JP5446150B2 - 電子音楽装置 - Google Patents

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Description

この発明は、入力された歌唱音声信号を用いてハーモニー音信号を生成する電子音楽装置に関する。
従来より、入力された音声信号からピッチを検出し、検出されたピッチに基づいてハーモニー音を生成する電子音楽装置は、例えば、特許文献1などにより知られている。
特許第3329245号公報
ハーモニーには、生成されるハーモニー音の数やピッチの違いにより、例えば、デュエット、トリオ、カルテット等、いろいろな種類がある。これらハーモニー種類の設定は、ユーザがパネル操作子を操作することにより行っている。
音楽コンテンツを利用しつつ、歌唱をすることがある。例えば、自動演奏データやオーディオデータを再生しながら歌唱したり、楽譜データに基づく楽譜表示をしながら鍵盤演奏をするとともに歌唱する、などである。この場合、音楽コンテンツに合ったハーモニー種類を設定するには、ユーザが音楽コンテンツの音楽的内容を理解し、ハーモニー種類の選択肢の中からどれが音楽的内容に合うかを判断しなければならず、音楽に対する理解力や判断力を要求されるとともに、設定が面倒という不具合が有る。
この発明は、このような事情に鑑み、利用される音楽コンテンツに基づいてハーモニーの設定を簡単かつ適切に行うことができる音楽コンテンツ利用システムを提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組とハーモニー種類(Ht)を対応付ける対応付け手段(TBb,TBc)と、歌唱音声信号(Sa)を入力する歌唱入力手段(15,8)と、音楽コンテンツを再生する音楽再生手段(A;S8)と、音楽再生手段(A;S8)により再生される音楽コンテンツから歌唱タイプ情報を検出する歌唱タイプ検出手段(D;S2)と、音楽再生手段(A;S8)により再生される音楽コンテンツからジャンル情報を検出するジャンル検出手段(D;S2)と、対応付け手段(TBb,TBc)を参照して、歌唱タイプ検出手段(D;S2)及びジャンル検出手段(D;S2)により夫々検出された歌唱タイプ情報及びジャンル情報が示す歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組に対応するハーモニー種類(Ht)を設定するハーモニー設定手段(D;S4〜S7)と、ハーモニー設定手段(D;S4〜S7)により設定されたハーモニー種類(Ht)に基づいて、歌唱入力手段(15,8)により入力された歌唱音声信号(Sa)に対応するハーモニー音信号(Sc,Se)を生成するハーモニー生成手段(E〜K;S8)とを具備する電子音楽装置〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語等を表わし、以下においても同様である。
この発明による電子音楽装置は、さらに、音楽再生手段(A;S8)により再生される音楽コンテンツから、発音タイミングが重なって現われる音の数及び音程を表わす音の重なり状態を検出する重音検出手段(D;S2)を具備し、対応付け手段(TBb,TBc)は、歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組並びに音の重なり状態(Ts)とハーモニー種類(Ht)を対応付けており、ハーモニー設定手段(D;S4〜S7)は、対応付け手段(TBb,TBc)を参照して、歌唱タイプ検出手段(D;S2)及びジャンル検出手段(D;S2)により夫々検出された歌唱タイプ情報(Mt)及びジャンル情報(Jn)が示す歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組並びに重音検出手段(D;S2)により検出された音の重なり状態(Ts)に対応するハーモニー種類(Ht)を設定する(S7)〔請求項2〕ように構成することができる。
また、この発明による電子音楽装置は、さらに、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つかったか否かを判定するハーモニー設定情報判定手段(S3)を具備し、ハーモニー設定手段(D;S4〜S7)は、ハーモニー設定情報判定手段(S3)により、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つからなかったと判定された場合は(S3=NO)、ハーモニーを設定せず、ハーモニー設定情報判定手段(S3)により、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つかったと判定された場合は(S3=YES)、自動的に又はユーザへの問い合わせの後に(S4〜S6)ハーモニーを設定する(S7)〔請求項3〕ように構成することができる。
さらに、この発明による電子音楽装置において、ハーモニー設定手段(D;S4〜S7)は、ハーモニー設定に関する案内情報をユーザに提示する案内情報提示手段(段落[0064])を備える〔請求項4〕ように構成することができる。
この発明では、自動演奏データ等の音楽コンテンツを再生しつつ、歌唱音声信号(Sa)に対応してボーカルハーモニーやボコーダハーモニー等のハーモニー音信号(Sc,Se)を生成する電子音楽装置において、生成されるハーモニー音信号(Sc,Se)のタイプ(ハーモニータイプHt)を設定するのに、再生に利用される音楽コンテンツ内の情報が用いられる。この発明の主たる特徴による電子音楽装置では(請求項1)、予め歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組とハーモニー種類(Ht)とを対応付けておき(TBb)、音楽コンテンツ内に含まれる歌唱タイプ情報(テキスト)及びジャンル情報(テキスト)を検出すると〔S2(2)〕、歌唱タイプ及びジャンル(Jn)の組とハーモニー種類(Ht)の対応付け(TBb)を参照し、検出された歌唱タイプ情報(テキスト)及びジャンル情報(テキスト)が示す歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組に対応するハーモニー種類をハーモニー音信号(Sc,Se)のタイプ(Ht)に設定する(S7)。
