JP5454870B2 - 密閉型電池 - Google Patents

密閉型電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5454870B2
JP5454870B2 JP2009123865A JP2009123865A JP5454870B2 JP 5454870 B2 JP5454870 B2 JP 5454870B2 JP 2009123865 A JP2009123865 A JP 2009123865A JP 2009123865 A JP2009123865 A JP 2009123865A JP 5454870 B2 JP5454870 B2 JP 5454870B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
current
cutoff valve
electrode body
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009123865A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010272389A (ja
Inventor
圭一郎 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009123865A priority Critical patent/JP5454870B2/ja
Publication of JP2010272389A publication Critical patent/JP2010272389A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5454870B2 publication Critical patent/JP5454870B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、密閉型電池に関し、詳しくは異常時に電流を遮断する電流遮断機構を備えた密閉型電池に関する。
近年、リチウム二次電池(例えばリチウムイオン電池)、ニッケル水素電池その他の二次電池(蓄電池)は、車両搭載用電源、或いはパソコンおよび携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウム二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられるものとして期待されている。このような二次電池の典型的な構造の一つとして、正極および負極を備える電極体を電解質とともにケース内に密閉して成る密閉構造の電池(密閉型電池)が挙げられる。
この種の電池を充電処理する際、不良電池の存在や充電装置の故障による誤作動等があった場合、電池に通常以上の電流が供給されて過充電状態に陥ることが想定される。かかる過充電等の際に、電池反応が急速に進行して密閉された電池ケースの内部でガスが発生して該電池ケースの内圧が上昇し、当該異常内圧(ガス圧)によって該ケースの変形等を生じたりすることがあり得る。このような異常時に対処すべく、従来技術として、電池の異常時に伴うケース内部の圧力を用いて部品を変形させ、通電部を物理的に開裂させることにより電流を遮断する電流遮断機構を備えた電池構造が提案されている。
特開平10−321213号公報
ところで、従来の電池においては、電流遮断機構が作動する状況において、開裂によって電流遮断機構を構成する部材の一部が破片として電解液に落下することや、スパークが発生することが起こり得る。リチウム二次電池においては、過充電により電解液が分解されて可燃性ガスが発生することがあり得るので、電極体が収容された空間に可燃性ガスが存在する状態において前記スパークが発生するのは好ましくない。
そこで、このような不具合を未然に防ぐような安全装置が提案されている。例えば特許文献1には、電池の電極および電解液を収容する容器の開口を遮蔽する隔壁が設けられており、内圧の上昇に応じて刃部が導電体を切断して電流を遮断する技術が記載されている。
しかしながら、特許文献1のように電極体が収容された空間と電流遮断機構との間に隔壁を設ける構成では電池のスペース効率が悪くなり、その結果電池が大型化してしまう。
そこで本発明は、上述した電流遮断機構を備えた電池に関する従来の課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、新たなスペースを必要としない電流遮断機構により、電池異常の際に不具合が発生することを未然に且つ確実に防止することができる電池を提供することである。
上記目的を実現するべく本発明によって電流遮断機構を備えた密閉型電池が提供される。
即ち、本発明の電池は、正極および負極を備える電極体と、上記電極体を収容するケースと、上記ケース内と外部とのガスの流通を阻止し且つ該ケース内の内圧が所定レベルを超えて上昇した際(即ち異常内圧上昇時)に変形する電流遮断弁と、上記電流遮断弁を介して上記電極体と電気的に接続される正負いずれかの外部端子とを備える密閉型電池である。そして、上記電極体と電気的に接続された接続部材が設けられており、上記接続部材の一部は、上記電流遮断弁と通電可能な状態で接合されている。
