JP5446053B2 - 電力調整器 - Google Patents

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Description

本発明は、コストを上げずに実効値を高分解能且つ高速に実効値測定を可能にする電力調整器に関する。
従来から、A/D変換器とマイクロコンピュータユニットを使用してサイリスタを導通させるトリガ角(以後ここでは単に「トリガ角」と言う)を制御(以後ここでは単に「位相制御」と言う)する電力調整器においては、定電圧制御、定電流制御、電流リミッタ等の機能を精度よく実行するには、サイリスタにより位相制御して負荷に印可した電流や電圧(以後ここでは単に「出力電流」、「出力電圧」と言う)を精度よく測定する必要がある。この出力電流や出力電圧は、電源の半サイクル毎の実効電圧、実効電流(実効値)として求めている。この実効値の求め方としては、電源の半サイクルにおいて、例えば「同半サイクルを100分割した周期」(以後ここでは「サンプリング周期」と言う)で瞬時電圧または瞬時電流の値をA/D変換して、そのA/D変換値をサンプリング周期毎に自乗して積算し、電源電圧が0(ゼロ)Vになる時点(以後ここでは「ゼロ点」と言う)毎にその積算値から計算して求めるという手法がある(特許文献1参照)。
しかしながら、時間的に変化する電源波形を100分割した周期で計測したのでは、測定分解能が不足し、必要とする精度の実効電圧、実効電流を計測することはできないといった問題が生じる場合がある。この問題点を説明するために電源の半サイクルを10分割した例を図示したものが図7であり、実効値の理論値とサンプリング値による実効値の計算値の比較が図示されており、縦軸は電流(実効電流Iで正規化した値)、横軸はトリガ角(度)である。図7を参照すると、この従来手法により実効電流を測定した場合には、サンプリング値から計算した実効値と実効値の理論値を対比すると大きな誤差が生じており、図示するとおりA/D変換値が次のA/D変換点まで、即ちサンプリング周期時間変化しない。このため、A/D変換と次のA/D変換の間においてトリガ角が変化し実際の実効値が変化しても、前記方法で算出した実効値は変化しないという問題が生じる。この問題点を解決するために、サンプリング周期を短くし、サンプル数を増やすという方法が最も単純で効果もあるが、この方法ではA/D変換処理及び、実効値を計算する処理をより高速化する必要がある。このためこの方法を実施するには、高性能なAD変換器やマイクロコンピュータユニットが必要となりコストが高くなる。
このような従来の実効値測定手法における問題点を解決するものとして特許文献2に記載の電圧測定装置がある。従来の実効値測定手法では、サンプリング周期の整数倍が電源周期にならない値にした一定のサンプリング周期でサンプリングしているので、電源周波数変動などによりサンプリング周波数が電源周波数の整数倍になる可能性があり、サンプリング周波数が電源周波数の整数倍になると、電源波形の毎サイクルのゼロ点に対するサンプリングポイントが同じになり、測定精度の向上を図ることが出来なくなるという問題が生じていた。この特許文献2に記載の電圧測定装置は、この問題点を解決するためになされたものであり、電源波形の毎サイクル内で乱数により決定したランダムなサンプリングポイントでA/D変換することにより、電源波形の毎サイクルのゼロ点に対するサンプリングポイントが同じになることを避け、電源の複数サイクル間のA/D変換値から実効値を計算する事により必要とする分解能を得ることができるように構成したものである。
特開平03−95469号公報
特開2007−71576号公報
本発明は前記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、コストを上げずに電源周波数変動などの影響を受けにくい安定して高分解能が得られる実効値測定を可能にし、安定した電力制御ができる電力調整器を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、所定の周波数の位相制御された繰り返し波形である電圧及び/または電流の実効値を測定する機能を有する電力調整器であって、一定のサンプリング周期T毎にA/D変換を実行させるA/D変換サイクル処理コントロール部と、上記繰り返し波形の瞬時電圧値及び/または瞬時電流値をA/D変換するA/D変換部と、上記A/D変換部が求めた瞬時電圧値及び/または瞬時電流値を都度自乗し、その求められた各値を積算して出力電圧自乗積算値及び/または出力電流自乗積算値を求める自乗値積算部と、上記繰り返し波形の半サイクル毎に上記A/D変換を開始するタイミングを、ゼロ点に対し半サイクル毎に実効値を算出する処理の時間Tdと半サイクル毎にゼロ点に対するA/D変換タイミングをずらすための時間ΔTを加算した時間だけ遅延させた点にするA/D変換サイクル開始遅延処理部と、上記繰り返し波形の半サイクル分の出力電圧自乗積算値及び/または出力電流自乗積算値をM個分記憶し、この記憶されたM個の積算値から上記繰り返し波形である電圧あるいは電流の実効値を算出する実効値算出部と、を備えることを特徴とする。
ここで、ΔTは(T/M)×m(Mは自然数で、本発明で実効値を計算するために必要な半サイクルの個数、mは連続したM個の整数とし、mは半サイクル毎に、1ずつ加算または減算し、最大値または最小値に到達後に最小値または最大値に戻って循環する)とし、半サイクル毎にT/M単位で増加または減少させM回で循環して変化する遅延時間である。
また、Tdは、Td+ΔTを半サイクル毎のゼロ点到来時に実行する割込処理に必要な時間以上にするための遅延時間である。
また、本発明は、所定の周波数の繰り返し波形である電圧及び/または電流の実効値を測定する機能を有する電力調整器であって、一定のサンプリング周期T毎にA/D変換の実行を指示するA/D変換サイクル処理コントロール部と、上記繰り返し波形の瞬時電圧値及び/または瞬時電流値をA/D変換するA/D変換部と、上記A/D変換部が求めた瞬時電圧値及び/または瞬時電流値を都度自乗し、その求められた各値を積算して半サイクル分の出力電圧自乗積算値及び/または出力電流自乗積算値から半サイクル毎の実効値を算出する半サイクル毎実効値算出部と、上記繰り返し波形の半サイクル毎に上記A/D変換を開始するタイミングを、ゼロ点に対し半サイクル毎に実効値を算出する処理の時間Tdと半サイクル毎にゼロ点に対するA/D変換タイミングをずらすための時間ΔTを加算した時間だけ遅延させた点にするA/D変換サイクル開始遅延処理部と、A/D変換サイクル開始遅延処理部と、上記繰り返し波形の半サイクル毎の自乗積算値から実効値を算出してM個分記憶し、この記憶されたM個の実効値の平均値を算出して上記繰り返し波形である電圧あるいは電流の実効値とする実効値平均部と、を備えることを特徴とする。
本発明によると、前記構成の採用により、サイリスタで位相制御した電力調整器の出力電圧と出力電流の実効値測定において、電源周波数変動などの影響を受けにくく、安定して高分解能を得ることを可能にし、安定した位相制御ができる電力調整器を、コストを上げずに提供することができる。
本発明に係る電力調整器の実施形態を示すブロック図。 本発明に係る電力調整器の他の実施形態を示すブロック図。 (a)はA/D変換サイクル割込処理を説明するためのフローチャート、(b)はゼロ点割込処理を説明するためのフローチャート。 ゼロ点割込処理の他の実施形態を説明するためのフローチャート。 各半サイクルにおけるA/D変換のタイミングとA/D変換値とその自乗値を示す図。 4倍の速さでA/D変換後の自乗値を半サイクル分集計した図。 図4(a)のA/D変換後の自乗値を半サイクルとして集計した図。 本発明が分解能を従来比4倍にできることを説明するための説明図。 実効電流測定値の分解能改善効果を示すグラフ。 従来の実効値算出方法の問題点を説明するための説明図。
