JP2009541430A - アゾリルメチルオキシラン、植物病原菌類を防除するためのその使用、およびそれを含む薬剤 - Google Patents
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Abstract
[式中、AまたはBは1〜3個の次の置換基:ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオ、もしくはC1-C4-アルキルチオで置換された、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、およびイソチアゾリルからなる群より選択される5員のヘテロアリールであり、そしてそれぞれの他方の置換基AまたはBは、1〜3個の次の置換基:ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオ、もしくはC1-C4-アルキルチオで置換されていてもよいフェニルである]またはその植物に適合しうる酸付加塩もしくは金属塩に関する。本発明はさらに、植物病原菌類を防除するための式(I)の化合物の使用、ならびに該化合物を含む薬剤に関する。
Description
AまたはBは、1〜3個の次の置換基:ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオ、もしくはC1-C4-アルキルチオで置換された、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、およびイソチアゾリルからなる群より選択される5員のヘテロアリールであり、そして
それぞれの他方の置換基AまたはBは、1〜3個の次の置換基:ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオ、もしくはC1-C4-アルキルチオで置換されていてもよいフェニルである]
またはその植物に適合しうる酸付加塩もしくは金属塩に関する。
ハロゲン:フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素。
Aが表1の置換基1-1であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-2であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-3であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-4であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-5であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-6であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-7であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-8であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-9であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-10であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-11であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-12であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-13であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-14であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-15であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-16であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-17であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-18であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-19であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-20であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-21であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-22であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-23であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-24であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-25であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-26であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-27であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-28であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-29であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-30であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-31であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-32であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Aが表1の置換基1-33であり、Bが表2の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-1であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-2であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-3であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-4であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-5であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-6であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-7であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-8であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-9であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-10であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-11であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-12であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-13であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-14であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-15であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-16であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-17であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-18であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-19であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-20であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-21であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-22であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-23であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-24であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-25であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-26であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-27であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-28であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-29であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-30であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-31であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-32であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
Bが表3の置換基3-33であり、Aが表4の1つの列の置換基にそれぞれ相当する式Iの化合物。
・ 野菜、アブラナ、サトウダイコン、ならびに果実およびイネのアルテルナリア(Alternaria)属菌、例えばジャガイモおよびトマトのA. solani(ジャガイモ夏疫病、トマト輪紋病)またはA. alternata(黒斑病);
・ サトウダイコンおよび野菜のアファノマイセス(Aphanomyces)属菌;
・ 穀類および野菜のアスコチタ(Ascochyta)属菌;
・ トウモロコシ、穀類、イネおよび芝生のビポラリス(Bipolaris)属菌およびドレクスレラ(Drechslera)属菌、例えばトウモロコシのD. maydis;
・ 穀類のBlumeria graminis (うどんこ病);
・ イチゴ、野菜、花およびブドウのBotrytis cinerea (灰色かび病);
・ レタスのBremia lactucae (べと病);
・ トウモロコシ、ダイズ、イネおよびサトウダイコンのセルコスポラ(Cercospora)属菌;
・ トウモロコシ、穀類、イネのコクリオポルス(Cochliobolus)属菌、例えば穀類のCochliobolus sativus(斑点病)、イネのCochliobolus miyabeanus(葉枯病);
・ ダイズおよびワタのコレトリクム(Colletotricum)属菌;
・ トウモロコシ、穀類、イネおよび芝生のドレクスレラ(Drechslera)属菌、ピレノフォラ(Pyrenophora)属菌、例えばオオムギのD. teres(網斑病)またはコムギのD. tritici-repentis(黄斑病);
・ Phaeoacremonium chlamydosporium、Ph. aleophilumおよびFormitipora punctata (syn. Phellinus punctatus)が原因となるブドウのエスカ病;
・ トウモロコシのエキセロヒルム(Exserohilum)属菌;
・ キュウリ植物のErysiphe cichoracearum(うどんこ病)およびSphaerotheca fuliginea(うどんこ病);
・ 各種植物のフザリウム(Fusarium)属菌およびバーティシリウム(Verticillium)属菌、例えば穀類のF. graminearum(赤かび病)またはF. culmorum(赤かび病)、トマトなどの多数の植物のF. oxysporum(萎ちょう病);
・ 穀類のGaeumanomyces graminis(立枯病);
・ 穀類およびイネのジベレラ(Gibberella)属菌、例えばイネのGibberella fujikuroi(ばか苗病);
・ イネのGrainstaining complex;
・ トウモロコシおよびイネのヘルミンソスポリウム(Helminthosporium)属菌;
・ 穀類のMichrodochium nivale(紅色雪腐病);
・ 穀類、バナナおよび落花生類のマイコスファレラ(Mycosphaerella)属菌、例えばコムギのM. graminicola(葉枯病)またはバナナのM. fijiensis(ブラックシガトカ病);
・ キャベツおよび球根植物のペロノスポラ(Peronospora)属菌、例えばキャベツのP. brassicae(べと病)またはタマネギのP. destructor(べと病);
・ ダイズのPhakopsora pachyrhizi(さび病)およびダイズのPhakopsora meibomiae(さび病);