上記ケースの内圧が所定レベルを超えて上昇した際には、上記電流遮断弁が該内圧によって上記ケースの外方に向けて変形し、その変形により上記電流遮断弁が上記接続部材から開裂するか若しくは上記電流遮断弁と共に上記接続部材の一部が残りの上記接続部材から開裂することによって、上記通電が遮断されるように構成されている。ここで、上記開裂する部位は、上記電極体に通じる空間から気密に隔離されるように絶縁性部材によって包囲されている。
本発明に係る電流遮断弁(電流遮断機構)を備える密閉型電池では、上記電流遮断弁が上記接続部材から開裂する部位は、上記電極体に通じる空間から気密に隔離されるように絶縁性部材によって包囲されている。また、好ましくは、上記電流遮断弁と共に上記接続部材の一部が残りの上記接続部材から開裂する部位は、上記電極体に通じる空間から気密に隔離されるように絶縁性部材によって包囲されている。
このように、開裂する部位を絶縁性部材によって包囲することにより、異常内圧上昇時に電極体が収容された空間に可燃性ガスが存在している場合であって、電流遮断弁が該内圧によって上記ケースの外方に向けて変形した際に、該開裂する部位においてスパークが発生したとしても、スパークが発生する空間と可燃性ガスが存在する空間とは物理的に遮断されているので不具合の発生を未然に且つ確実に防止することができる。
従って、本発明によると、電流遮断機構の機能を維持しつつ、電池の異常時に不具合が発生することなく、比較的大電流を通電するのに適する電流遮断機構を備える密閉型電池を提供することができる。このことから、ここで開示される電池は、電源として電気自動車やハイブリッド車に搭載される車載用二次電池として好適である。
ここで開示される電池の好適な一態様では、密閉型電池は、正極および負極を備える電極体と、上記電極体を収容するケースと、上記ケース内と外部とのガスの流通を阻止し且つ該ケース内の内圧が所定レベルを超えて上昇した際(即ち異常内圧上昇時)に変形する電流遮断弁と、上記電流遮断弁を介して上記電極体と電気的に接続される正負いずれかの外部端子とを備える密閉型電池である。そして、上記電極体と電気的に接続された接続部材が設けられており、上記接続部材の一部が上記電流遮断弁と通電可能な状態で接合された接合部を有している。上記ケースの内圧が所定レベルを超えて上昇した際には、上記電流遮断弁が該内圧によって上記ケースの外方に向けて変形し、その変形により前記接合部において上記電流遮断弁が上記接続部材から開裂するか若しくは前記接合部から離れた部分において上記電流遮断弁と共に上記接続部材の一部が残りの上記接続部材から開裂することによって、上記通電が遮断されるように構成されている。ここで、上記開裂する部位は、前記接合部において前記電流遮断弁が前記接続部材から開裂したとき若しくは前記接合部から離れた部分において前記電流遮断弁と共に前記接続部材の一部が残りの前記接続部材から開裂したときに、上記電極体に通じる空間から気密に隔離されることを実現するようにシール性および弾性力を有する絶縁性部材によって覆われている。
また、ここで開示される電池の好適な一態様では、上記接合部の外周に相当する該接続部材の一部であって、他の部分よりも薄肉に形成されている刻印部を有しており、上記刻印部において、上記電流遮断弁と共に上記接続部材の一部が残りの前記接続部材から開裂する。
かかる構成の密閉型電池では、異常内圧上昇時における電流遮断弁の変形に伴い、接続部材の一部である薄肉に形成されている刻印部が開裂されることにより確実に電流の通電を遮断することができる。また、本態様の電池では当該開裂部分が電流遮断弁と接続部材との接合部とは異なる部分に形成されるため、電流遮断弁と接続部材との接合は強固に行うことができる。これにより、正常時において当該接合部の導電性を高いレベルに維持することができる。
さらに好ましくは、上記絶縁性部材は、上記刻印部が形成されている部分および該刻印部が形成されている面の反対側の面であって該刻印部が形成されている部分に対応する部分を覆うように配置されている。かかる絶縁性部材の配置により、異常内圧上昇時に可燃性ガスが発生している可能性のある空間(電極体が収容されている空間)から刻印部が気密に隔離されるので、該刻印部の開裂の際にスパークが発生したとしても上述した不具合の発生を確実に防止することができる。
また、ここで開示される電池の他の好適な一態様では、上記開裂する部位は、上記接合部である。かかる構成の密閉型電池では、異常内圧上昇時における電流遮断弁の変形に伴い、該接合部において開裂することにより確実に電流の通電を遮断することができる。簡単な電流遮断機構を設けることにより確実に電流の通電を遮断することができる。
また、ここで開示される電池の他の好適な一態様では、上記絶縁性部材は、上記電流遮断弁と上記接続部材とが接合している部分から所定の間隔を隔てて上記接合部分の全周に亘って配置されている。かかる絶縁性部材の配置により、異常内圧上昇時に可燃性ガスが発生している可能性のある空間(電極体が収容されている空間)から接合部が気密に隔離されるので、該接合部の開裂の際にスパークが発生したとしても上述した不具合の発生を確実に防止することができる。