以下、本発明を実施するための一実施形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)には、本発明に係る電力調整器の一実施形態を示すブロック図が示されている。
図1(a)に示すように、電力調整器1は、サイリスタ5、カレントトランス6、制御目標入力処理部7、サイリスタ位相制御部8、ゼロ点検知部9、A/D変換サイクル開始遅延部10、A/D変換サイクル処理コントロール部11,A/D変換部12、自乗積算部13、自乗積算値記憶部14、実効値算出部15からなり、樹脂加熱、金属加熱、半導体・LCD等の電子デバイス製造プロセス等における加熱工程において使用されるヒータ3の温度制御を行うものである。
サイリスタ5は、サイリスタ位相制御部8によりトリガされ、ヒータ3に位相制御したAC電力を供給する。
図1(a)中の入力2は、ヒータ3の近傍に配置されたセンサ(図示せず)からの検出温度であり、予め設定された目標値に基づき、その測定温度が目標値に近づくような操作量を、例えばPID演算して出力する温度調節機器(図示せず)のもので、電力調整器1に接続されている。
サイリスタ位相制御部8は、サイリスタ5の駆動部として機能し、実効値算出部15により算出された実効電圧及び実効電流と、制御目標入力処理部7から出力された目標出力値に基づいてトリガ信号を生成し、サイリスタ5をオンする(トリガする)。
ゼロ点検知部9は、電源電圧波形のゼロ点(瞬時電圧が0Vの点)を検知して自乗積算値記憶部14及びA/D変換サイクル遅延処理部10にゼロ点検知信号を送るように機能する。
A/D変換サイクル開始遅延処理部10は、ゼロ点検知部9からの信号を受けて、電源電圧波形の半サイクル毎に下記A/D変換を開始するタイミングを、ゼロ点に対しTd+ΔTだけ遅延させた点にすると共に、そのΔTを半サイクル毎にT/M単位で増加または減少させM回で循環して変化させる。
A/D変換サイクル処理コントロール部11は、電源電圧波形の半サイクル毎にA/D変換サイクル開始遅延処理部10によって、ゼロ点に対しTd+ΔT遅延した点で起動され、その半サイクル間はサンプリング周期T毎にA/D変換サイクル割込処理を実行するように機能する。
A/D変換部12はヒータ3に流れる電流をカレントトランス6を介して測定した出力電流と、AC電源4からサイリスタ5を経由してヒータ3に印加された出力電圧を、A/D変換サイクル開始遅延処理部10及びA/D変換サイクル処理コントロール部11で決めたタイミングでA/D変換するように機能する。
自乗値積算部13は出力電流A/D変換部121及び出力電圧A/D変換部122でA/D変換された電流値と電圧値をA/D変換サイクル毎に自乗し、その自乗値を半サイクル間積算する処理を実行するように機能する。
自乗積算値記憶部14は、自乗値積算部13で半サイクル間積算された自乗積算値をゼロ点毎にM個の記憶部に順次記憶する機能と、自乗値積算部13で積算された自乗積算値をゼロ点毎にクリアする機能を有し、毎回のゼロ点より前のM半サイクル分の自乗積算値を記憶するよう機能する。
実効値算出部15は、半サイクル毎に自乗積算値記憶部14で記憶されたM個の自乗積算値を合計し、その値の平方根から実効値算出する処理(具体的には図2(b)のS205〜S208あるいは図3のS300〜S303)を実行するように機能する部分である。
次いで、図2、図4〜図6を参照して上記のように構成された本発明の電力調整器の実効値測定の動作説明を行う。
図2(a)はA/D変換サイクル割込処理を説明するためのフローチャート、同図(b)はゼロ点割込処理を説明するためのフローチャート、図4(a)は各半サイクルにおけるA/D変換のタイミングを示す図、図4(b)、図4(c)、図5は本発明が分解能を従来比4倍にできることを説明するための説明図、図6は実効電流測定値の分解能改善効果を示すグラフである。
