JP5442604B2 - 3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−n−(3’,4’,5’−トリフルオロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)−1h−ピラゾール−4−カルボキシアミドの新規の結晶形 - Google Patents

3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−n−(3’,4’,5’−トリフルオロ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)−1h−ピラゾール−4−カルボキシアミドの新規の結晶形 Download PDF

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Description

本発明は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの新規の結晶形に関する。本発明はまた、この結晶形を製造する方法、およびこの結晶形の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを含有する植物保護のための製剤に関する。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドは、下記の式:
Figure 0005442604
により表される。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドおよびその一般的な製造方法は、WO 2006/087343により公知である。この方法を用いると、前記化合物はアモルファス状の固体として得られる。3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドは、WO 2007/017416にも開示されている。
工業的規模の活性物質の製造ならびに活性物質の製剤のために、多くの場合、当該活性物質の結晶変態(結晶形または多形とも呼ぶ)または溶媒和物の存在の可能性に関する知識、ならびに前記変態の特異的な特性およびそれらの調製法の知識は決定的に重要である。さまざまな活性物質が、数種の異なる結晶ならびにアモルファスの変態として存在し得る。多形性とは、このような場合に使用される用語である。多形は、固体中の分子の特有の一様な充填および配列により、当該化合物の他の多形から区別される化合物の固体の結晶相である。世界中のトップクラスの研究グループの継続的な努力にもかかわらず、活性化合物の結晶変態の存在の可能性または特性は予測不可能であり、そのため予想することができない。
一つの同じ活性物質の異なる変態は、異なる特性を有する可能性がある。これらには、溶解度、蒸気圧、溶解速度、異なる変態への相転移に対する安定性、粉砕中の安定性、懸濁液安定性、光学的および機械的特性、吸湿性、結晶形および大きさ、濾過性、密度、融点、分解に対する安定性、色、および、場合により化学的反応性または生物活性さえも含まれる。
WO 2006/087343 WO 2007/017416
出願人自身が、結晶化により3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを結晶性の固体に変換することを試み、最初は、アモルファス生成物、または以後結晶形Aと称する結晶変態が得られた。結晶形Aは取り扱いが困難で、その製剤安定性および相転移に対する安定性が制御できず、満足できるものではなかった。
今回、驚くべきことに、適切な方法により、これまでに公知のアモルファス化合物または結晶形Aの欠点を示さない、以前には知られていなかった、結晶性の安定な3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの1つの変態が、高い純度で得られることが見出された。この新規の変態を以後、結晶形Bと記載する。
それに加えて、本発明の結晶形Bは、以前から知られていたアモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドおよびその結晶形Aよりも取り扱いが容易である。これは、第一に、その特有の製造の間に、結晶形Bは分離した結晶または微結晶の形で得られるからである。アモルファス化合物、結晶形Aまたはいずれかの形の混合物と比較して、純粋な結晶形Bは、別の変態への変換に関して高い安定性を示す。「純粋な結晶形B」という用語は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの総量に対する当該変態の割合が、少なくとも90重量%、特に少なくとも95重量%であることを意味するものと理解されるべきである。
したがって、本発明の第一の目的は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bに関する。また、少なくとも90重量%が結晶形Bからなる3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドも一つの目的である。
結晶形BのX線粉末回折を示す図である。 結晶形Bの単結晶X線構造を示す図である。 結晶形BのFT赤外線スペクトルを示す図である。 結晶形Bの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 結晶形AのX線粉末回折を示す図である。 結晶形Aの単結晶X線構造を示す図である。 結晶形AのFT赤外線スペクトルを示す図である。 図8、9および10は、それぞれ、昇温速度2、5および10℃/分で行った結晶形Aの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 図8、9および10は、それぞれ、昇温速度2、5および10℃/分で行った結晶形Aの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 図8、9および10は、それぞれ、昇温速度2、5および10℃/分で行った結晶形Aの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 図11および12は、それぞれ、昇温速度2および10℃/分で行ったアモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 図11および12は、それぞれ、昇温速度2および10℃/分で行ったアモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。 アモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドからその結晶形AおよびBへの変換のホットステージ顕微鏡(昇温速度5℃/分)の画像を示す図である。 結晶形AとBの混合物のX線粉末回折を示す図である。 結晶形A(製剤I)および結晶形B(製剤II)を用いた製剤試験の顕微鏡写真を示す図である。
結晶形B
本発明の新規の結晶形Bは、X線粉末回折法により、その回折図に基づいて同定することができる。Cu-Kα線(1.54178Å)を用いて25℃で記録したX線粉末回折図(図1)は、下記の表に2θ値または格子面間隔dとして示した反射のうち、少なくとも4つ、しばしば少なくとも6つ、特に少なくとも8つ、とりわけすべてを示す。
Figure 0005442604
結晶形Bは、針状の晶癖を有する。単位格子パラメーターおよび結晶構造は、単結晶構造測定により決定することができる。結晶形Bは、空間群Pbcaを有する単斜晶系を示す。結晶学的データ(-173℃で測定したもの)および最も重要なパラメーターを表2にまとめる。さらに、非対称単位の図および充填を示す図を図2に示す。
Figure 0005442604
さらに、図3に示される通り、結晶形Bは、約1639および3256 cm-1に特徴的なピークを有する赤外線(IR)スペクトルを示す。これらのピークは、それぞれカルボニル伸縮振動およびN-Hの伸縮振動である。
さらに、図4に示される通り、結晶形Bは、149〜160℃の領域に特徴的な融解吸熱を有するサーモグラムを示す。示差走査熱量測定(図4)における融解吸熱の開始により決定した融点は、典型的には約155℃〜158℃の範囲、特に156〜157℃の範囲にある。ここに記載した値は、示差走査熱量測定、DSC(開放型アルミニウムパン、昇温速度2 K/分)により測定した値に関する。結晶形Bの融解熱は90 J/gの範囲にある。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの固体形の場合には、DSC測定および特に伝統的な融点測定は、得られた固体形または結晶変態の同定に単独で使用すべきではないことに注意しなければならない。すなわち、昇温速度および他の測定パラメーターならびに測定データの検出技術に依存して、アモルファス形および結晶形Aの融点およびDSC測定は誤って解釈されて、誤って結晶形Bであると同定される可能性がある。
本発明の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bの製造は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの好適な有機溶媒中の溶液から結晶化することにより達成される。結晶形Bの結晶化に好適な溶媒は、メタノール、エタノールおよび2-プロパノールのようなアルコール、酢酸、テトラヒドロフランのような環状エーテル、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンのような非プロトン性溶媒、ならびにピリジン、1,2-ジクロロベンゼンおよびトルエンのような芳香族溶媒である。
この目的で、第1の段階i)において、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを、上記の有機溶媒のうちの一つに溶解して溶液を調製した後、第2の段階ii)において、化合物の結晶化を実施する。
結晶化に使用する溶液における3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの濃度は、当然ながら、溶媒の性質および溶液の温度に依存し、しばしば約100〜800 g/lの範囲にある。好適な条件は当業者が通常の実験により決定することができる。
好ましくは、結晶化に使用する溶液は、85%以上、しばしば90%以上、特に、95%以上の純度の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを含有する。すなわち、有機溶媒以外の有機不純物の含有量は、溶解している3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドに対して、15重量%以下、しばしば10重量%以下、特に5重量%以下である。
結晶化に使用する溶液は、好ましくは、上に記載したもの以外の溶媒を本質的に含まない。この文脈において、「本質的に含まない」とは、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを含有する溶液における他の溶媒の濃度が、溶媒の総量に対して、10重量%以下、しばしば5重量%以下であることを意味する。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶液は、例えば、下記の方法により調製することができる。
(1) 好ましくは結晶形Bとは異なる形の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを、上記の有機溶媒のうちの一つに溶解すること、または
(2) 3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを化学反応により調製し、必要な場合には試薬および/または副生成物を除去した後に、反応混合物を本発明に好適な有機溶媒中に移すこと。
