸方向に切断することによって製造することができる。実施形態の電磁コイル3は、第1の電磁コイル1と第2の電磁コイル2とを相互に反転させて、図示しない絶縁体を介して接合させることによって製造される。電磁コイル3は、図1の電磁コイルの実装例を示すものであり、接続プレート30と、正極端子T+と、負極端子T−と、が装備されている。
第1の電磁コイル1は、帯状導体10を一方方向に複数周回巻き回すことによって構成されている。帯状導体10は、電極接続部11と、始端面12と、終端面19と、外側端面13と、内側端面15と、一対の軸方向端部14と、電極接続部16,17と、を備えている。電極接続部11は、直流電源90の正極側と電気的に接続されている。始端面12は、帯状導体10の正極側の端面である。終端面19は、帯状導体10の負極側の端面である。外側端面13は、帯状導体10が一方方向に巻き回された状態において外側に面している。内側端面15は、帯状導体10が一方方向に巻き回された状態において内側に面している。一対の軸方向端部14は、帯状導体10の巻き回しの軸方向に面している。電極接続部17は、負極側と電気的に接続されている。
帯状導体10は、巻き回される前の状態においては以下の構成を有している。外側端面13と内側端面15とは、相互に対向(本実施形態では平行に対向)している。一対の軸方向端部14は、相互に対向(本実施形態では平行に対向)している。始端面12と終端面19とは、相互に対向(本実施形態では平行に対向)している。相互に対向する外側端面13と内側端面15とは、一対の軸方向端部14と、始端面12と、終端面19と、によって接続されている。
帯状導体10は、巻き回された後の状態においては以下の構成を有している。帯状導体10は、巻き回されると、外側端面13と内側端面15とが相互に対抗し、接着剤の層で固定されるとともに絶縁される。帯状導体10は、帯状導体10の巻き回しによって囲まれた空間部を有している。帯状導体10の巻き回しの軸の方向の両端に開放端を有している。
第2の電磁コイル2は、帯状導体20を備える。帯状導体20は、始端面29と、終端面22と、外側端面23と、内側端面25と、一対の軸方向端部24と、電極接続部26,27と、直流電源90の負極側と電気的に接続される電極接続部21と、を有している。第2の電磁コイル2は、第1の電磁コイル1と同様の構成を有している。
ただし、第2の電磁コイル2は、第1の電磁コイル1と比較すると、以下の2つの相違点を有している。第1の相違点は、第1の電磁コイル1と第2の電磁コイル2は、相互に帯状導体10の巻き回し方向が逆の方向であるという点である。第2の相違点は、第1の電磁コイル1と第2の電磁コイル2の電流の方向が逆である。すなわち、第1の電磁コイル1は、帯状導体10の外側から内側に向かって電流が流れるのに対し、第2の電磁コイル1は、帯状導体10の内側から外側に向かって電流が流れる。この結果、巻きまわしの方向と電流の方向がいずれも逆なので、相殺されて結果として同一の方向の磁束を発生させることになる。
このように、第1の電磁コイル1と第2の電磁コイル2は、同一の軸方向に相互に加算されるように磁束を発生させることができる。具体的には、第1の電磁コイル1と第2の電磁コイル2は、図示されるように、同じ方向にN極とS極とを有する磁場を発生させることになる。この磁場は、直流電源90から供給される直流電流によって発生する。
直流電流の経路は以下のとおりである。直流電源90の正極は、第1の電磁コイル1が有する帯状導体10の電極接続部11に接続されている。電極接続部11に供給された電流は、帯状導体10の中を流れて2つの電極接続部16、17に達する。2つの電極接続部16、17のうち第2の電磁コイル2に近い電極接続部17は、接続プレート30で第2の電磁コイル2の電極接続部26に電気的に接続されている。電極接続部26に供給された電流は、帯状導体20の中を流れて電極接続部21に達する。電極接続部21は、直流電源90の負極に接続され、電流を直流電源90の負極に帰還させる。
このように、実施形態の電磁コイル3は、電磁コイル3の外部側(外面側)からの電力供給を実現するとともに、同一構成を有する2つの電磁コイル要素(第1の電磁コイル1と第2の電磁コイル2)の内部側で相互に電気的に接続されている。これにより、相互に加算された磁場を発生させることができる。電磁コイル要素の数は、偶数であれば良い。ここで、外部側とは、電磁コイル3において巻き軸の反対側を意味し、内部側とは、電磁コイル3において巻き軸の側を意味する。
図3は、巻き軸の方向から第1の電磁コイル1を見た平面図である。図3には、巻き回された帯状導体10の中から抽出された2つの層の軸方向端部14a,14bが示されている。軸方向端部14a,14bの各々は、前述の軸方向端部14の一部を構成している。2つの軸方向端部14a,14bの各々は、絶縁性の球体51と硬化した接着剤52とを含む接着層50によって相互に接着されている。これにより、第1の電磁コイル1は、帯状導体10と接着層50とが相互に固定されたハイブリッド構造体としての一体構造を有していることになる。
