JP5447553B2 - 空気清浄機ユニット - Google Patents
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Description
この発明は、モップユニット付きの空気清浄機ユニットに関する。
静電気を利用した掃除機具として、特開平8‐336494号公報(特許文献1)のようなものがある。この従来の掃除機具は、図4に示すように、花瓶状の筒部1とハタキ部2と除電部3とで概略構成されている。ハタキ部2の把手4の先端部には細糸状の集塵部5が設けられている。
上記構成において、ハタキ部2と除電部3とを筒部1から取り外し、集塵部5を、図5に示すように、略C字型を有している被帯電部材6に挿入して摩擦することによって、集塵部5に静電気を帯電させる。尚、集塵部5は、空中で軽く左右に振ることによっても静電気を帯電させることができる。こうして、帯電した集塵部5を、掃除する箇所に接触させて塵や埃を吸い付ける。
埃や塵が付いたハタキ部2の集塵部5を、筒部1における開口部を塞ぐ除電布7の小孔8から筒部1内に挿入する。この時、集塵部5に帯電した静電気は、除電布7を通過する際に除電される。除電された集塵部5に付着した埃や塵は、筒部1内の突起物9に接触して取り除かれる。取り除かれた埃や塵は、円筒部10に設置された吸引機(図示せず)内に集塵される。
しかしながら、上記従来の掃除機具においては、集塵部5に対する静電気の帯電は、筒部1から取り外したハタキ部2の集塵部5を、略C字型を有している被帯電部材6に挿入して摩擦することによって、あるいは、集塵部5を、空中で軽く左右に振ることによって行うようにしている。したがって、掃除を行う場合には、その都度ハタキ部2と除電部3とを筒部1から取り外して、上述したような帯電動作を行う必要があり、思い立ったら直ぐに掃除を行うことができないという問題がある。
また、上記被帯電部材6を用いた帯電法および集塵部5を振る帯電法の何れも、1回の摩擦や振りによる帯電量は少ないため何度も摩擦や振りを行うする必要があり、面倒であるという問題もある。
そこで、この発明の課題は、モップに対して簡単に帯電させることができ、尚且つ大きな帯電量を得ることができるモップユニット付きの空気清浄機ユニットを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の空気清浄機ユニットは、
空気取入れ口から取り込まれた空気を、フィルタを介して排気口から排出する空気清浄機本体と、
清掃部材を内部空間に収納可能になっており、上記空気清浄機本体の上記空気取入れ口のうちの特定の空気取入れ口に着脱可能に接続されて、上記特定の空気取入れ口が上記内部空間に連通されると共に、上記内部空間に収納された上記清掃部材から除去された塵埃を含む空気が上記空気清浄機本体によって吸引される清掃部材収納ボックスと
を備え、
上記清掃部材収納ボックスは、
上記清掃部材に静電気を帯電させる帯電体と、
上記清掃部材に帯電している静電気を除電する除電体と
を含んでおり、
上記帯電体と上記除電体とは、上記清掃部材収納ボックスにおける上部の開口部側から順次配置されている
ことを特徴としている。
空気取入れ口から取り込まれた空気を、フィルタを介して排気口から排出する空気清浄機本体と、
清掃部材を内部空間に収納可能になっており、上記空気清浄機本体の上記空気取入れ口のうちの特定の空気取入れ口に着脱可能に接続されて、上記特定の空気取入れ口が上記内部空間に連通されると共に、上記内部空間に収納された上記清掃部材から除去された塵埃を含む空気が上記空気清浄機本体によって吸引される清掃部材収納ボックスと
を備え、
上記清掃部材収納ボックスは、
上記清掃部材に静電気を帯電させる帯電体と、
上記清掃部材に帯電している静電気を除電する除電体と
を含んでおり、
上記帯電体と上記除電体とは、上記清掃部材収納ボックスにおける上部の開口部側から順次配置されている