溶液の調製には、本質的にいかなる公知の形の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを使用してもよい。好ましくは、アモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドまたは異なる結晶変態の混合物もしくはアモルファスと結晶3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの混合物を使用する。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶解は、通常、20〜130℃の範囲の温度で実施する。本発明の好ましい実施形態において、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶解は、高温、特に50℃以上の温度で実施する。当然ながら、溶解に使用する温度は溶媒の沸点を超えない。溶解は、しばしば50〜130℃の範囲の温度で実施する。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶液は、化学反応により得られた、前記化合物を含有する反応混合物を、必要な場合には試薬および/または副生成物を除去した後に、本発明に好適な有機溶媒中に移すことにより調製することもできる。これは、反応を、少なくとも部分的に、好ましくは少なくとも50重量%の結晶化に好適な溶媒からなる有機溶媒または溶媒混合物中で実施し、必要な場合には、過剰な試薬および存在する触媒および存在する不適切な溶媒を除去する後処理を行うという方法により実施することができる。この化合物に好適な前駆体の化学反応による3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶液の調製は、冒頭に引用した最新技術(その全体をここに参照する)に記載された方法と同様にして実施することができる。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bの結晶化は、下記の通りに、例えば、
- 溶解した化合物を含有する溶液を冷却することにより、
- 溶解した3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを含有する溶液に溶解度を減少させる溶媒を加えることにより、特に非極性有機溶媒または水を加えることにより、
- 溶解した3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを含有する飽和溶液をゆっくりと濃縮し、および常圧または減圧(1013〜200 mbar)で溶媒を蒸発させ、溶液を結晶化が開始する前に少なくとも10分間、好ましくは30分間過飽和の状態にさせることにより、または
- 上記の手段の組み合わせにより
実施することができる。
結晶化は、原則として、使用した3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%が晶出するまで実施する。
冷却結晶化において、開始温度は、典型的には50℃〜130℃の間、好ましくは80℃〜110℃の間、特に75℃〜90℃の間である。開始温度は溶媒の沸点よりも高くてはならない。最終温度は、70℃〜-20℃の間、好ましくは60℃〜0℃の間、特に0℃〜30℃の間である。冷却速度は、20℃/時間〜0.1℃/時間、好ましくは15℃/時間〜2℃/時間、特に10℃/時間〜5℃/時間の間である。
結晶形Bの結晶化は、結晶形Bの種結晶を入れることにより、例えば、結晶化の前または間に結晶形Bの種結晶を加えることにより、促進または加速することができる。
種結晶を結晶化の間に加える場合には、その量は、典型的には、溶解したカルボキシアミドに対して0.001〜10重量%、しばしば0.005〜5重量%、特に0.01〜1重量%、とりわけ0.05〜0.5重量%である。
結晶化を結晶形Bの種結晶の存在下で実施する場合、これらは、好ましくは3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの当該溶媒中の飽和濃度に達している温度においてのみ加える。すなわち、溶解している量の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドが当該溶媒中で飽和溶液を形成する温度またはそれよりも低い温度においてのみ加える。当業者は、ある溶媒中の飽和濃度の温度依存性を通常の実験により決定することができる。
あるいは、結晶化は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶解に使用した極性有機溶媒または溶媒混合物の体積に対して、例えば、5〜100容量%、特に20〜80容量%、とりわけ30〜60容量%の、非極性溶媒の添加により、または水の添加により達成することも可能である。非極性溶媒の添加または水の添加は、好ましくは長時間にわたって、例えば30分〜3時間かけて、特に40分〜2.5時間かけて実施する。しばしば、これは、非極性溶媒または水を結晶化の開始が認識できるまで加えた後、それにより得られた混合物を一定時間放置して、その間に結晶形Bの結晶化を進行させるという方法で行う。必要な場合には、次に、結晶化を完了させるために混合物を冷却することができる。
特に、非極性溶媒の添加または水の添加と種結晶の添加とを組み合わせることができる。
非極性溶媒の添加は、純粋な非極性溶媒の形で、または非極性溶媒と溶解に使用した溶媒との混合物の形で実施することができる。非極性溶媒の例は、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、シクロヘプタン、オクタン、デカンまたはそれらの混合物などの、好ましくは5〜10個の炭素原子を有する脂肪族および脂環式炭化水素である。
結晶化の生成物からの結晶形Bの単離、すなわち、母液からの結晶形Bの分離は、液体から固体成分を分離するための通常の技術により、例えば、濾過、遠心分離、またはデカンテーションにより実施する。原則として、単離した固体を、例えば結晶化に使用した溶媒、水、または結晶化に使用した有機溶媒と水の混合物により洗浄する。洗浄は、1段階または多段階で実施し、しばしば最後の洗浄段階には水を用いて洗浄する。洗浄は、貴重な生成物の損失をできる限り少なくするために、典型的には30℃よりも低い、しばしば25℃よりも低い、特に20℃よりも低いの温度で実施する。次に、得られた結晶形Bを乾燥した後、別の処理のために供給することができる。しかしながら、しばしば、洗浄後に得られる湿った活性物質、特に水により湿った活性物質を、別の処理に直接供給する。
溶液からの結晶化に加えて、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、アモルファス化合物、その結晶形A、これらの2つの形の混合物、ならびに結晶形Bと以前から知られていた形のいずれかまたはすべてとの混合物を加熱することにより、純粋な形で得ることができる。このプロセスは、80℃〜154℃、好ましくは100℃〜140℃、特に105℃〜120℃の温度で、少なくとも30分間、好ましくは約1時間実施する。反応圧力は、およそ常圧(1013 mbar)から5 mbarとすることができる。好ましくは、1013 mbar〜200 mbar、特に800 mbar〜400 mbarの圧力で実施する。この場合、相変態は、ほとんどが、低い圧力が有利である昇華により起こる。
本発明の結晶化により、結晶形Bは、原則として、90重量%以上、しばしば94重量%、特に96重量%以上のカルボキシアミド含有量で得られる。3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの総重量に対する結晶形Bの含有量は、典型的には90%以上、しばしば96%以上である。
結晶形Bを製造するための粗3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの調製は、WO 2006/087343に記載される方法により実施することができる。
結晶形Bを調製するために使用する出発物質は、アモルファス形、結晶形Aおよび結晶形Bを含む、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのいずれの形であってもよい。
結晶形Bの結晶化に関する研究および発見に関連して、アモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドおよびその結晶形Aの特性を詳細に研究した。結晶形Bとは異なり、結晶形Aおよびアモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドは、安定に製剤することができない。
結晶形A
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Aは、X線粉末回折法により、その回折図(図5)に基づいて同定することができる。Cu-Kα線(1.54178Å)を用いて25℃で記録したX線粉末回折図は、下記の表に2θ値または格子面間隔dとして示した反射のうち、少なくとも3つ、しばしば少なくとも5つ、特にすべてを示す。
Figure 0005442604
結晶形Aは、塊状の晶癖を有する。単位格子パラメーターおよび結晶構造は、単結晶構造測定により決定することができる。結晶形Aは、空間群P2(1)/cを有する単斜晶系を示す。結晶学的データ(-173℃で測定したもの)および最も重要なパラメーターを表4にまとめる。さらに、非対称単位の図および充填を示す図を図6に示す。
Figure 0005442604
さらに、図7に示される通り、結晶形Aはまた、約1659、3138および3426 cm-1に特徴的なピークを有する赤外線(IR)スペクトルを示す。これらのピークは、それぞれ、カルボニル伸縮振動(1659 cm-1)およびN-Hの伸縮振動(3138および3426 cm-1)である。
結晶形Aの融点測定は複雑であり、非常に容易に、結晶形Bの融点の値であるという誤った結果を導く。これは、結晶形Aの塊状結晶の融解過程の間に相変態が起こり、DSC測定(示差走査熱量測定)において、結晶形Aの融解吸熱が、相変態および新しく同定された結晶形Bの結晶化に関する発熱により容易に遮蔽されるという事実のためである。昇温速度はこのような系において決定的なパラメーターであり、異なる昇温速度で大きく異なるDSC曲線が得られる(図8、9および10を参照されたい)。非常に低い昇温速度(2℃/分)を用いると、融解および結晶形Aから結晶形Bへの相変態は検出することができず、基本的に結晶形Bの融解ピークのみが描かれる。より速い昇温速度(図9および10を参照されたい)では、結晶形Aの融解吸熱が見えるようになり、図10においては、10℃/分の昇温速度で明確に見ることができる。図10において、結晶形Aの融解に続いてすぐに結晶形Bの結晶化が起こり、最後に結晶形Bの融解が起こる。結晶形AのDSC測定の質に影響を与える他の実験的ファクターには、サンプルの量、粒径、不純物の存在、結晶粒子の形および種々の多形の核または種の存在が含まれる(J. Bernstein, Polymorphism in Molecular Crystals, IUCR Monographs of crystallography, Oxford University Press, 2002, pp. 104-111をも参照されたい)。
結晶形Aは、138〜145℃の領域に特徴的な融解ピークを有するサーモグラムを示す。ピーク最大値は、典型的には142〜144℃の範囲に存在する。融解ピークの開始により決定した融点は、典型的には、約142〜144℃の範囲に存在する。ここに引用した値は、示差熱量測定(示差走査熱量測定:DSC、開放アルミニウムパン、昇温速度10K/分)により測定した値に関する。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Aは、ジクロロメタン、トルエンおよびモノクロロベンゼンのような溶媒からの急速な蒸発による結晶化により、または同じ溶媒からの急速な冷却による結晶化により調製することができる。
結晶形Aを調製するために使用する出発物質は、アモルファス形、結晶形Aおよび結晶形Bを含む、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのいかなる形であってもよい。
アモルファスカルボキシアミド
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのアモルファス形は、例えば、X線粉末回折により特徴付けることができる。X線粉末回折図において、アモルファス形は結晶物質に典型的にみられる顕著なシグナルのないバックグラウンドシグナルのみを与える。
別の態様において、アモルファス形は、室温でゆっくりと結晶形Aまたは典型的には結晶形Aと結晶形Bの混合物に変換する。変換は容易には制御することができないが、高い貯蔵温度を使用することにより、変換を結晶形Bに向けることができる。相変態は、例えば、DSC測定により、またはホットステージ顕微鏡により見ることができる。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのアモルファス形は、純粋でない材料(純度70%未満)の沈殿もしくは蒸発により、またはその結晶形のいずれかを融解して、融解物を室温に冷却することにより調製することができる。加熱している間に、アモルファス形は、結晶形Aもしくは結晶形Bまたはこれらの2つの形の混合物に結晶化する。変換は加熱または高い水蒸気含有量により、または溶媒との直接の接触により促進され得る。
典型的な融点測定において、アモルファス形の結晶形AもしくはBの一方またはこれらの2つの形の混合物への変換は、95〜130℃の間で起こる(図10および11を参照されたい)。結晶形AのDSC測定と同様に、アモルファス形のDSC測定は、測定パラメーターに高度に依存する。融点測定に典型的な昇温速度(10℃/分、図11を参照されたい)では、結晶化過程のピーク最大値は、例えば約115℃である。視覚的または自動融点測定において、この温度は、融点と誤って解釈され得る。誤った解釈の危険性は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのアモルファス形がこの温度で容易に昇華して、融解のような視覚効果を与えるという事実により非常に高まる。
