JP5452134B2 - 自動ドアの開閉制御装置 - Google Patents
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Description
また、近年では、自動ドア装置において大型のドアや重負荷の円形ドアなどが使用されており、従来の一軸駆動方式の自動ドアの制御装置では、重負荷のドアに対してベルトの牽引力が不足するため、二軸駆動方式の開閉制御装置が提案されている。
例えば、特許文献1によれば、一対のプーリ間に巻き掛けたベルトを電動モータにより移動させ、ベルトにドアのベルト掴みを連結してドアを開閉動作させるようにした自動ドアの駆動装置において、一対のプーリ夫々に電動モータの回転軸を直接連結して駆動させるとともに二つの電動モータを同期させて駆動するようにした自動ドアの駆動装置が提案されている。二軸駆動方式を採用することにより、ドア重量の大きな自動ドアでも対応可能となり、駆動モータの大型化を回避すると共に自動ドアの静音化を図ることができる。
二軸駆動方式の自動ドアの駆動装置に備える2つのモータにかかるドアの負荷に差が生じることによって、ドアの開閉動作に支障が生じてしまい、バランスが悪くスムーズな開閉を行うことができなかった。
また、ドア重量及びモータに掛かる負荷は、ドアやモータなどの施工状況により異なることが多く、予め設置されたモータではドアの開閉に支障が生じ、新たにモータを用意しなければならないこともあった。
本発明では、第一のプーリおよび第二のプーリはそれぞれ第一の減速機付きモータおよび第二の減速機付きモータによって回転し二軸駆動しているので、従来の一軸駆動の自動ドアの開閉制御装置と比べて、重さのある重量ドアの開閉制御を行うことができる。そして、第一および第二の制御装置を互いに通信可能な通信手段を介して前記第一及び第二の制御装置を関連して制御する制御部を備えることにより、第一および第二の制御装置間において所定のパラメータを一致させることができて、第一および第二の制御装置や第一および第二の減速機付きモータの負荷を均等にすることができるので、ドアの開閉動作をバランスよくスムーズに行うことができる。
また、第一および第二の制御装置は、第一および第二の減速機付きモータにかかる負荷電流値をそれぞれ測定し負荷電流値に基づいて負担するドア重量を算出するドア重量算出手段を備えることにより、第一および第二の制御装置で互いのドア重量を確認しながら開閉制御することができる。
また、本発明に係る自動ドアの開閉制御装置では、前記第一および第二の制御装置は、測定された前記第一および第二の減速機付きモータにかかる負荷電流値を均等とする負荷電流補正手段を備えることが好ましい。
本発明では、第一および第二の制御装置はそれぞれ負荷電流を調整する負荷電流補正手段を備えることによって、第一および第二の減速機付きモータや第一および第二の制御装置を均等に作動させることができるので、第一および第二の減速機付きモータや第一および第二の制御装置に偏った負荷がかかることを防止することができる。
本発明では、減速機付きモータは減速機付きDCブラシレスモータであることにより、高トルクを得ることができて、モータの出力効率を高めることができ、超重量のドアの開閉制御に対応することができる。
本発明では、第一の減速機付きモータと第一のプーリとの連結と、第二の減速機付きモータと第二のプーリとの連結のうち少なくとも一方は、連結が解除された状態に切り替えることができることにより、一方のプーリを減速機付きモータとの連結が解除された従動プーリとし、他方のプーリを減速機付きモータと連結された駆動プーリとして一軸駆動の自動ドア制御装置に切り替えて使用することができる。
図1に示すように、本実施の形態による自動ドア装置1は、2枚のドア2がスライドする引き分け戸タイプのもので、人体等の移動体の存在を検出する物体検出センサ3による信号によってドア2が開閉する。
物体検出センサ3は、例えば光反射型の光センサであって、ドア2からやや離れた場所に光束を照射し、その光束内に移動体が進入してきたときは、内外部信号を出力することによりその存在を検出するようになっている。
減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bの駆動によりプーリ4a、4bが回転しベルト5が回動して、ドア2を閉じ側の端と開き側の端にわたって開閉移動させるようになっている。
減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bは、それぞれ制御装置10a、10bによって駆動制御されている。制御装置10aと制御装置10bとは、通信ケーブル(通信手段)15で接続されており、互いの運転状態を確認しながら、ドア2の開閉を行う。
なお、制御装置10aと制御装置10bとは、通信ケーブル15の代わりに無線で接続されていてもよい。
通信ケーブル15で接続された制御装置10aおよび制御装置10bは、本実施の形態による自動ドアの開閉制御装置10を構成する。