従って、この発明によれば、利用される音楽コンテンツの歌唱タイプ及びジャンルに基いて、音楽コンテンツに合ったハーモニー種類を設定し、同じ歌唱タイプであっても音楽のジャンルが異なれば、ジャンルに応じてハーモニータイプを変更することができ、ハーモニー設定を簡単かつ適切に行うことができる。
この発明の電子音楽装置では(請求項2)、予め歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組並びに音の重なり状態(Ts)とハーモニー種類(Ht)とを対応付けておき(TBb,TBc)、音楽コンテンツ内から歌唱タイプ情報(テキスト)及びジャンル情報(テキスト)を検出し〔S2(2)〕、音楽コンテンツ内に含まれる演奏音情報(ノートイベント)Neから、発音タイミングが重なって現われる音の数及び音程を表わす音の重なり状態(Ts)を検出すると〔S2(3)〕、歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組並びに音の重なり状態(Ts)とハーモニー種類(Ht)の対応付け(TBb、TBc)を参照し、検出された歌唱タイプ情報(テキスト)及びジャンル情報(テキスト)が示す歌唱タイプ(Mt)及びジャンル(Jn)の組並びに検出された音の重なり状態(Ts)に対応するハーモニー種類をハーモニー音信号(Sc,Se)のタイプ(Ht)に設定する(S7)。
従って、この発明によれば、利用される音楽コンテンツの歌唱タイプ及びジャンル並びに重音状態に基いて、音楽コンテンツに合ったハーモニー種類を設定し、ハーモニー設定をより適切に行うことができる。
また、この発明の電子音楽装置では(請求項3)、さらに、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つかったか否かを判定し(S3)、必要な情報が見つからなかった場合は(S3=NO)ハーモニーを設定せず、必要な情報が見つかった場合に(S3=YES)、自動的に又はユーザへの問い合わせの後にハーモニーを設定する(S4〜S7)。
従って、この発明によれば、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つかった場合に限って自動的に又はユーザへの問い合わせの後にハーモニーを設定し、ハーモニー設定をより適切に行うことができる。
さらに、この発明の電子音楽装置では(請求項4)、ハーモニーを設定する際(S4〜S7)、ハーモニー設定に関する案内情報がユーザに提示される(段落[0064])。
従って、この発明によれば、ハーモニー設定に関する案内情報をユーザに提示し、設定されるハーモニーに関連する情況を確認することができる。
〔システムの概要〕
この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムの機能が組み込まれる電子音楽装置は、音楽コンテンツ利用処理を含む音楽情報処理機能を有する一種のコンピュータであり、電子楽器などの音楽専用機器や、所定の音楽情報処理機能を有するパーソナルコンピュータ(PC)等の汎用の情報処理装置が用いられる。
図1は、この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムが構築される電子音楽装置のハードウエア構成ブロック図を示す。図1において、電子音楽装置は、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、記憶装置4、演奏操作検出回路5、設定操作検出回路6、表示回路7、A/D変換回路8、音源・効果回路9、通信インターフェース(I/F)10などを備え、これらの要素1〜10はバス11を介して互いに接続される。
CPU1は、RAM2及ROM3と共にデータ処理部を構成し、音楽コンテンツ利用プログラムを含む所定の制御プログラムに従い、タイマによるクロックを利用して音楽コンテンツ利用処理を含む種々の音楽情報処理を実行する。RAM2は、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。また、ROM3には、これらの処理を実行するために、音楽コンテンツ利用プログラムを含む各種制御プログラムやプリセットされた各種テーブル、音楽コンテンツ等が予め記憶される。
記憶装置4は、HD(ハードディスク)、FD(フレキシブルディスク)、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多目的ディスク)、フラッシュメモリ等の半導体メモリなどの記憶媒体と、その駆動装置を含み、任意の制御プログラムや各種テーブル、音楽コンテンツ等を任意の記憶媒体に記憶することができる。また、記憶媒体は、着脱可能であってもよいし、電子音楽装置に内蔵されていてもよい。
演奏操作検出回路5は、鍵盤などの演奏操作子12と共に演奏操作部を構成し、演奏操作子12の演奏操作を検出して検出内容に対応する演奏操作情報をデータ処理部(1〜3)に導入する。データ処理部は、この演奏操作情報を処理して得られる実演奏データを音源・効果回路9に送ったり、自動演奏データとして記憶装置4に記憶することができる。設定操作検出回路6は、スイッチやマウス等の設定操作子(パネル操作子)13と共に設定操作部を構成し、設定操作子13の操作内容を検出して検出内容に対応する設定情報をデータ処理部に導入する。例えば、設定操作子13には、利用する音楽コンテンツを選択したり、選択した音楽コンテンツについてハーモニー種類の設定手順(歌唱タイプ等のチェック対象)を指示する等のために種々の操作子が用意される。