ことを特徴としている。
上記構成によれば、清掃部材収納ボックスにおける上部の開口部側から帯電体と除電体とがこの順に配置されている。したがって、上記清掃部材収納ボックスの上記開口部から清掃部材を挿入した場合には、上記清掃部材に帯電している静電気は、最後に上記除電体を通過する際に除電される。こうして、上記清掃部材に付着している塵埃が簡単に除去可能になる。一方、埃塵が除去された上記清掃部材を上記開口部から引き抜いた場合には、最後に上記帯電体を通過する際に上記清掃部材に静電気が帯電される。こうして、上記清掃部材収納ボックスから引き抜いた上記清掃部材で直ちに次の掃除を行うことができる。
すなわち、上記清掃部材を上記清掃部材収納ボックスから引き抜くだけの一動作で、簡単に上記清掃部材に対する静電気の帯電を行うことができる。
また、1実施の形態の空気清浄機ユニットでは、
上記帯電体と上記除電体とは、一体に構成されている。
この実施の形態によれば、上記帯電体と上記除電体とが一体に構成されている。したがって、上記清掃部材を上記清掃部材収納ボックスに挿通させて引き抜くだけの一動作で、上記清掃部材に付着している埃や塵を除去した後に上記清掃部材に静電気を帯電させて、そのまま次の掃除を開始可能にできる。
また、1実施の形態の空気清浄機ユニットでは、
上記帯電体と上記除電体とは、一体に構成されている。
この実施の形態によれば、上記帯電体と上記除電体とが一体に構成されている。したがって、上記清掃部材を上記清掃部材収納ボックスに挿通させて引き抜くだけの一動作で、上記清掃部材に付着している埃や塵を除去した後に上記清掃部材に静電気を帯電させて、そのまま次の掃除を開始可能にできる。
また、1実施の形態の空気清浄機ユニットでは、
上記帯電体と上記除電体とは、絶縁体を介して一体に構成されている。
上記帯電体と上記除電体とは、絶縁体を介して一体に構成されている。
この実施の形態によれば、上記帯電体と上記除電体との間に絶縁体が介在されている。したがって、上記帯電体側から上記除電体側に流れる電流を遮断して、上記帯電体による帯電動作および上記除電体による除電動作を確実に且つ効率良く行うことができる。
また、1実施の形態の空気清浄機ユニットでは、
上記清掃部材収納ボックスの上記除電体よりも上記開口部側とは反対側に、静電気が除電された上記清掃部材から塵埃を除去する塵埃除去部が設置されており、
上記塵埃除去部の内面には、静電気が除電された上記清掃部材から塵埃を掻き落とす櫛材が設けられている。
上記清掃部材収納ボックスの上記除電体よりも上記開口部側とは反対側に、静電気が除電された上記清掃部材から塵埃を除去する塵埃除去部が設置されており、
上記塵埃除去部の内面には、静電気が除電された上記清掃部材から塵埃を掻き落とす櫛材が設けられている。
この実施の形態によれば、上記清掃部材収納ボックスの上記除電体よりも下流側に塵埃除去部が設置されている。したがって、静電気が除電された上記清掃部材から上記塵埃が櫛材によって簡単に掻き落とされる。
また、1実施の形態の空気清浄機ユニットでは、
上記清掃部材収納ボックスの上記塵埃除去部よりも上記開口部側とは反対側に、上記清掃部材から掻き落とされた塵埃を受けるダストボックス部が配置されている。
上記清掃部材収納ボックスの上記塵埃除去部よりも上記開口部側とは反対側に、上記清掃部材から掻き落とされた塵埃を受けるダストボックス部が配置されている。
この実施の形態によれば、上記清掃部材収納ボックスの上記塵埃除去部よりも下流側にダストボックス部が配置されている。したがって、上記塵埃除去部で除去された塵埃を、上記ダストボックス部で受けることができる。