また、ここで開示される電池の他の好適な一態様では、上記絶縁性部材は、弾性変形可能で、絶縁性、シール性および耐電解液性を有する材料から構成されている。かかる構成の密閉型電池では、異常内圧上昇時における電流遮断弁の変形に追随することが可能であり、開裂する部位が開裂した際にはスパークによる不具合の発生を防止することができ、開裂後に絶縁性部材が電流遮断弁、接続部材及び他の絶縁性部材の少なくとも一つと接触することがあっても通電することを防止することができる。また、開裂部を絶縁性部材で覆うことにより、セル内雰囲気や水分等による開裂部の経年腐食を抑制することが可能となり、耐久性及び信頼性の高い密閉型電池を提供することができる。
本発明の一つの実施形態に係る電池のケース内圧正常時における構成を示す断面図である。 図1に示す電池の要部を示す部分断面図である。 本発明の一つの実施形態に係る電池の内圧上昇時における電流遮断機構を説明する断面図である。 他の一つの実施形態に係る電池の要部を示す部分断面図である。 他の一つの実施形態に係る電池の内圧上昇時における電流遮断機構を説明する断面図である。 さらに他の一つの実施形態に係る電池の要部を示す部分断面図である。 本発明に係る電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な一実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、開裂する部位の構成)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、溶接等の接合方法、電池を構成する電極体や電解質の構成、電池構築のための種々のプロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明によって提供される密閉型電池は、上述したような開裂する部位と該開裂する部位を覆う絶縁性部材とを備える電池であり、本発明を特徴付けない他の構成要素によって限定されない。
本発明は種々の種類の電池に適用できる。例えば、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池、鉛蓄電池、ニッケル−亜鉛電池等の二次電池、或いは、電気二重層キャパシタ(即ち物理電池)の二次電池が本発明の実施に好適な電池の構成として挙げられる。特に本発明の実施に好適な電池の構成はリチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)である。リチウム二次電池は高エネルギー密度で高出力を実現できる電池であるため、高性能な電源、特に車両搭載用電源を構築することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の密閉型電池として好適な円筒型リチウム二次電池(ここではリチウムイオン電池)1について詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る円筒型の密閉型リチウムイオン電池1(以下、単に「電池」という。)の正常時の構成を示す断面図(一部は外形を示す側面図)である。図2は、当該正常時(電流遮断弁40が作動する前段階)におけるリチウムイオン電池1の要部(即ち接続部材30と電流遮断弁40の中央部とその周囲)を示す部分断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電池1は、従来の電池と同様、典型的には所定の電池構成材料(正負極それぞれの活物質、正負極それぞれの集電体、セパレータ等)を具備する電極体20と、該電極体20および適当な電解液を収容する電池ケース10と、該ケース10の開口部18を塞ぐ蓋体15とを備えている。
電池ケース10は、後述する捲回電極体20を収容し得る形状であればよく、この実施形態では、その上端に開口部18が形成された有底円筒形状を有する。ケース10の材質は、従来の電池で使用されるものと同じであればよく、特に制限されない。本実施形態では、ニッケルメッキした鋼板で形成されている。また、本実施形態に係るケース10は、電極体20の図示しない負極と接続して外部負極端子を構成している。
蓋体15は、金属製材料(ここではニッケルメッキした鉄又は鋼板、或いはアルミニウム板製)からなり、ケース10の外径に対応する所定の直径を有する円板形状の部材から構成されている。その中央部分が外方(図では上方)に突出して他方の外部電極端子(ここでは外部正極端子)を構成している。また、中央の突出部分の側面には、ガス抜き用の通気孔17が形成されている。
かかる蓋体15よりもケース10の内方(図では下方)には、本実施形態に係る電流遮断機構を構成する電流遮断弁40が配置されている。さらに電流遮断弁40よりも内方には、絶縁性樹脂から成る環形状の第1ガスケット38を介して本実施形態に係る接続部材30が配置されている。
電流遮断弁40と接続部材30は、蓋体15と同様の直径を有する円板形状に形成されており、図1に示すように、これらの周縁部は相互に重ね合わされ、ケース10の開口部18に第2ガスケット(EPDM等のゴム製、または絶縁性樹脂製)39を介して取り付けられている。具体的には、接続部材30と第1ガスケット38と電流遮断弁40と蓋体15とがこの順序で積層され、それら積層された部分を第2ガスケット39で挟み込むようにしてケース10の開口部18にカシメ固定されている。