この説明は、結晶形Aの熱挙動に関する説明と共に、熱的方法および融点測定は室温において実際に存在する結晶変態を決定的に示すために使用することができないことを論証するものである。熱的方法を3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの固体の形態を特徴付けるために使用する場合には、比較的な方法(例えば、粉末回折またはFT IR分光法)をも使用することが重要である。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのアモルファス形は、溶液の結晶化によっても、特に不純物が存在する場合に得ることができる。
アモルファス形を調製するために使用する出発物質は、結晶形Aおよび結晶形Bならびにアモルファス形そのものを含む、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドのいずれの形であってもよい。
結晶形Aおよび結晶形Bとアモルファスカルボキシアミドの混合物
結晶形Bは、時には結晶形Aとの混合物として生じる(図14)。しかしながら、前記混合物は製剤の目的には適していない。結晶形Bの種結晶を加えることにより、例えばトルエン中の結晶形Bの生成を著しく促進することができる。
図面の詳細な説明
下記の説明および実施例は本発明を説明するために提供するものであって、限定するものと見なすべきではない。
図1は、結晶形Bの特徴的なX線粉末回折図を示す。結晶形BのX線回折図は、Bruker-AXS Co. D-5000回折装置により、反射配置で、2θ = 2°〜40°の範囲において、0.02°のステップ幅で、Cu-Kα線(1.54178Å)を用いて25℃で記録した。
図2は、結晶形Bの単結晶構造の描画を示す。左側に非対称単位を、右側に結晶の充填を示す。結晶形BのX線回折データは、シンクロトロンSLS (Villingen, Switzerland)により、PXビームラインで収集した。構造を、直接法を用いて解き(solved)、精密化し(refined)、SHELXソフトウェアパッケージ(G. M. Sheldrick, SHELX-97, University of Goettingen, 1997)によるフーリエ技術を用いて展開した(expanded)。
図3は、結晶形BのFT IRスペクトルを示す。サンプルをKBrペレットとして調製し、スペクトルをFT IR分光計(例えば、Nicolet Magna)により、透過方式(T = 25℃;32スキャン;解像度4 cm-1)で記録した。
図4は、約157℃に融解吸熱の最大値を有する結晶形BのDSC曲線を示す。これは、Mettler Co. Mettler Toledo DSC 25を用いて、10℃/分の昇温速度で、30℃〜200℃の範囲で測定した。試料の重さは5〜10 mgであった。
図5は、結晶形AのX線粉末回折図を示す。結晶形AのX線回折図は、Bruker-AXS Co. D-5000回折装置により、反射配置で、2θ = 2°〜40°の範囲において、0.02°のステップ幅で、Cu-Kα線(1.54178Å)を用いて25℃で記録した。
図6は、結晶形Bの単結晶構造の描画を示す。左側に非対称単位を、右側に結晶の充填を示す。結晶形AのX線回折データは、Bruker AXS CCD検出器により、グラファイト-モノクロメーターで単色化した(graphite-monochromated)Cu-Kα線(1.54178Å)を用いて収集した。構造を、直接法を用いて解き、精密化し、SHELXソフトウェアパッケージ(G. M. Sheldrick, SHELX-97, University of Goettingen, 1997)によるフーリエ技術を用いて展開した。
図7は、結晶形BのFT IRスペクトルを示す。サンプルをKBrペレットとして調製し、スペクトルをFT IR分光器(例えば、Nicolet Magna)により、透過方式(T = 25℃;32スキャン;解像度4 cm-1)で記録した。
図8、9および10は、結晶形Aの2つの顕著に異なるDSC曲線を示す。図8は、昇温速度2℃/分による測定であり、約156℃における融解のみを示す。この図において、結晶形Aの融解は、実際には、同時に起こる結晶形Bの結晶化により遮蔽されている。しかしながら、結晶形Aの融解は、5℃/分による測定(図9)において既に検出することができ、10℃/分による測定(図10)においては非常に明確に検出することができる。後者は、約145℃において結晶形Aの融解吸熱を示し、その後すぐに結晶形Bの結晶化発熱を、最後に結晶形Bの融解吸熱を示す。DSC曲線は、Mettler Co. Mettler Toledo DSC 25を用いて、2、5および10 K/分の昇温速度で、30℃〜200℃の範囲を測定した。試料の重さは5〜10 mgであった。
図11および12は、アモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの、それぞれ2K/分および10K/分の昇温速度のDSCサーモグラムを示す。図11は、まず、約100〜120℃において、アモルファス化合物の結晶形A、結晶形Bまたはこれらの2つの結晶形の混合物への結晶化発熱を示す。結晶形Aの融解ピークは見ることができないが、結晶形Bの融解ピークは存在する。結晶形Aから結晶形Bへの結晶相変態の可能性および遅い昇温速度における遮蔽効果(図7および8の説明を参照されたい)のために、この測定のみに基づいて存在する結晶形に関する結論を出すことは不可能である。図12(12K/分の昇温速度)において、アモルファス形の結晶化を見ることができる。これ以後は、DSCは、10K/分の昇温速度における結晶形Aのそれと同様であり、まず結晶形Aの融解、次いで結晶形Bの結晶化、次に結晶形Bの融解を示す。DSC曲線は、Mettler Co. Mettler Toledo DSC 25を用いて、10K/分の昇温速度で、25℃〜140℃の範囲を測定した。試料の重さは5〜10 mgであった。
図13は、結晶形AとBの混合物のX線粉末回折図を示す。結晶形AとBの混合物のX線回折図は、Bruker-AXS Co. D-5000回折装置により、反射配置で、2θ = 2°〜40°の範囲において、0.02°のステップ幅で、Cu-Kα線(1.54178Å)を用いて25℃で記録した。
図14は、アモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの加熱実験のホットステージ顕微鏡写真を示す。この加熱実験は、アモルファスフィルム(写真の黒い部分)上で、5℃/分の昇温速度で実施した。写真の時点で、温度は115℃であった。アモルファス形から結晶形Aおよび結晶形Bへの同時に起こる結晶化をはっきりと見ることができる。測定は、Mettlerホットステージ上で実施した。
図15は、結晶形A(製剤I)および結晶形B(製剤II)を用いる製剤試験の顕微鏡写真を示す。
本発明を下記の実施例によりさらに説明する。
実施例1
反応混合物からの結晶化による3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bの調製:
9.55 kgの3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル-アミン(I)を、51.4 kgのトルエンに溶解し、6 kgのピリジンを加えた。混合物を45℃で撹拌し、8.3 kgの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボニルクロリド(II)を1時間かけて少しずつ加えた。反応の発熱性の性質のために、温度は55℃に上昇した。反応後、55℃で1時間攪拌した。次に、16リットルの塩酸(5%)、14リットルの炭酸水素ナトリウム(8%)、および14リットルの脱イオン水により、85℃で3回抽出した。得られた透明なトルエン溶液を、10℃/時間の速度で85℃から10℃に冷却した。約75℃で、最初の濁りが観察され、それぞれ75℃および73℃で、バッチにそれぞれ10 gの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミド(III)(>98%の結晶形B)の種を入れた。得られたスラリーを0℃でプロセスフィルターにより濾過し、フィルターケーキを0℃で10 kgのトルエンにより洗浄した。乾燥キャビネットの中で、80℃および20 mbarで12時間乾燥した後、13.5 kgの純度>99.5%の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミド(III)(GC、HPLC、NMR)が単離された。粉末回折法(PXRD)およびフーリエ変換固体赤外分光法(FT-IR)を用いて、前記物質が>98%の結晶形Bからなることが証明された。
実施例2
冷却による有機溶媒からの結晶化による結晶形Bの調製:
615 gの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを、試験容器中、85℃で2.5 lの沸騰しているトルエンに溶解した。溶液を、1℃/時間の昇温速度で、85℃〜25℃に冷却した。撹拌はおこなわなかった。長い針状結晶(結晶長さは1〜2 cmにもなる)をデカントにより分離した。単結晶X線構造測定により、結晶変態は結晶形Bであることが示された。
実施例3
蒸発による有機溶媒からの結晶化による結晶形Bの調製:
約1 gの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミド(純度>95 %)のメタノール中の飽和溶液を、溶媒の沸点に近い温度で試験容器中に調製した。試験容器に穴の空いた蓋をして室温に置き、溶媒をゆっくりと蒸発させた。この方法で、2週間以内に3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドが結晶の形で得られた。これを単離して、X線粉末回折法(XRD)および示差走査熱量分析(DSC)により分析した。特徴的な反射に基づいて、結晶形Bであると同定された。同じ実験を、エタノール、2-プロパノール、酢酸、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ピリジン、およびトルエン中でも繰り返して、結晶形Bを得ることができた。
実施例4
蒸発による有機溶媒からの結晶化による結晶形Bの調製:
1 gの結晶形Aを、丸底フラスコ中、100℃で、20 mlのアセトフェノンに溶解した。窒素ガス流を溶液表面に当てることにより、溶媒を蒸発させた。すべての溶媒が蒸発した後、結晶サンプルを粉末回折法(XRD)により分析すると、結晶形Bであった。同じ実験を、1,2-ジクロロベンゼンおよびジエチルケトンを用いても実施することができた。
実施例5
加熱による純粋な結晶形Bの調製:
2 kgの、X線粉末回折法によれば>10%の結晶形Aを含有する3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを、115℃のオーブン中、800 mbarで16時間加熱した。得られた固体を分析すると(PXRDおよびDSCにより)、>98%純粋な結晶形Bであった。
実施例6
加熱による純粋な結晶形Bの調製:
1 gの純粋な結晶形Aを110℃のオーブン中、常圧で24時間加熱した。得られた固体を分析すると(X線回折およびDSCにより)、>98%純粋な結晶形Bであった。
比較例7
減圧下、トルエンおよびモノクロロベンゼンからの結晶化による結晶形Aの調製(本発明によらない):
5 gの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミド(純度>95 %)を、丸底フラスコ中、100℃で、50 mlのモノクロロベンゼンに溶解した。溶媒を標準的な実験用ロータリーエバポレーターにより70℃で減圧蒸発させた。すべての溶媒が蒸発した後、得られた固体をX線粉末回折法(XRD)により分析した。特徴的な反射に基づいて、結晶形Aであると同定された。
比較例8
ジクロロメタンからの結晶化による結晶形Aの調製(本発明によらない):
200 mgの結晶形Aを小さいガラス管中、約35℃で3 mlのジクロロメタンに溶解した。溶媒を常圧下、30℃で蒸発させた。この実験により、塊状結晶が得られた。これは、単結晶X線測定により結晶形Aであることが確認された。
比較例9
アモルファスカルボキシアミドの調製:
1 gの結晶形Aのサンプルを丸底フラスコに入れ、160℃の温度のオーブンに20分間入れた。次に、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶融物を室温に移し、冷却させた。フィルム状のアモルファス物質が得られ、粉末回折測定において回折パターンが得られなかった。
