JP5442683B2 - 騒音を軽減した遠心ファン - Google Patents

騒音を軽減した遠心ファン Download PDF

Info

Publication number
JP5442683B2
JP5442683B2 JP2011181122A JP2011181122A JP5442683B2 JP 5442683 B2 JP5442683 B2 JP 5442683B2 JP 2011181122 A JP2011181122 A JP 2011181122A JP 2011181122 A JP2011181122 A JP 2011181122A JP 5442683 B2 JP5442683 B2 JP 5442683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
centrifugal fan
side wall
downstream
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011181122A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013044249A (ja
Inventor
拓郎 上村
晶吾 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lenovo Singapore Pte Ltd
Original Assignee
Lenovo Singapore Pte Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lenovo Singapore Pte Ltd filed Critical Lenovo Singapore Pte Ltd
Priority to JP2011181122A priority Critical patent/JP5442683B2/ja
Priority to CN201210303201.XA priority patent/CN102954042B/zh
Publication of JP2013044249A publication Critical patent/JP2013044249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5442683B2 publication Critical patent/JP5442683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、遠心ファンの騒音を軽減する技術に関し、さらに詳細には携帯式コンピュータのような電子機器の筐体内部の熱を放熱する薄型の遠心ファンの騒音を軽減する技術に関する。
携帯式コンピュータは、電子デバイスの熱を放熱するために筐体の内部に遠心ファンを搭載する。遠心ファンは、回転軸方向から吸気した空気を多数のブレード(フィン)が遠心力で半径方向に押し出して空気流を生成する際に、ケーシングの内部に圧力変動を生じさせたりブレードの先端に乱流を発生させたりするためそれが原因となって騒音が発生する。特許文献1は、冷凍、空調または換気装置に使用する多翼遠心ファンのNZ音を低減する発明を開示する。同文献には、羽根車の回転軸中心とケーシングの舌部のアール中心とを結ぶ直線を基準に羽根車の回転方向への角度をθとしたとき、ケーシング内の側面における0°<θ<45°および/または90°<θ<180°の範囲に、羽根車の回転軸方向に平行な複数個の突起を設けることが記載されている。
特許文献2は、舌部よりも下流側のケーシング内の側面に、羽根車の回転軸方向の高さが不連続的に異なるとともに鋭角な頂部を備える段差を多数設けることで多翼遠心ファンのNZ音を低減する発明を開示する。特許文献3は、遠心型送風機の渦巻きケーシングの吐出口部近くに二辺対称なL字形の突起整流板を設けて騒音の抑制を図る発明を開示する。
特開2009−281198号公報 特開2010−281227号公報 特開平10−220398号公報
遠心ファンの騒音を軽減する先行技術はいずれも、換気や空調などに使用する大型の遠心ファンに関するもので、携帯式コンピュータに使用する薄型の遠心ファンの騒音をブレードやケーシングの形状に変更を加えないで抑制する技術はほとんど知られていない。そして先行技術で採用する方法で薄型の遠心ファンに突起を設けても、十分に騒音を抑制することはできない。その理由はとしては最初に、薄型の遠心ファンはケーシングの形状が、排気側にヒート・シンクを設けるための広い側壁開口を備えたD字型をしており、ケーシング内部の圧力変動、圧力分布、渦の発生箇所、渦の分布、および空気流の流れ方などが空調用の遠心ファンとは異なることが考えられる。