図2に示すように、本実施の形態による自動ドアの開閉制御装置10を構成する制御装置10a、10bは、AC電源をDC電源に変換する電源部51a、51bと、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bを駆動させるためのモータ駆動部52a、52bと、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bの制御を行うCPUを備える制御部61a、61bと、ドア2の開閉ストローク、重量、閉鎖および開放速度、またブレーキ力などの所定のパラメータを記録するEEPROM63a、63bと、制御部61a、61bと接続されて物体検出センサ3からのドア開放指示信号を受信可能なI/F部81a、81bと、制御部61a、61bと接続されて減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bの回転方向を決定する回転方向切替スイッチ91a、91bと、制御装置10a、10bの関係を設定する機種設定スイッチ92a、92bと、制御部61a、61bと接続されて制御装置10aと制御装置10bとの間を通信可能とする通信部71a、71bとから概略構成される。
機種設定スイッチ92aによって親機と子機とが設定されると、親機の制御装置10aのI/F部81aのみが物体検出センサ3の開放指示信号を受信し、この信号を親機の制御部61aへ伝達する。一方、子機の制御部61bへの開放指示信号の伝達は、親機の制御部61aから親機の通信部71aへ開放指示信号が伝達され、通信ケーブル15および子機の通信部71bを介して、子機の制御部61bに伝達される。
例えば、通信ケーブルを追加し、プーリ4a、4bと減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bとの連結が解除された状態で駆動できるようにする。また、例えば、電磁クラッチを用いて減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bのモータと減速機との動力の伝達と遮断を切替可能な構成とする。
そして、どちらか一方の、例えばプーリ4aと減速機付きDCブラシレスモータ6aとは連結し、プーリ4bと減速機付きDCブラシレスモータ6bとは連結を解除すると共に、開放指示信号を制御装置10aが受信して制御装置10bに伝達しない設定とすることによって一軸駆動の自動ドア装置として使用することができる。すなわち、減速機付きDCブラシレスモータ6aのみを駆動させてプーリ4aを駆動プーリとし、プーリ4bを従動プーリとする。
まず、本実施の形態による自動ドアの開閉制御装置10を構成する制御装置10a、10bの電源投入から初期動作が完了するまでのステップについて説明する。
図2および図3に示すように、制御装置10a、10bの電源を投入し、機種設定スイッチ92a、92bにより制御装置10a、10bの親機と子機との設定がされているかを判断する(ステップS101)。制御装置10a、10bの親機と子機との設定がされているかは、制御部61a、61bのCPUのサム値を確認することにより判断できる。
ステップS101において、制御装置10a、10bの親機と子機との設定がされていないと判断された(NG)場合は、アラームを出力して警報する。
一方、ステップS101において、制御装置10a、10bの親機と子機との設定がされている(OK)と判断された場合は、続いて、制御装置10a、10bの所定のパラメータの初期値の設定を行う(ステップS111)。
ステップS121で、各回転方向切替スイッチ91a、91bの回転方向が一致していないと判断された(NG)場合は、アラームを出力して警報する。
一方、ステップS121において、各回転方向切替スイッチ91a、91bの回転方向が一致している(OK)と判断された場合は、続いて、両方のドア2のストローク長が一致しているか判断する(ステップS122)。
一方、ステップS122において、両方のドア2のストローク長が一致している(OK)と判断された場合は、続いて、ドア重量の測定を行う(ステップS131)。
なお、ドア重量が設定されている場合には、ドア重量の測定を行わなくてもよく、後述するステップS151による電流補正へ移行する。
ステップS141によるドア重量の判定は、親機の制御装置10aによって行われる。
ステップS141において、各制御装置10a、10bで測定されたドア重量を比較し、その差が30%以上である(NG)と判断された場合は、再度ステップS131へ移行し、ステップS131でドア重量を測定し、ステップS141でこのドア重量を比較する。
なお、アラームの出力は、ステップS131およびステップS141を、例えば3回や4回など一定の回数繰り返した後に行うように設定してもよく、一度目で行ってもよい。
また、ドア重量の差が30%以上であると異常としているが、異常とする重量の差の割合は任意に設定してよい。
このとき、制御装置10aによって測定されたドア重量の値と、制御装置10bによって測定されたドア重量の値が一致しない場合は、重い方のドア重量のデータをドア重量のデータとして使用する。
この速度指令を遅くすることによって、もう一方の電流負荷が小さいほうのDCブラシレスモータの電流負荷が増加して2つの減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bの電流値が均等となり、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bにかかる負荷配分を均等とすることができる。
このようにして、制御装置10a、10bの初期動作が完了する。
図2および図4に示すように、まず、物体検出センサ3が移動体を検知し、親機の制御装置10aに開閉指示信号が入力されると、親機の制御装置10aと子機の制御装置10bとのシステム状態を確認する(ステップS201)。システム状態の確認は、親機の制御装置10aから子機の制御装置10bへシステム状態の確認の信号を送信し、これに対して子機の制御装置10bがそのシステム状態を親機の制御装置10aへ応答する構成である。