表示回路7は、音楽コンテンツの利用やハーモニーの設定に必要な各種画面を表示するLCD等のディスプレイ14や、インジケータ/ランプを備え、これらの表示・点灯内容をデータ処理部からの指令に従って制御し、演奏操作子12や設定操作子13の操作、マイクロフォン15からのマイク音入力などに関する表示援助を行い、また、楽譜データに基づく楽譜を表示することができる。A/D変換回路8は、マイクロフォン15と共に音声入力部を構成し、マイクロフォン15から入力される歌唱音声信号(マイク音)をA/D変換してデータ処理部に導入する。
音源・効果回路9は、音源やDSPを有し、演奏操作部12−5の演奏操作情報から得られる実演奏データやROM3又は記憶装置4の音楽コンテンツから選択された自動演奏データに基づいて楽音信号(演奏音信号)を生成したり、音楽コンテンツ利用処理で設定されたハーモニー種類(タイプ)等に基づき楽音信号や音声信号を制御してハーモニー音信号を生成すると共に、楽音信号及びハーモニー音信号に効果を付与することができる。サウンドシステム16は、D/A変換部やアンプ、スピーカ等を備え、音源・効果回路8から出力される楽音信号やハーモニー音信号に基づく楽音やハーモニー音を発生すると共に、マイクロフォン15からのアナログ音声信号Saに基づく歌唱音声を発生する。
通信I/F10は、MIDI等の音楽専用有線I/F、USBやIEEE1394等の汎用近距離有線I/F、Ethernet(登録商標)等の汎用ネットワークI/F、無線LanやBluetooth(登録商標)等の汎用近距離無線I/Fなどの1又は複数を含み、他の音楽機器との間でMIDI演奏データを授受したり、外部のサーバコンピュータ等から制御プログラムや自動演奏データ等の音楽コンテンツを受信し記憶装置4に保存することができる。
なお、この電子音楽装置は、電子楽器に限らず、自動演奏ピアノでもよく、演奏操作に基づく演奏に合わせて歌う歌唱音声に基づいてハーモニー音を生成する装置であればなんでも良い。さらに、電子音楽装置をPC等で構成し、自動演奏等の音楽コンテンツ再生に合わせて歌う歌唱音声に基づいてハーモニー音を生成するだけの場合は、演奏操作部(12−5)はなくてもよい。
〔音楽コンテンツの例〕
この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システム(電子音楽装置)においては、音楽コンテンツとして自動演奏データを利用してハーモニー音の種類(ハーモニータイプとも呼ばれる)を設定することができる。図2は、この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムで音楽コンテンツとして利用される自動演奏データの例を示す。この自動演奏データのフォーマットは、図2(1)に示すように、曲名やテンポ等のヘッダ情報がヘッダ部に記述され、ヘッダ部に続くイベント部に、タイミングデータ及びイベントデータの組が順次記述され、データの終了を示すエンドデータで終わる。
タイミングデータは、後続のイベントデータを発生させるべきタイミングを規定するデータであり、曲の先頭や小節の先頭などからの絶対値、或いは、前のイベントデータからの相対値で記述される。タイミングの単位は、音符長を基準としたクロックやティックでもよいし、msec(ミリ秒)などの時間でもよい。
イベントデータには、所定音高の音を発音又は消音すべきことを表わすノートイベント(ノートオンイベント/ノートオフイベント)や、コントロールチェンジやプログラムチェンジ等で、音量、音色、効果などを規定する音量イベント、音色イベント、効果イベント等の楽音生成用データ(演奏情報)や、テキストメタイベントと呼ばれる説明用のテキストデータ(説明情報)があり、さらに、和音情報を示すコード進行データが含まれることもある。楽音生成用データは、信号処理チャンネルを指定するチャンネル指定情報を含むチャンネルメッセージであり、チャンネル指定情報により、何れのパートのデータであるかを識別することができる。テキストデータについては、チャンネル指定情報が含まれておらず、そのテキストデータがどのチャンネルに属するものなのかを特定する必要がある場合(例えば、後述するパート名情報など)は、チャンネルを特定するテキストをテキストデータの中に含ませておく。
テキストメタイベントで記述される説明情報には、
(1)女性ソロ、男性ソロ、女性コーラス、男性コーラス、混声コーラス、楽器音(非音声)などの歌唱タイプを示す歌唱タイプ情報、
(2)クラシック、聖歌、J−POPなどのジャンルを示すジャンル情報、
(3)メロディ、ベース、コード(和音)などのパート名を示すパート名情報
などがある。
各イベントデータのパートは、例えば、図2(2)に示すように構成される。この例では、第1、第2、第3、…のパートは、それぞれ、メロディパート、コード(和音)パート、ベースパート、…に設定されており、これらのパート名は、パート名情報により知ることができる。このシステムでハーモニー音の種類(タイプ)を設定するのに用いられるパートはメロディパートであり、メロディパートには、楽器音を意図した楽器メロディパートと、歌(歌唱)を意図した歌唱メロディパートがある。歌唱メロディパートは、ボーカルパートとも呼ばれ、ハーモニー種類(ハーモニーパート)の設定に有用される。
つまり、楽器メロディパートの歌唱タイプ情報が楽器音(非音声)を示すのに対して、、歌唱メロディパート(ボーカルパート)の歌唱タイプ情報は、女性ソロ、男性ソロ、女性コーラス、男性コーラス、混声コーラス等、ハーモニー種類に密接に関連する歌唱タイプを示す。従って、各歌唱タイプに適したハーモニー種類を対応付けておくことにより、自動演奏データのボーカルパートから検出した歌唱タイプに基づいて、この自動演奏データの再生に合わせて生成されるべきハーモニー音について適切なハーモニー種類を設定することができる。さらに、コードパートの和音情報はハーモニー音の音高を決定するのに用いることができる。