結晶形AとBの混合物が得られる比較実験
比較例10:
約300 mgの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミド(純度>95 %)のジエチルエーテル中の飽和溶液を室温で調製した。30℃で蓋をしないガラス管から溶媒を蒸発させた。得られた結晶物質を粉末X線回折法により分析すると、結晶形AとBの混合物であった(特徴的なXRDについては図10を参照されたい)。
比較例11:
比較例10と同様の実験を、トルエンを用いて実施した。溶媒の蒸発は数日を要し、その後固体の結晶サンプルを分析した。粉末X線回折法によれば、これは結晶形AとBの混合物を含んでいた。
実施例12および13
結晶形Bの安定性を証明するスラリーの例:
ある形の、または異なる形の混合物の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを、30℃で水に懸濁させた。混合物をこの温度に維持し、マグネチックスターラーにより撹拌した。
実施例12:これらの条件下で1日後、アモルファス形は結晶形Bに変換された(XRD分析に基づく)。
実施例13:これらの条件下で2日後、結晶形Aは結晶形Bに変換された(XRD分析に基づく)。
実施例14および15
結晶形Bの安定性を証明する製剤の例:
結晶形Aまたは実施例1および2の結晶形Bを製剤して、製剤の安定性を沈降、粒径の増大および結晶変態の変化の形で分析することにより、結晶形の安定性を試験した。
実施例14
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Aを含有するSC製剤:
表5に記載する組成を有するSC製剤Iを調製した。
Figure 0005442604
残余の水の量を好適な容器に入れる。活性成分、湿潤剤、分散剤、保存剤、凍結防止剤を水に混合する。その調製物に、活性成分と、消泡剤の一部を加える。次に、混合物を、有効な粉砕効率を確保するのに十分なボールを装填したビーズミル(例えば、Bachofen, Switzerland製のDyno-Millタイプ)中で粉砕する。ビーズミルに冷却装置を取り付けて、粉砕工程中の装置の適正な冷却を確保する。所望の粒径分布が得られた時に粉砕を止める(Malvern Mastersizer 2000により測定する)。残りの量の消泡剤ならびに増粘剤を、成分の均一な分布を確保するために撹拌しながら組成物に加える。
実施例15
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bを含有するSC製剤:
結晶形Bを用いる点を除いて実施例14に記載されたものと同様のSC製剤を調製した(製剤II)。
Figure 0005442604
製剤の評価:
得られた製剤を、それらを40℃で1週間貯蔵した場合の安定性について評価した。粒径の変化を実証するために、40℃で貯蔵する前および後に製剤の顕微鏡写真を撮影した。分散安定性は、コニカルシリンダー中で製剤を水中で2%に希釈したものを用いて評価した。2時間静置した後に沈降体積を記録した。沈降物を集めて、DSCおよび粉末回折法を用いて分析して、固体の沈降物を特徴付けた(これにより、沈降物の量および沈降中に存在する結晶変態の証拠を得る)。表7および図15に示される結果は、結晶形Aを用いた実施例14の製剤は不安定であり、結晶形Bを用いた実施例15の製剤と比較して、顕著に多い沈降および結晶サイズの増大を有したことを明白に示している。
さらに、DSCおよびPXRD測定により、製剤された結晶形Aは相変態を経て、結晶形Bの針状結晶に完全に変換されたことが示された。結晶形Aから結晶形Bへの変換は活性成分の製剤中での完全な結晶化につながる。これは、実際上非常に望ましくなく、施用中のノズルの閉塞および製剤中での活性成分の不均一な分布を引き起こす。
これに対して、出発材料として結晶形Bを用いた実施例15の製剤は、沈降、粒径ならびに結晶変態に関して安定であった。
Figure 0005442604
殺菌組成物および結晶形Bの使用
アモルファス3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドおよびその結晶形Aと同様に、結晶形Bは殺菌剤に適している。しかしながら、結晶形Bは、その取り扱いおよび特に製剤特性に関してこれよりも優れている。そこで、本発明はまた、結晶形Bおよび植物保護剤の製剤に通常使用する製剤補助剤を含む植物保護剤、特に水性懸濁製剤(aqueous suspension concentrate、いわゆるSC)または非水性懸濁製剤(non-aqueous suspension concentrate、いわゆるOD)の形の植物保護剤、ならびに水分散性の粉剤(powders dispersible in water、いわゆるWP(水和剤))および粒剤(granules dispersible in water、いわゆるWG(顆粒水和剤))の形の植物保護剤に関する。
本発明はまた、結晶形Bを、好ましくは好適な活性物質調製物として、植物、それらの生育環境および/または種子に使用することを特徴とする、望ましくない植物の成長を防除する方法に関する。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、広いスペクトルの植物病原性の菌類、特に子嚢菌類(Ascomycetes)、不完全菌類(Deuteromycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)および卵菌類(Peronosporomycetes)(異名:卵菌綱(oomycetes))ならびに不完全真菌(Fungi imperfecti)のクラスに属する菌類に対する優れた活性を示す。それらのいくつかは、浸透作用を有し、葉用殺菌剤として、種子粉衣用の殺菌剤として、および土壌用殺菌剤として植物保護に使用することができる。
結晶形Bは、コムギ、ライムギ、オオムギ、ライコムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、牧草、バナナ、ワタ、ダイズ、コーヒー、サトウキビ、ブドウ、果実および観賞用植物などの種々の作物、ならびにキュウリ、マメ、トマト、ジャガイモおよびウリ科植物などの野菜、ならびにこれらの植物の種子における数多くの菌類を防除するために特に重要である。それらは、遺伝子工学法を含む品種改良により昆虫もしくは菌類による攻撃または除草剤の施用に対して耐性を有する作物に使用することも可能である。さらに、それらは、とりわけ木またはブドウの根を攻撃する、ボトリオスフェリア(Botryosphaeria)属の種、シリンドロカルポン(Cylindrocarpon)属の種、エウチパ・ラタ(Eutypa lata)、ネオネクトリア・リリオデンドリ(Neonectria liriodendri)およびキウロコタケ(Stereum hirsutum)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、アルテルナリア(Alternaria)属の種で野菜、アブラナ、サトウキビ、果実、イネ、ダイズにつくもの、およびジャガイモにつくもの(例えば、アルテルナリア・ソラニ(A. solani)またはアルテルナリア・アルテルナタ(A. alternata))およびトマトにつくもの(例えば、アルテルナリア・ソラニ(A. solani)またはアルテルナリア・アルテルナタ(A. alternata))、ならびにコムギにつくアルテルナリア属の亜種(黒穂病(ear black))を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、サトウダイコンおよび野菜につくアファノミセス(Aphanomyces)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類および野菜につくアスコキタ(Ascochyta)属の種、例えば、コムギのアスコキタ・トリチシ(Ascochyta tritici)(すそ葉枯病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ビポラリス(Bipolaris)およびドレクスレラ(Drechslera)属の種であってトウモロコシにつくもの(例えば、ドレクスレラ・マイディス(D. Maydis))、穀類、イネおよびシバにつくものを防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)につくブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)(うどん粉病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、イチゴ、野菜、花、ブドウにつくボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ病)およびコムギにつくボトリティス・シネレア(ear mildew)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、レタスにつくブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、トウモロコシ、イネ、サトウダイコンにつくセルコスポラ(Cercospora)属の種、および、例えば、ダイズにつくセルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina)(斑点病)またはセルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii)(斑点病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コムギにおけるクラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporium herbarum)(黒穂病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コクリオボルス(Cochliobolus)属の種であってトウモロコシ、穀類につくもの(例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus))およびイネにつくもの(例えば、コクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus))を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ワタにつくコレトトリクム(Colletotrichum)属の種および、例えば、ダイズにつくコレトトリクム・トルンカタム(アントラクノセ)(Colletotrichum truncatum (Antracnose))を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくコリネスポラ・カシイコラ(corynespora cassiicola)(斑点病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくデマトホラ・ネカトリクス(Dematophora necatrix)(根/茎腐病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくジアポルテ・ファセオロルム(Diaporthe phaseolorum)(茎病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ドレクスレラ(Drechslera)属の種、ピレノホラ(Pyrenophora)属の種であって、トウモロコシ、穀類、イネおよびシバにつくもの、オオムギにつくもの(例えば、ドレクスレラ・テレス(D. teres))およびコムギにつくもの(例えば、ドレクスレラ・トリチシ-レペンチス(D. tritici-repentis))を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ファエオアクレモニウム・クラミドスポリウム(Phaeoacremonium chlamydosporium)、ファエオアクレモニウム・アレオフィルム(Ph. Aleophilum)、およびホルミチポラ・プンクタタ(Formitipora punctata)(異名:フェリヌス・プンクタタス(Phellinus punctatus))により引き起こされるブドウのエスカ病を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウにつくエルシノエ・アンペリナ(Elsinoe