・ ダイズおよびヒマワリのホモプシス(Phomopsis)属菌;
・ ジャガイモおよびトマトのPhytophthora infestans(疫病);
・ 各種植物のフィトフトラ(Phytophthora)属菌、例えばトウガラシのP. capsici(疫病);
・ ブドウのPlasmopara viticola(べと病);
・ リンゴのPodosphaera leucotricha(うどんこ病);
・ 穀類のPseudocercosporella herpotrichoides(眼紋病);
・ 各種植物のシュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)属菌、例えばキュウリのP. cubensis(べと病)またはホップのP. humili;
・ 各種植物のパクシニア(Puccinia)属菌、例えば穀類のP. triticina(赤さび病)、P. striformins(黄さび病)、P. hordei(小さび病)、もしくはP. graminis(さび病)、またはアスパラガスのP. asparagi(さび病);
・ イネのPyricularia oryzae(いもち病)、Corticium sasakii(紋枯病)、Sarocladium oryzae(葉しょう腐敗病)、S. attenuatum(褐色米病)、Entyloma oryzae(黒しゅ病);
・ 芝生および穀類のPyricularia grisea(いもち病);
・ 芝生、イネ、トウモロコシ、ワタ、アブラナ、ヒマワリ、サトウダイコン、野菜および他の植物のピチウム(Pythium)属菌、例えば各種植物のP. ultiumum(立枯病)、芝生のP. aphanidermatum(立枯病);
・ ワタ、イネ、ジャガイモ、芝生、トウモロコシ、アブラナ、サトウダイコン、野菜および他の植物のリゾクトニア(Rhizoctonia)属菌、例えばサトウダイコンおよび各種植物のR. solani(葉腐病);
・ オオムギ、ライムギおよびライコムギのRhynchosporium secalis(雲形病);
・ アブラナおよびヒマワリのスクレロチニア(Sclerotinia)属菌;
・ コムギのSeptoria tritici(葉枯病)およびStagonospora nodorum(葉枯病);
・ ブドウのErysiphe (syn. Uncinula) necator(うどんこ病);
・ トウモロコシおよび芝生のセトスパエリア(Setospaeria)属菌;
・ トウモロコシのSphacelotheca reilinia(黒穂病);
・ ダイズおよびワタのチエバリオプシス(Thievaliopsis)属菌;
・ 穀類のチレチア(Tilletia)属菌;
・ 穀類、トウモロコシおよびサトウダイコンのウスチラゴ(Ustilago)属菌、例えばトウモロコシのU. maydis(黒穂病);
・ リンゴおよびナシのベンツリア(Venturia)属菌(黒星病)、例えばリンゴのV. inaequalis(黒星病)。
− 水、芳香族溶剤(例:Solvesso製品、キシレン)、パラフィン類(例:鉱油留分)、アルコール類(例:メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例:シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン)、ピロリドン類(NMP、NOP)、アセテート類(グリコールジアセテート)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド類、脂肪酸および脂肪酸エステル類。基本的には、混合溶剤を使用することもできる;
− 担体、例えば粉砕天然鉱物(例:カオリン、クレー、タルク、チョーク)および粉砕合成鉱物(例:微細シリカ、シリケート)、乳化剤、例えば非イオン形成性およびアニオン性乳化剤(例:ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩)、ならびに分散剤、例えばリグノ亜硫酸廃液およびメチルセルロース。
1. 水で希釈する製品
A) 水溶性濃縮液剤(SL、LS)
10重量部の本活性化合物を90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または他の助剤を添加する。本活性化合物は水で希釈すると溶解する。これにより、活性化合物含量が10重量%の製剤が得られる。
20重量部の本発明化合物を70重量部のシクロヘキサノンに、10重量部の分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を加えて、溶解させる。水で希釈することにより分散液が得られる。活性化合物含量は20重量%である。
15重量部の本発明化合物を75重量部のキシレンに、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5重量部)を加えて、溶解させる。水で希釈することにより乳液が得られる。この製剤の活性化合物含量は15重量%である。
25重量部の本活性化合物を35重量部のキシレンに、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5重量部)を加えて、溶解させる。この混合物を、乳化装置(Ultraturrax)を用いて30重量部の水に添加し、均質な乳剤とする。水で希釈することにより乳液が得られる。この製剤の活性化合物含量は25重量%である。
撹拌型ボールミル内で、20重量部の本活性化合物に10重量部の分散剤と湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈することにより活性化合物の安定した懸濁液が得られる。この製剤の活性化合物含量は20重量%である。
50重量部の本活性化合物に50重量部の分散剤と湿潤剤を添加して微粉砕し、専用の装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床など)を用いて水分散性または水溶性の粒剤とする。水で希釈することにより本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。この製剤の活性化合物含量は50重量%である。
ローター・ステーターミル内で、75重量部の本活性化合物に25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して粉砕する。水で希釈することにより本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。この製剤の活性化合物含量は75重量%である。
ボールミル内で、20重量部の本活性化合物、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤および70重量部の水または有機溶媒を粉砕して微細な懸濁液とする。水で希釈することにより、活性化合物含量が20重量%の安定な懸濁液が得られる。
I) 散粉剤(DP、DS)