つぎに、筐体の内部は電子部品の実装密度が高いために吸気側の圧力損が高くなり、吸気側と吐出側の圧力差が大きくなることが影響していると考えられる。また、筐体の内部に実装するために遠心ファンが極端に薄型化されていることが考えられる。したがって、薄型の遠心ファンの騒音を抑制する方法は、空調用の遠心ファンの対策から類推するだけでは実現が困難であり、騒音源を突き止めて特有の対策を講じる必要がある。
そこで本発明の目的は、遠心ファンの騒音を軽減することにある。さらに本発明の目的は、ケーシングおよびブレードの形状を変更しないで遠心ファンの騒音を軽減することにある。さらに本発明の目的は、そのような遠心ファンを搭載した携帯式コンピュータを提供することにある。
本発明の1つの態様では携帯式コンピュータの放熱に使用する騒音を軽減した遠心ファンを提供する。本発明にかかる遠心ファンは、回転軸の周囲に配置された複数のブレードと複数のブレードを収納するケーシングを備える。側壁の内面と複数のブレードの先端が描くブレード外周との間には空気流路が形成される。空気流路は、流路幅の変化の少ない一定領域と一定領域よりも下流側に存在し流路幅が下流に向かって漸増する漸増領域と漸増領域よりも下流側に存在し下流側に向かうときの流路幅の拡大率が漸増領域よりも大きい拡大領域とを含む。整流突起は、漸増領域と拡大領域の境界から下流側の所定の位置までの範囲に配置される。
整流突起は、側壁の内面に配置された舌部とブレードの回転軸の中心を結ぶ基準線に対して120度から150度までの内角を形成し回転軸と側壁を結ぶ直線により画定される範囲に配置することができる。整流突起はまた一定領域の流路幅に対して160%の流路幅の位置から265%の流路幅の位置までの範囲に配置することができる。整流突起は下流側に向かって流路幅を徐々に狭めるように上昇する傾斜面を備えることができる。整流突起は、回転軸に垂直な断面を台形にすることができる。
整流突起の高さは、整流突起の配置位置における流路幅の20%〜30%の範囲とすることができる。整流突起は回転軸に平行にケーシングの上部プレートから下部プレートまで棒状に形成することができる。整流突起の本数は1本とすることができる。ケーシングの軸方向の高さが7mm以下で、ブレード外周の直径を32mmから42mmの範囲とすることができる。吸気口はケーシングの上部プレートと下部プレートに形成することができる。
本発明により、遠心ファンの騒音を軽減することができた。さらに本発明により、ケーシングおよびブレードの形状を変更しないで遠心ファンの騒音を軽減することができた。さらに本発明により、そのような遠心ファンを搭載した携帯式コンピュータを提供することができた。
遠心ファンの外形図である。 図1(A)から上部プレート11aとヒート・シンク13を取り除いた平面図である。 整流突起200の形状を示す図である。 空気流路23の流路幅Lが位置によって変化する様子を説明する図である。 流路位置を示す角度θに対する%流路幅が変化する様子を示す図である。 整流突起200を取り付ける流路位置と騒音抑制効果を確認するための実験結果を示す図である。 4個の整流突起を3カ所の取り付け位置に取り付けたときの騒音低減効果を示す図である。
図1は、本実施の形態にかかる遠心ファンの外形図である。図1(A)は、平面図、図1(B)は底面図、図1(C)は側面図である。遠心ファン10は、薄型の携帯式コンピュータの筐体の内部に収納できるように、軸方向の高さは10mm以下でありさらに望ましくは7mm以下である。遠心ファン10は、以下に詳細に説明するように薄型で流路に特有の特徴を備えており、空調や建物換気用の遠心ファンと送風原理は同一であっても、少なくとも騒音対策上は異なる範疇のファンといえる。ケーシング11は、上部プレート11a、下部プレート11b、および側壁11cで構成されている。
ケーシング11の平面形状はD字型をしており、平面から見たときに直線状の部分の側壁11cには側壁開口27(図2)が形成されている。側壁開口27にはヒート・シンク13が取り付けられる。ヒート・シンク13には図示しないヒート・パイプが結合され、CPUやチップ・セットなどの発熱量の多いデバイスの熱を吸熱する。ヒート・シンク11と反対側に位置する側壁11cは全体的に曲面で形成されている。遠心ファン10は、ヒート・シンク13が携帯式コンピュータの筐体の側面に形成されたルーバに位置が整合するように取り付けられる。
上部プレート11aには吸気口となる開口が形成されており、その開口からはモータに結合された回転軸101の頂部とその周囲に取り付けられた複数のブレード103の一部が露出している。また、下部プレート11bにも吸気口となる開口が形成され、モータを取り付けるベース105とその周囲に形成された吸気口からはブレード103の一部が露出している。遠心ファン10は上下の吸気口から筐体内部の高温の空気を吸気してヒート・シンク13を通じて筐体の外に放出し、さらにヒート・シンクが吸熱した熱を空気流と熱交換して放熱する。