ampelina)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コムギにつくエピコクム(Epicoccum)属の亜種(黒穂病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、トウモロコシにつくエクスセロヒルム(Exserohilum)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、キュウリにつくエリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)およびスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、種々の植物につくフサリウム(Fusarium)およびベルチシリウム(Verticillium)属の種:例えば、穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)につくフサリウム・グラミネアルム(F. graminearum)またはフサリウム・クルモルム(F. culmorum)(根腐病)、または、例えばトマトにつくフサリウム・オキシスポルム(F. oxysporum)およびダイズにつくフサリウム・ソラニ(Fusarium solani)(茎病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)につくガエウマノミセス・グラミニス(Gaeumanomyces graminis)(黒根病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類およびイネ(例えばギベレラ・フジクロイ(Gibberella fujikuroi))につくギベレラ(Gibberella)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウおよび他の植物につくグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、イネにおける穀類汚染複合体を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウにつくグイグナルジア・ブドウェリ(Guignardia budwelli)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、トウモロコシおよびイネにつくヘルミントスポリウム(Helminthosporium)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウにつくイサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくマクロホミナ・ファセオリナ(Macrophomina phaseolina)(根/茎腐病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)につくミクロドキウム・ニバレ(Michrodochium nivale)(雪腐病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくミクロスフェラ・ジフサ(Microsphaera diffusa)(うどん粉病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類、バナナおよびラッカセイにつくミコスフェレラ(Mycosphaerella)属の種、例えば、コムギにつくミコスフェレラ・グラミニコラ(M. graminicola)またはバナナにつくミコスフェレラ・フィジエンシス(M. fijiensis)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ペロノスポラ(Peronospora)属の種であってキャベツにつくもの(例えば、ペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae))、球根植物につくもの(例えば、ペロノスポラ・デストルクトル(P. destructor))、および、例えば、ダイズにつくペロノスポラ・マンシュリカ(Peronospora manshurica)(べと病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくファコプサラ・パキリジ(Phakopsara pachyrhizi)(ダイズサビ病)およびファコプサラ・メイボミアエ(Phakopsara meibomiae)(ダイズサビ病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくフィアロホラ・グレガタ(Phialophora gregata)(茎病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ホモプシス(Phomopsis)属の種であってヒマワリにつくもの、ブドウにつくもの(例えば、ホモプシス・ビチコラ(P. viticola)およびダイズにつくもの(例えば、ホモプシス・ファセオリ(Phomopsis phaseoli)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、種々の植物につくフィトフトラ(Phytophthora)属の種、例えば、ピーマンにつくフィトフトラ・カプシシ(P. capsici)、ダイズにつくフィトフトラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma)(葉/茎腐病)、ジャガイモおよびトマトにつくフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウにつくプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、リンゴにつくポドスフェラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類(コムギまたはオオムギ)につくシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)(眼紋病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、種々の植物につくシュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)、例えば、キュウリにつくシュードペロノスポラ・クベンシス(P. cubensis)またはホップにつくシュードペロノスポラ・フミリ(P. humili)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウにつくシュードペジクラ・トラケイフィライ(Pseudopezicula tracheiphilai)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、種々の植物につくプクキニア(Puccinia)属の種、例えば、穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)につくプクキニア・トリチシナ(P. triticina)、プクキニア・ストリホルミンス(P. striformins)、プクキニア・ホルデイ(P. hordei)またはプクキニア・グラミニス(P. graminis)、またはアスパラガスにつく例えばプクキニア・アスパラギ(P. asparagi)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コムギにつくピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)、コルチシウム・ササキイ(Corticium sasakii)、サロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)、サロクラジウム・アテヌアタム(S. attenuatum)、ピレノホラ・トリチシ-レペンチス(Pyrenophora tritici-repentis)(斑点病)またはオオムギにつくピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)(網斑病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、イネにつくエンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、シバおよび穀類につくピリクラリア・グリセア(Pyricularia grisea)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、シバ、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、アブラナ、ヒマワリ、サトウダイコン、野菜および他の植物につくピチウム(Pythium)属の種(例えば、ピチウム・ウルチウマム(P. ultiumum)またはピチウム・アファニデルマタム(P. aphanidermatum))を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、オオムギにつくラムラリア・コロ-シグニ(Ramularia collo-cygni)(ラムラリア/サンバーンコンプレックス(sunburn complex)/生理的斑点病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ワタ、イネ、ジャガイモ、シバ、トウモロコシ、アブラナ、ジャガイモ、サトウダイコン、野菜および種々の植物につくゾクトニア(Rhizoctonia)属の種、例えば、ダイズにつくリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)(根/茎腐病)またはコムギもしくはオオムギにつくリゾクトニア・セレアリス(Rhizoctonia cerealis)(眼紋病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、オオムギ(斑点病)、ライムギおよびライコムギにつくリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、アブラナおよびヒマワリにつくスクレロチニア(Sclerotinia)属の種、および、例えば、ダイズにつくスクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)(茎病)またはスクレロチニア・ロルフシイ(Sclerotinia rolfsii)(茎病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズにつくセプトリア・グリシネス(Septoria glycines)(斑点病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コムギにつくセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)(葉枯病)およびスタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ブドウにつくエリシフェ(異名:ウンシヌラ)・ネカトル(Erysiphe (syn. Uncinula) necator)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、トウモロコシおよびシバにつくセトスパエリア(Setospaeria)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、トウモロコシにつくスファセロテカ・レイリニア(Sphacelotheca reilinia)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コムギにつくスタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum)(ふ枯病(ear septoria))を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ダイズおよびワタにつくチエバリオプシス(Thievaliopsis)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、穀類につくチレチア(Tilletia)属の種を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、コムギまたはオオムギにつくチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)(雪腐病)を防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ウスチラゴ(Ustilago)属の種であって穀類、トウモロコシにつくもの(例えば、ウスチラゴ・マイディス(U. maydis))およびサトウキビにつくものを防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、ベンツリア(Venturia)属の種(黒星病)であってリンゴにつくもの(例えば、ベンツリア・イナエカリス(V. inaequalis))およびナシにつくものを防除するのに適している。