このように第2ガスケット39を介してカシメることにより、蓋体(外部正極端子)15とケース(外部負極端子)10との間を絶縁すると共に両者の隙間を防いで電池の密閉構造を構築している。また、図示されるように、第1ガスケット38が介在することによって、外周縁部分における接続部材30と電流遮断弁40との導通(電気的接続)が防止されている。
次に、接続部材30について詳細に説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る接続部材30は、厚さが0.5〜1mmであり、ガス抜き用の通気孔32を有する略円板形状の金属製材料から構成されている。そして、接続部材30の内面(電極体20に対向する面)中央部分(後述する電流遮断弁40と接合する部分の裏側部分)の外周には、接続部材本体部分よりも薄肉である本実施形態に係る開裂部である刻印部60が形成されている。特に限定されないが、刻印部60の厚さは0.1〜0.2mm程度が適当である。さらに、接続部材30の内面に形成されている刻印部60および接続部材30の外面(電流遮断弁40に対向する面)であって刻印部60が形成された部分に対応する部分(薄肉に形成された刻印部60の反対側の面)それぞれの全周を覆い電極体20が収容されている空間から気密に密閉されるように絶縁性部材70が配置されている。なお、本実施形態では接続部材30の内面に刻印部60を形成しているが、接続部材30の外面に刻印部を形成してもよい。
また、接続部材30の内面(電極体20に対向する面)には、本実施形態に係るリード部材35が接合(例えば溶接)されており、接続部材30は、電池ケース10に収容されている電極体20の図示しない正極とリード部材35を介して電気的に接続されている。なお、リード部材35と電極体20との接続(溶接)は、従来の同形状のリチウムイオン電池と同様でよく、本発明を特徴付けるものではないため、詳細な説明は省略する。
次に、電流遮断弁40について説明する。本実施形態に係る電流遮断弁40は、上述のとおり、蓋体15と接続部材30との間に配置されており、ケース内部(即ち電極体20収容部)における異常内圧(すなわちケース内部でのガス発生による異常な内圧上昇)によって変形するように構成されている。具体的には、本実施形態に係る円板形状の電流遮断弁40は、その中央部分が上記カシメに関わる外周縁部よりも接続部材30側に湾曲した形状に成形されている。そして、電流遮断弁40の中央部分が接続部材30と接触する状態で配置されている。この状態で、典型的には溶接等の接合手段(例えばレーザー溶接)によって、点状(面状)に両部材は接合されている。かかる接合部50を介して接続部材30と電流遮断弁40は電気的に接続される。また、かかる接合により、電極体20の図示しない正極からリード部材35、接続部材30、電流遮断弁40、そして蓋体15へと続く一連の電気的接続が成立する。
絶縁性部材70を構成する材料は、絶縁性、シール性、耐電解液性、変形に追随する弾性力を有する材料であれば特に制限はない。好適例として、ピッチ、硬化型エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
開裂部を絶縁性部材で覆う工程では、塗布、吹き付けまたはインサート成型等の工法が用いられ、電流遮断弁または電池全体の組み立ての際に付帯的に絶縁性部材を開裂部に配置することが可能であるので、費用や作業時間の増加を最小限に抑えることができる。
次に、本実施形態に係る電流遮断弁40とその周辺部分における異常内圧上昇時の動作の態様、即ち本実施形態に係る電池1に装備される電流遮断機構について図面を参照しつつ説明する。
図3に示すように、電池1の過充電等により電池ケース10内にガスが発生してケース10内の内圧が所定レベルを超えて上昇したとき、正常時にはケース内方(図では下方)に向けて湾曲している電流遮断弁40に該内圧により外方(図では上方)に押し上げられるような力が加わる。このとき、電流遮断弁40と接続部材30は接合部50において接合されているため、接続部材30には電流遮断弁40を介して上方への力が加わり、接続部材30に形成されている薄肉の刻印部60が開裂される。これにより、電流遮断弁40と接続部材30の一部は上方へと押し上げられるように変形する(この実施形態では上下反転)。なお、このとき、接続部材30と電流遮断弁40との接合部50は強固に接合(刻印部60を開裂するよりも大きな力を必要とする)されているため分離することはない。
而して、図3の構造から明らかなように、上記刻印部60の位置での開裂によって接続部材30の本体部分から電流遮断弁40が分離することによって接続部材30から電流遮断弁40への(及びその逆方向への)電流が遮断される。
ここで、電流遮断弁40が作動して刻印部(開裂部)60が開裂(通常一瞬で起こる。)する際には、接続部材30の通電面積(導電経路太さ)が一瞬のうちにゼロ近くに減少することにより電気抵抗が急激に上昇するため、開裂が完了する瞬間にスパークが発生することがあり得る。しかし、本実施形態に係る密閉型電池によると、スパークが発生したとしても刻印部60は絶縁性部材70によって可燃性ガスが存在しうる電極体20を収容する空間からは気密に隔離されているため、スパークが可燃性ガスに接触することを確実に防ぐことができる。