絶縁性の球体51は、巻き回された帯状導体10の各層の相互間隔を規制するために使用されている。これにより、帯状導体10の各層の間は絶縁性の球体51で規制された間隔に絶縁性の接着剤52が埋められるので、相互に接触することなく絶縁性が確保されることになる。絶縁性の球体51は、帯状導体10の各層の相互間隔を均一化して、電磁コイル1の形状の均一性を高めることもできる。絶縁性の球体51は、絶縁フィルムの厚さと比較して、小さな直径の球体を製造することが容易なので、接着層50を薄くして占積率をさらに高めることもできるという利点もある。
絶縁性の球体51は、本実施形態では、合成樹脂を材料とする球体である。合成樹脂を材料としているのは、接着材料の硬化後において、電磁コイルの切削加工等の加工性を向上させることができるからである。絶縁性の球体には、ポリエチレンやポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレンといった合成樹脂材料が好ましい。
図4は、実施形態の電磁コイル40と比較例としてのフィルム状電磁コイル40aの実装形態の断面を示す断面図である。電磁コイル40は、電流が流れる帯状導体41と、帯状導体41を相互に接着するとともに帯状導体41の各層を相互に絶縁する接着層42と、非磁性体の巻き芯44と、強磁性体の鉄心43とを備えている。
巻き芯44は、強磁性体の鉄心43を内部に格納する孔44s1と、帯状導体61が接着される外径44s2とを有している。非磁性体の巻き芯44は、肉厚F1の筒状の形状を有している。肉厚F1は、巻き軸(後述)を内部に格納した状態で帯状導体41が巻きつけられる芯として機能する程度の厚みがあればよく、機械的強度がほとんど必要とされないので、薄くすることが可能である。
一方、フィルム状電磁コイル40aは、帯状導体41aと絶縁シート42aとを相互に重ねてのり巻き状に巻き回すことによって製造される電磁コイルである。フィルム状電磁コイル40aは、帯状導体41aの各層が相互に接着されておらず、帯状導体41aと絶縁シート42aとが巻き軸の方向に相互に滑ってずれる可能性がある点で実施形態の電磁コイル40と相違する。
ボビン44aは、このような帯状導体41aと絶縁シート42aの相互のズレを防止するための一対のフランジ44fを両端に有している。ボビン44aの肉厚は、相互のズレに対抗してフランジ44fを機械的に支持するために比較的に厚い厚さF1aを有している。これにより、ボビン44aは、巻き芯44よりも顕著に大きな容積を必要とすることになる。
このように、実施形態の電磁コイル40は、帯状導体10と接着層50とが相互に固定されたハイブリッド構造体としての一体構造を有しているので、ボビン44aのような電磁コイル40の形状を機械的に固定する部品を必要としない。これにより、実施形態の電磁コイル40は、帯状導体41と接着層42とが相互に固定されていないフィルム状電磁コイル40aよりも高い占積率を実現できることになる。
具体的には、巻き軸方向に利用可能な高さLに対して、実施形態の電磁コイル40は、高さLの幅の全てを帯状導体41の収納に利用することができるのに対して、フィルム状電磁コイル40aは、一対のフランジ44fの厚さを差し引いた分だけの幅しか利用できないことになる。このような相違によって、実施形態の電磁コイル40は、フィルム状電磁コイル40aよりも高い占積率を実現することができる。
(B.実施形態の電磁コイルの製造方法)
図5は、実施形態の電磁コイル40の製造方法を示す模式図である。電磁コイル40は、巻き芯44を中心軸として帯状導体41を方向Rの方向に巻きつけつつ、接着剤で接着層42を形成することによって製造される。接着剤は、たとえば手作業や自動機(ロボット等)によって接着剤の補給位置(図中の矢印位置)で補給される。
本発明者の実験によれば、硬化前の接着剤42pの粘性係数と、帯状導体41の巻き付け時の引張荷重Tと、を適切に調整することによって帯状導体41の各層の間隔を絶縁性の球体42bに略一致させることができることが見出された。帯状導体41の各層の間隔は、接着層42の厚みを意味する。巻き芯44への帯状導体41の貼り付けは、たとえば予め帯状導体41の始端部を別途接着するようにしてもよい。
絶縁性の接着材料は、たとえばアクリル樹脂系接着剤やエポキシ樹脂系接着剤のような合成樹脂を利用することができる。特に、アクリル樹脂系接着剤およびエポキシ樹脂系接着剤は、いずれの接着剤も構造強度や電気絶縁性に優れている。ただし、アクリル樹脂は、エポキシ樹脂に比較して効果速度が速く引っ張りせん断強度に優れるという特性を有している。引っ張りせん断強度とは、接着面が引張りせん断方向の荷重によって破壊したときの強さを意味する。一方、エポキシ樹脂は、アクリル樹脂に比較して電気絶縁性に優れるという特性を有している。
