JP5449226B2 - 流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、流量計に関する。
従来より、被測定流体の流量を測定するための技術が種々提案され、実用化されている。例えば、現在においては、ガスの使用状況下の条件(温度や圧力)に換算した質量流量を算出する流量計を採用することにより、ガス使用量やガス残量を正確に把握する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−309778号公報
ところで、被測定流体の流量を測定するための流量計は、流れセンサで取得した被測定流体の流れ情報(流速や体積流量)と、流量算出用情報(ガス種補正係数、温度、圧力等の流量計側に関する所定のパラメータ)と、に基づいて、実際の使用環境に対応した被測定流体の流量を算出するように構成されるのが一般的である。近年においては多様な環境下で流量計が使用されることから、流量計の出荷時においては暫定的な流量算出用情報を不揮発性メモリ等に記憶させておき、使用環境やガス種に応じてユーザが流量算出用情報を更新できるようにしている。
ところが、従来の流量計においては、流量算出用情報の更新が必要であるにもかかわらず、ユーザがその更新の必要性に気付かない場合がある。このように流量算出用情報の更新がなされないまま流量計が使用されると、被測定流体の流量を正確に測定(算出)することができなくなり、種々の問題(例えば、実際のガス使用量よりも測定した量が少なくなることに起因するガス欠に伴うシステム稼動停止、実際のガス使用量よりも測定した量が多くなることに起因する不正確な課金、等)が発生する可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、流量算出用情報の更新をユーザに促すことができ、実際の使用環境に対応した正確な流量測定を実現させることができる流量計を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る流量計は、所定流路を流れる被測定流体の流れ情報を取得する流れセンサと、流量算出用情報を記憶する記憶手段と、流れセンサで取得した流れ情報と流量算出用情報とに基づいて被測定流体の流量を算出する流量算出手段と、情報を出力するための出力部と、を備える流量計であって、記憶手段に予め記憶されていた暫定的な流量算出用情報が更新されているか否かを判定する判定手段と、判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されていないものと判定された場合に出力部を介して警告情報を出力する警告情報出力手段と、流量算出用情報を入力するための入力部と、をさらに備えるものである。
かかる構成を採用すると、現場で流量測定を開始する際に、記憶手段に予め記憶されていた暫定的な(デフォルトの)流量算出用情報が更新されているか否かを判定し、更新されていない場合には警告情報を出力してユーザに報知することができる。従って、ユーザは、警告情報を参照して暫定的な流量算出用情報が更新されていないことを知ることができるので、被測定流体の種類や使用環境に対応した流量算出用情報を入力部で入力して更新することができる。この結果、被測定流体の流量を正確に測定(算出)することができるので、流量の誤測定に起因した種々の問題(ガス欠や不正確な課金等)を解消することができる。
本発明に係る流量計において、判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された場合に警告情報の出力を解除する警告情報解除手段を備えることが好ましい。
かかる構成を採用すると、暫定的な流量算出用情報が更新された場合に、警告情報の出力解除(例えば出力部としての文字表示部に表示されていた警告情報を消去すること)によってユーザに報知することができる。従って、ユーザは、暫定的な流量算出用情報が使用環境に対応した新たな流量算出用情報に更新されたことを確認することができる。
また、本発明に係る流量計において、出力部を介して流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を出力する流量情報出力手段を備えることもできる。
かかる構成を採用すると、被測定流体の流量に係る情報(例えば瞬時流量や積算流量)をユーザに報知することができる。
流量情報出力手段としては、判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されていないものと判定された場合においても流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を出力するものを採用することができる。
かかる構成を採用すると、暫定的な流量算出用情報を反映させて算出した(いわば暫定的な)流量情報を、参考情報として出力してユーザに報知することができる。