図2(a)に示すA/D変換サイクル割込処理は、タイマAにより起動される。具体的にはA/D変換のサンプリング周期Tをセットし、タイマAの値が減算され0(ゼロ)になると起動する処理である。サンプリング周期T毎に行われる割込処理であり、サンプリング周期T毎に次のS100〜S103の処理を行う。
A/D変換サイクル割込処理が起動すると、先ずタイマAにサンプリング周期Tをセットする(S100)。次に出力電圧と出力電流の瞬時値のA/D変換処理を行う(S101)。次に、取り込まれた出力電圧と出力電流のA/D変換値の自乗値を算出し(S102)、この算出された自乗値を積算器(自乗値積算部13)に加算する(S103)。A/D変換サイクル割込処理は上述したとおり、サンプリング周期T毎に繰り返し実行される。
次に、本発明においては、半サイクル毎に図2(b)に示すゼロ点割込処理が起動する。ゼロ点割込処理について図2(b)を参照して詳細に説明すると、電源電圧がゼロ点近辺の時に当該ゼロ点割込処理が起動し、ΔT値を半サイクル毎に循環させる処理を実行するための値mに1を加算する(S200)。加算後のmが最大値よりも大きいか否か判断し(S201)、mがmの最大値よりも大きい場合にはmにmの最小値を代入する(S202)。
ここでmはM個の連続した整数とし、例えば、Mが4でmの最小値を0とすれば、mの最大値は3となり、半サイクル毎に0→1→2→3→0と循環する。次に、半サイクル毎に、A/D変換サイクル開始タイミングを変更するための時間を(T/M)×mで計算しその値を△Tとする(S203)。次にゼロ点からゼロ点検知直後の半サイクルに於ける最初のA/D割り込み処理を起動するまでの時間Td+ΔTをタイマAにセットする(S204)。
次にA/D変換サイクル割込処理で算出した出力電圧と出力電流のA/D変換値の半サイクル間の自乗積算値を読み込み、M回の半サイクルの自乗積算値を記憶するためのM個のメモリの中の一つR[m]に記憶させ(S205)、次いで、出力電圧と出力電流のA/D変換値の自乗積算値を0(ゼロ)にする(S207)。次にM個のメモリの自乗積算値を合計し、その合計した値から実効値を算出する(S208)。
以上のように、本発明においては、半サイクル×M回の積算値から実効値を算出しているが、図4〜図6に於いてはM=4として、実施形態を説明している。まず、図4(a)を参照して詳細に説明すると、図4(a)には、AC電源の電源波形(正弦波)が曲線で図示されており、縦軸は電源電圧(または電流)を実効値で正規化した値、横軸は時間を電源波形の半サイクルの時間で正規化した値であり、実効値は1(ピーク値は±√2)、サンプリング周期はTであり、TdはT/2として、A/D変換を行っている状態が図示されている(以後ここでは実効値で正規化した値で示す)。▲で示される打点は、曲線上の●で示される打点、即ち電源波形の瞬時値をA/D変換した値を自乗した値である。
図4(a)では、1回目のゼロ点と直後のA/D変換点との間隔Td+ΔTはTd+(T/4)×0となり、1回目のゼロ点後の半サイクル内のそれ以降のA/D変換の間隔はTとなっている。つぎに2回目のゼロ点と直後のA/D変換点との間隔Td+ΔTはTd+(T/4)×1となり、2回目のゼロ点後の半サイクル内のそれ以降のA/D変換の間隔はTとなっている。3回目のゼロ点と直後のA/D変換点との間隔Td+ΔTはTd+(T/4)×2となり、3回目のゼロ点後の半サイクル内のそれ以降のA/D変換の間隔はTとなっている。4回目のゼロ点と直後のA/D変換点との間隔Td+ΔTはTd+(T/4)×3となり、4回目のゼロ点後の半サイクル内のそれ以降のA/D変換の間隔はTとなっている。
次の5回目のゼロ点と直後のA/D変換点との間隔Td+ΔTは上記1回目と同じTd+(T/4)×0に戻り、5回目のゼロ点後の半サイクルのそれ以降のA/D変換の間隔はTとなっている。以下同様に4半サイクル毎に同じA/D変換開始タイミングの繰り返しとなる。以上のように4半サイクルを1周期として、各半サイクルのゼロ点とその半サイクルの最初のA/D変換点との間隔は、Td+(T/4)×0、Td+(T/4)×1、Td+(T/2)×2、Td+(T/4)×3という変化を繰り返す。