5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95重量部の微細カオリンと十分に混合する。これにより、活性化合物含量が5重量%の散粉製品(dustable product)が得られる。
0.5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95.5重量部の担体と組み合わせる。現在用いられる方法は押出法、噴霧乾燥法、または流動床法である。これにより、希釈せずに施用する活性化合物含量0.5重量%の粒剤が得られる。
10重量部の本活性化合物を90重量部の有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、希釈せずに施用する活性化合物含量10重量%の製品が得られる。
本活性化合物は、それ自体で、その製剤の形態で、またはその製剤から調製された施用の形態で使用することができ、例えば、スプレー、噴霧、散粉、広域散布、または散水により、直接スプレー可能な溶液、粉末、懸濁液もしくは分散液、乳液、油性分散液、ペースト、散粉製品、広域散布製品、または顆粒の形態で用いられる。施用の形態は、もっぱら意図した目的によって決まるが、いずれの場合にも、確実に本発明の活性化合物が可能な限り微細に分散されるようにすべきである。
ストロビルリン系
アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、エネストロブリン(enestroburin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim-methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、オリサストロビン(orysastrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、2-(2-(6-(3-クロロ-2-メチルフェノキシ)-5-フルオロピリミジン-4-イルオキシ)フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチルアセトアミド、2-(オルト-((2,5-ジメチルフェニルオキシメチレン)フェニル)-3-メトキシアクリル酸メチル、3-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシイミドイルスルファニルメチル)フェニル)アクリル酸メチル;
- カルボキサニリド系:ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシルM (benalaxyl-M)、ベノダニル(benodanil)、ビキサフェン(bixafen)、ボスカリド(boscalid)、カルボキシン(carboxin)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フルトラニル(flutolanil)、フラメトピル(furametpyr)、イソチアニル(isotianil)、キララキシル(kiralaxyl)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、チフルザミド(thifluzamide)、テクロフタラム(tecloftalam)、チアジニル(tiadinil)、2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-カルボキサニリド、2-クロロ-N-(1,1,3-トリメチルインダン-4-イル)-ニコチンアミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-5-フルオロ-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5-ジフルオロ-4'-メチルビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5-ジフルオロ-4'-メチルビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(cis-2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(trans-2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド;
- カルボン酸モルホリド系:ジメトモルホ(dimethomorph)、フルモルホ(flumorph);
- ベンズアミド系:フルメトベル(flumetover)、フルオピコリド(fluopicolide)、フルオピラム(fluopyram)、ゾキサミド(zoxamide)、N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルミルアミノ-2-ヒドロキシベンズアミド;
- 他のカルボキサミド系:カルプロパミド(carpropamid)、ジクロシメット(diclocymet)、マンジプロパミド(mandipropamid)、オキシテトラサイクリン(oxytetracyclin)、シルチオファム(silthiofam)、N-(6-メトキシピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド;
- トリアゾール系:アザコナゾール(azaconazole)、ビテルタノール(bitertanol)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾールM (diniconazole-M)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルトリアホール(flutriafol)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、メトコナゾール(metconazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、オキスポコナゾール(oxpoconazole)、パクロブトラゾール(paclobutrazole)、ペンコナゾール(penconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、シメコナゾール(simeconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアジメホン(triadimefon)、トリチコナゾール(triticonazole)、ユニコナゾール(uniconazole)、1-(4-クロロフェニル)-2-([1,2,4]トリアゾール-1-イル)-シクロヘプタノール;
- イミダゾール系:シアゾファミド(cyazofamid)、イマザリル(imazalil)、イマザリル硫酸塩(imazalil-sulfate)、ペフラゾエート(pefurazoate)、プロクロラズ(prochloraz)、トリフルミゾール(triflumizole);