また、流量情報出力手段としては、電源投入時から判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定される時点まで、流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を試運転情報として出力し、判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された時点で試運転情報の出力を解除し、判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された時点より後に、流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を本稼働情報として出力するものを採用することもできる。
かかる構成を採用すると、暫定的な流量算出用情報を反映させて算出した(いわば暫定的な)流量情報を試運転情報として出力することができる。また、暫定的な流量算出用情報が更新された場合には、その時点で試運転情報をリセットして、現場の環境に対応した新たな流量算出用情報を反映させて算出した正確な流量情報を本稼働情報として出力することができる。
また、流量情報出力手段としては、判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された場合にのみ、流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を出力するものを採用してもよい。
かかる構成を採用すると、現場の環境に対応した流量算出用情報を反映させて算出した正確な流量情報のみを出力してユーザに報知することができる。
また、本発明に係る流量計において、情報を文字で表示する文字表示部を出力部として採用することができる。
かかる構成を採用すると、ユーザは、文字表示部を介して、警告情報や流量に係る情報を視覚的に認識することができる。
また、本発明に係る流量計において、情報を音声として出力する音声出力部を採用してもよい。
かかる構成を採用すると、ユーザは、音声出力部を介して、警告情報や流量に係る情報を聴覚的に認識することができる。
また、本発明に係る流量計において、流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を記憶する流量情報記憶手段を備えることができる。
かかる構成を採用すると、被測定流体の流量に係る情報(例えば瞬時流量や積算流量)を記憶しておくことができる。従って、例えば、暫定的な流量算出用情報が更新される前の積算流量(試運転情報)と、暫定的な流量算出用情報が更新された後の積算流量(本稼動情報)と、を比較することが可能となる。
また、本発明に係る流量計において、流量計に取り外し可能に装着された不揮発性記憶手段を流量情報記憶手段として採用し、不揮発性記憶手段で記憶した情報が外部の機器に読み込まれるように構成することができる。
かかる構成を採用すると、流量計から取り外した流量情報記憶手段に記憶された流量情報を外部の機器で読み込んで、有効活用することができる。
また、本発明に係る流量計において、流量情報記憶手段で記憶した情報を流量計の外部の機器に伝送する通信手段を備えてもよい。
かかる構成を採用すると、流量情報記憶手段に記憶された流量情報を、流量計の外部の機器に伝送して、有効活用することができる。
本発明によれば、流量算出用情報の更新をユーザに促すことができ、実際の使用環境に対応した正確な流量測定を実現させることができる流量計を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る流量計の斜視図である。 図1に示す流量計の計測部をボディ部から分離させた状態を示す斜視図である。 (A)は図1の流量計の正面図であり、(B)は図1の流量計の側面図((A)の矢印B方向から見た図)であり、(C)は図1の流量計の平面図((A)の矢印C方向から見た図)である。 図3(B)の流量計のIV-IV部分における断面図である。 図1の流量計の計測部に設けられた流れセンサを示す斜視図である。 図5の流れセンサをVI-VI方向から見た場合の端面図である。 図1の流量計の計測部に設けられた制御部の機能的構成を示すブロック図である。 (A)は7セグメントディスプレイに表示された流量情報の一例を示す図であり、(B)は7セグメントディスプレイに表示された警告情報の一例を示す図である。 図1の流量計で算出された積算流量の時間履歴を示すタイムチャートである。 7セグメントディスプレイに表示された警告表示の他の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る流量計について説明する。本実施形態に係る流量計は、ガス(被測定流体)の瞬時流量を検出するとともに、検出した瞬時流量を積算してガスの使用量を算出する積算流量計である。