図2(A)は、図1(A)から上部プレート11aとヒート・シンク13を取り除いた平面図で、図2(B)はブレード103の側面図である。側壁11cはヒート・シンク13が取り付けられる側壁開口27で開放している。ヒート・シンク13の長さは側壁開口27の長さにほぼ等しく、ブレード103の直径よりも大きい。このような構造は、送風や空調の遠心ファンの構造とは異なり、携帯式コンピュータの放熱に使用する遠心ファンに特有の構造である。側壁開口27の近辺には舌部21が設けられている。舌部21は、そこを境にして気流の上流側と下流側の間の圧力差を維持したり、気流を効果的にヒート・シンク13に送る役割を果たしたりする。
46枚のブレード103は、それぞれ基端部が回転軸105に連絡し、先端部は上部リング17aと下部リング17bで挟まれるようにして固定されている。上部リング17aと下部リング17bの外周と各ブレード103の先端の位置は一致している。すなわち、複数のブレード103の先端を結ぶ円形の包絡線は、上部リング17aおよび下部リング17bの外周(以下、ブレード外周25という。)と平面図上で一致する。ブレード外周25の直径は32mm〜42mmである。
遠心ファン10は、ブレード外周25の直径に対してケーシング11の高さが低い薄型構造である。ブレード外周25の直径32mmと42mmに対して、ケーシングの高さ10mmはそれぞれ32%と23%に相当し、ケーシングの高さ7mmに対しては22%と17%に相当する。本発明は、ブレード外周25の直径に対するケーシングの高さの割合が32%から17%までの範囲の遠心ファンに適用することができる。
ブレード外周25と側壁11cの内面との間には、ブレード103の回転により矢印A方向の空気流が流れる空気流路23が形成されている。舌部21は空気流路23の最も上流に位置する。空気流路23の形状は、回転軸101の方向またはケーシング11の高さ方向においては変化しない。すなわち、側壁11cおよび複数のブレード103の先端が形成する円柱は、下部プレート11bに対して垂直である。側壁11cの内側には整流突起200が設けられている。
図3(A)は整流突起200の取り付け状態を示す斜視図で、図3(B)は整流突起200の断面図である。整流突起200は、側壁11cの内面の上下方向(回転軸の方向)に上部プレート11aの内側から下部プレート11bの内側まで棒状に1本だけ配置されている。整流突起200の回転軸101に垂直な断面の形状はいずれの場所でも同一で台形となっている。断面において整流突起200は上底の長さW2、下底の長さW1、高さHで特定することができる。
整流突起200は側壁11cの内面に取り付けられた状態で上流から下流に空気流路23の流路幅を徐々に狭めるように上昇する傾斜面251と側壁11cに取り付けるための取り付け面253を備えている。整流突起200が側壁11cに取り付けられたときに傾斜面251は空気流に渦が発生する現象を抑制する。
回転軸101に取り付けられたモータを動作させてブレード103を左回転させると、ケーシング11の上部プレート11aと下部プレート11cに形成された吸気口から回転軸101の方向に空気が流入し、回転するブレード103の遠心力で下流方向に向かう空気が側壁11cの内面に吐出される。そして空気流は、空気流路23を矢印A方向に流れて側壁開口27からヒート・シンク13に吐出される。整流突起200はモータが3500rpm〜5150rpmの範囲の回転速度で回転する際の騒音を軽減する。
本発明においては整流突起200の位置が重要である。本発明の発明者達は、騒音対策を行うために空気流路23を流れる空気流を可視化するために特別な装置を開発して空気流の状態を確認した。その結果、空気流路23のほぼ中間の位置または側壁開口27に対向する側壁11cの頂部付近で発生した乱流が成長しながら、ヒート・シンク13の入り口まで続いていることを確認した。
乱流は舌部21の近辺にも発生しているが中間の位置で観測した乱流の規模はそれよりもはるかに大きいものであった。つぎに発明者達はこの大規模な乱流が騒音の発生原因であるとの仮説を立てて、乱流を抑制する方法を検討した。そして、乱流の発生を抑制するためには、乱流の発生箇所に対策を施すことが効果的であると考え、乱流の最も上流側の位置と空気流路23の形状の関係を詳細に調査した。
図4は、空気流路23の流路幅Lが流路位置によって変化する様子を説明する図である。流路位置とは、空気流路23の空気流の方向における位置をいう。側壁11cの特定の流路位置における流路幅Lは、中心軸103を通過する直線207とブレード外周25が交差する位置および当該直線と側壁11cの内面が交差する当該流路位置の間の長さをいう。