以上より明らかなように、この発明の空気清浄機ユニットは、清掃部材収納ボックスにおける上部の開口部側から帯電体と除電体とをこの順に配置しているので、上記清掃部材収納ボックスの上記開口部から清掃部材を挿入した場合には、上記清掃部材に帯電している静電気は、最後に上記除電体を通過する際に除電される。したがって、上記清掃部材に付着している塵埃を簡単に除去することが可能になる。一方、埃塵が除去された上記清掃部材を上記開口部から引き抜く場合には、最後に上記帯電体を通過する際に上記清掃部材に静電気が帯電される。したがって、上記清掃部材収納ボックスから引き抜いた上記清掃部材で直ちに次の掃除を行うことができる。
すなわち、この発明によれば、上記清掃部材を上記清掃部材収納ボックスから引き抜くだけの一動作で、簡単に上記清掃部材に対する静電気の帯電を行うことができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の空気清浄機ユニットにおける概略構成図である。
図1において、11は空気清浄機本体であり、12はモップ収納ボックスである。モップ収納ボックス12の内部空間には、塵や埃を吸着したモップ13が収納される。その際に、モップ13に吸着された塵や埃が除去される。そして、モップ13が収納されたモップ収納ボックス12は、図1に示すように空気清浄機本体11の側面に着脱可能に取り付けられて、モップ13から除去された塵や埃を含むモップ収納ボックス12内の空気が空気清浄機本体11によって吸引される。尚、モップ収納ボックス12は上記清掃部材収納ボックスの一例である。また、モップ13は上記清掃部材の一例であり、他の例としてはハタキ等がある。
上記空気清浄機本体11は、従来の空気清浄機と同様の基本構造を有している。すなわち、回転するファン(図示せず)によって空気清浄機本体11の前面11a下部および側面11bの空気取入れ口14a,14bから取り込まれた空気は、フィルタ15によって塵埃が除去された後、プラズマ放電部16からイオン導管17によって供給されるイオンによって除菌され、上面11cの排気口(図示せず)から排出される。
本実施の形態においては、上記空気清浄機本体11の一側下部には、モップ収納ボックス12の内部空間に連通可能な上記特定の空気取入れ口としての接続口18が設けられている。そして、この接続口18を介して、モップ収納ボックス12からの空気が、上記ファンの吸引力によってフィルタ15の前面室に引き込まれる。こうして、フィルタ15の前面室に引き込まれたモップ収納ボックス12からの空気中の埃は、空気取入れ口14a,14bから取り込まれた空気中の塵埃と一緒にフィルタ15によって除去される。
したがって、本実施の形態によれば、パーソナルコンピュータの上やテレビの画面等の気になる個所の埃等を拭き取ったモップ13をモップ収納ボックス12に収納して、空気清浄機本体11を稼働させるだけで、部屋の空気を清浄すると同時に、モップ13に吸着された塵や埃をモップ収納ボックス12によって除去し、モップ収納ボックス12内の空気中の埃を空気清浄機本体11で除去することができるのである。
そのため、汚れたモップ13をモップ収納ボックス12に収納するだけで、手や部屋の空気を汚さずにモップ13を手入れすることができ、他のことをしながらでも簡単に掃除することができる。さらに、モップ収納ボックス12に収納されたモップ13は、吸着された塵や埃は除去されているので、思い付いたときに直ぐに簡単に掃除を始めることができる。
上記モップ収納ボックス12は、空気清浄機本体11の側面に取り付けられた状態で上から順に、モップ挿入部19,塵埃除去部20およびダストボックス部21で構成されている。モップ挿入部19には、上から順に帯電体22と除電体23とが設置されている。そして、モップ収納ボックス12にモップ13を収納する際に、モップ挿入部19を通過して塵埃除去部20に挿入されようとするモップ13は、最終的に除電体23によって、帯電している静電気が除電される。その結果、モップ13に吸着された塵や埃が落ち易くなり、塵埃除去部20において簡単に除去可能になる。
また、上記モップ収納ボックス12からモップ13を取り出す際に、モップ挿入部19を通過して外に取り出されようとするモップ13は、最終的に帯電体22によって静電気が帯電される。その結果、モップ13の吸着力が回復して、直ぐに掃除を始めることが可能になる。
