JP5440291B2 - サイドドアを車室内こもり音抑制ダイナミックダンパとした車輌 - Google Patents

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本発明は、自動車等の車輌の振動抑制技術に係り、特に車室内のこもり音を抑制することに係わる。
自動車等の車輌には、エンジンや駆動系の如き振動発生源が存在し、走行中には車輪が振動発生源としてこれらに加わることから、その各部に生ずる振動を如何にして抑制するかが大きな課題であり、それについて従来より種々の提案がなされている。
振動抑制手段の一つにダイナミックダンパがある。これは、振動を抑制されるべき対象物にばねを介して質量物体を連結するものであり、このばねと質量物体により構成される振動系の固有振動数に当る振動数域にて対象物に対し制振作用を与えるものである。ダイナミックダンパにより車輌の振動を抑制することに関する発明としては、公開番号の順でみて下記の特許文献に記載されているものがある。
特開平5−24446号公報 特開平9−207694号公報 特開平10−226250号公報 特開2005−319959号公報 特開2005−324606号公報 特開2007−55400 特開2008−1252
上記の特許文献1に記載の発明は、ラジエータを車輌の前後方向に於ける上下曲げ振動および車幅方向の捩れによる捩じり振動の双方に対してダイナミックダンパとして機能させるものである。特許文献2に記載の発明は、バンパーフェイスの両端部を車体に固定し、中央部が両端の固定点を支点として弾性変形できるようにし、中央部にウエイトを付加してエンジン低回転域での振動を抑制するダイナミックダンパとするものである。
特許文献3に記載の発明は、左側のシートバックの左右方向共振周波数と右側シートバックの左右方向共振周波数との差を3Hz以下とし、一方のシートバックを他方のシートバックのダイナミックダンパとするか、8Hz以上とし、一方のシートバックと他方のシートバックとが影響し合わないようにするものである。特許文献4に記載の発明は、ラジエータを車体振動抑制用ダイナミックダンパとして機能させる構造に於いて、ラジエータの振動の上下変位が所定量を越えた時にはストッパを作用させることにより過剰な振動による耐久性の低下を防ぐものである。
特許文献5に記載の発明は、各駆動輪を電動モータにより個別に駆動する電気自動車に於いて、駆動輪を懸架するロワーアームにコイルスプリングを介して弾性的に支持された電動モータをダイナミックダンパとして駆動輪の振動を抑制するものである。特許文献6に記載の発明は、ラジエータをダイナミックダンパとして作動させることに関する改良として、バンパーフェイスの後方にバンパーリインフォースメントを配設すると共に、その後方に冷却装置を取り付けた樹脂製のシュラウドパネルを配置するものである。特許文献7に記載の発明は、車室フロアに左右のシートの間に載置されて側面衝突時に車体の片側の側壁から作用する衝撃荷重を両シートと一体に他方の車体側壁へ伝達せしめて車室内の安全性を確保する箱型の剛性部材を設けた場合に、この剛性部材を利用してこの剛性部材が支持脚により揺動可能に支持されることをダイナミックダンパとして機能させることにより車室フロアの振動を抑制するものである。
車輌振動の一つに車室内に発生するこもり音がある。これは、車室が前後左右に相対する一対の壁により限られた概して直方体状の空間であることから、相対する一対の壁の間の距離をLとし、音速をCとすると、F=C/2Lなる振動数の空気振動は、振動が腹の中央にて壁面反射されつつ壁面間を往復するとき、行きと帰りの波形が丁度重なり合うことにより振動が助長され、共振を起こし、共鳴音を発することによるものである。
上記の車室内空気の共振或いは共鳴振動としては、セダンを例にとって示せば、図1に於いて一点鎖線にて示す如く、車室の前壁と車室の後壁にて反射されて車室内を前後方向に往復伝播する空気振動と、図1に於いて二点鎖線にて示す如く、車室の両側壁にて反射されて車室内を横方向に往復伝播する空気振動とが考えられるが、いずれの空気振動もその腹の部分はサイドドアに接している。