なお、テキストメタイベントで記述されている説明情報はヘッダに含ませてもよい。例えば、ユーザが歌唱する前に、ヘッダの説明情報を用いて、音楽コンテンツを検索したり、検索された音楽コンテンツの各種属性を表示することができる。この場合、テキストメタイベント中の所定の説明情報に従ってハーモニー種類を設定するようにしてもよいし、ヘッダ中の所定の説明情報に従ってハーモニー種類を設定するようにしてもよい。前者の方法によれば、音楽の進行に従って木目の細かいハーモニー音を得ることができ、後者の方法では、メタイベントによる所定の説明情報の記述を省略することができる。
また、歌唱を意図したボーカルパートのノートイベントNeは、例えば、図2(3)に示すように、複数ノートの発音タイミングが重なって現われる「音の重なり」現象が、演奏期間の広い範囲で観られるという特徴があり、重なり音の数や音程は、ハーモニー種類に密接に関連する。従って、音の重なりにハーモニー種類を対応付けておくことにより、ボーカルパートのノートイベントから検出した音の重なりに基づいて、適切なハーモニー種類を設定することができる。
なお、このシステム(電子音楽装置)で利用される音楽コンテンツは、自動演奏データに限らず、オーディオデータや楽譜データ(論理楽譜データや楽譜画像データ)など、テキストデータを埋め込むことができればどのような音楽コンテンツでもよく、テキストメタイベントに限らず、音楽コンテンツファイルの任意の部分に、ハーモニー種類の特定に必要な歌唱タイプ等の情報を記述してもよい。
また、「音の重なり」を検出する場合、自動演奏データや論理楽譜データであれば、音符データを解析して音の重なりを検出すればよいし、オーディオデータや楽譜画像データの場合、これらデータを解析して、一旦、自動演奏データや論理楽譜データを作成し、その後、音の重なりを検出すればよい。
〔第1の音楽コンテンツ利用システム〕
この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムにおいては、自動演奏データ等の音楽コンテンツを再生しつつ、歌唱音声の入力に対応してボーカルハーモニー音やボコーダハーモニー音と呼ばれるハーモニー音を生成する際に、ハーモニー音の種類(タイプ)を設定するのに、音楽コンテンツが示す歌唱タイプやジャンル、音の重なり状態など、音楽コンテンツ内の情報が用いられる。ここで、ボーカルハーモニー音を生成するシステムは第1システムと呼ばれ、第1システムでは、入力音声のピッチ変換を用いて入力音声を加工することにより、入力音声のピッチ等に基づいて決定される音高のハーモニー音即ちボーカルハーモニー音が生成される。
図3は、この発明の一実施例による音声のピッチ変換を用いた音楽コンテンツ利用システム(第1システム)の機能ブロック図を示す。機能ブロックAは、音楽コンテンツを利用する機能が与えられた音楽コンテンツ利用ブロックを表わすが、音楽コンテンツに自動演奏データが用いられる図3に示すシステム例では、自動演奏部として機能する。
つまり、自動演奏部Aは、データ処理部1〜3(図1)において自動演奏データを処理する自動演奏処理機能部分(自動演奏装置)に対応し、ROM3又は記憶装置4から読み出した自動演奏データ中の演奏情報を音源部Cに供給する。また、自動演奏部Aは、自動演奏データについてハーモニー種類を設定するのに必要な情報をハーモニータイプ決定部Dに供給すると共に、自動演奏データ中のコード進行データ(和音進行情報)を和音情報供給部Eに入力する。
鍵盤部Bは、ユーザによる鍵盤等の実演奏操作に基づく演奏操作部12−5からの演奏情報を処理するデータ処理部1〜3の実演奏処理機能部分(実演奏装置)に対応し、演奏操作部12−5からの演奏情報を音源部Cに供給することができる。鍵盤部Bは、また、自動演奏データに和音進行情報が含まれていない場合など、必要に応じて、ユーザよる和音指定操作に基づく和音指定情報を和音情報供給部Cに入力することができる。
音源部Cは、音源・効果回路9内の音源に対応し、自動演奏部A乃至鍵盤部Bから供給される演奏情報に応じた演奏音信号Sbを生成する。生成された演奏音信号Sbは、音源・効果回路9内の演奏音信号効果付与機能部を通じて所定の効果が付与された後、サウンドシステム16に出力され、サウンドシステム16から演奏音として放音される。
和音情報供給部Eは、自動演奏部Aから入力されるコード進行データから順次和音情報(和音種類及び根音を表わすコード情報)Cdを取り出してハーモニー音決定部Gに供給するか、或いは、必要に応じて、鍵盤部Bから入力される和音指定情報から特定される和音を表わす和音情報(コード情報)Cdをハーモニー音決定部Gに供給する。
ハーモニータイプ決定部Dは、ユーザによるハーモニータイプ決定手順(設定手順という)の指定操作に応じて設定操作部13−6から手順指定情報が出力されると、この手順指定情報により指定されたハーモニータイプ決定手順に従って、自動演奏部Aで利用される自動演奏データから、歌唱タイプ情報Mtやジャンル情報Jnを検出し、或いは、音の重なり状態Tsを検出すると共に、検出された内容に応じてハーモニータイプHtを決定(設定)し、決定したハーモニータイプHtを表わすタイプ指定情報をハーモニー音決定部Gに送る。
音声入力部(マイク音入力部)15−8において、ユーザの歌唱に応じてマイクロフォン15から入力されるアナログ音声信号(波形信号)Saは、サウンドシステム16に送られて歌唱音声として放音されると共に、A/D変換回路8によりA/D変換され、このシステムで利用可能なディジタル音声信号に変換される。ピッチ検出部Fは、音声入力部15−8からの入力音声信号即ち歌唱音声のピッチを検出し、検出した歌唱音声のピッチPiを表わすピッチ情報をハーモニー音決定部Gに送る。