上述した実施形態では異常内圧上昇時に電流遮断弁40が作動して開裂部である刻印部60を開裂して電流を遮断していたが、このような実施形態に限定されない。以下、第2実施形態として、開裂部が電流遮断弁と接合部材との接合部である電池の好適な例を図面を参照しつつ説明する。
図4に示すように、電流遮断弁40の中央部分と接続部材30とが接触している接合部50の全周を覆い電極体20が収容されている空間から気密に密閉されるように絶縁性部材70が配置されている。図5に示すように、電池ケース10内の内圧が所定のレベルを超えて上昇するとき、該内圧により電流遮断弁40に外方への力が加わり、これに伴い接合部50が開裂される。そして、電流遮断弁40が接続部材30から分離され外方へと押し上げられるように変形(上下反転)する。これにより、内圧異常時に電流を確実に遮断できる。また、接合部50の開裂のときに該接合部50においてスパークが発生しうるが、接合部50は上述のとおり絶縁性部材70により覆われており可燃性ガスが存在しうる電極体20を収容する空間からは気密に隔離されているので、スパークが可燃性ガスに接触することを確実に防ぐことができる。これにより、簡単な電流遮断機構でスパークに起因する不具合を未然に且つ確実に防止することができる。
また、図6に示すように、電流遮断弁40の中央部分と接続部材30とが接触する接合部50から所定の間隔を隔てて接合部50の全周を覆い電極体20が収容されている空間から気密に密閉されるように絶縁性部材70を配置してもよい。かかる構成により、上述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
以下、図1を参照にしながら上記実施形態に係るリチウムイオン電池1の上述した電流遮断機構以外の大まかな構成について簡単に説明する。
本実施形態に係る電極体20は、通常のリチウムイオン電池の電極体と同様、シート状正極(正極シート)とシート状負極(負極シート)を計2枚のシート状セパレータ(セパレータシート)と共に積層し、さらに当該正極シートと負極シートとを幅方向(捲回軸方向)にややずらしつつ捲回した捲回電極体20である。
かかる捲回電極体20を幅方向にややずらして捲回した結果として、正極シートおよび負極シートの端の一部がそれぞれ捲回コア部分(即ち正極シートの正極活物質層形成部分と負極シートの負極活物質層形成部分とセパレータとが密に捲回された部分)から外方にはみ出ている。かかる正極側はみ出し部分(図1では電極体20の上端であって正極活物質層の非成形部分)に上記リード部材35の一端が付設され、上述のとおり、正極外部端子たる蓋体15まで電気的に接続される。なお、負極側はみ出し部分(図1では電極体20の下端であって負極活物質層の非成形部分)は、負極側集電板(図示せず)を介して電池ケース40に電気的に接続されている。
かかる捲回電極体20を構成する材料及び部材自体は、従来のリチウムイオン電池の電極体と同様でよく、特に制限はない。例えば、正極シートは長尺状の正極集電体の上にリチウムイオン電池用正極活物質層が付与されて形成され得る。正極集電体にはアルミニウム箔(本実施形態)その他の正極に適する金属箔が好適に使用される。正極活物質は従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定することなく使用することができる。好適例として、LiMn、LiCoO,LiNiO等のリチウムイオン遷移金属酸化物が挙げられる。一方、負極シートは長尺状の負極集電体の上にリチウムイオン電池用負極活物質層が付与されて形成され得る。負極集電体には銅箔(本実施形態)その他の負極に適する金属箔が好適に使用される。負極活物質は従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定することなく使用することができる。好適例として、グラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム含有遷移金属酸化物や遷移金属窒化物等が挙げられる。
また、正負極シート間に使用される好適なシート状セパレータとしては多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成されたものが挙げられる。なお、電解質として固体電解質若しくはゲル状電解質を使用する場合には、一般的な樹脂製のセパレータシートが不要な場合(即ちこの場合には電解質自体がセパレータとして機能し得る)があり得る。
電池ケース10内に捲回電極体20と共に収容される電解質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。例えば、LiPF等のリチウム塩を挙げることができる。適当量(例えば濃度1M)のLiPF等のリチウム塩をジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混合溶媒(例えば質量比1:1)のような非水電解液に溶解して電解液として使用することができる。而して、電極体20を上記電解液と共に電池ケース10に収容し、上述したように第2ガスケット39と第1ガスケット38を介して蓋体15、電流遮断弁40及び接続部材30を電池ケース10に取り付けて封止することにより本実施形態の電池1は構築される。