本実施形態に係る流量計1は、図1〜図4に示すように、ガスが流通する配管Pの一部に取り付けられて流路を形成するボディ部2と、流れセンサ12等を有しボディ部2に接続される計測部3と、を主たる構成として備えている。
ボディ部2は、図2〜図4に示すように略直方体形状を呈する筐体であり、ガスが流通する断面円形の管路7、管路7の途中に形成された絞り機構8、管路7の上側(計測部3が接続される側)であって絞り機構8を挟んで上流側及び下流側の位置に形成され管路7と外部とを連通させる分岐流路9、10等を有している。管路7の上流側及び下流側には、配管Pが捩じ込み接続される。絞り機構8は、管路7の内径よりも小さい内径を有しており、上流側の配管Pから下流側の配管Pへと流通するガスの流量を絞るように機能する。
ボディ部2の上面には、図2及び図4に示すように、平面視略円形状で所定深さの凹部2aが形成されており、この凹部2aには、計測部3のバイパス流路形成部3b(後述)が嵌め込まれる。絞り機構8よりも上流側に配置された分岐流路9は、ボディ内部側の小径部とボディ外部側の大径部とから構成されており、バイパス流路形成部3bのバイパス流路3c(後述)に連通接続される。絞り機構8よりも下流側に配置された分岐流路10も同様にボディ内部側の小径部とボディ外部側の大径部とから構成され、バイパス流路3cに連通接続される。
計測部3は、図1〜図4に示すように略直方体形状を呈する筐体を有しており、この筐体の上側(ボディ部2と反対側)には、表示部4a及び操作部4bを有する表示操作パネル4が設けられている。表示部4aは、図7に示すように、各種情報を最大5桁の数字又は英字で表示する7セグメントディスプレイ41を有している。7セグメントディスプレイ41は、検出したガスの流量に係る情報を表示するほか、後述する警告情報等の各種情報を表示するものであり、本発明における出力部及び文字表示部として機能する。操作部4bは、後述する流量算出用情報等の各種情報を入力するための各種キー(ENTERキー51、MODEキー52、UPキー53、DOWNキー54)を有しており、本発明における入力部として機能する。
計測部3を構成する筐体の側面には、給電用及び各種信号送受信用のケーブルCを接続させるためのケーブル接続部5が設けられている。また、計測部3を構成する筐体の下側(流量計ボディ部2が接続される側)には、板状部3aが固定されている。図2及び図4に示すように、計測部3の板状部3aと、ボディ部2に形成され相互に重ねられたネジ孔と、にネジ6が螺入されることにより、計測部3がボディ部2に固定される。
計測部3の板状部3aとボディ部2との間には、図4に示すように、バイパス流路形成部3bが配置される。バイパス流路形成部3bは、ボディ部2の凹部2aに嵌め込まれるような平面視略円形状の薄型の部材であり、その下面には、ボディ部2の分岐流路9、10に連通接続されるバイパス流路3cが形成されている。ボディ部2の上流側の管路7を流通するガスは、その一部が上流側の分岐流路9を経由して計測部3のバイパス流路3cに流入し、その後、ボディ部2の下流側の分岐流路10を経由して下流側の管路7にバイパスされるようになっている。なお、ボディ部2の凹部2a内であってバイパス流路形成部3bの周囲には、図2及び図4に示すようなパッキン11が嵌め込まれ、このパッキン11により、計測部3の板状部3aとボディ部2の凹部2aとから形成される空間の気密性が確保される。
計測部3の底面に固定された板状部3aの中央部には、流れセンサ12が設けられている。流れセンサ12は、バイパス流路3cを流通するガスの流れ情報(流速や体積流量)を検出するものである。流れセンサ12としては、種々の構成を採用することができ、本実施形態においては、半導体ダイヤフラムを有する熱式流量センサを採用している。
すなわち、流れセンサ12は、図5及び図6に示すように、キャビティ26が設けられた基板20、基板20上にキャビティ26を覆うように配置された絶縁膜25、絶縁膜25に設けられたヒータ21、ヒータ21より上流側に設けられた上流側測温抵抗素子22、ヒータ21より下流側に設けられた下流側測温抵抗素子23、上流側測温抵抗素子22より上流側に設けられた周囲温度センサ24等を有している。
絶縁膜25のキャビティ26を覆う部分は、断熱性のダイヤフラムを構成している。周囲温度センサ24は、バイパス流路3cに流入してきた流体の温度を測定する。ヒータ21は、キャビティ26を覆う絶縁膜25の中心に配置されており、バイパス流路3cに流れる流体を、周囲温度センサ24が計測した温度よりも一定温度(例えば10℃)高くなるように、加熱する。上流側測温抵抗素子22はヒータ21より上流側の温度を検出するために用いられ、下流側測温抵抗素子23はヒータ21より下流側の温度を検出するために用いられる。