ステップS211において、親機の制御装置10aと子機の制御装置10bとのシステム状態が一致していない(NG)と判定された場合は再度ステップS211に移行し、再度NGと判定された場合は、アラームを出力して警報する。
なお、アラームは、ステップS201を、例えば3回や4回など一定の回数繰り返した後に出力されるように設定してもよい。
親機の制御装置10aと子機の制御装置10bとのシステム状態が一致しない場合は、アラーム出力の後に全ての動作が停止し、自動ドアの開閉制御装置10は電源が切れた状態となる。そして、自動ドアの開閉制御装置10は再度電源が投入されることで、初期動作を開始する。なお、アラーム出力の後に電源が切れた場合、所定時間経過後に自動的に電源が投入されるように設定されてもよい。
続いて、物体検出センサ3の信号を確認する(ステップS231)。
そして、制御部61a、61bからモータ駆動部52a、52bを介して減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bを駆動させてドア2を開放する(ステップS241)。
本実施の形態による自動ドアの開閉制御装置10によれば、プーリ4a、4bに接続された減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bは制御装置10a、10bによってそれぞれ駆動するので、図5に示す従来の一軸駆動の自動ドアの制御装置310と比べて、重さのあるドア2の開閉制御を行うことができる。
また、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bを使用することにより、高トルクを得ることができて、モータの出力効率を高めることができる。
また、制御装置10a、10bは、それぞれドア重量算出手段によって算出されたドア重量が均等となるように負荷電流を調整する負荷電流補正手段(ステップ151)を備えることによって、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bや制御装置10a、10bを均等に作動させることができる。
また、制御装置10a、10bは、ドア2のストローク長をそれぞれ測定し、ストローク長が一致しなかった場合はアラームを出力するので、異なるドアのストローク長で自動ドア装置1が作動することがない。
また、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bや制御装置10a、10bが均等に作動することにより、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bや制御装置10a、10bなどの一部に負荷が偏ったことによる温度上昇などを防ぐことができる。
例えば、上述した実施の形態では、自動ドア装置1は2枚のドア2がスライドする引き分け戸タイプであるが、片引き戸タイプの自動ドア装置としてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bを使用しているが、減速機付きDCブラシレスモータ6a、6bに代わって減速機付きDCブラシ付きモータやその他のモータを使用してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、親機の制御装置10aの制御部61aが通信ケーブル15を介して親機の制御装置10aと子機の制御装置10bを関連して制御しているが、親機の制御装置10aおよび子機の制御装置10bを関連して制御する他の制御部を備える構成としてもよい。
2 ドア
4a、4b プーリ
5 ベルト
6a、6b 減速機付きDCブラシレスモータ(減速機付きモータ)
10 自動ドアの開閉制御装置
10a、10b 制御装置
15 通信ケーブル(通信手段)
S151 ステップ(負荷電流補正手段)
Claims (4)
- 第一の減速機付きモータに連結された第一のプーリと、
第二の減速機付きモータに連結された第二のプーリと、
前記第一および第二のプーリに巻きつけられて前記第一および第二のプーリの回転により回動するベルトと、
前記ベルトに連結されて前記ベルトの回動により開閉動作するドアと、
前記第一の減速機付きモータを制御する第一の制御装置と、
前記第二の減速機付きモータを制御する第二の制御装置とを備える自動ドアにおいて前記ドアの開閉を制御する装置であって、
前記第一および第二の制御装置を互いに通信可能な通信手段を介して前記第一及び第二の制御装置を関連して制御する制御部を備え、
前記第一および第二の制御装置は、前記第一および第二の減速機付きモータにかかる負荷電流値をそれぞれ測定し、前記負荷電流値に基づいて負担するドア重量をそれぞれ算出するドア重量算出手段を備えることを特徴とする自動ドアの開閉制御装置。 - 前記第一および第二の制御装置は、測定された前記第一および第二の減速機付きモータにかかる負荷電流値を均等とする負荷電流補正手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の自動ドアの開閉制御装置。
- 前記第一および第二の減速機付きモータは減速機付きDCブラシレスモータであることを特徴とする請求項1または2に記載の自動ドアの開閉制御装置。
- 前記第一の減速機付きモータと前記第一のプーリの連結と、前記第二の減速機付きモータと前記第二のプーリの連結のうち少なくとも一方は、連結が解除された状態に切り替えることができることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動ドアの開閉制御装置。
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