エポキシ樹脂は、様々な硬化剤との組み合わせで種々の特性を発揮させることができる。硬化剤には、たとえば接着材料の性状を液状とするために脂肪族ポリアミンを使用することが好ましい。脂肪族ポリアミンには、鎖状脂肪族ポリアミンや環状脂肪族ポリアミン、脂肪芳香族アミンといったタイプがあり、各タイプに様々な種類の硬化剤がある。なお、他の接着剤、たとえばエネルギーの集中が容易で被着体の加熱が不要な放射線硬化型接着剤も利用可能である。放射線は、たとえばX線やガンマ線といった帯状導体10を透過するものが好ましい。
アクリル樹脂系接着剤やエポキシ樹脂系接着剤の硬化剤は、硬化温度や積層への適応性、ポットライフ、熱変形温度といった性質の観点からも選択することができる。硬化温度は、室温での硬化が好ましく、硬化に際して過度の熱を発生しないことが好ましい。ポットライフは、エポキシ樹脂に硬化剤を混合した後、粘度や状態が使用に耐えられなくなるまでの時間を意味し、巻き取り工程の作業時間に応じて考慮することが好ましい。熱変形温度は、硬化後において樹脂の弾性率が急激に低下する温度であって、電磁コイルの運用温度に応じて考慮される。
作業者は、帯状導体41の巻きつけが完了したら接着剤が硬化するまで静置して養生させる。電磁コイル40の機能確認試験は、たとえば通電してインピーダンスや直流抵抗値が予め設定された範囲内に入っているか否かで確認することができる。さらに、電磁コイル40の通電時の表面温度分布を赤外線カメラで確認して欠陥がないことを確認することもできる。
(C.第2実施形態のX線発生装置の構成)
図6は、第2実施形態のX線発生装置7の構成を示す断面図である。図7は、実施形態のX線発生装置の電磁コイル60を示す断面図である。X線発生装置7は、アパーチャ部材78と、標的71と、磁気回路73〜77と、電磁コイル60と、4個のヒートパイプ81〜84と、を備えている。標的71は、電子ビームの衝突に応じてX線を発生させることができる。磁気回路73〜77は、電子ビームを集束させるための磁界型電子レンズとして機能する磁場を発生させる。電磁コイル60は、磁気回路73〜77に磁束を供給することができる。4個のヒートパイプ81〜84は、電磁コイル60を各所で冷却する。磁界型電子レンズは、単に電子レンズとも呼ばれる。
アパーチャ部材78は、ステンレスや真鍮、銅といった非磁性材料からなる部材で、電子ビームBの不要な周辺部分をカットする役割を果たしている。標的71は、X線透過率が極めて高いベリリウム製のX線出射板71aと、X線出射板71aの裏側に形成されているタングステンターゲット71bと、を有している。タングステンターゲット71bは、真空中において、電子ビームの衝突に応じてX線を発生させることができる。
磁気回路73〜77は、軸心ヨーク73、後端部ヨーク74、外周ヨーク75、円錐ヨーク76および先端部ヨーク77を備え、磁束が通過する閉回路として構成されている。軸心ヨーク73は、磁束を通しやすい強磁性体からなり、電子ビームの通過経路を囲む円筒状の形状を有している。後端部ヨーク74は、中心部に電子ビームが通過するための孔が形成されている円盤形状を有している。外周ヨーク75は、軸心ヨーク73と同心の円筒状の形状を有している。円錐ヨーク76は、標的71の方向に近づくに従って小さな径を有する漏斗形状を有している。先端部ヨーク77は、中心部に集束された電子ビームが通過するための孔が形成されている円盤形状を有している。各ヨークは、軟鉄、純鉄、あるいは継鉄等を材料として製造することができる。
軸心ヨーク73と先端部ヨーク77との間には、非磁性体のアパーチャ部材78を配置することによって磁束を集中させているので極めて強い磁場が発生している。軸心ヨーク73は、タングステンターゲット71bの方向に向かって小さな投影面積を有するように傾斜面73sを有し、その先端に先端部73tが形成されている。投影面積は、電子ビームの進行方向に垂直な面に投影される軸心ヨーク73の断面の面積を意味する。傾斜面73sは、電子ビームの側に近づく方向に傾斜している。このような構成は、磁束を狭い先端部73tに集中させて磁場を強める働きを有する。これにより、電子ビームの進行位置の近傍で極めて強い磁場を発生して効率的な電子レンズを構成することができる。
電磁コイル60は、図6および図7に示されるように以下のような外形形状を有している。電磁コイル60は、磁気回路73〜77によって形成される円筒状の空洞に沿って格納される円筒状の形状を有している。電磁コイル60には、傾斜面73sの円錐形状に沿った漏斗状の内部傾斜面99が内部に形成されるとともに、円錐ヨーク76の内側の円錐形状に沿った円錐状の外部傾斜面94が外部に形成されている。電磁コイル60は、このような傾斜面を有するので、アパーチャ部材78の近傍の電子レンズの形成位置に近い位置の空間を効率的に利用して磁束を供給することができる。