基準線201における流路幅Lは約2.3mmで、基準線201以外の場所での流路幅Lは基準線201における流路幅Lに対する割合として特定することができる。基準線201での流路幅Lを基準にした任意の流路位置の流路幅Lを%流路幅ということにする。空気流路23は、回転軸の中心103の周りを囲むように形成されているため流路位置は、基準線201とライン207と間の内角で表すことができる。
この内角を、流路位置を示す角度θということにする。図5は、角度θに対する%流路幅が変化する様子を示している。図5によれば、%流路幅は角度θが0度から約50度までの範囲ではほぼ一定となり、約50度から約120度までの範囲で緩やかに拡大し、さらに約120度を越えると急激に拡大する。このような空気流路23の特徴は、携帯式コンピュータに搭載されヒート・シンクが装着されるほとんどの薄型の遠心ファンに存在する。角度θが0度から約50度までの範囲を一定領域、約50度から約120度までの範囲を漸増領域、約120度を超えた領域を拡大領域ということにする。
角度θが漸増領域から拡大領域に遷移する約120度の位置を拡大開始位置Pということにする。角度θが0度の%流路幅は100%で、拡大開始位置Pの%流路幅は約160%で、角度θが150度の%流路幅は265%である。角度θに対する%流路幅は、3つの一次式で近似することができる。一定領域の%流路幅はライン211で近似することができ、漸増領域の%流路幅はライン213で近似することができ、拡大領域の%流路幅はライン215で近似することができる。
側壁11cに沿って下流に向かうときに、角度θが単位角度増大するときの%流路幅の増加量を%流路幅の拡大率としたときに、拡大率はライン211、213、215の傾きとして表すことができる。拡大率は、一定領域で0%/度、漸増領域で0.85%/度、拡大領域で3.5%/度となっている。拡大領域の拡大率は漸増領域の拡大率の約4倍になっている。本発明においては、拡大開始位置Pを%流路幅の拡大率が3倍以上変化する位置とすることができる。さらに本発明においては、拡大開始位置Pを拡大率が3%/度以上になる最も上流の位置とすることができる。
本発明の発明者達は、この拡大開始位置Pが乱流発生箇所であることを確認すると、拡大開始位置Pで乱流の発生を抑制すれば騒音を軽減できると想定して整流突起200の位置と形状を拡大開始位置Pの近辺に設定して実験をした。その結果、図4に示すライン203とライン205で画定される流路位置の側壁11cの内側に整流突起200を設けると、乱流が消滅して騒音が大幅に軽減されることを確認した。
図4でライン201、203、205は、回転軸の中心107に垂直な平面上に存在する。ライン203の角度θは120度で、ライン205の角度θは150度である。また拡大開始位置Pはライン203と側壁11cの内面が交差する流路位置である。したがって、整流突起200が有効な角度θの範囲は下限を120度として下流側に約30度の範囲である。図6は、整流突起200を取り付ける流路位置と騒音抑制効果を確認するための実験結果を示す図である。図6は、整流突起200を設けないときの騒音レベルに対して整流突起200を設けたときの騒音のレベルの低下量(dB)を示している。
図6は遠心ファン10を携帯式コンピュータの筐体の内部に実装した状態で遠心ファンを動作させて騒音計で測定した騒音レベルをFFT処理して計算した音圧レベルのピーク値を示している。図6は、角度θが120度から150度の範囲に整流突起200を設けると、整流突起200を設けない場合に比べて10dB〜15dB低下することを示している。
詳細にみると、流路位置を示す角度が124度のときは約10dB低下し、134度のときに最も効果が高くて約15dB低下し、150度のときに約7dB低下している。拡大開始位置Pを基準にすると、拡大開始位置Pよりも下流側に最も効果が高い整流突起200の取り付け場所が存在し、それより上流側および下流側のいずれの方向の流路位置でも効果が下がっていることがわかる。
なお、拡大開始位置P(120度)よりも角度θが小さい上流側についてのデータを示していない理由は、数名の被験者で官能検査をした結果騒音低減効果がまったくなかったためである。したがって、整流突起200の取り付け位置の上流側の限界の角度θは120度としている。流路位置を示す角度が150度を超えると、騒音低減効果が一層少なくなるので、整流突起200の取り付け位置の下流側の限界の角度θは150度としている。また、本発明の発明者達が開発した可視化装置で確認したところ整流突起200を設けると渦がほとんど消滅することも確認できた。
つぎに整流突起200の形状について実験した。図3に示したように整流突起200は、乱流の発生を抑制するために傾斜面251を備えている。表1に示すさまざまな形状の4個の整流突起を製作して、A,B、Cの3カ所の取り付け位置に取り付けて騒音を測定した。取り付け位置は、角度θが125度の流路位置を基準位置(Ref)とし、それより2mm下流側の流路位置Bと拡大開始位置Pから4mm下流側の流路位置Cを設定した。また、整流突起200は傾斜面251と取り付け面253の交点である最も上流側の位置を取り付け位置に整合させて取り付けた。