本発明は、車室内に発生するこもり音に関する上記の事情に着目し、さしたる追加の費用を要することなく車室内こもり音を抑制する手段を備えた車輌を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するものとして、本発明は、サイドドアの少なくとも一つが車室内こもり音を抑制するダイナミックダンパとして作動するよう設定されていることを特徴とする車輌を提案するものである。
この場合、ダイナミックダンパとして作動するよう設定されたサイドドアは、一方の側縁部にて蝶番により車体に対し回動可能に取り付けられ、他方の側縁部にて錠止機構により車体に対し閉じ位置に選択的に錠止され、サイドドアが閉じ位置にあるときその周縁部にて弾性シール部材を圧縮しつつ車体のサイドドア開口の周縁部に押し付けられるようになっており、サイドドアの質量をダイナミックダンパの慣性質量とし、閉じ位置にあるサイドドアを車室内へ向けて押すことに対し蝶番と弾性シール部材とが呈する弾性反力をダイナミックダンパのばね力としたとき、ダイナミックダンパの固有振動数が車室内空気振動の共振振動数に一致するようにサイドドアの質量と蝶番および弾性シール部材の弾性的特性の組み合わせが調整されていてよい。ダイナミックダンパの固有振動数と車室内空気振動の共振振動数の一致は、勿論、厳格な一致に限られるものではなく、厳格な一致の近傍に於けるダイナミックダンパの有効作動域を含むものである。
或いはまた、サイドドアが閉じ位置にあるときその周縁部にて弾性シール部材と車体側またはサイドドア側の一部に凸状に設けられてサイドドアが閉じられた瞬間に於ける衝撃を和らげるために設けられている弾性ドアストッパとを圧縮しつつ車体のサイドドア開口の周縁部に押し付けられるようになっている場合には、サイドドアの質量をダイナミックダンパの慣性質量とし、閉じ位置にあるサイドドアを車室内へ向けて押すことに対し蝶番と弾性シール部材と弾性ドアストッパとが呈する弾性反力をダイナミックダンパのばね力としたとき、該ダイナミックダンパの固有振動数が車室内空気振動の共振振動数に一致するようにサイドドアの質量と蝶番、弾性シール部材および弾性ドアストッパの弾性的特性の組み合わせが調整されていてよい。
車輌がセダンであり、4ドアセダンであるときには、前部ドアおよび後部ドアの少なくとも一つがダイナミックダンパとして作動するよう設定され、車輌が2ドアセダンであるときには、左右のドア少なくとも片方がダイナミックダンパとして作動するよう設定されていてよい。
車輌のサイドドアは、通常一方の側縁部にて蝶番により車体に対し回動可能に取り付けられ、他方の側縁部にて錠止機構により車体に対し閉じ位置に選択的に錠止され、閉じ位置にあるときその周縁部にて弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパを圧縮しつつ車体のサイドドア開口の周縁部に押し付けられるようになっているが、蝶番や錠止機構は、ミクロン単位の微細な視点でみれば、剛固な装置或いは機構ではなく、また遊びのない装置或いは機構でもない。特に錠止機構は専らサイドドアの開き方向の動きを阻止する機構であり、サイドドアの閉じ方向の動きに対しては通常比較的大きな遊びを呈する。閉じ位置にあるサイドドアを車室内へ向けて押すと、サイドドアは、ミクロン単位の微細な視点でみれば、蝶番と弾性シール部材、或いは蝶番と弾性シール部材と弾性ドアストッパとにより弾性反力を受ける。
即ち、今、サイドドアを質量mの一つの慣性質量とし、蝶番と弾性シール部材とを、或いは蝶番と弾性シール部材と弾性ドアストッパとを、閉じ位置にあるサイドドアを車室内へ向けて押すことに対し弾性反力を呈するばね定数kのばねとすると、それは変位をx、時間をtとして、
Figure 0005440291
により支配される単振動系であり、それは、
Figure 0005440291
なる一般式により表わされる運動であり、
Figure 0005440291