ハーモニー音決定部Gは、ハーモニータイプ決定部Dからのタイプ指定情報で指定されるハーモニータイプHt、和音情報供給部Bから供給される和音情報Cd及びピッチ検出部Fからのピッチ情報Piに基づいて、ハーモニー音の数n及び音高Nh(=Nh1,Nh2,…,Nhn)を決定する。例えば、歌唱するユーザが男性であり(男性/女性ユーザの設定は、設定操作部13−6からユーザ操作で入力される)、ハーモニータイプHtが、歌唱音声に対して、歌唱音声より高い1音を付加する男女デュエットである場合、ハーモニー音の数nを「1」とし、和音情報Cdが示す和音構成音のうち、根音を歌唱音声の音高としたときの根音より1つ上の音高を、このハーモニー音の音高Nhに決定する。
ハーモニー音決定部Gは、必要に応じて、さらに、声質を男声から女声に或いは女声から男声に変更するか否かを決定する。例えば、上述した男女デュエットの場合は、声質を男声から女声に変更すべきことを決定する。そして、決定された所定数nの音高Nhを示す音高指定情報をピッチ変換部Hに送り、必要に応じて、さらに、決定された声質変更を示す声質変更情報を声質変換部Jに送る。
なお、ハーモニータイプ決定部D、和音情報供給部E、ピッチ検出部F及びハーモニー音決定部Gは、ハーモニー音の生成態様を制御する処理を行うデータ処理部1〜3のハーモニー音制御処理機能部分に対応し、ピッチ変換部H及び声質変換部Jは、音源・効果回路9内のボーカルハーモニー音信号生成機能部分に対応する。
ピッチ変換部Hは、マイクロフォン15から入力される音声信号Saをピッチ変換により加工してボーカルハーモニー音信号Scを生成する機能を有する。つまり、ハーモニー音決定部Gからの音高指定情報が示す所定数nのハーモニー音高Nhに合うように入力音声信号のピッチを変換し、夫々音高Nhを持つ所定数nのハーモニー音信号Scを生成する。また、声質変換部Jは、声質変更の必要性に応じて備えられ、ピッチ変換部Hで生成されたハーモニー音信号に対し、ハーモニー音決定部Gからの声質変更情報に従ってフォルマントシフトを行い、ハーモニー音信号の声質を変換する。そして、ピッチ変換部H或いは声質変換部Jから出力されるボーカルハーモニー音信号Scは、音源・効果回路9内のハーモニー音信号効果付与機能部を通じて所定の効果を付与された後、サウンドシステム16に出力され、サウンドシステム16からボーカルハーモニー音として放音される。
〔ハーモニータイプ決定用テーブル〕
この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムでは、ハーモニータイプ決定部においてハーモニータイプ(ハーモニー種類)Htを決定(設定)するのにハーモニータイプ決定用テーブルが用いられる。第1のハーモニータイプ決定手順(ハーモニータイプ設定手順)では、図4に例示するように、予め歌唱タイプMtとハーモニータイプHtを対応付けた「歌唱タイプ参照テーブルTBa」をROM3又は記憶装置4に記憶しておき、自動演奏部Aで利用される音楽コンテンツ(自動演奏データ)のテキスト説明情報から歌唱タイプMtを検出し、記憶手段(3,4)から読み出した歌唱タイプ参照テーブルTBaを参照して、検出された歌唱タイプMtに対応するハーモニータイプHtをハーモニー音の種類に設定する。
図4に示す歌唱タイプ参照テーブルTBaの例では、歌唱タイプMtが女性ソロや男性ソロ又は楽器音(非音声)を示している場合、ハーモニータイプHtは設定されず(「オフ」)、ハーモニー音は生成されないが、歌唱タイプMtが男女デュエットの場合は、ハーモニータイプHtとして「デュエット」が設定され、歌唱音声に1つのハーモニー音を付加すべきことを指示する。また、歌唱タイプMtが女性コーラス或いは男性コーラスの場合には、ハーモニータイプHtとして「カルテット」が設定され、歌唱音声に3つのハーモニー音を付加すべきことを指示する。
第2のハーモニータイプ決定手順では、音楽コンテンツの歌唱タイプMtにジャンルJnを加味してハーモニータイプHtが決定され、図5に例示するように、予め歌唱タイプMt及びジャンルJnの組とハーモニータイプHtとを対応付けた「歌唱タイプ・ジャンル参照テーブルTBb」が記憶手段3,4に用意される。ハーモニータイプ決定の際は、利用される自動演奏データから、歌唱タイプMtだけでなくジャンルJnのテキストをも検出し、記憶手段から読み出した歌唱タイプ・ジャンル参照テーブルTBbを参照して、検出された歌唱タイプMt及びジャンルJnに対応するハーモニータイプHtをハーモニー音の種類に設定する。
第2の手順によると、同じ歌唱タイプMtであっても音楽のジャンルJnが異なれば、ジャンルJnに応じてハーモニータイプHtを変更することができる。図5に示す歌唱タイプ参照テーブルTBaの例では、歌唱タイプMtが同じ「女性コーラス」であっても(左欄)、ジャンルJnが、「クラシック」又は「聖歌」であるか、或いは、「J−POP」であるかにより(中欄)、ハーモニータイプHtは、右欄のように変更され、「合唱」或いは「カルテット」が設定される。
第3のハーモニータイプ決定手順では、音楽コンテンツが表わす音の重なり状態Tsに基づいてハーモニータイプHtが決定され、図6に例示するように、予め音の重なり状態TsとハーモニータイプHtを対応付けた「音の重なり参照テーブルTBc」が記憶手段3,4に用意される。ハーモニータイプ決定の際は、図2(2),(3)で説明したように、利用される自動演奏データのメロディパート或いはボーカルパートとされているパートのノートイベントNeについて音の重なり状態Tsを検出し、記憶手段から読み出した音の重なり参照テーブルTBcを参照して、検出された音の重なり状態Tsに対応するハーモニータイプHtをハーモニー音の種類に設定する。