Figure 0005442683
図7は、4個の整流突起を3カ所の取り付け位置に取り付けたときの騒音低減効果を示す図である。図7からは突起の高さHには臨界点があり1.27mmのときに最も騒音低減効果が大きく高さHがそれよりも低くなったり高くなったりすると騒音低減効果が小さくなることがわかる。整流突起200の高さHをその位置における流路幅Lに対する割合として示すと、騒音低減効果に有効な整流突起200の高さHは、流路幅Lに対して20%〜30%となる。
拡大領域は、ヒート・シンク13に送る風量を確保するために、遠心ファン10にとっては必須の構造である。そしてヒート・シンクの取り付け可能な薄型の遠心ファンでは、空気流が拡大領域に流れてゆくときに、拡大開始位置Pで乱流が発生してヒート・シンクに到達するまで大きく成長し騒音をもたらしている。本発明では乱流を整流突起200だけで解消することができるため、ケーシングやブレードの形状などには一切変更を加える必要がないため、既存の遠心ファンに対して簡単かつ有効な騒音対策を講ずることができる。本発明にかかる遠心ファンは、プロジェクタなどの携帯式コンピュータ以外の電子機器の放熱に使用することもできる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10 遠心ファン
11 ケーシング
11a ケーシングの上部プレート
11b ケーシングの下部プレート
11c ケーシングの側壁
17a ブレードを固定する上部リング
17b ブレードを固定する下部リング
21 舌部
23 空気流路
25 ブレード外周
27 側壁開口
13 ヒート・シンク
101 モータの回転軸
103 ファンのブレード
105 モータを取り付けるベース
107 回転軸の中心
200 整流突起
L 流路幅
H 整流突起の高さ

Claims (18)

  1. 携帯式コンピュータの筐体内部の放熱に使用する薄型の遠心ファンであって、
    回転軸の周囲に配置された複数のブレードと、
    前記複数のブレードを収納し前記複数のブレードの先端が描くブレード外周と側壁との間に空気流路を形成するケーシングと、
    前記側壁の内面上に配置された整流突起とを有し、
    前記空気流路が、流路幅の変化の少ない一定領域と該一定領域よりも下流側に存在し前記流路幅が下流に向かって漸増する漸増領域と該漸増領域よりも下流側に存在し下流側に向かうときの前記流路幅の拡大率が前記漸増領域よりも大きい拡大領域とを含み、前記整流突起が、前記回転軸と前記漸増領域と前記拡大領域の境界に対応する前記内面上の位置である拡大開始位置を結ぶ線と前記回転軸と前記拡大開始位置よりも下流側の前記内面上の位置を結ぶ線が形成する内角が30度以下の範囲に配置されている遠心ファン。
  2. 前記整流突起が、前記側壁に配置された舌部と前記回転軸の中心を結ぶ基準線に対して120度から150度までの内角を形成し前記回転軸と前記側壁を結ぶ直線により画定される範囲に配置されている請求項1に記載の遠心ファン。
  3. 前記整流突起が、前記一定領域の流路幅に対して160%の流路幅の位置から265%の流路幅の位置までの範囲に配置されている請求項1または請求項2に記載の遠心ファン。
  4. 前記整流突起が下流側に向かって前記空気流路の流路幅を徐々に狭めるように上昇する傾斜面を備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の遠心ファン。
  5. 前記整流突起の前記回転軸に垂直な断面が台形である請求項1から請求項4のいずれかに記載の遠心ファン。
  6. 前記整流突起の高さが前記整流突起の配置位置における前記流路幅の20%から30%までの範囲である請求項5に記載の遠心ファン。
  7. 前記整流突起が前記回転軸に平行に前記ケーシングの上部プレートから下部プレートまで棒状に形成されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の遠心ファン。
  8. 前記ケーシングの軸方向の高さが10mm以下で、前記ブレード外周の直径が32mmから42mmの範囲である請求項1から請求項7のいずれかに記載の遠心ファン。
  9. 吸気口が前記ケーシングの上部プレートと下部プレートに形成されている請求項1から請求項8のいずれかに記載の遠心ファン。
  10. 電子機器の筐体内部の放熱に使用する薄型の遠心ファンであって、
    回転軸の周囲に配置された複数のブレードと、
    前記複数のブレードを収納し前記複数のブレードの先端が描くブレード外周と側壁との間に下流に向かうに従って流路幅が拡大する空気流路を形成するケーシングと、
    前記側壁の内面上に配置された整流突起とを有し、