上記モップ収納ボックス12の塵埃除去部20には、その内壁から略垂直方向に中心軸に向かって延在する複数の櫛材24が設けられている。そして、塵埃除去部20にモップ13が挿入されると、モップ13の穂25の部分が櫛材24で梳かれて穂25の繊維に付着している塵や埃が掻き落とされる。但し、この櫛材24は無くとも、この発明の効果を奏することはできる。
上記モップ収納ボックス12のダストボックス部21には、ダストボックス(図示せず)が収納されており、このダストボックス内にモップ13の穂25から掻き落とされた塵や埃が集められる。上記ダストボックスは、空気清浄機本体11の前後方向にモップ収納ボックス12に対して抜き差し可能になっており、ダストボックス部21に集められた塵や埃を捨てる場合に抜き出される。
また、上記ダストボックス部21の空気清浄機本体11側の側面26には、空気清浄機本体11の側面にモップ収納ボックス12が取り付けられて二箇所の磁石27a,27bで固定された際に、空気清浄機本体11側の接続口18に接続される接続口28が設けられている。そして、上記ダストボックスには、接続口28に連通する開口(図示せず)が設けられ、この開口には、フィルタ29が着脱可能に取り付けられる。尚、図1においては、フィルタ29の取付箇所を簡略化して描いている。
こうして、上記ダストボックス部21の内部空間は、上記ダストボックスの上記開口、ダストボックス部21側の接続口28、および、空気清浄機本体11側の接続口18を介して、空気清浄機本体11の内部空間に連通される。その場合に、上記ダストボックスの上記開口にフィルタ29を装着すれば、モップ13の穂25から掻き取られた塵や埃のうちフィルタ29の目よりも大きな塵や埃着のみを上記ダストボックスに集めることができる。
上記モップ13は、ポリプロピレン等の樹脂で形成された柄30と、この柄30に取り付けられたポリプロピレン等の帯電性を有する素材の網状繊維で成る穂25とを含んで概略構成されている。この穂25の部分は、モップ収納ボックス12の帯電体22との摩擦によって静電気が帯電される。また、上記網状繊維同士の摩擦によっても帯電させることができる。さらに、モップ収納ボックス12の除電体23によって、帯電している静電気が除電される。こうして、静電気が除電された穂25に付着している塵や埃は、モップ収納ボックス12の塵埃除去部20に設けられた櫛材24によって梳かれて簡単に上記ダストボックス内に脱落する。
以下、この発明の特徴であるモップ収納ボックス12のモップ挿入部19について、詳細に説明する。
図2は、上記モップ収納ボックス12のモップ挿入部19と塵埃除去部20の上部との断面図である。また、図3は、モップ挿入部19と塵埃除去部20の上端部との組立図である。
上記モップ収納ボックス12の外殻を成す筒状のケーシング31の頂部は、ラッパ状の開口部32aを有する筒状のトップカバー32で覆われている。トップカバー32の円筒部32bには、例えばナイロン6で形成された円筒状の帯電体22が収納されている。また、トップカバー32の開口部32aには、モップ収納ボックス12の中心軸方向に延在する細長い開口溝33が複数設けられている。こうして、ケーシング31とトップカバー32の円筒部32bとの間の空間は、複数の開口溝33を介して外部に連通している。
上記トップカバー32における円筒部32bの下部は、例えばニトリルゴムで形成された円筒状の上記絶縁体としての絶縁ゴム34の内面に密着して挿通されている。また、絶縁ゴム34には、下端部に入り口を有する特定幅の円形溝34aが形成されている。さらに、絶縁ゴム34の下端には、上記中心軸に向かって延在して円筒部32bの下端を支える鍔部34bが形成されている。