ここで、バイパス流路3c中の流体が静止している場合、ヒータ21で加えられた熱は、上流方向と下流方向へ対称的に拡散する。従って、上流側測温抵抗素子22及び下流側測温抵抗素子23の温度は等しくなり、上流側測温抵抗素子22及び下流側測温抵抗素子23の電気抵抗は等しくなる。これに対し、バイパス流路3c中の流体が上流から下流に流れている場合、ヒータ21で加えられた熱は、下流方向に運ばれる。従って、上流側測温抵抗素子22の温度よりも、下流側測温抵抗素子23の温度が高くなる。そのため、上流側測温抵抗素子22の電気抵抗と下流側測温抵抗素子23の電気抵抗との間に差が生じる。下流側測温抵抗素子23の電気抵抗と上流側測温抵抗素子22の電気抵抗の差は、バイパス流路3c中の流体の速度や流量と相関関係がある。そのため、下流側測温抵抗素子23の電気抵抗と上流側測温抵抗素子22の電気抵抗の差から、バイパス流路3cを流れる流体の速度や流量が算出される。
図5及び図6に示す基板20の材料としては、シリコン(Si)等が使用可能である。絶縁膜25の材料としては、酸化ケイ素(SiO2)等が使用可能である。キャビティ26は、異方性エッチング等により形成される。またヒータ21、上流側測温抵抗素子22、下流側測温抵抗素子23及び周囲温度センサ24の各材料には白金(Pt)等が使用可能であり、リソグラフィ法等により形成可能である。
また、計測部3は、流量計1の各種電子機器を統合制御する制御部30(図7)を有している。制御部30は、図7に示すように、中央演算処理装置(以下、「CPU」という)31、設定操作や演算処理のためのアルゴリズムのほか各種制御プログラム等が予め書き込まれているROM32、不揮発性メモリとしてのEEPROM33、各種情報を一時的に記憶するRAM34、流量計1の外部との間で制御信号等の入出力を行う入出力インターフェース35、流量計1の外部との間で情報の送受信を行う通信部36等を有している。EEPROM33は、流量算出用情報(ガス種補正係数、温度、圧力等の流量計側に関する所定のパラメータ)等の各種情報を記憶するものであり、本発明における記憶手段として機能する。本実施形態においては、流量計1の出荷時に、デフォルトの(暫定的な)流量算出用情報をEEPROM33に記憶させておき、使用環境やガス種に応じてユーザが流量算出用情報を更新できるようにしている。RAM34は、算出されたガスの流量に係る情報を一時的に記憶するものであり、本発明における流量情報記憶手段として機能する。
CPU31は、ROM32内の各種制御プログラムを読み込んで、種々の情報処理や機器の制御を行う。具体的には、CPU31は、流量計1の電源が投入されると同時に流れセンサ12によるガスの流れ情報の取得を開始させ、流れセンサ12で取得した流れ情報とEEPROM33に記憶された流量算出用情報とに基づいてガスの流量(瞬時流量や積算流量)を算出する。なお、CPU31は、流れセンサ12における検出値(バイパス流路3cを流通するガスの流量)を、所定の変換式を用いて、配管Pを流通するガスの流量に変換している。また、CPU31は、例えば図8(A)に示すように、算出した流量に係る情報(積算流量「100(L)」)を7セグメントディスプレイ41に表示するとともにRAM34に一時的に記憶させる。すなわち、CPU31は、本発明における流量算出手段及び流量情報出力手段として機能する。
また、CPU31は、EEPROM33に予め記憶されていたデフォルトの流量算出用情報が更新されているか否かを判定し、暫定的な流量算出用情報が更新されていないものと判定した場合に、警告情報(例えば図8(B)に示すような警告メッセージ「ALA」)を7セグメントディスプレイ41に表示する。本実施形態において、CPU31は、流量情報と警告情報とを交互に7セグメントディスプレイ41に表示することにより、暫定的な流量算出用情報が更新されていない旨をユーザに報知することとしている。すなわち、CPU31は、本発明における判定手段及び警告情報出力手段として機能する。
また、CPU31は、流量測定前にユーザが操作部4bを介して新たな流量算出用情報を入力すること等により暫定的な流量算出用情報が更新された場合に、7セグメントディスプレイ41に表示された警告情報を消去する(警告情報の出力解除)。すなわち、CPU31は、本発明における警告情報解除手段としても機能する。
なお、本実施形態におけるCPU31は、図9のタイムチャートに示すように、流量計1の現場設置後の電源投入時T1から、暫定的な流量算出用情報が更新された時点T2まで、暫定的な流量算出用情報を用いてガスの積算流量を算出し、算出した積算流量を試運転情報として7セグメントディスプレイ41に表示する。そして、CPU31は、暫定的な流量算出用情報が更新された時点T2でそれまで表示していた暫定的な積算流量をリセットし(試運転情報の出力解除)、その時点T2より後に新たな流量算出用情報を用いて算出したガスの積算流量を本稼働情報として7セグメントディスプレイ41に表示することとしている。