    前記整流突起が、前記回転軸を中心として下流方向に回転した位置における単位角度当たりの前記流路幅の増加量に相当する拡大率が変化する拡大開始位置から30度下流側に回転した範囲に配置されている遠心ファン。
  11. 前記拡大開始位置の前後において前記拡大率が3倍以上変化する請求項10に記載の遠心ファン。
  12. 任意の位置の流路幅を舌部における流路幅に対する割合に相当する%流路幅として表したときに、前記拡大開始位置を前記単位角度当たりの前記%流路幅の増加量が3%/度以上になる位置とする請求項10または請求項11に記載の遠心ファン。
  13. 前記ケーシングがD字状に形成されている請求項10から請求項12のいずれかに記載の遠心ファン。
  14. 前記側壁に前記ブレード外周の直径よりも長いヒート・シンクが取り付けられている請求項10から請求項13のいずれかに記載の遠心ファン。
  15. 携帯式コンピュータに搭載する薄型の遠心ファンであって、
    回転軸の周囲に配置された複数のブレードと、
    前記複数のブレードを収納し前記複数のブレードの先端が描くブレード外周と側壁との間に空気流路を形成するケーシングと、
    前記側壁に連絡するヒート・シンクと、
    前記側壁の内面上に配置された整流突起とを有し、
    前記空気流路が、前記空気流路の流路幅が下流に向かって漸増する漸増領域と該漸増領域よりも下流側に存在し下流側に向かうときの前記流路幅の拡大率が前記漸増領域よりも大きい拡大領域とを含み、前記整流突起が、前記回転軸と前記漸増領域と前記拡大領域の境界に対応する前記内面上の位置である拡大開始位置を結ぶ線と前記回転軸と前記拡大開始位置よりも下流側の前記内面上の位置を結ぶ線が形成する内角が30度以下の範囲に配置されている遠心ファン。
  16. 前記ブレード外周の直径に対する前記ケーシングの厚さの割合が32%から17%の範囲である請求項15に記載の遠心ファン。
  17. 電子機器の筐体内部の放熱に使用する遠心ファンであって、
    回転軸の周囲に配置された複数のブレードと、
    前記複数のブレードを収納し前記複数のブレードの先端が描くブレード外周と側壁との間に空気流路を形成するケーシングと、
    前記側壁の内面上に配置された整流突起とを有し、
    前記空気流路の下流に向かう各位置に対する前記空気流路の流路幅が、第1の傾きの直線と、該第1の傾きより大きい第2の傾きの直線で近似できる範囲を含み、前記整流突起が、前記回転軸と前記第1の傾きの直線と前記第2の傾きの直線の交点に対応する前記内面上の位置である拡大開始位置を結ぶ線と前記回転軸と前記拡大開始位置よりも下流側の前記内面上の位置を結ぶ線が形成する内角が30度以下の範囲に配置されている遠心ファン。
  18. 請求項1から請求項17のいずれかに記載の遠心ファンを搭載した携帯式コンピュータ。
JP2011181122A 2011-08-23 2011-08-23 騒音を軽減した遠心ファン Active JP5442683B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011181122A JP5442683B2 (ja) 2011-08-23 2011-08-23 騒音を軽減した遠心ファン
CN201210303201.XA CN102954042B (zh) 2011-08-23 2012-08-23 减轻噪音的离心式风扇

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011181122A JP5442683B2 (ja) 2011-08-23 2011-08-23 騒音を軽減した遠心ファン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013044249A JP2013044249A (ja) 2013-03-04
JP5442683B2 true JP5442683B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=47763282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011181122A Active JP5442683B2 (ja) 2011-08-23 2011-08-23 騒音を軽減した遠心ファン

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5442683B2 (ja)
CN (1) CN102954042B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11306731B2 (en) 2020-09-03 2022-04-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fan bodies with pressure regulating chambers