上記除電体23は、例えばカーボンが混入されたABS樹脂等で形成されると共に上下両端に上張出部35aおよび下張出部35bを有する導電性樹脂体35と、導電性樹脂体35の外周面における上張出部35aと下張出部35bとの間の段差部に巻き付けられた除電シート36とで、概略構成されている。
上記導電性樹脂体35における上張出部35aの外周部には、上方に向かって延在する上記特定幅の円筒部35cが設けられている。この円筒部35cは、絶縁ゴム34の円形溝34a内に密着して挿入されており、導電性樹脂体35,トップカバー32および帯電体22が絶縁ゴム34を介して一体に構成されている。
このように、上記モップ挿入部19には、開口部32a側から順に帯電体22,絶縁ゴム34および除電体23が、モップ収納ボックス12の中心軸に沿って一体に配置されている。したがって、モップ13における静電気が帯電している穂25を、開口部32aから塵埃除去部20まで帯電体22および除電体23を介して挿通することによって、穂25に帯電している静電気は除電体23を通過する際に除電される。一方、塵埃除去部20で埃や塵が除去された穂25を、塵埃除去部20から開口部32aまで除電体23および帯電体22を介して引き抜くことによって、帯電体22を通過する際に穂25に静電気が帯電される。したがって、モップ13の穂25を開口部32aから塵埃除去部20まで挿通させて引き抜くだけの一動作で、穂25に付着している埃や塵を除去した後に穂25に静電気を帯電させて、そのまま次の掃除を開始可能にできるのである。
その際に、上記帯電体22と除電体23との間には絶縁ゴム34が介在しており、帯電体22と除電体23との間が絶縁されている。したがって、帯電体22側から除電体23側に流れる電流を遮断して、帯電体22による帯電動作および除電体23による除電動作を確実に且つ効率良く行うことができるのである。
ここで、上記穂25を開口部32aから塵埃除去部20まで挿通する際に、穂25は、先ず、除電体23よりも開口部32a側に在る帯電体22によって静電気が帯電されることになる。そこで、除電体23は、予め穂25に帯電している静電気と帯電体22によって付加される静電気との合計量の静電気を除電できる除電能力を有している必要がある。
また、上記除電体23の導電性樹脂体35における下張出部35bの外周部には、一定の間隔で下方に延在する脚部37が設けられている。さらに、下張出部35bにおける脚部37の間には、トップカバー32の開口溝33から取り込まれた空気を塵埃除去部20へ送るための切欠き38(図3参照)が設けられている。また、塵埃除去部20は、上部にラッパ状の開口部39aを有する円筒状のインナーフレーム39と、このインナーフレーム39に挿通される円筒状の筒体40とを含んで構成されている。そして、導電性樹脂体35の下張出部35bは、インナーフレーム39における開口部39aの内周面に当接し、脚部37は、筒体40の上端面に載置される。こうして、導電性樹脂体35における張出部35bの切欠き38を通って、ケーシング31とトップカバー32との間の空間から塵埃除去部20の筒体40内に至る空気の流路を確保するのである。
また、上述のごとく、上記帯電体22と除電体23とを絶縁ゴム34を介して積層することによって、絶縁ゴム34による絶縁を、円筒部35cの上記中心軸方向への長さの分だけ広い範囲で行うことができる。したがって、帯電体22と除電体23との間の確実な絶縁と、モップ挿入部19の高さの低減とを行うことができるのである。
もし、上記帯電体22と除電体23との間の絶縁を、単に帯電体22の下端と除電体23の上端との間に絶縁ゴムを挟持することによって行った場合には、充分な絶縁性能を得るには上記絶縁ゴムの高さを高くする必要があり、モップ挿入部19の高さが高くなってしまう。
上記除電体23における上張出部35aと下張出部35bとの間の段差部には、除電シート36が巻き付けられている。この除電シート36は、短い導電性繊維を織り込んだシート状体であり、上記導電性繊維の先端からのコロナ放電によって、導電性樹脂体35から伝達された静電気を外部に放出する。