第3の手順では、図6に示す音の重なり参照テーブルTBcに示すように、メロディ又はボーカルパートにおいて、音の重なり状態がない場合は(Ts=「なし」)ハーモニータイプHtは設定されないが(「オフ」)、音の重なり状態があると、重なり音数(Ts=「2音」〜「5音以上」)に対応する音数及び重なり態様(音程:オクターブ未満か否か)に対応するボイシングで決まるハーモニータイプHtを設定することができる。
例えば、音の重なり状態Tsが2音が1オクターブ(oct)未満で重なっている場合はハーモニータイプHt=「デュエット」が設定され、2音が1オクターブ1oct以上離れて重なっている場合にはHt=「オクターブユニゾン」が設定され、何れの場合も、歌唱音声に1つのハーモニー音が付加される。また、3音或いは4音が重なっている場合は、歌唱音声に2つ或いは3つのハーモニー音を付加するハーモニータイプHt=「トリオ」或いは「カルテット」が指定されるが、3音或いは4音の重なり態様が1オクターブ未満の範囲のときは、更にクローズ[ド]ボイシングの「トリオ」或いは「カルテット」に限定したハーモニータイプHtが設定され、クローズ[ド]ハーモニーを実現させる。一方、重なり態様が1オクターブ以上の範囲にわたると、オープンボイシングの「トリオ」或いは「カルテット」に限定したハーモニータイプHtが設定され、オープンハーモニーを実現させる。更に、音の重なり状態Tsが5音の重なりを示す場合には、所定数(例えば「4」)のハーモニー音を付加するハーモニータイプHt=「合唱」が設定される。
第3の手順では、このように、メロディ(又はボーカル)パートの音の重なり状態Tsに応じてハーモニータイプHtを決定するが、この決定手順を単独で採用してもよいし、第1或いは第2の手順と組み合わせて採用し、歌唱タイプMtやジャンルJnに応じて更にハーモニータイプHtを変更しても良い。例えば、第3の手順で音の重なり状態Ts=「4音」が検出され、第1の手順で歌唱タイプMt=「女性コーラス」が検出された場合は、「女性カルテット」を設定する。
なお、音の重なり状態Tsの検出は、歌唱音声の入力即ちハーモニー音の生成に先行して行われるが、メロディ又はボーカルパートのノートイベントNeについて16分音符或いは8分音符毎に何音が重なっているかを判定する。この場合、自動演奏データの所定の演奏区間毎に或いは全演奏区間において最も多く判定された音数を各演奏区間或いは全演奏区間における音の重なり状態Tsとすることが好ましい。例えば、4音の重なりが1度検出されても、他の重なり状態が2音であれば、音の重なり状態Tsは2音とする。
以上のように、この音楽コンテンツ利用システムにおけるハーモニータイプ設定に関する特徴によれば、歌唱タイプMt乃至ジャンルJnとハーモニー種類Htとを対応付けた第1乃至第2テーブルTBa,TBb、或いは、音の重なり状態Tsとハーモニー種類Htとを対応付けた第3テーブルTBcを用意しておき、音楽コンテンツ利用部(自動演奏部などの音楽情報再生部)Aで利用(再生)される自動演奏データ等の音楽コンテンツから歌唱タイプMt乃至ジャンルJn或いは音の重なり状態Tsを検出し、第1乃至第2テーブルTBa,TBb或いは第3テーブルTBcを参照して、検出された歌唱タイプMt乃至ジャンルJn或いは音の重なり状態Tsに対応するハーモニー種類Htを設定する(D)。そして、設定されたハーモニー種類Htに基づいて、歌唱入力部15−8から入力された歌唱音声信号Saに対応するハーモニー音信号Scを生成する(E〜J)。
〔第2の音楽コンテンツ利用システム〕
この発明の一実施例によると、自動演奏データ等の音楽コンテンツを再生しつつ、歌唱音声の入力に対応してボコーダハーモニー音と呼ばれるハーモニー音を生成する音楽コンテンツ利用システムにおいても、利用される音楽コンテンツ内の情報を利用して、生成されるボコーダハーモニー音のタイプを簡単かつ適切の設定することができる。ボコーダハーモニー音を生成する音楽コンテンツ利用システムは第2システムと呼ばれ、ボコーダを用い入力音声を利用して楽音信号を加工することにより、入力音声のピッチ等に基づいて決定される音高のハーモニー音即ちボコーダハーモニー音が生成される。
図7は、この発明の一実施例によるボコーダを用いた音楽コンテンツ利用システム(第2システム)の機能ブロック図を示す。第2システムは、機能ブロックA〜Gについては、図3で説明した第1システムと同様の機能を有するが、第1システムのピッチ変換部H乃至声質変換部Jに代えてボコーダ部Kが用いられる。なお、ボコーダ部Kは音源・効果回路9のボコーダハーモニー音信号生成機能部分に対応している。
図7の第2システムにおいて、ハーモニータイプ決定部Dは、第1システムと同様、自動演奏部(音楽コンテンツ利用部)Aで利用される自動演奏データ(音楽コンテンツ)から歌唱タイプMt乃至ジャンルJn或いは音の重なり状態Tsを検出し、第1乃至第2テーブルTBa,TBb或いは第3テーブルTBcを参照して、検出された歌唱タイプMt乃至ジャンルJn或いは音の重なり状態Tsに対応するハーモニータイプHtを設定する。これに対して、ハーモニー音決定部Gは、ハーモニータイプ決定部DからのハーモニータイプHtに応じて、ピッチ検出部Fからの音声ピッチPi及び和音情報供給部Eからの和音情報Cdに基づく1乃至複数nのハーモニー音の音高Nh:Nh1,Nh2,…Nhnを決定し、決定した音高Nhのハーモニー音情報を音源部Cに供給する。
音源部Cは、自動演奏部A乃至鍵盤部Bからの演奏情報に基づいて演奏音信号Sbを生成すると共に、ハーモニー音決定部Gから供給されるハーモニー音高Nhに基づいてハーモニー楽音信号Sdを生成する。ここで、演奏音信号Sbは、音源・効果回路9内の演奏音信号効果付与機能部を通じて所定の効果が付与された後、サウンドシステム16に送られて演奏音として放音され、ハーモニー楽音信号Sdは、ボコーダ部KのフォルマントフィルタMに送られる。また、マイクロフォン15から入力された音声信号Saは、サウンドシステム16に送られて歌唱音声として放音される一方、A/D変換器8でディジタルに変換された後ボコーダ部Kに出力される。