以上説明した実施形態に係る流量計1においては、現場で流量測定を開始する際に、EEPROM33に予め記憶されていた暫定的な(デフォルトの)流量算出用情報が更新されているか否かを判定し、更新されていない場合には警告情報を7セグメントディスプレイ41に表示してユーザに報知することができる。従って、ユーザは、警告情報を参照して暫定的な流量算出用情報が更新されていないことを知ることができるので、ガス種や使用環境に対応した流量算出用情報を操作部4bで入力して更新することができる。この結果、ガスの流量を正確に測定(算出)することができるので、流量の誤測定に起因した種々の問題(ガス欠や不正確な課金等)を解消することができる。
また、以上説明した実施形態に係る流量計1においては、暫定的な流量算出用情報が更新された場合に、7セグメントディスプレイ41に表示されていた警告情報を消去してユーザに報知することができる。従って、ユーザは、暫定的な流量算出用情報が使用環境に対応した新たな流量算出用情報に更新されたことを確認することができる。
また、以上説明した実施形態に係る流量計1においては、暫定的な流量算出用情報を反映させて算出した(いわば暫定的な)流量情報を試運転情報として7セグメントディスプレイ41に表示することができる。また、暫定的な流量算出用情報が更新された場合には、その時点で試運転情報をリセットして、現場の環境に対応した新たな流量算出用情報を反映させて算出した正確な流量情報を本稼働情報として7セグメントディスプレイ41に表示することができる。
また、以上説明した実施形態に係る流量計1においては、ガスの積算流量をRAM34に記憶しておくことができる。従って、暫定的な流量算出用情報が更新される前の積算流量(試運転情報)と、暫定的な流量算出用情報が更新された後の積算流量(本稼動情報)と、を比較することが可能となる。
なお、本実施形態においては、警告情報として、図8(B)に示すような警告メッセージ「ALA」を採用し、このような警告メッセージを流量表示と交互に7セグメントディスプレイ41に表示した例を示したが、警告情報の表示態様はこれに限られるものではない。例えば、図10(A)に示すような「E」("Error")という文字を流量表示と交互に7セグメントディスプレイ41に表示してもよい。また、図10(B)に示すように、7セグメントディスプレイ41とは別に警告表示灯42を表示部4aに設けておき、暫定的な流量算出用情報が更新されていないものと判定した場合に警告表示灯42を点灯させることもできる。また、文字数制限等の表示上の制約がある場合には、特定の表示コード(例えば「A1」等)で警告メッセージを代用してもよい。
また、本実施形態においては、暫定的な流量算出用情報が更新されていない場合においても、暫定的な流量情報を試運転情報として7セグメントディスプレイ41に表示した例を示したが、暫定的な流量算出用情報が更新された場合にのみ流量情報を表示することにしてもよい。かかる構成を採用すると、現場の環境に対応した流量算出用情報を反映させて算出した正確な流量情報のみをユーザに報知することができる。
また、本実施形態においては、出力部として、文字表示部としての7セグメントディスプレイ41を採用した例を示したが、出力部の態様はこれに限定されるものではない。例えば、警告情報を音声として出力する音声出力部を採用することもできる。かかる構成を採用すると、ユーザは、音声出力部を介して、警告情報や流量に係る情報を聴覚的に認識することができる。
また、本実施形態においては、算出した流量に係る情報をRAM34に記憶させた例を示したが、このような流量情報をEEPROM33に記憶させることもできる。かかる場合において、EERPOM33は本発明における流量情報記憶手段として機能する。また、流量情報をEEPROM33に記憶させる場合において、EEPROM33を流量計1に対して取り外し可能に構成し、EEPROM33に記憶させた流量情報を、外部の機器によって読み込ませるように構成することもできる。このような構成を採用すると、流量計1から取り外したEEPROM33に記憶された流量情報を、外部の機器で読み込んで有効活用することができる。さらに、EEPROM33に記憶させた流量情報を、通信部36を介して外部の機器に伝送するような構成を採用してもよい。かかる構成を採用すると、EEPROM33に記憶された流量情報を、流量計1の外部の機器に伝送して、有効活用することができる。かかる場合、CPU31及び通信部36は本発明における通信手段を構成する。