電磁コイル60は、軸方向端部91と、側方端面92と、軸方向端面93、95と、外部傾斜面94と、軸方向端部97と、内周面98a、98と、外周面96と、放熱孔83f、84fと、内部傾斜面99と、を有している。内周面98aは、内周面98よりも小さな径を有し、電子ビームの通過位置に近接している。このような内径の相違は、軸心ヨーク73の傾斜面73sに沿った形状を有する内部傾斜面99によって実現されている。軸方向端部91は、平面形状を有し、それぞれヒートパイプ81が接している。これにより、電子ビームの集束位置の近傍で強い磁界を発生させることが要請される磁気回路73〜77において、その内部空間を利用しつつ、効果的な冷却を可能とする構成が実現されている。
電磁コイル60は、さらに、円錐ヨーク76の内部形状に沿った形状(円筒外周形状)の側方端面92と、平面形状の軸方向端面93、95と、円錐状の形状の外部傾斜面94と、外周ヨーク75の内面形状に沿った外周面96と、を有している。側方端面92は、締結部材S2の側方(電子ビームの方向に対して垂直な方向)から回避するための凹状の形状を有している。軸方向端面93は、締結部材S2を軸方向に回避するための端面形状(電子ビームの方向に対して垂直な端面)の形状を有している。このような形状は、たとえば旋盤やボール盤を利用した切削加工によって簡易に実現することができる。軸方向端部97は、平面形状を有し、ヒートパイプ82が接している。軸方向端部は、単に端部とも呼ばれる。
電磁コイル60には、さらに、放熱孔83f、84fが形成されている。放熱孔83f、84fには、ヒートパイプ83,84が挿入されている。ヒートパイプ83,84の挿入の際には、製造公差を考慮して伝熱ペースト(図示省略)を予めヒートパイプ83,84に塗布することが好ましい。放熱孔83f、84fは、電磁コイル60の通電時の温度傾斜やアパーチャ部材78との位置関係を考慮して、自由に設定することができる。
電磁コイルは、従来の技術常識では以下の2つの理由で切削加工が不可能であった。第1の理由は、通常の電線を巻いたコイルに対して切削加工を行うと、断線してしまうからである。しかしながら、この電磁コイルは、帯状導体を巻き回すことによって構成されているので、帯状導体10の一部を切削しても導通が維持されるので断線とはならない。
第2の理由は、通常の電線や帯状導体10を巻いたコイルに対して切削加工を行うと、導体が切断してほどけ易くなるからである。すなわち、従来のコイルでは、導体の両端に引っ張り荷重を加えることによってコイルの形状が保持されているので、切削加工が行われると応力集中等によって導体が切断しやすくなってしまうからである。しかしながら、この電磁コイルは帯状導体10と接着層50とが相互に固定されたハイブリッド構造体としての一体構造を有するので、導体単独では荷重が印加されず、その断線の心配が無いからである。
電磁コイル60の加工断面は、拡大図Aに示されるように研磨加工することによって帯状導体61よりも接着層62の方が突出するように加工される。このように、研磨加工によって接着層62の方が突出するのは、発明者の解析によれば、帯状導体61よりも接着層62の弾性係数の方が小さいので、研磨時に収縮して研磨量が低減されるからである。
図8は、実施形態のX線発生装置のヒートパイプの外観を示す斜視図である。ヒートパイプ81〜84は、非磁性体のアルミを材料とするヒートパイプである。ヒートパイプ81、82は、平面型ヒートパイプであり、たとえば特開平10−38484号公報に公開された技術で製造することができる。ヒートパイプ83、84は、周知の丸棒状のヒートパイプである。ヒートパイプ81〜84は、非磁性体のアルミを材料としているので、磁界にほとんど影響を与えることなく、電磁コイル60を冷却することができる。ヒートパイプ81〜84は、電磁コイル60に接するドーナツ状の部分においても媒体が流れる中空状態となっていることが好ましい。
X線発生装置7は、以下のようにして組み立てることができる。第1に、先端部ヨーク77に対してヒートパイプ81と円錐ヨーク76とを締結部材S2で締結する。第2に、先端部ヨーク77が締結された円錐ヨーク76に電磁コイル60を装着する。第3に、軸心ヨーク73に対してアパーチャ部材78を装着する。第4に、アパーチャ部材78が装着された軸心ヨーク73を電磁コイル60の内周面98(図7参照)に装着する。第5に、外周ヨーク75を円錐ヨーク76に対して締結部材S1で締結する。第6に、ヒートパイプ82を電磁コイル60に当接させる。第6に、ヒートパイプ83、84を放熱孔83f、84fに挿入する。第7に、後端部ヨーク74を軸心ヨーク73と外周ヨーク75とに締結部材S1で締結する。なお、伝熱ペースト(図示省略)は、ヒートパイプ83、84だけでなく、他のヒートパイプ81、82にも塗布することが好ましい。
このように、電磁コイル60は、帯状導体10の巻き軸の方向(電子ビームBの進行方向)に面する軸方向端部91、97と放熱孔83f,84fとを有し、軸方向端部91、97と放熱孔83f,84fとに接する位置に冷却部としてのヒートパイプ81〜84が備えられている。このような構成としているのは、熱が電磁コイル60の中で接着層50を経由することなく、帯状導体10の全体への直接的な伝熱経路を実現して効率的な冷却を実現することができるからである。