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bはまた、材料(例えば、木材、紙、ペンキ分散物、繊維または布)の保護において、および貯蔵製品の保護において、有害な菌類を防除するのに適している。木材の保護に関して、下記の有害な菌類:オフィオストマ(Ophiostoma)属の種、セラトシスティス(Ceratocystis)属の種、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、スクレロホマ(Sclerophoma)属の種、カエトミウム(Chaetomium)属の種、フミコラ(Humicola)属の種、ペトリエラ(Petriella)属の種、トリクルス(Trichurus)属の種などの子嚢菌類;コニオホラ(Coniophora)属の種、コリオルス(Coriolus)属の種、グロエオフィルム(Gloeophyllum)属の種、レンチヌス(Lentinus)属の種、プレウロタス(Pleurotus)属の種、ポリア(Poria)属の種、セルプラ(Serpula)属の種およびチロミセス(Tyromyces)属の種などの担子菌類;アスペルギルス(Aspergillus)属の種、クラドスポリウム(Cladosporium)属の種、ペニシリウム(Penicillium)属の種、トリコデルマ(Trichoderma)属の種、アルテルナリア(Alternaria)属の種、パエシロミセス(Paecilomyces)属の種などの不完全菌類;およびムコル(Mucor)属の種などの接合菌綱が特に重要であり、また、材料の保護においては、下記の酵母菌:カンジダ(Candida)属の種およびサッカロミセス・セレビサエ(Saccharomyces cerevisae)が特に重要である。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、菌類、または菌類の攻撃から保護すべき植物、種子もしくは材料、または土壌を殺菌効果を有する量の活性化合物により処理することにより使用する。施用は、材料、植物または種子が菌類に感染する前および後のいずれでも実施することができる。
したがって、本発明はさらに、菌類、または菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌もしくは種子を殺菌効果を有する量の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bにより処理する、植物病原性の菌類を防除する方法を提供する。
本発明はさらに、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bおよび少なくとも1種の固体または液体の担体を含む、植物病原性の菌類を防除するための組成物を提供する。
殺菌組成物は、一般に0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%の活性化合物を含む。
作物の保護に使用する場合、施量は、望まれる効果の種類に依存して、1ヘクタールあたり0.01〜2.0 kgの活性化合物である。
種子の処理において、必要とされる活性化合物の量は、一般的に、1〜1000 g/種子100 kg、好ましくは5〜100 g/種子100 kgである。
材料または貯蔵製品の保護に使用する場合には、活性化合物の施量は、施用する領域の種類および望まれる効果に依存する。材料の保護における典型的な施量は、例えば、処理される材料の立法メートルあたり0.001 g〜2 kg、好ましくは、0.005 g〜1 kgの活性化合物である。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、通常の製剤、例えば、液剤、エマルション、懸濁液、ダスト、粉剤、ペーストおよび粒剤に変換することができる。施用形態は特定の目的に依存するが、いずれの場合にも、それは本発明の化合物の微細で均一な分布を保証するものでなければならない。
製剤は公知の方法により、例えば、活性化合物を、所望により乳化剤および分散剤を用いて、溶媒および/または担体により希釈することにより調製する。この目的に好適な溶媒/補助剤は、基本的に次の通りである。
- 水、芳香族溶媒(例えば、ソルベッソ(Solvesso)製品、キシレン)、パラフィン(例えば、鉱油留分)、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン、ガンマブチロラクトン)、ピロリドン(N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン)、酢酸エステル(グリコールジアセテート)、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステル。原則として、溶媒混合物を使用してもよい。
- 粉砕した天然鉱物(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜)および粉砕した合成鉱物(例えば、微細に粉砕したシリカ、ケイ酸塩)などの担体;非イオン性およびアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネート)などの乳化剤およびリグノ亜硫酸廃液およびメチルセルロースなどの分散剤。
界面活性剤として使用するのに好適なものは、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、ならびにスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコールエチレンオキシド縮合物、エトキシ化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシ化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液およびメチルセルロースである。
直接噴霧可能な溶液、エマルション、ペーストまたは油分散物の調製に好適なものは、灯油またはジーゼル油などの中程度から高い沸点を有する鉱油留分、ならびにコールタール油および植物または動物由来の油、脂肪族、環式および芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンまたはそれらの誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンおよび水である。
粉剤、散布用材料および散粉用製品は、活性物質を固体の担体と混合または同時に粉砕することにより調製することができる。
粒剤、例えば被覆顆粒、含浸顆粒および均質顆粒は、活性化合物を固体の担体に結合することにより調製することができる。固体の担体の例は、シリカゲル、ケイ酸塩、タルク、カオリン、活性白土、石灰石、石灰、白亜、赤土、黄土、粘土、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどの鉱物、粉砕した合成材料、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素などの肥料、および穀物の粗挽き粉、樹皮の粗挽き粉、木材の粗挽き粉および木の実の殻の粗挽き粉などの植物由来の製品、セルロース粉末および他の固体の担体である。
一般的に、製剤は、0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%の活性化合物を含む。活性化合物は、90%〜100%、好ましくは95%〜100%の純度(NMRスペクトルによる)のものを使用する。
本発明の好ましい実施形態は、結晶形Bの液体製剤に関する。固体の活性物質相に加えて、これらは少なくとも1種の液相を有し、該液相中に3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドが結晶形Bとして、分散された微細な粒子の形で存在する。液相として可能なものは、基本的に、水、および結晶形Bがごくわずかしか溶解しない、または不溶性である有機溶媒、例えば、結晶形Bの溶解度が25℃および1013 mbarで1重量%以下、特に0.1重量%以下、とりわけ0.01重量%以下である有機溶媒である。
第1の好ましい実施形態によれば、液相は、水および水性溶媒からなる。水性溶媒とは、水に加えて、水および溶媒の総量に対して20重量%以下、好ましくは10重量%以下の1種以上の水混和性の有機溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルグリコール、メチルジグリコールなどの水混和性のエーテル、イソプロパノールなどのアルカノール、またはグリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等などのポリオールをも含有する溶媒混合物である。前記製剤は、以下に懸濁製剤(SC)とも呼ばれる。
前記懸濁製剤は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドを結晶形Bとして、微細に粉砕された粒子の形で含有し、そこにおいて、結晶形Bの粒子は水相に懸濁して存在する。ここで、活性物質粒子の大きさ、すなわち、活性物質粒子の90重量%がそれ以下である大きさは、典型的には30μm未満、特に20μm未満である。有利には、本発明のSCにおいて、少なくとも40重量%、特に少なくとも60重量%の粒子が2μm未満の直径を有する。
前記SCにおいて、活性物質の量、すなわち、カルボキシアミドおよび必要な場合には他の活性物質の総量は、通常、懸濁液濃縮物の総重量に対して10〜70重量%の範囲、特に20〜50重量%の範囲にある。
活性物質に加えて、水性懸濁製剤は、典型的には界面活性物質、ならびに必要な場合には消泡剤、増粘剤(=レオロジー調節剤)、凍結防止剤、安定剤(殺生物剤)、pHを調節する物質およびアンチケーキング剤を含有する。
利用可能な界面活性物質は、先に記載した界面活性物質である。好ましくは、本発明の水性植物保護剤は、少なくとも1種の先に記載したアニオン性界面活性剤および必要な場合には1種以上の非イオン性界面活性剤を、必要な場合には保護コロイドと組み合わせて含有する。界面活性物質の量は、原則として、本発明の水性SCの総重量に対して1〜50重量%、特に2〜30重量%である。好ましくは、界面活性物質は、少なくとも1種のアニオン性界面活性物質および少なくとも1種の非イオン性界面活性物質を含み、アニオン性界面活性物質の非イオン性界面活性物質に対する比は、典型的には10:1〜1:10の範囲にある。
消泡剤、増粘剤、凍結防止剤および殺生物剤の性質および量に関しては、前記と同様である。
必要な場合には、本発明の水性SCは、pHを調節するための緩衝剤を含有することができる。緩衝剤の例は、例えばリン酸、ホウ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸およびコハク酸などの弱い無機または有機酸のアルカリ金属塩である。
第1の好ましい実施形態によれば、液相は、25℃および1013 mbarにおける3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bの溶解度が1重量%以下、特に0.1重量%以下、とりわけ0.01重量%以下である非水性有機溶媒からなる。これらには、特に、脂肪族および脂環式炭化水素および油、特に植物由来のもの、ならびに飽和もしくは不飽和脂肪酸または脂肪酸混合物のC1〜C4アルキルエステル、特に、メチルエステル、例えばオレイン酸メチル、ステアリン酸メチルおよび菜種油メチルエステル、ならびにパラフィン性鉱油等が含まれる。したがって、本発明はまた、非水性懸濁製剤(以下にOD(油分散物)とも呼ぶ)の形の植物保護のための薬剤に関する。前記ODは、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bを、微細に粉砕された粒子の形で含有し、そこにおいて、結晶形Bの粒子は非水相中に懸濁して存在する。ここで、活性物質粒子の大きさ、すなわち、活性物質粒子の90重量%がそれ以下である大きさは、典型的には30μm未満、特に20μm未満である。有利には、非水性懸濁製剤において、少なくとも40重量%、特に少なくとも60重量%の粒子が2μm未満の直径を有する。
前記ODにおいて、活性物質の量、すなわち、カルボキシアミドおよび必要な場合には他の活性物質の総量は、通常、非水性懸濁製剤の総重量に対して10〜70重量%の範囲、特に20〜50重量%の範囲にある。
活性物質および液体担体に加えて、非水性懸濁製剤は、典型的には界面活性物質、ならびに必要な場合には消泡剤、レオロジーを調節する物質および安定剤(殺生物剤)を含有する。