ところで、上述のように、上記除電シート36は、短い導電性繊維をシート状に織り込んで構成されており、表面はコロナ放電を促すために毛羽立っている。そのため、モップ13の穂25を除電するために、除電シート36に直接穂25を擦り付けると、上記毛羽が摩擦で脱落して徐々に放電効率が低下してしまう。
しかしながら、本実施の形態によれば、上記導電性樹脂体35の外周面に沿って除電シート36を巻き付けている。したがって、モップ13の穂25で擦られることがなく、穂25との摩擦で除電シート36の上記毛羽が脱落して放電効率が低下することが防止される。
また、上記除電シート36は、導電性樹脂体35の上下の張出部35a,35bの間の段差部に巻き付けられている。したがって、上記段差部を設けない場合に比較して除電シート36とケーシング31との間隔を広く取ることができ、ケーシング31に帯電させることなく上記コロナ放電を効果的に行うことができる。さらに、除電シート36を導電性樹脂体35の外周面に巻き付ける際に、張出部35a,35bの案内で正しく容易に巻き付けることができ、且つ巻き付けられた除電シート36が解けないように保持することができる。
また、上述したように、本実施の形態においては、上記導電性樹脂体35の下張出部35bに、切欠き38を設けている。したがって、トップカバー32の開口溝33から取り込まれた空気を、切欠き38を介して速やかに塵埃除去部20の筒体40内に送ることができる。その結果、モップ挿入部19に挿入されたモップ13の穂25によって、帯電体22および除電体23が閉塞されても、外部の空気を塵埃除去部20の筒体40内に導くことができ、空気清浄機本体11によって筒体40内の空気が吸引された場合の外気の補給をスムーズに且つ確実に行うことができる。
また、本実施の形態においては、上記除電体23の下流側に位置する塵埃除去部20の筒体40内に、複数の櫛材24を設けている。したがって、除電体23によって静電気が除去されたモップ13の穂25から、塵や埃を簡単に櫛材24によって掻き落とすことができる。
さらに、上記塵埃除去部20の下側(下流側)にダストボックス部21を設けている。したがって、塵埃除去部20において除去された塵や埃をダストボックス部21で受け、上記ダストボックスに溜まった塵や埃を捨てることができる。また、上記ダストボックスのフィルタ29および空気清浄機本体11側の接続口18を介して空気清浄機本体11に吸引された埃や花粉やダニ等を、空気清浄機本体11側のフィルタ15によって除去した後に上記イオンによって除菌することができる。
尚、本実施の形態においては、上記導電性樹脂体35の下張出部35bに形成された切欠き38によって、トップカバー32の開口溝33から取り込まれた空気を塵埃除去部20の筒体40内に送るようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定するものではなく、下張出部35bに複数の開口穴を設けてもよい。あるいは、導電性樹脂体35の下張出部35bに設けられた脚部37をインナーフレーム39における傾斜する開口部39aの内周面に載置して、脚部37の間を空気通路とすることも可能である。また、脚部37は、導電性樹脂体35の下端部に直接設けても差し支えない。
また、本実施の形態においては、上記塵埃除去部20の筒体40内に、静電気が除去されたモップ13の穂25から塵や埃を掻き落とすための櫛材24を設けている。しかしながら、この発明においては、櫛材24は必ずしも必要ではなく、空気清浄機本体11の吸引力のみでも充分に、静電気が除去されたモップ13の穂25から塵や埃を除去することができる。
11…空気清浄機本体、
12…モップ収納ボックス、
13…モップ、
15,29…フィルタ、
16…プラズマ放電部、
18…空気清浄機本体側の接続口、
19…モップ挿入部、
20…塵埃除去部、
21…ダストボックス部、