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104110401B (zh) * 2013-04-17 2016-08-10 台达电子工业股份有限公司 离心式风扇
WO2016139732A1 (ja) * 2015-03-02 2016-09-09 三菱電機株式会社 シロッコファン及びこのシロッコファンを用いた空気調和機の室内機

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10220398A (ja) * 1997-02-06 1998-08-18 Hitachi Ltd 遠心形送風機のケーシング
JP2002005090A (ja) * 2000-06-22 2002-01-09 Daikin Ind Ltd 遠心ファン
JP2006233835A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送風機
JP4493611B2 (ja) * 2005-12-13 2010-06-30 富士通株式会社 電子機器
JP2008267242A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送風機
JP5291382B2 (ja) * 2008-05-20 2013-09-18 三菱重工業株式会社 多翼遠心ファン
JP4395539B1 (ja) * 2008-12-25 2010-01-13 三菱重工業株式会社 多翼遠心ファンおよび車両用空調装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11306731B2 (en) 2020-09-03 2022-04-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fan bodies with pressure regulating chambers

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013044249A (ja) 2013-03-04
CN102954042A (zh) 2013-03-06
CN102954042B (zh) 2016-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107850083B (zh) 送风机和搭载有该送风机的空调装置
JP4690682B2 (ja) 空調機
WO2009139422A1 (ja) 遠心送風機
JP3031889B2 (ja) 横流ファンのためのフロー・スタビライザ
JP2008240590A (ja) ターボファン
WO2014141613A1 (ja) 送風装置
JP2006316787A (ja) 放熱装置およびそのファンフレーム構造,放熱システム
JP5522306B1 (ja) 遠心ファン
JP5442683B2 (ja) 騒音を軽減した遠心ファン
JP6611676B2 (ja) 送風機および冷凍サイクル装置の室外機
JP2011149328A (ja) 多翼遠心ファンおよびそれを用いた空気調和機
CN110914553B (zh) 叶轮、送风机及空调装置
JP5682751B2 (ja) 多翼送風機
JP2013053533A (ja) 軸流送風機及び空気調和機
JP5083349B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP2010236372A (ja) 軸流送風機、空気調和機及び換気扇
JP2010174671A (ja) ターボファン及びターボファンを備えた空気調和装置
JP5879486B2 (ja) 送風装置
JP6265843B2 (ja) 換気送風機
JP2006125229A (ja) シロッコファン
JP2002357194A (ja) 貫流ファン
JP2007162465A (ja) ターボファンおよびそれを用いた空気調和機
JP6671308B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP2022012386A (ja) 送風装置および空気調和機用室外機
JP2011052673A (ja) シロッコファン及びこのシロッコファンを用いた空気調和機の室内機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5442683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250