ボコーダ部Kでは、特徴抽出部Lによって、入力音声信号Saの特徴を抽出し、その特徴に基づいてフォルマントフィルタMの特性を制御する。つまり、音源部Cからボコーダ部Kに供給された楽音信号SiがフォルマントフィルタMを通過することで、ロボットボイスとも呼ばれる独特の音質を有するボコーダハーモニー音信号Seが生成される。そして、ボコーダ部Kで生成されたハーモニー音信号Scは、音源・効果回路9内のハーモニー音信号効果付与機能部を通じて所定の効果を付与された後、サウンドシステム16に出力され、サウンドシステム16からボコーダハーモニー音として放音される。従って、例えば、自動演奏に合わせて歌ったり、或いは、歌いながら鍵盤を弾くと、歌に調和した自動演奏音或いは楽器演奏音をロボットボイスのように発音させることができる。
〔処理フロー例〕
図8は、この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用処理を表わすフローチャートである。音楽コンテンツ利用処理が開始すると、CPU1は、最初のステップS1で音楽コンテンツを選択する。例えば、ディスプレイ15に音楽コンテンツ選択画面を表示し、この画面上の音楽コンテンツリストに対してユーザによるコンテンツ選択操作があると、対応する音楽コンテンツをROM3或いは記憶装置4からRAM2上の音楽コンテンツ格納エリアに読み出す。
次に、ハーモニータイプ設定手順(ハーモニー決定手順)の選択画面を表示し、例えば、ハーモニータイプ設定手順に必要な原因情報に対応して用意された複数の選択項目、例えば、「A」(歌唱タイプMtから決定)、「B」(歌唱タイプMt及びジャンルJnから決定)及び「C」(音の重なりTsから決定)のうち何れの項目に対応する設定手順を用いるかをユーザに打診する。ここで、項目「A」〜「C」の何れかが選択されると、ステップS2に進み、選択された項目「A」、「B」或いは「C」に対応して、選択された音楽コンテンツ内の(1)歌唱タイプテキスト、(2)歌唱タイプテキストとジャンルテキスト、或いは、(3)音の重なり状態をチェックする。
続くステップS3では、ハーモニー設定手順に必要なデータ乃至状態が見つかったか否かを判定し、見つかったときは(S3=YES)、ステップS4に進んで、予めユーザにより設定されたハーモニータイプの設定方法が何れの方法であるかを判定する。予めなされる設定方法の設定については、例えば、ハーモニータイプの設定方法に関する3つの選択項目:「自動設定」、「問い合わせる」及び「設定しない」をディスプレイ14の設定方法選択画面に表示し、ユーザの指示操作により選択された項目に対応する設定方法を設定するようにする。なお、選択項目に対応する3つの処理機能の全てを持つものに限らず、何れか1つ或いは2つの項目(但し、少なくとも「自動設定」或いは「問い合わせる」を含む。つまり、「設定しない」は、これ1つでは意味が無いので、除外。)に対応する処理機能を持つものでもよい。
ステップS4において、ハーモニータイプの設定方法に関して項目「問い合わせる」が指示されたと判定したときは(S4=「問い合わせる」)、ステップS5に進み、ディスプレイ14に問い合わせダイアログを表示し、例えば、「ボーカルハーモニーを設定します。よろしいですか?」などの文でユーザにハーモニー設定の可否を問い合わせ、ハーモニー設定の確認を求める。次いで、ステップS6で、ハーモニータイプについてユーザ操作により「設定する」(設定可)を選択したか否かを判定する。
ステップS4で項目「自動設定」が指示されたと判定したとき(S4=「自動設定」)、或いは、ステップS6で「設定する」を選択した(設定可)ときは(S6=YES)、ステップS7に進んで、ハーモニー設定原因の選択項目(A)〜(C)即ちステップS2でのチェック対象(1)〜(3)に対応するハーモニータイプ決定用テーブルTBa〜TBcに従ってハーモニータイプHtを設定し、更にステップS8に進む。
なお、「自動設定」した場合(S4=「自動設定」)及び/又は問い合わせの結果「設定する」を選択した場合(S6=YES)、設定内容をユーザが把握できるように,
・何の設定を変えたのか(変更内容)、
・電子音楽装置(例えば、電子楽器)上の何処で確認することができるのか、
・取扱説明書の何処に関連する記載があるのか。
などの1乃至複数の情報(1つでもよいし、複数でもよい)をユーザに提示することが好ましい。例えば、ボーカルハーモニー音を生成する場合、「ボーカルハーモニーのタイプをデュエットに設定しました。詳しくは『UTILITY画面』の『MIC(マイク)の設定』をご覧ください。取り扱い説明書では『13.外部機器との接続 付属端子の名称と機能』に記載されてます。」などとディスプレイ14に表示をするとよい。
ステップS3でハーモニー設定手順に必要な情報が見つからなかったとき(S3=NO)、ステップS4で項目「設定しない」が指示されたと判定したとき(S4=「設定しない」)、或いは、ステップS6で「設定する」を選択しなかった(設定不可)ときは(S6=NO)、ハーモニータイプを設定することなく(ハーモニー音生成のためのハーモニー音生成機能部D〜Kの機能は停止)、ステップS8に進む。
ステップS8では、音楽コンテンツを利用し、ステップS7でハーモニータイプHtを設定した場合は、さらに、歌唱音声に対応するハーモニー音信号の生成を行わせる。ステップS8での音楽コンテンツの利用は、
・自動演奏データの再生(曲データによる楽音生成)
・オーディオデータの再生
・楽譜データの再生(楽譜データに基づく楽譜表示)
などであり、図示しないユーザによる開始指示操作により開始する。そして、音楽コンテンツ利用が終了すると、この音楽コンテンツ利用処理を終了する。
なお、このシステムでは、ステップS8での音楽コンテンツの利用と並行して演奏操作子12で演奏をしつつ歌唱をするのが、典型的な使い方であり、歌唱に合わせてハーモニー音信号を生成することができるが、演奏操作子12で演奏をせずに歌唱だけでもよい。或いは、ハーモニータイプ設定(S7)の後、上述のような音楽コンテンツの利用を行わずに、演奏操作子12による演奏をしつつ歌唱をするようにしてもよい。