22…帯電体、
23…除電体、
24…櫛材、
25…モップの穂、
27a,27b…磁石、
28…モップ収納ボックス側の接続口、
31…ケーシング、
32…トップカバー、
32a…トップカバーの開口部、
32b…トップカバーの円筒部、
33…開口溝、
34…絶縁ゴム、
34a…絶縁ゴムの円形溝、
34b…絶縁ゴムの鍔部、
35…導電性樹脂体、
35a,35b…導電性樹脂体の張出部、
35c…導電性樹脂体の円筒部、
36…帯電シート、
37…導電性樹脂体の脚部、
38…切欠き、
39…インナーフレーム、
39a…インナーフレームの開口部、
40…筒体。
12…モップ収納ボックス、
13…モップ、
15,29…フィルタ、
16…プラズマ放電部、
18…空気清浄機本体側の接続口、
19…モップ挿入部、
20…塵埃除去部、
21…ダストボックス部、
22…帯電体、
23…除電体、
24…櫛材、
25…モップの穂、
27a,27b…磁石、
28…モップ収納ボックス側の接続口、
31…ケーシング、
32…トップカバー、
32a…トップカバーの開口部、
32b…トップカバーの円筒部、
33…開口溝、
34…絶縁ゴム、
34a…絶縁ゴムの円形溝、
34b…絶縁ゴムの鍔部、
35…導電性樹脂体、
35a,35b…導電性樹脂体の張出部、
35c…導電性樹脂体の円筒部、
36…帯電シート、
37…導電性樹脂体の脚部、
38…切欠き、
39…インナーフレーム、
39a…インナーフレームの開口部、
40…筒体。
Claims (5)
- 空気取入れ口(14a,14b,18)から取り込まれた空気を、フィルタ(15)を介して排気口から排出する空気清浄機本体(11)と、
清掃部材(13)を内部空間に収納可能になっており、上記空気清浄機本体(11)の上記空気取入れ口(14a,14b,18)のうちの特定の空気取入れ口(18)に着脱可能に接続されて、上記特定の空気取入れ口(18)が上記内部空間に連通されると共に、上記内部空間に収納された上記清掃部材(13)から除去された塵埃を含む空気が上記空気清浄機本体(11)によって吸引される清掃部材収納ボックス(12)と
を備え、
上記清掃部材収納ボックス(12)は、
上記清掃部材(13)に静電気を帯電させる帯電体(22)と、
上記清掃部材(13)に帯電している静電気を除電する除電体(23)と
を含んでおり、
上記帯電体(22)と上記除電体(23)とは、上記清掃部材収納ボックス(12)における上部の開口部(32a)側から順次配置されている
ことを特徴とする空気清浄機ユニット。 - 請求項1に記載の空気清浄機ユニットにおいて、
上記帯電体(22)と上記除電体(23)とは、一体に構成されている
ことを特徴とする空気清浄機ユニット。 - 請求項1あるいは請求項2に記載の空気清浄機ユニットにおいて、
上記帯電体(22)と上記除電体(23)とは、絶縁体(34)を介して一体に構成されている
ことを特徴とする空気清浄機ユニット。 - 請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の空気清浄機ユニットにおいて、
上記清掃部材収納ボックス(12)の上記除電体(23)よりも上記開口部(32a)側とは反対側に、静電気が除電された上記清掃部材(13)から塵埃を除去する塵埃除去部(20)が設置されており、
上記塵埃除去部(20)の内面には、静電気が除電された上記清掃部材(13)から塵埃を掻き落とす櫛材(24)が設けられている
ことを特徴とする空気清浄機ユニット。 - 請求項4に記載の空気清浄機ユニットにおいて、
上記清掃部材収納ボックス(12)の上記塵埃除去部(20)よりも上記開口部(32a)側とは反対側には、上記清掃部材(13)から掻き落とされた塵埃を受けるダストボックス部(21)が配置されている
ことを特徴とする空気清浄機ユニット。
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