である。通常の4ドアセダンまたは2ドアセダンを例にとれば、サイドドアの質量は25〜35Kgである。特に耳障りな車室内こもり音は40〜60Hzの空気振動である。そこで、今、サイドドアの質量mが30Kgであり、車室が50Hzにて共振(共鳴)する空気振動を生じる大きさのものである場合についてみると、サイドドアと蝶番と弾性シール部材、或いはサイドドアと蝶番と弾性シール部材と弾性ドアストッパとがこれに一致する共振振動数を有するダイナミックダンパとして作動するために、蝶番と弾性シール部材、或いは蝶番と弾性シール部材と弾性ドアストッパとが呈すべきばね定数kは、時間の単位を秒とし、質量の単位をKgとして、k=2,957,880となる。単位は秒の2乗当りのKgである。これは、閉じ位置にあるサイドドアを1Kgの重さ、即ち、1に重力加速度を掛けた値に等しい力にて車室内へ向けて押すことに対し、サイドドアが、蝶番と弾性シール部材、或いはサイドドアと蝶番と弾性シール部材により弾性的に支持された状態で、車室内側へ3.31ミクロン変位するようになっていることである。
一方、車室内こもり音を生ずる空気振動もまた、ミクロン単位の微細な振幅の振動である。従って、サイドドアの共振振動が上記のようなミクロン単位の微細な振動であっても、蝶番と弾性シール部材、或いは蝶番と弾性シール部材と弾性ドアストッパにより車体のサイドドア開口の周縁部に弾力的に押し付けられた状態にあるサイドドアは、その固有振動数が車室内に生ずる空気振動の共振振動数に一致していれば、ダイナミックダンパとして作動し、車室内にこもり音が生ずることを抑制する効果を発揮することができる。
上に図1を参照して説明した通り、車室内こもり音を発生する空気振動は、車輌の縦方向に沿う振動の場合にも、また車輌の横方向に沿う振動の場合にも、振動の腹の中央部がサイドドアに接した振動であるので、サイドドアの少なくとも一つが上記の要領にて車室内こもり音を抑制する空気振動に対しダイナミックダンパとして作動するよう設定されていれば、これによって車室内こもり音に対する抑制効果を得ることができる。ただ、自動車等の車輌では、一般的特性として、車輌の縦方向に沿う空気振動による車室内こもり音の方が、車輌の横方向に沿う空気振動による車室内こもり音よりもより強く発生しやすい。これは、車体構造やサスペンションの影響と共に、車輌が凹凸模様のタイヤ表面にて路面を踏みつつ縦方向に進行するので縦方向の加振力を受けることによるものと推定される。
車輌がセダンであり、4ドアセダンであるときには、前部ドアおよび後部ドアの少なくとも一つが前記のダイナミックダンパとして作動するよう設定され、車輌が2ドアセダンであるときには、左右のドアの少なくとも片方が前記のダイナミックダンパとして作動するよう設定されていれば、ダイナミックダンパとして設定されるサイドドアは車室内空気振動の腹に接した位置にあるので、ダイナミックダンパとして有効に作動することができる。
セダンを例にとって車室内こもり音を生ずる車室内空気振動の波形を示す図。 本発明に従って自動車のサイドドアを車室内こもり音抑制ダイナミックダンパに仕立てることに関与するサイドドア部の構造を例示する斜視図。 本発明に従って自動車のサイドドアを車室内こもり音抑制ダイナミックダンパに仕立てることにより得られる車室内こもり音抑制効果の一つの実験例を示すグラフ。
図2には、中央部に4ドアセダンの左前ドア10とその周りの部分の一例が車輌を左方から見た側面図にて示されている。そして、中央の側面図の左方には、左前ドア10を車体12に開閉可能に取り付ける上下の蝶番14および16が個別に取り出された状態にて斜視図により示されている。中央の側面図の右方には、左前ドア10を車体12に対し閉じ位置に錠止する錠止機構の車体側係止部18およびドア側係止部20が斜視図にて示されている。中央の側面図の下方には、左前ドア10の内側の様子を示す便宜のため、左前ドア10とは反対側にある右前ドア22が車体より取り外され且つその周縁に設けられた弾性シール部材24をドアの本体部より取り外した状態にて斜視図により示されており、またその右側には弾性シール部材24の断面構造がドアの本体部に取り付けられた状態にて示されている。26、28は車体のサイドドア開口の周縁の一部に設けられたゴム状弾性材の突起よりなる弾性ドアストッパであり、サイドドアが閉じられるときサイドドアの周縁部に当接してその衝撃を和らげる作用をなす。