なお、本実施形態に係る電池1は、大電流出力が可能なため、特に自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用電源として好適に使用し得る。即ち、図7に示すように、本実施形態に係る電池1を単電池として所定の方向に配列し、当該単電池をその配列方向に拘束することによって組電池110を構築し、かかる組電池110を電源として備える車両100(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)を提供することができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態では、接続部材30の片面にのみ刻印部60を形成しているが、接続部材30の両面に刻印部を形成してもよい。
電池の外形は上述のような円筒型に限られず、例えば、角型(扁平な角型等)の電池であってもよい。電極体の構成は上述のような捲回タイプに限られず、例えば、正負の電極シートをセパレータシートと共に交互に積層して成る積層タイプの電極体(積層電極体)であってもよい。
1 電池
10 電池ケース
15 蓋体
17 通気孔
18 開口部
20 電極体
30 接続部材
32 通気孔
35 リード部材
38 第1ガスケット
39 第2ガスケット
40 電流遮断弁
50 接合部(開裂部)
60 刻印部(開裂部)
70 絶縁性部材
100 車両
110 組電池

Claims (5)

  1. 正極および負極を備える電極体と、
    前記電極体を収容するケースと、
    前記ケース内と外部とのガスの流通を阻止し且つ該ケース内の内圧が所定レベルを超えて上昇した際に変形する電流遮断弁と、
    前記電流遮断弁を介して前記電極体と電気的に接続される正負いずれかの外部端子と、を備える密閉型電池であって、
    前記電極体と電気的に接続された接続部材が設けられており、
    前記接続部材の一部前記電流遮断弁と通電可能な状態で接合された接合部を有しており、
    前記ケースの内圧が所定レベルを超えて上昇した際には、前記電流遮断弁が該内圧によって前記ケースの外方に向けて変形し、その変形により前記接合部において前記電流遮断弁が前記接続部材から開裂するか若しくは前記接合部から離れた部分において前記電流遮断弁と共に前記接続部材の一部が残りの前記接続部材から開裂することによって、前記通電が遮断されるように構成されており、
    ここで、前記開裂する部位は、前記接合部において前記電流遮断弁が前記接続部材から開裂したとき若しくは前記接合部から離れた部分において前記電流遮断弁と共に前記接続部材の一部が残りの前記接続部材から開裂したときに、前記電極体に通じる空間から気密に隔離されることを実現するようにシール性および弾性力を有する絶縁性部材によって覆われていることを特徴とする密閉型電池。
  2. 前記接合部の外周に相当する前記接続部材の一部であって、他の部分よりも薄肉に形成されている刻印部を有しており、
    前記刻印部において、前記電流遮断弁と共に前記接続部材の一部が残りの前記接続部材から開裂する請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記絶縁性部材は、前記刻印部が形成されている部分および該刻印部が形成されている面の反対側の面であって該刻印部が形成されている部分に対応する部分を覆うように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の密閉型電池。
  4. 前記開裂する部位は、前記接合部であることを特徴とする請求項1に記載の密閉型電池。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の密閉型電池を備えた車両。
JP2009123865A 2009-05-22 2009-05-22 密閉型電池 Active JP5454870B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123865A JP5454870B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 密閉型電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123865A JP5454870B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 密閉型電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010272389A JP2010272389A (ja) 2010-12-02
JP5454870B2 true JP5454870B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=43420248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009123865A Active JP5454870B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 密閉型電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5454870B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5974531B2 (ja) * 2012-02-23 2016-08-23 トヨタ自動車株式会社 密閉型電池の製造方法