このような伝熱経路は、温度分布の安定までの過渡応答時間を短くして、安定的な作動の開始までの時間を短縮することができるという利点もある。端部は、たとえば帯状導体の巻き軸の方向に露出する端部であればよく、帯状導体の巻き軸の方向にも面する傾斜面も含まれる。
(D.第3実施形態のX線発生装置の構成)
図9は、第3実施形態のX線発生装置7aの構成を示す断面図である。X線発生装置7aは、円錐状の外部傾斜面74sを有し、全体として略円錐上の形状を有している。これにより、X線発生装置7aは、計測対象となる試料Sに対して近接位置から斜め方向にX線を放射(本明細書では、斜め放射とも呼ばれる。)することができる。一方、磁場発生のための構成は、アパーチャ部材78、軸心ヨーク73、先端部73t、および傾斜面73sにおいて実施形態のX線発生装置7と共通している。
X線発生装置7aは、アパーチャ部材78と、電子ビームの衝突に応じてX線を発生させる標的71と、電子ビームを集束させるための磁界型電子レンズとして機能する磁場を発生させる磁気回路73a、74aと、磁気回路73a、74aに磁束を供給する電磁コイル60aと、を備えている。磁気回路74aは、斜め放射を実現するために円錐状の傾斜面74sを有している。電磁コイル60aは、磁気回路74aの傾斜面74sの内部形状74siに沿った円錐状の外形形状を有している。
X線発生装置7aは、電磁コイル60aが有する円錐状の外形形状を覆う円錐形状のヒートパイプ85を有している。傾斜面74sの内部形状74siとヒートパイプ85との間には、微小な隙間74cが設けられている。隙間74cは、磁気回路74aの傾斜面74sの熱変形に起因する磁気の乱れを抑制するために設けられたものである。隙間74cは、空間のままとしてもよいし、あるいは断熱性の弾性を有する合成樹脂で少なくとも一部を埋めてもよい。
熱変形は、電磁コイル60aへの通電による加熱に起因して発生する。電磁コイル60aへの加熱は、電磁コイル60aの熱膨張と、磁気回路74aへの熱伝達に起因する磁気回路74aの熱膨張と、の原因となる。電磁コイル60aの熱膨張は、磁気回路74aへの荷重印加によって磁気回路74aの変形の要因となる。磁気回路74aの熱膨張は、それ自体が磁気回路74aの変形の要因となる。
X線発生装置7aは、アパーチャ部材78の近傍において、標的71に対して電子ビームを集束させるための磁界型電子レンズを発生させているので、特に標的71の近傍における磁界の乱れが問題となる。従来のX線発生装置では、通電開始から数時間の単位で磁界型電子レンズが安定しないので、熱的に安定な状態となってX線が利用可能になるまで無駄な電力を消費していた。これに対して、実施形態のX線発生装置7aは、ヒートパイプ85によって電磁コイル60aから磁気回路74aへの熱伝達を抑制するとともに、隙間によって電磁コイル60aから磁気回路74aへの荷重伝達も抑制することができるので、急速に安定状態となる。
なお、隙間74cは、たとえばヒートパイプ85が磁気回路74aよりも顕著に剛性の低いアルミニウム部品であれば、必須の構成要素ではない。ヒートパイプ85が変形を吸収することができるからである。このように、本実施形態では、磁気回路74aは、熱的にも荷重の点でも電磁コイルから隔離されていることになる。
また、ヒートパイプ85や隙間74cの容積は、上述のように不要となったボビンの容積で充当することができるので、フィルム状コイルでなく丸線を巻いたコイルでも効果を奏することができる。ただし、本実施形態は、フィルム状コイルとしての電磁コイル60aの熱伝導経路とヒートパイプの特徴や配置と相まって顕著な効果を奏することができる。
図10は、変形例のX線発生装置7aが有する電磁コイル60aの外観を示す斜視図である。電磁コイル60aは、帯状導体60a1と、接着剤が硬化した接着層60a2とが円筒状に交互に巻かれた構成を有している。電磁コイル60aは、電磁コイル40(図4参照)を製造した後に、たとえば切削加工と研磨加工と絶縁皮膜形成処理とを実行することによって製造することができる。電磁コイル60aの機能確認試験は、電磁コイル40と同様の方法で実行することができる。
(E.第4実施形態のX線発生装置の構成)
図11は、第4実施形態のX線発生装置7bの構成を示す断面図である。X線発生装置7bは、円錐状の外部傾斜面74sbを有し、全体として略円錐上の形状を有する点で第3実施形態のX線発生装置7aの構成と共通する。第4実施形態のX線発生装置7bは、電磁コイル60bの帯状導体60b1が巻き軸方向と交差する方向に円錐状に巻かれている点で、第3実施形態のX線発生装置7aと相違する。
図12は、第4実施形態のX線発生装置7bが有する電磁コイル60bの外観を示す斜視図である。電磁コイル60bは、巻き方向の円周方向と交差する方向として円周方向と垂直な方向に帯状導体60b1が積層して巻かれている。帯状導体60b1の各層の間には、接着剤が硬化した接着層60b2が巻き軸方向に積み重なるように積層して交互に巻かれた構成を有している。