本発明は、このようにサイドドア10の如きサイドドアが、一方の側縁部にて蝶番14、16の如き蝶番により車体に対し回動可能に取り付けられ、他方の側縁部にて錠止機構18、20の如き錠止機構により車体に対し閉じ位置に選択的に錠止され、サイドドアは閉じ位置にあるときその周縁部にて弾性シール部材24の如き弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパ26,28の如き弾性ドアストッパを圧縮しつつ車体のサイドドア開口の周縁部に押し付けられるようになっている車輌に於いて、サイドドアと蝶番と錠止機構と弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパの設定、または、少なくともサイドドアの質量に対する蝶番と錠止機構と弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパの設定について、格別の考慮を払い、サイドドアが閉じ位置にあって弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパが圧縮された状態にあるとき、サイドドアと蝶番および弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパが車室内こもり音に対しこれを抑制するダイナミックダンパとして作動するようにするものである。
従来のセダン等の自動車では、通常、サイドドアと蝶番および弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパにより構成される単振動系の固有振動数は、概略20Hz以下であるような低い値となっており、車室内空間の空気の共振振動数が通常40〜60Hz程度の領域にあって、かかる振動数領域にて耳障りな車室内こもり音が生ずるセダン等の自動車では、上に説明した本発明のサイドドアによるダイナミックダンパの効果は得られない。即ち、従来のセダン等の自動車では、通常、サイドドアの質量に対比して、閉じ位置にあるサイドドアに対し蝶番と弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパが呈するドア押さえ込みの弾性力は、サイドドアを本発明のサイドドアによるダイナミックダンパとして作動させるには不十分である。
また、サイドドアが本発明によるダイナミックダンパとして作動するには、閉じ位置にあるサイドドアの固有振動数を車室内空気振動の共振振動数に合わせるよう、サイドドアの質量に対比して、ドア閉じ位置での蝶番と弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパのドア押さえ込み弾性力が或る所定の範囲の値に正確に調整されていなければならず、そのためには蝶番、錠止機構、弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパについて、単に設計に於ける格別の考慮だけでなく、これらの部品の製造および組立に於ける格別の管理が必要である。従来、蝶番、錠止機構、弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパの仕上がりについては、ドアとしての性能に支障のない範囲で、製造や組立作業の便宜のため、通常比較的大きな許容誤差が設けられている。従って、本発明の技術思想の認識なく設計され、製造された車輌であっても、多数の車輌の中には偶発的にそのサイドドアが車室内こもり音に対しダイナミックダンパとして作動するものがあるかもしれないが、産業の対象としての自動車等の車輌は、同一設計、同一仕様のものが多数量産されるものであり、同一設計、同一仕様である一群の車輌の不特定の一部のみが偶発的に本発明を具現していても、それは本発明を既に実施したものであるとはいえないものである。
そこで、本発明の実施のための蝶番、錠止機構、弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパについての格別の考慮としては、サイドドアについては、これをできるだけ軽くすることであり、また蝶番、錠止機構および弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパについては、閉じ位置にあるサイドドアを車室内へ向けて押すことに対し、蝶番、弾性シール部材或いは更に弾性ドアストッパの少なくとも一つについての最終調整により、それらが全体として呈する弾性反力が従来の一般的な値よりも高い所定の値に正確に設定され得るよう、これらの設計、製造、組立を管理することである。