- ベンゾイミダゾール系:ベノミル(benomyl)、カルベンダジム(carbendazim)、フベリダゾール(fuberidazole)、チアベンダゾール(thiabendazole);
- その他:エタボキサム(ethaboxam)、エトリジアゾール(etridiazole)、ヒメキサゾール(hymexazole)、1-(4-クロロフェニル)-1-(プロピン-2-イルオキシ)-3-(4-(3,4-ジメトキシフェニル)イソキサゾール-5-イル)プロパン-2-オン;
- ピリジン系:フルアジナム(fluazinam)、ピリフェノックス(pyrifenox)、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソキサゾリジン-3-イル]-ピリジン、2,3,5,6-テトラクロロ-4-メタンスルホニルピリジン、3,4,5-トリクロロピリジン-2,6-ジカルボニトリル、N-(1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)エチル)-2,4-ジクロロニコチンアミド、N-((5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)メチル)-2,4-ジクロロニコチンアミド;
- ピリミジン系:ブピリメート(bupirimate)、シプロジニル(cyprodinil)、ジフルメトリム(diflumetorim)、フェリムゾン(ferimzone)、フェナリモル(fenarimol)、メパニピリム(mepanipyrim)、ニトラピリン(nitrapyrin)、ヌアリモル(nuarimol)、ピリメタニル(pyrimethanil);
- ピロール系:フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil);
- モルホリン系:アルジモルフ(aldimorph)、ドデモルフ(dodemorph)、酢酸ドデモルフ(dodemorph-acetate)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph);
- ジカルボキシミド系:フルオロイミド(fluoroimide)、イプロジオン(iprodione)、プロシミドン(procymidone)、ビンクロゾリン(vinclozolin);
- その他:アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、アミスルブロム(amisulbrom)、アニラジン(anilazine)、ブラストシジンS (blasticidin-S)、カプタン(captan)、カプタホル(captafol)、キノメチオネート(quinomethionate)、ダゾメット(dazomet)、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン(diclomezine)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチル硫酸(difenzoquat-methyl sulfate)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、ホルペット(folpet)、オクチリノン(octhilinone)、オキソリン酸(oxolinic acid)、ピペラリン(piperalin)、プロベナゾール(probenazole)、プロキナジド(proquinazid)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリホリン(triforine)、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン;
- チオ-およびジチオカルバメート系:フェルバム(ferbam)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、メチラム(metiram)、メタム(metam)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram);
- カルバメート系:ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、プロパモカルブ(propamocarb)、塩酸プロパモカルブ(propamocarb hydrochloride)、バリフェナル(valiphenal)、N-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)ブタ-2-イル)カルバミン酸4-フルオロフェニル;
- グアニジン系:ドジン(dodine)、ドジン遊離塩基(dodine-free base)、イミノクタジン(iminoctadine)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadine-triacetate)、イミノクタジンアルベシル酸塩(iminoctadine-tris(albesilate))、グアザチン(guazatine)、酢酸グアザチン(guazatine-acetate);
- 抗生物質:カスガマイシン(kasugamycin)、カスガマイシン塩酸塩一水和物(kasugamycin-hydrochloride-hydrate)、ポリオキシン(polyoxins)、ストレプトマイシン(streptomycin)、バリダマイシンA (validamycin A);
- ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル(binapacryl)、ジクロラン(dicloran)、ジノブトン(dinobuton)、ジノカップ(dinocap)、ニトロタール-イソプロピル(nitrothal-isopropyl)、テクナゼン(tecnazen);
- 有機金属化合物:フェンチン塩(fentin salts)、例えば酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチン;
- 硫黄含有複素環式化合物:イソプロチオラン(isoprothiolane)、ジチアノン(dithianon);
- 有機リン化合物:エディフェンホス(edifenphos)、ホセチル(fosetyl)、ホセチル-アルミニウム(fosetyl-aluminum)、イプロベンホス(iprobenfos)、ピラゾホス(pyrazophos)、トルクロホスメチル(tolclofos-methyl);
- 有機塩素化合物:クロロタロニル(chlorothalonil)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロロフェン(dichlorophen)、フルスルファミド(flusulfamide)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)およびその塩、フタリド(phthalide)、キントゼン(quintozene)、チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、N-(4-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-エチル-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