図13は、電磁コイル60bの製造方法の各工程を示すフローチャートである。図14は、板厚が不均一な板材Mの断面と圧延工程の様子を示す模式図である。ステップS100では、作業者は、板厚が不均一な板材Mを製造(準備)する。板材Mは、たとえば幅方向に不均一な圧延作業を行った後に、アニール(焼き鈍し)することによって製造することができる。
ステップS200では、作業者は、圧延工程を実行する。圧延工程は、板材Mに対して均一な圧延処理(塑性加工)を実行する工程である。板材Mは、不均一な板厚が均一となるように圧延処理が行われるので、塑性変形によって幅方向(矢印Rw)の方向に巻かれた螺旋材Maが製造されることになる。幅方向は、エッジワイズとも呼ばれる。
ステップS300では、作業者は、仮巻き塑性工程を実行する。仮巻き塑性工程では、接着剤を塗布することなく、螺旋材Maが巻き軸方向に積層される。これにより、仮巻き線Mb(図15参照)が製造される。仮巻き線Mbには巻き軸方向に積層される際に塑性変形と弾性変形が生じているので、外形形状が固定された状態で静置される。仮巻き線Mbの外形形状は、巻き軸方向に対して積層方向が傾斜しているため凹凸が生じている。なお、図15では、ハッチングが省略されている。
ステップS400では、作業者は、熱処理工程を実行する。熱処理工程では、アニールを実行して塑性加工によって生じた金属転移と、弾性変形とを消滅させる。これにより、段塑性変形に起因するスプリングバックの予防が可能となる。ステップS500では、作業者は、巻き工程を実行する。巻き工程は、接着剤を使用して仮巻き塑性工程と同様に巻き軸方向に積層する工程である。この後に、接着剤の硬化(ステップS600)によって巻き線Mc(図16参照)が製造されることになる。
ステップS700では、作業者は、切削加工工程を実行する。切削加工工程は、巻き線Mcを4つの切断面C1〜C4で切断する工程である。2つの切断面C1、C2は、巻き軸方向に垂直な面である。切断面C3は、巻き線Mcの内部が中ぐり盤でくり抜かれることによって形成された円筒状の切断内面である。切断面C4は、巻き線Mcの外周部が旋盤で切削されることによって形成された円筒状の切断外面である。これにより上述の凹凸が削り取られて滑らかな外形形状が得られる。
なお、図16、図17は、断面図であるが、分りやすくするためにハッチングが省略されている。この後に、切削加工面C1〜C4(切断面)に対して皮膜形成工程(ステップS800)を行うことによって電磁コイル60b(図12、図17参照)が製造されることになる。
このように、本発明者は、円周方向と交差する巻き方向を有する電磁コイルの製造をも実現することに成功した。これにより、電磁コイル60bの各層の断面積の急激な変化を抑制して、すなわち、急激に断面積が小さくなる領域を排除して通電時の部分的な熱発生を抑制することができる。
(F.実施形態の電磁弁ユニットの構成)
図18は、真空容器(図示省略)の流体を給排気する電磁弁ユニット5の外観を示す斜視図である。電磁弁ユニット5は、4個の電磁弁100を備える4系統の流体を制御するユニットである。電磁弁ユニット5では、各系統は同一の構成を有している。流体を制御する各系統は、通例では、圧縮空気で作動するエアオペレーテッドバルブが使用されるので、圧縮空気を制御する電磁弁と圧縮空気で作動するエアオペレーテッドバルブの2種類のバルブを系統毎に備えている。
このような電磁弁ユニットは、大きな容積と重量とを有するので、真空容器(図示省略)から離れた位置に配置されることが通例であった。この結果、電磁弁ユニットと真空容器との間に流体を流すための配管を要する構成が余儀なくされていた。
電磁弁100は、実施形態の電磁コイル110と、磁気回路120と、入力ポート131と出力ポート139とを有するマニホルド130と、を備えている。各電磁弁100は、入力ポート131と出力ポート139との間の流体の流れにおけるオンオフあるいはオリフィス径を制御する。磁気回路120は、強磁性体のコイル筐体121と、強磁性体の固定鉄心122とを有している。電磁コイル110は、2個の巻き線111と、2個の巻き線111の各々の両端で冷却する3個のヒートパイプ85とを備えている。
図19は、実施形態の電磁弁100の各構成要素を示す分解斜視図である。電磁弁100は、さらに、付勢バネ125と、固定鉄心122と、強磁性ガイド部123と、可動鉄心124と、を備えている。付勢バネ125は、非磁性体であるアルミニウムを材料としている。固定鉄心122、強磁性ガイド部123、および可動鉄心124は、いずれも強磁性体である。
電磁コイル110の構成要素の各形態は以下のとおりである。巻き線111は、固定鉄心122を挿入するための巻き軸に平行な方向に形成された孔111hを中央部に有している。ヒートパイプ85は、固定鉄心122を挿入するための巻き軸に平行な方向に形成された孔85hを中央部に有している。