図3は、或る型の4ドアセダンに於いて、自動車が従来通りに製造されたままの状態であるときと、前席サイドドアの片方に本発明を実施したときの両方について、同じ走行状態で車室内エンジンこもり音の音圧レベルを測定した比較実験の例を示す。実験は、自動変速機付き自動車の変速レバーをセカンドギヤ位置に固定したまま、自動車を平坦なテストコース上にてエンジン回転数を緩やかに上昇させて車輌を加速する要領にて行われた。図中、点線は従来通りに製造されたままの状態のときの音圧レベルの推移であり、実線は前席サイドドアの片方に本発明を実施した場合の音圧レベルの推移である。この例では、車室内空気の車室共振域が40〜50Hzである場合に、片方の前席サイドドアの固有振動数をこれに合わせることにより、車室共振域で図示の程度の音圧レベル抑制効果が得られた。
以上の於いては本発明を一つの実施の形態ついて詳細に説明したが、かかる実施の形態ついて本発明の範囲内にて種々の修正が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
10…左前ドア、12…車体、14、16…蝶番、18…錠止機構の車体側係止部、20…錠止機構のドア側係止部、22…右前ドア、24…弾性シール部材、26、28…弾性ドアストッパ

Claims (5)

  1. 4ドアセダンまたは2ドアセダンの車室の前壁部および後壁部を腹の中央とする車室内縦方向空気振動または車室の左側壁部および右側壁部を腹の中央とする車室内横方向空気振動による車室内こもり音に対しサイドドアの少なくとも一つが前記車室内こもり音を抑制するダイナミックダンパとして作動するよう設定されていることを特徴とする車輌。
  2. 前記のダイナミックダンパとして作動するよう設定されたサイドドアは、一方の側縁部にて蝶番により車体に対し回動可能に取り付けられ、他方の側縁部にて錠止機構により車体に対し閉じ位置に選択的に錠止され、前記サイドドアが閉じ位置にあるときその周縁部にて弾性シール部材を圧縮しつつ車体のサイドドア開口の周縁部に押し付けられるようになっており、前記サイドドアの質量をダイナミックダンパの慣性質量とし、閉じ位置にある前記サイドドアを車室内へ向けて押すことに対し前記蝶番と前記弾性シール部材とが呈する弾性反力をダイナミックダンパのばね力としたとき、該ダイナミックダンパの固有振動数が車室内空気振動の共振振動数に一致するように前記サイドドアの質量と前記蝶番および前記弾性シール部材の弾性的特性の組み合わせが調整されていることを特徴とする請求項1に記載の車輌。
  3. 前記のダイナミックダンパとして作動するよう設定されたサイドドアは、一方の側縁部にて蝶番により車体に対し回動可能に取り付けられ、他方の側縁部にて錠止機構により車体に対し閉じ位置に選択的に錠止され、前記サイドドアが閉じ位置にあるときその周縁部にて弾性シール部材と弾性ドアストッパとを圧縮しつつ車体のサイドドア開口の周縁部に押し付けられるようになっており、前記サイドドアの質量をダイナミックダンパの慣性質量とし、閉じ位置にある前記サイドドアを車室内へ向けて押すことに対し前記蝶番と前記弾性シール部材と前記弾性ドアストッパとが呈する弾性反力をダイナミックダンパのばね力としたとき、該ダイナミックダンパの固有振動数が車室内空気振動の共振振動数に一致するように前記サイドドアの質量と前記蝶番、前記弾性シール部材および前記弾性ドアストッパの弾性的特性の組み合わせが調整されていることを特徴とする請求項1に記載の車輌。
  4. 車輌は4ドアセダンであり、前部ドアおよび後部ドアの少なくとも一つが前記ダイナミックダンパとして作動するよう設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車輌。
  5. 車輌は2ドアセダンであり、左右のドア少なくとも片方が前記ダイナミックダンパとして作動するよう設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車輌。
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