- 無機活性化合物:亜リン酸およびその塩、硫黄、ボルドー混合物、銅塩(例えば、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅);
- その他:ビフェニル、ブロノポール(bronopol)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、シモキサニル(cymoxanil)、ジフェニラミン(diphenylamin)、メトラフェノン(metrafenone)、ミルディオマイシン(mildiomycin)、オキシン銅(oxine-copper)、プロヘキサジオン-カルシウム(prohexadione-calcium)、スピロキサミン(spiroxamine)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、N-(シクロプロピルメトキシイミノ-(6-ジフルオロメトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)メチル)-2-フェニルアセタミド、N'-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン。
合成例
1) (4-フルオロベンゾイル)ホルマートの合成
臭化4-フルオロフェニルマグネシウム(205ml, 205mmol;テトラヒドロフラン中での4-フルオロブロモベンゼンとマグネシウム粉末との反応により得られたもの)を、テトラヒドロフランとジエチルエーテル(1:1, 300ml)の混合液中に溶解したシュウ酸ジエチル(30.0g, 205.2mmol)の溶液(−65℃に冷却したもの)に滴下しながら加えた。添加終了後、混合物をこの温度でさらに30分間撹拌してから、−25℃へと加温した。塩酸水溶液(1M溶液を340ml)の添加後、有機相を分離し、水相を酢酸エチル(1×300ml)で抽出した。有機相を一緒にして飽和塩化ナトリウム溶液(2×200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過後に溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/ジクロロメタン 3:2)で精製して黄色油状の(4-フルオロベンゾイル)ホルマート(35.0g, 87%)を得た。
トリフェニルホスファン(2.1g, 8.0mmol)を、アセトニトリル中の2,5-ジクロロ-3-(クロロメチル)チオフェン(1.6g, 8.0mmol)の溶液に添加した。この反応溶液を82℃で24時間撹拌してから室温へと冷却し、溶媒を留去した。得られた残留物をジエチルエーテルでスラリー化して、無色固体の生成物(2.4g, 65%)を濾取した。
カリウムtert-ブトキシド(217mg, 1.9mmol)を、トルエン(15ml)中に溶解した[(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)メチル]トリフェニルホスホニウムクロリド(1.0g, 2.1mmol)の溶液(氷で冷却したもの)に添加した。この温度で30分後、トルエン中の(4-フルオロベンゾイル)ホルマート(444g, 2.2mmol)を滴下しながら加え、添加終了後、この混合物を1時間かけて室温へと加温した。その後酢酸エチル(20ml)を添加し、反応混合物を飽和塩化ナトリウム溶液(2×10ml)で洗浄した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル 20:1)で精製した。適切な画分を一緒にして無色油状の3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)アクリル酸エチル(290mg, 37%)をトランス:シス 2:1の異性体混合物として得た。
−78℃で、水素化ジイソブチルアルミニウム(1Mトルエン溶液を4.4ml、4.4mmol)を無水テトラヒドロフラン(50ml)中の3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)アクリル酸エチル(280mg, 0.8mmol)の溶液に滴下しながら加えた。この反応溶液を−78℃〜−60℃で25分間撹拌し、次に−60℃でメタノールを添加した。生じた沈殿物を濾取し、メタノール(10ml)で洗浄し、濾液を合わせて溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)で精製し、適切な画分をプールして無色油状の(E)-3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(80mg, 33%)を得た。
0℃で、Dess-Martinペルヨージナン(122g, 0.2mmol)を無水ジクロロメタン(5ml)中の(E)-3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(80mg, 0.2mmol)の溶液に添加した。1時間かけて、この反応混合物を室温へと温め、酢酸エチル(10ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×10ml)で洗浄した。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で処理し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル10:1)で精製した。適切な画分を一緒にして溶媒を除去するとアルデヒド(60mg, 76%)が得られた。
(E)-3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)アクリルアルデヒド(60mg, 0.1mmol)をメタノール(2ml)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(0.01mmol)と過酸化水素(50%水溶液を8mg、0.2mmol)を室温で添加した。この温度で1時間後、反応混合物を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(7mg, 0.1mmol)を添加し、室温へと解凍した後、この混合物をさらに1時間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液(2ml)を添加して反応を停止させた。酢酸エチル(20ml)で抽出した後、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液(2×5ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、溶媒を除去した。得られた残留物(56mg)は、さらに精製することなく、次の反応工程で使用した。