利用可能な界面活性物質は、好ましくは先に記載したアニオン性および非イオン性界面活性物質である。界面活性物質の量は、原則として、本発明の非水性SCの総重量に対して1〜30重量%、特に2〜20重量%である。好ましくは、界面活性物質は、少なくとも1種のアニオン性界面活性物質および少なくとも1種の非イオン性界面活性物質を含み、アニオン性界面活性物質の非イオン性界面活性物質に対する比は、典型的には10:1〜1:10の範囲にある。
本発明の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、固体の植物保護剤として製剤することもできる。これらには、粉剤、散布および散粉剤、ならびに水分散性の粉剤および粒剤、例えば被覆、含浸および均質顆粒が含まれる。前記製剤は、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bを、固体の担体および必要な場合には他の添加剤、特に界面活性物質と混合または同時に粉砕することにより製造することができる。粒剤は、活性物質を固体の担体に結合することにより調製することができる。固体の担体は、ケイ酸、シリカゲル、ケイ酸塩、タルク、カオリン、石灰石、石灰、白亜、赤土、黄土、粘土、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどの鉱物、粉砕したプラスチック、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素などの肥料、および穀物粉、樹皮、木材および木の実の殻の粉などの植物製品、セルロース粉末および他の固体の担体である。固体製剤はまた、必要な場合には高分子または無機乾燥補助剤の存在下で、および必要な場合には固体の担体の存在下で、噴霧乾燥により製造することができる。結晶形Bの3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの固体製剤の製造には、押出法、流動床顆粒化、噴霧顆粒化および同等の技術が適している。
利用可能な界面活性物質は、先に記載した界面活性剤および保護コロイドである。界面活性物質の量は、原則として、本発明の固体製剤の総重量に対して1〜30重量%、特に2〜20重量%である。
前記固体製剤において、活性物質の量、すなわち、カルボキシアミドおよび必要な場合には他の活性物質の総量は、通常、非水性懸濁製剤の総重量に対して10〜70重量%の範囲、特に20〜50重量%の範囲にある。
下記の製剤例は、前記調製物の製造法を説明するものである。
I. 水分散性の粉剤:
20重量部の結晶形Bを3重量部のジイソブチルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、17重量部の亜硫酸廃液由来のリグニンスルホン酸のナトリウム塩および60重量部の粉末シリカゲルとよく混合し、ハンマーミル中で粉砕する。この方法により、結晶形Bを含有する水分散性の粉剤が得られる。
II. 散粉剤:
5重量部の結晶形Bを、95重量部の微細に粉砕したカオリンと混合する。この方法により、5重量%の結晶形Bを含有する散粉剤が得られる。
III. 非水性懸濁製剤:
20重量部の結晶形Bを、2重量部のドデシルベンゼンスルホン酸のカルシウム塩、8重量部の脂肪アルコールポリグリコールエーテル、2重量部のフェノールスルホン酸尿素ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩および68重量部のパラフィン性鉱油と緊密に混合する。安定な結晶形Bの非水性懸濁製剤が得られる。
IV. 非水性懸濁製剤:
20重量部の結晶形Bを、撹拌ボールミル中で、10重量部の分散剤および湿潤剤ならびに70重量部のパラフィン性鉱油を加えて粉砕し、微細な活性物質の懸濁液とする。安定な結晶形Bの非水性懸濁製剤が得られる。水により希釈すると、活性物質の安定な懸濁液が得られる。製剤中の活性物質含有量は20重量%である。
V. 水性懸濁製剤:
10重量部の結晶形Bを、17重量部のポリ(エチレングリコール)(プロピレングリコール)ブロックコポリマー、2重量部のフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物および約1重量部の他の添加剤(増粘剤、消泡剤)の、7重量部のプロピレングリコールと63重量部の水の混合物中の溶液に、水性懸濁製剤として製剤する。
VI. 水性懸濁製剤:
20重量部の結晶形Bを、撹拌したボールミル中で、10重量部の分散剤および湿潤剤ならびに70重量部の水を加えて粉砕し、微細な活性物質の懸濁液とする。水により希釈すると、活性物質の安定な懸濁液が得られる。製剤中の活性物質含有量は20重量%である。
VII. 水分散性および水溶性の粒剤:
50重量部の結晶形Bを、50重量部の分散剤および湿潤剤を加えて微細に粉砕し、工業用装置(例えば、押出、噴霧塔、流動床)を用いて、水分散性または水溶性の粒剤として製剤する。水により希釈すると、活性物質の安定な分散物または溶液が得られる。製剤は50重量%の活性物質含有量を有する。
VIII. 水分散性および水溶性の粉剤:
75重量部の結晶形Bを、ローターステーターミル(rotor-stator mill)中で、25重量部の分散剤および湿潤剤ならびにシリカゲルを加えて粉砕する。水により希釈すると、活性物質の安定な分散物または溶液が得られる。製剤の活性物質含有量は75重量%である。
IX. ゲル製剤:
20重量部の結晶形B、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤および70重量部の水または有機溶媒を、ボールミル中で粉砕して、微細な懸濁液とする。水により希釈すると、安定な懸濁液が得られる。製剤の活性物質含有量は20重量%である。
X. 直接使用可能な粒剤(GR、FG、GG、MG):
0.5重量部の結晶形Bを微細に粉砕し、99.5重量部の担体と結合させる。ここでの通常の方法は押出、噴霧乾燥または流動床である。これにより、0.5重量%の活性物質含有量を有する直接施用するための粒剤が得られる。
懸濁液(FS)、ダスト(DS)、水分散性および水溶性の粉剤(WS、SS)は、通常種子の処理に使用する。これらの製剤は、種子に、希釈せずに、または好ましくは希釈した形で施用することができる。施用は種蒔きの前に実施することができる。
活性化合物は、そのままで、その製剤の形で、または製剤から調製した使用形態で、例えば、直接噴霧可能な液剤、粉剤、懸濁液もしくは分散物、エマルション、油分散物、ペースト、散粉用製品、散布用材料、または粒剤の形で、スプレー、噴霧、散粉、散布または注入により使用することができる。使用形態は、意図される目的に完全に依存し、それぞれの場合に、本発明の活性化合物の可能な限り微細な分布を保証することを目的とする。
水性の使用形態は、ペーストまたは湿潤性粉末(噴霧可能な粉末、油分散物)に水を加えることにより調製することができる。エマルション、ペーストまたは油分散物を調製するために、物質を、そのままで、または油もしくは溶媒に溶解して、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中にホモジナイズすることができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤、および適切な場合には、溶媒または油からなる濃縮物を調製することが可能であり、このような濃縮物は水による希釈に適している。
そのまま使用することができる製剤における活性化合物濃度は、比較的広い範囲で変化し得る。一般に、それらは、0.0001〜10%、好ましくは0.01〜1%である。
活性化合物は、微量散布法(ULV)にも効果的に使用することができる。この方法によれば、95重量%以上の活性化合物を含む製剤を施用することが可能であり、または添加剤を含まない活性化合物を施用することさえも可能である。
種々のタイプの油、湿潤剤、補助剤、除草剤、殺菌剤(fugicides)、他の殺有害生物剤、または殺菌剤(bactericides)を、適切な場合には使用の直前に、活性化合物に加えてもよい(タンクミックス)。これらの組成物は、本発明の組成物に、1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の重量比で混合することができる。
これに関して、補助剤として下記のものが特に適している:有機修飾ポリシロキサン、例えば、Break Thru S 240(登録商標);アルコールアルコキシレート、例えば、Atplus 245(登録商標)、Atplus MBA 1303(登録商標)、Plurafac LF 300(登録商標)およびLutensol ON 30(登録商標);EO/POブロックポリマー、例えば、Pluronic RPE 2035(登録商標)およびGenapol B(登録商標);アルコールエトキシレート、例えば、Lutensol XP 80(登録商標);ならびにジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、例えば、Leophen RA(登録商標)。
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bは、殺菌剤としての使用形態において、他の活性化合物、例えば除草剤、殺虫剤、成長調節物質、殺菌剤と共に、あるいは肥料と共に存在してもよい。化合物またはそれらを含む組成物を1種以上の他の活性化合物、特に殺菌剤と混合すると、多くの場合、例えば、殺菌スペクトルを広くすること、または耐性の発現を防止することが可能である。多くの場合、相乗効果が得られる。
本発明はさらに、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形Bと少なくとも1種の別の殺菌、殺虫、除草および/または成長調節活性化合物との組み合わせを提供する。
本発明の化合物と共に施用することができる下記の殺菌剤のリストは、可能な組み合わせを例証することを意図するものであり、それらを限定することを意図するものではない。
ストロビルリン
アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、エネストロブリン(enestroburin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim-methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、オリサストロビン(orysastrobin)、メチル(2-クロロ-5-[1-(3-メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメート、メチル(2-クロロ-5-[1-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメート、メチル2-(オルト((2,5-ジメチルフェニルオキシメチレン)フェニル)-3-メトキシアクリレート;
カルボキシアミド
- カルボキシアニリド:ベナラキシル(benalaxyl)、ベノダニル(benodanil)、ボスカリド(boscalid)、カルボキシン(carboxin)、メプロニル(mepronil)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フルトラニル(flutolanil)、フラメトピル(furametpyr)、メタラキシル(metalaxyl)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、チフルザミド(thifluzamide)、チアジニル(tiadinil)、N-(4'-ブロモビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキシアミド、N-(4'-トリフルオロメチルビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキシアミド、N-(4'-クロロ-3'-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキシアミド、N-(3',4'-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシアミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシアミド、N-(2-シアノフェニル)-3,4-ジクロロイソチアゾール-5-カルボキシアミド;
- カルボン酸モルホリド:ジメトモルフ(dimethomorph)、フルモルフ(flumorph);
- ベンズアミド:フルメトベル(flumetover)、フルオピコリド(fluopicolide)(ピコベンザミド(picobenzamid))、ゾキサミド(zoxamide);