JP5609905B2 (ja) * 2012-03-06 2014-10-22 株式会社豊田自動織機 蓄電装置、二次電池および車両
EP2838138B1 (en) * 2012-04-12 2019-02-27 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Current interrupter and electrical storage device using same
JP5920620B2 (ja) * 2012-04-20 2016-05-18 トヨタ自動車株式会社 密閉型二次電池
JP5930344B2 (ja) 2012-08-27 2016-06-08 トヨタ自動車株式会社 密閉型二次電池
JP6112338B2 (ja) 2012-10-24 2017-04-12 トヨタ自動車株式会社 二次電池
JP6060736B2 (ja) * 2012-11-15 2017-01-18 株式会社豊田自動織機 蓄電装置
KR102232531B1 (ko) * 2014-09-22 2021-03-26 삼성에스디아이 주식회사 내열성 절연층을 갖는 이차 전지
WO2016157749A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 三洋電機株式会社 円筒形電池
CN113302786B (zh) * 2019-01-18 2023-05-09 三洋电机株式会社 密闭电池

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06203818A (ja) * 1992-12-26 1994-07-22 Hitachi Maxell Ltd 防爆形密閉電池
JPH08339793A (ja) * 1995-04-11 1996-12-24 Mitsubishi Cable Ind Ltd 密閉電池の安全装置
JPH10125304A (ja) * 1996-10-21 1998-05-15 Sanyo Electric Co Ltd 密閉型電池
JPH10321213A (ja) * 1997-05-19 1998-12-04 Denso Corp 電池の安全装置
JP4081833B2 (ja) * 1997-08-01 2008-04-30 宇部興産株式会社 密閉型非水電解液二次電池
JP2000090911A (ja) * 1998-09-10 2000-03-31 Alps Electric Co Ltd 電池の電路遮断機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010272389A (ja) 2010-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454870B2 (ja) 密閉型電池
JP4596289B2 (ja) 密閉型電池
JP5084205B2 (ja) 非水電解質二次電池
US11316235B2 (en) Prismatic secondary battery, assembled battery using the same and method of producing the same
EP2495784B1 (en) Secondary battery
US8658296B2 (en) Rechargeable battery
JP5507623B2 (ja) 非水電解質二次電池
CN107112492B (zh) 蓄电元件
JP5795937B2 (ja) 二次電池
JP6569434B2 (ja) 角形二次電池
JP2006012831A (ja) 二次電池,二次電池のキャップ組立体,及び二次電池の安全バルブの取り付け方法
JP5024615B2 (ja) 密閉型電池
JP2005203374A (ja) 二次電池
CN216054941U (zh) 电池单体、电池以及用电设备
US20170018758A1 (en) Secondary Battery
JP2004362956A (ja) 二次電池
WO2023279574A1 (zh) 电池单体、电池、用电设备及电池单体的制造方法和设备
KR101446161B1 (ko) 캡 조립체 및 이를 이용한 이차 전지
JP6264663B2 (ja) 電池
JP5510051B2 (ja) 電池、車両及び電池搭載機器
JP3786074B2 (ja) 密閉型電池
JP2016103412A (ja) 角形二次電池
JP2018101568A (ja) 角形二次電池及びその製造方法
JP2002050338A (ja) 高出力用途向け電池
KR100667944B1 (ko) 이차 전지와 이에 사용되는 안전밸브 설치 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5454870

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151