マニホルド130は、マニホルド凹部132を有している。マニホルド凹部132には、強磁性ガイド部123、可動鉄心124、および付勢バネ125が装着される。マニホルド凹部132には、バルブ入口孔135と、バルブ出口孔136とが形成されている。バルブ入口孔135には、入力ポート131と流路が接続されている。バルブ出口孔136には、出力ポート139と流路が接続されている。
電磁弁100は、以下の順序で組みつけられる。
(1)コイル筐体121の凹部121cに、一方から順に、ヒートパイプ85、巻き線111、ヒートパイプ85、巻き線111、およびヒートパイプ85が挿入される。
(2)コイル筐体121の孔部121hから固定鉄心122が挿入され、孔111hと孔85hとを貫通することによってコイル筐体121の内部において、電磁コイル110が構成される。固定鉄心122には、予め強磁性ガイド部123が溶接されている。
(3)マニホルド凹部132に対して、可動鉄心124と付勢バネ125とが装着される。
(4)マニホルド凹部132の内部において、可動鉄心124に被せるように強磁性ガイド部123を装着することによって、マニホルド130に対して電磁コイル110とコイル筐体121とが装着されたことになる。
図20は、可動鉄心124と付勢バネ125とを示す断面図である。図21は、付勢バネ125を示す平面図である。可動鉄心124には、弾性シール部材126が装着されており、開閉弁として機能する。付勢バネ125は、可動鉄心124に対して溶接ポイント125w(3箇所)においてYAG溶接で固定される。付勢バネ125は、3個の切り欠き部125cの形成によって剛性が調整されている。付勢バネ125には、弾性シール部材126を貫通させるための中央孔部125tが形成されている。
図22は、閉状態における電磁弁100の流路との状態を示す断面図である。図23は、開状態における電磁弁100の流路との状態を示す断面図である。電磁弁100は、閉状態においては、図22に示されるように弾性シール部材126がバルブ出口孔136を塞いだ状態となっている。弾性シール部材126は、可動鉄心124を介して付勢バネ125によってバルブ出口孔136の側に押し付けられている。これにより、弾性シール部材126は、バルブ出口孔136を塞いで入力ポート131と出力ポート139との間の流路を閉状態とすることができる。
電磁弁100は、開状態においては、図23に示されるように弾性シール部材126がバルブ出口孔136から離れた状態となっている。弾性シール部材126は、可動鉄心124が強磁性ガイド部123側に引き寄せられることによってバルブ出口孔136から離れる。可動鉄心124は、固定鉄心122が供給する磁束によって強磁性ガイド部123の内部に発生する磁力によって吸引される。これにより、弾性シール部材126は、バルブ出口孔136を開いて入力ポート131と出力ポート139との間の流路を開状態とすることができる。
図24は、電磁コイル110と磁気回路120とを巻き軸に垂直な平面で切断した状態を示す断面図である。本実施形態では、電磁弁100の幅Wを小さくするためにコイル筐体121の形状が真円ではなく、幅Wの方向において一部が欠けた端面形状129を有している。このような端面形状129は、電磁弁ユニット5のサイズを小さくできるという利点を有している。この形状は、可動鉄心124の近傍の磁界が強磁性ガイド部123の凹部形状によって決定されるので、コイル筐体121の磁気回路としての機能は、強磁性ガイド部123まで磁束を伝達できれば十分であるという点に着目して実現されたものである。
このように、実施形態の電磁弁ユニット5は、電磁コイル110の実装断面積(占積率)を増大させて高い駆動力を小型のコイルで実現することができる。これにより、空気作動で高い駆動力を実現していた空気作動方式のエアオペレーテッドバルブを空気作動方式でない電磁弁に置き換えることができる。
すなわち、従来は、空気作動方式の電磁弁でしか対応できなかった電磁弁の適用領域において、空気作動方式でない電磁弁の適用が可能となる。エアオペレーテッドバルブは、その外部から供給された圧縮空気を電空制御弁(電磁弁)で操作して作動する弁であり、実質的に2つのバルブを有していることになる。したがって、本電磁弁でエアオペレーテッドバルブを置き換えれば、実質的にバルブを一つ削減したことにもなる。
さらに、電磁弁の小型化や数の削減が図れるので、たとえば電磁弁、流量コントローラ、およびガスレギュレータを有するガス供給系ユニットを小型化することができる。これにより、半導体製造装置のプロセスチャンバの直近への配置を実現することができるので、配管の削減や短縮が可能となって、半導体装置の構成を簡素かつ効率的にするための設計自由度を提供することができる。
(G.変形例)