また、本実施形態においては、流れセンサとして熱式流量センサを採用した例を示したが、かかる熱式流量センサに代えて、他の方式(超音波式や電磁式)の流量センサを流れセンサとして採用することもできる。また、本実施形態においては、本発明を気体流量計に適用した例を示したが、液体の流量を検出する流量計に本発明を適用することもできる。その他、本発明を、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。なお、以上の説明において用いた「上」及び「下」という語は便宜的な表現であり、必ずしも重力方向に対する方向の限定を表すものではない。
1…流量計
3c…バイパス流路(所定流路)
4b…操作部(入力部)
12…流れセンサ
31…CPU(流量算出手段、判定手段、警告情報出力手段、警告情報解除手段、流量情報出力手段、通信手段)
33…EEPROM(記憶手段、流量情報記憶手段、不揮発性記憶手段)
34…RAM(流量情報記憶手段)
36…通信部(通信手段)
41…7セグメントディスプレイ(出力部、文字表示部)。

Claims (11)

  1. 所定流路を流れる被測定流体の流れ情報を取得する流れセンサと、流量算出用情報を記憶する記憶手段と、前記流れセンサで取得した流れ情報と流量算出用情報とに基づいて被測定流体の流量を算出する流量算出手段と、情報を出力するための出力部と、を備える流量計であって、
    前記記憶手段に予め記憶されていた暫定的な流量算出用情報が更新されているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されていないものと判定された場合に前記出力部を介して警告情報を出力する警告情報出力手段と、
    流量算出用情報を入力するための入力部と、をさらに備える、
    流量計。
  2. 前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された場合に、前記警告情報の出力を解除する警告情報解除手段を備える、
    請求項1に記載の流量計。
  3. 前記出力部を介して、前記流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を出力する流量情報出力手段を備える、
    請求項1又は2に記載の流量計。
  4. 前記流量情報出力手段は、
    前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されていないものと判定された場合においても、前記流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を出力するものである、
    請求項3に記載の流量計。
  5. 前記流量情報出力手段は、
    電源投入時から前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定される時点まで、前記流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を試運転情報として出力し、
    前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された時点で前記試運転情報の出力を解除し、
    前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された時点より後に、前記流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を本稼働情報として出力する、
    請求項4に記載の流量計。
  6. 前記流量情報出力手段は、
    前記判定手段で暫定的な流量算出用情報が更新されたものと判定された場合にのみ、前記流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を出力するものである、
    請求項3に記載の流量計。
  7. 前記出力部は、
    情報を文字で表示する文字表示部である、
    請求項1から6の何れか一項に記載の流量計。
  8. 前記出力部は、
    情報を音声として出力する音声出力部である、
    請求項1から6の何れか一項に記載の流量計。
  9. 前記流量算出手段で算出した被測定流体の流量に係る情報を記憶する流量情報記憶手段を備える、
    請求項1から8の何れか一項に記載の流量計。
  10. 前記流量情報記憶手段は、
    前記流量計に取り外し可能に装着された不揮発性記憶手段であり、
    前記不揮発性記憶手段で記憶した情報が外部の機器に読み込まれるように構成される、
    請求項9に記載の流量計。
  11. 前記流量情報記憶手段で記憶した情報を前記流量計の外部の機器に伝送する通信手段を備える、
    請求項9又は10に記載の流量計。
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