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつこの発明の好適な実施の一形態について説明したが、これは単なる一例であり、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、音楽コンテンツ中のどの情報を用いたハーモニータイプ設定設定手順を採用するかについて、実施例では、電子音楽装置に備えられた3つの設定手順(A〜C)からユーザが選択できるようにしたが、装置により1つの設定手順に固定されていても良いし、3以外の任意の複数(2,4,5,…)の設定手順を備え、ユーザが選択できるようにしてもよい。
この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムが構築される電子音楽装置のハードウエア構成ブロック図である。 この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムで利用される音楽コンテンツの例(自動演奏データ)を説明するための図である。 この発明の一実施例によるピッチ変換を用いた音楽コンテンツ利用システム(第1システム)の機能ブロック図である。 この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムで利用されるハーモニータイプ決定用テーブルの第1例(歌唱タイプ参照テーブル)を示す。 この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムで利用されるハーモニータイプ決定用テーブルの第2例(歌唱タイプ・ジャンル参照テーブル)を示す。 この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムで利用されるハーモニータイプ決定用テーブルの第3例(音の重なり参照テーブル)を示す。 この発明の一実施例によるボコーダを用いた音楽コンテンツ利用システム(第2システム)の機能ブロック図である。 この発明の一実施例による音楽コンテンツ利用システムにおける音楽コンテンツ利用処理を表わすフローチャートである。
符号の説明
Ne ノートイベント、
Cd,Mt,Jn,Ts 和音(コード)、歌唱タイプ、ジャンル及び音の重なり状態又はこれらを表わす情報、
Ht,Pi ハーモニー種類(タイプ)及びピッチ又はこれらを表わす情報、
Nh(=Nh1,Nh2,…、Nhn) ハーモニー音高又はこれを表わす情報、
Sa,Sb 音声信号及び演奏音信号、
Sc,Se ボーカルハーモニー音信号及びボコーダハーモニー音信号、
TBa 歌唱タイプ参照テーブル又は第1テーブル
TBb 歌唱タイプ及びジャンル参照テーブル又は第2テーブル、
Tbc 音の重なり参照テーブル又は第3テーブル、
Sd ハーモニー楽音信号。

Claims (4)

  1. 歌唱タイプ及びジャンルの組とハーモニー種類を対応付ける対応付け手段と、
    歌唱音声信号を入力する歌唱入力手段と、
    音楽コンテンツを再生する音楽再生手段と、
    音楽再生手段により再生される音楽コンテンツから歌唱タイプ情報を検出する歌唱タイプ検出手段と、
    音楽再生手段により再生される音楽コンテンツからジャンル情報を検出するジャンル検出手段と、
    対応付け手段を参照して、歌唱タイプ検出手段及びジャンル検出手段により夫々検出された歌唱タイプ情報及びジャンル情報が示す歌唱タイプ及びジャンルの組に対応するハーモニー種類を設定するハーモニー設定手段と、
    ハーモニー設定手段により設定されたハーモニー種類に基づいて、歌唱入力手段により入力された歌唱音声信号に対応するハーモニー音信号を生成するハーモニー生成手段と
    を具備することを特徴とする電子音楽装置。
  2. さらに、音楽再生手段により再生される音楽コンテンツから、発音タイミングが重なって現われる音の数及び音程を表わす音の重なり状態を検出する重音検出手段を具備し、
    対応付け手段は、歌唱タイプ及びジャンルの組並びに音の重なり状態とハーモニー種類を対応付けており、
    ハーモニー設定手段は、対応付け手段を参照して、歌唱タイプ検出手段及びジャンル検出手段により夫々検出された歌唱タイプ情報及びジャンル情報が示す歌唱タイプ及びジャンルの組並びに重音検出手段により検出された音の重なり状態に対応するハーモニー種類を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子音楽装置。
  3. さらに、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つかったか否かを判定するハーモニー設定情報判定手段を具備し、
    ハーモニー設定手段は、ハーモニー設定情報判定手段により、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つからなかったと判定された場合は、ハーモニーを設定せず、ハーモニー設定情報判定手段により、ハーモニーを設定するのに必要な情報が見つかったと判定された場合は、自動的に又はユーザへの問い合わせの後にハーモニーを設定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子音楽装置。
  4. ハーモニー設定手段は、ハーモニー設定に関する案内情報をユーザに提示する案内情報提示手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子音楽装置。
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