- 他のカルボキシアミド:カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(diclocymet)、マンジプロパミド(mandipropamid)、N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)プロプ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-メタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)プロプ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-エタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド;
アゾール
- トリアゾール:ビテルタノール(bitertanol)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、エニルコナゾール(enilconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルトリアホール(flutriafol)、ヘキサコナゾール(hexaconazol)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、メトコナゾール(metconazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ペンコナゾール(penconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、シメコナゾール(simeconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアジメホン(triadimefon)、トリチコナゾール(triticonazole);
- イミダゾール:シアゾファミド(cyazofamid)、イマザリル(imazalil)、ペフラゾエート(pefurazoate)、プロクロラズ(prochloraz)、トリフルミゾール(triflumizole);
- ベンズイミダゾール:ベノミル(benomyl)、カルベンダジム(carbendazim)、フベリダゾール(fuberidazole)、チアベンダゾール(thiabendazole);
- その他:エタボキサム(ethaboxam)、エトリジアゾール(etridiazole)、ヒメキサゾール(hymexazole);
含窒素複素環化合物
- ピリジン:フルアジナム(fluazinam)、ピリフェノックス(pyrifenox)、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソキサゾリジン-3-イル]ピリジン;
- ピリミジン:ブピリメート(bupirimate)、シプロジニル(cyprodinil)、フェリムゾン(ferimzone)、フェナリモール(fenarimol)、メパニピリム(mepanipyrim)、ヌアリモール(nuarimol)、ピリメタニル(pyrimethanil);
- ピペラジン:トリホリン(triforine);
- ピロール:フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil);
- モルホリン:アルジモルフ(aldimorph)、ドデモルフ(dodemorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph);
- ジカルボキシイミド:イプロジオン(iprodione)、プロシミドン(procymidone)、ビンクロゾリン(vinclozolin);
- その他:アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、アニラジン(anilazine)、キャプタン(captan)、カプタホール(captafol)、ダゾメット(dazomet)、ジクロメジン(diclomezine)、フェノキサニル(fenoxanil)、ホルペット(folpet)、フェンプロピジン(fenpropidin)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、オクチリノン(octhilinone)、プロベナゾール(probenazole)、プロキナジド(proquinazid)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、トリシクラゾール(tricyclazole)、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-(4-tert-ブチルフェニル)-5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-2,7-ジアミン、6-エチル-5-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-オクチル-5-プロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メトキシメチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-オクチル-5-トリフルオロメチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-トリフルオロメチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、N-ジメチル-3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホンアミド;
カルバメートおよびジチオカルバメート
- ジチオカルバメート:フェルバム(ferbam)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、メチラム(metiram)、メタム(metam)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram);
- カルバメート:ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、フルベンチアバリカルブ(flubenthiavalicarb)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、プロパモカルブ(propamocarb)、メチル3-(4-クロロフェニル)-3-(2-イソプロポキシカルボニルアミノ-3-メチルブチリルアミノ)プロピオネート、4-フルオロフェニルN-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)ブタ-2-イル)カルバメート;
他の殺菌剤
- グアニジン:ドジン(dodine)、イミノクタジン(iminoctadine)、グアザチン(guazatine);
- 抗生物質:カスガマイシン(kasugamycin)、ポリオキシン(polyoxins)、ストレプトマイシン(streptomycin)、バリダマイシンA(validamycin A);
- 有機金属化合物:フェンチン塩(fentin salts);
- 含硫黄複素環化合物:イソプロチオラン(isoprothiolane)、ジチアノン(dithianon);
- 有機リン化合物:エジフェンホス(edifenphos)、ホセチル(fosetyl)、ホセチルアルミニウム、イプロベンホス(iprobenfos)、ピラゾホス(pyrazophos)、トルクロホスメチル(tolclofos-methyl)、亜リン酸およびその塩;
- 有機塩素化合物:チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、クロロタロニル(chlorothalonil)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、フルスルファミド(flusulfamide)、フタリド(phthalide)、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン(pencycuron)、キントゼン(quintozene);
- ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル(binapacryl)、ジノカップ(dinocap)、ジノブトン(dinobuton);
- 無機活性化合物:ボルドー液(Bordeaux mixture)、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅、硫黄;
- その他:スピロキサミン(spiroxamine)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、シモキサニル(cymoxanil)、メトラフェノン(metrafenone)。
上に述べた活性化合物、それらの調製およびそれらの有害な菌類に対する活性は、一般に公知であり(http://www.hclrss.demon.co.uk/index.htmlを参照されたい)、それらは市販されている。IUPACによる名称を挙げた化合物、それらの調製およびそれらの殺菌活性も同様に公知である(EP-A 226 917; EP-A 10 28 125; EP-A 10 35 122; EP-A 12 01 648; WO 98/46608; WO 99/24413; WO 03/14103; WO 03/053145; WO 03/066609; WO 04/049804およびWO 07/012598を参照されたい)。

Claims (11)

  1. 25℃でのCu-Kα線によるX線粉末回折図において、2θ値で表して下記の反射:6.2±0.2°、9.2±0.2°、13.2±0.2°、14.9±0.2°、17.7±0.2°、18.6±0.2°、23.1±0.2°、27.6°±0.2°、30.5±0.2°のうちの少なくとも4つを示す、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形B。
  2. フーリエ変換赤外分光法により、波長3256 cm-1および1639 cm-1に特徴的な吸収帯を有し、
    25℃でのCu-Kα線によるX線粉末回折図において、2θ値で表して下記の反射:6.2±0.2°、9.2±0.2°、13.2±0.2°、14.9±0.2°、17.7±0.2°、18.6±0.2°、23.1±0.2°、27.6°±0.2°、30.5±0.2°のうちの少なくとも3つを示すことを特徴とする、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの結晶形B。
  3. 3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの含有量が少なくとも94重量%である、請求項1に記載の結晶形B。
  4. i) 50〜130℃の、メタノール、エタノール、2-プロパノール、環状エーテル、酢酸、非プロトン性溶媒および芳香族溶媒より選択される有機溶媒中の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶液を調製すること、
    ii) 前記溶液を、20℃/時間〜0.1℃/時間の速度で、70℃〜-20℃の温度に冷却すること、および
    iii) 母液から結晶形Bを分離すること
    を含む、請求項1または2に記載の結晶形Bを製造する方法。
  5. i) 50〜130℃の、メタノール、エタノール、2-プロパノール、環状エーテル、酢酸、非プロトン性溶媒および芳香族溶媒より選択される有機溶媒中の3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3',4',5'-トリフルオロ[1,1'-ビフェニル]-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミドの溶液を調製すること、
    ii) 前記溶液に、40分〜2.5時間の時間をかけて、溶解度を減少させる溶媒を加えること、
    iii) 母液から結晶形Bを分離すること
    を含む、請求項1または2に記載の結晶形Bを製造する方法。
  6. アモルファス化合物、その結晶形A、アモルファス形と結晶形Aの混合物または結晶形Bとアモルファス形もしくは結晶形Aの混合物を、80℃〜154℃に加熱することを含む、請求項1または2に記載の結晶形Bを製造する方法。
  7. 求項1に記載の結晶形Bよび植物保護剤の製剤に通常使用する1種以上の添加剤を含む植物保護剤。
  8. 水性懸濁製剤の形の、請求項7に記載の植物保護剤。
  9. 非水性懸濁製剤の形の、請求項7に記載の植物保護剤。
  10. 水分散性の粉剤または粒剤の形の、請求項7に記載の植物保護剤。
  11. 求項1または2に記載の結晶形B、植物、その生育環境および/または種子に使用する、望ましくない植物の成長を防除する方法。
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