トリエチルアミン(35mg, 0.2mmol)と塩化メタンスルホニル(30mg, 0.2mmol)を、ジクロロメタン(4ml)中の(2SR,3RS)-[3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メタノール(56mg, 0.1mmol)の溶液(氷で冷却したもの)に添加した。この反応混合物を室温へと加温してさらに18時間撹拌し、次に酢酸エチルを添加し、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×5ml)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル20:1)で精製した。適切な画分をプールして溶媒を除去すると、無色油状の[(2SR,3RS)-3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル メタンスルホナート(30mg, 43%)が得られた。
無水N,N-ジメチルホルムアミド(1ml)中の1,2,4-トリアゾール(15mg, 0.2mmol)および水素化ナトリウム(5mg, 0.2mmol)の混合物を室温で15分間撹拌した。N,N-ジメチルホルムアミド(2ml)中の[(2SR,3RS)-3-(2,5-ジクロロチオフェン-3-イル)-2-(4-フルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル メタンスルホナート(30g, 0.05mmol)の溶液を添加し、この反応溶液を室温で5時間撹拌した。次いで混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化ナトリウム溶液(2×5ml)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル 1:1)で精製して標的化合物(19mg, 70%)を得た。
温室
活性化合物の調製
本活性化合物は別々にまたは一緒に、25mgの活性化合物を含む原液として調製した。これは、アセトンおよび/またはDMSOと乳化剤Wettol EM 31(エトキシル化アルキルフェノールに基づく、乳化および分散作用を有する湿潤剤)との混合物(溶剤/乳化剤99:1の容量比)を用いて10mlにし、次にこの混合物に水を加えて100mlにしたものである。この原液を記載した溶剤/乳化剤/水の混合物で希釈して下記濃度の活性化合物を得た。
鉢植えのコムギ苗の葉に、下記濃度の本活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。翌日、処理した植物にコムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)の胞子懸濁液を接種した。その後、この植物を20〜22℃の高大気湿度(90〜95%)チャンバーに24時間入れた。この間に胞子が発芽し、発芽管が葉組織に侵入した。翌日、試験植物を温室に戻し、温度20〜22℃、相対大気湿度65〜70%でさらに7日間栽培した。その後、葉上の赤さび病菌発生の程度を肉眼で評価した。
鉢植えのオオムギ苗の葉に、下記濃度の本活性化合物を含む水性懸濁液を流れ落ちる程度までスプレーした。スプレー被膜を乾燥させてから24時間後、試験植物に網斑病菌Pyrenophora teresの水性胞子懸濁液を接種した。その後、この試験植物を温度20〜24℃、相対大気湿度95〜100%の温室に入れた。6日後、網斑病発生の程度を葉の全面積に対する感染%として肉眼で評価した。
Claims (11)
- 一般式Iのアゾリルメチルオキシラン:
AまたはBは、1〜3個の次の置換基:ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオ、もしくはC1-C4-アルキルチオで置換された、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、およびイソチアゾリルからなる群より選択される5員のヘテロアリールであり、そして
それぞれの他方の置換基AまたはBは、1〜3個の次の置換基:ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオ、もしくはC1-C4-アルキルチオで置換されていてもよいフェニルである]
またはその植物に適合しうる酸付加塩もしくは金属塩。 - 5員のヘテロアリールがチエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、およびチアゾリルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
- 5員のヘテロアリールがチエニルおよびピラゾリルからなる群より選択される、請求項1または2に記載の化合物。
- 5員のヘテロアリールが1〜3個の次の置換基:ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、またはC1-C4-ハロアルコキシで置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
- 5員のヘテロアリールが1〜3個の次の置換基:ハロゲン、C1-C4-アルキル、またはC1-C4-アルコキシで置換されている、請求項4に記載の化合物。
- 5員のヘテロアリールと異なる、それぞれの他方の置換基AまたはBが1〜3個の次の置換基:ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、またはC1-C4-ハロアルコキシで置換されたフェニルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
- フェニルがハロゲン、C1-C4-アルキル、またはC1-C4-アルコキシで置換されている、請求項6に記載の化合物。
- 植物病原菌類を防除するための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその酸付加塩もしくは金属塩の使用。
- 固体または液体の担体と、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物および/またはその酸付加塩もしくは金属塩とを含有する作物保護組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の少なくとも1種の式Iの化合物および/またはその酸付加塩もしくは金属塩を含む種子。
- 植物病原菌類、または病原菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌もしくは種子を、有効量の請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその酸付加塩もしくは金属塩で処理することを含んでなる、植物病原菌類の防除方法。
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