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上述した実施の形態では、電磁コイルの形状は、巻き軸を中心とした真円の形状を有しているが、たとえば図25に示される長方形の電磁コイル9や正方形の電磁コイル、あるいは三関係や多角形、楕円形のものであってもよく、一般に閉じた形状であればよい。変形例の電磁コイル9は、帯状導体10sを一方方向に巻き回すことによって構成された第1の巻き線と、帯状導体20sを反対方向に巻き回すことによって構成された第2の巻き線と、を有している。
図26は、接続プレート30sの接続状態を示す斜視図である。接続プレート30sは、帯状導体10sと帯状導体20sとに接続されている。帯状導体10sと帯状導体20sは、いずれもオフセットF1だけ接続プレート30sを超えて延びている。これにより、帯状導体10sおよび帯状導体20sと接続プレート30sの電気的な接続を外観的に確認することができる。一方、接着層50sは、オフセットF2だけ帯状導体10sおよび帯状導体20sを超えて延びている。これにより、帯状導体10sおよび帯状導体20sの端部における層間の絶縁を外観的に確認することができる。
図27は、正極端子Ts+と帯状導体10sの間の電気的接続と、負極端子Ts−と帯状導体20sの間の電気的接続と、を示す斜視図である。帯状導体10sと帯状導体20sの終端部には間隔Cの隙間が空けられている。接着層50sは、オフセットF3だけ帯状導体10sと帯状導体20sを超えて延びている。これにより、帯状導体10sおよび帯状導体20sの端部における層間の絶縁を外観的に確認することができる。
(b)上述した実施の形態では、絶縁性の球体51は、球状の形状を有しているが、たとえばラグビーボール状の形状を有するものであってもよい。一般的に、滑らかな形状(転がりやすい形状)であればよく、直径の短い部分において粒径が揃っていることが好ましい。これにより、巻き工程において接着層の厚さを均一化することができるからである。さらに、絶縁性を有するナノ結晶(たとえばナノクリスタル)でもよい。一般に、帯状導体の各層の間隔を確保する絶縁性の粒状体として機能するものであればよい。ナノ結晶を粒状体として利用すれば、接着層の厚さを薄くして占積率を高めることができる。
(c)上述した実施の形態では、ヒートパイプを装備することによって電磁コイルの熱を外部に排熱して冷却しているが、たとえば電磁コイルの内部に流路(放熱孔)を形成して熱媒体を内部に通過させることによって排熱するようにしてもよい。こうすれば、3次元的に高い自由度での廃熱を実現することができる。熱媒体は、たとえばフロリナート(商標)やガルデン(商標)といった熱的化学的に安定性が高く、絶縁性に優れたフッ素系不活性液体が利用可能である。
(d)上述した実施の形態では、幅方向に不均一な板厚を有する導体に対して均一な圧延を実行して螺旋状の帯状導体を製造しているが、逆に、幅方向に均一な板厚を有する導体に対して不均一な圧延を施すようにしてもよい。不均一な圧延は、たとえば積層半径が変動するような構成を想定する場合には、圧延の不均一度を連続的にあるいは段階的に変更できるようにすることが好ましい。
3、9…電磁コイル、5…電磁弁ユニット、10、20、10s、20s…帯状導体、50、50s…接着層、7、7a、7b…X線発生装置、100…電磁弁。

Claims (6)

  1. 所定の空間部を囲むようにして複数周回巻かれている帯状の導体である帯状導体と、
    前記巻かれた帯状導体の互いに対向する面同士を接着する絶縁性の接着層と、
    を備え、
    前記接着層は、前記帯状導体の前記対向する面同士の間隔を確保する絶縁性の粒状体と、絶縁性の接着材料と、を含む電磁コイルであって、
    前記電磁コイルには、前記複数周回巻くことによって積層されている方向に延びている放熱孔が形成されており、
    前記放熱孔は、前記帯状導体の最外周において開放されており、
    前記放熱孔には、前記電磁コイルを冷却するヒートパイプが挿入されていることを特徴とする電磁コイル。
  2. 前記接着材料と前記粒状体は、いずれも合成樹脂製である請求項1に記載の電磁コイル。
  3. 前記粒状体は、球体の形状を有する請求項1又は2に記載の電磁コイル。
  4. 前記空間部は開放端を有しており、前記帯状導体の前記開放端側となる端部に接する冷却部を備えている請求項1ないしのいずれかに記載の電磁コイル。
  5. X線を発生させる標的に電子線を集束させる電子レンズであって、
    磁束を発生させる請求項1ないしのいずれか一項に電磁コイルと、
    前記磁束を通過させることによって、前記標的に前記電子線を集束させるための磁場を形成する磁気回路と、
    を備える電子レンズ。
  6. 半導体製造装置用の電磁バルブであって、
    磁性体を有する開閉弁と、
    磁場を変化させて前記開閉弁を操作する請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の電磁コイルと、
    を備える電磁バルブ。
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