図4(c)は、図4(a)の電圧または電流のA/D変換後の自乗値(▲打点部)の4半サイクル分を半サイクルとして集計した図である。図4(b)は、T/4の周期(4倍の早さ)でA/D変換後の自乗値を半サイクル分集計した値の図である。両図を比較すると、ほぼ同じ結果になることが分かる。この実施例では、Tdの区間のA/D変換値が欠落するが、AC電源の電源波形(正弦波)の電圧または電流の実効値を計測する上ではゼロ点近傍の入力値はゼロ(0V)に近いため、このことによる実効値の測定誤差はごく僅かとなる。以上より、この方式で算出した実効値は、T/4の周期(4倍の早さ)でA/D変換した値から実効値を算出した時の値と同等の分解能を、コストを上げずに実現できる。また、半サイクル毎のゼロ点を起点に遅延させてA/D変換サイクル処理を開始することにより、電源周波数の変動の影響を受けなくなり、A/D変換点を偏らずに分散化できるので、安定して高分解能な実効値測定が可能になる。
このことを電力調整器から実際に出力される波形を模式的に図示したのが、図5である。図5には、ゼロ点(ゼロクロス)付近の電力調整器の出力波形が三角形で図示されており、A/D変換の測定間隔(サンプリング周期)をTとしている。また、上から1回目の半サイクル〜4回目の半サイクルにおけるそれぞれのトリガ点のA/D変換値が図示されており、一番下の図は1〜4回目の4半サイクル分の値を積算した模式図である。
1回目の半サイクルの状態を参照すると、トリガ点がA/D変換測定間隔Tの間で変化してもA/D変換値Xn−1〜Xは変化していない。従って、このTの間隔のまま実効値を算出したのでは、上述した図7に示すようにトリガ角が次のA/D変換点まで変化しないと実効値は変化しないこととなり、その結果、精度よく実効電圧、実効電流を測定することはできない。そこで、本実施形態においては、ゼロ点検知毎にT/4ずつA/D変換のタイミングを遅延させ、1回目〜4回目までを1回の計測単位とみなし、この4半サイクル分の測定点により最終的に実効電圧、実効電流を測定するように構成している。
図6には、本発明により実効電流を測定した場合の効果が図示されており、縦軸は電流実効値[A]、横軸はトリガ角(度)であり、*は従来の手法により測定した場合の実効電流値I、▲は本発明の手法により測定した場合の実効電流値Iである。図6を参照すれば分解能が大幅に改善していることが分かる。
上述のように4半サイクル分を1回の測定とすることで、4倍のA/D変換回数(4分の1の時間間隔)でA/D変換した場合と同じ実効値が得られた。
実効値の測定処理が終了し実効値が測定されると、次いで、制御目標入力処理(S209)、サイリスタ位相制御処理(S210)が実行されゼロ点割込処理は終了する。なお、これら制御目標入力処理及びサイリスタ位相制御処理については従来の電力調整器においてもゼロ点毎に行われている処理であり本発明の特徴部分ではなく、上記において説明しているので詳細な説明は省略する。
上記実施形態においては、4半サイクル分の自乗値積算値から実効値を算出するように構成したが、実効値を算出する手法としてはこれに限定されず、次に示す他の実施形態も適用可能である。例えば、本発明の電力調整器を図1(b)のように構成し、ゼロ点割込み処理を図3に示す方法により処理してもよい。この他の実施形態においては、上記実施形態に示す電力調整器1と、実効値算出部15及び自乗積算値記憶部16の代わりに、半サイクル毎実効値算出部16、半サイクル毎実効値記憶部17及び実効値平均部18とした点において差異を有するものであるが、その他の構成は上記実施形態の構成と同様である。また、この他の実施形態においても、A/D変換サイクル割込処理は図2(a)に示すものと同様の処理であり、ゼロ点割込処理においてS200〜S204及びS209、S210は図2(b)に示すものと同様の処理であるので、ここでは上記実施形態と相違する部分のみ説明し、上記と同様の処理については説明を省略する。
ゼロ点割込処理のS200〜S204の処理が終了すると、次いで、出力電圧と出力電流の自乗積算値から半サイクル毎実効値算出部16により実効値が算出され(S300)、算出された実効値を半サイクル毎実効値記憶部17(メモリR[m])に記憶し(S301)、出力電圧と出力電流の自乗積算器をクリアし(S302)、次いで記憶されたM個分の実効値の移動平均を実効値平均部18により算出する(S303)。すなわち、この他の実施形態においては、半サイクル毎に実効値を算出し、その実効値の平均から実効電圧、実効電流を計算するという手法を採用しており、このような手法でも、上記実施形態と略同じ結果が得られる。
1 電力調整器
2 入力
3 ヒータ
4 AC電源
5 サイリスタ
6 カレントトランス
7 制御目標入力処理部
8 サイリスタ位相制御部
9 ゼロクロス検知部
10 A/D変換サイクル開始遅延処理部
11 A/D変換サイクル処理コントロール部
12 A/D変換部
121 出力電流A/D変換部
122 出力電圧A/D変換部
13 自乗値積算部
14 自乗積算値記憶部
15 実効値算出部
16 半サイクル毎実効値算出部
17 半サイクル毎実効値記憶部
18 実効値平均部

Claims (2)

  1. 所定の周波数の位相制御された繰り返し波形である電圧及び/または電流の実効値を測定する機能を有する電力調整器であって、
    一定のサンプリング周期T毎にA/D変換を実行させるA/D変換サイクル処理コントロール部と、
    上記繰り返し波形の瞬時電圧値及び/または瞬時電流値をA/D変換するA/D変換部と、
    上記A/D変換部が求めた瞬時電圧値及び/または瞬時電流値を都度自乗し、その求められた各値を積算して出力電圧自乗積算値及び/または出力電流自乗積算値を求める自乗値積算部と、
    上記繰り返し波形の半サイクル毎に上記A/D変換を開始するタイミングを、ゼロ点に対し半サイクル毎に実効値を算出する処理の時間Tdと半サイクル毎にゼロ点に対するA/D変換タイミングをずらすための時間ΔTを加算した時間だけ遅延させた点にするA/D変換サイクル開始遅延処理部と、
    上記繰り返し波形の半サイクル分の出力電圧自乗積算値及び/または出力電流自乗積算値をM個分記憶し、この記憶されたM個の積算値から上記繰り返し波形である電圧あるいは電流の実効値を算出する実効値算出部と、
    を備えることを特徴とする電力調整器。
  2. 所定の周波数の繰り返し波形である電圧及び/または電流の実効値を測定する機能を有する電力調整器であって、
    一定のサンプリング周期T毎にA/D変換の実行を指示するA/D変換サイクル処理コントロール部と、
    上記繰り返し波形の瞬時電圧値及び/または瞬時電流値をA/D変換するA/D変換部と、
    上記A/D変換部が求めた瞬時電圧値及び/または瞬時電流値を都度自乗し、その求められた各値を積算して半サイクル分の出力電圧自乗積算値及び/または出力電流自乗積算値から半サイクル毎の実効値を算出する半サイクル毎実効値算出部と、
    上記繰り返し波形の半サイクル毎に上記A/D変換を開始するタイミングを、ゼロ点に対し半サイクル毎に実効値を算出する処理の時間Tdと半サイクル毎にゼロ点に対するA/D変換タイミングをずらすための時間ΔTを加算した時間だけ遅延させた点にするA/D変換サイクル開始遅延処理部と、
    A/D変換サイクル開始遅延処理部と、上記繰り返し波形の半サイクル毎の自乗積算値から実効値を算出してM個分記憶し、この記憶されたM個の実効値の平均値を算出して上記繰り返し波形である電圧あるいは電流の実効値とする実効値平均部と、
    を備えることを特徴とする電力調整器。
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